「エターナルファンタジー」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
エターナルファンタジー - (2017/08/04 (金) 14:19:10) の最新版との変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
*エターナルファンタジー
【えたーなるふぁんたじー】
|ジャンル|大作RPG風ADV|&amazon(B000TG2S8M,image);|&amazon(B000TG2S8W,image);|&amazon(B002L3S8D0,image);|
|対応機種|Windows 2000/XP/Vista|~|~|~|
|発売元|CIRCUS|~|~|~|
|発売日|2007年11月22日|~|~|~|
|定価|初回限定版:13,440円/通常版:11,340円(税別)|~|~|~|
|廉価版|G.G.G.コレクション:2009年8月28日/4,800円(税別)|~|~|~|
|レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|~|~|
|判定|なし|~|~|~|
|ポイント|なんちゃってRPG&br戦闘は忘れていい&brシナリオは秀逸|~|~|~|
----
#contents(fromhere)
----
**概要
5年間の構想から出来上がったCIRCUSのファンタジー系ADV。ジャンル名にもあるように「~風」なだけで、厳密にはRPGでもなければ大作でもない。
**あらすじ
王国での祭典の時、主人公であるカロは二人の少女と出会う。その内の幼女から、一本の剣を抜き出した……。
**特徴
-バトルパートとADVパートと分かれている。バトルパートはリアルタイムバトルで、キャラを使って攻撃や魔法、技などを繰り出し敵を倒していく。
--陣形のようなものもあり、設定することでパーティのステータスに変化が出る。
-フィールドはスゴロクのように進んでいく。色の付いている部分が発生ポイント。これらを分岐していくことでシナリオに変化が訪れる。
--敵のシンボルマークもあり、それに到達するとバトルに突入する。もっとも、この部分はレベル上げのための寄り道であることが多い。
**キャラクター
-カロ・プロロフルト
--王国の自警団に所属している。ある日、プリルという幼女から聖剣を引きぬいてしまい、騒乱に巻き込まれることになる。
--プリルの父親のような存在。一緒に入浴するシーンは見てて和む。
--かなりの真人間で、料理も上手。だが特徴がないのでちょっと空気。
-アルカンシェ・プティフルール・フィデリトール
--アルシェ。やや天然で世間知らずな王女。
--カリスマ性に優れ、どのパートでも基本的に彼女が軸として活躍する。
--双剣を使って攻撃する。手数で攻める派。
-ファルテフィエルテ・ヴァルトクベルレーベ
--ファルテ。112歳のロリババア。エルフのような耳をしている。
--高慢だが子どもっぽい。彼女のみ大技が3種類ある。
-リューリカ・メルン
--褐色姉御。立場上は最年長。
--皮肉屋できついところがあるが、たまに母性溢れることも。
-エウレッタ・ゼーユングフラウ
--クールな神官。後述する毒魔法を使いこなすバランスブレイカー。
--ロコモコと同じくらいの欝設定、シナリオが盛り込まれている。
-ロコモコ
--うさぎのような少女。うさみみ人間形態とまるっきりウサギ形態とに分かれている。
--お調子者でバトルでのトラブルメイカー(バグ参照)。
--他の曲芸作品で背景に出てくる。
-プリル
--非攻略キャラ。主人公を英雄と認め、聖剣を託す。
--本作のキーマン。
**評価点
-曲芸作品というだけあってか、シナリオと音楽(特にOPの歌)の質は高い。
-キャラクターもそれぞれ掘り下げがされており、共通ルートだけでもその魅力に浸ることができる。
--どのキャラも癖は強いが、旅を重ねていく上で(好感度とは別の)仲が親密になっていき、RPGらしい『仲間』として確立していく。~
個別シナリオはどれもハードでシリアス。普段とは考えられないキャラの一面や雰囲気の落差から、カロの『キャラを助けたい』という気持ちに移入できる。~
個別エンドもグランドエンドもぐうの音も出ない程の後味の良さ。おそらくシナリオの質だけで言えばダ・カーポシリーズに引けを取らない。
-戦闘中に大技を使うと&bold(){キャラクターCG(立ち絵)}が動くといった演出面もしっかりしている。
--まだWindows XP現役の時代でこの技術は結構新鮮だった。なおOPも同じ(つまりは流用だが)。
-戦闘シーンは難点(下記参照)が多いものの、スキップすることが可能。
**問題点(戦闘関連)
-ヒロインの一人が、バトル中に突然HPが0になるという致命的なバグ。つまり戦闘開始時に即死するようになっているので、足手まといでしかない。修正パッチで修正可。
-バトルバランスが悪い。
--毒の効果が永続かつ強力なので、ラスボスも毒にするだけであとは耐えれば勝ててしまう。~
