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名探偵コナン ハイウェイの堕天使

登録日:2026/04/19 Sun 21:03:00
更新日:2026/08/04 Tue 15:12:26
所要時間:約 30 分で読めます


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2026年 AI LOOP MISIA ※推理漫画です。 これが推理漫画のやることかよぉ! そうはならんやろ←なっとるやろがい みなとみらい アクション映画 アニメ アニメ映画 エンジェル カーチェイス コスモクロック21 ズートピア2 ドローン ハイウェイの堕天使 バイク バイクに乗りたくなる映画 パシフィコ横浜 ベイブリッジ ミリオン達成 ラストダンスあなたと ルシファー ワイヤレスイヤホン 三池苗子 世良真純 丹沢湖 交通警察大奮闘記 人間のエゴ 児童運転 名探偵コナン 名探偵コナン劇場版項目 名探偵プリキュア! 外道な犯人 大倉崇裕 天使 宮本由美 小田原市 幽霊バイク 復讐 所要時間30分以上の項目 揺れる警視庁 1200万人の人質 東宝 横浜市 横浜流星 横溝重悟 気の毒な被害者とそうでもない被害者 爆弾 畑芽育 白バイ 神奈川県 神奈川県警 箱根町 考えさせられる話 自動運転 芦ノ湖 菅野祐悟 萩原千速 萩原研二 蓮井隆弘 警察官ジュディ サバンナの兎天使 追憶 風の女神 黒き堕天使



振り落とされるなよ、少年…

旋風を、巻き起こせ―
風の女神(エンジェル)VS黒き堕天使(ルシファー)
旋風巻き起こす史上最速(リミットブレイク)バトルミステリー、いざ開戦(レーススタート)



名探偵コナン ハイウェイの堕天使』とは、劇場版『名探偵コナン』第29作。
2026年4月10日公開。上映時間は109分。

監 督:蓮井隆弘
脚 本:大倉崇裕
主題歌:MISIA『ラストダンスあなたと』

※以下、ネタバレが多く含まれます。
未鑑賞の方はブラウザバックするか、ネタバレを承知の上でお読みください。


概要

本作の主人公は、神奈川県警の萩原千速、横溝重悟。前作の長野県警の大和敢助上原由衣諸伏高明に続いて、2年連続で地方警察所属のキャラクターが劇場版のメインを張る*1のは初めてで、神奈川県警や同採用センターも撮影協力にクレジットされている。
また、本編開始時点で既に故人である萩原研二、松田陣平もキーパーソンとして登場する。

今回の舞台は神奈川県横浜市で、劇場版への登場は『漆黒の追跡者』以来16作ぶり3度目。
主な舞台となるみなとみらい周辺の様子が克明に描写されており、そのほか小田原市や箱根町も少し登場する。
作中の季節は11月7日前後だが、がいると言及されていること、警察官の服装が4月から5月末または10月から11月末まで着用する中間服であることなどから、意図的にぼかされている感もある。

今作のテーマは「テクノロジーの光と影」そして「追憶」。
技術の進歩がもたらすものは恩恵ばかりとは限らず、悪しき心を持った者に渡ったときには恐ろしい事態が引き起こされうることや、突然喪った大事な相手への思いの向け方についても考えさせられるものとなっている。
また、これまで劇場版ではあまり描かれてこなかった交通警察の面々の活躍や歴代でもトップクラスの疾走感あふれる展開、何よりメイン二人の恋模様も見逃せない。バイクが関わるシーンが多数あるのでバイク好きも楽しめるのではないだろうか。

時系列では、原作エピソードだと『中華街 雨のデジャビュ』『揺れる警視庁 1200万人の人質』『蘭も倒れたバスルーム』『風の女神・萩原千速』『赤レンガ倉庫 消えた誘拐犯』よりも後。『千速と重悟の婚活パーティー』は時系列不明。
全ての発端で前日譚ともいえる『揺れる~』だけでも踏まえておくのを勧めるが、『千速と~』も経ておけば、メイン二人の関係性が解って本作をより深く楽しめると思われる。
アクションも然ることながら純粋に推理映画としての完成度が非常に高いため、普通に原作未履修勢ですら楽しめる作品となっている。推理映画としての完成度故に、複数回劇場に鑑賞に出掛けて理解を含めて感想を纏めていく視聴者も決して少なくない。

千速は今作で劇場版デビューを果たすとともに原作登場から5年弱(アニメ登場から2年半)で初主役を飾った。重悟は『漆黒の追跡者』以来16作ぶり3度目で、令和時代及び2020年代公開の作品ならびにそのキービジュアルへの登場は初めて。
その他、安室透(降谷零)は『隻眼の残像』から連続で、研二、松田、宮本由美、三池苗子は『ハロウィンの花嫁』以来4作ぶり、世良真純は『緋色の弾丸』以来5作ぶりの登場となった。

監督は初登板の蓮井隆弘氏。過去作では『黒鉄の魚影』の演出に携わっており、また他の青山作品では『真・侍伝YAIBA』の監督を務めたほか演出・絵コンテも手掛けている。なお、劇場版『コナン』の監督としては史上最年少、かつ初の平成生まれでもある。
脚本は大倉崇裕氏で、『100万ドルの五稜星』以来2作ぶり5度目の起用。
作中音楽は引き続き菅野祐悟氏が担当。主題歌を歌唱するMISIA氏は初の『コナン』とのタイアップ。


プロモーション

正式発表以前

前作終了後の予告は、まずバイクの走行音が聞こえる中、トンネルを疾走する様子を思わせるシーンから始まり、そこを抜けた後に見えて来た青空からひとひらの白い羽が輝きながら舞い降りて来たところで「風の、女神様……!」「女神じゃねえ。女海賊だよ」「うるせーよ」という蘭、重悟、千速のセリフが流れるものだった。
蘭の台詞や重悟との掛け合いから千速がメインキャラとして登場するという予想はこの時点で少なくなかったが、彼女の初代担当声優だった田中敦子氏が2024年に逝去し後任が未定*2のままで、ネットでは二代目についての憶測が飛び交っており、声質から沢城みゆき氏を候補に挙げる声も多かった。

2025年5月末には、『隻眼の残像』の大ヒットに感謝してということで「後付け映像」と銘打ち、当初のティザー予告に更にシーンや音声を追加したものが公開*3
内容は蘭たちの前述のやり取りに続けて、赤い光が点滅しながら管のような空間を進んでいくシーンからデジタル時計のカウントダウンのシーンへと切り替わり、背景には『風の女神~』の原作のコマがいくつか表示され、その後に何かの作動停止音が鳴ると「あの日、お前は何を伝えたかったんだ」と誰かに問いかける千速の声がして「2026GW公開」と表示されるや、周りに散っていた白い羽が突如燃え上がり色が黒に変わる演出で締めくくられた。また、その場面ではタイトルもごく薄い文字で一瞬だけ表記されていた。
同年8月末には、沢城氏が千速役に就任することが発表された。公式が担当声優の交代を大々的に告知するのは異例と言えるが、次回作のメインキャラクターとはいえここ数年に登場したばかりの新顔でもあるので知名度向上も期待しての判断だろう*4

