テイルズ オブ アライズ

登録日:2021/09/16 (木曜日) 00:19:06
更新日:2024/01/11 Thu 17:26:11
所要時間:約 18 分で読めます





何の為にだ 何の為にお前は戦う

俺たちを虐げる奴の言いなりにならない為 奴隷じゃなくなる為

自由に生きる為だ!!


『テイルズ オブ アライズ/Tales of ARISE』とは2021年9月9日にバンダイナムコエンターテインメントより発売された家庭用ゲームソフト。
シリーズ恒例の固有ジャンル名は「心の黎明を告げるRPG」。略称は『TOARISE』*1
対応機種はPlayStation4、PlayStation5、Xbox one、Xbox Series X|S、Steam(PC)。
第一OPは感覚ピエロの「HIBANA」、第二OP及び劇中歌は絢香がカバーした「Hello,Agein~昔からある場所~」。
EDは同じく絢香の「Blue Moon」。
発売日は世界情勢の変化に伴い当初の予定から1年伸び、オリジナルタイトルとしては前作『テイルズ オブ ベルセリア』から5年振りの作品となった。
2023年9月にて大型DLC『ビヨンド ザ ドーン/Beyond the Dawn』の発売が発表。同年11月9日に配信予定


以下、ストーリー中盤までのネタバレが一部含まれるので注意。






【概要】

テイルズオブシリーズ25周年記念作品。
開発チームとして継承と進化を掲げた事で数多くの要素が従来のシリーズから様変わりし、新しい試みに多数挑戦している。

PS3基準であった前作から5年経過した事もあってグラフィック面は大幅に向上。
キャラクターデザインはこれまで常にどちらかが担当していたいのまたむつみ・藤島康介が完全ノータッチ、歴代のアートディレクターを務めていた岩本稔が担当している。
キャラクターのモデリングは従来作品より頭身が高くなり、アニメ調を維持しつつややリアル寄りの画風になっている。
BGM担当はシリーズお馴染みの桜庭統
シリーズで初めてフルオーケストラが導入された。

3Dグラフィックによる表現の追求に重きを置かれ、秘奥義カットインやスキットなどの2D絵だった部分も3Dモデルで挑戦するなどの試みがなされた。
スキットはコミック調になり、各シーンが漫画の一コマのようになっている
この演出はメインストーリーの中でも取り入れられている。
OPや本編の随所に使用されるアニメパートは『テイルズ オブ エクシリア』から担当しているufotableが続投。
しかし、前作までの主要スタッフの一部が某人気アニメの製作のためか参加しておらず、第二OPを除いて全体的な作画の質は低めである。

ゲームエンジンにはEpic Gamesの「Unreal Engine 4」を採用。
今まで追求してきたトゥーンシェーダーとは違い、没入感を高めるため背景を水彩画、絵画的に見せるアトモスシェーダーを本作の為に独自開発した。
遠くのものをあえて色やディテールを落とし、近くのものをより詳細に描いている。
これには高品質な手描きによるテクスチャを制作できる人は限られていて、今まで職人技に頼っていた部分を技術の向上に伴いシェーダーで表現できるように工夫されている。

伝統であった戦闘後の掛け合いはゲームテンポ向上の為3Dモーション無しの顔アイコンと台詞のみに省略。
演出としては3Dモデルの動きが無いので寂しくなった部分もある。
代わりにショートチャットと呼ばれる探索中や戦闘中にも条件を満たす事で数多くの掛け合いが多数発生するようになり、累計の台詞バリエーションは過去作より大幅に増加した。
例えば特定のブーストアタックでダウンする敵がいる場合はそのキャラが掛け合いに登場して使うよう進言したり、戦闘の支援的な役割も担っている。

道中でHPとCPが回復する野営が行えるようになり、寝る前に料理を作ったり、アルフェンが選んだキャラと話し込む夜会話のような事も行える。
ファストトラベル*2が初めて導入。
従来でもアイテムによるダンジョン脱出や飛行船による移動はあったが、序盤から手軽な移動方法が作られた。

