登録日:2023/01/13 Fri 00:00:00
更新日:2025/04/29 Tue 14:20:14
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1枚を除いて
S・トリガーが搭載されたカード群で、中でも一部の七王呪文は新章から登場した
スーパー・S・トリガーを備えているため、ピンチの時の逆転手段として活躍が見込める。
レアリティはコモンからレアまでに収まっているので、比較的入手しやすいテーマでもある。
七王の一覧
冥王ゲルグ
冥王の牙 R 闇文明 (7) |
呪文 |
スーパー・S・トリガー(この呪文を自分のシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい。その時、自分のシールドが1つもなければ、この呪文にS能力を与える) |
相手のクリーチャーを1体破壊する。 |
S−自分の山札の上から3枚を墓地に置く。その後、闇の進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。 |
一番最初に名前が明らかとなった七王。
イラストではゲルグの巨大な口がクリーチャーを飲み込まんとする姿が描かれている。
通常は相手クリーチャー1体を破壊するのみであり、コストが1重いが《
デーモン・ハンド》感覚で使用できる。
更に最後のシールドとして割られる事で
スーパー・S・トリガーが発動し、山札の上から3枚を墓地に送った後で闇の非進化クリーチャーを
蘇生させる。
地味にコスト制限はないため、
進化クリーチャーでさえなければ踏み倒せる範囲は非常に広い。
基本的には除去札として利用しつつ、ピンチの時には強力なcip持ちの闇クリーチャーを展開して相手からの攻撃を妨害できる優れた呪文である。
戒王ガデス
「確かに見たこともない力だが...われらの魔導具が完成すればこれ以上の力になる」
戒王の封 R 闇文明 (6) |
呪文 |
スーパー・S・トリガー |
闇のコスト8以下の進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。 |
S−相手のクリーチャーを2体まで破壊する。 |
蝕王と共に登場した七王。
イラストでは墓のような石碑から何者かの手が滲み出している様子が描かれており、実際効果もそれに則ったものとなっている。
冥王と同じスーパー・S・トリガーだが、あちらとは逆に通常ではリアニメイト効果を、S能力で除去効果を発揮する。
リアニメイトの方は、発動コストと蘇生対象のコストが共に1上がった《
インフェルノ・サイン》といった仕様。
コスト7以下とコスト8以下の差は極めて大きく、《
ニコル・ボーラス》や《
聖魔連結王 ドルファディロム》といった強力なフィニッシャーにも対応しているのはかなり心強い。
S能力の2体除去も勿論強力だが、リアニメイト効果だけでも十分強い事からあまり意識はされていない。
ただ、最後のシールドが割られた時に自分はクリーチャーを展開しながら相手クリーチャーを2体も破壊できるのは、スーパー・S・トリガーとして普通に優秀な部類に入る。
蝕王ダンタル
「闇の七王が一人、蝕王ダンタル様のために作り上げたこのソース、ダンタルソースと名付けよう。
酸っぱめの味が揚げ物にぴったりだ。」
蝕王の晩餐 R 闇文明 (3) |
呪文 |
自分のクリーチャーを1体破壊する。その後、それよりコストが1大きいクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。 |
戒王と共に収録された七王。
イラストでは《ラトリエ・ロブション》が様々な文明のクリーチャーを食材にして調理している姿が描かれ、フレーバーテキストでは蝕王のために新しくソースを開発した旨が記載されている
どうやら結構なグルメのようだ。
七王呪文の中では唯一S・トリガーを持たないカード。
しかし効果は他に劣っておらず、自分のクリーチャーを破壊すると共にそれよりコストが1大きいクリーチャーをわずか3コストで墓地から蘇生できる。
cipの発動で既に役割を終えたクリーチャーに退場してもらいながら強力な後続を呼び出せる他、コストが高めに設定されている
サイキック・クリーチャーを破壊すれば重量級のクリーチャーも踏み倒せるなど、汎用性が高い1枚。
環境でもたまに顔を見せるくらいには優秀だったのだが、2023年には《
絶望神サガ》とコンビを組んだ【ダンタルサガ】がサガループの一種として猛威を振るい、最終的にはサガ共々
