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龍が如く 極」を以下のとおり復元します。
*龍が如く 極
【りゅうがごとく きわみ】
|ジャンル|アクションアドベンチャー|CENTER:&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/81i2Pocw9-L._SL1158_.jpg,http://www.amazon.co.jp/5/dp/B015DLJC9A,height=160)&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/81pDl-taDwL._SL1253_.jpg,http://www.amazon.co.jp//dp/B015DLJC5O,height=160)|
|対応機種|プレイステーション3&brプレイステーション4|~|
|メディア|BD-ROM 1枚|~|
|発売元|セガゲームス|~|
|開発元|セガゲームス(龍が如くスタジオ)|~|
|発売日|2016年1月21日|~|
|定価|6,490円(税別)|~|
|レーティング|CERO:D (17歳以上対象)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|シリーズ10周年記念作品&br初代を『0』ベースでリメイク&brどこでも真島が襲い掛かる&br体力の上がった敵達|~|
|>|>|CENTER:''[[龍が如くシリーズリンク>龍が如くシリーズ]]''|
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#center(){{
 &big(){''これが、ゲームの極み''}
 }}
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#contents(fromhere)
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**概要
シリーズ第一作目の『[[龍が如く]]』のハードを変えたリメイク版。~
基本的なアクションやシステムは『[[龍が如く0 誓いの場所]]』に準拠し、戦闘内容はリメイク前とは大きく変化している。~
龍が如くシリーズの「10周年記念作品」としてこれまで培われたノウハウが詰め込まれているという触れ込み。~

名越総監督は10年前の初代を見て悔しい思いをしており、公式動画で「追加シーンががっつり入っている」「全部描き切ってやるんだ」という熱意を語ったほか、~
初代は唯一楽曲がタイアップができなかったので、B'zの稲葉浩志氏に「BLEED」「Receive You [Reborn]」を書き下ろしてもらうなど、気合の入った展開を見せた。

**リメイクによる変化
前述した様に、基本的な部分は前作『龍が如く0 誓いの場所』とほぼ同一になっている。~
-チンピラ、ラッシュ、壊し屋という3つのスタイル(+堂島の龍スタイル)で戦うのは『0』と同じだが、新たに、「超スタイルの極み」が追加。
--強敵は一定のダメージを受けるとオーラを出すようになり、そこで桐生がヒートアクションを出せる状態であれば、発動できる。
--青がチンピラ、紫がラッシュ、黄色が壊し屋、赤が堂島の龍といった具合である。
---『0』では猛威を振るった「壊し屋」スタイルが弱体化している。
-成長システムは『0』と同じだが、お金ではなく経験値を使うように変更されている。

-どこでも真島システム
--序盤に真島が桐生を筋を通す男か判断するため、四六時中見張るようになる。そして、桐生が出所して神室町に戻ってきたころに真島と再会、弱体化した桐生を見て失望した真島が、堂島の龍の本来の力を取り戻すために一肌脱ぐという内容。
--本作では「桐生が10年間の刑務所暮らしで弱体化した」という設定が追加されており、出所直後の第二章の時点では著しくパラメーターが下がっている。最強であるはずの堂島の龍スタイルは特に使い物にならない。
--堂島の龍スタイルを復活させ、元以上に鍛えたいなら真島と戦わなければいけない。神室町を歩いていると、突然真島が襲ってくることがある。
---登場バリエーションは豊富。町中のみならず、飲食店、ゲームセンター、コンビニ、キャバクラとどこだろうがお構いなしに真島は現れる。
---堂島の龍は「特定条件下の真島を○回倒す」「真島を倒して因縁ゲージを最大まで溜めて、ランクアップイベントをこなす」「シリーズ恒例の古牧師匠の訓練をする」などといった条件をこなすことで強化されていく。
--真島はシリーズ恒例のドスで戦うほかにも、『0』で使用した喧嘩師、ダンサー、スラッガーのスタイルでも戦う。
--『0』のカツアゲ君のような要素といえる。
--喧嘩だけではなく、真島とミニゲームで遊ぶ事で堂島の龍が強化される事もある。

-錦山のエピソードの追加。
--「''錦山が凶変した''」理由が明らかになる。各章の合間に挿入される。

-『0』で登場した「達成目録」も追加。

-初代になく後期作から追加された「将棋」「カラオケ」「ポケットサーキット」等のミニゲームが追加された。

-新ミニゲーム「昆虫女王メスキング」
--『0』のキャットファイトと似たようなもの(と言うかコスチュームを変えただけのキャットファイト)だが、連打の必要がなくなり、全体的なテンポもよくなっている。