ストーリー面ではメインの設定に人種による奴隷や支配といった要素があり、シリアス寄りのシナリオである事が事前に語られている。
開始地点のカラグリアではダナ人の死体が転がっているのが珍しくなく、主人公のアルフェンもそれに慣れ切っているなど今作のハードな世界観を物語っている。
パーティメンバーも仲間になってもすぐには仲良くなれず、シオンは周囲に壁を作り、レナ人に強い怒りを持つリンウェルはシオンとテュオハリムに寄り添えるようになるには長い時間が掛かった。
ショートチャットやスキットなどで交流や従来のノリも継続され、メインストーリーが重めな分、全体的な雰囲気が暗くなり過ぎないよう工夫はされている。

製品版に先んじて体験版も配信中。
序盤の体験というよりはアライズの新しい戦闘やシステムを伝えるもので、本来中盤までに順次開放される戦闘システムがほぼ体験できる。
パーティキャラ全員が操作可能で、最初からAGが高く体験版とは思えないほど多くの術技が解禁されている。
術技切り替え、称号のスキルであるフラムエッジ短縮や溜め、空中回避などは未開放になっていて、製品版の最終的な操作感はもう少し拡張性のあるものになっている。
各ブーストアタックに対応するズーグル、ギガントモンスターのレイジングダッシャー、マンティス、一定条件クリアでメズメルドとの戦闘が可能。



【戦闘システム】

歴代シリーズから積み重ねた戦闘システムが見直され 、万人向けを目指して比較的シンプルなものに仕上がっている。
既存のリニアモーションバトルシステム(LMBS)を引き継ぎ改良しているが、今まで以上に新規の人にも触れて欲しいという思いもあって〇〇-LMBSといった名称は付けられていない。

基本的には通常攻撃を加えて敵をブレイクして術技に繋ぎ、回避(防御)も攻撃に繋がるカウンターレイドやサポートキャラを召喚するブーストアタックを駆使してAGを回復させながら自分なりのコンボを作り、トドメは必殺技のブーストストライクで締める流れ。

ガードと回避の防御面の行動が一本化され、アルフェンたちは回避、キサラはガードが使用可能になっている。
体験版や開始当初は空中で使用する事はできないが、スキル取得により解禁。
両方ともギリギリで発動させる事で後述のカウンターレイドが発動する。

CP(キュアポイント)という概念が新たに登場し、回復技やステータスアップの補助技に使うポイントになっている。
これはAGのシステム上、無限に回復技が使えるので、それを防ぐ為一定の緊張感を持たせる要素。
戦闘中ではグミなどのアイテムにより回復可能な他、野営により全回復できる。
序盤ではCPを回復するグミは道中で拾える個数限定の物なので、高難度でボスに挑むなら極力貯めておく事が推奨される。
購入できるようになった後もやはり高価なので、基本はボス戦のCP回復用。

シンプルなシステムになった反面、戦闘の難易度はシリーズの中でも高めの部類に入る。
特に敵は皆高い耐久力を持つ上にデフォルトでスーパーアーマーを備えており、下手にコンボを繋げようとすると簡単に割り込まれて反撃されてしまう。
ボスに至っては雑魚よりも更に硬く、考えなしに戦ってはCPや回復アイテムを大量消費することになる。
また、レベルによって獲得経験値に大きくマイナス補正が入るようになっているため、「レベル差をつけてゴリ押す」というRPG伝統の攻略法も現実的ではない。
このため如何に敵の隙に攻撃を差し込んでスーパーアーマーをブレイクするか、敵の攻撃を如何に捌くかが重要となっている。

  • 通常攻撃
昨今のオリジナルタイトルで廃止されていた通常攻撃が復活。
昔の通常攻撃→特技→奥義の流れを新しい作品でも取り入れるべく、敵の鋼体を剥がす役割が与えられた。
術技に比べてダメージは少ないがAGを使用せず、高い貫通力を活かして攻撃の初動として敵を仰け反らせる。
地上、空中で攻撃回数が別カウントなので、更にコンボ数や敵の◇ゲージを上げる事もできる。

