「スタートレーダー」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

スタートレーダー - (2012/10/14 (日) 13:56:31) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*STAR TRADER 【すたー とれーだー】 |ジャンル|STG+ADV| |対応機種|PC-8801mkIISR以降、PC-9801VM/UM以降、&br()X68000(ソフトベンダーTAKERU専売)| |発売・開発元【PC88/98】|日本ファルコム| |発売元【X68k】|ブラザー工業| |開発元【X68k】|MNMソフトウェア| |発売日|【PC88/98】1989年&br()【X68k】1992年2月20日| |定価|【PC88/98】8,700円&br()【X68k】4,800円| ----- **概要 -シューティング革命を起こす、との意気込みでファルコムが投入した横STG。が、革命には遠く及ばなかった。 -STGとADVを併せ持ったゲーム。ただゲームとしてはSTG寄り。 -PC88のSTGとしては出来はいい方。 **ストーリー かつて軍において「エースストライカー」の異名を持ったカイン。現在はトレーダーと呼ばれる非合法の運び屋を、愛機フェンリルとAIアダリーと共に、営んでいた。そんなある日、レフィと名乗る少女が彼の元を訪れる。出会いがしらに言い出した依頼とは、彼女の祖父を探し出す事だった。彼女の祖父は、惑星オグマで発見された超古代文明の当時の調査責任者だった。その彼が突然行方不明になったのだ。この依頼を切欠に、ただのトレーダーだったカインは、銀河に関わる謎に巻き込まれていく。 **特徴 -横STGパートとADVパートを組み合わせたゲーム。ただしSTG部分が主でAVD部分は従のポジション。全宇宙マップがあり、STGパートは惑星やステーションからの移動中の部分にあたる。ADVパートは惑星やステーションでの行動の部分となっている。また資金の概念があり、仕事をこなす事で収入を得る。資金は武装強化に必要。 -典型的な横STG --自機はショットとミサイルの二種類の武装を持っている。移動は画面中自在に動ける。またダメージ制で、ダメージが限界を超えるとゲームオーバー。 --武装は惑星やステーションで購入する事で強化される。売られてる武装は惑星やステーションで違うため、いくら資金があっても最強装備をいきなり揃える事はできない。 --難易度は武装によって極端に変わる。収入は限られ全ては買えず、ハズレ武装もあるので、選択を間違えると最初からやり直すハメに。ただしクリアするのに1時間半程度もあれば出来るゲームなので、最初からのやりなおしもそう苦でもない。 ---むしろ何度もやりなおすように仕向けてる面がある。実はADV部分で、善良に振舞えば振舞うほど収入が少なく、クリアが難しくなっているのだ。 --各航路はそれぞれ特徴があり、アステロイドベルト、惑星周辺、恒星近傍、要塞内など単調にならないようになっている。 ---自機の判定も大きめなため、障害物のある航路では敵や弾をかわすのが少々やっかい。ある程度、敵配置を覚えておく必要がある。 --中盤当たりから、一般のSTGのように大型のボスキャラが現れるようになる。各種砲台を持った戦艦タイプが多い。 --PC88シリーズとしてはかなりいい出来の横STG。もっとも、PC88で縦STGや横STGは数えるほどしか出てないが。 -ADVはコマンド選択式。 --ADV部分も当時、一般的だったコマンド選択式。選択枝は少なく、総当りも簡単。ただし、選択によってストーリー展開が大きく変わる。これは収入にも影響する。最大収入と最小収入はかなりの差。 --惑星やステーションからの移動は、物語の展開による。このため、自由に好きな惑星やステーションに行ける訳ではない。むしろほとんど移動先が決まってしまってる場合が多い。行った場所は自由行き来できるようになる。 --ストーリー自体はそれほど深い出来ではない。ADVとしてのボリュームも少ない。もっともボリュームがありすぎてはSTGとしてのテンポが悪くなるため、本作のコンセプトからすると適度なサイズ。 -マニュアルにある自機、フェンリルの分解図やスペック解説は中々手が込んでいる。 **難点 -対象マシンのスペック不足。 --PC88としては出来がいいが、そもそもPC88自体がアクションゲームをやるにはスペック不足。特にスプライト機能がないのが痛い。このグラフィック部分の貧弱さのため、ややカクカクした印象を受ける。また速い弾は、飛び石状に向かってくるように見えてしまう。 --この影響で、自機や敵機の動きの単位が大きく、さらに当たり判定もゲーム性からすると大きい。微調整ができず、障害物が多い航路ではミスの元に。 --この点はPC98版でも大して変わらない。 -STGとしては配慮の足らない面がある。 --オレンジ系の岩石が背景になってる航路で、敵の弾がオレンジ系というような気の回らない部分がある。 -ボスキャラのいる航路が多いが、ADVとして考えた場合、一部の航路での大型艦が何故トレーダーごときに襲い掛かってくるのか不明。もちろん説明のあるものもあるが。 **X68000版 -X68000Kにも移植されたが、全く別ものに変化した。まずADV部分はオミットされている。もっともストーリーそのものはステージ間のインターバルに組み込まれた。ただし一部のストーリーは変更されている。グラフィックは敵味方のデザインを新規に描き直し、デモシーンも描き直されている。またダメージ制から通常の一発撃墜へ、パワーアップもアイテム制になり効果も違う、とシステムもかなり手を入れられている。ステージ構成もやりなおし。またスプライト機能があるため、PC88/98版と違い滑らかに動く。結果、まるで印象の違うゲームに生まれ変わり、普通の横STGとなった。ゲームそのものは、やや忙しいが平均的な出来。 **総評 さすがにPCゲームの大御所ファルコムが作っただけの事はあり、PC88のゲームとしては出来は平均以上。ただし、あくまでPC88での話。アーケードではSTG全盛であり、コンシューマーではPCエンジンが発売されて1年以上経っている。そんな中での低スペックマシンの真っ当な横STGでは、やはり見劣りしてしまう。それらにはないADVという要素があるが、STG部分を前面に出しADV部分は補完的な構成となってるため、本道のSTG部分が見劣りしては面白みに限度があるのは仕方ないだろう。&br対象機種のスペックの低さから、中途半端な出来となってしまったゲームである。
*STAR TRADER 【すたー とれーだー】 |ジャンル|STG+ADV| |対応機種|PC-8801mkIISR以降、PC-9801VM/UM以降、&br()X68000(ソフトベンダーTAKERU専売)| |発売・開発元【PC88/98】|日本ファルコム| |発売元【X68k】|ブラザー工業| |開発元【X68k】|MNMソフトウェア| |発売日|【PC88/98】1989年&br()【X68k】1992年2月20日| |定価|【PC88/98】8,700円&br()【X68k】4,800円| ----- **概要 -シューティング革命を起こす、との意気込みでファルコムが投入した横STG。が、革命には遠く及ばなかった。 -STGとADVを併せ持ったゲーム。ただゲームとしてはSTG寄り。 -PC88のSTGとしては出来はいい方。 **ストーリー かつて軍において「エースストライカー」の異名を持ったカイン。現在はトレーダーと呼ばれる非合法の運び屋を、愛機フェンリルとAIアダリーと共に、営んでいた。そんなある日、レフィと名乗る少女が彼の元を訪れる。出会いがしらに言い出した依頼とは、彼女の祖父を探し出す事だった。彼女の祖父は、惑星オグマで発見された超古代文明の当時の調査責任者だった。その彼が突然行方不明になったのだ。この依頼を切欠に、ただのトレーダーだったカインは、銀河に関わる謎に巻き込まれていく。 **特徴 -横STGパートとADVパートを組み合わせたゲーム。ただしSTG部分が主でAVD部分は従のポジション。全宇宙マップがあり、STGパートは惑星やステーションからの移動中の部分にあたる。ADVパートは惑星やステーションでの行動の部分となっている。また資金の概念があり、仕事をこなす事で収入を得る。資金は武装強化に必要。 -典型的な横STG --自機はショットとミサイルの二種類の武装を持っている。移動は画面中自在に動ける。またダメージ制で、ダメージが限界を超えるとゲームオーバー。 --武装は惑星やステーションで購入する事で強化される。