ジョークカード(TCG)

登録日:2016/01/14 Thu 23:59:31
更新日:2024/02/06 Tue 13:52:39
所要時間:約 22 分で読めます





※この項目では、各TCGにおける「ジョークカード」について解説する。


●目次

【概要】

ジョークカードとは「最初からネタ目的で製作されたカード」のことである。
当然ながらテキストの内容がおかしく、「動物の鳴き真似をする」「カードを破る」「特定の言葉を発する」など、思わず二度見したくなるような事がシレっと書いてある。

あるいは効果は普通でも「イラストが変」とか「カード仕様がそもそも変わってる」とか「別のTCGでも使える」といったものも。
というか、なかにはTCGやめてるとしか言えないものもある。
また既存カードのパロディもある。

基本的にフリープレイでの使用を想定しており、競技としてのゲームが行われる公式大会・公認大会では大抵の場合で使用不可となっている。
Magic the Gatheringのジョークカードはこのパターン。

但し、TCGのタイトルによっては、ネタ目的としか思えないような奇抜な効果を持っていても、
公式で使える(使えた)カード」も多く存在する。
そういったカードは「なんでこんなカード考えついたの?」と屡々語りぐさとなる。

本項ではそんなユカイでバカげたカード達を紹介していこう。

【例】

Magic the Gathering

※ホリデーギフトカードは後述。

MtGでは「Unglued(アングルード)」「Unhinged(アンヒンジド)」「Unstable」というジョーク・エキスパンションが存在する。
これらのエキスパンションは「収録カードのうち公式で使用できるのは5枚の基本土地のみ」という徹底したエキスパンションである。
いずれも通常の黒枠ではなく「銀枠」で印刷されており、枠を飛び出したイラストや奇抜なフォーマットが多い。



デュエル・マスターズ

※ホリデーギフトカードは後述。

MtGの弟分として有名なデュエマにも、ジョークカードと形容すべきカードは存在する。
但し、色々アレな方向に吹き飛んでおり、そのほとんどが公式大会で使用可能という特徴がある。



ホリデーギフトカード(MtG・DM)

MtGは2006年から、DMは2013年から関係者(ショップ、ホビージャパン、タカラトミーなど)やWotC社員に配られる
恒例の「年末のプロモーションカード」。当然ジョークカードである。
海の向こうでは年末といえばクリスマスなので、基本クリスマスのカードになっている。



遊戯王OCG

ブッとんだ事態やカードが頻発する原作やアニメとは裏腹に、あまりにもブッとんだジョークカードは少ない。

その代わり、大会などで使える普通のカードとしての範疇で様々なネタを仕込んだカードを登場させて来る事は昔から多かった。


ポケモンカードゲーム


ポケカのジョークカードは「何かのついでにドローする」といった効果のサポートが多く、こうしたカードの多くは公式大会でも使用可能。
しかし大抵の場合は《チェレン》系列*3と同程度の性能であり、ポケカには《博士の研究》系列などより強力なドローサポートが多数存在するため、実績で使われることはまず無い。
一方で、稀に公式大会では使えないぶっ飛んだプロモーションカードが作られることもある。



カードファイト!!ヴァンガード

クラン「エトランジェ」は単独クラン構築ができないため、エクストリームファイト以外では実質ネタカード扱いとなる。
その中でも《キッダーニ男爵》は木谷会長本人しか条件が満たせない上に大会規定では本名で参加しなければならないため、
木谷会長ですら条件が達成できない効果を持つ正真正銘のネタカードである。

関係者限定カードとしては、パワー110000、☆100という驚異のスペックを持つ《100年に一人の逸材 棚橋弘至》が存在する。
但しグレード8のため現状ではライドもコールもできない。


バトルスピリッツ

公認大会で使用できないカードとしてはバトスピチャンピオンシップの来場者に配布されたGXナンバーのカードが存在する。
「ギャラクシー」と認められたバトラー、「コアの光主」、「馬神弾」「ハンサム」「バトスピ大好き声優」など特定の人物にしか使えないが、
その分効果は強力どころかぶっ壊れレベルであり、
  • 七枚ドローして残ったデッキを全部除外する「ギャラクシードロー」
  • デッキから「ヴルム」スピリットをノーコスト召喚する「ヴィクトリードロー」
  • 無条件でスタートステップ以外の全ステップをもう一度行う「ギャラクシーステップ」
  • 手札全部捨ててからのセカンドディールを行う「ハンサムドロー」
  • バースト発動条件がオナラが出た時な「ボンバースト」

…この様にGXナンバーのカードは大半がマジックカードなのだが、
プレミアムバンダイ完全受注生産として販売された「ギャラクシー渡辺プレゼンツ バトスピ大好きスペシャルデッキ&ドラマセット」に付属する番組パーソナリティカードとして
GXナンバーのスピリットカードが登場。
したのだが…

