本ページでは『コイカツ!』と、続編『コイカツ! サンシャイン』を紹介しています。判定はどちらも「良作」です。



コイカツ!

【こいかつ】

ジャンル 3DキャラメイクH恋愛シミュレーション


対応機種 Windows 7/8.1/10(Steam版あり)
対応VRヘッドセット HTC Vive
Oculus Rift/Quest *1
発売・開発元 ILLUSION
発売日 【無印】
 2018年4月27日
【性格追加パック】
 ダウンロード版: 2018年7月27日
 DVD版: 2018年8月31日
【アフタースクール】
 ダウンロード&DVD: 2018年12月21日
定価(税別) 【無印】
 9,800円
【性格追加パック】
 ダウンロード版: 3,980円
 DVD版: 4,980円
【アフタースクール】
 ダウンロード版: 6,200円
 DVD版: 7,800円
プレイ人数 1人
レーティング アダルトゲーム
備考 2023年8月18日にDL版は配信停止
判定 良作
ポイント 性欲が続く限り永遠に終わらないエロゲ
本編前から「抜ける」驚異のキャラクリ
スタジオ機能でエロシーンの作成が可能

ストーリー

父親の海外転勤のため叔母の家の近くで独り暮らしをすることになった主人公。
しかも知らぬ間に叔母が学園長を務める女学園に転入する事が決められていた。
それは、初心(うぶ)な女生徒たちを男性に慣れさせるための叔母の画策だったのだが…。
(公式Webサイト「ストーリー」より ※読み仮名のみ加筆)

概要

3D美少女モデルを用いたゲームを主に制作する「ILLUSION」ブランド(株式会社アイワン)が、2018年に発売した学園恋愛シミュレーション。
主人公はたった1人の男子生徒として女子校に編入、女生徒たちを男性に慣れさせるべく「コイカツ部」を立ち上げ、女の子とのコミュニケーション、部活勧誘、そしてエッチに勤しむ…。
このような非常に単純、且つありがちなコンセプトだが、主人公と女子生徒の容姿を好きなように作成できるのが最大の特徴。

ある意味ではILLUSIONがかつて販売していた『ジンコウガクエン』シリーズの後継作とも言える。
実際、UIは『ジンコウガクエン』を発展させたものだったり、SEやポーズ、髪型のデザインなどそちらから引き継がれた要素も少なくない。
しかし同作は『ガンパレードマーチ』か『ザ・シムズ』のエロゲー版的なシステムで、タイトル通りの「学園を作る」シミュレーターの要素が強かった。
それに対し、本作は主人公の立場で女の子との恋愛を行うことに重きを置いた、恋愛アドベンチャー寄りのゲーム性となっている。

加えて本編とは別に、作成キャラに好きなポーズを設定してジオラマを作れる「スタジオ」機能を搭載。
この自由度とキャラクタークリエイトの質の高さから、本作は永遠に終わりの来ないある意味究極のエロゲとなっている。


本編の流れ

  • 基本的なゲーム進行
    • 本編では男性主人公1名と、女子生徒最大38名を在籍させることができる。基本的にはプレイヤー自身が作成したキャラクターを用いるが、プリセットで男子3名・女子39名のキャラクターが含まれているため、1から作るのが面倒と言う人はプリセットをそのまま使ったり、それをベースとして好みに作り替えると良い*2*3
      • 主人公は2-1に配置され、他は1-1、2-2、3-1のクラスも設定可能。2-1は主人公の席と隣の席*4を除いた23人分まで、他のクラスは5人分まで配置できる。
      • 後にアップデートにより、人数制限を解除する事で他のクラスも最大の25人まで配置可能になったが、当然負荷もその分だけ掛かる。
      • 「主人公的な男性キャラを設定して女子生徒との恋愛やHに勤しむ」ことは『ジンコウガクエン』でも可能だったが、あくまでプレイスタイルの1つであった。本作はそれに特化させたゲームと言える。 下記のシステムも全体的に『ジンコウガクエン』を簡略化させたものが中心である。
    • 学園パートは「昼休み」「部活時間」「放課後」の3時間帯に分かれており、それぞれの進行中は校内を歩き回る女子生徒と会話することができる。
    • 会話シーンでは「世間話」「コイバナ」「エッチな話」の3コマンド、もしくは女の子の3Dモデルに対して「見る」「触る」といった行為から行動を選択、それらの結果如何によって好感度が増減する。また、相手に話題を振らせることもでき、その場合は2~3択で返答を返す。
      • 好感度が上がると「初対面」→「知り合い」→「友達」と関係が進行していき、告白が成功すると「恋人」となる(向こうから告白してくる場合もある)*5
      • ただし会話時のコマンド選択は女の子ごとに回数制限があり、回数を使い切ると次の時間帯まで会話を断られてしまう。
    • 会話シーンでは勉強、運動のお誘いが可能。時間帯によって昼食、部活(コイカツ部員のみ)、下校も可能になり、成功すれば性格と好感度に応じたミニイベントが見られる。下校は選択次第でそのまま自宅に連れ込める。
      • 向こうから誘ってくることもあるが、先に一度でもこちらから誘って成功していなければならない場合もある。
      • 『ジンコウガクエン』と違って主人公の腹具合の概念は無いので、昼食は一日に何人とでも可能。
    • 女の子毎に「H度」が設定されており、会話やスキンシップに応じて増加する。高いほどエッチなお誘いの成功度が上がり、Hをすると減少する。高い状態は欲求不満も意味し、肉体関係にある女の子が欲求不満な場合、主人公が屋上や保健室で昼寝していると襲われる。
    • 女子生徒以外にも先生が3人存在し、ストーリーに登場する他、ランダムでマップ上に出現する。キャラクター自体は後述のイベントヒロイン同様に固定されているが、外見のカスタマイズは可能。
      • 通常は会話があるだけだが、何度も話すとやがてHが可能になる。登録キャラ同様にパラメーターも設定されている。
  • Hシーンの進行方法
    • エッチシーンもフィールド、キャラクター共に3Dモデルで表現される。
    • 『ジンコウガクエン』を始めとするILLUSION作品では、元の画面や背景画像の上にそのままキャラのみを表示する形でHシーンを表現することが多かったが、今作ではしっかり3Dフィールド上で行為が行える。
  • 会話中、エッチな話での誘いが成功したり、もしくは相手から誘ってくることによってその場でエッチシーンに移行する。
    • そこが校内食堂であろうと校庭であろうと全く何も関係はない。周りにいる人間も気にしないし、Hシーンに描画されることもない。もちろん『ジンコウガクエン』のように周囲の目を気にして中断したり、止めに入られることも無い。
      • 行為後に近くにいた女の子は顔に手を当てて逃げるか、その場でモジモジするかの反応を見せる。前者は演出とは裏腹に何の影響も無く、後者は自分もHしたいと申し出てきたりする。
    • エッチシーンでは女の子の3Dモデルをマウスクリックで触れることができ、また、360°どこからでも任意の構図で眺められる。体位はいまいる場所に応じた移動可能ポイントと、そのポイントで実行可能なものの中から選択する。
    • また、「奉仕系(口淫など)」「愛撫系」「挿入系」の3つにカテゴライズされているが、プールの中など挿入系の無いポイントも存在する*6
    • 挿入後はオートでの進行もできるので、ハンズフリーでプレイすることが可能。ゲーム内キャラクターは時間経過で絶頂に達するが、そのまま放っておけば何度でも行為を続けてくれる。
    • エッチは好きなタイミングで中止できるが、奉仕だけさせて愛撫も挿入もせずにやめると女の子キャラが機嫌を損ねることがある。
  • 体位の開放
    • 女の子とのエッチを終えるとリザルト画面になり、女の子ごとに、身体の部位別に経験値が加算される。
    • 経験値が加算されるのはH中に触れた箇所であり、一定以上溜まることによって、主人公はその部位に関連する新しい体位を覚える。
    • この他にも学園内の探索によって開放される体位もある。これら条件の到達度合いはコイカツ部の部室で確認可能。
      • 女の子と同行中に取得できる体位や、同行中のみ実行可能な特殊なHスポットもある。後者は発見後はフリーHで選択可能。
    • 全パラメーターを最大にしたキャラは、以降はエッチに「慣れ」た状態となり、反応がよりエロく変化する。また、その状態でH度が最大でHをすると「淫乱」状態になり、BGMも変化して反応が一層エロくなる。
  • イベントヒロインの攻略
    • 学園内には、プレイヤーが在籍させた女子生徒のほかにイベントヒロインとして4名の固定生徒が出現する。
    • それぞれ10話前後のミニストーリーがあり、最後には一般的なアダルトゲーム同様のHシーンが待っている。
      • それぞれのHシーンは特別な体位で行われ、これを読了することでその体位が解放される。
      • 但し、ヒロインによってはHシーン後にもまだ少し話が続き、ストーリーを最後まで読了しなければ体位は解放されない。
    • イベントヒロインはストーリー上で最初から名前や性格が設定されたキャラだが、容姿、服装、個性は編集可能。
      • 性格はそれぞれ登録キャラの「正統派ヒロイン」「意地っ張り」「ミーハー」「後輩キャラ」に相当し、そちらと同じ声優が担当している。

