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【ふぁいなるふぁんたじーえいと】
ジャンル | RPG | ![]() 高解像度で見る 裏を見る ![]() |
対応機種 |
プレイステーション Windows 95/98/Vista/7/8(*1) |
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メディア |
【PS】CD-ROM 4枚組 【Win】CD-ROM 5枚組 |
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発売・開発元 |
【PS】スクウェア 【Win】エレクトロニック・アーツ・スクウェア |
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発売日 |
【PS】1999年2月11日 【Win】1999年10月3日 |
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定価 |
【PS】8,190円 【Win】6,800円 |
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プレイ人数 | 1人 | |
セーブデータ |
【PS】1ブロック使用 【Win】60ファイル保存可 |
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周辺機器 | 【PS】ポケットステーション対応 | |
レーティング | CERO:B(12才以上対象)(*2) | |
廉価版 |
【PS】アルティメットヒッツ 2006年7月20日/2,625円 |
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配信 |
【PS】ゲームアーカイブス 2009年9月24日/1,500円 【Win】for PC 2014年5月8日/1,543円 【G-cluster】for GC(*3) 2014年8月28日~2019年10月31日/2,000円(*4) |
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判定 | 賛否両論 | |
ポイント |
異質かつ理解が難しい独特なシステム 賛否分かれるシナリオと世界観 じっくり考えないとわからない巧妙すぎる設定 ビジュアル面全般は前作から大幅に進化 「モンスターをたべます」 |
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ファイナルファンタジーシリーズ |
精鋭傭兵部隊「
SeeD 」を擁する兵士養成学校「バラム・ガーデン」。
主人公・スコールは幼少の頃からそこに在籍する青年である。
彼は他人を避け、常に一人で生きていこうとする意志を持つ少年であった。
そんな彼の人生は、初のSeeD認定試験を境にして大きく動き出す。晴れてSeeDとなったスコールは、同じ日に合格した同期のSeeD達と共に、
大国ガルバディアの占領に反発するレジスタンスの支援任務に駆り出される。
時を同じくして、ガルバディア大統領は全世界規模の演説を行い、ガルバディアによる世界統一の意思をほのめかす。
その隣には、15年前の「魔女戦争」で世界に恐怖を振りまいた「魔女」の存在があった。魔女の目的とは、世界の行末は。そしてスコールの夢の中に度々顔を出す謎の男・ラグナとは一体…?
レジスタンスの少女リノアと出会い、彼女を護衛することになったスコールは様々な出来事を経験し、
次第にそのかたくなな心を変化させていく。
ゲーマーであればその名を知らない者はいないであろうRPGシリーズ『ファイナルファンタジー』の第8作目。プラットフォームをPSに移し、CG・3Dポリゴン化してからの2作目にあたる。
一世を風靡した前作『VII』の影響を受けてか、販売本数はこれまでのシリーズ史上最大を記録し、特定条件下でゲームの進行が不能になるバグの存在がTVニュース等で報道されるほどの凄まじい知名度であった(*5)。
本作は他のFFシリーズから見てもかなり異質なシステムを採用している。