  • 術技
術技は歴代のチェインキャパを改良した◇型のAG(アーツゲージ)を使い発動。
AGは時間経過で自然回復する以外にもクリティカルやブーストアタックでも追加で回復するので、自身の攻撃の組み方やカウンターレイドの効果でゲージ数以上に攻め手を増やす事ができる。

今作の特技と奥義は地上技と空中技が存在し、ボタン同時押し含めて6種類づつ、計12種類の術技が操作時にはセット可能。
空中技はジャンプから直接繋げたり、地上から空中に移動しながら攻撃する上昇技、空中から地上に移動しながら攻撃する下降技に繋げて地上と空中を行き来しながらコンボも組める。

  • ブーストアタック
控えも含めたパーティキャラを召喚し、特色を活かした固有攻撃を行う。
キャラアイコンの◇型のBG(ブーストゲージ)を最大まで溜めると発動可能。
シオンなら鳥類などの浮遊する敵、ロウなら甲殻類や装甲の厚い敵といったように相性の良い敵や行動に当てるとBOOST BREAKとなり、一定時間ダウン状態になる。
AGを回復する効果もあるので術技による追撃が可能。
BGさえ溜まっていれば即座に発動できるので、モーションが長い術技に合わせてコンボ数を維持するといった使用方法もできる。

  • ブーストストライク
パーティキャラ2人の組み合わせにより対象に必殺の一撃、周囲に大ダメージを叩き込む協力技。
テイルズ オブ ヴェスペリア』に登場したフェイタルストライクを更に分かりやすくシンプルに、かつド派手に必殺技感を増している。
敵の残り体力とコンボ数により上がり幅が増減する◇ゲージを最大まで溜めるとSTRIKEの文字が出て発動可能。
アルフェンとシオンの焔の一振り、リンウェルとロウの超魔閃光牙など全パーティキャラ分の組み合わせが存在。
ボス相手には一定まで体力を減らした時に発動でき、必殺ではなく大ダメージになる。
発動時には周囲の敵も巻き込んでダメージを与えられるので
ブーストストライクを発動→巻き込まれてHPが大幅に減った敵が発動条件を満たしブーストストライク→巻き込まれてHPが大幅に減った敵が発動条件を満たしブーストストライク→巻き込まれてHPが(ry
と言った具合に、敵が大量に出現するバトルでは次々に連発できる爽快感が魅力。
一方で本作はこれの使用を前提にしたバトル構成になっているので、ボスバトルなどではHPが半分に減らした時点でブーストストライクを使用しないと敵にダメージが与えられず、次の段階に進めないことを強制されてしまっている。
身も蓋もない言い方をするなら、QTE(Quick Time EVENT)を無理矢理やらされてる状態というのは否定できない。
良くも悪くも従来から変化した上記のシステム群や、その際に発生する「演出」を好意的に捉えられるかどうかの部分が、プレイヤーが本作の評価を決める鍵になるだろう。

  • カウンターレイド
相手の攻撃をジャスト回避やジャストガードに成功する事で発動。
少しだけ時間の流れが緩やかになり、瞬間移動して相手を仰け反らせるカウンターを当てる事ができる。
成功すると次に使用する術技のAG消費減少やBG増加といった追加効果も得られる。
実際には相手の攻撃に対して回避で突っ込む事で能動的に発動できるため、攻撃判定が長く残るような大技に対してはカウンターしてすぐさま回避、またカウンター、を繰り返せるボーナスタイムと化してしまうことも。
また敵の撃破時にもカウンターレイドを放てるようになるスキルがあり、これはブーストストライク後も常に発動可能なためさらにコンボを重ねて連続撃破がしやすくなり、いっそう爽快感が増す。

オーバーリミッツは歴代シリーズのゲージを溜めて能動的に発動させる方式から、ダメージを受けたりジャスト回避やジャストガード時にランダムで発動するよう変更された。
その仕様上、CPUの前衛キャラはよく被弾するので発動機会が多い。
効果はAGがオーバーリミッツゲージに変化し、時間経過で無くなるまでの間はAG消費無しで術技が使い放題になり、秘奥義が解禁される。