-究極闘技に伊達が動かせる
--おまけの究極闘技にシリーズ以来出演している伊達刑事が参加。
--今まで散々だったザル警護の理由が明らかになる…?
**評価点
-グラフィック
--グラフィックが『0』とほぼ同等のものに。初代のHDリマスターに比べれば圧倒的に向上している。

-過去作の便利機能の追加
--PS4に移行してからの龍が如くで追加されたダッシュなど、1よりも操作性は上がっている。
--『[[クロヒョウ2>クロヒョウ 龍が如く新章#id_8327ebe0]]』のように、どこでもセーブができるようになっている。ただしバトル中はセーブができない。

-『[[龍が如く 維新!]]』『0』同様、同行者がいる場合は会話が発生するようになった
--伊達さんとの掛け合いや遥との和む会話で移動シーンも退屈せずにプレイできる。伊達の娘の沙耶にまで会話が用意されている。
--ただ、遥との最初の会話は殺人現場から出て来たばかりの割には和み過ぎな気もしなくはないが。

-ファンサービスの多さ
--『[[龍が如く2]]』や『[[クロヒョウ>クロヒョウ 龍が如く新章]]』に登場した店や、『[[龍が如く3]]』に登場した東都大病院、『0』に登場したポケサーファイターの17年後の姿、真島の兄さんのセリフなど、かなり豊富。

-声優は豪華
--本作は実力派声優を多く揃えている。また、風間の親っさんやサイの花屋を除いて新録されている。特に麗奈や錦山の演技は高く評価された。
--また、柏木さんの声優が初代で担当していなかったことも判明した。
---2006年に亡くなった囚人番号1356役の鈴置洋孝氏も、新録はせずライブラリ出演している。

-戦闘システム
--前作で不評だったギアシステムの廃止や、フィニッシュブロウやスウェイ等の技の直後にスタイルを切り替えられるようになったことからスピーディーな戦闘が展開できるようになった。
--ただし、後述の改悪部分の方が目立っており、総合的には戦闘システムの評価は否寄り。

**賛否両論点
-どこでも真島システム
--真島のコスプレの多さや出現パターンのバカっぷりに関しては評価されている。
---ゴミ箱やマンホールに隠れるなど当たり前。気がつけば店内に居たり、プリクラを取れば''背後に兄さんが映ったり''など、軽くホラーである。
---謎のキャバ嬢ゴロ美((しかも本当に兄さんが接客する。))や「そこの桐生ちゃん」と呼び止める真島警官、『[[龍が如く OF THE END]]』の如く組員総出でゾンビに扮するなど、正にやりたい放題。『0』の「24時間シンデレラ」の衣装も再登場。
--しかし、『0』のカツアゲ君と違い、「上から真島」や「下から真島」などのエンカウントは回避ができないことが多く、ストレスの要因になっている。エンカウントを無効化するアクセサリーを装備しても真島の兄さんには効果がない。
---終盤になるにつれ、真島の兄さんもステータスが上がるため、倒すのも一苦労。体力、攻撃力ともにそこらのストーリーボスよりも強力になる。
--これをやりこまないと堂島の龍スタイルが育たない。
---堂島の龍は強化しないと全体的なスピードが遅く、ヒートアクションすら使えないという弱体化ぶりを見せる。
---堂島の龍を強化するために真島と戦おうとすると、真島の経験値がかなり多く、経験値が3つのスタイルにしか使えないので3つのスタイルがすぐに育ってしまい、堂島の龍スタイルが中々育たない。堂島の龍スタイルを育てたいのに真島の兄さんが出てこない、ということもしばしば。
---きちんと育てきれば、どのスタイルよりも強くなる。
---しかしそこまでの道のりが長く、堂島の龍をほとんど使用しないままクリアしてしまうプレイヤーが続出。「堂島の龍を大切にしてほしい」という声もあがった。
--ストーリーの矛盾も出てきてしまっている。
---どこでも真島の他、神室町帰還直後に真島と出会ったり、葬儀場で真島と戦うイベント等も追加されているにも関わらず、本編のムービーは殆ど無修正である。変更しているのは真島初登場のムービーぐらい。
---その為、五章のバッティングセンターで「久しぶりやのぅ」と真島が言うシーンは違和感だらけになっている。桐生の方も既に散々会っているにも関わらず、真島の名を聞いてわざわざ10年前のシーンを思い出している。
---また、桃源郷へ向かう前にも真島のイベントが追加されたが、とってつけた感が強い内容になってしまっている。