また、青山先生はかねてから任天堂のゲーム『あつまれ どうぶつの森』の交流機能を近況報告や告知に活用していることで知られ、ここではタイトルの正式公開前にもほとんど伏字だったもののヒントを「○イ○o○の○”○ン○」(ただし「アイチャンのバカンス」ではない)と発表。また、レギュラーキャラクターの顔を描いたイラストをゲーム内の部屋に飾る形で誰が登場するかを先駆けて明かしてもいるが、由美と世良の出演が初めて確定したのもここで、さらに前作同様「シークレット枠」*5もいた。

正式発表以降

公開前

2025年12月3日にタイトル・ティザービジュアル・公開日が解禁。翌4日には特報映像・あらすじ、及びコナンと千速をあしらった『エンジェルビジュアル』が公開された。
関連して、前述のプロモーション開始と同時期に封切りのディズニー映画『ズートピア2』ともコラボし、同作のキャラで『警察官ジュディ サバンナの兎天使』と題して劇場版『コナン』のティザービジュアルをパロディした画像も投稿された。

2026年に入ってからは、2月初頭には本作と横浜市が連携してのプロジェクトが始動。同月13日にはゲスト声優として横浜流星氏・畑芽育氏の出演が、同月22日にはキービジュアルならびに主題歌担当アーティストが発表された。
連動して、公開前後のレギュラー放送枠や『金曜ロードショー』でも『風の女神~』『探偵たちの鎮魂歌』など本作のキーパーソンたちに関わるエピソード・劇場版がオンエアされた。
一昨年以来踏襲されている試写会の見送りは今年も同様で、4月4日にはその代替としてファンミーティングがパシフィコ横浜で開催されゲスト声優も含む声優陣が登壇した。

公開後

公開翌日の4月11日にはアニメオリジナルエピソード『旋風のコスプレライダー』が放送。
一昨年ぶりの前日譚で、映画には出ない佐藤美和子高木渉が登場する。高木氏は元からの担当に加えゲストキャラクターも含む計4名を演じ分け、SNSでは「高木祭り」と話題になった。本作の真相に繋がる伏線も見られる。
5月7日には「限界突破(リミットブレイク)応援上映」と題して応援上映が始まった。全自動ペンライト対応回は本作でも実施される。
同月22日には『金曜ロードショー』において『ミニオンズフィーバー』の終了後に本作のアバン~OPまでが地上波初放送されるとともに、締めくくりには初代蘭役だった山崎和佳奈氏への追悼メッセージが流れた*6
同月29日からは「4DX 超限界突破上映」と銘打ち、本作専用の特別仕様4DXが公開。併せて音声ガイド対応回も始まった。
6月5日からは英語字幕版の上映が開始された。

他にもホテルのコラボルームプランやご当地銘菓とのタイアップ商品の販売にスタンプラリー、みなとみらい所在の観覧車・コスモクロック21にコナンの顔が投影されるなど様々なイベントやキャンペーンが実施されている。


動員人数と興行収入成績、及びこれにかかる新記録の樹立について

公開前には「 新顔の千速が主役では売れない 」という厳しい意見もあった。
だが、公開初日には前作の規模を更新し『コナン』史上最多の526館で上映*7され69万人・11億円となり、第一作『時計じかけの摩天楼』の総興収を超える額を1日で(・・・)稼ぎ出すシリーズ歴代最高のオープニング記録を樹立。
3日後の13日正午時点では231万人・35億円と発表されている。

その後、5月4日には自己記録を更新し、わが国では実写・アニメを通しても史上初となる同一シリーズ作品4作連続興収100億円台達成を成し遂げた。これを記念して、コナン、千速、研二、松田を描いた青山先生直筆のイラストも発表された。
なお、この記録を打ち立てた発表のあった日はご存知の通りコナン(新一)の誕生日で、ファンには何重にも嬉しい日になったと言える。


ストーリー


待っているんだ。ヤツは私を……

コナンを除く少年探偵団と阿笠は箱根を訪れていた折、夜に寂れた公園で星を見ようとしていたところに真っ黒なバイクと出くわす……が、なんとそのライダーには首が無かった!?

翌日。コナンと蘭・園子・小五郎は、バイクの祭典「神奈川モーターサイクルフェスティバル」が開催される横浜・みなとみらいに、バイク好きの世良真純と向かっていた。
するとコナン達が乗っていた車の上を飛び越え現れた、暴走する謎の”黒いバイク”。そしてそれを追っていたのは、蘭がいつか見た「風の女神様」神奈川県警交通機動隊の萩原千速だった――しかし激しいカーチェイスの末、千速のバイクは大破し、あと一歩のところで取り逃してしまう。

その後、コナン達が会場であるパシフィコ横浜に到着すると、ある最新技術を搭載した白バイ「エンジェル」のお披露目が行われていた。
そんな中、暴走した”黒いバイク”が今度は都内に出現し、警視庁の追跡をも振り切ったという情報が。目的不明な情報だが、その車体が「エンジェル」に酷似していることが分かり、黒いエンジェル―…「ルシファー」と呼び、追跡を続ける。

犯人の正体、そしてその目的とは一体何なのか―
そしてなぜか千速の脳裏によぎる、弟の萩原研二とその同期・松田陣平との記憶―


ゲストキャラクター

劇場版オリジナルキャラクターを演じるプロ声優は本作でも前作と同じく公開まで伏せられた。
ネームドだけでも11人おり、2桁に上ったのは『100万ドルの五稜星』以来。

民間人

  • 大前一暁(おおまえかずあき)
CV:横浜流星
ゲスト声優枠その1。
自動車メーカーに出向中のエンジニアで「エンジェル」の開発責任者。
うねった髪にフチなしメガネをかけた穏やかな男性。34歳だが、キャラデザのせいで老け気味

初対面の歩美たちにも優しく接し、自動運転と運転アシストシステムの違いについて説明する。
龍里とのトークショーでは、後述の不安を口にした彼女に「先にエンジェルが配備されればその心配は無い」といったことを返した。
「ルシファー」の引き起こす一連の事件にも専門家として捜査協力し、改造車だが機体が「エンジェル」と酷似していると見解を述べている。

演者の横浜氏は今作がアニメ声優デビュー作なので声優としては新人。とはいえスーパー戦隊シリーズの『烈車戦隊トッキュウジャー』で変身後の自分に1年間声を当てていたので、全くのアテレコ未経験というわけではなく、演技力に関しては申し分ないものの、大前が30代前半らしからぬ容姿なのでもっぱら顔と声が合っていないと言われがち*8
ともあれ、本作前年の『国宝』での実写邦画興収記録更新や『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』でのNHK大河ドラマ初主演など記憶に新しい実績もさることながら、「横浜」という苗字は芸名のようで本名な上に実際に横浜市出身でもあるので、本作にはうってつけの人選と言えるだろう。

  • 龍里(りゅうざと)希莉子(きりこ)
CV:根谷美智子
アメリカを拠点に活動する工業デザイナー。
ウェーブのかかった茶髪と泣きぼくろに長い下まつげが印象的な、大岡紅葉をもっとキツめにした感じの美女。39歳。

本作の4年前に一度は引退を宣言し事務所を閉めるも昨年復帰して「エンジェル」をデザインした。
運転技術も高く、フェス会場の運転シミュレーターではノーミス。件のシミュレーターで良い成績を出した蘭に声をかけ「正しく乗れば、バイク楽しいわよ」とその素晴らしさを説く。一方、大前との対談ではバイクの自動運転技術の軍事転用に不安を吐露してもいた。
だが実はポウダーと繋がりがあり、彼を使いつつある物まで持ち出しているがその目的は一体?

