コライドン

登録日:2022/12/02 Fri 00:43:44
更新日:2025/07/17 Thu 11:27:55
所要時間:約 12 分で読めます




出典:ポケットモンスター めざせポケモンマスター、1話『はじまりのかぜ!むげんのみち!! 』、2023年1月13日~2023年3月24日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon


コライドンとは『ポケットモンスター』シリーズで登場するポケモンの一種である。


■概要


スカーレット』のパッケージを飾る伝説のポケモン
対になる『バイオレット』のパッケージポケモンはミライドン

タイトル通り全身が緋色を基調としており、逞しい後ろ脚とがっしりとした体つきを持った竜人を思わせる姿をしている。

二つの形態の持ち主で、戦闘時に見せる「バトルフォルム・かんぜんけいたい」とライドオン時に見せる「ライドフォルム・せいげんけいたい」がある。

バトルフォルムでは二足歩行で立ち、前にある羽を靡かせ、後ろにある羽を広げて堂々とした印象を持つ。
ライドフォルムでは羽を閉じて四足歩行で地面を歩くようになるため、一気に生物感が増す。どこぞのゴボボボ言っているゴキブリみたいに伝説の威厳が無いとか言ってはいけない。システム上伝説扱いだが、世界観的には古来にたくさん存在する一般ポケモンだからあまり無茶を言わないであげよう。
しかし、乗り物であることは共通するが、主人公がライドオンしている際には足を閉じてバイクのように移動するミライドンとは異なり、コライドンは常に四足の足で疾走するためワイルドな印象といえる。
なお、胸部のタイヤ状の部位は実は浮袋で、ゆうえいけいたい以外では使用しない。

名前の由来は「古来」に「ライドオン」を組み合わせたものだと思われる。


■ストーリーでのコライドン


オープニングのデモムービーでは、パルデア地方の中心にあるパルデアの大穴の中から姿を現し、そのまま猛スピードで滑空してパルデアの空を飛び回っていた。だが、やがて力尽き、コサジの小道灯台付近の浅瀬に落下して倒れているところを主人公に発見される。

その後、弱っていたコライドンに遭遇した主人公は、助けてあげようと母親からもらったサンドウィッチをあげる。するとそれを食べて少しだけ回復したのかバトルフォームに変形して、主人公を入り江のほら穴を通ってコサジの小道へと導こうとしてくれる。
しかし途中でデルビルの大群に遭遇。これは咆哮で追い払うものの、直後に彼らの親玉と思われるヘルガーと更に大勢のデルビルに襲われてしまう。
弱っている今の状態では流石に全員を相手する力は残っておらず、ネモがいる場所まで主人公を運んで逃亡することを決意。
主人公を腕に乗せて(早い話がお姫様抱っこ)洞窟から脱出し、辛くも窮地を脱する。

しかしそれによって残された力をすべて使いきってしまい、以降はバトルフォルムになることができなくなってしまった。
そして、何故かコライドンを知るペパーからコライドン用のモンスターボールを渡されて以降は、主人の「宝探し」の旅にライドポケモンとして同行するようになる。

厳つい見た目とは裏腹に無邪気で素直で懐っこく食いしん坊と、なんとも愛嬌のある性格をしている。プレイヤーからは愛情を込めて「駄犬」呼ばわりされることも。
ストーリーでは主に『レジェンドルート』で登場。主人公が食べるサンドイッチを欲しがったり、ペパーに叱られてびっくりしたりと終始コミカルな様子を見せる。
また、ピクニックをした際には他の手持ちポケモンたちと一緒に外に出してあげることができる。他のポケモンのようにキャンプ近くで自由に寝たり走り回ったりしており、サンドイッチを作れば一緒に食べる。洗ってあげることもできる。


■ライドフォルム


最序盤から仲間になって共に行動する、という伝説のポケモンのセオリーを破る異例な展開となるが、前述の通り力を失って本来の力を発揮できないため戦闘にも参加できず、ライドフォルム時の能力の大半も失ってしまっている。