本記事で論ずる話題を理解するために必要な、最低限のシステムをここで解説しておく。
ガーディアンフォース(G.F.)が召喚獣でもあり装備品でもある
魔法が消耗品であり装備品でもある
ジャンクションシステム
アビリティ種別 | 主な効能 | 一例 |
コマンドアビリティ | 装着中、戦闘時の人間キャラが「たたかう」以外のコマンドを使える |
「まほう」「G.F.」「アイテム」 「ドロー」「カード」 |
ジャンクション アビリティ |
人間キャラのステータス画面で 指定の部位に魔法を装備できるようになる |
「力J」「体力J」 「属性防御J」「ST攻撃J」 |
キャラアビリティ | 装着中の人間キャラに一人用の補助効果が常時発動する |
「力+40%」「オートプロテス」 「ぶんどる」「歩くとHP回復」 |
パーティアビリティ | 装着中、パーティ全体に効果が及ぶ |
「けいかい」「エンカウントなし」 「隠しポイント発見」 |
メニューアビリティ | 非戦闘時のメニュー画面で魔法やアイテムの精製、購入などが実行可能になる |
「生命魔法精製」「道具精製」 「カード変化」「ショップ呼び出し」 |
G.F.アビリティ | G.F.自身の性能(最大HP、召喚攻撃ダメージなど)を強化する |
「召喚魔法+30%」「GFHP+30%」 「おうえん」 |
ジャンクションアビリティによる魔法の装備
味方のレベルに関する仕様、および味方と敵のレベル連動
装備
特殊技
ここまでの記載からも察せられる通り、本作には従来のJRPGの常識とはかけ離れたシステムが多々盛り込まれており、仕様の理解の難度こそが本作最大のハードルであった。
有名タイトルであることと、攻略本・攻略サイトなしでプレイをする場合にプレイヤーの立ち入った努力が必要となるため、Web上でも様々なサイトで考察がなされており、相応の検索ワードで探してみると肯定的意見、否定的意見共にかなりの数を見ることができる。
ジャンクションシステム
魔法
ドローと魔法精製
レベルに応じて強化される敵
G.F.の習得アビリティ関連
金銭の入手
召喚魔法としてのG.F.
武器改造
特殊技の性能
特殊なラストダンジョン
本作のキャラクター描写やストーリー展開などのシナリオ面は、全体に万人受けしにくい設定や描写が目立ち、その評価は好評と不評とで真っ二つに割れることとなった。
学校を舞台にした「青春物語」的作風
メインヒロイン・リノアのキャラクター性
難解かつ濃厚な世界設定
当時最高レベルの演出
充実したミニイベント
カードゲーム
自由にキャラの能力値を高められる
その他
ディスク4のあれこれ
攻略自由度、戦略性の低さ
劣悪な仕様の連動ミニゲーム
バグ
その他
+ | 知ってしまうと興ざめする人がいるかもしれないため一応折りたたみ |
グラフィックはより美麗になり、(仕様外の)バグも少なく、映像・演出・サウンドは当時の最高水準に仕上がっている。
発売当初はシナリオやシステムを理解することへのハードルがこれまでのシリーズ本編と比較して若干高めである。
そのため、それを理由に敬遠されがちであったが、近年ではそれらを理解した上で高く評価するユーザーも増えた。
とはいえは記述の通りジュブナイル要素の強いシナリオ、キャラ育成にポイントを絞ったシステムは共に深く理解した上で、なお好き嫌いがハッキリ分かれる作風であることから、正に「賛否両論」という言葉がぴったりと当てはまる作品であると言える。
Windows95・98対応版が1999年に(*35)、2014年5月にはVista以降対応版が『ファイナルファンタジーVIII for PC』と題し、ダウンロード専売商品として発売された。
どちらの版もストーリー自体はオリジナルと変わらないが、『for PC』版はWIN95・98版に無い各種オプションが実装されている。
*1 原作は95/98に、『for PC』はVista/7/8に対応。
*2 アルティメットヒッツ版で付与されたレーティングを記載。
*3 ゲームキューブ…ではなく、テレビにつなぐとできるクラウドゲーム(※for GCは公式表記)ほぼ『for PC』準拠、ただしプレイヤーネームの変更が不可などの違いがあった。
*4 30分間の無料お試しも可能となっている。
*5 当時はまだ(ゲーマー以外には)ゲームやバグ、セーブデータ等に関する知識が少なく、ゲーム機が故障する欠陥ソフトであるかのように捉えられてしまったのだろう。