  • ジョン・ポウダー
CV:内田夕夜
アメリカの航空機メーカー社員で、所属は武器開発部門。
顎髭を蓄えた体格の良い男。日本語はネイティブレベルで話せる。

ただものではない雰囲気を漂わせるがそれもそのはずで実は元傭兵にしてスナイパー上がり。龍里の指令のもと暗躍する。

  • ローハン・S・ラヒリ
CV:増田俊樹
ドローン技術で世界一を誇るアジアの航空機メーカーの社員。ツリ目に割れ顎が特徴のチンピラめいた男。その外見的特徴から、『蘭も倒れた〜』のゲスト*9を思い出した人もいたのでは?
やはり武器開発に携わっていて日本語はry

後述の犯人と手を組んでいる正真正銘の悪党。川崎港にあるコンテナヤードの一角で何やら怪しい動きを見せており、世良や少年探偵団など幼い子供含む未成年者らにも平気で危害を加えようとする。
格闘技の心得も世良には及ばないまでも多少あるようだが誘拐しようとした空手使いの蘭相手ではスタンガンを使用せざるを得ない程ボコボコにされ苦戦した模様で、世良がジークンドーの使い手であることも見抜いている。蘭や京極さんもそうだったあたり、ジークンドーは作中世界ではメジャーな格闘技なのかもしれない。

  • 佐々木(ささき)直之(なおゆき)
CV:岩崎諒太
本作開始時点で既に故人であるフリーターだった青年。享年24歳。
金髪に鼻ピアスと、いかにも「それらしい」出で立ちをしていた。

身寄りの無い施設育ちで、その生い立ちから親に捨てられたと恨みを抱き暴走行為に走り、本作の2年前の11月7日21時3分、浅葱の追跡を受けていたとき何らかの理由でカーブを曲がり切れず事故死。
いっときは更生しかけたように見えた時期もあったが、実は昔の悪い仲間であるバイク窃盗の一味と関係が切れていなかったといい、死亡時に乗っていたのも実は盗難車だったために追われていたことが判っている。なお、千速によれば「バイクは事故の直後に爆発したせいで車体の検証はろくにできなかった」らしい。
その他、腕には天使の横顔と羽根を模したタトゥーを入れてもいたが、その模様はどこかで見たような……。

  • 青木佑一(あおきゆういち)
CV:田村健亮
世良が最近知り合った、藤沢市でバイクショップを営んでいた元プロレーサーの男性。享年45歳。

背格好は世良と同じくらいで愛車も同じアルテシア。
また、目の持病があり、時々世良に自分の代わりに「ちょっと割の良いバイトをしないか」と持ち掛けたこともあったが、何かに気付いたらしく「もうあそこへ行くな」とも警告していた。
バイクを運転中に丹沢湖へ転落死を遂げるが、舘沖によれば不審な点が見られるという。なお、バイクは佐々木の事故と同じ末路を辿った。

  • 内門忠一(うちかどただかず)*10
  • 針生英(はりおひで)
  • 永橋有(ながはしゆう)
CV:園部好徳(内門)/中村源太(針生)/山村響(永橋)
バイカーたち。走行中に「ルシファー」の執拗な追跡を受けた末に事故を起こし負傷した共通点を持つ。

これだけでは偶然かつ被害者のように思えるが、内門はかつて横浜で中古バイク販売店を営んでいたものの薬物の不法所持で逮捕され店は既に倒産していること、針生・永橋は中学時代の同級生同士でともにバイク窃盗の前科が複数あり*11、内門の店にも出入りしていたなどきな臭い連中であることが警視庁交通課の調べで発覚。さらに佐々木の事件についても3人揃って事情聴取を受けているというが、これが意味することとは?

  • 少女
CV:和多田美咲
クレジットでは名前は不明だが、劇中では両親から「りく*12」と呼ばれている。

横断歩道を横断中に「ルシファー」の引き起こした混乱のさなか危うくトレーラーに轢かれかけるが、千速が白バイを犠牲にして救出*13したおかげで無事だった。

なお千速も説明している通り、青信号の横断歩道といえど決して無敵の安全地帯ではないから横断中も周囲の状況を確認するべきなのだ。アニヲタ諸兄も気を付けよう。

警察関係者

神奈川県警交通部

  • 浅葱一華(あさぎいちか)
CV:三瓶由布子
交通総務課所属でショートカットにつり目が特徴の女性警部補。33歳。
同じ階級ながら千速の先輩に当たる上、経緯が経緯なためか彼女には珍しく(というか原作登場以来初めて)丁寧語で話す相手でもある。

かつては白バイの運転競技会で何度も優勝するほどで「私にとってバイクはただの乗り物じゃない。なくてはならない存在だった」と語り、今とは正反対の笑顔を浮かべて愛機に跨る写真も飾られている。
しかし、本作の2年前に千速が休暇で不在だった折、佐々木を追跡中に彼が起こした事故に巻き込まれて後遺症が残り杖を用いるようになった。リハビリをすれば回復の見込みはあるが元には戻らないという。
以来、大好きだったバイクを装備ごと手放し乗ることも止めていて、さらに怪我や件のことをマスコミに過剰な追跡だったと書き立てられたせいで「性に合わなくてね」と零す内勤に回され失意の底にあり、中盤で辞表を出して去っていく。
それでもバイクや千速とまた走りたいとの思いはいまなお断ち難いようで、去り際に彼女に向けて「叶うのならもう一度お前と勝負がしたかった。たとえ、それで地獄に落ちる羽目になったとしても」*14と、もはや執着にも似た切望を口にしていたが……?