  • 「犬」と名の付くスピリットなら1ターンに何度でもノーコストで召喚できる「偽ギャラクシー
  • 場の(自分、相手問わず)天零の数×5枚を相手デッキから破棄する「青嵐帝 阪口
  • 最大BP530000、諏訪部順一、ミスター、ギャラクシー渡辺のいずれか一人が代わりに戦う、イケメンと言う超曖昧な基準のカードを召喚、最大レベルで破壊されると問答無用で相手の負けとおかしい事しか書いてない「遠藤ビャク・ガロ子ちゃん

と思わず「いい加減にしろ!」と突っ込みたくなるようなカードしかない。

一部カードは流石にあんまりすぎるためか公式番組のパーソナリティが「あげるけど公式大会で使わないように」と釘を刺された。


Lycee

今は亡きシルバーブリッツからリリースされていた、アダルトゲームブランドを中心に版権作品が集うカードゲーム。
アダルトゲームとはいえそこは良い子もやってくるカードゲームショップで売られる商品、きちんと全年齢向けにカードを作っている。
……あるパックを除いては。

《Lycee ver.Alice soft XXX Edition》
「XXX」の文字が眩しい、公式サイト通販限定パック。Ranceシリーズ、超昂天使エスカレイヤー、大悪司といった当時のアリスソフトが誇るアダルトゲームから、Hシーンを選りすぐり《絶頂》だの《正常位》だのと常識を超えたカード名が並ぶ恐るべきジョークエキスパンション。
中のカードはすべてが「エロいので」公式・公認大会では使えず、18歳未満のプレイヤーの目の付くところでは遊ばないようにとの注意書きが書かれていた。
効果も相手を膝の上に乗せてプレイする(そっちの意味のプレイではない)相手のカードを海へ投げ捨てるなど、まさにジョークカード目白押し。


GUNDAM WAR

ガンダムシリーズのみのTCGなのを悪用し活かし、 雑誌『月刊ガンダムエース』とコラボしたジョークエキスパンション としてジョークカード群が発行された。
詳しくはガンダムAレア項を参照。

一応ゼロ・ジ・アールやハマーン・カーン(ただし出典は『C.D.A 若き彗星の肖像』なのでお馴染みのあの姿よりもかなり若い)といった比較的マトモなカードも多い。でもやっぱり公式大会では使えない。


Z/X -Zillions of enemy X-

公式がフィギュアだ抱き枕カバーだベッドシーツだカーテンだタオルケットだと斜め上の商品開発を行うZ/Xでもジョークカードは当然のように存在する。


ヴァイスシュヴァルツ

2017年、公式・公認大会では使用できないアレな能力を持ったカード「ジョークブースター」という区分が登場。
MtGの「アン」シリーズみたいなものである。
第1弾は「ミルキィホームズ ファンファンパーリーパック♪」。
普通のブースターにもありそうな能力のカードも少なくないが、時折ぶっ飛んだものが入っている。例えば…
  • まさかのの実写《ヨコハマいちの名探偵》
  • 使うと笑い続けなければいけなくなる《大興奮!》
  • ツイートにいいねを付けさせる《“エ”ヌシステムいいね 咲》
  • ゲームを終了してカルタを始める《“か”るたしよっ!》
  • 使うとその日の夕飯が餃子になってしまう《“ぎ”ょうざを求めて コーデリア》
などなど。
アニメ版のミルキィホームズの様なカオスなノリを楽しめるブースターパックとなっている。

カルドセプトリボルト

カルドセプトシリーズの一作。トレーディングカードゲームとボードゲームを組み合わせた独特のルールが特徴。
ミノタウロスのようにファンから散々ネタにされるカードや、どう見てもどっかで見たことある「ヘッジホッグ」や「パイロマンサー」などのパロディ系カードは多かったのだが、能力的な意味での明確なネタカードはあまりなかった。
しかし、この「リボルト」ではとんでもない性能のカードが実装されている。

アングリーモブ 火属性 50G+火 ST20/HP30
能力発動中、Aボタンを連打するとSTが上昇し、100を超えると10になる

ビジランテ 水属性 50G+水 ST20/HP30
能力発動中、Aボタンを連打するとHPが上昇し、100を超えると10になる(地形効果は影響を受けない)

なんとカードゲームなのに連打力に応じてステータスが上がるという前代未聞の性能をしているのだ。
デジタルなカードゲームだから実装できたネタ能力だろう。
なお、実戦ではコストが重めで出しにくく、「1連打辺りの上昇量が不定かつ連打中はどれだけ上がっているのかわからない」という仕様が足を引っ張り連打しすぎて100をオーバーする可能性が高く、理論上のステータスは高いもののかなり使いにくい。




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最終更新:2024年02月06日 13:52

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*2 「ビクトレイジアウトローコスモアルケミーカンフーホルンブルースバイトヘルシェンガンマンゴンブトレジャーフレンズクロスロビン・ミケラン・グローバル」と読む

*3 3枚ドローする効果を持つサポート