-BGM
--BGMはアレンジされたが、アレンジの方向性に賛否両論。初代のBGMにも良い物が多かった為、「切り替え出来ればよかった」という意見が見られる。
--新規BGMにも使いどころに批判が見られる。
---「Receive You [Reborn]」は、流す場面に少し問題があり、「大きく盛り上がる」「場面に合っていない」と賛否両論。
#region(ネタバレ注意)
---第十二章の嶋野太との決戦で流れる。追い詰められた場面から、援軍との共闘で黒幕の一人を討ち果たす場面であり、一つの山場であるのは確かである。~
しかし、「メインテーマなのだから錦山とのラストバトルで流してほしかった」、~
「毎回、Receive Youのアレンジをテーマにしてきた真島との対決である第十一章で聞きたかった」という声も存在する。
#endregion

-錦山のエピソード
--''錦山が悪に堕ちていく''様を観ることが出来るのは評価されている。
---事ある毎に桐生と比較され、組員には嘗められ、桐生への罪悪感と劣等感、嫉妬の感情を強めていくと同時に、由美の失踪に妹の死と様々な絶望が彼を追い詰めていく様が悲痛に描写されている。
---リメイク前は桐生の親友である程度しか描写がなかったが印象が大きく変わったと高評価。
--しかし、思慮深い人物であるはずの柏木さんに迂闊な行動が目立ったりと、キャラクターの描写に違和感を覚える粗もしばしば見られる。非常に関わりが深いはずの風間の親っさんや錦の妹も登場しないため、残された疑問も少なくない。
--また、描かれるのは錦山が悪に堕ちる所までなので、その後の錦山組がどうやって東城会の直系組織になるまで勢力を伸ばしたか、近江連合とはどうやって接触したか、新藤、荒瀬、神田などの組員達をどうやって集めたか、などは描かれておらず''空白の十年を完全に埋めるとは言えてない。''((例えば六章のラストで松重に「自分のやり方で直系に上がってみろ」と逆ギレされるが、どういうやり方で行ったのかという所は明らかにされてない))

**問題点
***アクション面
-モーション使い回し
--過去作でもモーション使い回しが見られたが、本リメイクはかなり露骨になり、''構えから技まで一新されたキャラは誰一人いない''という有様。敵モーションは主に『[[龍が如く5>龍が如く5 夢、叶えし者]]』や『0』のものを流用している。リメイク前のモーションを再現しようとする意図はない。
---よく問題視されるのがカツアゲ君のモーションを嶋野に流用したり、真島ダンサースタイルを赤井兄弟の兄に流用したこと。キャラやパーソナリティとあってないため、批判されることが多い。
---嶋野は確かにパワフルなキャラクターであるが、「素人が力任せに戦っている」カツアゲ君のイメージとは合わないという声が強い。加えて、人外レベルのサイズであったカツアゲ君から縮小しているため、見栄えが良くない。
---赤井兄弟の兄は確かにダンサーであるが、一種超人的な真島のモーションを使用する事への違和感がある
---また、錦山は『0』のモーションに加え、『0』の柏木のモーションを使用している。錦山は他にも初代にあった家具を持ち上げる等の行動を使わなくなってしまい、総合的に「弱体化した」との声も。
---一方、新藤は『維新!』の以蔵からモーションを使いまわしているが、そちらはキャラに合っているとして好意的に見られることがある。
---また、林も『5』の馬場と『0』の渋澤のモーションを組み合わせているため、そこそこ凝っていると評される。

-敵の体力の向上
--本作の敵は、攻撃力は低めの設定だが体力や回避能力が高いため、緊張感の薄い長期戦になりがち。特に桐生があまり育ってない序盤が辛くなっている。
--高めの体力でありながら、ボス敵はなんと''体力を回復してしまう''。それを「超スタイルの極み」で阻止しなければならない。
--また、「超スタイルの極み」もパターンが少ないため、何度も使っていると見飽きてしまう。

-九章で行われるカーチェイス
--リメイク前にもあったのだが、リメイク前よりも更に難しくなってしまっている。
--0と同じくヒートアイの追加、視点の変更の廃止があるが、違う部分で問題が生じてしまっている。
--九章自体が攻略スパンが非常に長く、途中セーブもできない。再挑戦はできる。
---アップデートで難易度変更ができるようになり、HARD以下なら一時的にEASYに落とす事が出来るようになった。
--しかし、EX-HARDでは再挑戦も難易度変更もできないので九章の冒頭からやり直しになってしまう。プラチナトロフィーの鬼門になっている。