しかし『レジェンドルート』にてペパーが探し求めていた「秘伝のスパイス」を使ったサンドイッチを欲しがって食べたことがきっかけで、スパイスの効力で徐々にだが本来の力を取り戻すことができることが判明。
以降はこのルートに登場する「ヌシ」を倒してスパイスを入手する度にライドフォルム時にできることが増えていく(というか、力を取り戻す)。

  • しっそうけいたい
従来のじてんしゃ、あるいは『LEGENDSアルセウス』のアヤシシに相当する能力で最初から使える姿。
仲間にした当時は徒歩より早い程度の移動しかできないが、『レジェンドルート』を進めていくと高速移動する「ダッシュ」と高く跳躍できる「大ジャンプ」、崖を自由に登ることができる「がけのぼり」を習得する。
特に「がけのぼり」は行動の自由度が一気に上がり、世界が変わるといっても過言ではない便利な能力。

  • ゆうえいけいたい
なみのり」や、『LEGENDSアルセウス』のイダイトウに相当する能力。
水上を泳いで自在に移動できる。また「ダッシュ」を習得していれば、高速で移動もできる。またその時は前脚を閉じて後ろ脚のみで水中を蹴って泳ぐ。
なお、潜水はできない。

  • かっくうけいたい
『LEGENDSアルセウス』のウォーグルに相当する能力。
頭の髭を広げて翼にすることで滑空できる。
ただし、ウォーグルと違ってその場で急上昇するわけではない上に、ある程度飛ぶと急降下するため、それに比べると利便性は大きく落ちる。それでもどんなに高所から落ちても無傷の主人公とコライドンってすげー……。
DLCクリア後には滑空と飛行を切り替えられるようになるが、飛行時は移動距離を伸ばすことに特化しており、滑空時よりも方向や着陸位置の微調整が難しい。飛行と滑空は一長一短の関係にあるといえる。
また習得以降はかっくうけいたいでの急降下が無くなるという仕様もある。


旅を通じて能力を少しずつ取り戻していくコライドン。
しかしすべての「秘伝のスパイス」を摂取しても、バトルモードだけにはなれなかった。

やがて主人公は三人の仲間と共にある場所に行くことになるのだが……?






























物語の根幹に関わるネタバレがあります。未プレイの方は注意して下さい。

























































○○に預けていたコライドンは……

タイムマシン研究で初めて古代から転移できたポケモンだ。



登録日:2022/12/02 Fri 00:43:44
更新日:2025/07/17 Thu 11:27:55
所要時間:約 12 分で読めます





拳で 大地を 引き裂いたと 古い書物に 記された

ツバサノオウの 正体らしい。



モトトカゲと 似た 印象だが はるかに たくましく 凶暴。

生態などは 一切 不明。

■データ


全国図鑑No.1007
分類:パラドックスポケモン
英語名:Koraidon
高さ:2.5m
重さ:303.0㎏
タマゴグループ:タマゴみはっけん
性別比率:ふめい


特性:ひひいろのこどう(登場したとき天気を晴れにする。日差しが強いと古代の鼓動により攻撃が高まる。)

種族値
HP:100
攻撃:135
防御:115
特攻:85
特防:100
素早さ:135

合計:670

努力値:攻撃+3


■真の概要


その正体は、オーリム博士が開発したタイムマシンにより古代から転送された最初のポケモン。
また博士の解析によると現代に生息するモトトカゲの古代の姿であることが判明しており、伝説のポケモンでありながら一般のポケモンと明確に血縁関係を持つという異例な存在となっている。
また後述のようにストーリー上で同種の個体が複数登場する等、これまでパッケージを飾った伝説のポケモンとは一線を画しているといえる。