オーバーリミッツ中に発動できるシリーズ伝統の必殺技。
パーティキャラ1人につき2種類、全12種が用意されている。
オーバーリミッツが任意発動できなくなったことに伴い、こちらも近年の作品のように任意のタイミングでは発動できなくなってしまった。
本作のシステムの仕様上、特定の条件下で通常の術技を発動する方が遥かにダメージを稼げるため、あまり目立たない不遇な立ち位置。
一部の強力な雑魚やボス戦に至っては、秘奥義で体力を0にするダメージを与えたとしてもそこで戦闘終了とならず、ブーストストライクを使ってようやく撃破となる。
一部のボスも使用するが、こちらは発動ムービー後にフィールドに影響が現れるという従来作品に無いタイプの攻撃となっている。



【ストーリー】

隣り合う二つの星、自然豊かなダナと魔法や科学技術が発達したレナ。
平和だったダナは突如として圧倒的文明力を持つレナに侵略されてしまう。

ダナの各地は領将(スルド)を頂点としたレナ人たちに支配された。
ダナ人は奴隷として肉体労働に従事させられ、かつての自由はそこにはなかった。
両者の関係は以降300年も続き、最早その環境に抗う者も居なくなったと思われたが…

記憶、痛覚を失った「鉄仮面」と呼ばれる青年は同じダナ人が奴隷として使い潰される現状を憂い、同族に追われる女性・シオンと出会った事で状況を打破する力「炎の剣」を手にする。
戦いの中で自分の名前がアルフェンである事を思い出し、数多のダナ人の犠牲で集められた火の星霊力を使って領将ビエゾの撃破と壁の破壊に成功。

アルフェンとシオンは魔法使いの少女・リンウェル、一度レナの組織に身を置いた少年・ロウ、ダナとレナの共存を信じる女性・キサラ、自身の罪を背負った領将・テュオハリムといった志を同じくする仲間と共に領将と壁の破壊を目指す。



【登場人物】

CV:佐藤拓也
本作の主人公。仮面を着け、記憶と痛覚を失ったダナ人の青年。
心優しく、多くの人が失くしてしまった逆境に抗う意思の持ち主。
意外と頑固であり、シオンに何度辛辣な言葉を掛けられてもお節介を焼き続けた。

カラグリアでドクに拾われ、他のダナ人と同様終わりなき隷属生活で仲間たちの死を見続ける中、シオンやジルファと出会い反逆の意思を固める。
彼の持つ炎の剣は火の主霊石(マスターコア)の星霊力が剣として実体化した物であり、握るだけでも火傷を負ってしまうような代物だが、唯一アルフェンは痛覚がない事で握って扱え、シオンの回復術と組み合わせて運用できる存在となる。

戦闘では装備武器の長剣と専用の炎の剣の二振りを切り替えながら戦う剣士で、使用特技は同じく正統派剣士主人公であるクレススタンアスベルの術技を混ぜたような感じになっている。
炎の剣は使用毎に自身の体力を蝕む形で再現された。
ブーストアタックは敵を選ばず広範囲をブーストブレイクできる「焔の波動」
特性は術技使用時に追加入力で炎の剣技に派生する「フラムエッジ」
秘奥義は炎の剣による十字斬り「緋炎衝・開」、怒涛の連撃「灼炎楼・焔」

最初の頃は体力を消費する性質も相俟って使い難いが、スキルが充実してくる中盤以降になるとフラムエッジの火力が飛躍的に増していく大器晩成型。
フラムエッジはスキルにより体力を減らす割合を任意に調節してダメージを底上げできるようになり、シオンorテュオハリムの回復術のタイミングを合わせてダウン中の相手に超火力を連発する事も可能。
秘奥義にも「瀕死時攻撃・属性攻撃アップ」のダメージ上昇効果が乗るので、発動前にフラムエッジでHPを上手いこと減らしておくと大ダメージを与えることができる。

