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*アサンシア~魔杖の呪縛~ 【あさんしあ まじょうのじゅばく】 |ジャンル|RPG|&amazon(B000069SOT);| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|エクシング|~| |開発元|E.O.イマジネーション|~| |発売日|1997年11月27日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)&br()※ゲームアーカイブス版から付加|~| |配信|ゲームアーカイブス:2017年11月22日/628円|~| |判定|なし|~| |ポイント|スコアを競う戦略RPG&br()スピーディなゲームテンポ&br()ストーリーは駆け足気味&br()ファンタジーRPG版『[[スターラスター]]』?|~| //|ポイント|スコアを競うRPG&br()サクサク戦闘&br()内容は薄い|~| ---- #contents(fromhere) ---- //基本情報のポイント、概要、評価点、問題点、総評を改訂、ストーリー、ゲーム内容、システム、余談を追記しました。 **概要 魔王の封印された大陸「アサンシア」を舞台にした中世風ファンタジーRPG。~ キャラクターデザインは『[[ウィザードリィ>Wizardryシリーズ]]』で有名な末弥純氏が担当。~ ゲームデザインは『[[ハイドライド]]』シリーズを手掛けた内藤時浩氏によるもので、STGのように''ハイスコアを競う''という風変わりなRPGとなっている。 ~ //魔王の封印された大陸「アサンシア」を舞台にした中世風ファンタジーRPG。バトルモードとストーリーモードが選択でき、バトルモードはハイスコアを目指すためのモード。 //ストーリーモードは、見習い兵士トーダを主人公にして話が進んでいく。 //スパクトル王国近衛師団長暗殺未遂事件の調査を団長の孫であるコーリンと行う //…のだが、あまりストーリーは関係なかったりする。 //マップに配置されたモンスターを全滅させればステージクリア。 //-スコアを競うというある意味斬新なRPG。 //-コンボシステムもあるが、倒す敵の順番でコンボが発生するという独特なシステムを持つ。 //-また、画面表示はTIMEになっているが正確には行動すると減少するターン制である。 //-レベル上げは町の施設で行う。 ---- **ストーリー (説明書2~3ページより引用) >全てを生み出した「アサンシア」の大地の下で。~ ~ 炎の妖精として生まれたケイネは、妖精世界から追い出され人間界へと飛び込む、~ そこでケイネは人間界を燃やし続ける灼熱の炎となる。その時から人は炎の加護を受けずに燃え尽きる肉体になったという。~ ~ ケイネの生み出した人間界の炎が邪悪なる魔の者をも燃やす事実に脅威した「魔王ケルデオス」は暗黒魔術師として人間界に降り立ち、これにより人々の間にも魔法が広まり恐怖と絶望に支配される魔法王国が生まれることになる。~ 「神」と呼ばれる創造主がこれを黙認した為に世界は「神聖なる祈願」と「暗黒魔法」そして妖精族の純粋たる「炎」が残ることになる。~ ~ ケルデオスは各地に配下の魔術師の砦を置き、人間を撲滅させるように仕向けた。~ 魔の支配が百余年続いた後、これを討つべく立ち上がったマイクス王子や剣匠カーキスを筆頭にした「十二勇士」は死闘の末ケルデオスを討伐しその邪悪なる魂を地底奥深くに封印した。~ ~ ケルデオスの存在した証として世界に「魔法」は残ったが人々はその力に邪悪の念を持たなくなっていった。~ ~ 「そしていくつもの時がながれる・・」~ ~ ここアサンシア大陸の南中央に位置する最も栄えている都市、「王都スパクトル」の国王であるマイクス・シードウェル・スパクトル四世は即位と共に王国最強の近衛師団を設立した。~ 人々は全身に蒼い鎧を纏った近衛師団の兵士たちを「蒼き戦士たち」と呼び近隣諸国にも畏怖と脅威を与えていた。~ ~ ある日王都スパクトルに異変が起こる。王国近衛師団「蒼き戦士たち」のカーキス団長暗殺未遂事件である。~ 事件はスパクトルとロンディニアとの内乱を誘発させ再び世を戦乱へと誘い、その隙に乗じて暗躍を謀ろうとする魔導師サリルスの放った魔物の仕業であった。~ 事の起こりを見抜いたカーキスは国王に報告を行い、暗殺未遂現場に居合わせた見習い剣士トーダを、コーリンとともにラウキニの丘へと向かわせるのだった…。 ---- **ゲーム内容 -ストーリーモード --主人公のトーダ(名称変更可能)を操作し、仲間を集めながら全8ステージをクリアしていく。 --ステージ間は一枚絵による演出などでストーリーが展開する。 --ゲームオーバーになっても所持金・アイテム・レベルを引き継いでリトライが可能。ただしステージクリア時のスコアにマイナス補正がかかるようになる。 --一度クリアしたステージの再挑戦はできない。 -バトルモード --ストーリーモードのステージ1から7までを選び、そのステージでのスコアを競う。難易度はEASY・NORMAL・HARDの3種類。 --パーティは主人公のトーダ(固定)の他にストーリーモードで一度でも仲間にしたことがあるキャラを3人まで選択可能。 --クリア時はスコアに応じた段位が表示され、段位上げのためのアドバイスが聞ける。 ---- **システム・特徴 ***フィールド -各ステージのフィールドマップ上にはモンスターのシンボルが多数存在する。それらを全滅させるのがステージクリアの条件。 -画面右上には残り時間である''TIME''の数値が表示され、移動や戦闘などを行うと減少し0になるとゲームオーバー。主人公のトーダのHPが0になっても同様。 -ステージ開始直後のフィールドマップは主人公の周囲を除いて霧に包まれて見えない状態になっている。 霧を消すためには見えない場所へ移動を行う必要がある。((霧を全て取り除くアイテムも存在する。)) --マップの広さは固定だが、地形の配置や都市・ダンジョンなどの場所は毎回ランダムで決定される。 -移動は通常は画面に表示された方向に対して十字キーで行う。移動にかかるTIMEは地形の移動のし辛さによって変動する。 --パーティ全員のHPが半分以下になると徒歩移動となり、移動にかかるTIMEが倍増してしまう。 -以下、特殊な移動方法。 --''駆け足移動''(R1ボタン) ---全体マップを開き、指定した場所へ一直線に駆け足で移動する。通常移動と違い斜め方向にも移動できる。~ 移動の途中で山などの障害物や敵シンボルにぶつかると中断。 --''空間移動''(R2ボタン) ---パーティーメンバーに魔法使いキャラがいる場合のみ使用可能。全体マップを開き、指定した場所へテレポート移動を行う。~ 距離に関係なくTIMEは10減少する。 --''クリスタル'' ---特定の地点同士を結ぶようにテレポートで移動可能な地形。TIMEは消費しない。 -''カタパルト攻撃''(L1ボタン) --全体マップを開き、指定した敵シンボルに対して間接攻撃を仕掛けてその総数を減らせる。射程は無限で1発につき最低でも1体は倒せる。スコアは獲得できない。 --指定した場所に敵がいなければ無駄弾になり、都市に対して撃ってしまうと都市にダメージを与えてしまう。 --弾は初期で10発所持、最大20発まで所持可能。弾の補充は各都市への初訪問時に5発分補充されることがある。 ***都市 -1つのステージにつき数か所存在。モンスターからの防衛対象であり、占拠されてから時間が経過しダメージ率が100%になると崩壊し利用不能になり、ステージクリア時のスコアボーナスも減少する。 --都市に入ると自動的に各キャラクターのHP・MPが全快。また、初訪問時にはアイテムやカタパルトの弾が入手できる。滞在時間としてTIMEは10経過する。 -各施設の説明 --''宿屋'':現在の状態をメモリーカードにセーブする施設。 --''店'':アイテムを購入する施設。「薬屋」「武器屋」「よろず屋」「石屋」と都市によって店の名前が異なり、扱うアイテムの種類も変化する。 --''広場'':仲間になったことのあるパーティーキャラの編成を行う施設。戦闘でHPが0になり離脱したキャラもここで復帰させられる。 -以下はストーリーモードのみ。 --''鍛冶屋・魔術師ギルド'':お金を払ってキャラクターのレベルを上げる施設。鍛冶屋は戦士系・魔術師ギルドは魔法使い系のキャラに対応する。 --''酒場'':仲間加入のフラグになっている施設。''ステージ攻略中一度も立ち寄らないとクリアしても同ステージのやり直しになってしまう。'' ***ダンジョン -1つのステージにつき数か所存在。入ると別のマップに切り替わる。見えない部分のマップを移動しながら埋めていく必要があるのはフィールドマップと同様。駆け足移動・空間移動・カタパルト攻撃はできない。 -ダンジョン内のどこかにいるボスを倒すとダンジョン攻略となり、ステージクリア時にスコアボーナスを獲得できる。攻略したダンジョンは崩壊し、二度と入ることはできなくなる。 ***戦闘 -マップ上のモンスターシンボルと重なると戦闘開始。オーソドックスなターン制でターンが経過するごとにTIMEも1減少する。 -お金を払ってレベルを上げるシステム上、戦闘勝利で得られるのはお金とスコアのみで経験値の概念はない。 -''必殺技'' --敵に攻撃をするごとに各キャラのステータス欄の下に表示される''ELATEゲージ''が溜まり、満タン時にゲージを消費してで強力な必殺技を繰り出せる。 ---キャラのレベルが5以上になることでゲージを2段階分溜めれるようになり、満タン時にはさらに強力な別の必殺技になる。 -''魔法'' --攻撃の際に攻撃力のレベルを決定し、それに応じて威力と消費MPが増加するようになっている。『[[ウィザードリィ6>Wizardry 6 Bane of the Cosmicforge]]』のパワーレベル制に類似したシステム。 --常時全体攻撃扱いで、敵の数の分だけMPを消費する。 -''コンボボーナス'' --全てのモンスターには赤・緑・青の3色の内のひとつが設定されており、倒すごとに色がカウントされ、特定の順番でスコアボーナスが得られる、ボードゲームの役のようなシステム。 --コンボボーナスの順番表は移動・戦闘中問わずいつでも確認できる。また、順番表には書かれていないシークレットコンボボーナスも存在し、それらはより高いスコアが得られる。 ---- **評価点 -戦闘のテンポがスピーディ。 --戦闘アニメーションは攻撃手段にもよるが一人ずつ行動するのではなく、複数の敵味方が同時に入り乱れて行うため1戦闘にかかるリアル時間は短め。 --ザコ敵は適正レベルの戦士系キャラの攻撃一発で倒れるものが多い。ルール上戦闘回数がかさむゲームなので、戦闘がサクサク進むのは有難いところ。 -末弥純氏によるキャラクターデザイン。 --ゲーム中では原画のバストアップ絵が使われており、同氏のリアルかつ繊細で柔らかいタッチが上手く表現されている。 ---美形の主人公と相方の美少年をはじめ、小太りで髭面のおっさんエルフ、呪いで顔と腕を獣に変えられた拳闘士、爬虫類人などの個性的なキャラも。何故か女性陣は元盗賊だらけ。 --ボスモンスターのデザインも担当しており、デモムービーやエンディングで原画が使われている。 --初回特典では同氏のイラスト入りカレンダーカードが付属していた。キャラデザが本作の大きなセールスポイントだった点が窺える。 -戦略性のあるステージ攻略・スコア稼ぎ。 --スコアを稼ぐためには都市を防衛しつつ敵を効率よく撃破してコンボボーナスを獲得、残りTIMEと相談しながらダンジョンの攻略を行わなくてはならない。そのためには状況に応じて戦略を立てる必要がある。RPGにストラテジーゲームの要素を上手く導入していると言える。 //-戦闘がサクサク進む。攻撃手段にもよるが相手の行動を待ってから次の行動に移るのではなく、行動を入力すればスピード順に敵味方入り乱れて行動を行うため一回の戦闘は短め。 //-キャラクターデザインは『[[ウィザードリィ>Wizardry]]』で有名な末弥純氏が担当しており、説明書にはプレイヤーキャラクターだけではなく、モンスターデザインまで数点載っている。 //--特典で末弥氏のイラスト入りカレンダーカードが付属している。 //-登場キャラクターは少ないが、ショタ、盗賊のヒロイン、呪いで獣に変えられた拳闘士等なかなかツボをおさえている。 ---- **問題点 -チュートリアルモードやNPCに操作や用語について説明を受けることはゲーム中で一切無い。慣れないうちは説明書必須。システムだけならさほど複雑なゲームでもないので支障は無いのだが…。 -ボスモンスターのグラフィックが末弥氏の原画と戦闘画面で使われているアニメチックなグラフィックとのギャップが激しい。 -キャラタイプによる性能格差。 --本作では戦士タイプ(主人公もこのタイプ)、弓使いタイプ、魔法使いタイプの3種類にキャラが分かれているが、戦士タイプ以外のキャラが微妙な性能になっている。 ---弓使いタイプは専用のアイテムを使って全体攻撃ができるが、その代わりに通常攻撃の威力は戦士タイプの半分ほど。専用アイテムは数を揃えると出費がかさみ、アイテム欄も圧迫してしまう。 ---魔法使いタイプは攻撃魔法のMP消費が激しく、複数の敵に最大パワーの魔法を使うと1回でMP切れになってしまうほど。HP自体も低く、通常攻撃の威力は雀の涙。MP回復アイテムもやはり数を揃えると出費がかさむ。 ---空間移動で戦闘以外でも貢献できるのだが、ダンジョンでは使えないためそこではお荷物感が… ---上記の点もあり、ストーリーモードではHP・通常攻撃の威力が高い戦士タイプ4人でパーティを組んでしまいがちになってしまう。 //ストーリーモードで感じた問題点で、バトルモードをやり込んだ場合は評価が変わる可能性あり。 -HPの回復手段が少ない。 --上記の通り本作では普遍的なRPGにおける僧侶・ヒーラーにあたるタイプのキャラが存在しない。そのためHPの回復は都市の訪問と回復アイテムの使用に限られている。 --ステージが進むごとにHPの消耗も多くなり、自ずとお金の大半はHP回復アイテムの購入代に消えていく。上記の弓使い・魔法使いタイプ不遇の理由にも繋がる。 -アイテムの種類を合計15種類しか所持できない。回復アイテムとマップ攻略に有利になるアイテムでアイテム欄を占有してしまいやすいため、上記の弓使い・魔法使いタイプ不遇の理由にも繋がる。 -ストーリーモードの加入キャラのランダム要素。 --中盤で加入するキャラは複数いる候補の中からランダムで決定されるのだが、その中に上記の魔法使いキャラが全員含まれているため、一度のプレイで魔法使いキャラを一度も仲間に出来ないことが起こりうる。 -ストーリーモードの物語内容が全体的に駆け足気味で、ご都合主義な展開も見られる。一応物語の体裁自体は整っていて、サブタイトル「魔杖の呪縛」の伏線回収も行われるのだが… #region(ネタバレにつき格納) -最終局面で主人公が突然特別な力を発揮するが、その説明も「北方出身の主人公は巨人族の血を引いている」というセリフだけである。それまでに伏線らしきものはほぼ無い。 #endregion //-チュートリアルモードやNPCに操作や用語について説明を受けることはゲーム中で一切無い。説明書必須。システムだけならさほど複雑なゲームでもないので支障は無いのだが…。 //-97年のソフトということを考慮してもグラフィックは今一つ。せっかくの末弥氏のイラストも解像度が粗いためもったいないことになっている。 //-キャラクター表示は2Dだが、立体的に見せるためか斜め上方向から見下ろす形となっており、上下左右どちらへ向かっているか分かりづらくなっている。 //-マップ内の移動が早いのはともかく、走り方がスライドしているようで不自然。 //-バトルモードはともかく、ストーリーモードを謳っているにもかかわらず、ストーリーと言えるものは殆ど無い。 //#region(ネタバレにつき格納) //-ラストバトルで主人公が突然覚醒するが、その説明も『北方出身の主人公は巨人族の血を引いている』というセリフだけである。それまでに伏線らしきものはほぼ無い。 //-加えて魔王復活の儀式にヒロインポジションであるミランダ(パッケージに出てくる弓使い)が生贄として捧げられそうになるが、特に彼女でなければ…という説明も無い。 //#endregion //-ストーリー分岐がわかりづらく、一回のプレイで仲間を集めきるのは難しい。 //しかもマイナーゲームのため攻略サイトも無い。攻略本がかつて発売されていたが現在入手は困難である。 //攻略サイトがないのを問題点にするのはおかしい。 ---- **総評 戦略性のあるゲームシステムの元、ハイスコアを競うというRPGとしては風変わりな内容は個性的であり、~ スピーディなゲームテンポや良質なキャラクターデザインなどがそれらを支え、意欲的な作品に仕上がっている。~ ただし、ゲームシステムのとっつきにくさやバランス面に練り込み不足が感じられる点は惜しいところ。~ 一般的なRPGとは違ったものを体験したいならプレイしてみる価値はある一作である。 //ストーリーのある普通のRPGを期待してはいけない。 //効率の良いマップ攻略を楽しみ高スコアを目指すのならそれなりに遊べるゲーム。 //RPGと考えてしまうと、内容があまりにも薄いため単なる作業ゲーと化してしまうのが難点。 //更に途中の町でも一般人との雑談等も出来ないため、世界観に浸るというRPGの醍醐味を完全に捨ててしまっている。 //数少ない会話イベントにしてもエフェクトやサウンドの演出がほぼ無いため、盛り上がりに欠けている。 //正直、何故これをRPGとして売り出したのか理解に苦しむ作品である。 ---- **余談 -本作はナムコのRTS+SLG『スターラスター』との共通点がいくつか見られる。 --都市を防衛しながら敵シンボルを全滅させるという基本ルールはスターラスターの惑星・基地を防衛しながら敵シンボルを全滅させる基本ルールに類似。 --駆け足移動・空間移動はスターラスターでのワープ移動に相当。カタパルト攻撃は光子魚雷に類似している。 --リアルタイムではなくターン制、戦闘がRPG形式、最初からマップの全容が明かされていないなどの違いはあるが、本作は他のゲームで例える場合、「ファンタジーRPG版スターラスター」という表現が割とマッチしている。

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