古い書物によると、他の古代から来たパラドックスポケモンと同じくツバサノオウという二つ名を持っていることが判明した。

拳で大地を引き裂くほどの圧倒的なパワーの持ち主で、20m以上の高さを跳躍ポニータの十分の一にも満たないとか言わない。してからの落下スピードを乗せた蹴りや体当たりが得意技。
自身を群を抜いた強者であると自覚しており、どんな敵でも動じるような素振りは見せない。
また本来は冷酷で狂暴な性質をしているという。
そのためなのか、もう一体の個体を入手してもこちらの方はライドポケモンとしては使役できない。

主人公の連れている個体を見ると首をかしげたくなるが、もう一体目の個体は怯えて動けない相手に対しても容赦する様子が無いことから、本来の性質はあちらだと思われる。

ただ人間に対しては警戒はしているものの、気まぐれな性質と強い好奇心からじゃれてくることもあるらしい。
特に自分と同じ境遇にある人間には(その人間との面識も無いのに)シンパシーを感じ遊ぼうとするなど、意外と可愛らしい一面も見せる。
また一度負けた相手に対し臆病になる気質は、要するに知能が高いことを意味する。


■ストーリーでのコライドン


オーリム博士の依頼で立ち入りが禁止されているパルデアの大穴にやってきた主人公一行。博士の待つゼロラボに入るため、四か所の観測ユニット内にあるロックを解除して回っている最中にコライドンの真相を聞かされる。

実はコライドンはもう一匹いるというのだ。

一行は「主人公の持っているコライドンの家族なのでは?」と期待していたが、いざゼロラボの出入り口前で再開したやいなや、主人公の個体が怯えて抵抗も出来ないのにもかかわらず、容赦なく痛めつけようとするほど狂暴で冷酷な性格だった。

その後博士から、主人公の個体は縄張り争いに敗れたせいで大穴から逃げてきたことが明かされる。大穴に入る前から怯えていて、道中でモンスターボールから出ようとしなかったのはこれが原因だった。

そして、タイムマシンを止めるために博士が用意した戦闘プログラムに乗っ取られたオーリムAIとの死闘が繰り広げられ、見事勝利をおさめ、タイムマシンの停止に成功したかと思われた。

……が、ここでAIすら知らなかったセキュリティ「楽園防衛プログラム」が起動。
切り札ともいえる「楽園の守護竜 コライドン」が牙をむいて襲い掛かってくる!
しかも抵抗するにしてもモンスターボールにはロックがかけられてポケモンを出すことも捕獲することも出来ないという絶体絶命の窮地に陥る。

しかし、ロックから唯一逃れていたポケモンがいた。
それこそが主人公と共に冒険をしてきたコライドンで、コライドンが入っていたボールは博士が管理していたものであるためロックされずに済んだのだ。

そして主人公達を守るために立ち上がり、遂に本来の力を完全に取り戻し、バトルフォルムとなってかつて打ちのめされた強敵に戦いを挑む。


戦闘は殆どイベント戦に近く、2ターン後に能力を上げて殲滅しようとしてくる。

なんかヤバいよ○○!
な なんとかこらえて……!

ボタンの呼びかけ通りにコライドンが覚えている「こらえる」を選択すれば次のターンに放たれる「ギガインパクト」を耐えることが出来る。

よく耐えたな!
オマエならやれる……やれるぞ!

するとコライドンの攻撃が二段階上昇する。

うそ!倒しきれない!
このままだとまずいよ!

だがそれでもあと一歩足りず万事休すかと思われたが…

ね ねえ
○○のテラスタルオーブ光ってない?

すると今まで何も反応がなかったテラスタルオーブが突如輝きだし、その後にコライドンの全能力が一段階上昇する。

○○!コライドン!

テラスタルで決めちまえ!!