評価点

  • キャラクタークリエイトの自由度の高さ
    • 設定可能なパラメータが多い。頭部や体格の全体的な大きさ、眉毛やアイラインの種類や位置取り、目の周囲の細かい角度調整、胸の大きさ、肩幅、胴回り腹回り腰回り、タトゥーの有無など、多量の設定項目が存在する。
    • 0~100のゲージスライダーによる設定の他、プリセットからの選択、色の調整項目など細かいものも全部含むと、頭部で100項目以上、身体で70項目以上の項目数を有する。
    • アイラインのプリセットも、発売当時時点で上まつ毛50種、下まつげ20種、瞳の形80種、さらにハイライトが2層に分かれて40+30種類と、目のクリエイトだけで相当に悩ませる量。オッドアイも作成できる。
    • 加えて髪型は「前髪」「後ろ髪」「横髪」「エクステ(アホ毛)」及び髪の毛のハイライト(いわゆる「天使の輪っか」)が設定項目として存在する。発売時点で前髪40種類、後ろ髪30種類、横髪6種類が搭載されている。
      • 髪型は後の無料アップデートで更に追加された。
    • ボイスについては30種類の「性格」からひとつ選ぶことで決定される。こちらも「正統派ヒロイン」「文学少女」「高飛車」「不良少女」「ミステリアス」「ギャル」……果てには「ヤンデレ」「邪気眼」「のじゃっ子」とバリエーション豊か。
      • 強過ぎとも言えるほどの個性は『ジンコウガクエン』譲りだが、今作は前述の通り分かりやすく表記してあるのでお目当ての性格を探しやすい*7
    • これらの設定項目によってプレイヤーの文字通り「理想の嫁」を自在に作ることが可能。画風までは大きく変えられないためアニメ調の見た目に限り、とはなるものの、「すべてのヒロインが自分好みであるエロゲ」という夢のような世界を創造できてしまうのである。
    • それどころか、ボディラインから乳房の形状、陰毛の形までこだわりぬいていると、キャラクタークリエイトの時点でなまじHシーンよりも女体と向き合うことになるため、最早本編を始める前から実用レベルとなっている*8
      • 各部のゲージを微調整していき、ある時理想の美少女が眼前に爆誕した瞬間の興奮は、世の中にエロゲ多しとはいえなかなか味わえないだろう。
      • 末期プレイヤーになると、キャラクタークリエイト時のBGMを聞くだけで反応するという話も。
    • ある意味当然の流れとはいえるが、既存作品のキャラそっくりの生徒を作る人も続出。もちろん、デリケートな話になってくる上に公式サイトのアップローダでもBAN対象のご法度ではあるが、個人的に楽しんだりスクリーンショットを公開する程度のクローズドな環境であれば「そういう楽しみ方もなくはない」とは言える。
  • 服装もバリエーションが豊富。
    • 基本的な制服から普段着。バニーガールやメイド服などのコスプレ衣装も揃えてある。
      • 『ジンコウガクエン』は制服、運動着、水着しか無く、組み合わせもプリセットで固定なので変えられるのはカラーリング、スカートの柄、ソックスの種類程度だったが、今作は種類が格段に増えたばかりか細かい着こなしや組み合わせも自由で、飛躍的にバリエーションが増している。おまけにアクセサリーや荷物などのオプションの設定も可能。
      • 普段着の他、運動着・水泳・部活・私服・お泊りも設定でき、状況に応じて着替えられる。設定項目は多いが、それ故にとことんこだわれる。特に私服は『ジンコウガクエン』には無かった要素なので「常に制服姿」という違和感の解消に繋がっている*9
      • 外履きと内履きが個別で設定可能な通り、これらも必要に応じて履き替えられる。フィールドの大半が屋内なので普通にやっていると内履きばかりになりがちなのは『ジンコウガクエン』同様だが、今作は靴の変更が可能*10なので、手間は掛かるが内履きを外履きと同じにすれば履き替えないタイプの学校にもできる。
    • Hシーンでは設定した衣装を自由に変更可能。好みの衣装になってもらうのはもちろん、個別で着脱やカードに保存していおいた衣装も呼び出し可能。
    • 下着も様々形状が用意されておりお好みの下着で柄やデザイン作成できる。
      • ちなみに、お好みのPNGファイルをデータフォルダに入れるだけで柄も自作可能。
  • 擬似オープンワールドのエロゲー
    • 校内構造は固定でマップの編集まではできないが、女の子の衣装をいじることで、全員下着姿・全員全裸の学園箱庭ゲームという男性の願望を叶えることができる*11。オープンワールドお色気ゲーといえば『夏色ハイスクル★青春白書』があるが、それよりも自由度は高めという点も評価されている。
    • モーションの出来も良い。エロい格好の女の子を姿を眺めるだけで実用性は高い。
    • 時間帯はリアルタイムで進行するが、手動でもいつでも好きな時に移行可能。それどころか、好きなタイミングで帰宅も可能。そして自宅メニューでは土曜日まで一気に時間を進める「週末にする」という選択肢も存在する。時間操作も快適。
      • 『ジンコウガクエン』のような「1日に全く接触が無かったキャラとは相性が少し悪くなる」という要素は無いので、デートの日まで一気に行きたいから時間を進めまくるという行為も問題無い。
      • 実際に自分で歩き回るのはもちろん、マップを指定して瞬時に移動も可能。女の子を指定して現在地へ瞬間移動するのは無理だが、名簿からは誰がどこに居るのかが判る。
  • 好きなシーンを作れるキャラスタジオ機能
    • 発売日当日の無料アップデートとして、本編とは別のソフトウェア「キャラスタジオ」が配布された。
    • キャラスタジオは作成済のキャラクターを好きな位置に配置させ、自由にポーズを取らせてジオラマを作る機能となっている。
    • ポーズはプリセットもあるが、自分で体の各関節を操作して動かすこともできる。また、特定のプリセットポーズにはアニメーションの設定も含まれている。
    • さらに、机や椅子などのオブジェクト・球・直方体・円柱などの基本的な図形も用意されており、いずれも任意に配置・回転・拡大(図形については着色や柄設定も)が可能なため、思い通りのHシーンを自分の手で作れてしまう。ニッチ過ぎて既製ゲームではカバーできない性癖も思いのままである。
    • もちろん、エロに限らず日常シーンやバトルシーンのようなワンカットもOK。公式の無料アップデートでメカパーツセットや宇宙イラストも配布されたため、根気は要るがロボットアニメのようなシーンを作成し、前後左右天地、好きな画角から眺めるといった楽しみ方もある。
      • 基本図形を駆使してプリセットに存在しない物品の作成を行う遊び方も。公式アップローダでも浴用品一式といった日用品、ギターやドラムなど楽器、バイク、さらにはマップ丸々一個をアップしている猛者がいる。
  • キャラクターやスタジオシーンの共有機能も有り
    • 上記キャラクターやスタジオのシーンはPNG画像として保存されるので*12、Web上で簡単に他プレイヤー向けに配布できる。
    • 他者の作ったスタジオシーンのキャラクターだけを入れ替える機能がある。自分ではシーンを作る根気がないという人も、気に入ったHシーンのキャラを自作キャラに差し替えるだけで(キャラの体格差に応じた微調整は必要だが)手軽に新しいシチュエーションを楽しむことができる。
    • 公式アップローダに数千ものシーンがアップされている他、各種SNSなどコミュニティで配布されていることがあるため、それらをとっかえひっかえ眺めるだけで数か月、下手すれば年単位で遊べるだろう。
      • 実際、発売から3年間本編をプレイせずにスタジオだけを遊び倒す「スタジオ勢」というプレイ層まで存在している。
    • なお、本編においては開始時に自作キャラだけでは足りない場合、公式アップローダに上げられたキャラクターからランダムで転入させてくる機能もある。
    • キャラカードとなるPNG画像自体もポーズ、アングル、服装、表情と自由にカスタマイズでき、こだわる人はこういった小さな点もこだわれる。
      • 『ジンコウガクエン』のキャラカードは性格毎にポーズと表情が固定、アングルも正面のみで、服装も設定できず全裸のみだった。これも地味ながら改良点である。
  • 会話のバリエーションの豊富さ
    • ILLUSION作品らしいキャラの個性は健在で、30ある性格は口調がそれぞれ明確にキャラ付けされており、普段の台詞についても単純に語尾だけ変えたといったものではなく、しっかりキャラクター性が作り分けられている。
      • 主人公にも台詞があるので、ちゃんと受け答えする形で会話のキャッチボールを行う。『ジンコウガクエン』では操作中のキャラが喋らないという点もあってか、台詞のバリエーションこそ豊富だが相手が一方的に所定の台詞を話すだけだったので、今作は会話をしている雰囲気がしっかり出ている。主人公自身のキャラもそれなりに練られており、相手の性格に応じて様々なやり取りを見せてくれるので飽きにくい。
      • 加えて『ジンコウガクエン』ではその所定の台詞の中にキャラの個性が強く表れており、男女問わずどの性格も濃くなっていたため、キャラクターとしての人気は出ていたが「自分で作ったキャラ」という点で言えばややそぐわない面もあった。本作はそのバランスも調整されているので、より「自分が生み出した」感覚が味わえる。
    • さらに無料アップデート、有料追加パック、別ゲームの早期予約特典とで計9種の性格が追加された。それでもなお「イメージに合うボイスや口調がない」ということはあり得るが、美少女ゲームのボイス種としては充分すぎる物量である。
    • 『ジンコウガクエン』同様、性格とは別に「個性」という設定項目があり、「ビッチ」はHの誘いに乗りやすい、「読書好き」は図書室にいることが多いなど、これもキャラクターの差別化の一助となっている。種類自体は少し減っているものの同作と異なり、設定できる項目数に限りは無い。「女の子好き」を付けたキャラ同士が欲求不満になると…。
      • 「質問」項目では「動物好きか」「運動する方か」「コーヒーはブラック派か」と言った趣向を設定する。後述の好感度上げに関わってくるが、「料理する」にすると昼食時にお弁当を自分で作るようになったりと、一部台詞に影響する。
    • 今作は喘ぎ方もきっちり個別に脚本が分かれている。
      • 特に射精後の台詞のバリエーションが非常に多く、性格ごとはもちろん。女の子の状態、果ては複数回戦ごとに台詞が変わるというサービス満点の出来である。また、中出し・危険日*13の台詞がエロいと大変ユーザーに好評である。様々な性格が存在するが、淫乱化すると寧ろ普段が真面目や清純な性格の方がエロくなる場合も。
      • 『ジンコウガクエン』では性格は非常に個性豊かな一方、H時の台詞はどの性格でもほとんど変わらず汎用化していたため、この点は大いに改善されている。
  • 妙に気の利いているエクストラモード
    • タイトル画面の「エクストラ」より「フリーH」を選べば、好きな男女のエッチシーンを即プレイできる。
      • ゲーム起動後、本編での面倒な会話も無しに好きなシチュエーションでエッチができるので、抜きゲーとして捗る。
      • 『ジンコウガクエン』ではキャラを作ってもHに持って行くには好感度を上げる手間か淫乱キャラにするなどのコツが必要だったが、それも解決されている。
      • 但し、体位の解禁にはしっかり本編もやりこむ必要がある。
    • また、「ライブ」という作成したキャラクターをライブステージで躍らせる機能もある。
      • 自ら生み出したキャラが歌って踊っているだけで謎の感動が込み上げてくるという面もあるが、作ったキャラクターの体型や頭身チェックとしてうってつけだったりする。
      • ちなみに、歌は作中のイベントヒロインの1人であるアイドル(CV:榊原ゆい)*14の持ち歌という設定となっており、デフォルトでは彼女が選択されている。
  • VR対応
    • 本作はVRに対応。「フリーH」モードのみの対応だが、見慣れたキャラクターをその場に居るかのような実体感で見るのは迫力満点。
      • いくつかのVRユーザーは、これを遊ぶためだけにVR環境を導入する人も多い。
      • なお、本作のVRサポートには課題も多いので、問題点にて後述。
  • キャラ共有のしやすさ
    • メイキングしたキャラの画像をフォルダに入れるだけというお手軽さでキャラを他人の作ったキャラを再現できる。
    • これにより正規のダウンロードサイト以外でも交換や配布が活発化して、多くのユーザーが賑わった。
    • また、本サイトが停止になってもキャラ配布行えるという利点でもある。