*6 ごく一部の味方が「本来の "魔法"」を使用できるが、その威力は同種の疑似魔法の数倍に及ぶ。
*7 LV10 ⇒ 11でも、LV99 ⇒ 100でも経験値1000でレベルアップする。
*8 ストーリー上倒さなければならないボスは上限が設定されている。
*9 △ボタンによるターン送りでも良い。
*10 レベルアップするたびに、キャラクターの素のステータスが必ず一定値上昇するというもの。低レベルの内に解放・装備して育成すれば、装備しなかったときとのレベル100でのキャラクターの性能差は非常に大きい物となる。
*11 もっとも、本作におけるガ魔法の価値はさほど高くはないのだが。
*12 サポート魔法精製が手に入るのがディスク2のため、防御魔法のプロテスやシェルは中盤にならないと作れない。が、強敵との戦いでしか使わないであろうこれらの魔法を敵に殴られながら100個も200個も集める必要は無く、一人10~15個もあれば十分。
*13 一応、レベルが上がった雑魚からは強力な魔法がドロー可能になり、よりレアなアイテムを落とすようになる…などの有利要素も発生する。なお敵によっては単純なステータス以外にも扱う技が増える・強化される。一例を挙げると、序盤から出現するケダチクという芋虫型モンスターは、レベル20以上でスロウにしてくる「ねばつく糸」という技を使うようになる(また、同じ技名のままだがレベル30で効果が変更され、より凶悪(効果がスロウ ⇒ ストップに)になる。
*14 慣れたプレイヤーだとDISC1の序盤でガ系魔法やトルネド、クエイクなどを量産できるようになる。特にトルネドとケアルガは終盤まで活用できる性能を誇る。これらを利用すれば初期レベル(Lv10前後)でHP3000越えなども容易にできる。
*15 残り時間があれば再び連打で上昇させることが可能。
*16 本来はデメリットだが、通常攻撃「のみ」をコマンド入力のラグ無しで実行するため、手動より明らかに速く動けるようになる。
*17 複数のステータス異常耐性が無いと、ゲームクリア可能な能力でも優に全滅する。
*18 スコールは上位武器に改造するごとに強力な特殊技が解禁される。セルフィは最強武器のみ命中率がカンストする。
*19 戦闘不能者の数や、全員の状態異常の量、現在HP/最大HPの度合いなどを見て判断される。
*20 ダンジョン内でのセーブや戦闘不能の復活も項目に入る。
*21 例えば、ラスボスに関する情報はアルティマニアでは唯一載っていない。
*22 ランダムハンド、エレメンタルに乱数要素あり。
*23 ちなみにこれはエンディングの盛大なネタバレにもなっている、が勘のいいプレイヤーなら中盤の時点で気づくだろう。
*24 睡眠攻撃で殴った場合、起こした瞬間に眠らせてしまうため起きることが出来ない
*25 なお、『アルティマニア』p.75のインタビューでは開発中はセルフィの角度変更も可能だったと語られている。
*26 このカテゴリのアビリティは通常プレイで活用しづらいのはもちろん縛りプレイでも条件に引っ掛かり入手、利用できないケースが多い。
*27 たたかう以外のコマンドアビリティが封印される最終ダンジョンの仕様もこれに拍車をかけている
*28 もちろん「あんこく」「ぼうぎょ」のように使えるものがないわけではないし「かばう」+「カウンター」といったおなじみの組み合わせも残ってはいる。
*29 ただし連続魔に関しては魔法の連続発動を可能とする補助魔法「ダブル」「トリプル」という形で継続している。
*30 相性がよほど高くないとすぐにG.F.が9999ダメージを受けて戦闘不能に追い込まれる。
*31 ただし運ゲーは動画的には盛り上がるため縛りプレイの動画投稿自体はそこそこにある。
*32 一番上のランクであるAアイテムが絶対に手に入らない。ただしAランク限定のアイテムは設定されてないのでコンプできないといった事がないのが救い。
*33 個数限定品や本編では入手できない物。
*34 ちなみにそれは「211」で、本作の発売日が2/11だからである。この番号のヒントはアルティマニアに記載されていたり、ゲーム雑誌でも研究されていた。
*35 スクウェア・エニックスでは「2000年3月23日発売」としている。
*36 海外プレイヤーからのギフト等で貰うことは可能。