弱点のドラゴンタイプのテラスタルが発動し、渾身の「テラバースト」により遂に楽園の守護竜を打ち破り、パルデアの危機を救ったのである。

その後、タイムマシンを止めるために古代へと旅立っていったAIの旅立ちを見届け、ペパーの背を押し、主人公たちと共に帰路に就いたのだった……。


  • クリア後
敗れた個体はその後パルデアの大穴のゼロラボ付近の坂の上に鎮座しており、近づくとコライドンとの戦闘になり、ゲットすることが出来る。レベルは72。
この個体はかくとうテラスタルの性格がいじっぱりで個体値も攻撃・特攻・素早さの3V固定であるため、厳選要素は捕獲するモンスターボールの種類くらいしかない。
まだ二体同士の確執は残っているようで、捕まえた直後に主人公が持っている個体に喧嘩を吹っかけていた。
なお、コライドン自体はクリア後に図鑑に自動で登録されるので、実は図鑑目的なら捕まえる必要は無いのだった。

一方、主人公が持っていた個体はこれまで通りライドフォルムで移動できるが、手持ちを一つ以上明けておくとバトルフォルムに変身して戦闘に参加できるようになる。
またこの個体も性格きまぐれのHP・攻撃・特攻・素早さの4V固定となっている。

とはいえこの個体でしかライドフォルムになることができない上に、バトルフォルムになるとライドオンできなくなるため、戦闘では実質二体目のコライドンを運用していくことになるといえる。
ライドフォルムのほうはボックスに預けることも交換に出すこともできない。


■対戦でのコライドン


ジャラランガに続く、かくとうとドラゴンの複合タイプ。

全ポケモンの中でもトップクラスの速さである素早さ種族値135に、高めの攻撃種族値135を持つ。他の能力も物理耐久寄りの無駄のない配分をしている。
攻撃種族値135は同じ禁止伝説であるグラードンゼクロムザシアンの150などに劣り、禁止伝説級としてはやや控え目に思える。
しかし、実際は後述の特性により攻撃力の上昇があるため特化時の攻撃種族値は実質的に197、上記のグラードンやゼクロムの1.2倍程度の攻撃力となる。

専用特性の「ひひいろのこどう」は登場時に天候を晴れ状態にし、同時に攻撃が約1.33倍になるという「ひでり」の上位互換。火力が上がらないグラードンは泣いていい
この特性により、晴れ状態限定だが擬似的にほのお技をタイプ一致で放つことができ、かくとう、ドラゴン、ほのおの三タイプを操る器用さを見せる。

専用技の「アクセルブレイク」は威力・命中共に100のかくとうタイプの技。
習得できる「インファイト」と比べると威力は落ちるが、あちらと違ってデメリットがないうえに弱点を突くと約1.33倍の威力となり、
特性が合わさると 等倍でも2.0倍、2倍弱点なら5.3倍 に達してしまう。かくとうタイプによる効果抜群の取りやすさも相まって、非常に強力である。
どうでもいいが、演出は完全に飛鳥文化アタックに見えるが……、ここは世界一速いハリネズミブラジルの緑の肌の男が繰り出す技に似てると言っておこう。

メインウェポンとしては特性の晴れを活かした炎物理技の「フレアドライブ」が多く採用されている。
ほのおテラスによるタイプ一致補正で1.5倍、晴れによる威力1.5倍、特性による攻撃力1.33倍を考慮すると、
その威力は3倍に強化され、無振りのゲッコウガ程度なら半減ですら轢殺してしまう超火力を放つことができる。

SV環境では素早さのインフレが酷く、コライドンの素早さを補強するために「ニトロチャージ」が採用されることもある。
本来「ニトロチャージ」は攻撃しながら素早さを上げられる代わりに威力50と控え目であり、分かりやすく言うと「いあいぎり」と同等である。

そんな技ですらコライドンの場合、ほのおテラスタル込みで ウーラオスの「インファイト」やガブリアスの「げきりん」と同程度の火力 が出てしまう。
メインウェポンとなる「フレアドライブ」に至ってはテラス補正を考えると「ニトロチャージ」2発分と同等なので
ウーラオスの「インファイト」やガブリアスの「げきりん」2回分である。

