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*ポケモンXD 闇の旋風 ダーク・ルギア 【ぽけもんえっくすでぃー やみのかぜ だーく・るぎあ】 |ジャンル|ロールプレイングゲーム|&amazon(B0009X97D4)| |対応機種|ニンテンドーゲームキューブ|~| |発売元|ポケモン|~| |販売元|任天堂|~| |開発元|ジニアス・ソノリティ|~| |発売日|2005年8月4日|~| |定価|5,800円|~| |判定|なし|~| |ポイント|まさかのコロシアムモード削除&br()薄すぎるシナリオ&br()相変わらずの異常な難易度|~| |>|>|CENTER:''[[ポケットモンスターシリーズ関連リンク>ポケットモンスターシリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 ポケモンシリーズの番外編で、異色のストーリーが話題となった『[[ポケモンコロシアム]]』の続編。~ 前作と同じく、悪の組織に洗脳され「ダークポケモン」となったポケモンたちを「スナッチ」して奪い取り、「リライブ」を行い元に戻すのが目的となる。~ 今作は前作の評判の悪さからの不安視された反面、前作からの改善や第三世代の正式な対戦ツールとして、「ポケモンの''新''・本格RPG」というキャッチコピーに対する期待もあった。~ しかし蓋を開けてみれば……。 ---- **特徴・新要素 -特別な技を覚えたポケモン --本作最大の特徴。ダークポケモンと技教えの2種がある。 --ダークポケモンは本来覚えない技を覚えており、リライブすることで習得できる。なお、前作にもそういったポケモンはいたがあまり実用的ではなかった。 ---代表的なのは「トライアタックトゲピー」「てだすけヨマワル」「きんぞくおんサンダー」といったタイプや性能と技がマッチしたものや、デオキシスの専用技「サイコブースト」を覚えたルギアなど。それら以外も使い方次第では意表を突けるものもそこそこおり、戦術の幅が広がった。 ---オンラインでは''『XY』のレート対戦まで現役で使用できた''のも需要が少なくない要因だった。もっとも、これらを対戦で活かそうとすれば、ポケモンの''個体値((ポケモン一匹ごとの六種の能力に一つずつ設定されている隠しステータス。))や性格を粘るために壮絶な厳選作業をすることになる''。一応、データを初期化してやり直せば量産可能だが。 --技教え ---技教えでは『FRLG』『エメラルド』の一部と本作限定で「あくむ」「ゴッドバード(『DPt』まで)」「じばく」を習得可能。ただし、一度しか覚えさせられず、周回の効率も悪いことから実用性は低く、あくむ、ゴッドバードも威力や効果が微妙なので、特徴と言えるのは実質じばくのみ((『FRLG』『エメラルド』にじばくの完全上位互換である「だいばくはつ」の教え技はあったが、「だいばくはつは覚えないがじばくは覚える」カビゴン・ミュウツー・ホエルオーはこちらで代用できた。))((カビゴンに関しては『BW』でじばくが進化前のゴンベのタマゴ技に追加されたが、カビゴン以外から遺伝させることは出来ず、カビゴンに覚えさせる手段も本作を除くと『ポケウォーカー』の配信限定コースしかなかった。第七世代ではVC版『赤緑』経由で習得可能になってはいる。))。 -ダークポケモン数の大幅な増加 --前作の全48体から83体に増加。より自分好みのパーティを組めるようになった。 -最初から連れているポケモン・イーブイ --本家の御三家よろしく、5つある進化系を選べる自由がある。もちろんイーブイのままでのプレイも可能。 -『ダイヤモンド・パール』に先駆けてゴンベとウソハチが登場。いずれも捕獲はできないが、ウソハチはミニゲームでのみバトルで使用可能。 -野生ポケモンが捕まえられる「ポケスポット」 --ポケまんまというエサをポケスポットに設置することで、若干手間や出費も掛かるが、野生のポケモンと戦闘/捕獲ができるようになった。登場する野生のポケモンは洞窟/オアシス/砂漠のスポットに各3種類の9種類+ゴンベ+ウソハチ。 ---また、ここで捕獲したポケモンの一部はタマゴわざを覚えたポケモンと交換も可能。 --前作からの世界観の変化を深めていることは評価が高い。 -ミニゲーム「バトルディスク」「ビンゴ」 --前者は敵味方のポケモンが固定されたバトルシミュレーターという扱いで、詰将棋やパズルのように楽しめる。 --後者は4×4のマスの中にいる、一種類の技だけを使えるポケモン達を倒したり捕まえたりして遊ぶビンゴであり、クリアした後はマスの順番を変えてまた遊べ、全種類クリアすると一筆書きのようにしかマスを開けない「ひとふでプレイ」なる遊び方で遊べるようになる。 //ポケスタのミニゲームとは本質的に異なるので -リライブを飛躍的に楽にする「リライブホール」 --ダークポケモンの周りにリライブ状態のポケモンを配置することでリライブの速度が上昇するというもの。 --最大9匹のリライブが同時進行できるほか、周囲には最大4匹配置可能でタイプ相性による竦みが成立すれば効率は最大になる。 ---複合タイプの場合はどちらか一つが相手のどちらかに有利であれば成立するのも良心的。なお、ノーマルタイプは例外的に同タイプのみでも成立する。 -ダーク技の追加、ダークポケモンの仕様変更。 --前作でややバランス崩壊を起こした「ダークラッシュ」は、威力が100→55になり、ハイパー状態のメリットがなくなったことで、大幅に弱体化された。代わりに威力の高い上位互換や変化技が加わったり、技ごとに物理特殊が分けられたり、普通のポケモンに対し効果が抜群、ダークポケモンに対してはいまひとつとなる固有の相性が導入されるなど大きく調整がなされた。 ---ダーク技に相性が導入されたことで、ダークポケモンにはダークポケモンをぶつけ、普通のポケモンは消耗を抑えるためにダークポケモンとは最低限しか引き合わせない、という事が基本となった。 --また、ハイパー状態は「リバース状態」に置き換えられ、ターン終了時にダメージを受けるデメリットのみの効果となったため、積極的によびかけて解除するのが推奨され、ポケモンを大切にしながら戦う工夫が必要になった。~ また、リバース状態になるタイミングも技を使う前から使った後に変更され、攻撃前にハイパー状態になり、1ターン行動が潰れるという事態がなくなった。 ---- **評価点・前作『コロシアム』からの改善点 -入手可能なポケモンはそれなりに豪華なラインナップ --本作の目玉要素であり、3世代の通常プレイでは唯一の入手手段となるルギアを始め、本家では比較的珍しいポケモンを多数入手できる。 ---具体的には、『エメラルド』で入手不可能な『RS』のポケモン(アサナンやアメタマ)や、特定の1つのバージョンでしか出現しないポケモン(シェルダーやウツドン)、出現確率などの条件で捕獲が困難なポケモン(ラッキーやケンタロス)、進化までのレベル上げが非常に面倒なポケモン(カイリューやボーマンダ)など。ただし、全てを網羅しているわけではない(後述)。 --なお、ホウエン図鑑に関しては本作と『エメラルド』の組み合わせで完成できる。 -入手難易度こそかなり高めだが、「しあわせタマゴ」、ピンチ時に能力が一段階上がるきのみといった本家ではそうそう手に入らない有用なレアアイテムが確実に入手できる。 -王道的なシナリオ --前作同様に主人公がダークポケモンを回収しながら悪の組織を打ち倒していくという流れになっている。