殿堂入りされる事となった。
七王呪文では初となる入浴であり、サガループの関連パーツとしても本体以外が軒並み見逃された中で異例の規制となった。
サガ抜きでもマズいカードと判断されたのだろうか。
絶王ゼル
どのような能力を持っているか知られていなかった七王が一人、絶王ゼル。
その正体は、死後に遺言という形で判明し、王の復活を預言した。
絶王の遺言 C 闇文明 (3) |
呪文 |
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい) |
自分のアンタップしているクリーチャーを1体破壊する。その後、相手は自身のアンタップしているクリーチャーを1体選び、破壊する。 |
超天篇にて六番目に登場した七王。
イラストでは、後述する《
七王の円卓》の荒廃した姿が映されている。
七王で2枚しかないコモンのカードであり、効果もレアリティ相応に控えめ。
新章2弾で収録された《歓楽の処刑台》と全く同じ性能の所謂「同型再販」で、アンタップクリーチャーの選ばせ除去はアンタッチャブルを貫通できて便利だが、同時に自分のクリーチャーも破壊しなければならずクセが強い。
怨王ザーガ
怨王ザガより賜りし邪兵装を身に付けし者は、怨み持つ魂全てを操る。
怨王の死鎌 R 闇文明 (5) |
呪文 |
スーパー・S・トリガー |
相手は自身のアンタップしているクリーチャーを1体選び、破壊する。 |
S−自分の山札の上から2枚を墓地に置く。その後、クリーチャーを好きな数、自分の墓地から手札に戻す。 |
双極篇にて塵王と共に登場した七王。
イラストではカード名の通り鎌を構えて板状の物体を切り裂いているクリーチャーが描かれている。こいつが怨王なのだろうか?
絶王と同じく相手のアンタップクリーチャーを選ばせて破壊できるが、こちらはコストが2大きい分自分のクリーチャーを破壊しなくていいので使い勝手は上。
スーパー・S・トリガーでは山札の上から2枚を墓地に送り、好きな数のクリーチャーを墓地から手札に回収できる。
墓地回収自体は便利だし強いのだが、S能力が発動されるようなピンチの場面に使って逆転できるような効果かは疑問が持たれるところ。
ニンジャ・ストライク持ちの
シノビや鬼エンド持ちの
鬼札王国のような、相手ターンに発動できるカードを多く積めば活かせるだろう。
ちなみに上の文は《ビシャモンス・デーケン/「深淵より来たれ、魂よ」》に載っているフレーバーテキスト。
何故か「怨王ザガ」表記になっているが、《怨王の死鎌》自体の読みや他のFTでは「ザーガ」表記なので恐らく誤植かと思われる。
塵王ヴァガン
塵王の黒穴 C 闇文明 (3) |
呪文 |
S・トリガー |
相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-3000する。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される) |
怨王と共に収録された七王。
イラストでは地面に大きく開いた穴に多数のクリーチャーが吸引されていく様子が描写されている。
レアリティは七王においてただ二つのコモンで、効果は相手クリーチャー1体に3000のパワー低下をもたらすというもの。
…まず効果自体がたったの3000しか下げられずパッとしない事に加え、その性能も《暗黒の太陽》の同型再販である事、後にコストはそのまま低下範囲が-5000にまで広がった上位互換の《デーモン・バイツ》が収録された事が追い打ちを掛けてくる。
同じコモンの《絶王の遺言》でさえ相互互換で収まっていたのに対してこのカードは明確な完全下位互換に落ちぶれており、残念ながら七王の中でも最弱の性能と言わざるを得ない。
「あのお方」
七王を統括する七番目の王。
同格の七王以外は口に出す事も許されない忌名の持ち主で、闇文明の一般クリーチャー達は本来の名で呼ぶ事を避けて「あのお方」として触れ、畏怖している。
このような設定もあって七王呪文の中では最もカード化が遅く、ようやく登場したのはなんと
ジョー編最後の拡張パックに当たる「マスター・ファイナル・メモリアル・パック」。
名前はおろか王としての称号すら長らく不明だったので、一部では「新章世界における
覇王ではないか」といった予想も交わされたりしていた。
+
|
明かされし忌名 |
神秘のマントラとしてその名を口に出すことが許されなかった七王を統べる者、魔王ザダン。 今、その名が解放され、傲慢に満ちた逆襲が始まる。
魔王の傲慢 R 闇文明 (4) |