CV:下地紫乃
本作のヒロイン。裏切り者として同族に追われるレナ人の女性。
火の主霊石(マスターコア)を胸に、他人が触れると激痛が走る<荊の呪い>をその身に宿している。
全ての領将打倒を目的として、利害が一致し炎の剣を扱えるアルフェンとダナを回る旅を始める。
身の上からクールで心の壁も非常に厚いが、食べる事になると雰囲気が柔らかくなる食いしん坊
あえて他人に辛辣な言葉を掛ける事も多いが、叱咤激励や背中を押す為でもある。
仲間たちとは打ち解ける前はツンツン、ある時期を経てデレるツンデレタイプ。

戦闘ではライフルによる射撃と火属性や回復を得意とする星霊術の使い手。
蘇生術や範囲回復など回復術は他の追随を許さず、パーティに入れておくと味方の生存率が上昇する。
ブーストアタックは飛行している敵を撃ち落とす「ウィングブレイク」
特性は爆弾を投げる技から追加入力でライフルで撃ち抜く技に派生する「ブラストスナイパー」
秘奥義は大量の弾丸を同時に発射する「アドレビートオムニア」、上空に設置した火球にビームで敵を叩き込む「フェロックスソル」

CV:原紗友里
ダナ人でありながら星霊術が使える一族の少女。
ダナフクロウのフルルを友達として心の拠り所にしている。
シスロディアの抵抗組織「銀の剣」に所属し、革命の噂を聞き付けカラグリアを訪れた。
「魔法使い」一族の末裔であり、レナ人による侵攻の遥か昔からダナ人に迫害され隠れ住んでいたが、ある事情のため「銀の剣」に身を寄せていた。
レナ人による長年の支配やダナ固有の文化の剝奪に加え、ある事情によりレナ人に対する怒りは深かったが、様々な人々に出会い、成長することで、シオンやテュオハリムとも打ち解けていく。
皆と打ち解けてからは年相応の女の子らしい感性や悩み、もともと持っていた知識欲を見せるようになる。

戦闘では魔道書を携え、星霊術で戦う魔法使い。
ブーストアタックは詠唱している敵全員から術を吸収し、一定時間詠唱不能にする「マジックキャンセル」
特性は詠唱した術を発動せずに魔道書にストックし、再使用時に詠唱破棄や上位術に移行できる「マジックチャージ」
詠唱破棄時は「以下省略!」と『TOV』のリタ・モルディオと同じ台詞を叫ぶ。
秘奥義は竜巻で敵を拘束して雷球を打ち込む「白薙・神鳴」、あたり一面を水浸しにした上で上空から雷を打ち込む「アクエリアスダムネイション」

中距離からブーストアタックを混ぜて詠唱破棄による星霊術を連発するも良し、特技や奥義にチャージした術を混ぜて臨機応変に戦うも良しと純魔法使いながら遠近両方戦えるキャラになっている。
雑魚殲滅力に関してはパーティ随一。

CV:松岡禎丞
シスロディアの秘密警察「蛇の目」に所属するダナ人の少年。
不穏分子として一行を連行しようとする中、ジルファを見て目の色を変えるが…
ある事情でガナベルトに反旗を翻し、アルフェンたちと共に戦う道を選ぶ。
本来は陽気でムードメーカー気質であり、パーティ入り後はお調子者で口数が多い性格を見せる。

戦闘では手足にオーラを纏った徒手空拳で敵を圧倒する格闘家。
ブーストアタックは敵の盾や殻を破砕してダウンさせる「破壊の一撃」
特性はダメージを受けずに攻撃を加え続ける事で段階が上がる毎に攻撃力が上昇する「アウェイクニング」
秘奥義は雷を纏った飛び蹴り「迅雷狼影脚」、『テイルズ オブ リバース』のティトレイ・クロウでお馴染み「紅蓮天翔」
後者は台詞もばっちり再現。「俺は鳥になる!」

通常状態では火力が出にくいの欠点。
技はAGや隙が少なくオーラの段階を上げやすいので、如何に上手く回避してアウェイクニングを維持しながら連続攻撃を叩き込むかが肝となる。