  • 舘沖(たておき)みなと
CV:畑芽育
交通捜査課所属でメガネをかけ髪をひとつ結びにしている女性巡査。22歳。

コナンと千速に青木の件について状況や不審な点の説明をしたり、「ルシファー」出現を知らせたりする。

畑氏も横浜氏同様、本作が声優デビュー作となった。

警視庁

  • 警察官
CV:松田颯水
「エンジェル」1号機の乗務員である読んで字のごとくの女性。
本名や階級・所属は不明だがやはり交通部と思われる。

終盤、千速たちに迂回路を先導するため駆け付ける。
ただのモブのように思えて「エンジェル」に乗るだけはあり千速にも引けを取らない胆力と運転技術を持ち、犯人の差し向けた暴走車に行く手を阻まれるも、それが自動運転(無人)であることを見て取ると「無人の車なら!」と呟くなり、自らが乗っていた「エンジェル」に仕掛けられた爆弾の推定爆発速度ギリギリまで減速してから乗り捨てるのを兼ね件の車両にぶつけて停車させ、この状況において取り得た最善の手段でもって可能な限り自身の安全も確保する判断の早さと、後続のために身を挺してでも道を切り開く覚悟の決まりぶりを見せた。
この活躍から、出番が一瞬だけの名も無きモブで終わるのが惜しまれる逸材との呼び声も高い。
当然その後は道路脇の植込に投げ出されてしまっていたため無事では済まなかったと思われるが、快癒を祈らずにはいられない……。

その他

  • 犯人
CV:?
読んで字のごとくで、劇場版ではお久しぶりの黒タイツ

ラヒリと手を組んでおり、銃も使う非常に危険な人物。
「ルシファー」に跨り各地で事件を引き起こしたり、裏事情を知った世良&コナンを襲撃したりと、神奈川~東京にかけて忙しく駆け回る。
蘭に一度撃退されたので、一安心と思いきや……?

出没期間の短さに反比例するかのような出現頻度&範囲から、登場人物の全員にアリバイが成立している。果たして誰なのか!?


レギュラー陣

主人公


ボクがこの爆弾を解体してみせる!

我らが主人公。
後半で蘭が拐われたのを聞いた時は一瞬取り乱していたが、それでもバイクを巡る陰謀に千速や世良と立ち向かう。

バイクがメインとなるため本作ではスケボーを使ったアクションは控え目。
新一の登場シーンは前作に引き続きオープニングだけで「蘭!」「新一!」のやり取りも無かったし、クライマックスでは久々に「ハワ親」を口にしそうな場面があったのに結局しなかったが、お馴染み「江戸川コナン……探偵さ」の決め台詞は一昨年ぶりに復活。

また、千速に対して言及はしなかったものの、彼女のスマートフォンの待ち受け画面を偶然見た際に映っていた研二と松田の顔には見覚えがあるようだが……?

警察関係者

◯存命

また会ったな、少年

本作の主人公その1。
ご存知「風の女神様」「女海賊」……もとい白バイ部隊・ホワイトエンジェルスの小隊長にして研二の姉。

破天荒ぶりは相変わらずで、コナンや世良の協力を受け重悟をこき使い道交法違反も重ねつつ「ルシファー」確保のため爆走。
一方、弟と死に別れた日、彼が家を出る直前に言おうとしていたことに想いを馳せては切なげな表情を見せてもいる。


いいか千速!くれぐれも無茶はするな!


本作の主人公その2。
ご存知神奈川県警捜査一課警部。

フェスでは防犯訓練の啓発で犯人役を担当していた。
青木の事故死に事件性があったのでその捜査を行うが、やがて起こった一大事に管轄外ながら巻き込まれてゆく。

千速に振り回されては文句を言いつつも、彼女の抱える思いもまた察しており、主人公という位置付けだが物語を支える裏方のような立場に近い。
また、千速から聞いた「弟が話そうとしていたことの続き」に何か思い当たるフシがある模様で……。

なお、本作では双子の兄である横溝参悟は登場しなかった*15ほか、『探偵たちの鎮魂歌』のように二人に分裂する作画ミスは無かった。あと意識したかは不明だが、クライマックスでは中の人が同じとあるゲームの主人公が通信を始める際のようなSEが聞ける。

◯故人
本編開始までに没しているキャラクターについて、オープニングで触れられる際はコナンによる紹介や仄めかしに留まっていたところ、故人本人らが直接登場して話したのは史上初*16


話は戻ってからで!

キーパーソンその1。
殉職時には警視庁機動隊爆発物処理班所属で、階級は長らく不明だったが巡査と判明した(殉職に伴い特進したかまでは不明)。
松田とは幼なじみにして親友で同僚でもあったが、本作の7年前に爆死。

命日となる日に爆弾事件のため招集が掛かり出発する直前までは、松田と自室で駄弁りつつ誰かと電話で話していた。
その話題はどうやら千速についてで、通話相手には「(姉は)美人だがずぼらで可愛げもなく、足も速くねぇし、格闘技も人並みで、射撃に至ってはからっきし。だけど……」などと言い、ドア越しに聞いていた彼女を怒らせる。
だが、それにはまだ続きがあったようだ。


どこの誰だか知らねぇが、千速に手ぇ出すんじゃねぇぞ!

キーパーソンその2。
元警視庁機動隊爆発物処理班所属だったが、本作の3年前に捜査一課強行犯三係に配属された一週間後に研二と同じく爆死。階級は巡査部長だった。
研二との間柄については彼の記述を参照。

研二の死を千速に告げた張本人だったことが本作で示唆された。
また、千速に何度も言い寄っては振られていたのは既に明かされていたが、かなりの入れ込みぶりだったことも描写されて数多の夢女子を瀕死に追い込んでいて、研二が通話をしていた相手に対しては彼女を巡ってある宣言を放っている。

警視庁交通部交通執行課

今作では管轄が違う目暮十三警部ら捜査一課の面々は一人も登場しない。


勿論!!

ご存知ミニパトのお姐さんたち。

都内で「ルシファー」と遭遇し停止を命じるが振り切られる。小五郎の事情聴取も担当した。
その後目撃した経験を買われ応援として神奈川県警に駆け付け、「ルシファー」に追われていた面々の情報をコナンたちに共有する。
クライマックスでは「ルシファー」の追尾に加わるもミニパトの上半分を吹っ飛ばされオープンカー状態にされるピンチに見舞われるが、成り行きで同乗した重悟に「行けるか!?」と問われると不敵な笑みさえ浮かべながら力強いユニゾンで応える勇姿は必見。

なお、それぞれの交際相手である羽田秀𠮷千葉和伸は登場せず言及もされなかった。
ほか、由美は将来の義妹である世良とは本作時点で既に双方顔見知りのはず*17で作中でもエンカウントしているのに、互いに何の反応もしないまま終わった。

民間人

ご存知武闘派JK蘭ねーちゃん。
前作終了後の恒例の発表PVでは今作の主人公の一人かのような扱いだったが、蓋を開けてみればあくまで脇役に収まっていた*18

千速への憧れや世良の影響もあり最近はバイクに興味津々で、彼女にくっついてフェスに赴く。運転シミュレーションでは高評価のAランクを取り、園子と龍里に褒められていた。
いつもの「ラヴの予感♡」はやはり千速と重悟に感じているようだ。

アクションシーンも健在で、なんと猛スピードで突っ込んでくるバイクのライダーが被るヘルメットのシールドを割るほどの蹴りをお見舞いしている*19ヘルメットがなければ即死だったし、あわや本物の首なしライダーが誕生するところだった。ちなみにそのあと世良とキャッキャウフフしている。かわいい。
しかし前述の一件で犯人の恐怖と怒りを買い、終盤では誘拐されてしまう__!

蘭役の山崎氏は本作公開年の2月上旬に活動休止を発表しており、パンフレットには氏の体調面を考慮して恒例の声優陣コメントの掲載は見送ったとの断りが記載されたが、収録は休業前に済んでいたとのこと。
しかしその後、4月18日に逝去していたことが5月15日に公表されるとともに、本作の収録が最後の仕事だったことも明かされた。
TVシリーズでは『ONE PIECE』のナミ役などで知られる岡村明美氏が代役を担当していた*20が、山崎氏の逝去に伴い正式に後任となった。


青木さんに何をした!

ご存知バイカーなボクっ娘JK探偵。ちなみに大倉脚本作品への登場は今回が初めて。
キービジュアルや一部のコラボ商品などにも起用されるとともにオープニングで紹介されてもいるので準主人公のような扱いと言ってよく、中盤からクライマックスまで大活躍する。得意のジークンドーでの立ち回りも見どころ。

本作では『紅の修学旅行』以降のエピソードのようにAPTX4869の解毒剤絡みでコナンを探る素振りは全く見せておらず、本編中では家族についての言及やそのイメージシーンも無かった*21
青木に誘われた「バイト」について調べるために背格好が似ているのを活かし彼を装って潜入していたり、危険な連中のもとへ単身乗り込んだりするなど無鉄砲な行動に出もするが、大切なバイク仲間だった青木の無念を晴らすべくコナンと千速に協力し、純粋に一人のライダーとして奔走するといういつもとは異なる側面が描かれている。あくまで今回の一件は個人的な事情だったと見るべきだろう。

ご存知少年探偵団とその保護者にして皆勤賞要員ズ。
恒例のクイズも健在。

アバンで「幽霊バイク」を目撃。そのせいで元太、光彦、歩美はその夜ほとんど眠れずフェスにもいるのではないかと怖がっていた。
また、実は密かに顔を撮影されていたせいで、口封じを狙ったラヒリ一味に拉致されかけるも、龍里の命のもと彼をポウダーが狙撃したところに、コナンが重悟を通じて手配していたパトカーが駆け付けたため救われたのだった。
灰原は毎度おなじみコナンのアシストに回り「幽霊バイク」の情報などを教えたり、小五郎のパソコンの捜査資料を盗み見る隙を作るために元太らを上手く動かし一時的に小五郎をコンビニに連れ出したりした。灰原以外の面々は特に見せ場は無いが、お化けの話を聞いて彼女にひっつく歩美とか可愛い場面はある。

ちなみに歩美は蚊がいるからとコナンに唐突なビンタを景気よくかましていたが、これは季節がいつごろなのかの示唆だろうか。
また、元太の服装をよく見ると好物のウナギがワンポイントにあしらわれているという小ネタも。

ご存知おっちゃん。
前作で大活躍したためか今回は出番は少なめ。眠りの小五郎も復活……?

冒頭では「ルシファー」の運転のせいで危険な目に遭うわ、その後も警視庁でも神奈川県警でも目撃者として事情聴取を受けることになるわパソコンのデータを消してしまうわで何かとツイていない。
それでもバイクの大暴れで車が巻き込まれた際は持ち前のドライブテクで回避し「お前等、大丈夫か!」と速攻で声をかけるところや、エンディングでは蘭が拐われたと聞き舘沖と共に駆け付けるところはやはりちゃんと保護者なのだった。
また、蘭を介してコナンに渡っていた小五郎のワイヤレスイヤホン*22が、思わぬ形でコナンと世良のピンチを救うことに。

ご存知蘭の親友で鈴木財閥令嬢の皆勤賞要員。

お約束のコネでコナンたちのフェス入場を手配する。
コナンの頼みで灰原が調べ物をしているのを知ると、これまた人脈を活かして得たある情報を彼女を通じて届けた。

今回も出番はそれほど多くないが、夜遅くまで「幽霊バイク」探しをしていた探偵団をタクシーで迎えに来て叱ったり、エンディングでは蘭が無事戻ってきてホッとしていたりと、いつもの園子らしい様子が描かれている。

その他

ご存知「トリプルフェイスの男」で、研二と松田の同期でもある公安警察官。
本作の事件には関わらず、エピローグにファンサのため一瞬登場しただけでセリフも無い。ある意味サプライズ枠とも言える。
ポアロで勤務中、店の前の道路であるものに乗っていた蘭の様子を窓越しに見ていた。

なお、これまでの劇場版では右腕の風見裕也と必ず一緒に出ていたが、彼は本作には出演していない。またポアロの同僚榎本梓も出番無し。


用語

  • エンジェル
運転アシストシステムなど最新技術を多数搭載した白バイ。
それぞれ最高峰の技術が用いられているが、運転手の意思でアシストシステムをオフにすることもできる模様。
「ルシファー」出現後は、その追跡のため特例として警視庁に1号機・2号機が、神奈川県警には3号機が配備され、それにはもちろん千速が搭乗することに。
正直そんなに乗っていなかった?気のせい気のせい。

  • 幽霊バイク
コナン以外の少年探偵団と阿笠が箱根で目撃したバイク。ヘルメットが取れたら首が無かったのに運転を続け走り去った不可解さからそう呼ばれる。写真も含め情報はかろうじてオカルト雑誌に載っているくらいでネット上には不自然なくらいにほとんど無く、誰かの意図的な関与をうかがわせる。ラヒリが少年探偵団らの口封じをこのバイク絡みで狙ったので、彼と何らかの繋がりがあるのは確かだが。
自動運転のバイクが存在すれば人形だけを乗せた状態で走行できるかもしれないと疑われるも、専門家として運転システムに詳しい大前曰く、人が一切操作しない完全自動運転「レベル5」は、研究が進められているものの実用化には程遠いとのこと。

  • ルシファー
「幽霊バイク」の警察側からの呼称。車体やライダーのスーツなどに至るまで、全てが漆黒夏に乗ったら秒で熱中症と火傷間違い無しな謎多きバイク。
都内や神奈川県に出没しては、警察の停止命令にも従わず周りを巻き込むことも厭わない危険な走行をしながら執拗に特定の人物らを追跡するがその意図は不明。
なお、トラックのコンテナを出入りする場面もあるので単独犯ではないと見られる。

  • 神奈川モーターサイクルフェスティバル
パシフィコ横浜で開催されているバイク好きのための祭典で、神奈川県警交通課の協力も受けている。
開発関係者のトークショーやドライブシミュレーター体験、県警による防犯啓発のためのパフォーマンスなどが催されるとともに「エンジェル」もお披露目された。
ほかには子ども向けの企画としては仮面ヤイバーのバイクの展示もされているようだ。

  • 裏レース
青木の言っていた「バイト」の正体。
川崎港のコンテナヤードの一角で秘密裏に開催されている招待制のバイクレース。ドローンの追跡からの逃走や障害物競走が行われ、勝つと賞金が獲得できる。
……というのは表向きに過ぎず実はとある別の(知られては困る)目的のカムフラージュで、青木の身代わりで潜入していた世良もそのことに薄々感付いていた。


余談

  • 公開日について
    • 月と日を「4()」「10(てん)」と読み並び順を逆にすれば「10(てん)4()」→「天使(エンジェル)」とも解釈できる。
    • 日付が10日に当たったのは初めてで、9日に公開だった『水平線上の陰謀』に次いで本作公開時点では史上2番目に早い。
    • 4月第2週に設定されたのは『100万ドルの五稜星』以来2作ぶりで、2020年代及び令和時代公開の作品では2本目。

  • オープニングでは横浜赤レンガ倉庫や高速道路の標識、神奈川県警察本部の外観に様々な映像やキャラクターが投影され紹介されている。

  • エンディングについて
    • 初代千速役だった田中氏への追悼の辞が寄せられており、初代ジョディ・スターリング役だった一城みゆ希氏に前作で捧げられたのに続きキャストへのものは2例目。
      また、追悼のテロップが表示されるタイミングが主題歌の最後に惜別と感謝の言葉が歌われる箇所とシンクロしていたことも話題を呼んだ。
    • 実写映像パートで白バイを運転していたのは現職(本物)の神奈川県警白バイ隊員の方で、公開年の5月2日に開催された横浜国際映画祭にコナンの着ぐるみとパレードに参加した。
    • 終映後には、実写映像パートのうちなんちゃってバイクチェイス走行シーンは神奈川県警の監修を受け安全面に配慮して撮影したとの断りと、公開年の4月に自転車に関する法改正があったことを受け交通ルールを守るよう呼びかけるテロップが表示された後にコナンからのメッセージが流れるとともに、事実上の入場者特典である画像をダウンロードするためのQRコードがスクリーンに約3分間表示される。

  • 主題歌のPVにはメダリストの鍵山優真氏をはじめスケーターが多数登場している。ちなみに鍵山氏もやはり横浜市出身。

  • 劇場版の命名法則は『~の〇』となっているが、『~』がカタカナ、かつ『〇』が「当て字」ではなかったのは『ハロウィンの花嫁』以来4作ぶりで通算3作目。
    なお、これまでそうしたタイトルの作品には必ず安室と風見が揃って登場していたが、後者は登場しなかったのでその法則は本作をもって破られた。

  • ゼロの執行人』以降、SNSにおいてはその年の劇場版『コナン』を鑑賞することを、作品のテーマやタイトルに関連する語を用いて「△△済み」と表現するムーブメントが自然発生的に起きるようになっているが、本作については「羽捕(ばと)り済み」が主流のようだ。

  • 新一と蘭は『紺青の拳』以降の作品では既に恋仲になっている時間軸だが、それでもオープニングのナレーションの「同級生で幼馴染の毛利蘭と……」という彼女との間柄に触れる部分は「恋人の毛利蘭と……」に変わっておらず、その点は本作でも踏襲された。
    「遊園地に遊びに行った」時点ではまだ恋人同士でなかったのは確かなので、ライト層も想定して時系列上の混乱を生みかねない変更は避けたのかもしれない*23

  • 過去作から引用されたと思われるネタは以下の通り。
    • 『時計じかけの摩天楼』…仕掛けられた乗り物の速度が一定以下になると炸裂する爆弾
    • 14番目の標的』…散瞳薬、およびそれを点眼しての運転における危険性についての言及
    • 『ハロウィンの花嫁』…犯人がヘリコプターを使い、また爆弾の制御に使うスマホを計画で阻止されたため腹立ち紛れに叩き付けるところ
    • 『100万ドルの五稜星』…バイクでステンドグラスを突き破るシーン、園子がヒントになる情報を送る点
    • 『隻眼の残像』…冒頭での主要人物とバイクの激しいチェイスやクライマックスの展開、杖をついた警察官が登場する、小五郎がコナンに盗聴器を仕掛けられる、女性ゲスト声優が演じたキャラクターが赤縁のメガネをかけていること
      などが挙げられる。ただし特にクライマックスはオマージュ元が直近過ぎる作品だった上構図が余りにソックリなのにもほどがあるので、また同じネタを使用していると思った視聴者もいたとか*24

  • バイクがトレードマークの一つである高校生探偵と言えば服部平次もいるが、今作ではイメージシーンなどのチョイ役としてすら出番無しで、劇場版初となる世良との共演はまたいつかの機会に持ち越しとなった。
    大倉脚本では前作の『100万ドルの五稜星』に登場したので登場が見送られた可能性もある*25。加えて、既に原作では重悟と面識があり都内在住の世良の方が動かしやすいのと、平次が関東圏で活動する理由付けが難しいためか*26

  • 横浜市と箱根町を行き来するシーンが何度か描かれているが、箱根駅伝を視聴したことがある人には解る通り、同じ県内とはいえ往復で100kmを越えるので気軽に行き来できる距離ではない

  • 大倉脚本では4作連続で外国人キャラが登場しているが、これまでは外国語パートには大体ネイティブスピーカーが起用されていた*27ところ、本作には外国語を話すシーンが無いので日本人声優のみが当てられている。

  • 2027年に横浜市で開催予定の国際園芸博覧会(花博)をイメージしたと思われるポスターやオブジェクト、それから「神奈川県警警察官募集」と書かれたポスター及び幟が映るシーンが何度かある。後者は3度も。プロダクトプレイスメントか?ちなみに終盤に映るポスターの背景にあるコスモクロック21が表示している時刻は、本作公開日の日付と同じというお遊びがある。
    加えて、神奈川県警のマスコット「ピーガルくん」もポスターに載る形で、あるいは着ぐるみが登場している。

  • ゲストとして『ちゃお』の読者モデルが『黒鉄の魚影』から3作ぶりに起用された。

  • ノベライズでは千速が2年前に休暇を取った理由について更に補完されている。

  • 本作にはイメージシーンにのみ登場するキャラクターはいない。

  • 真実はいつもキュアット!?

コナン君の推理、はなまるすごい!
お手並み拝見だね!キュアアンサー

2026年の『プリキュア』シリーズ作品である『名探偵プリキュア!』(『たんプリ』)と本作は、テーマは言うまでもなく
といった点まで同じ*29など何かと共通点が多い。
『たんプリ』のタイトル発表時には、まだレギュラー声優陣さえ判明していなかったにもかかわらず、名探偵(役)繋がりでコナン役の高山みなみ氏を連想し同氏の出演を期待した人が多数いたためかトレンド入りを果たしたほど。
なお、高山氏は『ハートキャッチプリキュア!』にキュアバーローダークプリキュア役で出演しており、また他にも『プリキュア』『コナン』いずれにも出演した声優あるいは携わったスタッフはロングラン作品ゆえ多数いて、現にアニメ版『コナン』と『たんプリ』の音響効果の担当は同じ。