呪文 |
スーパー・S・トリガー(この呪文を自分のシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい。その時自分のシールドが1つもなければ、この呪文にS能力を与える) |
相手のアンタップしているクリーチャーを1体破壊する。 |
S-相手は、バトルゾーンまたは手札にある自身のカードを合計7枚選び、墓地に置く。 |
解き放たれたその名は「 魔王ザダン」。
魔の頂点に立つ者「 魔王」と悪霊の王「 サタン」の両方を兼ね備えた、まさに闇の七王を従えるに相応しい偉大なる名を持つ存在だった。
イラストでは魔王と思わしきクリーチャーが鎌で空間を切り裂いている姿が描かれている。
七王の集大成を飾るカードなだけあって、やはりと言うかスーパー・S・トリガー持ち。
アンタップしている相手クリーチャーを破壊できる点は絶王や怨王を彷彿とするが、こちらは自分で選んで除去できる。
そして目玉となるS能力は超豪快、なんと相手の手札とバトルゾーンにあるカード7枚を選ばせるとまとめて墓地送りにしてしまう。
カード指定除去の性質も帯びているので、クリーチャー以外にもD2フィールドだろうが タマシードだろうが問題なく除去できる。
|
業王ディガロ
闇文明では業王ディガロが消滅の間際に残した呪いが発動し、円卓が再構築されようとしていた……。
業王の破戒 UC 闇文明 (7) |
呪文:チーム零 |
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい) |
相手のクリーチャーを1体破壊する。 |
バトルゾーンに自分の水のクリーチャーがあれば、相手のパワー3000以下のクリーチャーをすべて持ち主の手札に戻す。 |
闇の七王は全部で七人と言ったな、
あれは嘘だ。
実は闇の七王とは元々
闇の八王であり、上記の七人に八王筆頭のディガロも含めた八人の王で構成されていた。
ところが、新章の物語が始まるより前のある一件で業王は命を落とし、八王から七王に変化したという経緯がある。
存在が触れられたのは双極篇だが、実際に呪文としてカード化したのはそこから2年経った
十王篇の最終弾。
イラストでは《絶王の遺言》と対になるような構図で《七王の円卓》が描かれているが、こちらでは加えて水晶のようなものが円卓の周りを取り囲んでいる。
収録時期の関係で
チーム零に属している唯一の七王呪文。
コスト7の除去呪文という部分は冥王と共通だが、業王の場合は
水文明のクリーチャーが自分の場にいれば追加効果としてパワー3000以下の相手クリーチャーを全員手札に戻せる。
相手クリーチャー1体と小型のメタクリーチャー達をまとめて排除するので、全体除去として優秀なカードに仕上がっている。
幻王ザイン
長きにわたる眠りから目覚めた忘れられし九番目の王、幻王ザイン。
九番目の旧王 R 闇文明 (5) |
呪文 |
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい) |
次のうちいずれか1つを選ぶ。 |
▶相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-12000する。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される) |
▶このターン、相手のクリーチャーすべてのパワーを-3000する。 |
七王ではなく八王と言ったな、あれは(ry
本当は九人いた闇の八王…もとい闇の九王における最後の一人。
業王よりも更に遡って死んだと推測され、目覚めたはいいものの長い時間が過ぎ去っていた事でその存在は忘れ去られたようだ。
超天篇の最終弾に収録された呪文のため、カード化したのは意外にも業王より前で王としては七番目に収録された。
イラストでは円盤状の物体から触手と共に、おぞましい見た目の手が伸びている様子が映されている。
効果は相手クリーチャーへのパワー低下効果をいずれか二択から選択する形式が取られていて、1ターン限定で1体に-12000をかけるか全体に-3000をもたらすかを選んで発動する。
厄介な大型クリーチャーへの単体除去として使うか、それとも大量に並んだ小型クリーチャーを一気に破壊するかを状況に応じて発揮できる器用な1枚である。
関連カード
七王の円卓 R 闇文明 (7) |
呪文 |
コストを支払うかわりに、自分の闇のクリーチャーを4体タップして、この呪文を唱えてもよい。 |
