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聖書偽典「エノク書」をモチーフとしたストーリーの元に展開される3Dアクションゲーム。~ タイトルの『エルシャダイ』とは「''全能の神''」を意味するヘブライ語であり、副題の『アセンション オブ ザ メタトロン』は「''メタトロンの昇天''」を意味する。 プレイヤーは天界から遣わされた人間「イーノック」を操作し、大天使「ルシフェル」たちののサポートを受けつつ、堕天使たちが支配する「タワー」を攻略。~ 堕天使のもたらす天界の知恵によって過剰な進化を遂げる人間と、堕天使と人間のハーフであり災害をもたらしうる「ネフィリム」を、堕天使の捕縛によって救済するために戦う。~ アクション部分はPVで示された通り、攻撃されるごとに破壊されていく防具に気を配りつつ、相手の武器を上手く奪い、汚れが溜まったら浄化し、バトルを優位に進めていくものとなっている。~ 発売前に公開されたPVがインターネットミームになり(詳細は余談を参照)、それとは別にディレクターの竹安佐和記氏を始め『[[大神]]』や『[[デビルメイクライ]]』の開発に関わったスタッフが制作の中心となっている点でも期待は高かった。 ---- **やあ。「ゲームの内容」が心配なのか? -全体の内容はステージクリア型の3Dアクションゲーム。全部で12のステージ(チャプター0~11)で構成されている。 --主に3Dアクション部分と2D風アクションの部分とで構成されている。カメラは場面に応じて移動・切り替わるタイプで、プレイヤーは動かせない。 --オーソドックスなジャンプアクション部分が道中の基本となっており、数々のギミックをうまく把握しながら攻略していく。中には特定武器でのみ破壊できるオブジェクトなどもあり、アイテムを取得できる寄り道も用意されている。 --ステージの途中で武器を持った敵が出現するポイントがあり、このポイントでは制限された範囲内でそれらの敵と戦闘、全て撃破することで先に進めるようになっている。後述する武器の相性などを見極めながら戦う必要がある。 ---道中では堕天使が襲い掛かってくることもあり、一定ダメージを与えるかあるいはこちらが一定ダメージを受けると撤退する。ダメージを与えて戦闘終了させると後にボスとして戦うときに楽になる。 --各ステージ最奥部にはボスが配置されており、これを倒すことでチャプタークリア。次のチャプターに進む。 -神の武器 --アーチ、ガーレ、ベイルの3種類(おそらく「3種の神器」を意識して3種類にしたと思われる)あり、以下の様な特徴がある。 --3種類の各武器には固有アクションによって相性が存在する。強弱関係は「ガーレ>アーチ>ベイル>ガーレ~」となっている。 ---また、素手はどの武器相手にも弱い。 #region(神の武器の詳細) --アーチ ---バランス型の近接武器。イーノックが一番最初に使うことになる武器であり、ジャンプ長押しで滑空できる他、最長射程のブーストスキル(シャダイ砲という名前でネタにされている)も相まって初心者が扱いやすい武器。 ---スピードはそれなりにあるのでベイルに有利だが、手数ではガーレに圧倒される。 ---PVによると、神はこれを「爪楊枝」に使っているらしい。 --ガーレ ---立ち回り重視の遠距離型であり、特殊移動で1直線にダッシュできる武器。一撃の威力は低いもののガード崩し攻撃の威力は凶悪で、自動的に狙いが定まるのでとても使いやすい。 //これでも「ホーミング性能は落とした」とのことだが、アザゼル・ネザー戦ではガーレのごり押しで勝ててしまう。 //アザゼルの弱点武器がガーレなだけです ---またガード崩し攻撃は発生が非常に遅いので移動している相手には避けられやすいうえ、多少の攻撃をガードしながら接近してくるベイルは苦手とする。また、意外にもブーストスキルの射程が狭いのも泣き所。 ---ルシフェルお気に入りの武器。ガーレを神がどう使っているかは、誰も知らない…。 --ベイル ---ベイルでしか破壊できない障害物がある、ガードしながら移動する特殊移動を持つなど、近距離戦に特化した重量型の格闘武器。 ---当然動きも遅めであり、ブーストスキルの射程も最も狭いため、慣れないうちは多数の敵とは戦いにくい。前述したとおりガーレの敵には特殊移動で優位に立てるが、スピード差のためアーチには不利。 ---設定資料集によると神はこれを「デザートスプーン」に使っているらしい((ヨーグルトなどを食べるのに使う紙スプーンが変形のイメージとして載せられていた。))。 #endregion -武器奪い --文字通り敵から武器を奪うシステム。&br()敵を一定量の攻撃で気絶させ、その敵に近づきL1(LB)を押すと敵の武器を奪い浄化して自分のものにする。 --武器を奪われた敵は基本的に弱体化することに加え、武器相性の戦略性もある、本作の要のシステムの一つ。 -浄化 --武器を使っているうちにケガレがたまってゆき、武器が焦げ茶色になり攻撃力が下がる。これを直すために浄化をする。~ 簡単にいえば某ハンティングゲームの砥石の様な役割である。武器奪いと同じくL1(LB)で発動する。 -オーバーブースト --ウリエルの「力を貸そう」という台詞が発動の合図。 --発動するとイーノックの体が若干赤くなって攻撃力が上り、鎧が回復する。(回復量は難易度で変わる) --発動中は特定の攻撃でウリエルが追撃を行う。さらにL1とR1(LBとRB)を同時押しすると、武器ごとに対応するブーストスキルが発動してオーバーブーストが終了する。~ オーバーブーストにはレベルが存在し、力の焔(通称:イクラ)を取ることにより威力がアップする。 --攻撃は1ボタンで、ディレイ(一度押した後、少し遅らせてからもう一度押す)やタメ、ガードボタン(R1またはRB)との同時押しなどにより様々な動作が出せる。 -敵の攻撃に合わせてタイミングよくガードすると「ジャストガード」となり、衝撃波が発生して攻撃してきた敵をひるませられる。 -復帰システム --鎧が完全に壊れた状態で攻撃を食らったとき(つまり体力が0を下回った時)に、画面が目を閉じるように暗くなる演出が入るが、完全に暗くなる前にボタン連打することで一定値まで体力を回復してから復帰する(回復量は難易度によって変わる)。&br()ただし、落下による復帰の場合は特定の場所からの復帰となる。また鎧がない状態で落下すると問答無用でゲームオーバーとなる。&br()また、復帰するごとに要求される連打回数が増えるため、復帰を繰り返すといずれは復帰できなくなる。 ---- **このゲームの「評価点」をカタルノデス ''操作性'' -ゲーム中に教えてくれるため覚えやすく、ややこしいコマンドはなくとても簡単な操作。まさに「説明書いらず」。初心者のアクションゲーム入門としては悪くないだろう。 ''ゲームバランス'' -ジャンプアクション部分はどの武器でも攻略可能な無理がない作りになっている。戦闘よりも様々なギミックを目で見られるこちらの方が楽しいかもしれない。 --難易度のバランスも極端すぎることがない。イージーはごり押しが利いてしまうが、ノーマルになると戦闘にそこそこ歯応えが生まれ、ハードでは敵の能力強化に加えてパターンの変化((ノーマル以下では使わない技を使う、敵がこちらの不利になる武器を持って出現するなど。))による難易度の上昇で戦略性が上がるという調整。 --難易度エクストラは敵の体力こそノーマル並だが、逆にイーノック自身の体力がほどんどなく一撃で瀕死になる。鎧が砕けて半裸になる事と言い、まるで『[[魔界村]]』である。故にこのモードでは戦闘のみならず、ジャンプアクションで雑魚敵に引っ掛かってジーパン一丁で転落→「神は言っている…」のコンボに苦しまされることになるという、別ベクトルの難易度調整がなされている。 --ワザは強いて言えばガーレのガード崩し攻撃がやや強力なぐらいで、三すくみの関係で武器間のバランスも崩れていない。 ''グラフィック'' -色鉛筆画のような独特の色彩など、グラフィックについては発売前から「ゲームとは思えない」「芸術的」などかなり高い評価を受けている。癖が強いので好みが分かれることもあるが、概ね好評。 --全体的にリアル調とトゥーン調の中間で、背景も浮世絵なような自然風景や重厚なSF的未来都市などさまざまな種類が用意される一方、キャラクターがそこから浮いて見えるようなことがない絶妙なグラフィックになっている。 --背景もかなりこだわっており、たとえば序盤の雑魚敵「ノクト」との戦闘で、背景に注目するとイーノックを倒すために天界へ送られるノクトが見える。その他にも動くオブジェクトが多く絶えず変化を続けていることで常に同じ絵にならないようにする工夫がされている。 --体力ゲージなどのゲージ類は隠しオプションであり、すべてイーノックの外見で表現される(一周クリアすればゲージ表示ありへの変更も可能になる)。しかし鎧が剥がれる時には大きな音で表現され、瀕死になると画面に赤色が入って心臓の鼓動の音が入るなどゲームプレイに大きな影響がないようにできている。 --自然があふれる場所やのどかな子供部屋のような雰囲気の場所や、紀元前であることを忘れてしまいかねないSF世界のような場所など様々なステージが登場する。このことから「''アートゲー''」と呼ばれることも。 --モーションも非常に丁寧に作られており、ジャンプ・着地やダメージモーションからの復帰などもしっかり作られている。 ''バグの少なさ'' -些細なバグは存在するが発生率は低い。 --ゲーム進行に致命的なバグの類は存在するが、発生条件が厳しくむしろ相当に狙ってやるぐらいでなければ発生しないほど。 ''音楽・サウンド関連'' -基本的に幻想的であり壮大。各場面の雰囲気にあっている。前述通り様々なステージが登場するが、その場所ごとにぴったりなBGMが流れる。 ---特にサリエル戦のBGM「悲壮なる叫び」は弦楽器メインのスタイリッシュさがサリエルのキャラとマッチしており、本作のBGMの中でも高い評価を得ている。 ---しかし後述するが、とある疑惑がある。 --音楽に隠れてあまりピックアップされないがSEも良質。メニューのカーソル・決定音もかなりこだわって作られており、ゲーム中のサウンドを含めて世界観の盛り上げに一役買っている。 --先述通り声優陣は豪華なうえ、ルシフェル役の竹内良太氏やその弟のミカエル役の湯口和明氏((ちなみにこの二名の声優は兄弟という設定とは裏腹に実年齢は湯口氏の方がずっと上で親子程の差がある。))など、あまりスポットの当たっていない逸材なども引っ張り出している。広く名を知られたベテラン声優が多く参加しており、いずれもハマリ役と言えるほどキャラに合っている。 ---ちなみにイーノックの声優は本来三木眞一郎氏ではなく、アフレコ慣れしていない人材を選ぼうとしていた。が、スタッフからの要望があったことと、いざ頼んでみると想像以上に卓越した演技だったことから決定になったとか。 ''設定・ストーリーの評価点'' -後述通り主に批判的に見られる事が多いストーリー部分だが、序盤から中盤にかけては評価できるポイントも多い。 --対決する堕天使たちは、それぞれが異なる思いから堕天しており、それを明確にイーノックにぶつけ神の代理たるイーノックの正義を否定してくる。そういったキャラクター像の表現については好意的に見られることが多い。 ---中でもアルマロスは、発売前に情報が一切開示されなかったキャラにも拘わらず、劇中のシュールな演出や天界にいたころからのイーノックの親友という立ち位置、それ故に敵対しながらもイーノックを思っての数々の行動や悲劇的な展開などから、本作でも屈指の人気キャラクターとして評価されることになった。 --また、PVを含め随所に見られる「シリアスな展開なのに何故かギャグにしか見えない」といった要素については好評である。 ---特にチャプター8と9のボス「ダークイーノック」戦は兜の角の形で戦法が変わるのだが、その動作が''腰に手を当てて仁王立ちし、「シャキーン!」という音とともに角が動く''というもの。