モチーフが共通している国民的作品同士。コラボを期待する声が巻き起こらないはずはなかった。しかし同時に皆が最初からほぼ諦めてもいた、権利などクリアしなくてはいけない問題がどれほど多いことやら……と。
しかし2026年5月下旬、そのときはやって来た。『たんプリ』から持ち掛けたという同作と『コナン』の奇跡のコラボが、関係各所の尽力が実を結び作品・作風どころか制作会社や局の垣根さえ越えてついに実現することが特報PVで発表されたのだ。それも背景を通り過ぎるとかちょっとしたパロディが入るといったレベルではなく、この企画のためだけに双方とも放送枠を丸々1話分割き、客演先の作画で描かれたキャラクターたちが事実上の番外編とはいえストーリーにしっかり絡むという歴史的な回となった。*30
またこれを記念して、コナンと『たんプリ』主人公のキュアアンサーが揃う描き下ろしのキービジュアルならびに両作メインキャストからのコメントの発表やグッズの販売も行われたほか、放送時にはスペシャルサンクスとして客演作品のタイトルがクレジットされた。
それぞれのエピソードの見どころなど、及びその後公開された両作P同士の対談についての概要は以下の通り。
『たんプリ』5月31日放送分 第18話『名探偵の共演(アッセンブル)
+ ...
コナン・蘭・小五郎(あと黒タイツ)が客演。
  • タイトルコールとアイキャッチは通常のバージョンではなく、キュアット探偵事務所の扉が開閉(しかも後者はあのSE付きで)するというこの話限りの『コナン』仕立ての特別仕様
  • イラスト紹介コーナーでは「よしだあゆみちゃん」からの投稿が取り上げられる
  • 目がきゅるるんとしているコナン一行
  • いつもの腕時計型麻酔銃の誤射により「眠りのあんな」爆誕
  • 蘭が敵幹部のニジーに空手の技をお見舞い*31
  • キュアアンサーとキュアミスティックが「いっけーー!!」と叫びながらハンニンダー*32めがけて光の玉をキック
  • 締めはもちろん「江戸川コナン……探偵さ!
『コナン』6月6日放送分 特別編『はなまるな真実(アンサー)
+ ...
『たんプリ』のように本編としての話数にはカウントはされず特別編と扱われている。
脚本はおなじみ大和屋暁氏。予想の斜め上を行く(婉曲表現)ストーリーに定評がある浦沢義雄氏の作風と親和性が高そうなので氏が手掛けると見込んだファンもいたものの結局前週の担当だった。*33

本作におけるプリキュアは、歩美が今夢中になっているアニメのキャラクターという作中作のような設定にされ、キュアアンサー(ただし出番の大部分は実は彼女に変装していたキッド)が客演し本家ではできないはずの単独変身を披露。
また、キッドは今回でアニオリ初登場を果たし女装のバリエーションにプリキュアが増えた」とか「(キッド役の山口勝平氏も出演していた)『SS』20周年記念企画をこういう形でするとは」とか言われた。
  • 金子宝石店 ま た も 狙われる(コナン「6回目な……」6月6日放送だけに?
  • あくまでコナンのイメージの中での言動だが、このエピソードの犯人である連続宝石窃盗団がキッドの低クオリティな変装をし誤字だらけの予告状を出して犯行に及んだ、という報道を目にした彼が怒りマークを浮かべながら「ぷんすかぷん!」と腹を立てる様子が反響を呼びトレンド入り。なお、これはアドリブだったと山口氏が放送当日にXで明かしている
  • 想定される『プリキュア』視聴層に最も近いだろう歩美くらいの年齢層へのアピールか、彼女の目をプリキュアのそれのようにキラキラした演出をするために特別に作画に手を加えてハート型のハイライトが仕込まれたり、エンディングでは1カットだけ歩美の服がキュアアンサーのコスチュームに差し替えられたりしている小ネタがある
  • 微妙な出来のハンニンダーとキュアアンサーのコスプレ。なお前者にもちゃんと本家の声優である武蔵真之介氏を起用*34
  • いとこ同士でプリキュアごっこに興じる高2男子たちwith『紺青の拳』バージョンのメインテーマ。ちなみにキッドはキュアアンサーの名乗りや動きをちゃんとアニメを視聴し「予習」していたことがCパートで描写されたが、カーテンが閉めてあったのは青子に見られないようにするためかも?(笑)
  • 前述の通り本作でのプリキュアは架空の存在……と思いきや、最後の最後に姿を見せたのは!?
プロデューサーたちの『秘話(アライアンス)
+ ...
かくして概ね好評を博したと言える名探偵コラボ。
とはいえ、特に『コナン』のエピソードには「『たんプリ』と比べるとごく表面的な要素を取り入れたというか添えただけに思える」「単独で変身するのは本家の設定をちゃんと見ていない証拠でリスペクトに欠ける」との批判が寄せられたのは事実。
加えて、キュアアンサー以外のプリキュアたち(特に『たんプリ』で一番人気と目されているのにオンエア時点では欠席続きだったキュアアルカナ・シャドウ)が出ないことに落胆する反応もあった。
……が、その後両作のプロデューサーたちがそうした理由をはじめ裏話を語る動画がYouTubeに投稿・拡散され、納得の声が聞かれるとともに概ね沈静化を見たと言える。

そもそも前提として、『コナン』も『プリキュア』も息が長い作品であることは共通している。
しかし前者はほぼ同じメンツでの積み重ねにより、主なキャラクターの人物像や「お約束」はコアなファン以外にも広く知られるようになったと言って良いが、後者は(一部初期作品を除き)タイトルやキャラクターはじめ全てが1年限りで総入れ替えとなるという違いを認識しておく必要がある。
したがって、コラボエピソードの脚本を執筆する時点で『たんプリ』製作陣は『コナン』の諸々の要素を既によく知っていたのでふんだんに取り入れることができた。一方、『たんプリ』製作陣から『コナン』製作陣へ提供できた資料はキュアアンサーの分のみでそれもごく初期のもの……つまり、みくる、るるか、キュアエクレールの存在やペアで変身する設定なども『コナン』製作陣は把握する前だった。そのような「非対称性」があった分、キュアアンサーしか出て来ず本家の設定と合致しない部分が見られたのも致し方ない話だったというわけ。
むしろその段階において、ゲスト作品のまだ少ない設定から話を膨らませつつ、『コナン』の「APTX4869以外の、例として魔法などのファンタジー要素は存在してはいけない」との制約も「実はほぼ何でもありに近いキッドの変装でした」ということにして上手くまとめた大和屋氏の手腕は「はなまる!」の一言だろう。そして『コナン』におけるジョーカー(困ったときの切り札)としてのポジションをより確固たるものにしたキッドであった。

なお、それ以外に明かされたことの要約は以下の通り。
  • 「名探偵」のテーマで行くと決めた以上コナン君を思い浮かべないはずがなく、『たんプリ』製作陣の間ではハードルの高さを解りつつも『コナン』とコラボしたいという希望は当初から強かった
  • その後、いよいよトムスなどにコラボのお願いを門前払いをされる覚悟でしに行ったところなんとどこからも二つ返事で快諾してもらえ、企画書の表紙に書いた「テレビに輝きを取り戻したい」というフレーズに胸を打たれたと言われた。また関係各所が一丸となり実現のため奔走してくれたおかげで好意的な反響を多くいただけて嬉しく思う
  • ただし大人の事情で断念せざるを得なかったこともいくつかある。例えば『たんプリ』サイドは灰原の出演を熱望しており、登場する理由付けに「(彼女が大ファンである)比護選手の試合を見に来た」という案を考えるも、『コナン』サイドのJリーグコラボの関係であえなくNGとなってしまった。また、双方の玩具を手掛けるのが『コナン』はタカラトミー、『プリキュア』はバンダイナムコとライバル企業同士なので、おもちゃとして販売されているアイテムは権利関係上客演先に出せなかった