その他、小回りは効かないが強力な「げきりん」に自身の素早さを補強できる「スケイルショット」、ダブル向けの「ワイドブレイカー」
弱点を突けない相手に対しては「アクセルブレイク」より瞬間火力が出る「インファイト」に回復効果のある「ドレインパンチ」などが採用される。
使う機会は少ないだろうが他にも「カウンター」や劇中でも活躍した「こらえる」と相性のいい「きしかいせい」を覚える。

サブウェポンは「アイアンヘッド」「かみなりのキバ」「こおりのキバ」「とんぼがえり」「ワイルドボルト」などを覚える。
が、基本的に晴れ下での炎技や一致技でゴリ押しが効いてしまうためサブウェポンの採用率は控え目。

物理いわタイプの技は全く習得できず、じめんタイプの技も「じしん」は覚えられず「じだんだ」*1止まりなのが残念なところ。

補助技は長所を強化できる「つるぎのまい」と「ビルドアップ」を覚えるが、残念なことにドラゴンタイプでありながら「りゅうのまい」は覚えてくれない。こんなポケモンどこかにいたような

以上のように伝説のポケモンの名に恥じない強力なポケモンであることは確かなのだが、
特性との強力なシナジーを持つ対のミライドンと比べるとシナジーがあるのは「フレアドライブ」や「ソーラービーム」くらいしかないので微妙と思われていた。フェアリーという四倍弱点を持っているのも辛いところ。

前評判ではやや地味な印象だったコライドンだが、禁止伝説が解禁されたレギュレーションGでは当初はシングルトップメタとなる大躍進を果たした。
かくとう+ドラゴン+ほのおを受けきれるポケモンがごく僅かな上に、「つるぎのまい」や「こだわりハチマキ」などの火力補強まで考えると受けきれるポケモンは少ない。

テラスタルとの相性も良好であり、特にほのおテラスタルはフェアリーを半減、やけどを無効にしつつ超火力フレアドライブを叩き込める。晴れのおかげで水弱点も相殺可能。
コライドンの躍進で大御所カイオーガが採用率を大きく落としたり、対策としてカバルドンヘイラッシャホウオウの評価が急上昇するなど環境にも大きく影響を与えている。

コライドンの欠点として、まずほのおテラスがほぼ固定で読まれやすい点と搦め手に欠けるため型が読まれやすい点がある。テラレイドバトルでの「ワイドブレイカー」や「いやなおと」はどうした…。
基本的にその暴力的な火力で殴るしかできないため、苦手な相手もそれなりに多く止まるときは簡単に止まる。

上記で挙げた晴れを打ち消し特性を無効化できるカバルドンに、圧倒的な防御力と天然で「つるぎのまい」を無効化できるヘイラッシャ(ひひいろのこどうは残念ながら無効にできない)
特性まで考えるとフェアリーテラスしたもらいび持ちに加え、メタに特化した耐性のバウッツェル あついしぼう持ちマリルリ 相手だと止まりかねない。
特にフェアリーテラスもらいび組はランクマでもよく見るポケモンなので、メタの回り方次第では「アイアンヘッド」も検討する余地があるかもしれない。

また、耐久面は優秀だが耐性面はメジャータイプに弱いと弱点があり、どうしてもテラスタルを切らざるを得ない場面が多い。
そのテラスも炎テラスがほとんどで、こちらも水や地面といったタイプに弱いという不安が残る。なので流石に鋼テラス型や電気テラス型の研究が進められたが全体的にやはりじめんタイプに不安が残るうえ総合的火力が落ちたり、対処も簡単と言う難点が残った。

更に自身の晴れによりトップメタのハバタクカミを強化してしまう点が挙げられる。
ハバタクカミはシングル・ダブルに置いて使用率1位を何度も取る様なトップメタであり、晴れ下では能力が上がる特性を持つ。
何よりコライドンの4倍弱点を突くフェアリータイプでもあるため、相手のハバタクカミが強化されてしまうことには注意したい。
相手が最速の場合orこちらがこだわりスカーフ装備してない限り特性で素早さが抜かれるという懸念点があるため、ここでテラスタルor交代を強要されることも多い。
ただし自陣のハバタクカミも強化されるのでそれを利用したパーティを組むのも良いだろう。