実にシュールな見た目で「シリアスかつ割と王道な展開なのに笑ってしまって戦闘がまともにできない」という声が出てくるなど、ネタとして話題になった。 --神話をベースにした数々の設定は考察も行われ、発売前から好評だった要素。ゲーム中に説明不足からなかなか現れないのが惜しまれるが、発売された設定資料や後の小説などの展開でそれらが表現されることになり、10年以上経っても根強い人気を持つ一因となっている。 ---- **大丈夫じゃない、「問題点」だ ''カメラワーク'' -本作はカメラ視点が雰囲気重視の視点にほとんど固定されているため、影を見ながらジャンプするというクセがないプレイヤーは足場と足場の距離感がつかめず落下する事態に多々見舞われる。通常では落下=死亡ではないのが唯一の救いであるが…。 //カメラ操作がないのが理由じゃなくて、視点が悪いせいかと。実際同じカメラ操作不可の『ゴッドオブウォー』も褒められたものではないがここまで酷くはない。 ''ゲームの流れ'' -ゲームの全体的な流れが移動→開けたところで強制戦闘→また移動→戦闘…の繰り返しで、途中で戦闘が入ることで流れが阻害されるように感じられてしまう。 --1ボタンでの戦闘は単純ではあり、かつ動作もそれなりの種類が用意されているが、敵によって有効な攻撃のパターンが限られていることが多く、慣れない内は同じ技を使いがち。 --敵が中々仰け反らない一方、自分側は弱い攻撃がかすっただけでもいちいち仰け反って攻撃が途切れてしまうため、イライラの元となるという声が多い。 ---こちらにもアーマーを発生させる技はあるが、鎧が砕けるタイミングだと解除されてしまう。 ---敵の攻撃を見極めてガード(ジャスト含む)や回避のタイミングを見極めるなど、戦闘にはそれなりの熟練が必要となる。 ''ストーリー'' -本作の批判が一番集中しているのはまさにこの1周目で重視されることになる部分である。 --「神話を基に構想した」という点からここについての考察もされ、特に期待されていた部分だったのだが…。 -一番の問題は''説明不足。''どのチャプターでも謎が多いまま終了する。終盤の展開は特に急で「打ち切り」と揶揄される。 --事前には無かった情報・設定が登場するが、ゲーム中での説明はほとんどない。 #region(事前には無かった情報や設定の代表例 ネタバレ) -メトセラ --神によって世界を見守るため送り込まれた未来のイーノックの子供の魂。巨大なネフィリムにのまれたイーノックを異次元獣「セタ」の力で救い出す。 --この時に「セタ」を操る力をイーノックに渡すという案もあったようだが没になった。小説では最終決戦時にイーノックが覚醒し使えるようになる。 --ゲーム中の出番はこれだけで、説明もほぼなく原典を知らない人には何者かさっぱりわからない。''ここに載っている設定の半数以上は、後の関連書籍や小説版で明らかになった内容なのだ。'' -セタ --神の力(ミカエル談)を扱う異次元獣。ドリルのような巻貝が平坦な大地の下についたような形をしている。メトセラに召喚されてバラケルネフィリムを倒した。 --小説版によると世界の礎になるものの一つ。エルシャダイ世界は平坦な世界を中心に天体が回る天動説の世界である。 --メトセラ同様''ゲーム中では説明がほぼない。''出番もこれっきりで、原典にも存在しないのでゲームだけでは全く意味がわからない存在であった。 -イシュタール --かつて火のネフィリムに立ち向かったが敗死した伝説の勇者。 --ヒロイン・ナンナは彼女の伝説を信じておりイーノックがその再来だと思っていたが、実はその魂は冥界をさまよっており冥界に引き込まれたナンナに転生。その後10年の時を経て成長し自由の民(堕天使に対抗する人間の集団)のトップとなって堕天使に立ち向かうことになった。 --この設定からナンナは名嘉祐佳氏(声優ではなく子役俳優)と加藤英美里氏の両名によって声を当てられている(攻略本より)が、成長後はこの二人のどちらでもなくさらに別の声優(皆川純子氏)が演じている。加藤氏が声を当てている場面はほとんどなく、何故採用したのかは疑問。 --ゲーム中では彼女の骨がアイテムとして登場する。攻略に特別に必要なわけではなく、入手すると冥界などの設定がほんの少しだけ明かされる。全部集めるとある隠し要素が解放される。 --小説版ではセタと同じ異次元獣「ジュリア」だったが、神はそれを礎にした世界を作るのに失敗し、完成した世界を見守る役目としてその魂をイシュタールにして送り込んだとしている。セムヤザが堕天を決意したのは彼女の魂に惹かれたためで、セムヤザとの決戦後はイーノックの妻となりメトセラの母となった。''やはりこれらの設定もゲーム中には何の説明もない。'' -ベリアル --冥界に住む冥王。無数の棘が生えた巨大な球体の姿をしている。人間で言うと初老の男性で、ふだんは欲求が満たされず冥界をさまよってるか寝ているのだという。 --''本作の堕天の黒幕の一人で、衰弱した堕天使に力を与えた張本人。''ゲーム中ではアルマロス戦中に登場、ヒロインであるナンナを連れ去ってイーノックを冥界に誘い込む。その後冥界に飛び込んだアルマロスを操作するのだが、そこではステージギミックの一つ。台詞のあるシーンでは全く姿を現さず、ステージ中でミカエルが「今は眠っているのか」と発言する場面があるが、''その時見えている球体がこいつだとは誰が想像するだろうか。'' --ゲーム中では''一切戦う場面はなく''、小説版ではセムヤザとの決戦の果てに封印される。 ---小説では基はセタと同じ世界の礎になりうる異次元獣「リュタ」だったが、選ばれなかったために世界の地下に押し込められ、そのことに対する復讐として世界の破壊と自らが世界になることを企んでいたとしている。~ 最終的にはルシフェルに力を与えることでイーノックと互角に戦えるようにし、''破壊しつくされた世界の後に神が作った新たな世界の礎として選ばれ地動説の世界、つまり地球に変化した。'' --もちろんゲーム中では以上の設定は''全く語られない。''せいぜいイシュタールの骨を拾った際に堕天使に力を与えたことがほのめかされる程度である。 #endregion ---ディレクターの竹安氏は「考察の余地を残すためあえて説明不足にした」という旨の発言をインタビューでしている。~ 実際、ユーザーの間では考察の動きも見られる。だが、多くのプレイヤーにとっては「考察する材料さえないほどの説明不足」としか言いようがない。 --ストーリー冒頭で堕天使の七人が紹介されるが、ここにも実は大きな問題がある。 #region(その問題とは…(ネタバレ)) -''七人中、実際に闘うことができるのは四人だけ。しかも、ストーリーの目的として無事に魂を回収することができるのは二人しかいない。'' --ストーリー序盤で七人の堕天使がイーノックに話しかけてくる場面があるが、そこではこの四人しか台詞を発しない。設定資料集でこのシーンに竹安氏がわざわざ触れているので''伏線のつもりだった模様である。''言われないとわからないし、言われても納得できるだろうか? -以下は堕天使の詳細。 -セムヤザ --堕天使のトップで、堕天の首謀者。最後の階層にいるラスボスかと思いきや、''生命維持装置には魂のかけらも残されていなかった。''それを見たルシフェルが「あいつらの堕天は最初から失敗だった」と発言した直後にちょっとしたイベントが挟まれてED。''どう見ても打ち切りである…。'' --発言の内容と直前のアラキエルの扱いから、''いつの間にか勝手に死んでたようにしか見えない''のもひどさに拍車をかけている。 --小説版ではこのEDイベントシーンの直後に登場。実はネザー化(闇の力を解放)してタワーと融合しており、タワーを直接動かしてイーノックを攻撃する。''ゲームでやれ!'' -アザゼル --セムヤザの右腕。最初のPVですでに登場していた。こちらは終盤、最終ステージまで生き残るが第二形態撃破後、さらに変化しようとしている途中に突然登場したダークアルマロスに砕かれて姿を消す。''魂は回収できず。'' --彼の階層は遠未来を思わせるハイテクな市街。どう見ても紀元前の世界ではなく、そこで行うのが''まさかのバイクアクション''でプレイヤーの度肝を抜いた。 --最初から紹介されていたこととイメージは一貫していたことから、最後の扱いを除けばあまり批判はない。 --小説版ではセムヤザとの決戦で魂は浄化され回収されている。 -サリエル --痩せ身の美形な堕天使。人の愛に惹かれて堕天使になった。挑発的な言動を行い男女問わずタワー内の人間には人気だったという。 --彼の階層は子供部屋のようなファンシーな空間。設定のためか人間との間の子供「ネフィリム」がたくさんいる。ネフィリムの設定の物悲しさに反してほのぼのした空間である。 --自らの平和を破壊したイーノックに激しい怒りを見せ、自分の階層で対決をするが追い詰められ、ネザーに変化する。しかし、ウリエルの力を貸してもらったイーノックに敗れ、寵愛した者たちとの別れを惜しみながらも囚われるという物悲しい結末を迎えた。 --戦闘BGMのスタイリッシュさに加えそのストーリーの内容から本作の中でも屈指の人気を誇る。これが序盤の展開だったため、以降に期待したプレイヤーも多かったのだが…。 -エゼキエル --女性の堕天使。PVの「''オトートノカタキヲトルノデス''」の台詞で有名。3匹の豚をボスキャラとしてけしかけるが、ゲーム中にはこの台詞は登場しない(小説では戦闘の順番が異なり、この台詞もちゃんとある)。 --天候を操る能力があり、彼女の階層は自然が荒れ狂う様子を見せている。件のPVでも彼女の階層が映し出されていた。 --アラキエル階層まで逃げ延びていたが、イシュタール(ナンナ)に動きを封じられイーノックと戦闘。ネザー化するも結局は敗れ魂を回収された。 --アザゼルと同じく扱いは一貫しており、決着もしっかりつけてくれたのでまあ好評な部類。演じる此島愛子氏の演技力の高さがそれを際立たせている。 -バラケル --火のネフィリムのいる階層を支配していた堕天使。設定ではタワーの設計やそれを隠すベールを作ったのは彼だという。 --ゲーム中に姿を全く見せなかったが、それは火のネフィリムにのみこまれていたためであった。火のネフィリムを倒した直後、彼を飲み込んだネフィリムがイーノックを飲み込むがセタに焼き払われる。''魂は回収されず。'' --後述のアラキエルと並びストーリー冒頭での解説も彼の特徴に何も触れず適当である。プレイヤーからは「''バラける''」と揶揄される羽目に。 --小説版ではネフィリム撃破後ミカエルと会話しており回収されたようだが、セムヤザとの決戦でもう一度回収されているという矛盾が生じている。 -アラキエル --設定などが全く明かされない謎の天使。サリエルに重力を操る力を分け与えたらしい。彼の階層は『天空の城ラピュタ』のラピュタのように金属の直方体や立方体を並べたような無機質ながらアザゼルとは別の方向で未来的な世界となっている。 --自分の階層に祭壇があり、彼の墓標が作られている。''つまりイーノックの到着前に彼は死んでおり、闘うことはおろか姿も全く見せない。''何故死んだのかなども全く不明で、謎のまま話が進んで最後まで明かされない。プレイヤーからは「''あら消える''」などと揶揄される。 --小説ではアルマロスを受け止めるためにネザー化して瀕死となり、堕天使は死ぬとベリアルに魂を奪われる契約を結んでいるため、それを避けるためにネフィリムに食べられ水のネフィリムになったとしている(ゲームでは水のネフィリムを「アルマロスのネフィリム」としているため矛盾が生じる)。セムヤザとの決戦で魂は回収された。 -アルマロス --色黒の青年で、イーノックの友人だったらしい。マイケル・ジャクソンのようなダンスを踊って人々を魅了する。堕天の代償で声を失っており、「フウゥゥオオオーン!」というようなシャウトしか出せないことから、人魚姫のモチーフも盛り込まれている。関連書籍などで「ルシフェルが時間操作によって阻止し続けてきた堕天が成功したイレギュラー原因となった」ことが明かされている。彼の階層は深海や水中を思わせる構造になっている。 --イーノックとの戦闘中、イーノックが冥界に飛び込んだことで嘆き悲しむが、ルシフェルに利用されイーノックを助けるために特別にアークエンジェルの加護を受け冥界に飛び込む。ケガレに侵されたイーノックは助けだすものの、直後に今度は自分がベリアルにさらわれ、ルシフェルにも見捨てられる。その後アザゼル戦の最中にケガレに侵されネザー化した「ダークアルマロス」として登場。イーノックに自分を殺すよう懇願し、倒される。直後に声を出せないながらもイーノックに礼を伝え、ウィスプに取り囲まれながら消滅。EDでは彼のネフィリムである水のネフィリムが生きており、彼の生存が示唆される。 --発売まで情報が一切開示されなかったにもかかわらず、ストーリーの内容やイーノックの友人という設定・ネタ的な演出などから好評である。アンソロジーなどでも比較的出番が多いキャラであった。 --ちなみにゲームでは事実上、''彼が本ゲームのラスボスとなる。''初見のプレイヤーはセムヤザ(もしくはベリアル)が控えていると思いこむため、何もなくて呆気にとられてしまう。この点は不評である。 --彼のその後はミカエルのブログで「生死の判別がつかない状態で冥界に閉じ込められている」となっていたが、小説版では他の天使同様セムヤザとの決戦で魂を回収されている。 -結局のところ、直接対決できる四名はそこそこネタもあるしストーリー面でも(アザゼルの結末以外は)割とマシな動きを見せているのでそこまで強く批判はされないが、''登場しなかった三名の扱いがあまりにも酷すぎる上にその最期に至るまでの説明が何もない''のが最大の問題と言えるだろう。 #endregion -主人公・イーノックはストーリー中でほとんどしゃべらない(なんと''掛け声や咳など以外はPVの台詞のみ'')。しかし、劇中のあるイベントが原因で説明不足なことと合わせ全く感情移入できない。ナンナのダブルキャスティングもそうだが''声優の無駄遣い''である。 --尤も、ナンナ役の加藤英美里氏と違い、イーノック役の三木眞一郎氏は他のメインキャラの声(前述)も当てている。それらをすべて合わせてもセリフの数は非常に少ないのだが。なお、イーノックに限らず本作は一人数役を演じる声優が多い(ほとんどモブキャラの声だが)。ただしそれらについてはほとんどクレジットされないので、どうしても声優の仕事の量にばらつきがあるように見えてしまう。 ---ちなみに予約特典である、パイロット版PVでは「I Love You...」等のセリフがあった。もしかしてもっと喋る設定だったんじゃないのか?と思われる。 --一応、ある条件を満たせばバッドEDのようなものは見られるが、それ以外の分岐はアイテム収集などを除き一切なく一本道。 ---EDが良ければまだいいが、明らかに何か残っていそうなED。「これはノーマルEDで、ベストEDがある」と言われれば信じてしまうレベル。 ---PVの文句の一つ「自由に選択して行け」が全く表れなかった。このあたりについてはスタッフの「自由選択・自由意志」の解釈とプレイヤーの解釈との間でずれがあることも原因ではあるが、そういう部分の説明もゲーム中に表れない。 ---この点について発売直後にディレクター・竹安氏が「分岐について1週間ほど待ってほしい」という主旨の発言をネット上の配信でしたが、結局その点の情報を何も開示しなかったことも余計に叩かれている。 --本作中では独自の文字が使われており(日本語の50音に対応)、世界観を作り上げるのに一役買っているが''一部に世界観を破壊する文章がこの文字で書かれている。''わざわざ設定資料集などに文字の読み方まで載せておいて、それはどうなのだろうか…。 --以上、悪い部分ばかりあげたが序盤部分は割と好評である。というより、問題は終盤になってもほとんどの事に説明がついていないことと急展開すぎるEDにほぼ集中している。 --なお、脚本担当は大竹康師氏。シナリオ面で酷評された『[[ヴァルキリープロファイル2 -シルメリア-]]』の脚本家であり、発売前にこの名前を見てしまってシナリオ面での期待を真っ先に捨てたプレイヤーも現れていたほど。 ''内容の薄さ'' -ボリューム不足。一周のクリアに必要な時間は8時間から10時間程度であっさり終わる。この手の一本道のアクションゲームでシナリオを追うだけなら10時間程度で終わるのは割と珍しくないが、本作の場合は落下によるやり直しによるところが大きい。 --ちなみに劇中でルシフェルが「君の腕次第だが、早ければ7時間ほどでクリアできる」と語りかけてくる(ここまで来る時間と合わせて大体上記の時間である)。これについては「何度も実際にプレイして大体の時間を計った」そうな。 --難易度設定やスコアアタック・アイテムの収集要素など明らかに二周目以降を想定した作りなのであまり気にしなかったのかもしれない。実際、スコアアタックはネットワークでランキングに参加できる・全ステージ最高ランクの実績があるということもあり割と多くのプレイヤーが見られる。が、それにたいして興味のないプレイヤーだと二周目以降に挑戦してみる気が出てくるかと言われると…。 ---特にストーリーを期待した層にとっては、発売当初は前述のストーリーの問題から分岐があるものと考えて何周も挑戦したプレイヤーもいるようだが、現在は分岐が無いと判明している。 ---- **一番良い「総評」を頼む カメラ周りの不便さやシナリオの説明不足など問題は多く見られるが、アクションゲームとしての体裁は整っており、ちゃんと評価できる部分もある。~ ストーリーや爽快なアクションを期待すればガッカリゲーになるが、それ以外の点は取り立てて優れていないというだけで''普通のアクションゲーム''である。~ スタッフが狙って入れた要素がことごとく空回りしているという形であり、色々な意味で「''惜しい''」ゲーム。~ 「つまらなくはないが、値段相応でもない」という意見も多いことは、本作がゲームとしてある程度の質を有していることを示しているとも言えよう。~ 発売前にあまりにも盛り上がり過ぎたことで期待値だけがやたらに高かったことが本作の不幸…かもしれない。 ---- **これは「盗作・トレス疑惑」だな?あいつらこんなことを告発して何のつもりだ -一部BGMに盗作疑惑がある。 --堕天使・アルマロス戦の「予感」(甲田雅人氏作曲)というBGMと、ドラマ『海猿』の「訓練」というBGMがそっくりという指摘がある((「予感」の0:41からと「訓練」の1:24からが特に似ているとの事。))。 ---甲田氏には以前にも『[[モンスターハンター2]]』のBGMでも同様の疑惑がある。 #region(堕天使・アルマロス戦BGM「予感」) &youtube(https://www.youtube.com/watch?v=dO0OhOEmKfY) ※ドラマ『海猿』の「訓練」については各自で検索されたし #endregion -公式HPなどに載せられているアークエンジェルの白鳥姿が、ネット上で画像検索すると出てくる白鳥の画像のトレスではないかという疑惑。 --構図は確かに似ているが完全に重ならない部分もあり「トレスではなく参考にして模写しただけ」という意見も。 --それでも著作権元には許可を取らねばならないはずだが、竹安氏は許可を申請したのか怪しい。 --なお、氏については過去にも度々トレス疑惑が浮上している。 ---- **そんな「余談」で大丈夫か? -公式PVのルシフェル「''そんな装備で大丈夫か?''」イーノック「''大丈夫だ、問題ない''」というやりとりとそこからの流れのシュールさが話題となり、PV公開後の2010年6月頃からインターネットミームとなった。 --ニコニコ動画ではPVを素材としたMADが数多く作られ、PVのルシフェルの発言の「そんな装備で~」はネット流行語で大賞を獲得し、発売前にも拘わらずオンリー同人イベントが組まれるなど、発売前にしては異様な話題性を誇った。 --しかしPVを見たところで肝心のゲーム内容はさっぱり分からず、そもそもどういうゲームなのか良く分からないまま騒いでいた人は多かっただろう。 --このワードが流行った事について、竹安氏は「本当は世の中が、ポジティブになれば良いと思って考えたのですが、肝心のゲームが、リーマンショックの影響でスタジオ閉鎖し100%の完成度で出せなかったため、ストーリー未完とクレームが殺到しました。そのため今では、『大丈夫だ問題ない』=『大丈夫じゃない事』という、笑いになっています。本当は頑張っている人が使う言葉を、逆にしてしまったことは罪悪感しかないですね」とインタビュー記事で語っている。 #region(公式PV) &youtube(https://www.youtube.com/watch?v=p96ortn0ots) #endregion -公式でもイーノックやルシフェルが履いているジーンズと同じモデルを実在するブランド「EDWIN(エドウイン)」とのコラボで発売し、中目黒でコラボカフェを開店する等の積極的なコラボやプロモーション展開をし、これらの多くは好評であった。 --なおカフェ及びゲームソフトの売り上げは、同年に発生した東日本大震災の義援金に回された。 -ルシフェルを演じた声優・竹内良太氏は無名の声優だった((実際「この役がなかったら廃業していたかもしれない」と語るほどだった。))が、このゲームで一躍有名になった。 --元々竹安氏は竹内氏に目を付けており、「知られる機会があれば売れる人だ」と考えていたといい、本作には指名同然で起用されている。 --本作発売後に竹内氏が演じたキャラが「ルシフェル」と呼ばれることもしばしば。 ---発売前に起きた東日本大震災を受けて、竹安氏の描いたイラストのメッセージを参考に、竹内氏が自主的にルシフェルとして応援メッセージを送るなどもしている。 --竹安氏の影に隠れているがミカエル役の湯口和明氏も、役者としては堅実な活躍を収めている人物であるが、声優に絞って見るとあまり名の知れていない存在であった。 ---ちなみに湯口氏は後述するSteam版発売や10周年記念にファンメイドで作られたPVにわざわざ声を当てているなど、10年経ってもエルシャダイとの縁が深い。 -ニュースなどから本作の製作費は約102億円と言われているが、[[これはデタラメで実際は20数億円だった>http://www.famitsu.com/news/201308/21038513.html]]という。 --本作限りでイグニッションの日本スタジオが閉鎖、開発部門が撤退してしまった。これはリーマンショックの影響で、しかも開発途中で決まったことだったという。よって本作の影響で赤字を出したのか否かは不明。 --話題になった割に両機種での売り上げが8万程度と言う点から「爆死」という見方が強いが、当時のゲーム市場を考えれば「完全新作でこの売り上げは奮闘した方」という声も。 --とはいえこの結果は、皮肉にも竹安氏の元上司でもあったプラチナゲームズの神谷英樹氏が発売前に発した「これ売れねーよ」「だって大神も売れなかったんだもん」という言葉を体現してしまったわけだが…。 --そして上記の通り売り上げの一部は義援金に回している…そんな資金繰りで大丈夫か? -スタジオの閉鎖により、開発期間を半年分丸々失ったという。よって削除せざるを得ない部分が多々生まれてしまい、未完成感が強い本編についてはこの影響が大きいという。 --様々な受賞の裏で、チームは解散の議題に持っていかれたといい、完成後には強制退職となることから、スタッフのモチベーションも大きく下がりつつも、新しい就職先を探さないといけない状況に追い込まれていたらしい。 ---スタジオが解散となったことでバグ修正等の対応もまるで目処が立っていなかったといい、発売後に竹安氏はバグのクレームに怯えていたという。致命的なバグが少ないのはこれらの状況が後押ししたか。 -海外ではグラフィックについては高い評価を得ているが、ゲーム部分については前述の問題点を挙げた評価が下されているレビューが多い。全体的に70点から90点程度の評価で好評よりではある((ただしIGNの5点(10点満点中)など厳しい評価のレビューも見られる。))。 --日本に比べると海外でのプロモーションはあまり積極的ではなかった模様。設定についても日本の設定資料集のようなものが出されていなかった。 ---が、ゲームシナリオに対する感覚が日本と異なるということもあってか、シナリオ面での問題はあまり触れないか、むしろ好意的なレビューも見られる。 -KOTYにおいてもスレで何度か申請されたが「クソゲーと呼べるほどの香ばしさはない」「つまらないがクソゲーではない」などの理由から選外にされている。 --個々の要素を見てもクソゲーと呼べるほどではなく、凡作から佳作程度の作品である。少なくともブームが意気消沈してからもファンが根強く付く程度の魅力と完成度は存在する。あまり肥大化しすぎた話題性の高さがマイナスの方向にも向いてしまったようだ。 -現在は竹安氏原案の小説作品などが数点発売されており、本作に関連した内容となっている。これらは公式では「神話構想」と、ファンからは「竹安コンテンツ」と呼ばれている。 --当初はイグニッション公式からは版権などの関係からか「関連していない」という回答があったのだが、2011年8月に公式に『エルシャダイ』とのコラボ作品・関連コンテンツであることが認められている。 --『Gideon』『AMON』についてはエルシャダイと同じく大竹氏が執筆を担当しているが、文章の稚拙さや余計に謎が深まった点などもありあまり評価は高くない。中川裕介氏執筆のライトノベル『なんでおまえが救世主!?』についてもほぼ同様。 --アークエンジェル・ミカエルが開設したという設定のブログで一部の謎について解答とも言えるような内容が書かれているが案の定「''ゲームで解説が欲しかった''」という声から、やはり賛否両論である。 --2012年4月6日よりGREEで『エルシャダイ ソーシャルバトル』が配信。内容は主天使であるプレイヤーが天使を育て、堕天使を倒すために戦うというもの。しかし同年8月31日というわずか5ヶ月弱で終了し、ITmediaのニュースに「''やっぱり大丈夫じゃなかった''」と言われてしまった。 --竹安氏が執筆した『[[原作小説>https://dic.nicovideo.jp/i/az4569803857]]』が2012年4月27日に発売した。 ---ゲームとは一部の設定が異なっており、おおよその展開はゲームをなぞっているが全体的に描写や設定の説明などの補完が行われており、ED以降の展開など大きく追加がされている。 ---他の神話構想作品につながる設定や展開を一部に見せているため神話構想のアンチからは不評だが、『エルシャダイ』のストーリーとしては一応の完結を見ているためゲームのストーリーに納得できなかったプレイヤーには「まさに完全版にふさわしい」と好評である。 ---というよりは「''本当はゲームでやるべきだった展開を小説版に持ってきている''」というのが実情である。文章自体は拙く、矛盾点や謎も多い((ガーレを装備していたのにいつの間にかベイルに変わっている、堕天直後のサリエルの髪が白くなってないなど挙げれば枚挙にいとまがない。))。 --そして2013年5月31日にクリムが本作の版権を取得。これにより本作と関連作品の権利はほぼ100%竹安氏が有することになった。その後、2017年には新宿にてクリムが運営する「GALLERY ElShaddai」がオープンした。 ---そして概要にあったニコニコ動画に公式チャンネルが開設。主にライブペイント等を行う。 --2014年には竹安氏本人が作画を手がける漫画『[[El Shaddai-ceta->https://comic.pixiv.net/works/801]]』がGファンタジー(pixivコミック限定)で連載されていた。第1話だけ無料で読むことが可能。内容は前述の原作小説準拠だが、一部の設定やシナリオ((イーノックがベルトをしていたり、ルシフェルが地上で干渉してる。))が変わっている。pixivアカウントを持ってない及び紙媒体で読みたい人の救済措置として[[単行本全3巻>https://magazine.jp.square-enix.com/top/comics/detail/9784757544857/]]も発売中((「置く場所が無い」「探したけど見つからない」人の為に電子版が同時配信中。話が少し逸れるがコミック版エクソダス(竹安氏監修)の電子版も配信されている。))。 --2015年11月9日に続編『[[El shaddai-Grigori7->https://books.apple.com/jp/book/el-shaddai-grigori7-1/id1054636292]]』が電子版限定で発売。 --2017年4月28日には6周年を記念して書籍版がクリムネットショップで発売。 -2017年8月24日、本作の系譜を継ぐ神話構想RPG『The Lost Child』(PS4/PSV)が角川ゲームスより発売。 --ただ評価はあまり良いとは言えず、別ゲー臭や『[[女神転生>女神転生シリーズ]]』シリーズのパクリと批判があった。 -どういう訳か他社作品『[[CHUNITHM STAR>CHUNITHM]]』に、明らかに本作を意識しているであろうキャラクター「トリスメギストス」が登場している。しかもデザイナーは竹安氏。 --キャラクターのレベルを上げると閲覧可能なエピソードにおいても、大筋はシリアスなのに''隙あらば本作のネタ語録が飛び出してくる。'' --さらに、後の作品であるPS4/PSVで発売されたRPG『The Lost Child』でこのキャラクターに声が付いたのだが…何と''CVは三木眞一郎氏。''そんな露骨なパロディで大丈夫か? ---こちらでは例の一言だけがまともなセリフだったが、実は結構熱い性格と言動をしており、ネタキャラとして扱っていた人ほど面食らうことになるだろう。 --ただし、肝心の楽曲の方は''今作と全く接点がない''bermei.inazawa氏((『ひぐらしのなく頃に』主題歌、音楽ゲームではBeatmaniaIIDXの「泰東ノ翠霞」などを作曲したアーティスト。))が作曲している。%%そんな組み合わせで大丈夫か?%% //-2017年8月24日稼働の『[[CHUNITHM STAR>CHUNITHM]]』(セガ)に竹安氏描き下ろしのキャラクター「トリスメギストス」が登場しているが、見た目がイーノックに酷似しているのもさることながら「トリスメギストス」に関するゲーム内EPISODEが''本作のネタ語録まみれの明らかに意識したテキスト''となっており話題となった。EPISODE自体は本作ネタを除けばシリアスな作風。 //--EPISODEの執筆も竹安氏が担当したかは不明だが、同作稼働日が上記『The Lost Child』発売日と同日なことからCHUNITHMスタッフと竹安氏双方で示し合わせたものである可能性は高い。 //--その後、次回作『CHUNITHM AMAZON PLUS』にて、カスタマイズアイテム収集要素「チュウニズムデュエル」の2019年5月9日開催分で獲得できるゲーム中システムボイスとして「トリスメギストス」にCVが搭載されたが、担当声優は何と本作でイーノックを演じた三木眞一郎氏。それでいて台詞はルシフェルを意識したものが大半のため、「''イーノックっぽいキャラがイーノックの声でルシフェルの台詞を喋る''」という妙な事態になっている。~ //余談だが、これより少し前の同年4月11日に追加されたキャラクター「哲学主 ジェフティ」も、何故か口調や雰囲気が本作のルシフェルを意識したものとなっている。ただし、こちらは担当イラストレーターが竹安氏ではなく、見た目もルシフェルとの類似点が見られない為そこまで露骨ではないが。 //余談、しかも作品と直接関係無い話題でこの文量と情報量は流石に大丈夫じゃない、問題だ -2018年4月1日に本作の一部素材が[[フリー公開>http://elshaddai.jp/elshaddai_crim/freedeta.html]]された。 -2020年4月28日に『エルシャダイ』9周年記念展がオンライン上の「無観客個展」として[[開催された。>http://crim.free.makeshop.jp/html/page33.html]] --本来は前述した新宿のGALLERY ElShaddaiで開催する予定だったが、新型コロナに関する緊急事態宣言を受けてWeb上での開催に切り替えたという。 -現在エルシャダイの版権は竹安氏個人がかつて2年の歳月と莫大な予算をかけて買い取ったといい、PS3/360版のライセンスを除いて現在は竹安氏が所有している。 --権利の概ねを竹安氏が所有しているため、ゲーム開発の資産(プログラム等)も全て譲渡されている(このため後述のSteam版が販売元を変えて発売された)。その他、続編の制作等の権利も全て竹安氏が持っているという。 ---ちなみに版権取得のためにかかった莫大な資金は、本作の展開後に運営されたカフェ等で販売されたグッズの利益のおかげと後に語っている。本作のファンの根強さが伺える。 -2021年9月2日にWindows版がSteamにて配信開始。移植は360版をベースにしたほぼベタ移植。PS3/360版との違いは英語音声の追加、フランス語・イタリア語・ドイツ語・スペイン語字幕追加対応、4K解像度/60fps/MSAA 8x対応と言う違いがある。 --なお、グラフィック関連設定はゲーム中ではなく起動時に画面設定のランチャーを起動し、そこで設定後ゲームを起動すると設定内容が反映されるという形式。 ---竹安氏曰く''本作の完全版をいつか出すことを夢みており、このSteam版の売上が良好であれば叶えたい''と考えているという。また、ファンからはクラウドファウンディングをとよく声をかけられるといい、その返答として「このSteam版がクラウドファウンディングのようなものと考えて欲しい」と語っている。 --Steam版の発売が偶然にもあの『Cookie Clicker』と同日であり、かつてネット上で一世を風靡したゲーム同士としてネタにされることもある。 --Steamではそれなりに売り上げが良いようで、竹安氏は「みんながバカにしてくれたから権利を取得し、笑ってくれたからSteam版は発売できました」「悪名は無名に勝ります。これからもドンドン笑ってエルシャダイを忘れないでください」と[[発信>https://twitter.com/sawaki_takeyasu/status/1437971058674442244?s=21]]している。 ---ちなみに発売初日はセールトップにも名を連ねており、レビューも好評であることが語られている。 //**ああ、やっぱり今回の編集も駄目だったよ。 //この記事を書いたやつは話を聞かないからな。 //そうだな、次はこの記事を見ているやつにも手伝ってもらうよ。
全体の構成及び問題点の項目について「[[修正依頼]]」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。 ---- //メニューが分かりにくいので、各項目部分に「」追加 *El Shaddai ASCENSION OF THE METATRON 【えるしゃだい あせんしょん おぶ ざ めたとろん】 |ジャンル|>|3Dアクション|CENTER:&amazon(B004J33JGG)&amazon(B007WQH8C8)| |対応機種|>|プレイステーション3&br()Xbox 360|~| |発売元|>|Ignition Entertainment Limited|~| |開発元|>|Ignition Entertainment Limited&br()クリム&br()ビヨンド・インタラクティブ|~| |発売日|>|2011年4月28日|~| |定価|>|7,980円|~| |プレイ人数|>|1人|~| |レーティング|>|CERO:B(12才以上対象)|~| |コンテンツアイコン|>|暴力、セクシャル|~| |廉価版|360|アンコールエディション&br;2012年5月17日/2,940円|~| |判定|>|なし|~| |ポイント|>|「''そんなストーリーで大丈夫か?''」&br()「''大丈夫じゃない、問題だ''」&br()発売前のPVがインターネットミームに&br;アクションとしては並&br()グラフィックの芸術性は高評価|~| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''遥か昔、天使は人間を羨んだ。''} }} ~ ---- **神は言っている、「ストーリー」について伝えよと >ヒトという種が始まった頃。~ 神はこの未熟な生き物の進む先を案じ、グリゴリ天使団に地上界の監視を命じた。~ グリゴリの天使たちは長い間地上界を観察し続けるうち、ヒトに対する憧れを強めていった。そしてついに神の手を離れ堕天という禁忌を犯す。~ これに激怒したエルダー評議会は大洪水で地上界を一掃する計画を決定する。~ しかし、評議会書記官のイーノックはこれに反対し、調停役として堕天に成功した堕天使7人の捕縛のため、地上界へと旅立つ。 ---- **よし分かった、「概要」を説明しよう 聖書偽典「エノク書」をモチーフとしたストーリーの元に展開される3Dアクションゲーム。~ タイトルの『エルシャダイ』とは「''全能の神''」を意味するヘブライ語であり、副題の『アセンション オブ ザ メタトロン』は「''メタトロンの昇天''」を意味する。 プレイヤーは天界から遣わされた人間「イーノック」を操作し、大天使「ルシフェル」たちののサポートを受けつつ、堕天使たちが支配する「タワー」を攻略。~ 堕天使のもたらす天界の知恵によって過剰な進化を遂げる人間と、堕天使と人間のハーフであり災害をもたらしうる「ネフィリム」を、堕天使の捕縛によって救済するために戦う。~ アクション部分はPVで示された通り、攻撃されるごとに破壊されていく防具に気を配りつつ、相手の武器を上手く奪い、汚れが溜まったら浄化し、バトルを優位に進めていくものとなっている。~ 発売前に公開されたPVがインターネットミームになり(詳細は余談を参照)、それとは別にディレクターの竹安佐和記氏を始め『[[大神]]』や『[[デビルメイクライ]]』の開発に関わったスタッフが制作の中心となっている点でも期待は高かった。 ---- **やあ。「ゲームの内容」が心配なのか? -全体の内容はステージクリア型の3Dアクションゲーム。全部で12のステージ(チャプター0~11)で構成されている。 --主に3Dアクション部分と2D風アクションの部分とで構成されている。カメラは場面に応じて移動・切り替わるタイプで、プレイヤーは動かせない。 --オーソドックスなジャンプアクション部分が道中の基本となっており、数々のギミックをうまく把握しながら攻略していく。中には特定武器でのみ破壊できるオブジェクトなどもあり、アイテムを取得できる寄り道も用意されている。 --ステージの途中で武器を持った敵が出現するポイントがあり、このポイントでは制限された範囲内でそれらの敵と戦闘、全て撃破することで先に進めるようになっている。後述する武器の相性などを見極めながら戦う必要がある。 ---道中では堕天使が襲い掛かってくることもあり、一定ダメージを与えるかあるいはこちらが一定ダメージを受けると撤退する。ダメージを与えて戦闘終了させると後にボスとして戦うときに楽になる。 --各ステージ最奥部にはボスが配置されており、これを倒すことでチャプタークリア。次のチャプターに進む。 -神の武器 --アーチ、ガーレ、ベイルの3種類(おそらく「3種の神器」を意識して3種類にしたと思われる)あり、以下の様な特徴がある。 --3種類の各武器には固有アクションによって相性が存在する。強弱関係は「ガーレ>アーチ>ベイル>ガーレ~」となっている。 ---また、素手はどの武器相手にも弱い。 #region(神の武器の詳細) --アーチ ---バランス型の近接武器。イーノックが一番最初に使うことになる武器であり、ジャンプ長押しで滑空できる他、最長射程のブーストスキル(シャダイ砲という名前でネタにされている)も相まって初心者が扱いやすい武器。 ---スピードはそれなりにあるのでベイルに有利だが、手数ではガーレに圧倒される。 ---PVによると、神はこれを「爪楊枝」に使っているらしい。 --ガーレ ---立ち回り重視の遠距離型であり、特殊移動で1直線にダッシュできる武器。一撃の威力は低いもののガード崩し攻撃の威力は凶悪で、自動的に狙いが定まるのでとても使いやすい。 //これでも「ホーミング性能は落とした」とのことだが、アザゼル・ネザー戦ではガーレのごり押しで勝ててしまう。 //アザゼルの弱点武器がガーレなだけです ---またガード崩し攻撃は発生が非常に遅いので移動している相手には避けられやすいうえ、多少の攻撃をガードしながら接近してくるベイルは苦手とする。また、意外にもブーストスキルの射程が狭いのも泣き所。 ---ルシフェルお気に入りの武器。ガーレを神がどう使っているかは、誰も知らない…。 --ベイル ---ベイルでしか破壊できない障害物がある、ガードしながら移動する特殊移動を持つなど、近距離戦に特化した重量型の格闘武器。 ---当然動きも遅めであり、ブーストスキルの射程も最も狭いため、慣れないうちは多数の敵とは戦いにくい。前述したとおりガーレの敵には特殊移動で優位に立てるが、スピード差のためアーチには不利。 ---設定資料集によると神はこれを「デザートスプーン」に使っているらしい((ヨーグルトなどを食べるのに使う紙スプーンが変形のイメージとして載せられていた。))。 #endregion -武器奪い --文字通り敵から武器を奪うシステム。&br()敵を一定量の攻撃で気絶させ、その敵に近づきL1(LB)を押すと敵の武器を奪い浄化して自分のものにする。 --武器を奪われた敵は基本的に弱体化することに加え、武器相性の戦略性もある、本作の要のシステムの一つ。 -浄化 --武器を使っているうちにケガレがたまってゆき、武器が焦げ茶色になり攻撃力が下がる。これを直すために浄化をする。~ 簡単にいえば某ハンティングゲームの砥石の様な役割である。武器奪いと同じくL1(LB)で発動する。 -オーバーブースト --ウリエルの「力を貸そう」という台詞が発動の合図。 --発動するとイーノックの体が若干赤くなって攻撃力が上り、鎧が回復する。(回復量は難易度で変わる) --発動中は特定の攻撃でウリエルが追撃を行う。さらにL1とR1(LBとRB)を同時押しすると、武器ごとに対応するブーストスキルが発動してオーバーブーストが終了する。~ オーバーブーストにはレベルが存在し、力の焔(通称:イクラ)を取ることにより威力がアップする。 --攻撃は1ボタンで、ディレイ(一度押した後、少し遅らせてからもう一度押す)やタメ、ガードボタン(R1またはRB)との同時押しなどにより様々な動作が出せる。 -敵の攻撃に合わせてタイミングよくガードすると「ジャストガード」となり、衝撃波が発生して攻撃してきた敵をひるませられる。 -復帰システム --鎧が完全に壊れた状態で攻撃を食らったとき(つまり体力が0を下回った時)に、画面が目を閉じるように暗くなる演出が入るが、完全に暗くなる前にボタン連打することで一定値まで体力を回復してから復帰する(回復量は難易度によって変わる)。&br()ただし、落下による復帰の場合は特定の場所からの復帰となる。また鎧がない状態で落下すると問答無用でゲームオーバーとなる。&br()また、復帰するごとに要求される連打回数が増えるため、復帰を繰り返すといずれは復帰できなくなる。 ---- **このゲームの「評価点」をカタルノデス ''操作性'' -ゲーム中に教えてくれるため覚えやすく、ややこしいコマンドはなくとても簡単な操作。まさに「説明書いらず」。初心者のアクションゲーム入門としては悪くないだろう。 ''ゲームバランス'' -ジャンプアクション部分はどの武器でも攻略可能な無理がない作りになっている。戦闘よりも様々なギミックを目で見られるこちらの方が楽しいかもしれない。 --難易度のバランスも極端すぎることがない。イージーはごり押しが利いてしまうが、ノーマルになると戦闘にそこそこ歯応えが生まれ、ハードでは敵の能力強化に加えてパターンの変化((ノーマル以下では使わない技を使う、敵がこちらの不利になる武器を持って出現するなど。))による難易度の上昇で戦略性が上がるという調整。 --難易度エクストラは敵の体力こそノーマル並だが、逆にイーノック自身の体力がほどんどなく一撃で瀕死になる。鎧が砕けて半裸になる事と言い、まるで『[[魔界村]]』である。故にこのモードでは戦闘のみならず、ジャンプアクションで雑魚敵に引っ掛かってジーパン一丁で転落→「神は言っている…」のコンボに苦しまされることになるという、別ベクトルの難易度調整がなされている。 --ワザは強いて言えばガーレのガード崩し攻撃がやや強力なぐらいで、三すくみの関係で武器間のバランスも崩れていない。 ''グラフィック'' -色鉛筆画のような独特の色彩など、グラフィックについては発売前から「ゲームとは思えない」「芸術的」などかなり高い評価を受けている。癖が強いので好みが分かれることもあるが、概ね好評。 --全体的にリアル調とトゥーン調の中間で、背景も浮世絵なような自然風景や重厚なSF的未来都市などさまざまな種類が用意される一方、キャラクターがそこから浮いて見えるようなことがない絶妙なグラフィックになっている。 --背景もかなりこだわっており、たとえば序盤の雑魚敵「ノクト」との戦闘で、背景に注目するとイーノックを倒すために天界へ送られるノクトが見える。その他にも動くオブジェクトが多く絶えず変化を続けていることで常に同じ絵にならないようにする工夫がされている。 --体力ゲージなどのゲージ類は隠しオプションであり、すべてイーノックの外見で表現される(一周クリアすればゲージ表示ありへの変更も可能になる)。しかし鎧が剥がれる時には大きな音で表現され、瀕死になると画面に赤色が入って心臓の鼓動の音が入るなどゲームプレイに大きな影響がないようにできている。 --自然があふれる場所やのどかな子供部屋のような雰囲気の場所や、紀元前であることを忘れてしまいかねないSF世界のような場所など様々なステージが登場する。このことから「''アートゲー''」と呼ばれることも。 --モーションも非常に丁寧に作られており、ジャンプ・着地やダメージモーションからの復帰などもしっかり作られている。 ''バグの少なさ'' -些細なバグは存在するが発生率は低い。 --ゲーム進行に致命的なバグの類は存在するが、発生条件が厳しくむしろ相当に狙ってやるぐらいでなければ発生しないほど。 ''音楽・サウンド関連'' -基本的に幻想的であり壮大。各場面の雰囲気にあっている。前述通り様々なステージが登場するが、その場所ごとにぴったりなBGMが流れる。 ---特にサリエル戦のBGM「悲壮なる叫び」は弦楽器メインのスタイリッシュさがサリエルのキャラとマッチしており、本作のBGMの中でも高い評価を得ている。 ---しかし後述するが、とある疑惑がある。 --音楽に隠れてあまりピックアップされないがSEも良質。メニューのカーソル・決定音もかなりこだわって作られており、ゲーム中のサウンドを含めて世界観の盛り上げに一役買っている。 --先述通り声優陣は豪華なうえ、ルシフェル役の竹内良太氏やその弟のミカエル役の湯口和明氏((ちなみにこの二名の声優は兄弟という設定とは裏腹に実年齢は湯口氏の方がずっと上で親子程の差がある。))など、あまりスポットの当たっていない逸材なども引っ張り出している。広く名を知られたベテラン声優が多く参加しており、いずれもハマリ役と言えるほどキャラに合っている。 ---ちなみにイーノックの声優は本来三木眞一郎氏ではなく、アフレコ慣れしていない人材を選ぼうとしていた。が、スタッフからの要望があったことと、いざ頼んでみると想像以上に卓越した演技だったことから決定になったとか。 ''設定・ストーリーの評価点'' -後述通り主に批判的に見られる事が多いストーリー部分だが、序盤から中盤にかけては評価できるポイントも多い。 --対決する堕天使たちは、それぞれが異なる思いから堕天しており、それを明確にイーノックにぶつけ神の代理たるイーノックの正義を否定してくる。そういったキャラクター像の表現については好意的に見られることが多い。 ---中でもアルマロスは、発売前に情報が一切開示されなかったキャラにも拘わらず、劇中のシュールな演出や天界にいたころからのイーノックの親友という立ち位置、それ故に敵対しながらもイーノックを思っての数々の行動や悲劇的な展開などから、本作でも屈指の人気キャラクターとして評価されることになった。 --また、PVを含め随所に見られる「シリアスな展開なのに何故かギャグにしか見えない」といった要素については好評である。 ---特にチャプター8と9のボス「ダークイーノック」戦は兜の角の形で戦法が変わるのだが、その動作が''腰に手を当てて仁王立ちし、「シャキーン!」という音とともに角が動く''というもの。実にシュールな見た目で「シリアスかつ割と王道な展開なのに笑ってしまって戦闘がまともにできない」という声が出てくるなど、ネタとして話題になった。 --神話をベースにした数々の設定は考察も行われ、発売前から好評だった要素。ゲーム中に説明不足からなかなか現れないのが惜しまれるが、発売された設定資料や後の小説などの展開でそれらが表現されることになり、10年以上経っても根強い人気を持つ一因となっている。 ---- **大丈夫じゃない、「問題点」だ ''カメラワーク'' -本作はカメラ視点が雰囲気重視の視点にほとんど固定されているため、影を見ながらジャンプするというクセがないプレイヤーは足場と足場の距離感がつかめず落下する事態に多々見舞われる。通常では落下=死亡ではないのが唯一の救いであるが…。 //カメラ操作がないのが理由じゃなくて、視点が悪いせいかと。実際同じカメラ操作不可の『ゴッドオブウォー』も褒められたものではないがここまで酷くはない。 ''ゲームの流れ'' -ゲームの全体的な流れが移動→開けたところで強制戦闘→また移動→戦闘…の繰り返しで、途中で戦闘が入ることで流れが阻害されるように感じられてしまう。 --1ボタンでの戦闘は単純ではあり、かつ動作もそれなりの種類が用意されているが、敵によって有効な攻撃のパターンが限られていることが多く、慣れない内は同じ技を使いがち。 --敵が中々仰け反らない一方、自分側は弱い攻撃がかすっただけでもいちいち仰け反って攻撃が途切れてしまうため、イライラの元となるという声が多い。 ---こちらにもアーマーを発生させる技はあるが、鎧が砕けるタイミングだと解除されてしまう。 ---敵の攻撃を見極めてガード(ジャスト含む)や回避のタイミングを見極めるなど、戦闘にはそれなりの熟練が必要となる。 ''ストーリー'' -本作の批判が一番集中しているのはまさにこの1周目で重視されることになる部分である。 --「神話を基に構想した」という点からここについての考察もされ、特に期待されていた部分だったのだが…。 -一番の問題は''説明不足。''どのチャプターでも謎が多いまま終了する。終盤の展開は特に急で「打ち切り」と揶揄される。 --事前には無かった情報・設定が登場するが、ゲーム中での説明はほとんどない。 #region(事前には無かった情報や設定の代表例 ネタバレ) -メトセラ --神によって世界を見守るため送り込まれた未来のイーノックの子供の魂。巨大なネフィリムにのまれたイーノックを異次元獣「セタ」の力で救い出す。 --この時に「セタ」を操る力をイーノックに渡すという案もあったようだが没になった。小説では最終決戦時にイーノックが覚醒し使えるようになる。 --ゲーム中の出番はこれだけで、説明もほぼなく原典を知らない人には何者かさっぱりわからない。''ここに載っている設定の半数以上は、後の関連書籍や小説版で明らかになった内容なのだ。'' -セタ --神の力(ミカエル談)を扱う異次元獣。ドリルのような巻貝が平坦な大地の下についたような形をしている。メトセラに召喚されてバラケルネフィリムを倒した。 --小説版によると世界の礎になるものの一つ。エルシャダイ世界は平坦な世界を中心に天体が回る天動説の世界である。 --メトセラ同様''ゲーム中では説明がほぼない。''出番もこれっきりで、原典にも存在しないのでゲームだけでは全く意味がわからない存在であった。 -イシュタール --かつて火のネフィリムに立ち向かったが敗死した伝説の勇者。 --ヒロイン・ナンナは彼女の伝説を信じておりイーノックがその再来だと思っていたが、実はその魂は冥界をさまよっており冥界に引き込まれたナンナに転生。その後10年の時を経て成長し自由の民(堕天使に対抗する人間の集団)のトップとなって堕天使に立ち向かうことになった。 --この設定からナンナは名嘉祐佳氏(声優ではなく子役俳優)と加藤英美里氏の両名によって声を当てられている(攻略本より)が、成長後はこの二人のどちらでもなくさらに別の声優(皆川純子氏)が演じている。加藤氏が声を当てている場面はほとんどなく、何故採用したのかは疑問。 --ゲーム中では彼女の骨がアイテムとして登場する。攻略に特別に必要なわけではなく、入手すると冥界などの設定がほんの少しだけ明かされる。全部集めるとある隠し要素が解放される。 --小説版ではセタと同じ異次元獣「ジュリア」だったが、神はそれを礎にした世界を作るのに失敗し、完成した世界を見守る役目としてその魂をイシュタールにして送り込んだとしている。セムヤザが堕天を決意したのは彼女の魂に惹かれたためで、セムヤザとの決戦後はイーノックの妻となりメトセラの母となった。''やはりこれらの設定もゲーム中には何の説明もない。'' -ベリアル --冥界に住む冥王。無数の棘が生えた巨大な球体の姿をしている。人間で言うと初老の男性で、ふだんは欲求が満たされず冥界をさまよってるか寝ているのだという。 --''本作の堕天の黒幕の一人で、衰弱した堕天使に力を与えた張本人。''ゲーム中ではアルマロス戦中に登場、ヒロインであるナンナを連れ去ってイーノックを冥界に誘い込む。その後冥界に飛び込んだアルマロスを操作するのだが、そこではステージギミックの一つ。台詞のあるシーンでは全く姿を現さず、ステージ中でミカエルが「今は眠っているのか」と発言する場面があるが、''その時見えている球体がこいつだとは誰が想像するだろうか。'' --ゲーム中では''一切戦う場面はなく''、小説版ではセムヤザとの決戦の果てに封印される。 ---小説では基はセタと同じ世界の礎になりうる異次元獣「リュタ」だったが、選ばれなかったために世界の地下に押し込められ、そのことに対する復讐として世界の破壊と自らが世界になることを企んでいたとしている。~ 最終的にはルシフェルに力を与えることでイーノックと互角に戦えるようにし、''破壊しつくされた世界の後に神が作った新たな世界の礎として選ばれ地動説の世界、つまり地球に変化した。'' --もちろんゲーム中では以上の設定は''全く語られない。''せいぜいイシュタールの骨を拾った際に堕天使に力を与えたことがほのめかされる程度である。 #endregion ---ディレクターの竹安氏は「考察の余地を残すためあえて説明不足にした」という旨の発言をインタビューでしている。~ 実際、ユーザーの間では考察の動きも見られる。だが、多くのプレイヤーにとっては「考察する材料さえないほどの説明不足」としか言いようがない。 --ストーリー冒頭で堕天使の七人が紹介されるが、ここにも実は大きな問題がある。 #region(その問題とは…(ネタバレ)) -''七人中、実際に闘うことができるのは四人だけ。しかも、ストーリーの目的として無事に魂を回収することができるのは二人しかいない。'' --ストーリー序盤で七人の堕天使がイーノックに話しかけてくる場面があるが、そこではこの四人しか台詞を発しない。設定資料集でこのシーンに竹安氏がわざわざ触れているので''伏線のつもりだった模様である。''言われないとわからないし、言われても納得できるだろうか? -以下は堕天使の詳細。 -セムヤザ --堕天使のトップで、堕天の首謀者。最後の階層にいるラスボスかと思いきや、''生命維持装置には魂のかけらも残されていなかった。''それを見たルシフェルが「あいつらの堕天は最初から失敗だった」と発言した直後にちょっとしたイベントが挟まれてED。''どう見ても打ち切りである…。'' --発言の内容と直前のアラキエルの扱いから、''いつの間にか勝手に死んでたようにしか見えない''のもひどさに拍車をかけている。 --小説版ではこのEDイベントシーンの直後に登場。実はネザー化(闇の力を解放)してタワーと融合しており、タワーを直接動かしてイーノックを攻撃する。''ゲームでやれ!'' -アザゼル --セムヤザの右腕。最初のPVですでに登場していた。こちらは終盤、最終ステージまで生き残るが第二形態撃破後、さらに変化しようとしている途中に突然登場したダークアルマロスに砕かれて姿を消す。''魂は回収できず。'' --彼の階層は遠未来を思わせるハイテクな市街。どう見ても紀元前の世界ではなく、そこで行うのが''まさかのバイクアクション''でプレイヤーの度肝を抜いた。 --最初から紹介されていたこととイメージは一貫していたことから、最後の扱いを除けばあまり批判はない。 --小説版ではセムヤザとの決戦で魂は浄化され回収されている。 -サリエル --痩せ身の美形な堕天使。人の愛に惹かれて堕天使になった。挑発的な言動を行い男女問わずタワー内の人間には人気だったという。 --彼の階層は子供部屋のようなファンシーな空間。設定のためか人間との間の子供「ネフィリム」がたくさんいる。ネフィリムの設定の物悲しさに反してほのぼのした空間である。 --自らの平和を破壊したイーノックに激しい怒りを見せ、自分の階層で対決をするが追い詰められ、ネザーに変化する。しかし、ウリエルの力を貸してもらったイーノックに敗れ、寵愛した者たちとの別れを惜しみながらも囚われるという物悲しい結末を迎えた。 --戦闘BGMのスタイリッシュさに加えそのストーリーの内容から本作の中でも屈指の人気を誇る。これが序盤の展開だったため、以降に期待したプレイヤーも多かったのだが…。 -エゼキエル --女性の堕天使。PVの「''オトートノカタキヲトルノデス''」の台詞で有名。3匹の豚をボスキャラとしてけしかけるが、ゲーム中にはこの台詞は登場しない(小説では戦闘の順番が異なり、この台詞もちゃんとある)。 --天候を操る能力があり、彼女の階層は自然が荒れ狂う様子を見せている。件のPVでも彼女の階層が映し出されていた。 --アラキエル階層まで逃げ延びていたが、イシュタール(ナンナ)に動きを封じられイーノックと戦闘。ネザー化するも結局は敗れ魂を回収された。 --アザゼルと同じく扱いは一貫しており、決着もしっかりつけてくれたのでまあ好評な部類。演じる此島愛子氏の演技力の高さがそれを際立たせている。 -バラケル --火のネフィリムのいる階層を支配していた堕天使。設定ではタワーの設計やそれを隠すベールを作ったのは彼だという。 --ゲーム中に姿を全く見せなかったが、それは火のネフィリムにのみこまれていたためであった。火のネフィリムを倒した直後、彼を飲み込んだネフィリムがイーノックを飲み込むがセタに焼き払われる。''魂は回収されず。'' --後述のアラキエルと並びストーリー冒頭での解説も彼の特徴に何も触れず適当である。プレイヤーからは「''バラける''」と揶揄される羽目に。 --小説版ではネフィリム撃破後ミカエルと会話しており回収されたようだが、セムヤザとの決戦でもう一度回収されているという矛盾が生じている。 -アラキエル --設定などが全く明かされない謎の天使。サリエルに重力を操る力を分け与えたらしい。彼の階層は『天空の城ラピュタ』のラピュタのように金属の直方体や立方体を並べたような無機質ながらアザゼルとは別の方向で未来的な世界となっている。 --自分の階層に祭壇があり、彼の墓標が作られている。''つまりイーノックの到着前に彼は死んでおり、闘うことはおろか姿も全く見せない。''