王道的だがツボをしっかり押さえており、ストーリー面で飽きることはない。 ---ただし作りの粗い部分も見受けられる(後述) -グラフィック・演出面 --大不評だったキャラグラフィックが改善され、完全にGCレベルと言い切れる出来のものとなった。 --技のエフェクトの質が全体的に向上した。 --BGMのクオリティは相変わらず非常に良質。特にミラーボ戦やラスボス戦は人気が高い。 ---前作のBGMも若干アレンジが加えられている。 -前作からの改善点 --移動中であれば本家同様メニューからレポートが可能になった。 --トレーナーの数が激増したことにより、ダークポケモンも増えてよりスナッチをする楽しみが増えた。 --ダークポケモンの捕獲が比較的楽になった。 ---ダークラッシュの反動ダメージがなくなり「自滅して捕獲できなくなる」という事態は起こらなくなった。一部のダーク技には反動があるものの、「現時点の自分のHPを半分」など自滅しないように調整されている。 --リライブがかなり楽になった。 ---リライブホールを活用すればエンディングまでに無駄なく過半数以上のリライブが可能。全てのポケモンをリライブさせるのにもそう苦労はしない。 ---- **問題点 -シナリオの薄さ。 --一つのRPGとしては悪くない無難な出来で、世界観の変化などもそれなりに表現できているが、かなりシナリオが濃かった前作と比べるとやや粗削りかつ深みに欠けている所が目立ち、展開もややありきたりなためやや退屈。また、前作では協力関係だったスナッチ団とシャドーの対立や壊滅したはずのシャドー復活の経緯など、前作との間の出来事や脈絡が語られずじまいな所も目立ち、全体的に前作の設定の掘り下げも不足していると言える。 --寄り道せずに進めると大体10時間~15時間もあればクリアできてしまう。そのうちの半分以上はバトルになるのでストーリーの薄さはそれ以上である。ただし、やりこみ要素も併せればその倍のボリュームはある。 ---エンディング後のシナリオも薄く、未登場のダークポケモンも1体だけ。前作だとエンディング後のシナリオが(少しだけだが)あったため、物足りなく感じる。 --演出面もかなりおかしい。代表的なのが「ダークルギアが客船を襲うシーンが映し出されて暗転したと思ったら、唐突に主人公とバーチャルトレーナーのバトルが始まる」というもの。しかもこれがオープニングの演出であり、当然ながらプレイヤーは置いてけぼりを食らう。 --キャラクター一人一人の掘り下げも少ない。ラスボス一味や既に死去した主人公の父親など、いくらでも掘り下げが出来そうなキャラがいるのにほとんど説明されないのは非常にもったいない。 ---もっとも、前作でも主人公をはじめとしてキャラの掘り下げを極力しておらず、説明しないことで想像を膨らませられるという声もあるのでこれは賛否分かれる部分である。 -パーティの自由度の低さ --前提として前作同様ダブルバトルがデフォルトであることと戦闘のテンポの悪さから、1匹を集中的に育てることが難しく、3匹以上を育てるには時間がかかりすぎるという難点がある。そして後述の通り、育成環境があまり良くないせいで安定したレベル上げが難しく、またリライブの効率やダークポケモンの仕様などからリライブした状態で手持ちに加えるポケモンはある程度吟味しておきたいという事情もある。 --主人公の相棒のイーブイの進化系によっては習得技が中途半端で扱いづらくなる。 ---種族値は比較的優秀なものの、いずれも自力で覚える攻撃技が自分のタイプの技ばかりで、サブウェポンの選択肢が乏しい。肝心の攻撃技も、わざマシンを使わなければひのこやでんきショックといった最も威力の低い部類の攻撃技を最終盤まで使わなければならない有様である。 ---とはいえ後述のように他に手に入るポケモンが貧弱すぎて、大体の場合は主力に据えざるを得なくなる。 #region(具体的な使用感。長いため格納) -比較的扱いやすいのは水タイプのシャワーズ。高い耐久と特攻を兼ね揃え、こおりタイプの技も覚えるので唯一サブウェポンを自力でしっかり確立できる。 --序盤にいけるバトル山でみずのはどうのわざマシンをもらえ、バトル山のポイント交換か、中盤にいけるフェナスジムではれいとうビームの技マシンをもらえる。イーブイの時に覚えているあくタイプのかみつくと合わせて3タイプの攻撃技を補完でき、単体で全ての敵相手に等倍以上をとることができる。手間はかかるがバトル山でシャドーボールの技マシンを交換すればさらに充実する。進化系の中で唯一バトル山のポイント交換に頼らずとも技が豊富に使えるのは強み。 -エーフィは特攻と素早さが高く、敵をサクサク倒せるのでシナリオ攻略で重宝する。Lv36でサイケこうせん、Lv47でサイコキネシスと上位の攻撃技を覚えるので序盤から終盤まで火力には困らない。サイコキネシスはバトル山でも交換できるので寄り道すればより早い段階で覚えられる。 --ただサブウェポンに乏しいのが難点。かみつくやシャドーボールでエスパーとゴースト対策くらいしかなく、あくタイプに対する有効打がノーマルタイプのスピードスターくらい。はがねに至ってはまともな有効打は無い。あくタイプは防御の低いポケモンが多いので、相方にヒメグマ(リングマ)を用意すれば何とかなることも多いが、エーフィ自体の耐久が低いので一撃をもらえばピンチになることも。 //はがねは第5世代までゴーストとあくに対して耐性持ちです -ブラッキーは耐久面に優れるので戦局が安定しやすく、かみつくをタイプ一致で使えるので早い段階でメインウェポンがある程度完成するのがウリ。Lv30で覚えるあやしいひかりも使いやすい。 --こちらもサブウェポンの乏しさが難点。バトル山でサイコキネシスを交換すればかくとうタイプ対策にはなるものの、自身の特攻が低いので弱点を突いても倒し切れないことも。それに限らずとも元々の火力が低いので、かみつくをタイプ一致で使えたところでそれほど高い打点にならず、かみくだくを覚えないので一致技の最高打点が60止まりになってしまうので終盤では火力不足が顕著になる。エーフィと同じくあくタイプに対して等倍を取れる技がノーマルタイプの技しかなく、こちらはでんこうせっかが最高打点なのでエーフィよりも条件が悪い。一応バトル山のクリア報酬にからげんきのわざマシンがあるのでそれを取るのも良い。これはエーフィも同様。 -サンダースは特攻と素早さが高いのでエーフィと同じような感覚で使える。Lv42ででんじはを覚えるのでエーフィに比べてトリッキーに戦えるのが強み。 --ただし自力で覚える電気技がでんきショックとLv52で覚えるかみなりしかないので、バトル山で10万ボルトの技マシンを交換するのが大前提になる。また、半減以下を取られるタイプが4タイプとエーフィよりも多く、エーフィよりも特攻で劣るのでどうしてもエーフィの下位互換になりがち。 -ブースターは他の第3世代の作品と同様、高い攻撃種族値を活かす手段がシャドーボール位しかなく、使い勝手は悪い。 --Lv52でかえんほうしゃを覚えるまでは自力で習得するほのお技がひのこしかなく、バトル山でわざマシンを交換する必要があるのに加え、サブウェポンも他の進化系統でも覚えるものばかりで特にめぼしい変化技もないと散々。 #endregion --序盤から中盤に手に入るポケモンのほとんどが戦力にならず、選択肢が限られる。 ---最初に手に入るダークポケモンであり、習得技や進化後のステータスなどに恵まれたヒメグマや、ポケモンの捕獲の補助に役立つメリープ、キノココなどはそれなりに使い勝手が良いが、それ以外のほとんどは''ステータス・習得技がイマイチだったり進化レベルが高くてほとんど使いものにならない''。 ---リライブすれば経験値が入るようになり、レベルアップや進化する余地も生まれるが、ダーク技とその耐性という利点も消えてしまうので、先頭の2匹以外はあえてリライブせずに捕まえるごとに弱い順にリストラしていった方が遥かに楽。 ---ポケスポットの野生ポケモンやNPCと交換して手に入るポケモンも全体的にイマイチ。進化系の種族値が高かったり自前で習得できる技が恵まれているなど、レベル上げして進化させさえすればそれだけで最高クラスの戦力に化けるポケモン(ヨーギラス等)も確かにいるが、入手時のレベルがかなり低い上に最終進化や技の習得などがかなり遅かったりと育成にかなり時間が掛かるものがかなり多い。育成が大変なこのゲームの仕様上、即戦力にならないのはかなり痛い。 ---ボス戦でも微妙なものが多く、終盤のラスボスの少し前まで即戦力になるダークポケモンが手に入らない。しかも当のラスボスの手持ちはダーク・ルギア(前半戦)+ダークポケモン化した伝説のポケモン3体+高種族値のダークポケモン3体(後半戦)というインフレぶりで、バランスが非常に悪い。 ---この問題は前作でもあったが、あちらは本作と違って序盤やボス戦などでコンスタントに即戦力になるポケモンをゲットできる機会があったのでまだマシだった。 --進化の石が各種最大2個しか手に入らない。 ---ほのおのいしはダークポケモンにガーディとロコン、リーフのいしはウツドン、タネボーがいるにもかかわらず1個しか手に入らない。当然、進化前のポケモンで終盤まで戦うのはかなり厳しいため使えるポケモンは更に限られてしまう。 ---ほのおのいしはイーブイ用にも1つ貰えるが、こっちを流用した場合イーブイが進化できなくなってしまう。 ---ちなみにみずのいしは選択制のシャワーズを除くとシェルダーのみ、かみなりのいしは選択制のサンダースのみ、つきのいしとたいようのいしは必要とするポケモンがいないため問題はない。 -ダークポケモンを取り逃した場合の再戦が非常に面倒 --本作のダークポケモンは倒すなどして取り逃してしまった場合、シャドーを抜けてオーレ地方中を点々と放浪しているミラーボの手持ちに加わる。前作と違い、エンディング後まで待たずともミラーボを追いかけて戦いを挑めばリトライできるようにはなったが、戦いが終わると去っていくミラーボと再び戦えるようになるまでにはそれなりに時間がかかる上、1戦につき1匹だけしか手持ちに加えてこないため、何匹も取り逃してしまうと何度も時間を掛けて戦いを挑む羽目になって相当面倒なことになる。 -初心者には厳しすぎる仕様の数々。 --前作同様レベル上げがしづらい。むしろ悪化している面も。 ---前作と比べると登場するポケモンのレベルがかなり低くなり、レベルのインフレも最終盤に至るまでかなり緩やか。そのため唯でさえ少ない獲得経験値がさらに少なくなっており、メインシナリオの中でポケモンを強くする事はまず望めない。その一方で、比較的強いトレーナーと戦える「バトル山」はエリア9を除く奇数エリアで相手のレベルが急激に上がるようになったため、丁度いい相手と戦いづらくなった。一応、バトル山以外でも何度でも再戦できるトレーナーはいるが、エンディング後は手持ちポケモンがレベル50に固定されるので、後から低レベルポケモンを鍛えるためにはがくしゅうそうちを持たせる以外ではバトル山を使うしかない。 --従来のポケモンシリーズと比べると資金やわざマシンが非常に手に入りにくく、ボールや回復アイテムなどの各種アイテムが使いづらくなっている。 ---特にわざマシンは本作だけでは全種類集めることはできず、複数入手できるものもかなり少ないため、有用なわざマシンや使い勝手の良いわざマシンは本編以上に非常に貴重。しかもそれらは難易度がかなり高いオーレコロシアムの景品だったり相当念入りに探さないと見つからなかったりするものがかなり多く、比較的入手しやすくて優秀なわざマシンはほとんどないため、足りない戦力や戦術の穴をわざマシンで補う事もそうそうできない。 ---しかも購入によって複数入手できる攻撃技のわざマシンは「めざめるパワー」以外はかなり高価で中々手が出せない。しかもそれらのわざマシンの中身は「だいもんじ」「はかいこうせん」のようなPPや命中率が低めな大技ばかりであり、一戦ごとに回復が行われる訳ではないシナリオ中では使い勝手が悪い。 ---一応、シナリオ終盤で賞金を2倍にするおまもりこばんが手に入るので、これを持たせて研究所前にいるアスリンを繰り返し倒すことで資金は手軽に集めることが出来るようになるが、殆ど焼け石に水である。 -本家の図鑑穴埋めとしては微妙。 --ヤドン系(『LG』限定)とヤミカラス、デリバード(どちらも『FR』か『コロシアム』限定)が入手不可能。~ 加えて、カントー御三家やホウエン御三家、化石ポケモン、ラティオス、ラティアスも入手不可能であり、ジョウト御三家も一匹の入手に最速で三時間近くかかるため、『FRLG』と『エメラルド』の図鑑完成という目的では本作の必要性は薄い。言い換えれば本家5作と『コロシアム』だけの方が効率的。~ ただし、『RS』の全国図鑑にはルギアも含まれるため、それだけのためには必要ではある。 --本作で入手できるポケモン96種((ダークポケモン83種+野生出現9種+ゲーム内交換4種))中52種が本家で特定のバージョン限定といった制限もなく入手でき、18種(進化系含む)が『コロシアム』と重複しているため、それらを入れるくらいなら上記の抜けをなくして欲しかったところ。 -前作で不評ながら改善を望まれていた''コロシアムモードが削除された。'' --前作のものは荒削りではあったが独特の面白さがあり、本作で改善を望まれていた。しかし''それをまるまる削除する''という斜め上の対応。一応シナリオモードに類似したルールのものが1つだけあるが、後述の有様。 --結局散々宣伝していたくせにGBAとの連動でやれることは''ストーリー上で捕まえたポケモンの交換と対戦のみ。''あんまりすぎる。 -エンディング後に解放されるオーレコロシアムの難易度。 --1セット4戦が8セットという仕組みになっており、勝ち抜くことでしあわせタマゴが手に入るイベントが発生したり、称号や優秀なわざマシンがもらえるなど、やりこみ要素の一つになっている。 --しかし、やりこみ要素と言う事もあって1セット目の初戦から尋常ではない高難易度ぶり。本作で手に入るポケモンだけでは全く歯が立たないのは言うまでも無く、GBAの他作品からポケモンを連れて来るにしても、バトルフロンティアなどのハイレベルな対戦に備えて一から厳選して丁寧に育てたようなポケモンがいなければ1勝すら危ういレベルで、ハードルはかなり高い。 --しかも、レベルに関するルールがかなり厄介。基本的に自分の最高レベル=相手の最高レベルというルールだが、こちらの手持ちの最高レベルが60未満の場合は相手の最高レベルは60に統一されてしまう。そのため、GBAから連れてきたポケモンが(当時の大会などのルールに準拠した)レベル50ルールに則って育てていたものだった場合、そのポケモンをレベル50ルールで使えなくなることを覚悟してレベル60以上に上げるか、使用を諦めてこのコロシアム戦の為に1からポケモンを育てないとならない。 -相変わらずのテンポの悪さ --前作で問題となった一部のポケモンの瀕死後のアニメーションの長さが短縮されるなど改善された部分もあるが、それでも全体的にアニメーション部分が長い。