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カービィボウル - (2015/04/14 (火) 02:59:56) の編集履歴(バックアップ)


カービィボウル

【かーびぃぼうる】

ジャンル アクション
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対応機種 スーパーファミコン
メディア 10MbitROMカートリッジ
発売元 任天堂
開発元 ハル研究所
発売日 1994年9月21日
定価 7,900円(税別)
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2007年4月24日/800Wiiポイント
【Wii U】2013年5月8日/800円
分類 良作
星のカービィシリーズリンク

概要

カービィシリーズ4作目、公式曰くゴルフとビリヤードを組み合わせたゲーム。
カービィのボールゲーとしては2作目になる。

物語

ちいさなほしの ちいさなくに
ここは へいわな 「プププランド」
きょうも カービィは のんびり のんびり へいわなひびを おくっています

そんな あるひの ある よるのこと
「こんやも ほしたちを ながめながらすてきなゆめを みようかな」
「おやっ?」なんだか ようすが へんです
いつもなら たくさんの ほしたちがきらきら かがやいて いるのですが こんやは ほしが たったひとつしかでていないのです
そのときから とても さびしいよるがなんにちも つづきました

カービィは いなくなった ほしたちのことがしんぱいで こんやも よぞらを みています
「あっ!?」そのときです
「ウシシシ まだひとつ のこっていたぞ」
あの「デデデだいおう」が さいごのほしをさらっていくところを みつけました

「プププランド」の よぞらにきれいなほしたちを とりもどすため カービィは 「デデデだいおう」の あとを おいかけるのです
めざすは てんくうにうかぶ だいおうの しろ がんばれカービィ!

特徴

システム

  • 本作では主人公であるカービィはボールとして登場。プレイヤーはボールのカービィをゴロ又はフライでショットする。
  • ステージ上には何体かの敵が配置されており、ぶつかることで星にして倒すことができる。最後に残った1体がゴールのカップに変わり、そこにカービィをカップインさせることでステージクリアとなる。
  • コースは全部で8つ。それぞれに8つのステージ(ホール)があり全64ホールが用意されている。
  • カービィは撃ち放題という訳ではなく、残り体力を示すバイタリティと残機があり、1回ショットしたり特定の仕掛けに引っ掛かったりするたびにバイタリティが1つずつ減少する。
    • バイタリティは敵を1体倒すか、ゴールにカップインするごとに1つずつ回復させることができる。
    • バイタリティが全て無くなったりOB(ステージ外に出る)をして落下すると残り残機が1つ減り、残機が0になった地点でゲームオーバーとなる。
    • 残機は1発目で敵を全て倒しカップイン(ホールインワン)することで1UPする。
  • 打ったあとに任意のタイミングでAボタンを押すことで、飛距離を伸ばしたりより強くバウンドさせたりなどができる。
  • ゴロとフライ二種類のショットを使い分け、地上や空中に配置された敵を倒しゴールを目指す。
    • 十字キーとボタンで弾道を決めるが、ボールを曲げて打ったり打ち上げたり、果ては打ち上げたボールにスピンを掛けて、加速させたり戻って来るようにする事が出来る。なお、撃つ際には目安となるガイドラインが表示される。ゴロやカーブではガイドラインを伸ばして遠くの敵を狙え、フライでは2バウンド先まで表示される親切設計。
  • コース決定後、パワーゲージが動き始めるのでタイミングを見て打つ。
    • 弾道はタイミング次第で自在に変わる。なお、フライ、カーブでのガイドラインは最大で撃った時の表示となっている。
  • ステージ上には様々な仕掛けが満載。以下に例を挙げる。
    • キックパネル:どんな角度からボールが飛んできても、このパネルに乗ると矢印の方向に転がっていく。
    • ダメージゾーン:上にボールが乗ると、バイタリティが1減り、速度も落ちる。
    • ワープパネル:ボールがパネルからパネルへ速度を保ったまま瞬間移動する。
    • バンカー:落ちると脱出が困難な池や砂が敷き詰められたパネルで、ボールの勢いを止めてしまう。
    • 仕掛けの中には攻略上で重要な要素になり、場合によっては使いこなせないことには先に進むのも困難なところも。
  • シリーズおなじみのコピー能力も健在。
    • 敵はカービィシリーズより登場しているが、他作品でも吸い込んでコピー可能な敵が今作では光っている敵として登場し、その敵を倒す事で能力を入手することが可能。障害物を壊したり、急制動を掛けられたり、果ては制限時間内であれば自由自在にカービィを動かせるものまで。トルネードやパラソルなど、制御が難しいものもある。
    • ただし、能力を持っている敵に当たると強制的に上書き取得されてしまったり、前のステージで最後に持っていた能力が次のステージに持ち越されたりするため、頭を使う必要がある。

2Pモード

  • 対戦モードは黄色のカービィ(通称キービィ)と星の数・ホールの取り合い・そして接触やコピー能力による妨害と、ゴルフゲームと一味も二味も違う要素もあり、パーティゲームとしても遊ぶ事が可能。このモードのみ、倒すとルーレットによりコピーを入手出来る敵も存在する。コースはウィスピー・ミスターシャイン&ミスターブライド・クラッコ・ゴルドーと、今まで登場したボス&無敵キャラの4コースから選べ、一部例外を除き、コースの名が付いた敵が障害物・仕掛けとして存在する。ゴールそっち除けで妨害合戦になること請合い(リアルファイト注意)。ハンデを付けたりすることも可能。ちなみに、バイタリティが無くなると一回休みとなる。