一方ダブルではいかくが飛び交う都合持ち物がクリアチャームに固定され、さらにシングル以上に天候合戦が激しく、
高いSが災いして天候を奪われやすいことからシングルほどの活躍はできていない。
とか言われていたが、2025年のヨーロッパでの大会ではコライドン構築が優勝している。「インファイト」「フレアドライブ」といった大技にいのちのたまを合わせて極限まで火力を高めつつ、「ニトロチャージ」で加速することでおいかぜのサポートを受けた敵のウーラオスとの素早さ勝負を制し、返しの攻撃を喰らう前に「インファイト」の一撃で葬り去るなどの武勇伝を見せつけたのがユニークポイント。

この出来事に影響を受けたのか次第にダブルバトルでも存在感を発揮するようになった。マタドガスのかがくへんかガスでいかくを無効化しながら自分だけとくせいガードでガスを無視して特性を発動する型・コライドンにはないゴースト技による一貫性に優れる高速特殊アタッカーのバドレックスこくばじょうのすがたと相性補完しあい、上から一方的にワンサイドゲームを仕掛ける型はシンプルながら強力で数多くの大会で結果を残すこととなる。

シングル戦においてその圧倒的な火力はシンプルで分かりやすい強みであり、禁止伝説が解禁されたシーズン18では禁止伝説内で使用率1位をキープしていた。
しかし火力と搦め手を両立できるバドレックスに最終的には抜かれることにり、その後のシーズンではミライドンに抜かれることになった。
単純で分かりやすい強さで扱いやすいことから当初は環境で大暴れしたが、はっきりいえばその分対策もされやすい類のポケモンのため次第にランクマでは姿を出すことが少なくなってしまったのである。
採用するのであれば、後続のケアや交代先のポケモンしっかり選択していく必要がある。
事実、禁止伝説が解禁されたレギュレーションGにおいてシーズン18~21のうち、シーズン19と20にて一位を取ったトレーナーがコライドンを使用しており間違いなく強いポケモンであることは間違いない。(なおシーズン18はザシアン、21は編集時には不明)

一方、新環境となりうる「ポケモンチャンピオンズ」環境ではメガシンカが復活に伴い、天候枠で競合するゲンシグラードンや天候関連を無効化し格闘技に耐性を持つメガレックウザといったコライドンの天敵が復活濃厚であること・SV環境でのコライドンの強さは良くも悪くもほのおテラスタルによる耐性変更・高すぎるほのお技の殺傷能力に依存しているところが強いため、コライドンの明日はどっちだ状態である。



テラレイドバトルでも強力な性能を活かしての活躍が見込める。
「いやなおと」で防御を下げ、「つるぎのまい」や応援の「いけいけドンドン」デバフを重ねて「アクセルブレイク」などで大ダメージを与えることが基本となる。
また特性のお蔭でパラドックスポケモンを強化し、「にほんばれ」による味方のほのおタイプのわざの強化や、相手のみずタイプの技の威力を弱めるなどサポートもできる。
他には攻撃と共にHPを回復できる「ドレインパンチ」も有用。特性のせいでミライドン等未来形のパラドックスポケモンを使うプレイヤーから嫌われがちなオリーヴァとも非常に相性が良い。

……しかし、ここでもコライドンに強大な壁が立ちはだかる。

それは同じくかくとうタイプのテツノカイナの存在である。
単純な攻撃種族値はあちらが上なうえに1ターンで一気に攻撃を最大まで上げる上に154にも及ぶ高いHPと相性のいい「はらだいこ」が使えるのである。
更に物理耐久もHP込みだとあちらが上で弱点も少ないうえに四倍弱点もない。おまけにミライドンとも好相性という隙のなさである。