コスト8以下のマフィ・ギャングを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。 |
闇の七王が集う円卓。
赤い宝玉が取り付けられた石碑を背景に、金と紫で彩られた荘厳な円卓が設置されている。
コストを払う代わりに闇のクリーチャー4体をタップして発動できるというムゲンクライムを先取りしたようなシステムをしており、効果はコスト8以下のマフィ・ギャングのリアニメイト。
進化・非進化の縛りこそないが蘇生対象はマフィ・ギャング限定と意外に狭く、普通に発動する分には他のリアニメイト呪文に劣るため、素早く闇のクリーチャーを展開して踏み倒すのが主な使い方になる。
ちなみにイラストには円卓を囲む5体のクリーチャーが描かれており、彼が七王…ではなく、左から《ショーペン・ハウアー》《ジョルジュ・バタイユ》《グスタフ・アルブサール》《マキャベリ・シュバルツ》らマフィ・ギャングが座っている。
しかし一番右にいる頭にトゲの付いたクリーチャーに関しては一切の詳細が不明であり、収録から5年の月日が経った2023年現在でも分かっていない、
カードの効果を考えるなら、彼ら4体をタップしてこの正体不明のクリーチャーが蘇る…という筋書きだろうか。
零王の円卓 UC 闇文明 (5) |
呪文 |
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい) |
コスト7以下の「ブロッカー」を持つ進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。 |
カード名の通り七人の王が不在となった円卓。
イラストでは崩壊した円卓の周囲を魂のようなものが浮遊している様子を映しており、不穏な雰囲気を漂わせているが…。
効果の方は蘇生対象が
ブロッカー限定になった《インフェルノ・サイン》といった仕様。
性能が制限されているとはいえ
殿堂入りカードの力を振えるのはやはり強く、ブロッカーしか呼び出せない点も相手ターンに発動するS・トリガーのコンセプトと噛み合っている。
触媒の円卓 UC 闇文明 (4) |
呪文 |
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい) |
相手の手札を見て1枚選び、捨てさせる。 |
とうとう触媒にまでされてしまった円卓。
フレーバーテキストで幻王の存在について触れたのもこのカードで、イラストには周囲の地盤ごと浮遊して真っ二つに裂けている痛ましい状態の円卓が映し出されている。
効果はこれまでのリアニメイト効果から一転して
ハンデスに変貌。
同コストで同じ効果を持つ《
解体人形ジェニー》もいるが、あちらと異なりS・トリガーを持ち相手ターンにも発動できるのが大きな差別点。
一方でコストが1大きい代わりに2枚ハンデスでき、低コスト獣のリアニメイトとパワー低下も可能な《
絶望と反魂と滅殺の決断》が大きな壁となっている。
七王無き宮殿 UC 闇文明 (4) |
呪文 |
相手は自身の手札を見せ、その中の多色カードをすべて捨てる。 |
王来MAX最終弾に収録された呪文。
ついに円卓のみならず宮殿からもいなくなった闇の七王、だがフレーバーテキストには新章から
王来篇を経た彼らの
衝撃的な顛末が記されており…。
背景ストーリー
新章世界における闇文明の主要勢力「
マフィ・ギャング」は、凶器と生物とを改造して生み出される「凶鬼」と彼らに改造手術を施す「闇医者」、医者達に資格を与える「影の者」の三階層で構成されていた。
そして、その影の者たちの最上位に君臨するのが「
闇の七王」である。
七王は影の者の長として、通常は害でしかないが闇文明にとっては恵みの光である《
暗黒の太陽》を造り出したり、《
指示虫アロー・ワーム》を指して「指示虫の言うことは聞くな」といった格言を残したりと文明の繁栄を担っていた。
以上のように文明の頂点に立つとんでもなく偉い集団なのだが、実のところ背景ストーリーにおける扱いは
すこぶる悪い。
具体的には
いつも燃えているフィオナの森クラスの扱いの悪さであり、頻繁に燃やされたり消し飛ばされたりしている。
闇文明のトップなのに
幾度も復活しては即退場する様から、ファンにはフィオナの森と同様にある種の
ネタキャラとして扱われている。
文明の頂点を担う存在という事もあり、序盤から中盤にかけては表立った動きを見せてこなかった。
だが、
光文明の極秘計画《
プランDG》を察知すると行動を開始する。
計画が実り
マスター・ドラゴン《