CV:池澤春菜
エリデ・メナンシア近衛兵団に所属するダナ人の女性。
前面は武器である盾や鎧で鉄壁の守りをしながら、背面は敵に背中は見せないという誓いの元、素肌が丸見えという対照的な姿をしている女騎士
ダナ人とレナ人が支え合い暮らせる社会を目指し、テュオハリムの思想に賛同している。
兄仕込みの家事能力でパーティを支える生真面目系お母さんポジション。釣りキチ。

戦闘では卓越した身体能力で身の丈と同じ大盾やメイスを豪快に振り回す。
他のパーティキャラは攻撃を回避で避ける中、キサラのみ盾を構えたガードを使用可能。
ブーストアタックは味方全体の防御、属性防御を上げ、敵の突撃を無効化してダウンさせる「剛・粋護陣」
特性はジャスト防御後に対応した技が強化される「ガードイグニッション」
秘奥義は盾を巨大化させて敵に打ち込んだ上でメイスで追撃する「聖煌割砕壁」、『テイルズ オブ デスティニー2』のロニ・デュナミスでお馴染み「ファイナルプレイヤー」
ロウ同様、後者は台詞も完全再現。「叩きのめす!さらにのめす!まだのめす!」
しかもモーションは「戦吼爆ッ破!」から始まるという徹底ぶり。
ただし、ビームは盾から出る。

大盾キャラで鈍重に見えるが非常に身軽で、地上、空中共に隙の少ない技が多い。

なお、池澤氏は『TOX2』にて「たまには人の言葉も喋りたいよ~」とコメントしていたが、本作で遂に念願が叶うことになった。

CV:加瀬康之
エリデ・メナンシアを支配する地の領将(スルド)
ダナ人にも偏見なく接する、レナ人としては異端とも言える変わり者。
肌も含めて白を基調とするレナの中でも珍しい褐色の肌を持ち、服装もエジプト風をモチーフにしている。
過去多くの領将を輩出してきた名門・イルルケリス家の出身で、音楽・文献・考古学など幅広い知識と教養を持つ。

領将として着任後、それまで他領と同様の苛烈な支配体制を敷いていたメナンシアで大改革を行い、ダナ人の扱いを奴隷から限りなく人間並みに戻し、レナ人との共生を成し遂げた。
労働に対する金銭、休日の実施、怪我や病気による休養も可能と超ホワイト領を作り上げている。
その為ヴィスキントのダナ人たちは彼を慕い、全員ではないがレナ人もダナ人と友好関係を築いている。

戦闘では棒術による物理、星霊術、回復、補助全て賄える万能選手。
ブーストアタックは敵にツタを絡ませる事で回避を行う相手をダウンさせ回避能力を無効にする「プレヘンデレ」
特性はジャスト回避後に棍が拡張し、一定時間攻撃性能と範囲が上昇する「ロッドエクステンション」
秘奥義は結晶化した大地で敵を砕く「インミネイティエクシティオ」、大地を割る程の踏み込みで棒術の連撃を叩き込む「アバタルスペルディア」
後者の発動時に「未来への胎動」「過去を断ち切る!」といった台詞があることから、リオ……じゃなくてジューダスをオマージュしている。
敵として戦う場合の秘奥義は、地の主霊石を解放して巨大な岩を大量に落とす「ビ・ナトゥラエ」

  • ジルファ
CV:山野井仁
カラグリアの抵抗組織「紅の鴉」の頭目。
組織の長としての知力、レナの装甲兵を打ち倒す戦闘力を持ち合わせた歴戦の戦士。
領将にも通用する炎の剣やアルフェンとシオンの目的を知り、彼らに協力する。
必要な手助けをしながら、人に合わせて適切な距離感を心得ているダンディなおじさま。
彼の支配に抗う志と「壁は壊せる」という精神はアルフェンに強い影響を与えた。
今作で言う「壁」とは五領を分断するものだけでなく、人の精神面に存在する壁の意味合いもある。
NPCとして戦闘にも一時的に参加し、ショートチャットや野営にも登場する。
人を「レナ」と「ダナ」という括りで見ず、レナ人であろうと関係ない相手は決して恨まないという、虐げられている者の中では珍しく冷静な思考を持っている人物。