逆に言えば、毒を使わないときつい敵は本当にきつい。中盤に登場する「ピュアドラゴン」がいい例で、エウレッタがいないとジリ貧で勝利が困難。
--突進したままずっとその状態でいるボスがおり、背後から攻撃すればあっさり完封できる。~
シナリオの山場で戦う因縁の相手なので、雰囲気が台無しである。
…以上のことから、戦闘部分は&bold(){スキップしたほうが間違いなくストレスなく}プレイできる。
逆に取れば、戦闘システムが優秀だったら良作になれたとも言える。
**問題点(戦闘以外)
-RPG要素のなさ
--レベル上限が一桁で終了する上、レベルキャップが常時存在してレベル上げといった作業は出来ない。装備等は購入ではなくイベント取得に限られている。~
自由にマップを移動出来るわけでもなく、またマップのモンスターを倒したら再出現もしないため、RPGというジャンルに入る余地があるのか疑問。
-世界観や設定はしっかり作ってあるが、イベント中にだらだら説明されているだけで、シナリオに組み込まれてるとは云い難い。
-Hシーンが少ない。抜きゲーではないので、気にする人は多くないかもしれないが。
-ワールドマップは1つ1つしか進めないのでテンポが劣悪。しかもメインシナリオがかなり長い。
-寄り道イベントが少なく、キャラ個別ルートくらいでしかイベントの違いがない。それにより周回プレイが作業がちになる。
**総評
システムは少々難があるものの、洗練された設定とシナリオは中々に評価が高く、サーカスの持ち味が発揮されている。~
肝心の戦闘は残念な出来であるが、合わない人のためのスキップ機能が搭載されているため、配慮もされている。~
ただ、RPGと呼ぶには制約が多すぎる部分があるので、その点は割りきってしまったほうがいいかもしれない。~
サーカスの隠れた佳作といっていいクオリティで、ダ・カーポともセルフコラボされているが、続編や関連作品等は2014年現在見られない。
**余談
-長らくメーカーの公式HPのリンクがなく、''公式で黒歴史''扱いだったが、HPリニューアルで復活した。
-元々は『エターナルドラゴン』という名前だった。その理由は一応シナリオを見るに理解できるものとなっている。
-雰囲気を継承したCIRCUS10周年記念作品『[[ヴァルキリーコンプレックス]]』が後に発売されたが、''クソゲーオブザイヤーinエロゲー板''に選外ではあるものの名前が挙がってしまった。
-本作の前日談が語られている『エターナルファンタジー プログレッシブ』が先行発売している。また、シナリオの根幹となっている~
「覇王と魔女」を絵本形式で描いた冊子が付属している。その他詳細設定等が盛り込まれており、本作に魅力を感じたのであれば有用な一品となっている。
*エターナルファンタジー
【えたーなるふぁんたじー】
|ジャンル|大作RPG風ADV|&amazon(B000TG2S8M,image);|&amazon(B000TG2S8W,image);|&amazon(B002L3S8D0,image);|
|対応機種|Windows 2000/XP/Vista|~|~|~|
|発売元|CIRCUS|~|~|~|
|発売日|2007年11月22日|~|~|~|
|定価|初回限定版:13,440円/通常版:11,340円(税別)|~|~|~|
|廉価版|G.G.G.コレクション:2009年8月28日/4,800円(税別)|~|~|~|
|レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|~|~|
|判定|なし|~|~|~|
|ポイント|なんちゃってRPG&br戦闘は忘れていい&brシナリオは秀逸|~|~|~|
----
#contents(fromhere)
----
**概要
5年間の構想から出来上がったCIRCUSのファンタジー系ADV。~
ジャンル名にもあるように「~風」なだけで、厳密にはRPGでもなければ大作でもない。
----
**あらすじ
王国での祭典の時、主人公であるカロは二人の少女と出会う。その内の幼女から、一本の剣を抜き出した……。
----
**特徴
-バトルパートとADVパートと分かれている。バトルパートはリアルタイムバトルで、キャラを使って攻撃や魔法、技などを繰り出し敵を倒していく。
--陣形のようなものもあり、設定することでパーティのステータスに変化が出る。
-フィールドはスゴロクのように進んでいく。色の付いている部分が発生ポイント。これらを分岐していくことでシナリオに変化が訪れる。
--敵のシンボルマークもあり、それに到達するとバトルに突入する。もっとも、この部分はレベル上げのための寄り道であることが多い。
----
**キャラクター
#region(クリックで展開)
-カロ・プロロフルト
--王国の自警団に所属している。ある日、プリルという幼女から聖剣を引きぬいてしまい、騒乱に巻き込まれることになる。
--プリルの父親のような存在。一緒に入浴するシーンは見ていて和む。
--かなりの真人間で、料理も上手。だが特徴がないのでちょっと空気。
-アルカンシェ・プティフルール・フィデリトール
--アルシェ。やや天然で世間知らずな王女。
--カリスマ性に優れ、どのパートでも基本的に彼女が軸として活躍する。