煌龍 サッヴァーク》が誕生した頃、闇の七王は対策を練るべく一堂に会した。
絶王ゼルは
「これがプランDGの正体…マスター・ドラゴン。なんという力だ」とサッヴァークの脅威を認めた上で、戒王ガデスは
「確かに見たこともない力だが...われらの魔導具が完成すればこれ以上の力になる」とその余裕を崩さない。
光文明が《プランDG》を企んでいたように、闇文明もまた
魔導具という新たな力を用意していたのだ。
そして光文明と
ジョーカーズの激闘による混乱に便乗し、各文明に魔導具を投下する命令を下した。
魔導具は互いに無月の門を形成し、闇を統べる
マスター・ドルスザク《
卍 デ・スザーク 卍》が降臨。
世界は闇に塗り潰されていった…。
闇の七王はかつて八王だったという新事実が判明する。
八王の筆頭だった
業王ディガロは、
自然文明の猛者《
キングダム・オウ禍武斗》との戦いに臨んだ。
九日間に及んだ激闘は最終的にディガロの肉体が角に貫かれ、その魂ごと討ち滅ぼされたことによって幕を閉じたという。
話は過去より戻って現代。
無月の門より降臨した魔凰を迎えるべく、闇の七王は業王亡き後に一度も開催していなかった円卓会議を開こうとしていた。
冥王ゲルグ、戒王ガデス、蝕王ダンタル、絶王ゼル、怨王ザーガ、塵王ヴァガン、そしてその名を呼ぶ事さえ許されぬ最後の王。
七王全員が勢揃いし、新たに
ツインパクトの力を得て強化された魔凰《
卍月 ガ・リュザーク 卍》も円卓に舞い降りた。
すると…
ついに揃った七王を、卍月 ガ・リュザーク 卍はその炎によって一瞬で焼き尽くした。
七王が揃った瞬間に一人残らず焼き尽くされ、全滅してしまった。
闇文明を支配する統率者としての立場から一転、新参者であるガ・リュザークの強さを際立たせるための
かませ犬へと転げ落ちるのだった…。
しかし名前も呼べぬ「あのお方」だけは、再び席に着く日のために魂の状態で円卓の周りに留まっていた。
その姿は時として《堕魔 ヴォーミラ》の鏡に映る事があるそうな。
七王の中でただ一人能力が判明していなかった絶王ゼル。
その能力は死後に遺言という形で判明し、王の復活を預言している。
一方、七王が集う場として利用されてきた円卓は無の力である《
零龍》を顕現させるために触媒として取り込まれ、《
触媒の円卓》と化していた。
存在すら忘れ去られた九番目の旧王…
幻王ザインが永き眠りから覚めて目の当たりにしたのは、零龍の儀の触媒に利用され破壊し尽くされた円卓の有様だった…。
龍頭星雲の向こう側から攻めてきた
鬼札王国の長《
鬼ヶ覇王 ジャオウガ》。
彼奴が玉座より立ち上がった事による衝撃波で世界が崩壊していく中、闇文明には思わぬ影響がもたらされていた。
なんと、かつて《キングダム・オウ禍武斗》に討たれた業王ディガロの消滅間際に残した呪いが発動し、破壊された円卓が再構築され始めたのである。
絶王が下した復活の預言はやはり正しかったようだ。
せっかく再生しかけていた円卓だが、闇文明を急襲した
ディスペクターの1体《
神龍連結 バラデスメタル》の手で
再び破壊されてしまう。
幸いにも途中で《
∞龍 ゲンムエンペラー》が駆け付けた事により全壊は免れたようだが、これで復活への道は完全に断たれた…
と思われたが、円卓を粉砕したのがディスペクターなら復活の機会を与えたのも同じくディスペクターだった。
切っ掛けは五体の王が一人《
禁時混成王 ドキンダンテXXII》。
石柱の時計として針を進める毎に世界を揺るがす様々な現象が引き起こされる中で、「Ⅶ」を指した瞬間に
円卓を媒介にしてオリジンの居城「オリジナルハート」が再生し、七王全員を復活させた。
しかも七王は
ゴッドとして蘇っており、全員でG・リンクを起動すると
七体神化した新たな闇の王が誕生する。
更に時計の針が「Ⅷ」を指すと、オリジナル・ハートより円卓に強大な力が流れ込んで
業王ディガロと幻王ザインもゴッドとして復活させ、先の七体神とリンクした
九体神が爆誕。
新生・闇の王に最早敵はいない………かに思われたが、その天下は一瞬だった。
直後に《
覇王ブラックモナーク》の復活と
イデア・フェニックスの顕現が同時に発生し、その衝撃で
一瞬にして消し飛ばされてしまったからである。
時間にしてわずか2分、あまりにも短い復活だった。
どういうわけか九王が復活した。
それも一組だけではなく、ジャオウガ達の出身世界である鬼の歴史からもう一対の九王が出現したのだ。
鬼の歴史は超獣世界と似たような歴史を辿ってきた並行世界のような関係にあり、あちらの世界にも闇の七王に相当する存在がいたのだろう。