賛否両論点

  • 体位開放のために必ずアナル攻め(肛門に挿入)をする必要がある
    • 前述の通り、女の子の各部位の経験値取得によって体位が開放される仕組みであり、その経験値は関連部位を攻めることによって上昇する。
      • つまり、アナル系の体位を開放するには抵抗のあるプレイヤーでも、アナル攻めを行わなくてはならない。
    • 抵抗があるなら体位が開放される必要もないのではと思う所だが、要素の達成度がコイカツ部で閲覧できるので未達成項目があると何とも落ち着かない。
  • 鬼畜プレイができない。
    • いわゆる「強姦」や「性暴力」のようなプレイは出来ず、全て合意のプレイである。『ジンコウガクエン』のような「ヤラセロ」コマンドも無いし、向こうから襲われることも無い。
    • それだけではなく「無許可でのコンドーム外しての性交」も禁止され、プレイ前に女の子から文句を言われる。「入れる」というコマンドはほぼ無用の長物となっている。
      • ちなみに、ゴム無しの性交をするには女の子ステータスを上げるか、最初から女の子設定を変化させる、あるいはゴム付きで外出しをするとゴムがなくなるので直後に再度「入れる」しかない。
    • 無論、こういった嫌がる女の子を見たくないユーザーは良いのだが、イタズラ心をくすぐるようなプレイができなくて残念に思うユーザーもいる。
      • 主人公自体、たまにスケベ心は出すが基本は至って正統派であり、積極的にこう言った行為に出るような性格ではない。
    • 一応、先述のスタジオであればそういったシチュエーションを表現することは可能だが、あくまでジオラマを作るだけなので、アダルトゲームとしてインタラクティブなプレイができるわけではない。
    • 「エモーション・クリエイターズ」の特典である追加ダウンロードコンテンツ「コイカツダークネス」で拘束、男複数Hなどの鬼畜プレイができるようになった。
      • ただしあくまでおまけという扱いであるためか、ダークネスのプレイが可能なのは人気投票上位となった数種類の性格のみで、可能な体位も数種類とボリュームは少ない。また、単独での発売もされておらず現在ではダウンロード不可である。