売られてる武装は惑星やステーションで違うため、いくら資金があっても最強装備をいきなり揃える事はできない。 --難易度は武装によって極端に変わる。収入は限られ全ては買えず、ハズレ武装もあるので、選択を間違えると最初からやり直すハメに。ただしクリアするのに1時間半程度もあれば出来るゲームなので、最初からのやりなおしもそう苦でもない。 ---むしろ何度もやりなおすように仕向けてる面がある。実はADV部分で、善良に振舞えば振舞うほど収入が少なく、クリアが難しくなっているのだ。 --各航路はそれぞれ特徴があり、アステロイドベルト、惑星周辺、恒星近傍、要塞内など単調にならないようになっている。 ---自機の判定も大きめなため、障害物のある航路では敵や弾をかわすのが少々やっかい。ある程度、敵配置を覚えておく必要がある。 --中盤当たりから、一般のSTGのように大型のボスキャラが現れるようになる。各種砲台を持った戦艦タイプが多い。 --PC88シリーズとしてはかなりいい出来の横STG。もっとも、PC88で縦STGや横STGは数えるほどしか出てないが。 -ADVはコマンド選択式。 --ADV部分も当時、一般的だったコマンド選択式。選択枝は少なく、総当りも簡単。ただし、選択によってストーリー展開が大きく変わる。これは収入にも影響する。最大収入と最小収入はかなりの差。 --惑星やステーションからの移動は、物語の展開による。このため、自由に好きな惑星やステーションに行ける訳ではない。むしろほとんど移動先が決まってしまってる場合が多い。行った場所は自由行き来できるようになる。 --ストーリー自体はそれほど深い出来ではない。ADVとしてのボリュームも少ない。もっともボリュームがありすぎてはSTGとしてのテンポが悪くなるため、本作のコンセプトからすると適度なサイズ。 -マニュアルにある自機、フェンリルの分解図やスペック解説は中々手が込んでいる。 **難点 -対象マシンのスペック不足。 --PC88としては出来がいいが、そもそもPC88自体がアクションゲームをやるにはスペック不足。特にスプライト機能がないのが痛い。このグラフィック部分の貧弱さのため、ややカクカクした印象を受ける。また速い弾は、飛び石状に向かってくるように見えてしまう。 --この影響で、自機や敵機の動きの単位が大きく、さらに当たり判定もゲーム性からすると大きい。微調整ができず、障害物が多い航路ではミスの元に。 --この点はPC98版でも大して変わらない。 -STGとしては配慮の足らない面がある。 --オレンジ系の岩石が背景になってる航路で、敵の弾がオレンジ系というような気の回らない部分がある。 -ボスキャラのいる航路が多いが、ADVとして考えた場合、一部の航路での大型艦が何故トレーダーごときに襲い掛かってくるのか不明。もちろん説明のあるものもあるが。 **X68000版 -X68000Kにも移植されたが、全く別ものに変化した。まずADV部分はオミットされている。もっともストーリーそのものはステージ間のインターバルに組み込まれた。ただし一部のストーリーは変更されている。グラフィックは敵味方のデザインを新規に描き直し、デモシーンも描き直されている。またダメージ制から通常の残機制へ、パワーアップもアイテム制になり効果も違う、とシステムは別物に。ステージ構成もやりなおし。またスプライト機能があるため、PC88/98版と違い滑らかに動く。結果、まるで印象の違うゲームに生まれ変わり、普通の横STGとなった。ゲームそのものは、やや忙しいが平均的な出来。 **総評 さすがにPCゲームの大御所ファルコムが作っただけの事はあり、PC88のゲームとしては出来は平均以上。ただし、あくまでPC88での話。アーケードではSTG全盛であり、コンシューマーではPCエンジンが発売されて1年以上経っている。そんな中での低スペックマシンの真っ当な横STGでは、やはり見劣りしてしまう。それらにはないADVという要素があるが、STG部分を前面に出しADV部分は補完的な構成となってるため、本道のSTG部分が見劣りしては面白みに限度があるのは仕方ないだろう。&br対象機種のスペックの低さから、中途半端な出来となってしまったゲームである。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: