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ぷよぷよフィーバー - (2018/11/01 (木) 19:45:50) の1つ前との変更点

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//情報欄が長いので目次を上に移動 ---- //仕分け議論を経て、良作判定が決定しました。 //なぜか肝心の評価点についての項目がなかったため、とりあえず項目を作成(ついでに問題点も作成)しました(15/11/19)。 //文章量の割に目次が微妙に長く見辛くなってしまっていたため、小見出し(***)を全て普通の太字に変更(2017/1/4) *ぷよぷよフィーバー 【ぷよぷよふぃーばー】 |ジャンル|アクションパズル|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/3175JGMEM3L.jpg,height=160)''DS版''|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61KSFEYVGAL.jpg,width=160)''GBA版''|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/516P92MFBNL.jpg,height=160)''PSP版''| |対応機種|アーケード他&br()多機種で発売|~|~|~| |発売元【AC】&br()発売・開発元【DS/GBA/PSP】|セガ|~|~|~| |開発元【AC】|ソニックチーム&br()マイルストーン|~|~|~| |稼働開始日【AC】|2003年11月|~|~|~| |発売日【DS/GBA/PSP】|2004年12月24日|~|~|~| |定価【DS/GBA/PSP】|4,800円(税別)|~|~|~| |プレイ人数|【AC/PSP】1~2人&br;【DS】1~8人&br;【GBA】1~4人|~|~|~| |セーブデータ|【DS/GBA】1個(フラッシュメモリ)|~|~|~| |レーティング【DS/GBA/PSP】|CERO:全年齢(全年齢対象)|~|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|~| |ポイント|『ぷよぷよ』シリーズナンバリング5作目&br;世界観・キャラデザ・システムを大幅変更&br;新規ファンを獲得したが旧作ファンからは反発多し|~|~|~| //&br()コンパイル時代のぷよ(魔導)ファン大顰蹙 |>|>|>|>|CENTER:''[[魔導物語・ぷよぷよシリーズ関連作品リンク>魔導物語・ぷよぷよシリーズ]]''| ---- 本作は数多くの機種に移植されているが、ここでは主に「アーケード版」と「ニンテンドーDS版」に準拠して説明する。~ その他の移植機種版についてはページ下部を参照。~ 「プレイステーション2・ニンテンドーゲームキューブ・Xbox版」(&color(,khaki){''劣化ゲー判定''})については後述。 ---- **概要 90年代に一世を風靡した落ち物パズルゲーム『[[ぷよぷよ]]』の5作目であり、経営破綻したコンパイルから、『ぷよぷよ』の権利を取得したセガ制作による新シリーズの第1弾。タイトルの「フィーバー」は、シリーズ5作目の「FIVE」との掛け合わせ。~ 厳密に言えば、セガ単独の初制作は『[[みんなでぷよぷよ]]』だが、そちらは従来のキャラクターと『[[ぷよぷよ通]]』のシステムを使った作品であり、ナンバリングタイトルには含まれていない。 ゲームシステムとしては、第2作目である『ぷよぷよ通』の時点で既に完成され、その後の『[[ぷよぷよSUN]]』『[[ぷよぷよ~ん]]』では、続編としての目新しさに欠けた感のあるコンパイルのぷよぷよシリーズだが、本作では開発メーカーが変わったこともあり、ゲームシステム面の改革に留まらず、世界観と登場キャラクター、さらにはキャラクターデザインまで一新するという一大変革が施された。 このため、旧作ファン(主に、原作である『[[魔導物語>魔導物語1-2-3]]』のファン)からは強い反発を招いたが、この大幅な内容刷新と大々的プロモーション(著名タレント起用による宣伝、様々な機種への移植等)が新規プレイヤーを呼び込みぷよぷよシリーズそのものの延命に繋がったも事実で、これ以後、セガ制作による『ぷよぷよ』はシリーズ化され、継続して発売されるようになった。 ---- **特徴 &font(b,16){ゲームシステム}~ &font(b,14){基本的なルール} -基本的には『ぷよぷよ通』のルールがベースとなっている。ただし、以下のような変更点がある。 --これまでのシリーズでは落ちてくる「組ぷよ」は常に「2個一組」だったが、今回はそれに加えて「3個ぷよ」や「4個ぷよ(2個組×2や、色を自由に変化できる巨大なぷよ)」が導入された。 --キャラクターによって組ぷよの出現するパターンや、連鎖したときのスコアボーナス(=攻撃力)が異なるようになり、選んだキャラクターによってある程度性能差が変化するようになった。 --前作までと同様に「相殺(そうさい)」が可能だが、今作では相殺が発生した直後だけおじゃまぷよの落下が抑止され、一度でもぷよが消えない積み上げ時に初めておじゃまぷよが降ってくるようになった。 --ぷよを積み上げると「ばたんきゅ~(ゲームオーバー)」となる敗北判定の位置が、前作まではフィールドの「左から3列目の最上部」のみだったが、今作からは「中央2列の最上部のどちらか」となり、その位置には目印として「×」マークが表示されるようになった。積まれたぷよが×の位置のいずれかを埋めてしまうとゲームオーバーとなる(片方だけでもアウト)。 &font(b,14){フィーバーモード} -本作の新システム。相手から送られてきた予告おじゃまぷよを相殺するたびに「フィーバーゲージ」が増えていく。~ ゲージを満タンにするとフィールドが切り替わり、「連鎖のタネ」と呼ばれる大連鎖が起こる形で予め組まれたぷよの集まりが、一定時間連続で降ってくる「フィーバーモード」が開始する。 --フィーバーゲージの増加量は1連鎖毎に一定で、一発で相殺した量には影響しない。従来通り連鎖で反撃ができずとも、連続で消せれば複数手数を使ってお邪魔ぷよを細かく崩し、ゲージを稼ぐという手段も取れる。 --フィーバーモード中は1度でもぷよを消すと残ったぷよが全て無くなり、つぎの連鎖のタネが降る。 ---すでに連鎖が起こる形でぷよが組まれているため、連鎖の開始位置のぷよを見切ってうまく消すだけで、いきなり大連鎖を起こすことが可能。全消しも容易。 ---つぎに降ってくる連鎖のタネは前回の連鎖数に応じてより大きくなっていく。上手く消せれば大きく、やや難しくなるが、逆にうまく連鎖できなかった場合はつぎの連鎖のタネが小さくなる。 --従来では自分も相手もツモ順まで同じなので、同じ行動を取れば全く同じ状況を作ることができたが、今作は前述の組ぷよパターンがキャラごとに異なる点のみならず、「フィーバー」の概念もあるため、全く同じ状況を作る「コピー積み」の作戦は運用困難になっている。 &font(b,14){その他システム} -一部の移植版では対戦時に選べる難易度が、従来の5段階(「激甘/甘口/中辛/辛口/激辛」)から激甘と激辛を除いた3段階(「甘口/中辛/辛口」)になっている。 --ちなみにDS移植版の任天堂公式の紹介ページの画像は試作品のものを使用しているのか、実際に発売されている製品版とは異なり「甘口/中辛/辛口」の3段階しか表示されていない画像が載っていたりする(フィーバーゲージの表示等も実際に発売されているのものと異なっている)。 -DS版ではぷよぷよ史上初となる8人対戦を搭載している。 --足りない人数をCOMで補うことで1人で遊ぶ事も可能なほか、チーム戦で遊ぶ事も可能となっている。 //「''ぷよ''史上初の8P対戦を実現!」とのこと(任天堂公式サイトの紹介ページの画像より) &font(b,16){グラフィック表現・演出方面}~ &font(b,14){主要登場人物の大幅入れ替え} #region(登場キャラクター) -新キャラクター:アミティ、ラフィーナ、リデル、タルタル、クルーク、アコール先生、おしゃれコウベ、どんぐりガエル、こづれフランケン、おにおん、さかな王子、ユウちゃん、ほほうどり、ポポイ(隠) -前作から引き続き登場:アルル、カーバンクル(隠) #endregion -主人公はアルルから新キャラクターの「アミティ」に交代(ただし上級者向けコースのみ「ラフィーナ」が主人公)。他の登場人物も、前作までの「アルル」と「カーバンクル」を除いて''総入れ替え''となった。 --それに伴い、物語の舞台そのものも「プリンプ魔導学校とその周辺」という、アルルの住んでいた世界とは全く別の新たな世界へと変わった。 --本作でのアルルは「異世界(前作までの魔導世界)からアミティ達の世界に飛ばされてきた」という設定で、ほんの脇役程度の出番のみ。一方でカーバンクルは隠しボスキャラとして登場。 &font(b,14){イラスト・グラフィック表現の一新} -旧来のぷよぷよのイラスト表現は、主にカラーインクによる淡い色彩で彩った、例えると「少女漫画・ジュニア小説文庫」の方向性で押し出して来たのに対し、本作からは「欧米カートゥーンアニメ」を彷彿とさせるイラストの表現へと変化。これ以後、この表現方法がぷよぷよシリーズの新しいスタンダードとなる。 --キャラクターデザイナーは、同社発売の『[[サクラ大戦2>サクラ大戦2 ~君、死にたもうことなかれ~]]』の敵キャラデザインなどを担当した竹浪秀行氏。氏が担当したのは本作のみで、次回作以後、担当デザイナーは別の人(nino氏など)に交代している。 -ハードの性能向上により、カートゥーン調のイラスト表現はそのままゲーム内のグラフィック表現として反映する事が可能となった。ぷよぷよの動きや潰れた時の挙動も今まで以上に滑らかになる。 --ぷよぷよフィーバーに慣れてから通やSUNを遊びなおすと、旧作のぷよぷよに固さを感じる程である。 &font(b,14){連鎖ボイスの法則の変化} -前作までは連鎖数によって発声されるボイスが固定されていたが、本作では基本の掛け声を連呼し、連鎖の節目や終わりにフィニッシュボイスで決め技を使う。このため、連鎖の大きさに応じてボイスの順番が変わる。 --連鎖終了直前には「強化魔法」の名称などを連呼し、フィニッシュ技の語頭を繰り返す演出となる(例:アクセル! アクセル! ブ・ブ・ブリザード!)。これは『魔導物語』での強化魔法「ダイアキュート」の演出が元ネタで、今作のアルルの場合、そのまま「ダイアキュート」が強化ボイスに割り当てられている。 ---ちなみに、「おぷしょん」モードの言語設定を英語にすると、アルルの連鎖ボイス「ダイアキュート(本来は「di acute」で2倍鋭いの意)」が、「dia-cute」と区切りを誤解したのか「ダイアモンドキュート(ダイアモンドのように可愛い)」となっている。 --前作までは最大の連鎖ボイスが聴けるのは7連鎖だったが、本作から最強のフィニッシュ技を拝むためには13連鎖以上を完成させる必要がある。 ---一見、かなり困難に思えるが、本作のフィーバーモードは以後の作品よりも連鎖数を伸ばしやすいために練習次第では十分に達成可能。また、新たに追加された「とことんフィーバー」モードのおかげで試合以外でも上位のフィニッシュ技を観れるようになっている。 ---- **評価点 -新システム「フィーバーモード」の導入。これにより、連鎖が自力で組めない初心者の救済となるほか、いつ「フィーバーモード」に突入するかといった新しい駆け引きも生まれた。 --上級者にとっても無用ではない。「連鎖のタネに更に積み込んで連鎖を引き伸ばす」というテクニックは余計なぷよを処理できないのでかなり難しいが、1度成功すれば以降の連鎖のタネがその分強化される仕様のお陰で攻撃力が桁違いになる。 --また、上記システム説明にもある通り、1連鎖でも連続して相殺し続ける限りおじゃまぷよを封じ込められる。これにより、ピンチの際に単消し連発でフィーバーモードに持ち込むといった戦略も可能となっている。 --このシステムの導入によって「完全実力ゲーから運ゲーになってしまった」という声や「自動で連鎖ができるのは味気ない」「相手より大きい連鎖を自力で撃ったのに負けた」という声もある。しかしながら、いつ「フィーバーモード」に突入するか、いつ連鎖を起こすか、等の勝敗を大きく左右するかけひき要素も強く、運と逆転要素が増えただけで完全に「運ゲー」というわけではない。 --ここまで読んだらカウンターが完全有利かと思われるかもしれないが決してそうではない。フィーバーモードの制限時間は最初15秒だが、相殺された側に1秒ずつ追加されていく((最大30秒まで。ちなみに全消しで5秒増える。))。~ 先制パンチで倒しきるか、後の先を取って大ダメージを与えるかという駆け引きは連鎖だけでなくフィーバーモードの扱い自体にも行われる。 -今作からCOMのAIが大幅に強化され、連鎖を巧みに組み上げてくるようになった。より強いCOMとなると4~5連鎖をすばやく連発したり、時には7連鎖以上の大連鎖をしかけてくることもある。 --全体的な難易度は「おぷしょん」の「なんいど」から「かんたん/ふつう/むずい」の3段階が選べるため、相手が強すぎてキツイと感じる初心者や逆に相手が弱すぎてヌルイと感じる上級者でも安心な仕様となっている。 ---GBA版とDS版ではこれに加え、「めっちゃかんたん」「めっちゃむずい」を含めた5段階から自分の好きな難易度を選べるようになっている。 ---- **問題点 -本作の対戦ルールには、通常の「フィーバールール」の他に、従来の『ぷよぷよ通』とほぼ同様の「クラシックルール」、フィーバーモードになると逆に攻撃力が弱くなる「トラップルール」、自分で好みのルール設定をして遊ぶことのできる「エディットルール」が収録されているが、DS版以外ではなぜか「フリーたいせん」モード(COM相手に1人で対戦するモード)では「フィーバールール」固定で一切使用できない。 --DS移植版のみ、COMとの対戦時でも4つのルールすべてを選んで遊ぶ事が可能となった。 -AC版に限り、「とことんぷよぷよ」がフィーバーモード1種類のみでしか遊べないうえに、難易度の変更も不可能。 --移植版では、「とことんぷよぷよ」でモード選択(「フィーバー」「タスク」((従来の『ぷよぷよ』でいうところの「とことんなぞぷよ」モードにあたるもの。))「オリジナル」の3種類)と難易度(3段階)の変更が可能になった。 -AC版に限り、従来のシリーズとは異なりメニューに「ふたりでぷよぷよ」が存在せず、プレイヤー同士で対戦したい場合には「とことんフィーバー」以外のプレイ時に「乱入」をする必要があるという面倒な仕様となっている。 --移植版では、従来のシリーズと同様にメニューに「ふたりでぷよぷよ」が追加されたため改善されている。 -AC版及びDC版以前の移植版(PS2/GC/Xbox版)では「とことんぷよぷよ」の使用キャラクターがアミティに固定されており、他のキャラを選んで遊ぶことができない。 --DC版以降の移植版からは、隠しコマンドを入力する必要があるものの、一応好きなキャラクターを選んで遊ぶことが可能になった。 -ストーリーモード以外の対戦時のBGMが1種類のみに固定されており変更不可能。 ---- **賛否両論点 -キャラクターや世界観、イラスト表現の一新。当然の事ながら、旧作ファンからの猛烈な反発を招いた。 --先に挙げた「少女漫画・ジュニア小説文庫」系統の方向性に慣れ親しんだ旧作ファンにとって、『[[ソニックアドバンスシリーズ>ソニックシリーズ]]』や『[[ポップンミュージックシリーズ]]』を彷彿とさせるポップな画風のイラスト群は、すんなりと受け入れられるものではなく、旧作からの出典であるはずのアルルやカーバンクルの新規イラストは全くの別人としか捉えられない人が多かったのも事実である。 --さらに、前作までの主人公であった筈のアルルの今作での扱われ方の中途半端さも、旧作ファンの反感に拍車をかけた。前作までのマスコットのカーバンクルは完全な「隠しキャラ(要はファンサービスのオマケ)」として、強力な「隠しボス」の位置に据えられてそれなりの立場で扱われているのに対し、アルルはストーリーの後半にぽっと出るだけで特に重要な役割も与えられておらず、単なるチョイ役感に怒りや肩透かし感を覚えた旧作ファンは多い。 ---デザイン面でも、アルルの目の色が変わったと当初は不評を買っていた(茶→青)。これは本作のみで、『フィーバー2』以降のシリーズからは従来シリーズ通りの茶色に戻された。 --異世界ではあるものの、旧シリーズ同様に魔法が存在する世界であるため、「魔導学校」などの一部用語や設定は類似しており、引き続き使われている。 --また、見た目や性格等は異なるものとなっているものの、「元気な女の子主人公」「格闘技を使う高飛車なライバル」「緑髪でツノが生えた女キャラ」「ぷよを回転できない骨キャラ」など、旧作を思わせるような設定のキャラも何名か居る。「変更するなら旧作を思い出させないものにしてほしかった」という声は多かった。 -問題視されたアルルのキャラ性能 --使用するキャラによって組ぷよのパターンが違うのが本作の特徴ではあるが、隠しキャラでも何でもないアルルは各パラメータが旧作を踏襲し、組みパターンも従来通り「2個組しか落ちてこない」というものだった。 ---当時はまだ3個組や4個組みの積み方に慣れていないプレイヤーが多かったため、従来のぷよぷよとほぼ同じ感覚で連鎖を組めるアルルの性能は、本作のウリを全力で否定するかのものであった。~ 事実、初期に開かれたぷよぷよフィーバー大会では圧倒的にアルルを選ぶ人が大半であった。 --ただし、他のキャラの研究や、3個以上の効率のよい組み方が構築されていくにつれて、初期のアルル最強論は影を潜めていく事となる。~ 上級者はすぐに大連鎖を組め、かつ攻撃力の高い「クルーク」、フィーバーモード最強の「さかな王子」、開幕からの猛攻が強い「ユウちゃん」などを好んで使うようになっていく。 ---2個組しかないということのデメリットは連続相殺がしづらく、おじゃまぷよを耐えてフィーバーに持ち込むことがやや辛いということになる。 -さらに問題視されたカーバンクルの性能 --フィーバールールと3~4個組みの研究が進むにつれ、代わって問題視され始めたのは同じく旧キャラのカーバンクルである。こちらはツモの総量が「計48個」と全キャラの中でトップの超多ツモキャラであり、パターンの関係上3・4手目で速攻全消しが起こしやすくなっている。速攻だけでなく長期戦も得意であるため、一時はカーバンクル最強説まで流れたこともあり、対戦では使用を嫌われることもあった。 //---3手全消しを狙えるキャラは他にフェーリなども居る。 //↑フェーリは『フィーバー2』から登場するキャラで、本作にはいないためCOしました。『フィーバー2』のことはここではなく『フィーバー2』の記事に書いてください。 ---- **総評 基本ルールやゲームシステムなどの根本面のみならず、世界観やキャラクターデザインの方向性すら完全に変えた事で、古参ファンから猛烈な反感を買ってしまった。 しかしブランドとしての魅力が低迷し、またコンパイルの経営破綻から今後の展開が危ぶまれていた「ぷよぷよ」を完全復活させ、新たな一歩を踏み出したという点は決して無視する事のできない大きな功績でもある。~ 肝心のゲーム性の面で言えば一部のキャラの扱いや性能にやや問題があるが、上級者にも初級者にも楽しめるよう配慮されており、今作がシリーズ初プレイというユーザーにも安心して手に取れる出来に収まっている。これから長きに渡って「ぷよぷよ」が多くの人に愛され続ける為のターニングポイントとして、本作はその大役を見事に果たしたと評価できるだろう。 //セガは「シリーズ久々のヒット作」という本作の評価に驕る事無く、本作で得られた評価点・題点・賛否両論点をしっかりと分析して次回作に繋げていった。~ //世界観やキャラクターデザインの好き嫌いはさておき、その努力は大いに賞賛すべきものではないだろうか。 //ちょっと手放しで褒めすぎではないか?ってのと、若干日本語が怪しいのを修正 //賞賛すべきかどうかはプレイヤーが決めること。 ---- **PS2/GC/Xbox移植版について |ジャンル|アクションパズルゲーム|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/6156M1HEGZL.jpg,height=160)&br;&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51M1TREKV7L.jpg,height=160)''PS2版''|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/617K8E7041L.jpg,height=160)&br;&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51RH021TX9L.jpg,height=160)''GC版''|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/3161VB8ADTL.jpg,height=160)''Xbox版''| |対応機種|プレイステーション2&br;ニンテンドーゲームキューブ&br;Xbox|~|~|~| |発売元|セガ|~|~|~| |開発元|デジミックス|~|~|~| |発売日|【PS2】2004年2月4日&br;【GC】2004年3月24日&br;【Xbox】2004年4月24日|~|~|~| |定価|4,980円(税別)|~|~|~| |プレイ人数|1~2人|~|~|~| |セーブデータ|【GC】メモリーカード使用数:1~|~|~|~| |レーティング|CERO:全年齢(全年齢対象)|~|~|~| |廉価版|【PS2】PlayStation 2 the Best:2005年2月4日/2,667円(税別)&br;【GC】お買い得版:2005年2月4日/2,667円(税別)|~|~|~| |配信|【Xbox360】[[Xboxクラシックス>http://marketplace.xbox.com/ja-JP/Product/%E5%AE%8C%E5%85%A8%E7%89%88-%E3%81%B7%E3%82%88%E3%81%B7%E3%82%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC/66acd000-77fe-1000-9115-d80253450804]]:2007年12月4日/1,029円(税込)|~|~|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|~|~| |ポイント|色々な箇所に粗が目立つ地雷移植|~|~|~| |>|>|>|>|CENTER:''[[魔導物語・ぷよぷよシリーズ関連作品リンク>魔導物語・ぷよぷよシリーズ]]''| -本作は多くの機種に移植されているが、特にこの''プレイステーション2・ニンテンドーゲームキューブ・Xbox版''(廉価版や配信版含む)の3機種については、以下の点で&color(,khaki){''劣化移植として地雷扱い''}されることが多い。 --操作性が悪い(いわゆる「もっさり」気味)。 --PS2版とXbox版では試合開始前にロードがある(「NOW LOADING」の文字が表示される)。 --DC版等にはある隠しコマンド(一人用のフリーキャラセレやCPU強化、隠し全開放など)の類が、この3機種では一切存在しない。 --DC版等には搭載されている対戦ルールのうちの1つである「トラップルール」が、この3機種版には搭載されていない。 --「フリーたいせん(VSCOM)」「ふたりでぷよぷよ」で対戦終了後に別のキャラクターを選び直したい場合、いちいちコンティニューカウントダウンを待って一度ゲームオーバーになるか、コンティニューしてから試合開始後にスタートボタンを押してメニューを開いて選択するという方法をとる必要があり、少々手間がかかる(他機種版では試合終了後にこのカウントダウンなしで「ゲームを続ける」「キャラクター選択」「ゲームをやめる」を選べるメニューが表示される)。 --独自要素として連鎖時に立体的なカメラアクションが発生するが、見づらいと不評(おぷしょんでカメラアクションのありなしの設定は可能)。 --相殺で「フィーバーゲージ」が一度に2つ増えたり、リプレイ再生がおかしくなったりするなどのバグがいくつかある。また、「フィーバーモード」突入時のボイスがなく、代わりに全消し時になぜかこのボイスが出る。 -PS2版は『ぷよぷよフィーバー』初の家庭用移植版なのだが、同時期に発売されたにも関わらずおまけ要素が多数追加されているドリームキャスト版と比較し、色々な面で粗が目立つ出来となっている。 --GC版とXb版はRenderWareを使用してPS2版から移植された物のため、基本的にPS2版と同様の問題点を抱えている。特に操作性が問題。 -なおPS2版の操作性は、次作『[[ぷよぷよフィーバー2]]』以降からは改善されている。 ---- **その他の移植版 -上記以外では、ドリームキャスト・携帯電話アプリ・Mac OS X・Windows XP・ポケットPC(Windows CE・Palm OS)・ニンテンドーDS・PSP・スマートフォン(iOS・Android)等、非常に多くの機種へ移植されている。 --ドリームキャスト版以降の移植版では一人用モードを好きなキャラクターで遊べたり(ストーリーは無し)、CPUをさらに強化する隠しコマンド、GBA版以降では一人用でもクラシックルールでプレイ可能な隠しコマンド、Windows版ではネットワーク接続によるオンライン対戦など、様々な追加要素が搭載され、これらはおおむね好評だった。しかしこのWindows版は自社サーバを使用していた為、とてつもない赤字だったようである([[ソース>https://www.4gamer.net/games/434/G043433/20180927088/]])。 -2006年にはぷよぷよ15周年記念として『ぷよぷよフィーバー ~ぷよぷよ15周年カーニバル版~』がWindowsで無料配信されていた。Windows版ぷよぷよフィーバーがベースとなっており、3月~12月にかけて毎月24日を挟んだ7日間限定でオンライン対戦を無料で遊ぶ事が出来るようになっていた。半面ストーリーモードなど一部の機能は塞がれている。 --オンラインマッチング中に極稀にCPUが操るキャラクターが乱入することがあり、勝利すると様々なグッズが当たる懸賞に応募することが出来た。乱入するキャラクターはアルル・カーバンクルの他、毎月変わるゲスト枠が存在。主に[[ソニック>ソニックシリーズ]]や[[結城晶>バーチャファイター]]、[[真宮寺さくら>サクラ大戦シリーズ]]といったセガを代表するキャラクターが登場していたのだが、5月には''何故かぷよぷよと全く接点のない長州小力が乱入していた''事は今でも語り草になっている。 ---- **余談 -時間が経った現在でも、セガと本作以降の新シリーズ作品に対して否定的な感情を持っている旧作ファンはいるが、さらに厄介なことにその「旧作ファン・旧魔導シリーズを目の敵にする、あるいは老害扱いする」新シリーズファンも現れ、新旧ファン同士の対立が起きるようになってしまった。 --このため2chなどのコミュニティサイトでも「''魔導時代のぷよの話題は魔導スレへ、フィーバー時代のぷよの話題はフィーバースレへ''」という具合に住み分けせざるを得ない状態が続いている。 -15周年記念作品である『[[ぷよぷよ!>ぷよぷよ! Puyopuyo 15th anniversary]]』以降からはアルルとカーバンクル以外の過去作キャラクター(魔導キャラ)も多く復活し、出番が増えてきている。 ----