問題点

  • 非常に動作が重い
    • 推奨サイズでも設定の人数を多くすると全く動かないことも。10人以下でもかなり重く、動作や立ち上げが遅い。
    • アップデートで最大人数の制限を解除できるようになったが、通常の38人ですら厳しいのだから、これを最大人数で動かすとなれば本当にズバ抜けたスペックのPCが要求される。
  • 非常に薄いゲーム性
    • 上記までで気づいた方もいるかもしれないが、アドベンチャーゲームとしての目的は「イベントヒロイン4名とのストーリー読破」と「体位の開放」のみである。エンディングは無く、以降はただ永遠に学園内を徘徊する女の子と会話し、行為を行い、終わらない学園生活を送るだけである。
    • とはいえ、そもそも本作のジャンルはアドベンチャーゲームではなく「3DキャラメイクH恋愛シミュレーション」である。3Dで作ったキャラクターで、3Dでのエッチを楽しむこと自体が目的の「シミュレーション」なので間違ってはいない。
      • しかし『ジンコウガクエン』のようにストーリーも設定も全部自分の中で補間してエンドレスでプレイすることが前提のゲーム性と異なり、本作はなまじストーリー性が付加されているため、その点に違和感を覚えてしまっても仕方がない。
    • 『ジンコウガクエン』では、相手を妊娠させてしまう、心の闇を拗らせた相手に殺される、先生なら生徒との関係がばれて解雇、と言ったゲーム終了要因が存在したが、本作ではそのようなものは無い。危険日に中出ししても特殊なセリフが聞けるだけ*15
    • 有料の追加パック「アフタースクール」でストーリー性を増強する校外デートスポット及びエンディングにあたるイベントが搭載されたが、当然有料であるため買わなければその恩恵は受けられない。
      • デートイベントは通常なら性格毎のちょっとした会話があるだけだが、「アフタースクール」導入後は同じキャラとの2回目以降のデートで4つの行き先が選択可能で、行き先と性格に応じたミニストーリーが見られる。
      • どれもそれぞれの性格の個性がよく表れて掘り下げも行われ*16、主人公もしっかり応対してストーリー性が出ており、時にはイベントスチル的な演出があったりと、一般的なギャルゲーと比較しても遜色ない作りになっている。しかも1つの行き先で複数のパターンがあるので、これが全ての性格に用意されているとなるとその量は膨大である。
      • 全ての行き先を訪れ、ある条件も満たしたキャラとはデート中に特殊な「ウェディングイベント」が一度だけ発生し、それを達成したキャラの性格はエクストラモードから「本編の数年後を描いた本当の結婚式」が見られる*17。性格毎に脚本も異なるのでこれがキャラエンドに相当し、ここまで到達すれば恋愛ゲームとして一区切りと言えるだろう。
      • しかし、繰り返すがこれらは全て追加パックの購入が必要である。「アフタースクール」には4つの性格追加や3Pなどの追加要素も含まれるため、上記以外にも価値はあるが…。
  • 薄い人間関係
    • 配置したキャラはゲームが始まれば普通にフィールドを徘徊し始めるだけなので印象が薄くなりやすい。
      • これは『ジンコウガクエン』から引き継いでいる特徴だが、上記のゲーム性と同じくストーリー性を付加した本作では違和感が強くなっている。ただ、今作は初めて話しかけた際に軽く自己紹介する程度の変化はある。
      • 配置したばかり、或いは初日から「この前○○した」という会話が飛び出したりと、細かい矛盾までは考慮されていない。深く考えるなという事だろうか。
      • ストーリー展開上、イベントヒロインはしっかりイベントで印象を強めている分、登録キャラは逆にその他大勢感が出てしまう。ただし、イベントヒロインは最終的にいなくなる(後述)。
      • 「アフタースクール」を導入すれば、上述の通りイベントヒロインにも劣らない程に豪華なイベントが追加されるが、当然有料であるため(ry
    • 今作は主人公と女の子達とのやり取りに主眼を置いたゲームなので仕方ないが、女の子同士の人間関係も殆ど描写は無い。オート移動時にたまに会話モーションに入って多少の声が聞こえる程度であり、「誰と誰がどういう関係」と言った細かい変化は無いし設定も不可。
      • これらに関しては「アフタースクール」で『ジンコウガクエン』のような乱入が新要素の複数Hとして導入されたが、欲を言えばやはり最初から欲しかった所である。
    • イベントヒロインのストーリーは登録キャラとの整合性は特に考えられておらず、矛盾も当然のように出る。
      • あるイベントヒロインは「漫研部の1年生だが他の部員が全員3年生なので部活にほぼ出られないために部長を務めている」という設定なのだが、登録キャラも普通に漫研部に所属できるので色々とおかしな状態に。イベントヒロインとのやり取りと登録キャラとの交流は別次元の話と思った方がいいかもしれない。
      • そもそもイベントヒロインのストーリーは明らかに「そのイベントヒロイン一筋で恋愛する」内容であり、ラストも「主人公とイベントヒロインが結ばれる」という王道のエンディング風で挙句は「FIN」とも表示される。
      • 言ってしまえばギャルゲーの1ルートであり、それ以外との整合性は放棄されている。やはり別次元として作られている模様である。
    • また、複数の女の子と関係を持ちながら誰もそれを言及しないという不自然な現象も指摘される。
      • 『ジンコウガクエン』では、設定にもよるが嫌われたり修羅場になったり果ては刺されたりなどリスクも伴ったり、争奪戦や乱交などの姦しい展開にもなったが、本作にはそういったものはほとんど無い。
      • 何人と恋人になろうが会話は互い相手一筋という体でしか進まず、仮に恋人に他の生徒とのHを見られた所で実質デメリットは無い。唯一の例外は、デートのダブルブッキングをした時だけである*18
      • 恋人関係にある女の子が「女の子好き」属性故に他の女の子と平然と交わっていたり、「アフタースクール」の複数Hでは恋人関係などを一切合切無視して「(Hしてる)2人を見てたら私もしたくなっちゃった」などと宣うなども普通にある。一体どこが初心な女子生徒なのか。「エロゲーだから」と言ってしまえばそれまでだが…。
      • イベントヒロインに関しても前述の通り、それぞれのストーリーが切り離されており、互いに干渉することも無い。ストーリーを進めれば当たり前のように主人公は4人のヒロインと深い関係を持つ。
      • 1対多数のハーレムを満喫するための処置と思われ、人間関係に気を揉まずに済むのは確かである。コイカツ部という設定もあるし、主人公の身は一つしか無いのに相手も1人しか選べないなら作品のコンセプトにもそぐわない。しかし気にする人は気になっても仕方ない。
  • イベント終了後、イベントヒロインが消失する
    • ヒロインは全イベントを消化した後、二度と学園内に出現しなくなる*19。イベントヒロインがいつまでも出ずっぱりだと登録キャラの印象がさらに薄くなるという点もあるだろうが、完全消滅は流石に寂しい印象を与える。
      • 登録キャラのように学園内を移動したり、先生のようにランダムで出現して会話するぐらいはできても良かったのでは。
    • 一応、ヒロインをキャラメイク画面に呼び出すこともできるので、同じ容姿同じ名前のキャラを登録する、という形で在籍させることはできるが、データ上はあくまで別人なのでそれまでの関係は無に帰する。
      • また、各々の性格は登録キャラの時と若干違うので、完全に同じキャラとして作れる訳ではない。特に「後輩キャラ」はイベントヒロインと登録キャラの違いが顕著*20で、「ミーハー」もイベントヒロインはアイドルという特殊な立場故かミーハー要素は皆無。
    • 上述した通り、イベントヒロインのストーリーが完全に独立している関係上、「このヒロインの物語は完結した」とはっきり締めたとも考えられる。各ストーリーは明らかにそのヒロインと結ばれる結末なので、それ以降に登場させるのは都合が悪いからかもしれない。
    • この仕様と前述の「終わりのない学園生活」といった面から、ユーザの間では「コイカツ学園は未練を残してこの世を去った女生徒の溜まり場で、ヒロイン達は主人公によって成仏したのだ」という冗談が語られることも。
  • 先生の問題
    • 先生は「温厚」「真面目」「色っぽい」の3パターンいるのだが、それは本編のみでしか使用できない。この3人の容姿の変更こそ可能だが、エクストラモードやキャラメイクで先生の別キャラを作ることはできない。
    • 先生とエッチできるか否かはランダム要素があり、出会えたから必ずエッチに持ち込めるとは限らない。3人の誰が現れるかはランダムでフリーHでも選択不可なので、結構面倒である。イベントヒロインのシナリオクリア前は、代わりに彼女達が現れる可能性もあるので尚更エッチがしにくい。
    • 先生の性格・声は女の子の性格の中の「母性的」「意識高いクール」「セクシー」が適用されているのだが、そのまま流用しているのではなくイベントヒロイン同様に先生用として別個に作られている。H中の台詞も先生専用のもので同じ性格の生徒とは違う。
      • なので、先生の編集画面からキャラカードを作ったところで、「先生の格好をした前述の性格の女子生徒」が出来上がるだけで、先生としてカード化したりフリーHに持ち込める訳ではない。
    • 『ジンコウガクエン』では先生も自由に作成可能で自分で操作することも可能だったが、今作はあくまで男子生徒の視点で女の子との恋愛を楽しむゲームであるためか、実装されていない。
  • 部活が少ない上に固定
    • 「陸上部」「水泳部」「チアリーディング部」「茶道部」「漫研部」「帰宅部」と基本的なものはあるのだが、変更は不可なのでこれ以外は設定できない。『ジンコウガクエン』では部活名の変更が可能だった上、吹奏楽部やバレー部などの枠もあったのだが。
    • 『ジンコウガクエン』と違って部活毎の衣装がしっかり用意されており、テニスウェアや弓道衣もあるのにテニス部も弓道部も置くことはできないので、これらを着せたければコスプレ扱いにするしかない。
      • 部活による縛りは無いので着せ替えは自由なのだが、自然な流れにしたい人には気になってしまう点である。
  • 愛撫
    • 挿入や奉仕はマウスホイールを押してオート化したり、回して速度を変えることは可能だが、愛撫は場所を指定する関係かその機能は無く、ターゲット箇所を都度クリックしなければならない。
    • ドラッグ操作をすれば継続して愛撫が可能だが、速度ゲージが上がらず効率が悪い。速度ゲージを上げるにはクリック連打が必要であり、そこまで激しい連打を求められる訳ではないにしても挿入や奉仕に比べると操作が面倒で、愛撫ばかり億劫になりがち。
      • 実はドラッグの範囲を広くすれば速度ゲージを上げられ、連打せずに快感ゲージを早く上げられる。しかしそれについてマニュアルには書かれていない。
  • キャラメイク
    • 1~100の数値では物足りないと言われることがしばしば。代表的なところでは身長が最低でも150cm強相当までしか下げられない*21。また、腹部をある程度しか大きくできず妊婦再現が不完全になりがちといった声も。
      • 実質的な前作『ジンコウガクエン2』では身長の数値こそ弄れないが、体型が小柄から大柄まで3種類ほどから選択可能であり、それによって身長も全然変わってくる仕組みだった。今作は細かい調整ができるようになった分、その幅が狭まってしまったと言える。
    • 造形そのものもディフォルメしすぎていて、横顔などは人間の顔からはかけ離れている。鼻や口の造形が悪い意味で漫画っぽい。
      • そもそもデフォルトで想定されている頭部が大きすぎ。頬骨の縮小などでリアルなバランスに寄せようとすると頭頂部とのバランスが取れなくなりやすい。
    • 目の大きさの縦サイズをほとんど変更できないため細目のキャラが作れない。これによって大人っぽいキャラを作るのはかなり難しくなっている。
    • キャラの体型自体も悪い意味で人形っぽいというか肉感に乏しい印象である。
      • 「脚の長さ」や「腕の長さ」を変えられないのも原因の一端。多量の設定項目を有しておきながらかゆい所に手が届かない。
    • 「前髪以外の長さ」「プロフィール文」「社交性」「貞操観念」「Hの好み」など、『ジンコウガクエン』では設定できたのに削除されている項目もある。
    • 衣装に関しても、バリエーションと項目は豊富なのだが、制服の長袖と半袖がほぼ変えられなかったり*22と微妙に手の届かない部分も。
  • キャラスタジオのとっつきにくさ
    • スタジオ機能は前述の通り様々なシーンを作成できる。しかし起動直後は単色背景に無機質なボタンが並んでいるだけの、ゲームというより「ツール」といった風合いの見た目であるため、少々とっつきにくい。
    • また、キャラクターの関節を動かすためには「FK」や「IK」と言った概念を知る必要があるが、そんなワード自体そもそも3Dモデリングに触れていなければ聞く機会の無い言葉である。そのため導入の時点でつまずきやすい*23
  • 男性主人公の自由度が今一つ
    • 男性パーツは女性パーツほど充実しておらず、衣装も少ない。
      • 顔つきもあまり思うように変えられず、プリセット3つは「平凡な地味男子」「やや不良っぽい肥満体質」「外人ショタ風」が用意されているが幅はこれぐらいで、童顔少年から大きくかけ離れたものは出来ない。本格的な二枚目や三枚目な主人公を作るのは厳しい。
      • 衣装も最低限しか無く、特に私服は本当に少ない。主人公のコーディネートの幅は狭い。
    • キャラメイクのパラメータの多さこそ随一だが、男性キャラは身長を操作することができない。
      • これはエッチシーンの破綻を防ぐためと想定されるが、竿役にこだわりたい層には不満点となるだろう。
      • なお、体の横幅はほぼ身長によって決まっているため、成人男性や老人、ショタを作るのにも向いていない。学園が舞台と考えると無理はないが。
    • 衣装は探索中ならいつでも変更可能だが、エッチシーン中は女の子と違って変更できない。設定可能なのは服と靴の着脱のみ。本編中は困ることもほぼ無いだろうが、探索パートの無いフリーHでは制服で固定なので雰囲気にこだわる人には残念な所。
    • 主人公のキャラクター性も決まっており、王道恋愛ゲーム的な性格で固定。変に尖っていない分、取っ付き易くはあるが長くプレイすると物足りなさを感じるかもしれない。
      • 適応性が高く、どんな性格の相手とも上手く付き合えるオールマイティーな性格とも言える。プレイヤーを不快にするような行動や言動を取る事も基本的に無いので、その点に関しては安心である。
    • 『ジンコウガクエン』では男性キャラもそれなりにこだわれた*24ため、それぐらいの自由度を期待すると肩透かしを喰らうだろう。
    • 「アフタースクール」導入後の話だが、状況によってはデート中に表示される主人公の服装が私服以外になることがある。
      • 特定のイベントスチル演出でのみの登場であり、映るのも肩から上のみだが服が違っているのは充分判る。夜景をバックにしたロマンチックなキスシーンなのに自分だけ制服やジャージを着てて水を差されるなんてケースも…。一方、この場合でも直後の公園Hシーンではちゃんと私服になっているので訳の分からないことに。
  • 好感度上げがただの茶番
    • 非恋人時の女の子との会話中では、勉強のことや食事の好き嫌いなど簡単な質問をされ、その返答が女の子の好みと一致することで好感度がアップするが、この質問の答自体がキャラクリエイトの設定項目にある。
      • つまり、自分で作って配置したキャラクターという時点ですべての答は既知であり、若干茶番感と面倒くささを生じさせている。
      • 『ジンコウガクエン』のように失敗で嫌われることに怯える心配が無い一方、作業感も否めない。
      • たまにそれ以外の質問もあるが、これも相手のコンプレックスを否定したり、相手の身体や性格通りの返答を選ぶなど喜ぶ選択肢は分かり易い*25
    • とはいえ関係が「友達」以上になると見て触るだけで好感度が上がっていく。それもそれでどうなのか。というよりどこが初心な(ry
    • 「恋人」になると勉強や好き嫌いに関する質問は無くなるが、「私のこと好き?」「運命って信じる?」などのノロケ話になる。正解が一目瞭然の質問ばかりなので、こちらも悩むことはほぼ無い。ただ、体型の質問はある。
    • 『ジンコウガクエン』では自分で作ったキャラがAIによって各々行動を取り合っては勝手に人間関係を変化させていったため、好感度上げがリアルというか煩雑になっていた*26ので、本作のゲームジャンル的にシンプルにしたとも言える。
  • 好感度が上がると会話中に相手からの「お誘い」が来るが、その頻度が高い
    • コイカツ部への入部はともかく、昼休みには話し掛けた全員から昼食の誘いを受けたり、方々から告白を受けたりと煩わしさを感じる。複数と恋人になることにデメリットは無いと上述したが、そもそも普通にやってるとそうならざるを得ないのである。
    • アップデートでお誘いの頻度を0~100に設定可能&Hのお誘い含む向こうから話しかけを無効にすることが可能になった。しかし『ジンコウガクエン2』ではもっと細かい種類毎にそれぞれ禁止設定が可能だったので、やや利便性が下がっている。
  • 体位の追加が面倒
    • イベントヒロインのストーリー読破などで体位が増えるが、「騎乗位」のような基本的な体位もそこに含まれる。
      • 主人公の外見や学校名の変更は一度決定したら変更はできず、追加された体位は学校ごとに記録される。システムデータとして記録されるのではない。主人公の外見や学校名を変更するためには新しく始めるしかなく、学校ごとにイベントをすべてこなすのは地味に面倒。
      • イベントヒロインのストーリーは結構長めで、内容もコテコテのギャルゲー風なので、全く楽しめない訳ではないが何度も見るようなものではない。
      • ある作品の学校名をつけその作品のキャラをその学校に配置、別の作品の学校名とキャラを別のデータに…といった楽しみ方をする場合に非常に手間がかかる。
  • 恋人になった後はH度が非常に上がりやすく、Hをしてもあまり下がらないため、「慣れ」状態でのHが難しい。
    • スキンシップしたりエッチな話をするばかりか、見つめたり普通の話をするだけでどんどん上昇するので、最大じゃないことの方が珍しい。そのため全パラメーターMAXにした恋人とのエッチは大抵「淫乱」状態で行うことに。
    • 連続でエッチをしたりフリーHモードを活用すれば良いのだが、普通の流れで「慣れ」状態とのHがしたい場合は面倒である。
    • 続編では反対に上がりにくく下がりやすくなったが、それはそれで逆の問題が生じてしまった。なんとかバランスは取れなかったのだろうか。
  • 会話の豊富さに反してH前後の台詞はバリエーションに乏しい
    • 特にH後の台詞はプレイ内容や場所に応じて変わるのだが、その種類が少ないのでいつも同じような台詞を聞くことに。『ジンコウガクエン』ではかなり細かく変化していたのだが。
  • H以外でキスができない
    • 今作では頭や頰を撫でる、手を握る、パイタッチが可能だが、キスはできない。H中か、相手に話題を振らせてされるかしか無い。しかも後者は可能か否かが相手の性格によるし、特別な演出も無い。
      • 女の子側も、頰を撫でると「チューしてくれるんじゃないの?」「キスしたくなった?」などと言うキャラもいるのだが、それに応えることは不可能である。
    • 『ジンコウガクエン』ではキス、ハグも可能で、逆に相手からスキンシップを受けることもあったのでそれを考えると寂しくなった。
  • 愛称で呼びあうことが可能であり、女の子側からの愛称は多数用意されたパターンから選択、主人公側からの愛称は自分で設定する形となる。
    • 女の子側からの愛称は全てボイス付きで非常に凝っているのだが、実際に愛称で呼び合えるのはごく一部の会話のみ。台詞によってイントネーションに違和感が生じるという関係もあるのだろうが、せっかく設定しても今一つ意味を感じないという勿体ない作りに。
  • スクリーンショット機能はあるが、拡張スクリーンショットは不可能になった。
    • 通常のスクリーンショットでは台詞や画面上の表示を全て除き、背景とキャラだけを保存する形式となる。確かに基本はそれで事足りるのだが、『ジンコウガクエン』では台詞なども全て含めた完全な保存機能である拡張スクリーンショットが可能であり、キャラの台詞を集めると言った楽しみ方もあった。
      • 今作ではゲーム単品ではそれが不可能になり、やりたければPCなり外部ソフトなりのスクリーンショット機能を使わなければならない。
  • 追加要素が同社別作品の予約特典扱い
    • 10回以上の無料アップデート(キャラパーツの追加含む)、2回にわたる有料追加パックの発売と手厚い追加要素があった一方、校内に3Pを実行できるポイントを作る「コイカツ!ダークネス」(+亀甲縛りなど衣装と39個目の追加性格)については同社の『エモーション・クリエイターズ』の早期予約特典でしか入手不能となっている。
    • 無論、今となっては入手機会が完全にゼロ*27。遅れて本作に興味を持ったプレイヤーは諦めるしかない。
      • この事象の痛いところとして入手可否以外にも、そもそも『エモーション・クリエイターズ』は本作の続編でもなんでもなく、しかもエロゲ版『ツクール』ともいうべきADV作成用のツールソフトであり、さらに『ツクール』としての出来も中途半端という、本作のファンが買い求めるには少々超えるべきハードルの高い作品だということもある。
  • Steam版に規制が存在すること
    • Steam版に関しては規制が存在し、一部キャラメイク機能の制限や、ストーリーモードも取っ払われている。本作の未成年キャラ同士が行為を行う内容と考えられるので当然の規制である。
    • Steam版ならではの旨みもこれと言って無いのだが、余談で後述する通りILLUSION解散後の現在ではDL版を買えるのがSteamだけなので、他に選択肢が無いのが困りものである。
      • なお、MODなどを導入することで規制は解除されるが、著作権的にグレーであるため、積極的におすすめできるものではない。
  • VR対応に関する問題点
    • まず、本作の対応VRヘッドセットはOculus Rift/HTC Viveのみとなっており、PCVRヘッドセットでQuest2に次いで人気が高く、広視野角、高リフレッシュレート、音質、コントローラーのハンドトラッキングに優れたValve Indexや、高コスパで高い解像度とスピーカーの音質に優れたHP Reverb G2(Windows Mixed Reality系ヘッドセット)には対応していない。
      • そのため、対応しているヘッドセットを持っていない際には困るのは当然であるし、それに加えて高画質や高音質、高い没入感で楽しめない事には不満が出やすく、Modでも対応は不十分な点も多い。
    • 次に、操作性が悪い。
      • いちいちボタンを選択する際も、やや押しづらいことがあったり、手がプルプル震えててもトラッキング補正がなくて選択がし辛いこともあったり、メニューを呼び出す際も特定条件下のみであったり、移動がドラッグ式でVRゲームで一般的なスティク操作やテレポート移動非対応と問題は多い。
      • なお、問題のいくつかは後述するMODで対処可能である。
    • 最後に、パフォーマンス面での問題点。
      • 本作はただでさえ重いゲームであるのに対し、パフォーマンス面での課題はVR化でより深刻になる。RTXシリーズのグラフィックスカードを使ってるユーザーでも、パフォーマンス不足に陥る人が多い。