  • ビエゾ
CV:立木文彦
猛獣(ビエゾ)の異名を持つ、オルブス・カラグリアを支配する火の領将。本名はエルウォルゼ・テルディリス
巨漢、武器は斧、腰に髑髏をぶら下げるなど世はまさに世紀末な風貌。
顔には激しい火傷の痕や無数の傷があり、苦労なく現在の立場を手に入れた訳ではない模様。
過去の領戦王争に敗北している事で手柄を焦って同じレナ人の部下にも厳しく、ダナ人に至っては労働環境の過酷さから倒れるものが後を絶たない。
序盤のボスとしてカウンターレイドの重要性を伝える側面があり、被弾すると凄く痛いが事前モーションや攻撃も大振りで回避がしやすいようになっている。
過去の領戦王争に敗北している=少なくとも2度領将に選ばれるだけの力量があるので、火の主霊石(マスターコア)を手にしていたら勝負は分からなかったかもしれない。
秘奥義は扇状に大量の火柱を発生させる「パイロクラズム」

  • ガナベルト・ファルキリス
CV:中田譲治
シスロディアを支配する光の領将。
人を騙し利用する策謀を得意とし、ロウ曰く「陰険陰湿野郎」。
蛇の目を組織し、ダナ人に相互監視をさせる事で情報収集や抵抗の意識を徐々に失くす政策を取った。
実際にはそういった理由以外にも暇潰しも兼ねた本人の愉悦の為でもある。
戦闘では剣術の達人であると同時に、光属性の星霊術を使い敵を翻弄する。
秘奥義はシリーズお馴染みの神の雷インディグネイション
シリーズ経験者なら「天光満つる処に~」のやたら格好いい詠唱ボイスが流れた瞬間にヤバさを理解するだろう。

  • アウメドラ・カイネリス
CV:田中敦子
ミハグサールを支配する風の領将。
強い力を追い求める、古風な言葉遣いをする魔女。
ビエゾやガナベルトとは別方向の外道であり、人を人とも思わない所業はパーティ全員を激怒させ、ある人物の因縁の相手にあたる。
星霊術は領将の中でも随一で、現在でも鍛錬と研磨、そして知識の探求と吸収を行なっている。
秘奥義は巨大な竜巻を何本も発生させる「カオティックディザスター」

CV:速水奨
ガナスハロスを支配する水の領将。本作のラスボス。
前任の領将が急逝したため後任としてレネギスから派遣された男。
ズーグルを虐殺する謎の剣士として登場し、ミハグサールに向かう一行の前に現れ交戦。
ビエゾ、ガナベルトを退けたアルフェンたちを剣術のみで圧倒し、本当の実力は底が知れない。
記憶喪失であるアルフェンを知っている素振りを見せる。
秘奥義は追尾する巨大な水柱を発生させる「レクスタリオニス」、虚空から巨大な剣を落とすエターナル・ファイナリティ「フィニステルナム」

なお、領将の面々を演じている中の人はシリーズ過去作に参加しており、いずれも物語の核心に近い重要人物を担当していた。





【用語】

  • ダナ
今作の主な舞台となる惑星。
世界観としては中世ヨーロッパ風で、科学技術はあまり高くなくレナの侵略を許してしまう。
レナ人に侵略された結果、元の文化は破壊され、土地の星霊力は歪められた上に搾取されるようになった。
各地域は主霊石の属性毎に五領として壁で分断され、ダナ人は奴隷として日々を過ごしている。
大半は300年も続いた支配体制に服従しているが、一部の者は抵抗勢力を組織し、反旗を翻そうと機会を狙っている。
レナ人には手に埋め込まれた霊石から<石付き>と呼ばれている。