本家と違って設定でエフェクトを切れないのも致命的である。また、移動も速くはない上、本家のように移動速度を上げることもできず、テキスト速度も変更できない。 ---ストーリー上複数回行かなければならないONBSビルは街の入り口から遠く、エレベーターを一つずつ乗り継いで屋上まで行かなければならず、非常に煩わしい。 -敵トレーナーが使用してくるポケモンがかなり偏っている。 --本作では『RS』までのポケモン300種以上が登場するが、戦闘回数の割に使ってくるポケモンが似通っていることが多々あり、飽きやすい。 --例えば、最序盤のノーマルタイプでは第2世代のオタチ、第3世代のジグザグマは頻繁に登場するが、第1世代のコラッタは全く出ない、同じく最序盤の虫ポケモン枠でも第3世代のアゲハント、ドクケイルは頻出するのに第1世代のバタフリー、スピアーはほとんど出ない。 -戦闘時のBGMが偏りすぎている。 --本作のシナリオ攻略上必須な戦闘はシャドー戦闘員とスナッチ団戦が9割以上を占めるが、頻度の高さと一戦辺りの長さの割に''BGMはボス戦を除き一切変わらない''。そのため、前作の「テンポの悪さを大幅に軽減する」評価とは逆に、「単調で面倒な戦闘を助長する」問題点と化している。 --バトル山のBGMが変化しなくなった。 ---前作ではエリアごとに戦闘時のBGMが変わる仕様だったが、本作では全てのエリアでBGMが統一された。せっかくの名曲も長丁場になると飽きやすい。 ---本作では棄権せずに100連勝することでジョウト御三家を1匹もらえるが、早くても3時間はかかり、その間ずっと同じ曲を聞き続けることになるため作業ゲーになりやすい。 -最初のタイトルが出てるときに何もボタンを押さずにいるとデモが流れるが、''そのデモで、ストーリーのほとんどをネタバレしてしまっている。''RPGを押し出すなら、一番出してはいけないネタバレを何故修正しないのか… --ちなみに前作でも同じ事をやらかしている。 -ストーリー終盤にダークポケモンのリストが手に入るが、''ラスボスやクリア後のダークポケモンまで完全に明らかになってしまう''。 --前作では前座までの公開にとどまり、ラスボスなど重要なポケモンは伏せられたままであり、演出的にはそちらの方が良かった。 ---- **総評 前作の不評から多くの要素の改善が望まれていた本作。~ しかし結局ゲーム性に関わる問題点は解決されず、シナリオや演出面など前作に劣る点も散見されるため、続編物として決して良くない出来である。~ また、第三世代との連動要素は散々宣伝されていたのに申し訳程度しかなかったことから、主に『ルビー・サファイア』の新ポケモンで深い対戦ができると思っていた人達をガッカリさせたことも忘れてはならないだろう。~ 以上の点により、ジニアス・ソノリティ=ポケモンに不向きという図式をコアなファンに確立させた作品となってしまった。 しかし、相変わらず良質なBGMやバグの少なさ、前作で不評だった要素の改善など、一定のクオリティはあり、第三世代以降で使える特別なポケモンを捕獲できるツールとして捉えたり、本家とは一味違うポケモンを楽しみたいならやってみる価値はある。~ 逆に''高い完成度を持つ対戦ツール・RPGを期待する人にはお勧めできない。'' ---- **余談 -その後の展開 --当時GCや第3世代が末期だった事や前作のように希少価値のある特典ディスクもなかったため、すぐに値崩れが起き、次世代機のWiiが発売される頃には300~500円程度で投げ売りされている光景もしばしば見られた。 --なお、本作の反省からか次作『[[バトレボ>ポケモンバトルレボリューション]]』は対戦に特化した内容となったが……。 -本作ではエーフィ・ブラッキーの進化条件である時間の概念は存在しないが、代わりとなるアイテムがもらえ、これを持たせてなつき度を上げることで進化可能。 -ラスボスの戦闘開始時の台詞「''死ねい!''」はポケモンシリーズとしていかがなものか、と物議を醸した。 -ラスボスが持つダークポケモンの厳選難易度は、厳選が不可能なもの(コロシアムのホウオウ、セレビィなど)を除けばポケモン史上最高とも言われている。 --これはバトル後に強制セーブされる仕様のせいで''能力が見れないバトル中に厳選をする必要がある''という仕様のため。HPと素早さは計測可能だが、他の能力と性格はお互いのダメージから逆算しなければならない。 --よりにもよってラスボスの手持ちに「きんぞくおんサンダー((通常、サンダーのような特殊アタッカーは特殊防御が高く回復技を覚えるポケモンが相手だと攻撃を受け切られてしまい、なす術が無くなってしまう。しかし「きんぞくおん」には相手の特殊防御を大きく下げる効果があり、そのようなポケモン相手でも強行突破することが可能。))」が含まれているため、厳選するものは少なからずいた。 --現在は乱数が解析されており、それに抵抗がなければ乱数調整も可能になった。 --前作もだが、本作は''セーブデータがコピー不可能''であるため、一切の抜け道はない。 -本作および『コロシアム』で入手できるナショナルリボン(リライブが完了した証=元ダークポケモン)が付いたポケモンは『[[ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2]]』以降''GTS、ミラクル交換などの交換に出すことができない''。 --ちなみに「何故交換できないのか」と公式に問い合わせても回答を拒否される。
*ポケモンXD 闇の旋風 ダーク・ルギア 【ぽけもんえっくすでぃー やみのかぜ だーく・るぎあ】 |ジャンル|ロールプレイングゲーム|&amazon(B0009X97D4)| |対応機種|ニンテンドーゲームキューブ|~| |発売元|ポケモン|~| |販売元|任天堂|~| |開発元|ジニアス・ソノリティ|~| |発売日|2005年8月4日|~| |定価|5,800円|~| |判定|なし|~| |ポイント|まさかのコロシアムモード削除&br()薄すぎるシナリオ&br()相変わらずの異常な難易度|~| |>|>|CENTER:''[[ポケットモンスターシリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 ポケモンシリーズの番外編で、異色のストーリーが話題となった『[[ポケモンコロシアム]]』の続編。~ 前作と同じく、悪の組織に洗脳され「ダークポケモン」となったポケモンたちを「スナッチ」して奪い取り、「リライブ」を行い元に戻すのが目的となる。~ 今作は前作の評判の悪さからの不安視された反面、前作からの改善や第三世代の正式な対戦ツールとして、「ポケモンの''新''・本格RPG」というキャッチコピーに対する期待もあった。~ しかし蓋を開けてみれば……。 ---- **特徴・新要素 -特別な技を覚えたポケモン --本作最大の特徴。ダークポケモンと技教えの2種がある。 --ダークポケモンは本来覚えない技を覚えており、リライブすることで習得できる。なお、前作にもそういったポケモンはいたがあまり実用的ではなかった。 ---代表的なのはトゲピーの「トライアタック」、ヨマワルの「てだすけ」、サンダーの「きんぞくおん」といったタイプや性能と技がマッチしたものや、デオキシスの専用技「サイコブースト」を覚えたルギアなど。それら以外も使い方次第では意表を突けるものもそこそこおり、戦術の幅が広がった。 ---オンラインでは''『XY』のレート対戦まで現役で使用できた''のも需要が少なくない要因だった。もっとも、これらを対戦で活かそうとすれば、ポケモンの''個体値((ポケモン一匹ごとの六種の能力に一つずつ設定されている隠しステータス。))や性格を粘るために壮絶な厳選作業をすることになる''。一応、データを初期化してやり直せば量産可能だが。 --技教えでは『FRLG』『エメラルド』の一部と本作限定で「あくむ」「ゴッドバード(『DPt』まで)」「じばく」を習得可能。ただし、一度しか覚えさせられず、周回の効率も悪いことから実用性は低く、あくむ、ゴッドバードも威力や効果が微妙なので、特徴と言えるのは実質じばくのみ。 ---『FRLG』『エメラルド』にじばくの完全上位互換である「だいばくはつ」の教え技はあったが、「だいばくはつは覚えないがじばくは覚える」カビゴン・ミュウツー・ホエルオーはこちらで代用できた((カビゴンに関しては『BW』でじばくが進化前のゴンベのタマゴ技に追加されたが、カビゴン以外から遺伝させることは出来ず、カビゴンに覚えさせる手段も本作を除くと『ポケウォーカー』の配信限定コースしかなかった。第七世代ではVC版『赤緑』経由で習得可能になってはいる。))。 -ダークポケモン数の大幅な増加 --前作の全48体から83体に増加。より自分好みのパーティを組めるようになった。 -最初から連れているポケモン・イーブイ --本家の御三家よろしく、5つある進化系を選べる自由がある。もちろんイーブイのままでのプレイも可能。 --本作ではエーフィ・ブラッキーの進化条件である時間の概念は存在しないが、代わりとなるアイテムがもらえ、これを持たせてなつき度を上げることで進化可能。 -『[[ダイヤモンド・パール>ポケットモンスター ダイヤモンド・パール]]』に先駆けてゴンベとウソハチが登場。いずれも捕獲はできないが、ウソハチはミニゲームでのみバトルで使用可能。 -野生ポケモンが捕まえられる「ポケスポット」 --ポケまんまというエサをポケスポットに設置することで、若干手間や出費も掛かるが、野生のポケモンと戦闘/捕獲ができるようになった。登場する野生のポケモンは洞窟/オアシス/砂漠のスポットに各3種類の9種類+ゴンベ+ウソハチ。 ---また、ここで捕獲したポケモンの一部はタマゴわざを覚えたポケモンと交換も可能。 --前作からの世界観の変化を深めていることは評価が高い。 -ミニゲーム「バトルディスク」「ビンゴ」 --前者は敵味方のポケモンが固定されたバトルシミュレーターという扱いで、詰将棋やパズルのように楽しめる。 --後者は4×4のマスの中にいる、一種類の技だけを使えるポケモン達を倒したり捕まえたりして遊ぶビンゴ。 ---クリアしたビンゴはマスの順番を変えてまた遊べ、全種類クリアすると一筆書きのようにしかマスを開けない「ひとふでプレイ」なる遊び方で遊べるようになる。 //ポケスタのミニゲームとは本質的に異なるので -リライブを飛躍的に楽にする「リライブホール」 --ダークポケモンの周りにリライブ状態のポケモンを配置することでリライブの速度が上昇するというもの。 --最大9匹のリライブが同時進行できるほか、周囲には最大4匹配置可能でタイプ相性による竦みが成立すれば効率は最大になる。 ---複合タイプの場合はどちらか一つが相手のどちらかに有利であれば成立するのも良心的。なお、ノーマルタイプは例外的に同タイプのみでも成立する。 -ダーク技の追加、ダークポケモンの仕様変更。 --前作でややバランス崩壊を起こした「ダークラッシュ」は、威力が100→55になり、ハイパー状態のメリットがなくなったことで、大幅に弱体化された。代わりに威力の高い上位互換や変化技が加わったり、技ごとに物理特殊が分けられたり、普通のポケモンに対し効果が抜群、ダークポケモンに対してはいまひとつとなる固有の相性が導入されるなど大きく調整がなされた。 ---ダーク技に相性が導入されたことで、ダークポケモンにはダークポケモンをぶつけ、普通のポケモンは消耗を抑えるためにダークポケモンとは最低限しか引き合わせない、という事が基本となった。 --ハイパー状態は「リバース状態」に置き換えられ、ターン終了時にダメージを受けるデメリットのみの効果となった。これにより積極的によびかけて解除するのが推奨され、ポケモンを大切にしながら戦う工夫が必要になった。~ リバース状態になるタイミングも技を使う前から使った後に変更された。前作でよく見られた「攻撃前にハイパー状態になり、1ターン分の行動が潰れる」という事態が起こらなくなっている。 ---- **評価点・前作『コロシアム』からの改善点 -入手可能なポケモンはそれなりに豪華なラインナップ --本作の目玉要素であり、第三世代の通常プレイでは唯一の入手手段となるルギアを始め、本家では比較的珍しいポケモンを多数入手できる。 ---具体的には、『エメラルド』で入手不可能な『RS』のポケモン(アサナンやアメタマ)や、特定の1つのバージョンでしか出現しないポケモン(シェルダーやウツドン)、出現確率などの条件で捕獲が困難なポケモン(ラッキーやケンタロス)、進化までのレベル上げが非常に面倒なポケモン(カイリューやボーマンダ)など。ただし、全てを網羅しているわけではない(後述)。 --なお、ホウエン図鑑に関しては本作と『エメラルド』の組み合わせで完成できる。 -入手難易度こそかなり高いものの、「しあわせタマゴ」やカムラのみなど、育成や対戦でも重宝するかなり貴重なアイテムが確実に入手できる。 -王道的なシナリオ --前作同様に主人公がダークポケモンを回収しながら悪の組織を打ち倒していくという流れになっている。王道的だがツボをしっかり押さえており、ストーリー面で飽きることはない。 ---ただし作りの粗い部分も見受けられる(後述) -グラフィック・演出面 --大不評だったキャラグラフィックが改善され、完全にGCレベルと言い切れる出来のものとなった。 --技のエフェクトの質が全体的に向上した。 --BGMのクオリティは相変わらず非常に良質。特にミラーボ戦やラスボス戦は人気が高い。 ---前作のBGMも若干アレンジが加えられている。 -前作からの改善点 --移動中であれば本家同様メニューからレポートが可能になった。 --トレーナーの数が激増したことにより、ダークポケモンも増えてよりスナッチをする楽しみが増えた。 --ダークポケモンの捕獲が比較的楽になった。 ---ダークラッシュの反動ダメージがなくなり「自滅して捕獲できなくなる」という事態は起こらなくなった。一部のダーク技には反動があるものの、「現時点の自分のHPを半分」など自滅しないように調整されている。 --リライブがかなり楽になった。 ---リライブホールを活用すればエンディングまでに無駄なく過半数のリライブが可能。全てのポケモンをリライブさせるのにもそう苦労はしない。 ---- **問題点 ''ストーリー'' -シナリオの薄さ。 --良くも悪くもポケモンらしからぬダークで独特な雰囲気を推していた前作と比べると、無難で緩めな作風。所々コミカルでポップないつものポケモンらしさも増えているが、前作ほど「この作品ならでは」な強い特徴は見られない。 --ボリューム自体もそこまで多くなく、寄り道せずに進めると大体10~15時間もあればクリアできてしまう。そのうちの半分以上はバトルになるのでストーリーの薄さはそれ以上。ただし、やりこみ要素も併せればその倍のボリュームはある。 ---エンディング後のシナリオも薄く、未登場のダークポケモンも1体だけ。前作だとエンディング後のシナリオが(少しだけだが)あり、引き続き強敵とのバトルも続いていたため物足りなく感じる。 --演出面もかなりおかしい。代表的なのが「ダークルギアが客船を襲うシーンが映し出されて暗転したと思ったら、唐突に主人公とバーチャルトレーナーのバトルが始まる」というもの。しかもこれがオープニングの演出であり、当然ながらプレイヤーは置いてけぼりを食らう。 --キャラクター一人一人の掘り下げも少ない。ラスボス周りや既に死去した主人公の父親など、いくらでも掘り下げが出来そうなキャラがいるのにほとんど説明されないのは非常にもったいない。 ---他にも前作では協力関係だったスナッチ団とシャドーの対立関係や、壊滅したはずのシャドー復活の経緯など説明不足な部分も多く、全体的に前作の設定の掘り下げも不足していると言える。 ---もっとも、前作でも主人公をはじめとしてキャラや設定の掘り下げを極力しておらず、説明しないことで想像を膨らませられるという声もあるのでこれは賛否両論ある部分とも言える。 -ネタバレ --最初のタイトル画面で何もボタンを押さずにいるとデモ映像が流れるが、''そのデモがストーリーのほとんどをネタバレしてしまっている。''これに関しては前作でも同じ事をやらかしており、ネタバレに敏感な%%(当サイトに来るような)%%プレイヤーへの配慮が足りなかったと言わざるを得ない。 --ストーリー終盤にダークポケモンのリストが手に入るが、''ラスボスやクリア後のダークポケモンまで完全に明らかになってしまう''。 ''ゲームバランス'' -パーティの自由度の低さ --前提として前作同様ダブルバトルがデフォルトであることと戦闘のテンポの悪さから、1匹を集中的に育てることが難しく、3匹以上を育てるには時間がかかりすぎるという難点がある。そして後述の通り、育成環境が整っていないせいで効率的なレベル上げも望めない。そのため少数精鋭を意識して育成に掛ける手間を最小限にしなければいつまで経ってもシナリオが進まず、色んなポケモンを試すスタイルがかなり取りにくい。 --特に今作は全体的に敵味方のレベル帯がかなり低めに抑えられているため、''「最終進化や主力技の習得に必要なレベルが低く、尚且つ最終進化系のステータスも高い優秀な早熟型のポケモン」以外を考えもなく採用するとかなり苦労させられる。'' --主人公の相棒のイーブイも、進化系によっては習得技が中途半端で扱いづらくなる。 ---種族値は比較的恵まれている上、技さえ覚えきればかなり良い戦力になるが、いずれも自力で覚える攻撃技が少ないせいでサブウェポンの選択肢が乏しい。しかも使いやすい攻撃技を覚えるのもかなり遅く、わざマシンを使わなければひのこやでんきショックなどのかなり低威力な攻撃技を最終盤まで使わなければならない有様である。 ---また、主力が固まって他の石を手に入れるまで進化を後回しにしていると、レベル帯によってはタイプ一致技すら覚えられないことすらあるため要注意。基本的にはイベントで石を貰ったらその場で進化させた方が良い。 ---技習得の不自由さのせいで最終盤までの主力としては少々扱いにくさがあるものの、後述のように他に手に入るポケモンと比べるとまだマシな方なので、大体の場合は主力に据えざるを得なくなる。 #region(具体的な使用感。長いため格納) -エーフィ --ブイズの中では比較的扱いやすい特攻と素早さが高く、敵をサクサク倒せるのでシナリオ攻略で重宝する。Lv36でサイケこうせん、Lv47でサイコキネシスと上位の攻撃技を覚えるので序盤から終盤まで火力には困らない。サイコキネシスはバトル山でも交換できるので寄り道すればより早い段階で覚えられる。 ---ただサブウェポンに乏しいのが難点。かみつくでエスパーとゴースト対策くらいしかなく、あくタイプに対する有効打がノーマルタイプのスピードスターくらい。はがねに至ってはまともな有効打は無い。~ あくタイプは防御の低いポケモンが多いので、相方にヒメグマ(リングマ)を用意すれば何とかなることも多いが、エーフィ自体の耐久が低いので一撃をもらえばピンチになることも。 //はがねは第五世代までゴーストとあくに対して耐性持ちです -サンダース --エーフィの特攻と素早さが入れ替わった種族値のため、同じような感覚で使える。Lv42ででんじはを覚えるのでエーフィに比べてトリッキーに戦えるのが強み。 ---ただし自力で覚える電気技がでんきショックとLv52で覚えるかみなりしかないので、バトル山で10万ボルトの技マシンを交換するのが大前提になる。また、半減以下を取られるタイプが4タイプとエーフィよりも多く、エーフィよりも特攻で劣るのでどうしてもエーフィの下位互換になりがち。 -シャワーズ --高い耐久と特攻を兼ね揃え、タイプ耐性も優れており、こおりタイプの技も覚えるので唯一サブウェポンをしっかり確立できる。 ---一方で肝心の水タイプの技威力が低い。今作は秘伝マシンが無いのでなみのりやたきのぼりを覚えさせることができず、終盤までは初期に覚えるみずでっぽうかバトル山で貰える技マシンのみずのはどうしか使えない。Lv52でハイドロポンプを習得するころにはもう最終決戦直前かエンディング後になってしまう。また、素早さの遅さも若干気になる所。 -ブラッキー --耐久面に優れるので戦局が安定しやすく、かみつくをタイプ一致で使えるので早い段階でメインウェポンがある程度完成するのがウリ。Lv30で覚えるあやしいひかりも使いやすい。 ---一方で火力の低さが欠点となり、かみつくをタイプ一致で使えたところでそれほど高い打点にならず、かみくだくを覚えないので一致技の最高打点が60止まりになってしまうので終盤では火力不足が顕著になる。~ エーフィと同じくあくタイプに対して等倍を取れる技がノーマルタイプの技しかなく、こちらはでんこうせっかが最高打点なのでエーフィよりも条件が悪い((一応バトル山のクリア報酬にからげんきのわざマシンがあるのでそれを取るのも良い))。 -ブースター --他の第三世代の作品と同様、高い攻撃種族値を活かす手段がシャドーボール位しかなく、使い勝手は悪い。 ---Lv52でかえんほうしゃを覚えるまでは自力で習得するほのお技がひのこしかなく、バトル山でわざマシンを交換する必要があるのに加え、サブウェポンも他の進化系統でも覚えるものばかりで特にめぼしい変化技もないと散々。 -イーブイ --一応、進化させなくても可能のため記述。先制技のでんこうせっかをタイプ一致で使えたり、サブ技のかみつく、Lv42で大技のとっしんを習得する。 ---…が、言うまでもなく進化させずに活躍させるのは非常に困難。当時はイーブイZも進化の輝石も特性:適応力も存在しないため、進化させずにPT入りは縛りプレイに相当する。~ 進化させない唯一のメリットと言えるのは、ロコンやシェルダーを進化させるために、進化の石を貰って、そちらに使用することくらい。 #endregion --終盤まで手に入るポケモンのほとんどが戦力として使いにくい ---ダークポケモンの種類こそ前作の倍近くあるものの、早期早熟型の優秀なポケモンや即戦力級のポケモンはかなり少ない。その上、ダークポケモンと遭遇するタイミングと場所の偏り、歪なレベル上昇のせいで終盤まで似たようなレベルと微妙なステータスのダークポケモンばかりが集まりがち。そのため、(リライブした後も使うにしろダークポケモンのまま即戦力として使うにしろ)主力として活躍させられるポケモンはかなり少ない。 ---習得技や進化後のステータスも恵まれているヒメグマやデルビル、アタッカーとしても捕獲要因としても優秀なメリープやキノココのように、序盤からでも活躍が見込める優秀なポケモンもいなくはないが、それ以外の殆どは''ステータス・習得技がイマイチだったり進化レベルが高くてほとんど戦力にならない。 ---リライブすれば経験値が入るようになり、レベルアップや進化する余地も生まれるが、ダーク技とその耐性という利点も消えてしまう。人によっては先頭の2匹以外は敢えてリライブせずにダークポケモンのまま運用し、シナリオが進む毎に順次入れ替えていった方が楽。 ---ポケスポットの野生ポケモンやNPCと交換して手に入るポケモンもゲームシステムと噛み合っていない。ココドラやヨーギラス、アサナンなど、レベル上げさえ頑張れば最終盤のダークポケモン達にも匹敵する戦力になる大器晩成型のポケモンはそこそこいるが、殆どが初期レベルが低くわざも良くないので即戦力にはならない。本領発揮するレベルも40台後半~50台後半とかなり高めで、その頃には他にも強いダークポケモンやそれに準ずる戦力が揃ってることを考えると労力に見合うかは微妙。 ---ボス戦でもレベルが高いだけでステータス等が微妙なダークポケモンしか手に入らないことが多く、終盤のラスボスの直前の数戦まで即戦力級の強力なダークポケモンが手に入らない。しかも当のラスボスに至ってはダーク・ルギア(前半戦)+ダークポケモン化した伝説のポケモン3体+高種族値のダークポケモン3体(後半戦)というインフレぶり。もう少しどうにかならなかったのだろうか。 ---この問題は前作でもあったが、あちらは本作と違って序盤やボス戦などでコンスタントに即戦力級の高種族値ポケモンをスナッチする機会があった。しかも捕まえた時点でのレベルが高めな分大器晩成型のポケモンでも活躍させやすかったためここまで酷くはならなかった。 --進化の石が各種最大2個しか手に入らない。 ---ほのおのいしはダークポケモンにガーディとロコン、リーフのいしはウツドン、タネボーがいるにもかかわらず1個しか手に入らない。当然、進化前のポケモンで終盤まで戦うのはかなり厳しいため使えるポケモンは更に限られてしまう。 ---ほのおのいしはイーブイ用にも1つ貰えるが、こっちを流用した場合イーブイが進化できなくなってしまう。 ---ちなみにみずのいしは選択制のシャワーズを除くとシェルダーのみ、かみなりのいしは選択制のサンダースのみ、つきのいしとたいようのいしは必要とするポケモンがいないため問題はない。 -初心者には厳しすぎる仕様の数々。 --前作同様レベル上げが大変。むしろ悪化している面も見られる。 ---前作と比べると登場するポケモンのレベルがかなり低くなり、レベルのインフレも最終盤に至るまでかなり緩やか。そのためただでさえ少ない獲得経験値がさらに少なくなっており、メインシナリオの中でポケモンを強くする事はまず望めない。しかも比較的強いトレーナーと戦える「バトル山」は、エリア9を除く奇数エリアで相手のレベルが急激に上がるようになったせいで丁度いい相手と戦いづらくなった。 ---前述の通り、ラスボス直前の数戦でいきなり大幅な難易度インフレが起こる悪癖も相変わらず。それまではレベル40以下の(比較的)種族値が控えめなポケモンばかり使ってくる中で突然レベル45~50の高種族値ポケモンを大量に繰り出してくる。しかもかなり強いダークポケモンを3体以上使ってくるので普通に戦うだけでもかなりキツイ。スナッチできれば最終決戦での即戦力にはなるものの、スナッチにかかる労力まで考えるとただでさえ高くなる難易度が更に跳ね上がるため覚悟が必要。 --資金やわざマシンも非常に手に入りにくい。そのせいでボールや回復アイテムなどの各種アイテムが使いづらくなっている。 ---特にわざマシンは本作だけでは全種類集めることはできず、複数入手できるものもかなり少ないため、有用なわざマシンや使い勝手の良いわざマシンは本編以上に非常に貴重。しかも、それらはエンドコンテンツであるオーレコロシアムの景品だったり、相当念入りに探さないと見つからないものが殆ど。手軽に手に入る優秀なわざマシンはほぼないため、足りない戦力や戦術の穴をわざマシンで補う事もそうそうできない。 ---しかも購入によって複数入手できる攻撃技のわざマシンは「めざめるパワー」以外かなり高価でおいそれと手を出せない。ラインナップも「だいもんじ」「はかいこうせん」といったPPや命中率が低めな大技ばかりなので、戦闘後にPPが回復するシステムではないシナリオ中では使い勝手が悪い。 ---一応、シナリオが中盤から終盤に差し掛かったところで賞金を2倍にするおまもりこばんが手に入るので、これをポケモンに持たせて研究所前にいるアスリンを繰り返し倒せば資金はどうにかなるが、殆ど救済処置になっていない。 -エンディング後に解放されるオーレコロシアムの難易度。 --1セット4戦が8セットという仕組みになっており、勝ち抜くことでしあわせタマゴが手に入るイベントが発生したり、称号や優秀なわざマシンがもらえるなど、やりこみ要素の一つになっている。 --しかし、やりこみ要素と言う事もあって1セット目の初戦から尋常ではない高難易度ぶり。本作で手に入るポケモンだけでは全く歯が立たないのは言うまでも無く、GBAの他作品からポケモンを連れて来るにしても、バトルフロンティアや対人戦を意識して一から厳選して丁寧に育てたポケモンがいなければ1勝すら危ういレベルで、ハードルはかなり高い。 --しかも、レベルに関するルールがかなり厄介。基本的に自分の最高レベル=相手の最高レベルというルールだが、こちらの手持ちの最高レベルが60未満の場合は相手の最高レベルは60に統一されてしまう。そのため、GBAから連れてきたポケモンが(当時の大会などのルールに準拠した)レベル50ルールに則って育てていたものだった場合、そのポケモンをレベル50ルールで使えなくなることを覚悟してレベル60以上に上げるか、使用を諦めてこのコロシアム戦の為に1からポケモンを育てないとならない。 ''テンポが悪い'' -相変わらずのテンポの悪さ --前作で問題となった一部のポケモンの瀕死後のアニメーションの長さが短縮されるなど改善された部分もあるが、それでも全体的にアニメーション部分が長い。本家と違って設定でエフェクトを切れないのも致命的である。また、移動も速くはない上、本家のように移動速度を上げることもできず、テキスト速度も変更できない。 ---ストーリー上複数回行かなければならないONBSビルは街の入り口から遠く、エレベーターを一つずつ乗り継いで屋上まで行かなければならず、非常に煩わしい。 -ダークポケモンを取り逃した場合の再戦が非常に面倒 --本作のダークポケモンは倒すなどして取り逃してしまった場合、シャドーを抜けてオーレ地方中を点々と放浪しているミラーボの手持ちに加わる。前作と違い、エンディング後まで待たずともミラーボを追いかけて戦いを挑めばリトライできるようにはなったが、戦いが終わると去っていくミラーボと再び戦えるようになるまでにはそれなりに時間がかかる上、1戦につき1匹だけしか手持ちに加えてこないため、何匹も取り逃してしまうと何度も時間を掛けて戦いを挑む羽目になって相当面倒なことになる。 ''演出'' -敵トレーナーが使用してくるポケモンがかなり偏っている。 --本作では『RS』までのポケモン300種以上が登場するが、戦闘回数の割に使ってくるポケモンが似通っていることが多々あり、飽きやすい。 --例えば、最序盤のノーマルタイプでは[[第二世代>ポケットモンスター 金・銀]]のオタチ、第三世代のジグザグマは頻繁に登場するが、[[第一世代>ポケットモンスター 赤・緑]]のコラッタは全く出ない、同じく最序盤の虫ポケモン枠でも第三世代のアゲハント、ドクケイルは頻出するのに第一世代のバタフリー、スピアーはほとんど出ない。 -戦闘時のBGMが偏りすぎている。 --本作のシナリオ攻略上必須な戦闘はシャドー戦闘員とスナッチ団戦が9割以上を占めるが、頻度の高さと一戦辺りの長さの割に''BGMはボス戦を除き一切変わらない''。そのため、前作の「テンポの悪さを大幅に軽減する」評価とは逆に、「単調で面倒な戦闘を助長する」問題点と化している。 ---一応、シャドー戦闘員のBGMはそれなりに好評。 --バトル山のBGMが変化しなくなった。 ---前作ではエリアごとに戦闘時のBGMが変わる仕様だったが、本作では全てのエリアでBGMが統一された。せっかくの名曲も長丁場になると飽きやすい。 ---本作では棄権せずに100連勝することでジョウト御三家を1匹もらえるが、早くても3時間はかかり、その間ずっと同じ曲を聞き続けることになるため作業ゲーになりやすい。 ''その他'' -本家の図鑑穴埋めとしては微妙。 --ヤドン系(『LG』限定)とヤミカラス・ハリーセン・デリバード(『FR』か『コロシアム』限定)とムウマ・マンタイン・ニューラ(『LG』か『コロシアム』限定)が入手不可能。~ 加えて、カントー御三家やホウエン御三家、化石ポケモン、ラティオス、ラティアスも入手不可能であり、ジョウト御三家も一匹の入手に最速で三時間近くかかるため、『FRLG』と『エメラルド』の図鑑完成という目的では本作の必要性は薄い。言い換えれば本家5作と『コロシアム』だけの方が効率的。~ ただし、『RS』の全国図鑑にはルギアも含まれるため、それだけのためには必要ではある。 --本作で入手できるポケモン99種((ダークポケモン83種+野生出現9種+ゲーム内交換4種+バトル山で譲渡3種))中52種が本家で特定のバージョン限定といった制限もなく入手でき、21種(進化系含む)が『コロシアム』と重複しているため、それらを入れるくらいなら上記の抜けをなくして欲しかったところ。 -前作で不評ながら改善を望まれていた''コロシアムモードが削除された。'' --前作のものは荒削りではあったが独特の面白さがあり、本作で改善を望まれていた。しかし''それをまるまる削除する''という斜め上の対応。一応シナリオモードに類似したルールのものが1つだけあるが、前述の有様。 --結局散々宣伝していたくせにGBAとの連動でやれることは''ストーリー上で捕まえたポケモンの交換と対戦のみ。''あんまりすぎる。 -不正なポケモンを使うNPCがいる。 --ヘルゴンザは「はかいこうせん」を多用するトレーナーなのだが、当時は覚えない「エアームド」がこの技を覚えている((エアームドがはかいこうせんを覚えられるようになったのは第九世代の『SV』からであり、第三世代の本作から六世代も後になっての習得となっている。ちなみに、同じく手持ちにいるコノハナは中間進化ながら覚えられたのが第九世代で覚えられなくなっている。))。 ---- **総評 前作の不評から多くの要素の改善が望まれていた本作。~ しかし結局ゲーム性に関わる問題点は解決されず、シナリオや演出面など前作に劣る点も散見されるため、続編物として決して良くない出来である。~ また、第三世代との連動要素は散々宣伝されていたのに申し訳程度しかなかったことから、主に『ルビー・サファイア』の新ポケモンで深い対戦ができると思っていた人達をガッカリさせたことも忘れてはならないだろう。~ 以上の点により、ジニアス・ソノリティ=ポケモンに不向きという図式をコアなファンに確立させた作品となってしまった。 しかし、相変わらず良質なBGMやバグの少なさ、前作で不評だった要素の改善など、一定のクオリティはあり、第三世代以降で使える特別なポケモンを捕獲できるツールとして捉えたり、本家とは一味違うポケモンを楽しみたいならやってみる価値はある。~ 逆に''高い完成度を持つ対戦ツール・RPGを期待する人にはお勧めできない。'' ---- **余談 -ラスボスの戦闘開始時の台詞「''死ねい!''」はポケモンシリーズとしていかがなものか、と物議を醸した。 -その後の展開 --当時GCや第三世代が末期だった事や前作のように希少価値のある特典ディスクもなかったため、すぐに値崩れが起き、次世代機のWiiが発売される頃には300~500円程度で投げ売りされている光景もしばしば見られた。 --なお、本作の反省からか次作『[[ポケモンバトルレボリューション]]』は対戦に特化した内容となったが……。 -ラスボスが持つダークポケモンの厳選難易度は、厳選が不可能なもの(コロシアムのホウオウ、セレビィなど)を除けばポケモン史上最高とも言われている。 --これはバトル後に強制セーブされる仕様のせいで''能力が見れないバトル中に厳選をする必要がある''という仕様のため。HPと素早さは計測可能だが、他の能力と性格はお互いのダメージから逆算しなければならない。 --よりにもよってラスボスの手持ちに「きんぞくおんサンダー((通常、サンダーのような特殊アタッカーは特殊防御が高く回復技を覚えるポケモンが相手だと攻撃を受け切られてしまい、なす術が無くなってしまう。しかし「きんぞくおん」には相手の特殊防御を大きく下げる効果があり、そのようなポケモン相手でも強行突破することが可能。))」が含まれているため、厳選するものは少なからずいた。 --現在は乱数が解析されており、それに抵抗がなければ乱数調整も可能になった。 --前作もだが、本作は''セーブデータがコピー不可能''であるため、一切の抜け道はない。 -本作および『コロシアム』で入手できるナショナルリボン(リライブが完了した証=元ダークポケモン)が付いたポケモンは『[[ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2]]』以降''GTS、ミラクル交換などの交換に出すことができない''。 --ちなみに「何故交換できないのか」と公式に問い合わせても回答を拒否される。 -本作でしか覚えられない限定技は多いが、後に本家で普通に覚えられるようになった技も多数存在する。下記は例。 --ファイヤーの「おにび」:『[[DP>ポケットモンスター ダイヤモンド・パール]]』以降の技マシンで習得。 --メリープの「いやしのすず」:『[[HGSS>ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー]]』~『[[USUM>ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン]]』の教え技で習得。 --トゲピーの「トライアタック」:『[[剣盾>ポケットモンスター ソード・シールド]]』の技レコード、および進化系のトゲキッスの基本技として習得。 --サンダーの「きんぞくおん」:『[[SV>ポケットモンスター スカーレット・バイオレット]]』のDLCで追加された技マシンで習得。 ---なお、同じく限定技の「バトンタッチ」も『剣盾』の技レコード、『SV』の技マシンで習得可能。 //検索用誤表記:闇の風 ダークルギア

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