総評

『ジンコウガクエン』シリーズで培ったシステムやカスタマイズを活かし、キャラメイクの自由度を大幅に高めたエロゲー。
奥深さや性格・会話のパターンの豊富さ等から生まれた好みの女の子を攻略できるという、正に男性の理想を叶えた一品と言えよう。
そのクオリティーの高さから、ILLUSIONゲーム史上最大のヒットを記録している。
カスタム系アダルトゲームとしては、まずオススメしたい逸品である。


余談

  • MODコミュニティの異常な活発さ
    • PCゲームの常と言えるが、加えて3Dモデルのエロ特化ゲームということもあり、MOD(非公式な拡張要素)の作成がかなり活発である。
    • 個人作成の髪型や衣装、顔パーツは勿論のこと、機能拡張系が豊富であり、キャラクリのゲージ範囲の拡大、ただでさえ多い設定項目のさらなる増加、果てには眉・アイライン・全身のボディペイント・衣服の柄デザインをすべて自分で描けるといった代物まである。
    • ここまで来るとちょっとした人物特化の3Dモデルの作成ツールであり、本腰を入れたが最後キャラクリだけで1年が過ぎてしまったということが誇張抜きであり得る。
    • と言ってもあくまで個人作成のMOD。利用は自己責任となるし、当然公式アップローダにデータをアップするのは厳禁。
    • 他ユーザーとのファイル互換性も失われるうえMOD作者間・利用者間でのトラブルも度々あるため、MOD流通の活発化には難色を示すユーザも多い。
    • ちなみに、MODによる拡張はILLUSIONゲームの伝統であり、特に2016年9月に発売された『ハニーセレクト』以降は海外にも巨大なコミュニティが存在している。
    • 特に前述した『ハニーセレクト』の人気は凄まじく、そのMODの多さから「スカイリム」と呼ばれるほどであり、Discordなどでも様々なコミュニティが見られる。
      • だが、ILLUSIONは自社の利用規約で改造行為を禁止しており、公式で認めているのは「スクリーンショットとキャラデータの共有」のみである。
      • 実際、国内では公式から警告が来たとしてMOD制作者のアップローダーが相次いで閉鎖した事件が1回発生しており、コミュニティの異常な過熱には眼を光らせていることが窺える。
      • その一方で、公式にはILLUSIONゲームの多くは海外で未発売という扱いであり、海外で活発化しているMODコミュニティに対しては手を出せないようである。
      • ただし、前述した『ハニーセレクト』は海外でFAKKU*28より無修正版『Honey Select Unlimited』が公式に発売されており、本作及び『AI*少女』がSteamで発売されている。
  • 2011年2月25日にアダルトゲーム『コイ☆カツ!』(ブランド名:シルエット)が発売されている。
    • タイトルが同じ読みだが関連性はない。
  • 2023年4月に30周年を迎えたILLUSIONだが、なんと同年8月18日をもって活動を終了。ダウンロード販売やサポートは終了した。ただし、Steamではなぜか販売が継続されている。
    • なお、活動終了と共にアップデートファイルのDLページも閉鎖されたため、それ以降に購入したプレイヤーはスタジオを含むあらゆる追加機能、追加衣装を導入することはできない。
    • 開発チームは新たなメーカー「ILLGAMES」を立ち上げ同路線のゲームの開発を継続していくとされる*29が、ILLUSIONの後継会社ではなく版権も引き継がれないので、残念ながら本作含むILLUSION作品は予定通り販売終了となった。

コイカツ! サンシャイン

【こいかつ さんしゃいん】

ジャンル 3DキャラメイクH恋愛シミュレーション

対応機種 Windows 8.1/10
対応VRヘッドセット HTC Vive
Oculus Rift/Quest
発売・開発元 ILLUSION
発売日 【無印】2021年8月27日
【エクステンション!】2022年4月8日
定価(税別) 【無印】9,800円
【エクステンション!】6,800円
プレイ人数 1人
レーティング アダルトゲーム
備考 2023年8月18日にDL版は配信停止
判定 良作
ポイント 続編にしてリニューアル版
今度は南の島
一部とっつきにくさも

ストーリー(サンシャイン)

海外に渡った両親と離れ、叔母の家の近くで独り暮らしをする主人公。
彼は叔母が学園長を務める男女比1:多の女学園に転入する事に。
そんなドキドキの学園生活がある程度落ち着いてきた頃、主人公は叔母からある指令を告げられる。
それは夏の研修旅行を利用して、初心な女生徒たちを恋愛に慣れさせるための計画だった……
(公式Webサイト「ストーリー」より)

概要(サンシャイン)

『コイカツ!』の続編であり、リニューアル版。
完全新作というよりは前作のアップグレードというべき内容であり、基本的なシステムやカスタマイズ素材などは前作を流用しつつ追加している。
一方、学園生活を描いた前作に対し、今作は沖縄をモデルとした南の島での研修旅行がテーマとなっている。
様変わりした舞台に応じた新たな楽しみ方が付与され、前作とはまた異なった「コイカツ」が楽しめる。