実際、超獣世界と同様にあちらの世界でもドキンダンテが現れた事も語られているので、同じようにゴッドとして復活したのかもしれない。
龍の歴史と鬼の歴史、二つの歴史がぶつかり合う大戦の最中に二対の九王は唯一争う事なく、むしろ同調の道を選んだ。
九王と九王が合わさり、十 八 王へと昇華したのだ。
そして最後の王の真名「魔王ザダン」も解放され、十八の王は真の意味での復活を遂げた。
備考
ゴッドとしてのカード化
9枚全部を四積みしようものなら
デッキの九割が埋め尽くされる他、拡張パックに収録しようにも9枚のゴッドに収録枠が割かれるのは商売的にもキツいため、現実問題として9枚でG・リンクするカードとしてTCG化するのはかなり厳しいと思われる。
ゴッドかは確定していないが十八王の場合は尚更で、例え《
13番目の計画》を
超次元ゾーンに四積みしてデッキ総数を60枚に拡張しても、18枚全部を四積みすれば
12枚あぶれる程の莫大な数に膨れ上がる。
そのため、もしもカード化するとしたら恐らくは
クリエイターか昨今の単体ゴッド路線になるものと推測される。
実はとある要素から、
エピソード3に登場するオラクルとの関係が疑われている。
考察として最初に上がったのは《業王の破戒》。
この呪文の読みである「カルマ」は、オラクルに10個ある位階の一つその物なのである。
これだけならありふれた単語だしあくまでもこじつけ…だったのだが、後にカルマの始祖として《魔壊業皇 デストピア》なるクリーチャーの存在が明かされている。
デストピアは裏オラクル九皇円卓会議を開催しているが、闇の七王もディガロとザインを含めれば九王であり、ご存知のように九王の重要な基点として円卓も所持している。
それでも一般的に「カルマ」と「業」は同義の単語であり、ただの名前被りという可能性も考えられた。
しかし、最後の最後で七番目の王の名と共に明かされた「
神秘のマントラ」という肩書きで風向きが変わっている。
マントラもまたカルマと同様にオラクルの位階の一つであり、有名所では《
破獄のマントラ ゾロ・ア・スター》などがいる。
EP世界と新章世界の時系列的な繋がりは判明していないが、これだけ符合する要素があるのは果たしてただの偶然なのだろうか…?
追記・修正は全員合体した後に並行世界の自分達とも合わさってからお願いします。
- 考えれば考えるほどよくわからん奴ら。再登場の機会はあるのか? -- 名無しさん (2023-01-13 01:15:07)
- デストピアは不慮の事故でDS世界に転移してそれがデスシラズなのは確定。超天篇で明かされた情報では革命Fでもボロフと一緒に戦ったっぽいしドルマゲとゴールデンの激突の前に上手く世界転移で逃げたか或いは激突の衝撃で偶然転移したかでディガロになったってとこかな -- 名無しさん (2023-01-13 08:27:27)
- 冷静に考えれば「十八王G・リンク」とかで互いに相手を選ばず、かつ左右自由自在にリンクできる、かつ単体性能も高めのクリーチャーになるんじゃないかな -- 名無しさん (2023-01-13 18:16:32)
- 次のエクストラパックがどうも闇のカードオンリーっぽいからワンチャンカード化あるかとも思ってる -- 名無しさん (2023-01-13 19:58:03)
- ↑ただアニメ・漫画のキャラが使ってきた切り札相当のカードを新規として推してるパックだから特に誰が使ったわけでもない七王は少し厳しいかも…いっそジョー編闇使いのゼーロとコラボするか -- 名無しさん (2023-01-13 21:14:05)
- ゴッドは既に2,3体で合体してる状態のものをカード化すれば無理なく再現できる気がする -- 名無しさん (2023-01-14 10:08:59)
- やっぱ3体ワンセットのカードにして3枚リンクが妥当な落としどころかな -- 名無しさん (2023-01-14 18:39:05)
- まあ「名前の由来は人体に存在するとされる7つのチャクラが由来だが、最後のチャクラ『サハスラーラ』に対応する個体が不明」の状態が長く続いていたと思ったら4体リンク形態としてカード化された神帝みたいに「リンク済み形態でカード化」はありそう。……でも今まで「設定上はゴッドだが、G・リンクを持たないクリーチャーカードの種族はクリエイター扱いとする」デザイン法則があったのに王来篇で崩れてる気がするのはどうなるんだろう……? -- 名無しさん (2023-01-14 18:44:34)
最終更新:2025年04月29日 14:20