  • 不死の名探偵?
GA文庫から刊行されている『不死探偵・冷堂紅葉』シリーズは、下記のような要素から一部では「ラノベ版『コナン』」とも言われている。
  • 高校生探偵による殺人事件の推理
  • ラノベらしい青春ラブコメ
  • バイクや車によるアクションシーン*35
  • 終盤で起きる派手な大爆発
バイクアクションもウリの『ハイウェイの堕天使』とは特に縁が深いため、これがきっかけとなって「『劇場版 名探偵コナン』シリーズ脚本家」として大倉崇裕から推薦コメントが送られており、『プリキュア』に続く探偵コラボとなった。



追記・修正を、風と追憶とともに……そしてバイク・自転車の安全運転も心の底からお願いします。















In memory of 田中敦子























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???「アンタ探偵でしょ!?探偵なら、私の心くらい…推理しなさいよ!!バカー!!」
???「お、おい待て…待てよ蘭!!……蘭!!蘭……?」
2027GW 公開

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最終更新:2026年08月04日 15:12

*1 「警察学校組」(降谷・松田・伊達・研二・景光)の親族が連続で主役を務めた共通点もある。

*2 兼任していたメアリー・世良役は逝去の同年中に本田貴子氏が後任となっている。

*3 予告が一新された前例は『黒鉄の魚影』『100万ドルの五稜星』があったが、本作のようなケースは初めて。

*4 後任の声優が判明するのは、アニメ放送1週間前あるいは当日に公式ホームページやデータ放送の番組欄に掲載される形がほとんどで、特にその告知もしないのが通例。しかも登場キャラのほとんどはアニオリには登場しないため、後任の発表に数年かかるケースも少なくない。

*5 他のキャラクターは顔がはっきり描かれているところ、「シークレット枠」だけは横顔のシルエットに「?」マークのみ。

*6 逝去が公表された翌日の5月16日のアニメ放送枠のAパート冒頭においても同様の表示があった。

*7 舞台である横浜市所在の映画館は、初日上映回数最多だった『鬼滅の刃 無限列車編』の41回を上回る59回を初日に上映し「上映スケジュールが交通機関の時刻表のようだ」と反響を呼んだ。

*8 実際、東映特撮でヒーローを演じた俳優が声優へ転向、あるいは兼任する事は多く、声優と親和性の高い役ではあるものの、今回はとある理由もあってか近年のゲスト声優と比較すると賛否の声が少なくなかった。

*9 ある理由で重悟から肘撃ちを喰らったあの人。

*10 供述調書では何故か「内門忠」となっている。

*11 針生らの供述調書に「バイクをその場のノリと悪ふざけで盗んだ(大意)」と読み取れる一文が見える。

*12 『金ロー』で公開された冒頭12分の字幕より判明。それまでは「ミク」だと思われていた。

*13 ちなみに白バイは1台およそ150万円。排気量にもよるが並のバイクの1.5〜2.5倍の価格。

*14 先述の競技会の表彰楯のうち一つだけ準優勝止まりのものがあり、おそらくこの時千速に敗れたと思われる。

*15 静岡が舞台ではないので当然といえるが、重悟が今回で3度目の劇場版登場を果たしたのに対し、参悟は1度しか登場していない。

*16 ノベライズでは簡略化された上、本人のセリフではなく地の文での紹介となっている。

*17 原作では『死ぬほど美味いラーメン2』で対面している。

*18 一説ではバイクアクションの兼ね合いで本来の活躍を世良に置きかわったとも、また2027年の映画の兼ね合いがあったためとも噂されている。

*19 ただ、蘭は本来お化けなどの怖いものが苦手で幽霊バイクもこれに該当するはずだが、本作では怖がるリアクションが一切無かったので違和感を感じたファンも少なくなかった。

*20 山崎氏も岡村氏の産休中に『ONE PIECE』で代役を務めたことがあった。

*21 パンフレットでは家族についての説明がある。

*22 購入したものの使い方が分からず放ったらかしだったので蘭が預かっていたとのこと。

*23 特定のキャラがメインとなる場合、劇場版でその人物に関連するキャラ(本作だと重悟が参悟、世良が赤井家)が登場しない場合は最初から存在しなかったかのように一切触れない事が当たり前となっている為、これもライト層向けを想定してのものといえるが、彼らの存在を知っているファンからは違和感の声も少なくない。

*24 というより、近年の劇場版作品は担当脚本家がふたりしかいない事もあってか同じネタばかり使用されやすいといえ、後述の通り外国人キャラが4作連続で登場したのもそのひとつといえる

*25 特に近年は櫻井武晴氏が担当する脚本に登場する安室や風見を除けば、同じ脚本家の劇場版作品に連続での登場を避ける傾向にあり、実際に大倉氏が前回担当した同作に登場したキャラでは、灰原や皆勤賞キャラを除くと本作には全員登場していない。

*26 ただし、本作の重悟と世良は面識がなかったかのような描写になっており、由美と苗子も世良とは面識があったはずだがこちらも同様だった(秀𠮷に触れない為に意図的に避けたともいえるが)。

*27 『ハロウィンの花嫁』のように日本人声優が外国語パートも担当することはある。

*28 『たんプリ』ではみなとみらいを捩り「マコトミライタウン」となっている。

*29 しかも『たんプリ』の舞台は奇しくもキッドが劇場版『コナン』に初登場した1999年である。

*30 コラボの発表前だった2026年3月開催のAnime Japanでは、コナンとキュアアンサーの着ぐるみが「真実はいつもひとつ!」のポーズを一緒に披露する形での共演は先駆けて実現していてその様子が同イベントの公式チャンネルに投稿されており、コラボの布石だったのではないかとする声も聞かれる。

*31 ニジー役の松岡禎丞氏が『100万ドルの五稜星』で担当したゲストキャラも蘭から手刀を食らうシーンがある。なお、ニジーはその後コナンからサッカーボールの直撃も腰に受けかなりのダメージを負った模様……とはいえ気絶しなかっただけ敵幹部の一角としての面目は保てたか。

*32 『たんプリ』における今週の雑魚敵ポジション。

*33 なお、そのエピソードでは「眠りの小五郎」のシーンがあったからか、エンドカードでは「次回もぐっすり解決!」と言った小五郎に、コナンが「スヤット解決かな」と、眠りに関係していて本家の決め台詞により近い音の言葉で返すやり取りもあった。

*34 関連して、このエピソードでは劇場型犯罪について言及されるが、『たんプリ』敵一味の本拠地は劇場を模している。

*35 特に主人公の天内晴麻はバイクを運転しており、『コナン』で言うところのスケボーのような移動・アクション要素になっている。