基本部分は前作のままなので、前作との違いを主に解説する。


変更点

  • 性格の追加
    • 舞台に合わせた「島っ娘」の他、「勝気」「誠実」「几帳面」と言った新性格が追加された。
      • 拡張パック『コイカツ! サンシャイン エクステンション!』を導入すると新たに「ノリノリ」「天真爛漫」「高潔」「ボクっ娘」が追加される。
    • 前作の性格は『アフタースクール』や『性格追加パック』の追加性格も含めて全て続投している。
  • カスタマイズ項目の変化
    • 前作にあった「運動好き」「料理好き」「コーヒーはブラック派か」などの項目は無くなり、代わりに滞在目的や何が*30好きかを設定するようになった。
      • 滞在目的はこの旅行に何を求めているかで「バカンス」「アウトドア」「知的好奇心」「ランダム」から選び、それに応じて行動の方向性や後述の会話の影響が変わる。
    • 前作のクラスに相当するキャラの配置設定として「民宿」「ホテル」「合宿所」の3ヶ所の滞在先が用意されている。主人公の滞在先はオープニングイベントで選ぶが、後からコイカツポイントを消費して変更可能。
      • 設定した場所に応じてキャラの一日の初期位置が変わる他、主人公と同じ場所に滞在している女の子は夜に部屋へと尋ねてくることもある*31
    • 前作では「制服」「下校」「運動」「部活」「水着」「私服」「お泊まり」に加えて、校内外の靴の設定と多数の衣装をキャラ毎に設定する必要があったが、今作では「私服」「水着」「入浴」「パジャマ」とシンプルにまとめられた。
  • イベントヒロイン、先生の廃止
    • 前作に登場した4人のイベントヒロイン、3人の先生はいずれも登場しなくなり、固有のストーリーも廃止されている。
    • 代わりに島の案内人*32が登場し、同じくカスタマイズやHが可能だが前作のイベントヒロインほどの大掛かりなストーリーは無い。
  • 会話方法の変更
    • 今作ではフィールド上にある「話題」を集め、それを消費する事で会話を行う形式となっている。
    • 話題は「水牛」「バナナボート」「土産」「ハイビスカス」など、島に関係したもの。
      • それぞれに「名物」「自然」「レジャー」「海」「H」とカテゴリ分けがされており、カスタマイズ時に女の子に設定する滞在目的で効果が変化する。ただし、Hな話題は一回以上エッチした相手にのみ使用可能。
    • 相手に話題を振らせることも可能。その場合は相手の出してきた話題と同じものを使えば会話が弾んで好感度がアップする。
      • 違う話題でも種類が同じなら少し好感度が上がる。
      • 使うべき話題を持っていない時は「誤魔化す」を選択して話題を消費せず会話を終了可能。
    • 話題には☆1から☆5までのレア度がある。レア度が高い話題ほど手に入り難いが、好感度の上昇値も高い。
      • ☆3以上の話題は相手に応じた短いやり取りが楽しめるが、同じ話題は1人につき1回しか使えない。
    • 話題はフィールドで拾う以外にも、会話やエッチ、一緒に行動した際に入手することもある。ショップで購入したり、3つの話題を差し出してレア度が上の話題と交換することも可能。
    • 前作同様に「世間話」「コイバナ」「エッチな話」を振る会話も可能だが、「話題」の使用に比べると効果が薄い。
      • 女の子側から話を振る際は上述の話題を消費するもののみになっており、前作のような趣味趣向や体型の質問、惚気話などは無くなっている。
  • 誘いの変化
    • 前作では「勉強」「部活」「昼食」などに誘えたが、今作では舞台に合わせて「食事」「体験」「観光」「遊び」に誘える。前作と違って時間帯による縛りは無い。また、「一緒に帰ろう」に相当するものは無く、自室でのHに誘うのみ。
    • デートは前作と大きく変わり、好感度が最大の「愛の絆」状態になった女の子と特定の場所に行くことで特殊なイベントを見る形となっている。
    • 前作では女の子側からのお誘いは、一度でもこちらから誘って成功した項目のみが対象となっていたが、今作ではそれとは無関係に誘ってくる。
    • 告白するorされるで恋人になるのは同様だが、今作ではある場所で告白するとキャラ毎の特殊な告白イベントが見られる。
  • コイカツポイント
    • 今作では女の子と交流すると「コイカツポイント」が貯まっていき、ショップで金銭代わりに使用したり、お参りをして特殊効果を得ることが可能。
    • ショップでは話題やアイテムを購入する。夜になるとエッチな品も購入可能に…。
  • エッチの仕様変更
    • 前作ではゲームを進めて体位を獲得し、それを全員で共有する仕様だったが、今作ではキャラ毎に体位が解禁されていく形となった。
      • エッチ慣れに関わる経験値とは別にエッチそのものの経験値が存在し、これが増える毎にそのキャラとの体位が解禁される。若干『ジンコウガクエン』に近い形式に。
    • フリーエッチでは経験値が存在しないが、体位は本編で一回でも実行したものだけが使用可能。
  • エステのミニゲームが追加。
    • 友達以上の状態の女の子を各所にあるエステポイントに連れて行くことでプレイ可能。水着姿の女の子にオイルを塗って気持ちよくなってもらう。
  • 前作のキャラカード、衣装のコンバートが可能。
    • 前作の性格、カスタマイズパーツは全て続投しているので、前作で作ったキャラは主人公も女の子もコンバートすることでそのまま登場させられる。
    • コンバートするのは外見や基本プロフィールのみで、好感度は引き継がれない。前作でどれだけ仲良くなっていてもまた最初からである。
      • ただ、既に同じ学校で一緒に過ごしているので全員主人公と顔見知り扱いであり、前作のような自己紹介イベントは無い。今作の追加性格も同様。
    • 衣装データは前作のファイルをそのまま本作のフォルダにコピーするだけで移行可能。
    • 本作は前作のアップグレード版にあたるので、本作のデータを前作に持ち込むことは不可能となっている。
  • アルバムモードの追加
    • F11でスクリーンショットが撮れるのは前作同様だが、今作では撮影したスクリーンショットをゲーム中でもアルバムとして鑑賞可能になった。
  • その他の変更
    • 時間帯は「朝」「昼」「夕」「夜」の4段階に変更。しかし女の子達の行動やコマンドは特に変化せず、縛りは緩くなっている。全ての時間帯で食事をしたり、夜間にカヤックや海水浴で遊ぶと言ったことも普通に可能。
    • 主人公のパラメーターは廃止され、フィールド上の成長ポイントも無くなった。
    • 一度見たイベントの簡略化や、女の子側から話し掛けて来た際に自動でADV画面に入ると言った仕様は無くなり、オプションでも設定不可になった*33

評価点(サンシャイン)

  • 実質的なアップグレード版なので前作の長所はほとんどが据え置き。
    • VRやスタジオは発売当初は不可能で、後から追加された。だが、つまりそれはILLUSIONが解散してサポートも終了した現在では、中古のパッケージ版を購入しても正規の方法では利用不可という意味であるが*34
  • 要素の追加
    • 前作の時点で非常に高い自由度を誇ったが、本作では更に性格やアイテムが多数追加されており、カスタマイズの楽しみの幅がより広がっている。
      • 学園外ということで私服枠、コスプレ枠のコスチュームがかなり増えている。無論、制服を着せることも可能であり、ちゃっかり前作に無かった夏服が追加されていたりもする。
    • エッチの体位もこれまた多数追加されているので、そちらの楽しみも拡充されている。
  • 舞台設定を活かしたやり取り。
    • 前作とは異なる舞台故に、同じキャラでも前作とは違ったやり取りが楽しめる。環境の変化によって前作とは異なった面が見られたりなど、意外な掘り下げが行われることも。
    • 前作のキャラカードのコンバートが可能なのも嬉しいところ。前作の延長として、馴染み深い主人公や女の子を続投させるもよし。全く別の学園と設定して新たに始めるもよし。
    • 話題による会話も性格毎に異なる豊富さで、話して回るだけでも楽しい。
      • 話題は消耗品だが、普通に話を振った時のように「他の話題にして」などと無碍に断られることが無いので安心して話せる。
  • システム・UIの改良
    • 名簿から女の子を指定し、その居場所に直接移動が可能になった。
    • Hで場所を変える際、前作では移動可能箇所を目視してマウスポインタを合わせなけれならず分かりづらい問題があったが、今作では一覧から選択可能になった。
      • また、場所を変えなくても体位を選択すればそれに応じた場所に自動で移動してくれるようになった。
    • 前作では体位を解禁して以降は貯まるばかりで使い道の無かったポイントもコイカツポイントとして利用価値が生まれた。
    • いつでもセーブが可能になり、オートセーブにも対応している。また、セーブデータに注釈を付けられるようになった。
    • オ◯ニー覗きからの誘い、女の子同士の行為、乱入からの3Pと言った前作で段階的に導入された要素も無論最初から用意されている。

問題点(サンシャイン)