だが、当然ながらテツノカイナは『バイオレット』限定ポケモンである事を忘れてはいけない。
比較対象がおかしいだけでコライドンが弱いわけではない為、テラレイドバトルでは十分活躍してくれることだろう。


■アニメでのコライドン


なんと、『めざせポケモンマスター』の1話のおまけコーナーである「愛と真実の悪を貫くロケット探検団」でバトルフォルム・かんぜんけいたいの姿で初登場(なお、ロケット団が持っていた雑誌ではライドフォルム・かっくうけいたいも登場している)。お前はアニメ先行出演ポケモン枠か。ロケット団がゲットしようとするも、速攻でぶっ飛ばされた。その後、「コライドンはこわいどん」とムサジとコジロウに言われた。某絵本の名前と同じである

第8シリーズでは第3話から使用されたエンディング映像で登場。


■余談


  • 図鑑説明文はバトルフォルム(かんぜんけいたい)のものだが、実はライドフォルム(せいげんけいたい)用の説明文が別に存在する。
    スカーレット版は「生態などは 一切 不明。 発見者の 博士によって コライドンと 名づけられた。」、
    バイオレット版は「古い 書物に 記されている ツバサノオウという 生物に 似た 特徴を 持っている。」となる。
  • 従来のように自然現象等を司る強大な力を持った存在だったり、人間との関りにまつわる伝説や設定を持っているものが多かったりする伝説のポケモンとは一際異質な設定に加えて、人懐っこかったりサンドイッチが大好きだったりと愛嬌のある姿から、大型犬のような親しみを感じるファンも多い。
  • 楽園防衛プログラム戦で「こらえる」を選択して耐えるイベントがあるが、実は楽園防衛プログラム戦の一連のイベントが「勝ちイベント」の扱いになっており、「こらえる」で耐えるべきターンではHP1の状態で堪える。その際のメッセージは本来ならなかよし度(なつき度)を上げていないと出ないコライドンは ○○を 悲しませまいと 持ちこたえた!」で、まさしくこれまで一緒に旅をしてきた中で育まれた絆を感じさせる演出となっている。更に言えばバトルフォルム解禁後にステータスを確認すると出会った場所と日付は灯台の下で出会ったときが基準で、仲良し度も最大の状態となっている。
  • ちなみに「ひひいろのこどう」の“ひひいろ”の由来はおそらく、伝説に語られる古代の金属ヒヒイロカネ。英語版でも“Orichalcum Pulse”となっており、西洋における伝説の古代金属オリハルコンとなっている。
  • 火力面で相方の伝説ポケモンが特性に依存気味なのに対しこちらはさほどでもない、というのはグラードン/カイオーガの関係性に近い。
  • 四つん這いになってバイク形態に変身する、という観点から、本作発売年に20周年を迎えた某特撮番組の契約モンスターを想起したプレイヤーも多い。*2
    東映は何を考えているのか、『仮面ライダーシリーズ』の公式Twitterアカウントで本作発売日に

    今週も一週間お疲れ様でした。
    この週末は龍に乗る人が増えそうですね。
    皆さんよいドライブを。


    ……と、そのモンスターの画像を添付して ツイート している。
さらに ドンブラな戦隊の人 40周年を迎えていた龍に乗る銀の宇宙刑事 も公式シリーズのTwitterで便乗していたほど。
『コライドン!ミライドン!これでお前らも俺と縁が出来たな!』
なお、本作にはもう1匹その特撮シリーズっぽいポケモンがいる。
  • 2025年には、株ポケとホンダが組んで「ホンダコライドンプロジェクト」が発足し、ほぼ実寸大コライドンがお披露目された。*3


追記・修正はコライドンに乗って宝物を見つけた人にお願いします。

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最終更新:2025年07月17日 11:27
添付ファイル

*1 威力だけなら「あなをほる」の方が上

*2 その年の映画にも登場している。

*3 ミライドンの方は前年にトヨタ自動車が製作している。