//情報欄が長いので目次を上に移動 #contents ---- //仕分け議論を経て、良作判定が決定しました。 //なぜか肝心の評価点についての項目がなかったため、とりあえず項目を作成(ついでに問題点も作成)しました(15/11/19)。 //文章量の割に目次が微妙に長く見辛くなってしまっていたため、小見出し(***)を全て普通の太字に変更(2017/1/4) *ぷよぷよフィーバー 【ぷよぷよふぃーばー】 |ジャンル|アクションパズル|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/3175JGMEM3L.jpg,height=160)''DS版''|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61KSFEYVGAL.jpg,width=160)''GBA版''|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/516P92MFBNL.jpg,height=160)''PSP版''| |対応機種|アーケード他&br()多機種で発売|~|~|~| |発売元【AC】&br()発売・開発元【DS/GBA/PSP】|セガ|~|~|~| |開発元【AC】|ソニックチーム&br()マイルストーン|~|~|~| |稼働開始日【AC】|2003年11月|~|~|~| |発売日【DS/GBA/PSP】|2004年12月24日|~|~|~| |定価【DS/GBA/PSP】|4,800円(税別)|~|~|~| |プレイ人数|【AC/PSP】1~2人&br;【DS】1~8人&br;【GBA】1~4人|~|~|~| |セーブデータ|【DS/GBA】1個(フラッシュメモリ)|~|~|~| |レーティング【DS/GBA/PSP】|CERO:全年齢(全年齢対象)|~|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|~| |ポイント|『ぷよぷよ』シリーズナンバリング5作目&br;世界観・キャラデザ・システムを大幅変更&br;新規ファンを獲得したが旧作ファンからは反発多し|~|~|~| //&br()コンパイル時代のぷよ(魔導)ファン大顰蹙 |>|>|>|>|CENTER:''[[魔導物語・ぷよぷよシリーズ関連作品リンク>魔導物語・ぷよぷよシリーズ]]''| ---- 本作は数多くの機種に移植されているが、ここでは主に「アーケード版」と「ニンテンドーDS版」に準拠して説明する。~ その他の移植機種版についてはページ下部を参照。~ 「プレイステーション2・ニンテンドーゲームキューブ・Xbox版」(&color(,khaki){''劣化ゲー判定''})については後述。 ---- **概要 90年代に一世を風靡した落ち物パズルゲーム『[[ぷよぷよ]]』の5作目であり、経営破綻したコンパイルから、『ぷよぷよ』の権利を取得したセガ制作による新シリーズの第1弾。タイトルの「フィーバー」は、シリーズ5作目の「FIVE」との掛け合わせ。~ 厳密に言えば、セガ単独の初制作は『[[みんなでぷよぷよ]]』だが、そちらは従来のキャラクターと『[[ぷよぷよ通]]』のシステムを使った作品であり、ナンバリングタイトルには含まれていない。 ゲームシステムとしては、第2作目である『ぷよぷよ通』の時点で既に完成され、その後の『[[ぷよぷよSUN]]』『[[ぷよぷよ~ん]]』では、続編としての目新しさに欠けた感のあるコンパイルのぷよぷよシリーズだが、本作では開発メーカーが変わったこともあり、ゲームシステム面の改革に留まらず、世界観と登場キャラクター、さらにはキャラクターデザインまで一新するという一大変革が施された。 このため、旧作ファン(主に、原作である『[[魔導物語>魔導物語1-2-3]]』のファン)からは強い反発を招いたが、この大幅な内容刷新と大々的プロモーション(著名タレント起用による宣伝、様々な機種への移植等)が新規プレイヤーを呼び込みぷよぷよシリーズそのものの延命に繋がったも事実で、これ以後、セガ制作による『ぷよぷよ』はシリーズ化され、継続して発売されるようになった。 ---- **特徴 &font(b,16){ゲームシステム}~ &font(b,14){基本的なルール} -基本的には『ぷよぷよ通』のルールがベースとなっている。ただし、以下のような変更点がある。 --これまでのシリーズでは落ちてくる「組ぷよ」は常に「2個一組」だったが、今回はそれに加えて「3個ぷよ」や「4個ぷよ(2個組×2や、色を自由に変化できる巨大なぷよ)」が導入された。 --キャラクターによって組ぷよの出現するパターンや、連鎖したときのスコアボーナス(=攻撃力)が異なるようになり、選んだキャラクターによってある程度性能差が変化するようになった。 --前作までと同様に「相殺(そうさい)」が可能だが、今作では相殺が発生した直後だけおじゃまぷよの落下が抑止され、一度でもぷよが消えない積み上げ時に初めておじゃまぷよが降ってくるようになった。 --ぷよを積み上げると「ばたんきゅ~(ゲームオーバー)」となる敗北判定の位置が、前作まではフィールドの「左から3列目の最上部」のみだったが、今作からは「中央2列の最上部のどちらか」となり、その位置には目印として「×」マークが表示されるようになった。積まれたぷよが×の位置のいずれかを埋めてしまうとゲームオーバーとなる(片方だけでもアウト)。 &font(b,14){フィーバーモード} -本作の新システム。相手から送られてきた予告おじゃまぷよを相殺するたびに「フィーバーゲージ」が増えていく。~ ゲージを満タンにするとフィールドが切り替わり、「連鎖のタネ」と呼ばれる大連鎖が起こる形で予め組まれたぷよの集まりが、一定時間連続で降ってくる「フィーバーモード」が開始する。 --フィーバーゲージの増加量は1連鎖毎に一定で、一発で相殺した量には影響しない。従来通り連鎖で反撃ができずとも、連続で消せれば複数手数を使ってお邪魔ぷよを細かく崩し、ゲージを稼ぐという手段も取れる。 --フィーバーモード中は1度でもぷよを消すと残ったぷよが全て無くなり、つぎの連鎖のタネが降る。 ---すでに連鎖が起こる形でぷよが組まれているため、連鎖の開始位置のぷよを見切ってうまく消すだけで、いきなり大連鎖を起こすことが可能。全消しも容易。 ---つぎに降ってくる連鎖のタネは前回の連鎖数に応じてより大きくなっていく。上手く消せれば大きく、やや難しくなるが、逆にうまく連鎖できなかった場合はつぎの連鎖のタネが小さくなる。 --従来では自分も相手もツモ順まで同じなので、同じ行動を取れば全く同じ状況を作ることができたが、今作は前述の組ぷよパターンがキャラごとに異なる点のみならず、「フィーバー」の概念もあるため、全く同じ状況を作る「コピー積み」の作戦は運用困難になっている。 &font(b,14){その他システム} -一部の移植版では対戦時に選べる難易度が、従来の5段階(「激甘/甘口/中辛/辛口/激辛」)から激甘と激辛を除いた3段階(「甘口/中辛/辛口」)になっている。 --ちなみにDS移植版の任天堂公式の紹介ページの画像は試作品のものを使用しているのか、実際に発売されている製品版とは異なり「甘口/中辛/辛口」の3段階しか表示されていない画像が載っていたりする(フィーバーゲージの表示等も実際に発売されているのものと異なっている)。 -DS版ではぷよぷよ史上初となる8人対戦を搭載している。 --足りない人数をCOMで補うことで1人で遊ぶ事も可能なほか、チーム戦で遊ぶ事も可能となっている。 //「''ぷよ''史上初の8P対戦を実現!」とのこと(任天堂公式サイトの紹介ページの画像より) &font(b,16){グラフィック表現・演出方面}~ &font(b,14){主要登場人物の大幅入れ替え} #region(登場キャラクター) -新キャラクター:アミティ、ラフィーナ、リデル、タルタル、クルーク、アコール先生、おしゃれコウベ、どんぐりガエル、こづれフランケン、おにおん、さかな王子、ユウちゃん、ほほうどり、ポポイ(隠) -前作から引き続き登場:アルル、カーバンクル(隠) #endregion -主人公はアルルから新キャラクターの「アミティ」に交代(ただし上級者向けコースのみ「ラフィーナ」が主人公)。他の登場人物も、前作までの「アルル」と「カーバンクル」を除いて''総入れ替え''となった。 --それに伴い、物語の舞台そのものも「プリンプ魔導学校とその周辺」という、アルルの住んでいた世界とは全く別の新たな世界へと変わった。 --本作でのアルルは「異世界(前作までの魔導世界)からアミティ達の世界に飛ばされてきた」という設定で、ほんの脇役程度の出番のみ。一方でカーバンクルは隠しボスキャラとして登場。 &font(b,14){イラスト・グラフィック表現の一新} -旧来のぷよぷよのイラスト表現は、主にカラーインクによる淡い色彩で彩った、例えると「少女漫画・ジュニア小説文庫」の方向性で押し出して来たのに対し、本作からは「欧米カートゥーンアニメ」を彷彿とさせるイラストの表現へと変化。これ以後、この表現方法がぷよぷよシリーズの新しいスタンダードとなる。 --キャラクターデザイナーは、同社発売の『[[サクラ大戦2>サクラ大戦2 ~君、死にたもうことなかれ~]]』の敵キャラデザインなどを担当した竹浪秀行氏。氏が担当したのは本作のみで、次回作以後、担当デザイナーは別の人(nino氏など)に交代している。 -ハードの性能向上により、カートゥーン調のイラスト表現はそのままゲーム内のグラフィック表現として反映する事が可能となった。ぷよぷよの動きや潰れた時の挙動も今まで以上に滑らかになる。 --ぷよぷよフィーバーに慣れてから通やSUNを遊びなおすと、旧作のぷよぷよに固さを感じる程である。 &font(b,14){連鎖ボイスの法則の変化} -前作までは連鎖数によって発声されるボイスが固定されていたが、本作では基本の掛け声を連呼し、連鎖の節目や終わりにフィニッシュボイスで決め技を使う。このため、連鎖の大きさに応じてボイスの順番が変わる。 --連鎖終了直前には「強化魔法」の名称などを連呼し、フィニッシュ技の語頭を繰り返す演出となる(例:アクセル! アクセル! ブ・ブ・ブリザード!)。これは『魔導物語』での強化魔法「ダイアキュート」の演出が元ネタで、今作のアルルの場合、そのまま「ダイアキュート」が強化ボイスに割り当てられている。 ---ちなみに、「おぷしょん」モードの言語設定を英語にすると、アルルの連鎖ボイス「ダイアキュート(本来は「di acute」で2倍鋭いの意)」が、「dia-cute」と区切りを誤解したのか「ダイアモンドキュート(ダイアモンドのように可愛い)」となっている。 --前作までは最大の連鎖ボイスが聴けるのは7連鎖だったが、本作から最強のフィニッシュ技を拝むためには13連鎖以上を完成させる必要がある。 ---一見、かなり困難に思えるが、本作のフィーバーモードは以後の作品よりも連鎖数を伸ばしやすいために練習次第では十分に達成可能。また、新たに追加された「とことんフィーバー」モードのおかげで試合以外でも上位のフィニッシュ技を観れるようになっている。 ---- **評価点 -新システム「フィーバーモード」の導入。これにより、連鎖が自力で組めない初心者の救済となるほか、いつ「フィーバーモード」に突入するかといった新しい駆け引きも生まれた。 --上級者にとっても無用ではない。「連鎖のタネに更に積み込んで連鎖を引き伸ばす」というテクニックは余計なぷよを処理できないのでかなり難しいが、1度成功すれば以降の連鎖のタネがその分強化される仕様のお陰で攻撃力が桁違いになる。 --また、上記システム説明にもある通り、1連鎖でも連続して相殺し続ける限りおじゃまぷよを封じ込められる。これにより、ピンチの際に単消し連発でフィーバーモードに持ち込むといった戦略も可能となっている。 --このシステムの導入によって「完全実力ゲーから運ゲーになってしまった」という声や「自動で連鎖ができるのは味気ない」「相手より大きい連鎖を自力で撃ったのに負けた」という声もある。しかしながら、いつ「フィーバーモード」に突入するか、いつ連鎖を起こすか、等の勝敗を大きく左右するかけひき要素も強く、運と逆転要素が増えただけで完全に「運ゲー」というわけではない。 --ここまで読んだらカウンターが完全有利かと思われるかもしれないが決してそうではない。フィーバーモードの制限時間は最初15秒だが、相殺された側に1秒ずつ追加されていく((最大30秒まで。ちなみに全消しで5秒増える。))。~ 先制パンチで倒しきるか、後の先を取って大ダメージを与えるかという駆け引きは連鎖だけでなくフィーバーモードの扱い自体にも行われる。 -今作からCOMのAIが大幅に強化され、連鎖を巧みに組み上げてくるようになった。より強いCOMとなると4~5連鎖をすばやく連発したり、時には7連鎖以上の大連鎖をしかけてくることもある。 --全体的な難易度は「おぷしょん」の「なんいど」から「かんたん/ふつう/むずい」の3段階が選べるため、相手が強すぎてキツイと感じる初心者や逆に相手が弱すぎてヌルイと感じる上級者でも安心な仕様となっている。 ---GBA版とDS版ではこれに加え、「めっちゃかんたん」「めっちゃむずい」を含めた5段階から自分の好きな難易度を選べるようになっている。 ---- **問題点 -本作の対戦ルールには、通常の「フィーバールール」の他に、従来の『ぷよぷよ通』とほぼ同様の「クラシックルール」、フィーバーモードになると逆に攻撃力が弱くなる「トラップルール」、自分で好みのルール設定をして遊ぶことのできる「エディットルール」が収録されているが、DS版以外ではなぜか「フリーたいせん」モード(COM相手に1人で対戦するモード)では「フィーバールール」固定で一切使用できない。 --DS移植版のみ、COMとの対戦時でも4つのルールすべてを選んで遊ぶ事が可能となった。 -AC版に限り、「とことんぷよぷよ」がフィーバーモード1種類のみでしか遊べないうえに、難易度の変更も不可能。 --移植版では、「とことんぷよぷよ」でモード選択(「フィーバー」「タスク」((従来の『ぷよぷよ』でいうところの「とことんなぞぷよ」モードにあたるもの。))「オリジナル」の3種類)と難易度(3段階)の変更が可能になった。 -AC版に限り、従来のシリーズとは異なりメニューに「ふたりでぷよぷよ」が存在せず、プレイヤー同士で対戦したい場合には「とことんフィーバー」以外のプレイ時に「乱入」をする必要があるという面倒な仕様となっている。 --移植版では、従来のシリーズと同様にメニューに「ふたりでぷよぷよ」が追加されたため改善されている。 -AC版及びDC版以前の移植版(PS2/GC/Xbox版)では「とことんぷよぷよ」の使用キャラクターがアミティに固定されており、他のキャラを選んで遊ぶことができない。 --DC版以降の移植版からは、隠しコマンドを入力する必要があるものの、一応好きなキャラクターを選んで遊ぶことが可能になった。 -ストーリーモード以外の対戦時のBGMが1種類のみに固定されており変更不可能。 ---- **賛否両論点 -キャラクターや世界観、イラスト表現の一新。当然の事ながら、旧作ファンからの猛烈な反発を招いた。 --先に挙げた「少女漫画・ジュニア小説文庫」系統の方向性に慣れ親しんだ旧作ファンにとって、『[[ソニックアドバンスシリーズ>ソニックシリーズ]]』や『[[ポップンミュージックシリーズ]]』を彷彿とさせるポップな画風のイラスト群は、すんなりと受け入れられるものではなく、旧作からの出典であるはずのアルルやカーバンクルの新規イラストは全くの別人としか捉えられない人が多かったのも事実である。 --さらに、前作までの主人公であった筈のアルルの今作での扱われ方の中途半端さも、旧作ファンの反感に拍車をかけた。前作までのマスコットのカーバンクルは完全な「隠しキャラ(要はファンサービスのオマケ)」として、強力な「隠しボス」の位置に据えられてそれなりの立場で扱われているのに対し、アルルはストーリーの後半にぽっと出るだけで特に重要な役割も与えられておらず、単なるチョイ役感に怒りや肩透かし感を覚えた旧作ファンは多い。 ---デザイン面でも、アルルの目の色が変わったと当初は不評を買っていた(茶→青)。これは本作のみで、『フィーバー2』以降のシリーズからは従来シリーズ通りの茶色に戻された。 --異世界ではあるものの、旧シリーズ同様に魔法が存在する世界であるため、「魔導学校」などの一部用語や設定は類似しており、引き続き使われている。 --また、見た目や性格等は異なるものとなっているものの、「元気な女の子主人公」「格闘技を使う高飛車なライバル」「緑髪でツノが生えた女キャラ」「ぷよを回転できない骨キャラ」など、旧作を思わせるような設定のキャラも何名か居る。「変更するなら旧作を思い出させないものにしてほしかった」という声は多かった。 -問題視されたアルルのキャラ性能 --使用するキャラによって組ぷよのパターンが違うのが本作の特徴ではあるが、隠しキャラでも何でもないアルルは各パラメータが旧作を踏襲し、組みパターンも従来通り「2個組しか落ちてこない」というものだった。 ---当時はまだ3個組や4個組みの積み方に慣れていないプレイヤーが多かったため、従来のぷよぷよとほぼ同じ感覚で連鎖を組めるアルルの性能は、本作のウリを全力で否定するかのものであった。~ 事実、初期に開かれたぷよぷよフィーバー大会では圧倒的にアルルを選ぶ人が大半であった。 --ただし、他のキャラの研究や、3個以上の効率のよい組み方が構築されていくにつれて、初期のアルル最強論は影を潜めていく事となる。~ 上級者はすぐに大連鎖を組め、かつ攻撃力の高い「クルーク」、フィーバーモード最強の「さかな王子」、開幕からの猛攻が強い「ユウちゃん」などを好んで使うようになっていく。 ---2個組しかないということのデメリットは連続相殺がしづらく、おじゃまぷよを耐えてフィーバーに持ち込むことがやや辛いということになる。 -さらに問題視されたカーバンクルの性能 --フィーバールールと3~4個組みの研究が進むにつれ、代わって問題視され始めたのは同じく旧キャラのカーバンクルである。こちらはツモの総量が「計48個」と全キャラの中でトップの超多ツモキャラであり、パターンの関係上3・4手目で速攻全消しが起こしやすくなっている。速攻だけでなく長期戦も得意であるため、一時はカーバンクル最強説まで流れたこともあり、対戦では使用を嫌われることもあった。 //---3手全消しを狙えるキャラは他にフェーリなども居る。 //↑フェーリは『フィーバー2』から登場するキャラで、本作にはいないためCOしました。『フィーバー2』のことはここではなく『フィーバー2』の記事に書いてください。 ---- **総評 基本ルールやゲームシステムなどの根本面のみならず、世界観やキャラクターデザインの方向性すら完全に変えた事で、古参ファンから猛烈な反感を買ってしまった。 しかしブランドとしての魅力が低迷し、またコンパイルの経営破綻から今後の展開が危ぶまれていた「ぷよぷよ」を完全復活させ、新たな一歩を踏み出したという点は決して無視する事のできない大きな功績でもある。~ 肝心のゲーム性の面で言えば一部のキャラの扱いや性能にやや問題があるが、上級者にも初級者にも楽しめるよう配慮されており、今作がシリーズ初プレイというユーザーにも安心して手に取れる出来に収まっている。これから長きに渡って「ぷよぷよ」が多くの人に愛され続ける為のターニングポイントとして、本作はその大役を見事に果たしたと評価できるだろう。 //セガは「シリーズ久々のヒット作」という本作の評価に驕る事無く、本作で得られた評価点・題点・賛否両論点をしっかりと分析して次回作に繋げていった。~ //世界観やキャラクターデザインの好き嫌いはさておき、その努力は大いに賞賛すべきものではないだろうか。 //ちょっと手放しで褒めすぎではないか?ってのと、若干日本語が怪しいのを修正 //賞賛すべきかどうかはプレイヤーが決めること。 ---- **PS2/GC/Xbox移植版について |ジャンル|アクションパズルゲーム|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/6156M1HEGZL.jpg,height=160)&br;&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51M1TREKV7L.jpg,height=160)''PS2版''|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/617K8E7041L.jpg,height=160)&br;&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51RH021TX9L.jpg,height=160)''GC版''|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/3161VB8ADTL.jpg,height=160)''Xbox版''| |対応機種|プレイステーション2&br;ニンテンドーゲームキューブ&br;Xbox|~|~|~| |発売元|セガ|~|~|~| |開発元|デジミックス|~|~|~| |発売日|【PS2】2004年2月4日&br;【GC】2004年3月24日&br;【Xbox】2004年4月24日|~|~|~| |定価|4,980円(税別)|~|~|~| |プレイ人数|1~2人|~|~|~| |セーブデータ|【GC】メモリーカード使用数:1~|~|~|~| |レーティング|CERO:全年齢(全年齢対象)|~|~|~| |廉価版|【PS2】PlayStation 2 the Best:2005年2月4日/2,667円(税別)&br;【GC】お買い得版:2005年2月4日/2,667円(税別)|~|~|~| |配信|【Xbox360】[[Xboxクラシックス>http://marketplace.xbox.com/ja-JP/Product/%E5%AE%8C%E5%85%A8%E7%89%88-%E3%81%B7%E3%82%88%E3%81%B7%E3%82%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC/66acd000-77fe-1000-9115-d80253450804]]:2007年12月4日/1,029円(税込)|~|~|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|~|~| |ポイント|色々な箇所に粗が目立つ地雷移植|~|~|~| |>|>|>|>|CENTER:''[[魔導物語・ぷよぷよシリーズ関連作品リンク>魔導物語・ぷよぷよシリーズ]]''| -本作は多くの機種に移植されているが、特にこの''プレイステーション2・ニンテンドーゲームキューブ・Xbox版''(廉価版や配信版含む)の3機種については、以下の点で&color(,khaki){''劣化移植として地雷扱い''}されることが多い。 --操作性が悪い(いわゆる「もっさり」気味)。 --PS2版とXbox版では試合開始前にロードがある(「NOW LOADING」の文字が表示される)。 --DC版等にはある隠しコマンド(一人用のフリーキャラセレやCPU強化、隠し全開放など)の類が、この3機種では一切存在しない。 --DC版等には搭載されている対戦ルールのうちの1つである「トラップルール」が、この3機種版には搭載されていない。 --「フリーたいせん(VSCOM)」「ふたりでぷよぷよ」で対戦終了後に別のキャラクターを選び直したい場合、いちいちコンティニューカウントダウンを待って一度ゲームオーバーになるか、コンティニューしてから試合開始後にスタートボタンを押してメニューを開いて選択するという方法をとる必要があり、少々手間がかかる(他機種版では試合終了後にこのカウントダウンなしで「ゲームを続ける」「キャラクター選択」「ゲームをやめる」を選べるメニューが表示される)。 --独自要素として連鎖時に立体的なカメラアクションが発生するが、見づらいと不評(おぷしょんでカメラアクションのありなしの設定は可能)。 --相殺で「フィーバーゲージ」が一度に2つ増えたり、リプレイ再生がおかしくなったりするなどのバグがいくつかある。また、「フィーバーモード」突入時のボイスがなく、代わりに全消し時になぜかこのボイスが出る。 -PS2版は『ぷよぷよフィーバー』初の家庭用移植版なのだが、同時期に発売されたにも関わらずおまけ要素が多数追加されているドリームキャスト版と比較し、色々な面で粗が目立つ出来となっている。 --GC版とXb版はRenderWareを使用してPS2版から移植された物のため、基本的にPS2版と同様の問題点を抱えている。特に操作性が問題。 -なおPS2版の操作性は、次作『[[ぷよぷよフィーバー2]]』以降からは改善されている。 ---- **その他の移植版 -上記以外では、ドリームキャスト・携帯電話アプリ・Mac OS X・Windows XP・ポケットPC(Windows CE・Palm OS)・ニンテンドーDS・PSP・スマートフォン(iOS・Android)等、非常に多くの機種へ移植されている。 --ドリームキャスト版以降の移植版では一人用モードを好きなキャラクターで遊べたり(ストーリーは無し)、CPUをさらに強化する隠しコマンド、GBA版以降では一人用でもクラシックルールでプレイ可能な隠しコマンド、Windows版ではネットワーク接続によるオンライン対戦など、様々な追加要素が搭載され、これらはおおむね好評だった。しかしこのWindows版は自社サーバを使用していた為、とてつもない赤字だったようである([[ソース>https://www.4gamer.net/games/434/G043433/20180927088/]])。 -2006年にはぷよぷよ15周年記念として『ぷよぷよフィーバー ~ぷよぷよ15周年カーニバル版~』がWindowsで無料配信されていた。Windows版ぷよぷよフィーバーがベースとなっており、3月~12月にかけて毎月24日を挟んだ7日間限定でオンライン対戦を無料で遊ぶ事が出来るようになっていた。半面ストーリーモードなど一部の機能は塞がれている。 --オンラインマッチング中に極稀にCPUが操るキャラクターが乱入することがあり、勝利すると様々なグッズが当たる懸賞に応募することが出来た。乱入するキャラクターはアルル・カーバンクルの他、毎月変わるゲスト枠が存在。主に[[ソニック>ソニックシリーズ]]や[[結城晶>バーチャファイター]]、[[真宮寺さくら>サクラ大戦シリーズ]]といったセガを代表するキャラクターが登場していたのだが、5月には''何故かぷよぷよと全く接点のない長州小力が乱入していた''事は今でも語り草になっている。 ---- **余談 -時間が経った現在でも、セガと本作以降の新シリーズ作品に対して否定的な感情を持っている旧作ファンはいるが、さらに厄介なことにその「旧作ファン・旧魔導シリーズを目の敵にする、あるいは老害扱いする」新シリーズファンも現れ、新旧ファン同士の対立が起きるようになってしまった。 --このため2chなどのコミュニティサイトでも「''魔導時代のぷよの話題は魔導スレへ、フィーバー時代のぷよの話題はフィーバースレへ''」という具合に住み分けせざるを得ない状態が続いている。 -15周年記念作品である『[[ぷよぷよ!>ぷよぷよ! Puyopuyo 15th anniversary]]』以降からはアルルとカーバンクル以外の過去作キャラクター(魔導キャラ)も多く復活し、出番が増えてきている。 ----

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