何故死んだのかなども全く不明で、謎のまま話が進んで最後まで明かされない。プレイヤーからは「''あら消える''」などと揶揄される。 --小説ではアルマロスを受け止めるためにネザー化して瀕死となり、堕天使は死ぬとベリアルに魂を奪われる契約を結んでいるため、それを避けるためにネフィリムに食べられ水のネフィリムになったとしている(ゲームでは水のネフィリムを「アルマロスのネフィリム」としているため矛盾が生じる)。セムヤザとの決戦で魂は回収された。 -アルマロス --色黒の青年で、イーノックの友人だったらしい。マイケル・ジャクソンのようなダンスを踊って人々を魅了する。堕天の代償で声を失っており、「フウゥゥオオオーン!」というようなシャウトしか出せないことから、人魚姫のモチーフも盛り込まれている。関連書籍などで「ルシフェルが時間操作によって阻止し続けてきた堕天が成功したイレギュラー原因となった」ことが明かされている。彼の階層は深海や水中を思わせる構造になっている。 --イーノックとの戦闘中、イーノックが冥界に飛び込んだことで嘆き悲しむが、ルシフェルに利用されイーノックを助けるために特別にアークエンジェルの加護を受け冥界に飛び込む。ケガレに侵されたイーノックは助けだすものの、直後に今度は自分がベリアルにさらわれ、ルシフェルにも見捨てられる。その後アザゼル戦の最中にケガレに侵されネザー化した「ダークアルマロス」として登場。イーノックに自分を殺すよう懇願し、倒される。直後に声を出せないながらもイーノックに礼を伝え、ウィスプに取り囲まれながら消滅。EDでは彼のネフィリムである水のネフィリムが生きており、彼の生存が示唆される。 --発売まで情報が一切開示されなかったにもかかわらず、ストーリーの内容やイーノックの友人という設定・ネタ的な演出などから好評である。アンソロジーなどでも比較的出番が多いキャラであった。 --ちなみにゲームでは事実上、''彼が本ゲームのラスボスとなる。''初見のプレイヤーはセムヤザ(もしくはベリアル)が控えていると思いこむため、何もなくて呆気にとられてしまう。この点は不評である。 --彼のその後はミカエルのブログで「生死の判別がつかない状態で冥界に閉じ込められている」となっていたが、小説版では他の天使同様セムヤザとの決戦で魂を回収されている。 -結局のところ、直接対決できる四名はそこそこネタもあるしストーリー面でも(アザゼルの結末以外は)割とマシな動きを見せているのでそこまで強く批判はされないが、''登場しなかった三名の扱いがあまりにも酷すぎる上にその最期に至るまでの説明が何もない''のが最大の問題と言えるだろう。 #endregion -主人公・イーノックはストーリー中でほとんどしゃべらない(なんと''掛け声や咳など以外はPVの台詞のみ'')。しかし、劇中のあるイベントが原因で説明不足なことと合わせ全く感情移入できない。ナンナのダブルキャスティングもそうだが''声優の無駄遣い''である。 --尤も、ナンナ役の加藤英美里氏と違い、イーノック役の三木眞一郎氏は他のメインキャラの声(前述)も当てている。それらをすべて合わせてもセリフの数は非常に少ないのだが。なお、イーノックに限らず本作は一人数役を演じる声優が多い(ほとんどモブキャラの声だが)。ただしそれらについてはほとんどクレジットされないので、どうしても声優の仕事の量にばらつきがあるように見えてしまう。 ---ちなみに予約特典である、パイロット版PVでは「I Love You...」等のセリフがあった。もしかしてもっと喋る設定だったんじゃないのか?と思われる。 --一応、ある条件を満たせばバッドEDのようなものは見られるが、それ以外の分岐はアイテム収集などを除き一切なく一本道。 ---EDが良ければまだいいが、明らかに何か残っていそうなED。「これはノーマルEDで、ベストEDがある」と言われれば信じてしまうレベル。 ---PVの文句の一つ「自由に選択して行け」が全く表れなかった。このあたりについてはスタッフの「自由選択・自由意志」の解釈とプレイヤーの解釈との間でずれがあることも原因ではあるが、そういう部分の説明もゲーム中に表れない。 ---この点について発売直後にディレクター・竹安氏が「分岐について1週間ほど待ってほしい」という主旨の発言をネット上の配信でしたが、結局その点の情報を何も開示しなかったことも余計に叩かれている。 --本作中では独自の文字が使われており(日本語の50音に対応)、世界観を作り上げるのに一役買っているが''一部に世界観を破壊する文章がこの文字で書かれている。''わざわざ設定資料集などに文字の読み方まで載せておいて、それはどうなのだろうか…。 --以上、悪い部分ばかりあげたが序盤部分は割と好評である。というより、問題は終盤になってもほとんどの事に説明がついていないことと急展開すぎるEDにほぼ集中している。 --なお、脚本担当は大竹康師氏。シナリオ面で酷評された『[[ヴァルキリープロファイル2 -シルメリア-]]』の脚本家であり、発売前にこの名前を見てしまってシナリオ面での期待を真っ先に捨てたプレイヤーも現れていたほど。 ''内容の薄さ'' -ボリューム不足。一周のクリアに必要な時間は8時間から10時間程度であっさり終わる。この手の一本道のアクションゲームでシナリオを追うだけなら10時間程度で終わるのは割と珍しくないが、本作の場合は落下によるやり直しによるところが大きい。 --ちなみに劇中でルシフェルが「君の腕次第だが、早ければ7時間ほどでクリアできる」と語りかけてくる(ここまで来る時間と合わせて大体上記の時間である)。これについては「何度も実際にプレイして大体の時間を計った」そうな。 --難易度設定やスコアアタック・アイテムの収集要素など明らかに二周目以降を想定した作りなのであまり気にしなかったのかもしれない。実際、スコアアタックはネットワークでランキングに参加できる・全ステージ最高ランクの実績があるということもあり割と多くのプレイヤーが見られる。が、それにたいして興味のないプレイヤーだと二周目以降に挑戦してみる気が出てくるかと言われると…。 ---特にストーリーを期待した層にとっては、発売当初は前述のストーリーの問題から分岐があるものと考えて何周も挑戦したプレイヤーもいるようだが、現在は分岐が無いと判明している。 ---- **一番良い「総評」を頼む カメラ周りの不便さやシナリオの説明不足など問題は多く見られるが、アクションゲームとしての体裁は整っており、ちゃんと評価できる部分もある。~ ストーリーや爽快なアクションを期待すればガッカリゲーになるが、それ以外の点は取り立てて優れていないというだけで''普通のアクションゲーム''である。~ スタッフが狙って入れた要素がことごとく空回りしているという形であり、色々な意味で「''惜しい''」ゲーム。~ 「つまらなくはないが、値段相応でもない」という意見も多いことは、本作がゲームとしてある程度の質を有していることを示しているとも言えよう。~ 発売前にあまりにも盛り上がり過ぎたことで期待値だけがやたらに高かったことが本作の不幸…かもしれない。 ---- **これは「盗作・トレス疑惑」だな?あいつらこんなことを告発して何のつもりだ -一部BGMに盗作疑惑がある。 --堕天使・アルマロス戦の「予感」(甲田雅人氏作曲)というBGMと、ドラマ『海猿』の「訓練」というBGMがそっくりという指摘がある((「予感」の0:41からと「訓練」の1:24からが特に似ているとの事。))。 ---甲田氏には以前にも『[[モンスターハンター2]]』のBGMでも同様の疑惑がある。 #region(堕天使・アルマロス戦BGM「予感」) &youtube(https://www.youtube.com/watch?v=dO0OhOEmKfY) ※ドラマ『海猿』の「訓練」については各自で検索されたし #endregion -公式HPなどに載せられているアークエンジェルの白鳥姿が、ネット上で画像検索すると出てくる白鳥の画像のトレスではないかという疑惑。 --構図は確かに似ているが完全に重ならない部分もあり「トレスではなく参考にして模写しただけ」という意見も。 --それでも著作権元には許可を取らねばならないはずだが、竹安氏は許可を申請したのか怪しい。 --なお、氏については過去にも度々トレス疑惑が浮上している。 ---- **そんな「余談」で大丈夫か? -公式PVのルシフェル「''そんな装備で大丈夫か?''」イーノック「''大丈夫だ、問題ない''」というやりとりとそこからの流れのシュールさが話題となり、PV公開後の2010年6月頃からインターネットミームとなった。 --ニコニコ動画ではPVを素材としたMADが数多く作られ、PVのルシフェルの発言の「そんな装備で~」はネット流行語で大賞を獲得し、発売前にも拘わらずオンリー同人イベントが組まれるなど、発売前にしては異様な話題性を誇った。 --しかしPVを見たところで肝心のゲーム内容はさっぱり分からず、そもそもどういうゲームなのか良く分からないまま騒いでいた人は多かっただろう。 --このワードが流行った事について、竹安氏は「本当は世の中が、ポジティブになれば良いと思って考えたのですが、肝心のゲームが、リーマンショックの影響でスタジオ閉鎖し100%の完成度で出せなかったため、ストーリー未完とクレームが殺到しました。そのため今では、『大丈夫だ問題ない』=『大丈夫じゃない事』という、笑いになっています。本当は頑張っている人が使う言葉を、逆にしてしまったことは罪悪感しかないですね」とインタビュー記事で語っている。 #region(公式PV) &youtube(https://www.youtube.com/watch?v=p96ortn0ots) #endregion -公式でもイーノックやルシフェルが履いているジーンズと同じモデルを実在するブランド「EDWIN(エドウイン)」とのコラボで発売し、中目黒でコラボカフェを開店する等の積極的なコラボやプロモーション展開をし、これらの多くは好評であった。 --なおカフェ及びゲームソフトの売り上げは、同年に発生した東日本大震災の義援金に回された。 -ルシフェルを演じた声優・竹内良太氏は無名の声優だった((実際「この役がなかったら廃業していたかもしれない」と語るほどだった。))が、このゲームで一躍有名になった。 --元々竹安氏は竹内氏に目を付けており、「知られる機会があれば売れる人だ」と考えていたといい、本作には指名同然で起用されている。 --本作発売後に竹内氏が演じたキャラが「ルシフェル」と呼ばれることもしばしば。 ---発売前に起きた東日本大震災を受けて、竹安氏の描いたイラストのメッセージを参考に、竹内氏が自主的にルシフェルとして応援メッセージを送るなどもしている。 --竹安氏の影に隠れているがミカエル役の湯口和明氏も、役者としては堅実な活躍を収めている人物であるが、声優に絞って見るとあまり名の知れていない存在であった。 ---ちなみに湯口氏は後述するSteam版発売や10周年記念にファンメイドで作られたPVにわざわざ声を当てているなど、10年経ってもエルシャダイとの縁が深い。 -ニュースなどから本作の製作費は約102億円と言われているが、[[これはデタラメで実際は20数億円だった>http://www.famitsu.com/news/201308/21038513.html]]という。 --本作限りでイグニッションの日本スタジオが閉鎖、開発部門が撤退してしまった。これはリーマンショックの影響で、しかも開発途中で決まったことだったという。よって本作の影響で赤字を出したのか否かは不明。 --話題になった割に両機種での売り上げが8万程度と言う点から「爆死」という見方が強いが、当時のゲーム市場を考えれば「完全新作でこの売り上げは奮闘した方」という声も。 --とはいえこの結果は、皮肉にも竹安氏の元上司でもあったプラチナゲームズの神谷英樹氏が発売前に発した「これ売れねーよ」「だって大神も売れなかったんだもん」という言葉を体現してしまったわけだが…。 --そして上記の通り売り上げの一部は義援金に回している…そんな資金繰りで大丈夫か? -スタジオの閉鎖により、開発期間を半年分丸々失ったという。よって削除せざるを得ない部分が多々生まれてしまい、未完成感が強い本編についてはこの影響が大きいという。 --様々な受賞の裏で、チームは解散の議題に持っていかれたといい、完成後には強制退職となることから、スタッフのモチベーションも大きく下がりつつも、新しい就職先を探さないといけない状況に追い込まれていたらしい((実際、竹安氏も「強制退職となるスタッフの再就職先の斡旋までやる羽目になった」旨を語っている。))。 ---スタジオが解散となったことでバグ修正等の対応もまるで目処が立っていなかったといい、発売後に竹安氏はバグのクレームに怯えていたという。致命的なバグが少ないのはこれらの状況が後押ししたか。 -海外ではグラフィックについては高い評価を得ているが、ゲーム部分については前述の問題点を挙げた評価が下されているレビューが多い。全体的に70点から90点程度の評価で好評よりではある((ただしIGNの5点(10点満点中)など厳しい評価のレビューも見られる。))。 --日本に比べると海外でのプロモーションはあまり積極的ではなかった模様。設定についても日本の設定資料集のようなものが出されていなかった。 ---が、ゲームシナリオに対する感覚が日本と異なるということもあってか、シナリオ面での問題はあまり触れないか、むしろ好意的なレビューも見られる。 -KOTYにおいてもスレで何度か申請されたが「クソゲーと呼べるほどの香ばしさはない」「つまらないがクソゲーではない」などの理由から選外にされている。 --個々の要素を見てもクソゲーと呼べるほどではなく、凡作から佳作程度の作品である。少なくともブームが意気消沈してからもファンが根強く付く程度の魅力と完成度は存在する。あまり肥大化しすぎた話題性の高さがマイナスの方向にも向いてしまったようだ。 -現在は竹安氏原案の小説作品などが数点発売されており、本作に関連した内容となっている。これらは公式では「神話構想」と、ファンからは「竹安コンテンツ」と呼ばれている。 --当初はイグニッション公式からは版権などの関係からか「関連していない」という回答があったのだが、2011年8月に公式に『エルシャダイ』とのコラボ作品・関連コンテンツであることが認められている。 --『Gideon』『AMON』についてはエルシャダイと同じく大竹氏が執筆を担当しているが、文章の稚拙さや余計に謎が深まった点などもありあまり評価は高くない。中川裕介氏執筆のライトノベル『なんでおまえが救世主!?』についてもほぼ同様。 --アークエンジェル・ミカエルが開設したという設定のブログで一部の謎について解答とも言えるような内容が書かれているが案の定「''ゲームで解説が欲しかった''」という声から、やはり賛否両論である。 --2012年4月6日よりGREEで『エルシャダイ ソーシャルバトル』が配信。内容は主天使であるプレイヤーが天使を育て、堕天使を倒すために戦うというもの。しかし同年8月31日というわずか5ヶ月弱で終了し、ITmediaのニュースに「''やっぱり大丈夫じゃなかった''」と言われてしまった。 --竹安氏が執筆した『[[原作小説>https://dic.nicovideo.jp/i/az4569803857]]』が2012年4月27日に発売した。 ---ゲームとは一部の設定が異なっており、おおよその展開はゲームをなぞっているが全体的に描写や設定の説明などの補完が行われており、ED以降の展開など大きく追加がされている。 ---他の神話構想作品につながる設定や展開を一部に見せているため神話構想のアンチからは不評だが、『エルシャダイ』のストーリーとしては一応の完結を見ているためゲームのストーリーに納得できなかったプレイヤーには「まさに完全版にふさわしい」と好評である。 ---というよりは「''本当はゲームでやるべきだった展開を小説版に持ってきている''」というのが実情である。文章自体は拙く、矛盾点や謎も多い((ガーレを装備していたのにいつの間にかベイルに変わっている、堕天直後のサリエルの髪が白くなってないなど挙げれば枚挙にいとまがない。))。 --そして2013年5月31日にクリムが本作の版権を取得。これにより本作と関連作品の権利はほぼ100%竹安氏が有することになった。その後、2017年には新宿にてクリムが運営する「GALLERY ElShaddai」がオープンした。 ---そして概要にあったニコニコ動画に公式チャンネルが開設。主にライブペイント等を行う。 --2014年には竹安氏本人が作画を手がける漫画『[[El Shaddai-ceta->https://comic.pixiv.net/works/801]]』がGファンタジー(pixivコミック限定)で連載されていた。第1話だけ無料で読むことが可能。内容は前述の原作小説準拠だが、一部の設定やシナリオ((イーノックがベルトをしていたり、ルシフェルが地上で干渉してる。))が変わっている。pixivアカウントを持ってない及び紙媒体で読みたい人の救済措置として[[単行本全3巻>https://magazine.jp.square-enix.com/top/comics/detail/9784757544857/]]も発売中((「置く場所が無い」「探したけど見つからない」人の為に電子版が同時配信中。話が少し逸れるがコミック版エクソダス(竹安氏監修)の電子版も配信されている。))。 --2015年11月9日に続編『[[El shaddai-Grigori7->https://books.apple.com/jp/book/el-shaddai-grigori7-1/id1054636292]]』が電子版限定で発売。 --2017年4月28日には6周年を記念して書籍版がクリムネットショップで発売。 -2017年8月24日、本作の系譜を継ぐ神話構想RPG『The Lost Child』(PS4/PSV)が角川ゲームスより発売。 --ただ評価はあまり良いとは言えず、別ゲー臭や『[[女神転生>女神転生シリーズ]]』シリーズのパクリと批判があった。 -どういう訳か他社作品『[[CHUNITHM STAR>CHUNITHM]]』に、明らかに本作を意識しているであろうキャラクター「トリスメギストス」が登場している。しかもデザイナーは竹安氏。 --キャラクターのレベルを上げると閲覧可能なエピソードにおいても、大筋はシリアスなのに''隙あらば本作のネタ語録が飛び出してくる。'' --さらに、後の作品であるPS4/PSVで発売されたRPG『The Lost Child』でこのキャラクターに声が付いたのだが…何と''CVは三木眞一郎氏。''そんな露骨なパロディで大丈夫か? ---こちらでは例の一言だけがまともなセリフだったが、実は結構熱い性格と言動をしており、ネタキャラとして扱っていた人ほど面食らうことになるだろう。 --ただし、肝心の楽曲の方は''今作と全く接点がない''bermei.inazawa氏((『ひぐらしのなく頃に』主題歌、音楽ゲームではBeatmaniaIIDXの「泰東ノ翠霞」などを作曲したアーティスト。))が作曲している。%%そんな組み合わせで大丈夫か?%% //-2017年8月24日稼働の『[[CHUNITHM STAR>CHUNITHM]]』(セガ)に竹安氏描き下ろしのキャラクター「トリスメギストス」が登場しているが、見た目がイーノックに酷似しているのもさることながら「トリスメギストス」に関するゲーム内EPISODEが''本作のネタ語録まみれの明らかに意識したテキスト''となっており話題となった。EPISODE自体は本作ネタを除けばシリアスな作風。 //--EPISODEの執筆も竹安氏が担当したかは不明だが、同作稼働日が上記『The Lost Child』発売日と同日なことからCHUNITHMスタッフと竹安氏双方で示し合わせたものである可能性は高い。 //--その後、次回作『CHUNITHM AMAZON PLUS』にて、カスタマイズアイテム収集要素「チュウニズムデュエル」の2019年5月9日開催分で獲得できるゲーム中システムボイスとして「トリスメギストス」にCVが搭載されたが、担当声優は何と本作でイーノックを演じた三木眞一郎氏。それでいて台詞はルシフェルを意識したものが大半のため、「''イーノックっぽいキャラがイーノックの声でルシフェルの台詞を喋る''」という妙な事態になっている。~ //余談だが、これより少し前の同年4月11日に追加されたキャラクター「哲学主 ジェフティ」も、何故か口調や雰囲気が本作のルシフェルを意識したものとなっている。ただし、こちらは担当イラストレーターが竹安氏ではなく、見た目もルシフェルとの類似点が見られない為そこまで露骨ではないが。 //余談、しかも作品と直接関係無い話題でこの文量と情報量は流石に大丈夫じゃない、問題だ -2018年4月1日に本作の一部素材が[[フリー公開>http://elshaddai.jp/elshaddai_crim/freedeta.html]]された。 -2020年4月28日に『エルシャダイ』9周年記念展がオンライン上の「無観客個展」として[[開催された。>http://crim.free.makeshop.jp/html/page33.html]] --本来は前述した新宿のGALLERY ElShaddaiで開催する予定だったが、新型コロナに関する緊急事態宣言を受けてWeb上での開催に切り替えたという。 -現在エルシャダイの版権は竹安氏個人がかつて2年の歳月と莫大な予算をかけて買い取ったといい、PS3/360版のライセンスを除いて現在は竹安氏が所有している。 --権利の殆どを竹安氏が所有しているため、ゲーム開発の資産(プログラム等)も全て譲渡されている(このため後述のSteam版は竹安氏の会社であるクリムからの「自社パブリッシング」と言う形で発売された。)。その他、続編の制作等の権利も全て竹安氏が持っているという。 ---ちなみに版権取得のためにかかった莫大な資金は、本作の展開後に運営されたカフェ等で販売されたグッズの利益のおかげと後に語っている。本作のファンの根強さが伺える。 -2021年9月2日にWindows版がSteamにて配信開始。移植は360版をベースにしたほぼベタ移植。PS3/360版との違いは英語音声の追加、フランス語・イタリア語・ドイツ語・スペイン語字幕追加対応、4K解像度/60fps/MSAA 8x対応と言う違いがある。 --なお、グラフィック関連設定はゲーム中ではなく起動時に画面設定のランチャーを起動し、そこで設定後ゲームを起動すると設定内容が反映されるという形式。 ---竹安氏曰く''本作の完全版をいつか出すことを夢みており、このSteam版の売上が良好であれば叶えたい''と考えているという。また、ファンからはクラウドファウンディングをとよく声をかけられるといい、その返答として「このSteam版がクラウドファウンディングのようなものと考えて欲しい」と語っている。 --Steam版の発売が偶然にもあの『Cookie Clicker』と同日であり、かつてネット上で一世を風靡したゲーム同士としてネタにされることもある。 --Steamではそれなりに売り上げが良いようで、竹安氏は「みんながバカにしてくれたから権利を取得し、笑ってくれたからSteam版は発売できました」「悪名は無名に勝ります。これからもドンドン笑ってエルシャダイを忘れないでください」と[[発信>https://twitter.com/sawaki_takeyasu/status/1437971058674442244?s=21]]している。 ---ちなみに発売初日はセールトップにも名を連ねており、レビューも好評であることが語られている。 //**ああ、やっぱり今回の編集も駄目だったよ。 //この記事を書いたやつは話を聞かないからな。 //そうだな、次はこの記事を見ているやつにも手伝ってもらうよ。

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