--双剣を使って攻撃する。手数で攻める派。
-ファルテフィエルテ・ヴァルトクベルレーベ
--ファルテ。112歳のロリババア。エルフのような耳をしている。
--高慢だが子どもっぽい。彼女のみ大技が3種類ある。
-リューリカ・メルン
--褐色姉御。立場上は最年長。
--皮肉屋できついところがあるが、たまに母性溢れることも。
-エウレッタ・ゼーユングフラウ
--クールな神官。後述する毒魔法を使いこなすバランスブレイカー。
--ロコモコと同じくらいの欝設定、シナリオが盛り込まれている。
-ロコモコ
--うさぎのような少女。うさみみ人間形態とまるっきりウサギ形態とに分かれている。
--お調子者でバトルでのトラブルメイカー(バグ参照)。
--他の曲芸作品で背景に出てくる。
-プリル
--非攻略キャラ。主人公を英雄と認め、聖剣を託す。
--本作の最重要人物。
#endregion
----
**評価点
-曲芸作品というだけあってか、シナリオと音楽(特にOPの歌)の質は高い。
-キャラクターもそれぞれ掘り下げがされており、共通ルートだけでもその魅力に浸ることができる。
--どのキャラも癖は強いが、旅を重ねていく上で(好感度とは別の)仲が親密になっていき、RPGらしい『仲間』として確立していく。~
個別シナリオはどれもハードでシリアス。普段とは考えられないキャラの一面や雰囲気の落差から、カロの『キャラを助けたい』という気持ちに移入できる。~
個別エンドもグランドエンドもぐうの音も出ない程の後味の良さ。おそらくシナリオの質だけで言えばダ・カーポシリーズに引けを取らない。
-戦闘中に大技を使うと&bold(){キャラクターCG(立ち絵)}が動くといった演出面もしっかりしている。
--まだWindows XP現役の時代でこの技術は結構新鮮だった。なおOPも同じ(つまりは流用だが)。
-戦闘シーンは難点(下記参照)が多いものの、スキップすることが可能。
----
**問題点
***戦闘関連
-ヒロインの一人が、バトル中に突然HPが0になるという致命的なバグ。
--つまり戦闘開始時に即死するようになっているので、足手まといでしかない。修正パッチで修正可。
-バトルバランスが悪い。
--毒の効果が永続かつ強力なので、ラスボスも毒にするだけであとは耐えれば勝ててしまう。~
逆に言えば、毒を使わないときつい敵は本当にきつい。中盤に登場する「ピュアドラゴン」がいい例で、エウレッタがいないとジリ貧で勝利が困難。
--突進したままずっとその状態でいるボスがおり、背後から攻撃すればあっさり完封できる。~
シナリオの山場で戦う因縁の相手なので、雰囲気が台無しである。
…以上のことから、戦闘部分は&bold(){スキップしたほうが間違いなくストレスなく}プレイできる。
逆に取れば、戦闘システムが優秀なら良作になれたとも言える。
***戦闘以外
-RPG要素のなさ
--レベル上限が一桁で終了する上、レベルキャップが常時存在してレベル上げといった作業は出来ない。装備等は購入ではなくイベント取得に限られている。~
自由にマップを移動出来るわけでもなく、またマップのモンスターを倒したら再出現もしないため、RPGというジャンルに入る余地があるのか疑問。
-世界観や設定はしっかり作ってあるが、イベント中にだらだら説明されているだけで、シナリオに組み込まれてるとは云い難い。
-Hシーンが少ない。抜きゲーではないので、気にする人は多くないかもしれないが。
-ワールドマップは1つ1つしか進めないのでテンポが劣悪。しかもメインシナリオがかなり長い。
-寄り道イベントが少なく、キャラ個別ルートくらいでしかイベントの違いがない。それにより周回プレイが作業がちになる。
----
**総評
システムは少々難があるものの、洗練された設定とシナリオは中々に評価が高く、サーカスの持ち味が発揮されている。~
肝心の戦闘は残念な出来であるが、合わない人のためのスキップ機能が搭載されているため、配慮もされている。~
ただ、RPGと呼ぶには制約が多すぎる部分があるので、その点は割りきってしまったほうがいいかもしれない。~
----
----
**余談
-長らくメーカーの公式HPのリンクがなく、''公式で黒歴史''扱いだったが、HPリニューアルで[[復活>https://circus-co.jp/caution/check.php?ck=/product/nf/index.html]](年齢確認あり)した。
-元々は『エターナルドラゴン』という名前だった。その理由は一応シナリオを見るに理解できるものとなっている。
-雰囲気を継承したCIRCUS10周年記念作品『[[ヴァルキリーコンプレックス]]』が後に発売された。詳細はリンク先を参照。
-本作の前日談が語られている『エターナルファンタジー プログレッシブ』が先行発売している。また、シナリオの根幹となっている~
「覇王と魔女」を絵本形式で描いた冊子が付属している。その他詳細設定等が盛り込まれており、本作に魅力を感じたのであれば有用な一品となっている。
-2017年発売の「TECH GIAN 2018年2月号」に本作が付録として収録されている。