「チョップリフター (FC)」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

チョップリフター (FC) - (2017/04/12 (水) 15:39:28) のソース

*チョップリフター
【ちょっぷりふたー】
|ジャンル|シューティング|&image2(choplifter.jpg,width=150,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068H0Y)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|ジャレコ|~|
|開発元|トーセ|~|
|発売日|1986年6月26日|~|
|定価|4,900円(税別)|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|
|>|>|CENTER:''バンゲリング帝国三部作''&br;''チョップリフター'' / [[ロードランナー]] / バンゲリングベイ|

**概要
-『[[ロードランナー]]』『バンゲリングベイ』と並ぶ、バンゲリング帝国三部作の第1弾でパソコンゲームの名作タイトル『チョップリフター』((オリジナルはAppleIIで発売。日本でも複数のPCに移植された。))のFC移植版。
--ただし、ベースとなったのはセガがブローダーバンド社から許諾を得て開発した''業務用アレンジの移植版''。

**特徴
-輸送ヘリコプターを基地から発進させ、バンゲリング帝国の捕虜収容所に閉じ込められた捕虜を救出するゲーム。

-ヘリが全機撃墜される、または一定以上の捕虜を救出できない場合はゲームオーバーとなる。
--ヘリは十字キーで移動。慣性が効いており、操作によって進行方向がすぐには変わらない。向きの転換はボタンにより行われ、十字キーでは向きは変わらない。進行方向と反対側にキーを入れると、後退しながら移動する事となる。
--前進中は前傾姿勢となり、地上を攻撃できる。後退中はその逆。正面を向くと下方に攻撃できる。
--救出するためにはまず施設の門を爆弾で破壊する必要がある。すると捕虜が中から出てくるので、近くまで行き着陸すると乗り込み始める。その後、基地に戻り着陸すると救出成功。
--燃料があり、救出が成功した際に補給される。燃料切れを起こすとミス。

-周囲の対空火器や戦闘機を如何に対処するかがポイント。
--機銃を装備しているため一応対抗することができるが、ゲームの目的はあくまでも捕虜の救出であり、無理に戦う必要はない。さらにこの機銃攻撃は捕虜に当たると死んでしまうので、無闇に撃つべきではない。また捕虜の真上に着陸しても、死んでしまう。
--ヘリには人数制限があり、撃墜されるとそのときの救助者は死亡扱いになってしまう。
--捕虜救出中にも、着陸したヘリを狙い敵が迫ってくる。基地に戻るタイミングがゲーム攻略のカギになる。

**問題点
-移植ベースとなっているのはセガのアーケード版だが、FC版は残念な出来になってしまった。
--オリジナルの本作は、ヘリコプターの浮遊感と、連射弾数の多い攻撃による敵をなぎ倒していく爽快感、そして救出の達成感という三つの要素のある作品。これはアーケード版でも同様だが、さらにステージの種類を増やし、敵も大幅に増やした。そして燃料という、時間制限要素も取り入れられている。オリジナルより多様性が増したが、かなり難易度も上がっており日本では不評だった。しかし海外では人気があるようだ。
--FC版はアーケード版をベースにしているが、敵の数が減っているので難易度は幾分下がっている。しかし連射弾数が乏しく、動きが鈍く浮遊感も今一つとなり、本来の面白さはかなり弱くなった。さらにアーケード版にあった、敵弾への相殺要素もなくなっている。

**評価点
-前述のとおり、難易度は多少下がっているので、アーケード版よりはクリアしやすい。
--そうは言っても元々のアーケード版が高難易度なため、やはり本作も難易度高め。特に弾速が速いため、鈍い動きは足枷となる。

**総評
見かけこそ『チョップリフター』だが、本作の最大の面白み、操作の浮遊感や連射の爽快感が欠けており、十分な移植とは言い難い。アーケード版の尖った所を丸めたようなゲームで、大して面白みのない凡庸なゲームと化してしまった。

**余談
-セガがSG-1000用にアーケード版に先んじて移植し発売されているが、本家にかなり近い仕様。アーケード版はSMSに移植されているがそちらをプレイした人の評価は概ね好評。
-このゲームはカーター政権時に実際に起きたイラン大使館人質事件の救出作戦「イーグルクロー」失敗を揶揄したものと言われている。
-ブローダーバンド社の名誉のために言っておくと概要で触れた通りPC版は良ゲー。国内PCでもリリースされていたが磁気メディアゆえ、ROMカセットのMSXかSG-1000版をオススメする。
--コチラはセガ移植のアーケード仕様ではなく、Apple II版の移植。
-開発はNMK名義になっているが、これは当時の任天堂が一部のメーカーを除いて販売タイトル数の制限をしていたので、その制限から逃れる際に他社から''名義借り''をしただけで、実際にはジャレコが開発または移植している。
//”名義貸し”は「一部のメーカー」に該当するナムコの常套手段。
//--似たような事例では''サン電子=東海エンジニアリング''、''カプコン=ステイタス''とキリがない。((逆に「一部メーカー」のナムコは、制限の緩さを利用してデータイーストや日本物産に『名義貸し』を行い、「カルノフ」や「ファミリー麻雀」などの他社開発ゲームをナムコット名義で販売していた。))
-その後、ジャレコは1995年にアーケードで『[[湾岸戦争]]』をリリースする。自機=ヘリコプター・人質救助・離陸&着陸・燃料メーターの導入など、チョップリフターとの共通点が多い。
-同タイトルはシリーズ化しており、さらに海外では根強い人気があるようで2012年1月11日に『チョップリフターHD』の配信が開始された。

#region(チョップリフターHDの動画)
&u2b(http://www.youtube.com/watch?v=gNRONO-TGz0){600,400}
#endregion
&br