  • 短所の多くも前作から据え置き。
    • 鬼畜プレイ不可はもちろんのこと、薄い人間関係とゲーム性も上述の要素で多少拡充されたとは言えあまり変わっていない。カスタマイズの仕様も良くも悪くも前作そのまま。
    • 『アフタースクール』のようなエンディング的イベントも無いので、本当にエンドレスでやるしかない。
  • 前作と逆転したエッチ度変動
    • 前作ではエッチ度が非常に上がりやすく下がりにくかったが、今回は逆に下がりやすく上がりにくくなった。
    • 前作では恋人までなれば何をやってもどんどん上がり、Hをしてもちょっとしか下がらなかったのだが、今作ではスキンシップやエッチな話題でもなかなか上がらず、一度Hしただけでゼロになってしまう。
    • これによりHのお誘いが前作に比べてやりにくくなり、経験値効率も下がっている。淫乱化させるのも一苦労である。
      • エッチな話題にしてもレア度が低い話題ではあまり増えず、かと言ってレア度が高い話題は貴重な上に一回使った話題は同じキャラに使えなくなる。
      • 経験値効率アップアイテムや、お参りでH度が上がりやすくなる効果もあるのだが、前者はそれでも微妙で、後者は出るか否かは運次第。
    • 前作では「ほぼ常時淫乱状態」という問題に繋がっていたが、調整だとにしても極端と言わざるを得ない。
  • ボリューム面
    • 性格、会話のバリエーション、カスタム素材の豊富さと言った長所は前作よりも拡充されているのだが、イベントヒロインのストーリー、ライブなどは削除されており、新要素もそれを補える規模とは言い難いので総合的なボリュームでは前作に見劣りして見えてしまう。
    • イベントヒロインのストーリーは特に見所でもなく、逆に体位解禁の作業感や登録キャラのその他大勢感を与えていたので、削除されたこと自体は妥当な側面もあるのだが、ボリューム面では寂しさも否めない。
    • 新キャラの案内人も、会話を経て恋人になったりHが可能とは言えそれ以上の掘り下げは無い。前作の先生をいくらか豪華にした程度である。
      • H度が無いので淫乱化させられない、会話でHな話題が使用できない、デートの類も無いなど、どうにも不足感が漂う。
    • 今作では拡張パックを導入するまでもなくデートイベントが用意されており、内容も女の子や主人公の魅力を引き出すものになっているのだが、個々のイベントが短めで全て回っても特に何もない。
      • デートイベント自体は9箇所とそれなりに数はあるものの、行き先と性格毎にイベント内容は固定。イベントスチル風の演出もキスシーンや「あーん」などの差分演出もこれと言って無い。
      • これらのことから、『アフタースクール』の充実ぶりに比べると物足りない。ということで、今作にも追加パック『エクステンション!』が存在するのだが…(後述)。
  • 便利機能の削除
    • 「経験値倍率設定」「お誘いの頻度変更」と言ったサポート機能が軒並み削除されている。特に経験値は前述の通りエッチがしにくくなった上に倍率変更もできなくなったので本当に上げにくくなってしまっている。
  • 話題について
    • 話題を取得して消費するというシステム上、最初のうちは話題が無い、あるいはレア度の低い話題しか無く、なかなか好感度を上げられない。前作は上述の通り半ば茶番化しているほどの上げ易さだったが、今回は逆に上げ難い。
      • 相手に話題を振らせても、所持する話題が少ない頃はなかなか上手くやり取りができない。ゲームが進めば話題が豊富になるが、その頃には好感度上げも済んでおり、新キャラを追加するしかなくなっている場合も。
      • これらにより、「要素が揃っていない序盤が一番きつい」タイプのゲームになっている。
    • ☆1、2の話題は主人公から使っても、テーマについての大雑把な台詞しか出ないので話題名と会話内容が一致しない。話題名が活きるのは相手から話を振られる場合である。
    • ☆3以上の話題はそれに応じた会話になるが、同じ相手に一度しか使えないので、セーブを残しておかないとやり取りが再び見られない。
      • また、☆3以上でも貯まるものは貯まっていくので、全員に使った後は案内人に使うか新キャラを追加するしか使い道が無くなる。ショップでも☆3以上は交換不可である。
  • キャラや衣装のプリセットはもちろんあるのだが、衣装の豊富さに反して最初から用意されている衣装カードが極端に少ない。
    • 前作のデフォルトカードが流用されていることすら無く、少ないプリセットと自身のフィーリングで衣装を決めていくしかない。しかも今回は前作と違って私服が前提である。
      • 前作ユーザーなら前作のデフォルトカードや自作カードをそのまま持ってこれられるが、デフォルトカードぐらい引き続き収録しても良かったのではないだろうか。
    • プリセットキャラのデフォルト衣装も、私服はそれぞれデザインされているが他は全員同じ。水着は無地の平凡なデザインであり、寝間着も普通のパジャマ。入浴時に至っては全員全裸である*35
  • より重くなった動作
    • 前作でもかなり重かった動作はさらに重くなった。前作を結構な重さに耐えつつ何とかプレイしていたという人が同じ設定で本作をやると、まともなプレイすら困難だろう。
    • よって、前作を通常以上のクオリティでプレイできていたPCでも、今作はパフォーマンスに合わせて設定を見直さなければならない可能性が高い。
  • 新規台詞は多いが流用も少なくない
    • 話しかけた時やスキンシップの反応、汎用会話の応答、Hの台詞などは変更・追加はあるものの基本前作のまま*36。前作をやり込んだプレイヤーは聞き飽きた台詞を少なからず聞くことに。
    • また、同じキャラでも新規ボイスと流用ボイスに差を感じるケースもごく一部ある。
  • 追加パック『エクステンション!』の物足りなさ。
    • 前作の『アフタースクール』は充実のデートイベントに、キャラエンドに相当するウェディングイベントと大盤振る舞いだったのに対し、今作の『エクステンション!』での性格と素材以外の目ぼしい追加はホテルのスイートルーム程度。
    • ではそこにどんな楽しみがあるのかと言うと、ただマップが1つ追加されるだけ。マップとしても特筆するような見所は無く、覗きやすいバスルームがあるのと特殊体位が選べるぐらいである。
      • 解禁すると女の子達もやってきて思い思いに過ごすようになるが専用のモーションなどはないので、椅子に座る、プールに入る、居眠りなどの他のマップと同じモーションを取るのみ。
    • スイートルーム専用デートイベントはあるのだが、なんと『エクステンション!』追加性格4人にしか用意されていない。イベント自体も他のデートイベントと大差ない短さである。全キャラに豊富なイベントを追加した『アフタースクール』とは雲泥の差と言わざるを得ないだろう。
      • スイートルームイベントありの4人、『アフタースクール』でハッピーエンドまで描かれた前作性格に対し、そのどちらも無い『サンシャイン』追加性格は本当に不遇と言う他ない。

総評(サンシャイン)

前作の非常に高い自由度と豊富な楽しみをより発展させた一作。
反面、リニューアル版という関係上、良くも悪くも前作からあまり変わっていない部分も多く、逆に不便になった点や物足りない点も見受けられる。
しかし舞台の変化によって、前作をやり込んだプレイヤーでもまた違う感覚でプレイ可能であり、前作とは異なった「コイカツ」生活を送れるのもまた確かだろう。
正統進化や完全版というよりは『コイカツ!』という作品の括りの中で「学園編」の前作に対し、別シナリオにあたる「旅行編」と言ったところか。

最終更新:2024年07月13日 13:00

*1 Oculus LinkなどでPC接続必須。

*2 ただし、人数が増えるほど描画にはかなりの負担増となる。PCスペックに自信がない場合は10名未満から始めるのが良い。

*3 女子キャラクターの追加・削除は本編開始後であっても自室の「座席表」メニューで行える。あくまでゲームメニューとして行えるのだが、主人公に一体何の権限があって……という気分にならなくもない。

*4 この席のイベントヒロインとのやり取りから基本的な物語が始まるため、ここは変更不可となっている。

*5 なお、恋人は何人でも作れる。それ自体にデメリットは全く無いが、週末デートを重複で約束してしまうと後勝ちとなり、先に約束していた女の子が「怒り」状態になってしまう。その場合、謝罪が成功しないとまともに会話をしてくれなくなる。

*6 挿入したい場合は、同マップ内の別のポイントに移動して行う。

*7 『ジンコウガクエン』では「爽」「楚」「慎」など漢字一文字で表記されており、中には「月」(月並み=普通の性格)などの分かり難い例もあった。

*8 キャラメイク画面でもいくつかのプリセットポーズをとらせることができるが、中には少々性的アピール有なものもあるのでなおさら。

*9 日曜日のデートイベントに加え、アップデートにより土曜日は私服登校となった。

*10 『ジンコウガクエン』では変更不可で、有志のツールを使ってデータを弄ると言った非公式な方法を取るしかなかった。

*11 実質的な前作『ジンコウガクエン2』ではこれらを行うには別売りの拡張パックを購入しなければならなかったが、本作ではもちろん最初から可能。

*12 PNGファイルは画像と別に拡張データを格納できるのでそれを利用している。

*13 女性にとって妊娠がしやすい日のこと。危険日の目安は個人によって異なる。

*14 登録キャラの性格では「ミーハー」なので、「ミーハー」のマイキャラを選択すれば声も違和感無く見られる。

*15 同作では、一定周期内の危険日に一定回数以上中出しすると、相手から妊娠の報告をされてゲームが終了した。

*16 個々の性格に応じたやり取りに加え、キャラメイクにおける「甘いものが好きか」「コーヒーはブラック派か」「料理はするのか」と言った設定が反映される会話もある。

*17 閲覧時はキャラカードと性格を別に選ぶ形式になっており、キャラカードに制限は無いが、性格はウェディングイベントを一度でも見たものだけが選択可能となっている。

*18 何度もHで満足させられなかったり、喜ばれない選択肢を選び続けたり、スキンシップをしつこく繰り返した場合でも怒り状態になるが、狙わないとそうそうなるものではない。

*19 体験済のイベントに関してはタイトル画面から再読は可能。

*20 イベントヒロインは「コスプレ中はキャラに成りきれるが、素は人見知りで口下手な眼鏡っ娘」だが、登録キャラは「どこか幼く、ちょっと抜けていてからかい甲斐のある後輩」と言った感じ。

*21 これについては、あまりに低身長だと一定年齢未満に見えるためという説がユーザの想像として語られている。

*22 例えばベストやワイシャツなど、半袖も考えられる制服でも長袖しか設定できない。半袖設定が可能な制服は一部のセーラー服ぐらい。

*23 例えばIKの場合、腕全体のポーズ付けは「手先」「肘」「肩」の3部位の位置取りで決まるため、「手先」だけをどれだけ動かしても理想の形にはならず、人体としても破綻してしまう。「ゲームに付属しているジオラマツールなんだな」くらいの軽い気持ちで動かすと、そういうところで「思ったんと違う」となりやすい。

*24 本作のように主人公1人と決まっていた訳ではないため。性格は複数で身長も設定できるし、デブもショタも長身イケメンも可能だった。

*25 ただ、「胸の大きさ」「身長の高さ」「体型」などは境界が微妙で見た目では分かり難い場合もある上に、数値の基準も分かり辛いので、返答に困ることもしばしば。

*26 もっとも『ジンコウガクエン』は、その人間関係のリアルさが醍醐味のゲームでもあったのだが。

*27 仮に運よく中古で未使用シリアルを見つけたとしても、ダウンロードページ自体が閉じられてしまっている。

*28 アメリカの成人向け漫画販売サイト及び出版社。日本の成人向け漫画を数多く取り扱っている。サイトに関しては日本からのアクセスは不可。

*29 ILLUSIONの開発チームが設立したと公式にアナウンスがあったわけではない。

*30 自然、動物、観光など。

*31 一度でも自室に誘っている必要がある。

*32 性格は新規の「島っ娘」に該当。

*33 前作ではどちらもオプションで有無が選択可能だった。

*34 拡張パック『エクステンション!』には全て収録済みなので、そちらも購入すれば導入は可能。

*35 入浴時に全裸なのは自然だが、家の風呂場ならともかく本作で入浴姿になるのはホテルの大浴場であり、年頃の女の子達がすっぽんぽんで集まるのは少々違和感が否めない。ちなみに、タオルは衣装としてちゃんと用意されている。

*36 一応、例えば「意地っ張り」の手を握った時の「校内でこんなにイチャイチャして」という台詞など、舞台にそぐわないものは変更されている。