長所

  • やり込み次第で開放されるご褒美要素。
    • このゲームはカップインする度にそれまでの打数が確認出来るのだが、1ステージ8ホールでの合計打数が少ない程、金・銀・銅メダルが貰え、銅→銀→金の順に高評価となる。取得したメダル次第では難しくなったエクストラコースが開放されたり、サウンドテスト等のおまけ要素がタイトル画面で開放されるようになる。
  • 一定打数以内で必ずカップイン出来るように設計されている。
    • 1Pゲームはどのホールでも3打以内にカップイン出来るように設計させており、初心者はこれを目安にしてどのようにカップインを狙うかを考える目安にもなる。
    • 説明書の他にコピー一覧表があるのだが、そこの一番下にご丁寧にも「ショットとコピーを併用すれば必ず3打以内にカップインする事が出来ます」と書かれている。
    • 更にはデモプレイで操作方法や様々な戦術。コピーの説明・使い方を説明してくれる。デモは20用意されており、それらを通じて解説付きで分かりやすく説明されている。また画面左上にはデモプレイの操作と同期しボタンが光るコントローラの画像が表示され、デモプレイが実際にどのようにして操作されているのかが視覚的に分かるようになっている。 デモプレイ集の解説文の一覧は基本的にひらがな・カタカナ表記の文章だが、「上」、「十字」などの漢字もみられる。
  • ゲームとしての難易度は抑え目。
    • ゴルフとビリヤードを融合させたゲームではあるが、上記の通り、残機とバイタリティさえ残して8ホール回ればクリアとなるので、ある程度の腕前があれば全8コースをクリアする事は可能。もし回れなくても難易度の低いコースでホールインワンをして残機を増やし、再挑戦する方法も取れる。
    • また、全コースをクリアするとラスボスであるデデデ大王が登場するが、ボスとしては非常に弱い。更にこの戦いではカービィのバイタリティが無制限になっており、弱点さえ解かれば残機を少し溜めてゴリ押しで勝つことも可能。
  • ただし、上記は全て普通にエンディングを目指した場合の話である。詳しくは後述。
  • ゴルフの様に目標地点が決められているわけではないため、攻略パターンが豊富。
    • 意外な方法でホールインワンを狙えるホールもあるので探してみる楽しみもある。

短所

  • ステージ攻略は一回で決めなければならず、できなければ最初からとなる為かなり厳しい。長丁場になること必至。ゲームクリア後には高難易度のEXモードも登場し、これを全てクリアするには根気が必要。
  • ガイドラインが意外と不便に思う時がある。
    • ガイドラインは最大で打った場合しか表示されない為、カーブやフライで弱く打つときはプレイヤーが想像して打つ必要が在る。また、やくものの上を通過する場合も全く変化がないので、これも想像して打つ必要がある。
  • 2Pバトルで一部極悪ステージが存在する。
    • 該当するのはゴルドーコースのホール5。このコースはダメージゾーンが広範囲に配置されており、しかもその先が場外に落ちるように設計されている為、軌道を少しでも違えようものなら、運が良くても単に一回休み、酷い時にはOB+一回休みという状態が兎に角起き易い。このホールをクリアする為に、対戦者と一時協力することも経験した人も多いのでは?
  • マップセレクトがやや不便。
    • 条件を満たすと、ノーマルコースやエクストラコースの好きな面を選んで自由に遊ぶことができるマップセレクトが登場する。しかし、選んだマップを遊ぶときのカービィは必ず能力なしの状態でスタートするため、前のホールからコピーを持ち込むことはできない。そのためホールによっては、マップセレクトで選ぶより純粋に頭からコースをプレイした方が快適な場合も。

難易度

本作はスーパーファミコンにおけるカービィ作品第1弾であると同時に、コンプリート難易度が非常に高いことでも知られている
エンディングに到達するだけなら全く関係の無い話なのだが、好成績を目指す場合、頭を使わないと打数を抑えられないコースが多数存在する。
正直、全てのコースで金を取るのは攻略本を見ながらプレイしてもキツい

  • ホールによっては針に糸を通すような撃ち方をしたり、ボールの撃ち方をよく工夫しないと3打以内はおろか、下手をすると8打以上ものボールを打ってしまう事も。もはや「詰め将棋」ならぬ「詰めゴルフ」である。
    • 将棋と比べるとひたすらアナログな上に、能力の使用もタイミングや微調整があるのでさらに強烈。敵の配置変え等といったテコ入れが施されるエクストラでは一層顕著となる。
    • 特に通常・エクストラ問わずコース5の7ホールは打数を抑えにくく、数多くのプレイヤーを苦しめた。パラソルなどの使用中に落下位置の微調整に失敗して、涙を飲むことになるケースも少なくない。
  • 他にもホールによっては「前のホールからどのコピーを持ち込むか」まで考えなければならないものもあり、ホールに着いた時点で取り返しがつかなくなっていることがある。
  • 上記の難所をはじめとして常にシビアな操作が求められるため難易度が高く、未クリア・又は全てご褒美要素を出せていないままプレイを終えてしまったカービィファンも多い。

総評

地味ながら、十分にやりごたえのある一本。
一人で黙々と攻略に挑むもよし、友達と熾烈な妨害合戦を繰り広げるもよしと遊びの幅は意外とある。

余談

  • 公式ガイドブック巻末のスタッフ質問集にて宮本茂は「開発期間はMOTHER2と同じくらいかかった」と答えている。もともとはカービィとは無関係なゴルフゲームとして開発されていた。
    • そのゴルフゲームは再制作され、1996年にサテラビュー専用番組「スペシャルティーショット」として日の目を見た。
  • 本作だけデデデ大王が弱いのは「難コースに苦しめられてきたプレイヤーのためのうさ晴らし」という事であえて簡単に調整されたから。エクストラでも耐久力2倍程度の補正にとどまっている。