  • レナ
ダナと隣り合うように存在する惑星。
物質転送、ズーグルの生成と使役、宇宙船による星間移動などSFチックな科学技術を持つ。
その高い文明力でダナ全体を支配下に置き、住まう人々を奴隷の身分に落とした。
ダナ人の名称は名前のみだが、レナ人には名字が存在する。
所謂魔法に該当する星霊術を扱う事ができ、使用時に両目が青く発光する姿を指してダナ人に<光り眼>と呼ばれている。

  • レネギス
レナとダナのちょうど中間に位置する人工天体。
レナ人の居住地の一つであり、レナ人は皆ここからダナに降りてくる。
星霊力を絶対的な基準とした厳格な身分制度が敷かれており、レナ本国にいる<王>によって統治されている。

  • 星霊力
作中世界のあらゆる物質に満ちる力。
火・水・地・風・光・闇の6つの属性があり、物質には全ての属性が含まれているが光はダナのみに、闇はレナのみに存在する。

  • 領将(スルド)
地水火風光いずれかの主霊石を貸与された、ダナを支配する高位のレナ人たち。
戦闘態勢に入ると目が発光する以外に額に固有の紋章が現われる。
領将とは各地の支配者であると同時にレナ全体の王様候補であり、主霊石に集めた星霊力の総量によって次代の王となる者を選ぶ領戦王争(スルドブリガ)が毎回7年間行われる。
生活に必要な星霊力の収集は機械で十分賄えていて、ダナ人が強制労働させられる理由は手に埋め込まれた霊石(コア)から星霊力を搾取するため。

  • ズーグル
本作における魔物の総称。
ダナ原生の生物ではなく、レナから持ち込まれた外来種。
レナ人はズーグルを制御することで戦力やその他雑事に利用している。
一方で脱走して野生化した個体は「はぐれズーグル」と呼ばれる。

  • オルブス・カラグリア
火の星霊力を司る土地。
長年星霊力を搾取された事により温暖な気候は更に苛烈になり、大地から炎が噴き出している。
過酷な労働で力尽きた死体が数多く転がり、それすらも焼いて星霊力に回している。
領戦王争としても重要な主霊石が物語開始時点で管理下になく、何故かシオンが宿していた。
アルフェンとシオンが出会う場所であり、物語のスタート地点。

  • シスロディア
光の星霊力を司る土地。
侵攻前は「輝き宿る国」と呼ばれる土地だったが、星霊力を集め続けた事で太陽すら差さない暗黒の雲で上空が覆われるようになった。
年中極寒で光も差さず、光の星霊力も皮肉にもレナの支配を象徴するシスロデンの塔に輝きを集める事に使われている。
シスロディアでは支配を盤石にするためダナ人の相互監視を目的とした秘密警察「蛇の目」を組織していて、ダナ人同士ですらお互いを信じきれない疑心暗鬼の状態に陥っている。

  • エリデ・メナンシア
地の星霊力を司る土地。
灼熱や極寒という不安定な気候の国々と違い、豊穣の地とされる程穏やかで農業にも恵まれている。
首府であるヴィスキントはダナ人とレナ人の共存に成功している非常に珍しい街。
奴隷と支配者という立場も見受けられず、恐怖でしかなかったレナの装甲兵と子供たちが笑顔で会話するといったそれまで通った場所とは全く違った雰囲気を醸し出している。

  • ミハグサール
風の星霊力を司る土地。
気候はメナンシア同様安定しているが、支配体制は他と同様なので荒れ果てた地となっている。
抵抗組織「漆黒の翼」が蜂起し、領将であるアウメドラを捕らえるまで秒読み段階となっているが…

  • ガナスハロス
水の星霊力を司る土地。
壮麗な建築物や城が立ち並び、あたり一面に水路が引かれ、水に溢れる絢爛豪華な国。
ヴォルラーンの着任後から他領との交流が一切途絶えている。



追記、修正は壁を壊してからお願いします。

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最終更新:2024年01月11日 17:26

*1 『TOA』だと『テイルズ オブ ジアビス』と被るため。

*2 メニュー画面から通った場所の特定ポイントに飛べる機能