***ゲーム部分
-後継作に比べてボリュームが少ない
--龍が如くシリーズはシリーズを追う毎にストーリーのボリュームが激増し、サブストーリーやプレイスポットも充実、『5』以降はアナザードラマやシノギと言った別ゲームと言っても良いほどの要素まであった。
--しかし本作はそれらが充実する前の初代がベースである為、後継作の大ボリュームに慣れたプレイヤーから見れば物足りなさが否めない。
---それを補うためか、由美の指輪を取り戻したり、犬にエサをやるといったお使い感の強いイベントが全体的に増えている。しかしそれでも低ボリューム感は抜け出せていない。
---ミニゲームは『0』からの流用が多いため、人によってはマンネリ感も招きがち。
--加えて桐生が捕まった1995年の神室町はフィールドを制限されている。PS2も同じだがリメイクなのだから自由に動けるようにして良かったのではという声がある。
---初回封入特典で『龍が如く6』の体験版が同封されているのを見ると、スタッフもボリューム不足を感じていたのかも知れない。

-一部のミニゲームやサブストーリーは削除されている。
--初代では置いてあったパチスロ(ヴォルケーノ)など完全にリメイク出来ていない。
--サブストーリーの中には発生時期が変更されているものもあり、中でも「死にたがる男」は内容に違和感の生じるものとなってしまっている((「美月」という名前から桐生達が人違いをする展開があるのだが、本作のこのイベントは桐生の探す「美月」の正体が判明した後に発生する為、今更な内容になっている。))。
--また、『ちょいワルおやじ』など追加部分のテンポが悪く、蛇足になっているサブストーリーもある。

-キャバ嬢が二人のみ
--初代は六人攻略できたが、今回はわずか二人。
---二人のうち片方のキャバ嬢は同性愛寄りのキャラ((「男より女が好き」「キャバクラで働いているのも可愛い女の子に囲まれていたい為」など))であり、キャバクラに相応しくない会話として否定的な意見が上がる。

-遥のおねだりがプレミアムアドベンチャーモードのみ
--初代は本編と同時進行できたが今回は完全にプレミアムアドベンチャーモードのみになってしまった。
--本編中も何度か遥と同行するシーンがあるが、初代と違ってそこではおねだりが発生しない。
--確かに初代の頃には本編で強制的にやらされる事に賛否の声があり、シリーズを重ねる毎に仕様が変わって最終的にプレミアムアドベンチャーのみに落ち着いた。((シナリオ上で遥と共に行動する事が少なくなった事もある))と言う経緯があったのだが、リメイクである本作までそちらに合わせてしまった為、違和感に繋がっている。
--おねだりの順番も固定されてしまっており、思うように好きな所に連れて行けない。
--またスタミナンスパークを飲む時の「くぅ、体に染みわたる~」という遥の名言もカットされている。

-お馴染みのカラオケも使い回しが目立つ
--遥、桐生の新規曲のムービーは本編や『0』の静止画を映すだけであり、いつものような凝ったムービーは無い。そもそも遥は歌える楽曲が一曲しかない。

***シナリオ
-アナウンスされた由美、麗奈の愛の真実が明かされない。
--公式の予告で由美、麗奈の愛の真実が明かされるとアナウンスされた割に、増えたエピソードも指輪ぐらいで''何故由美は桐生が好きなのか、何故麗奈は錦山が好きなのか''、が判明する描写は無い。
--そもそも指輪も無難なプレゼントとして由美に送るのだが、指輪は相手のサイズを知らなくてはならず急に用意できるようなものではない
--なのでプレイヤーからは錦山は印象が変わったが二人はさほど変わらないという声も
-桐生の神宮戦前の啖呵に迫力が無い。
--桐生が黒幕の神宮に対して世良会長の遺言状を見せ、自らが東城会4代目を継ぐと宣言にするが、今作は無印と比べて少々声に迫力が足らない。
--龍が如くシリーズでも屈指の名シーンでもあり、その変更に残念に思うユーザーもいる。

-秋山駿が出演しない
--秋山はミレニアムタワーが爆発して落ちてきた金を集めて金貸しとして再起した設定なのだが、もちろん『1』では描かれていない。
--本作のシナリオには影響を与えないため問題点とまでは言えないが、リメイクを機に整合性を取るのではないかと期待していたユーザーからは不満の声も見られる。

**総評
10周年記念作品であることや、『0』の全体的な完成度の高さ、名越総監督が公式動画で熱意を語ったことで、大いに期待された本作。~
しかし過去作の便利要素や過去の描写フォローなどを追加したのはいいが、本作独自の追加要素やゲームバランスが足を引っ張る出来となってしまった。~
またゲームボリュームも近年の『0』『維新』などと比べると大きくダウンしており、期待していたユーザーを完全に満足させられたとは到底言い難いのが残念な所。~
とは言え、不満の内容は『2』以降の作品やリメイク前と比較しての物も多いため、本作を機に初めて『龍が如く』に触れようというユーザーには、十分オススメできるだろう。

復元してよろしいですか?