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Grand Theft Auto: San Andreas - (2020/05/28 (木) 22:09:03) のソース

注意:このページでは、『Grand Theft Auto: San Andreas』と、同PS2日本語版について紹介する。
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#contents()
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*Grand Theft Auto: San Andreas
【ぐらんどせふとおーと さんあんどれあす】
|ジャンル|アクション|&amazon(B0009IX7K8,image);|
|対応機種|(海外)Windows 2000/XP,Xbox|~|
|発売元|Rockstar Games|~|
|開発元|Rockstar North|~|
|発売日|北米版 2005年6月7日|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|前作から飛躍的な進歩を遂げた&br;やり込み要素もシリーズ随一&br;ゲーム業界前代未聞、米国議会から監査請求を受けた|~|
|>|>|CENTER:''[[Grand Theft Autoシリーズリンク>Grand Theft Autoシリーズ]]''|
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#center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}&br;&size(20){''本作はESRBからM指定を受けている17歳以上対象のゲームです。''}}
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**概要
通称「GTA SA」。『Grand Theft Auto』シリーズの第5作目、3Dに移行した『[[III>Grand Theft Auto III]]』シリーズとしては第3作目にあたる。~
今回はリバティーシティ、バイスシティと続きサンアンドレアス州が舞台となり、これまでの数倍にも及ぶマップが待ち受ける。~
その自由度の高さや広大さは過去最高峰を誇り、今なおシリーズ最高傑作と名高い一作。~
海外ではXboxやPS2でも発売され、特にPS2版はギネス記録を持つ前作『[[VC>Grand Theft Auto: Vice City]]』以上の売り上げを達成、全世界で最も売れたPS2ソフトとなった。

**ストーリー
1992年、アメリカ合衆国サンアンドレアス州。5年前、弟の死をきっかけに故郷グローブストリートを離れ、東海岸のリバティーシティで暮らしていた元ギャングのカール・ジョンソン(通称CJ、シージェイ)は、母親が何者かに殺されたという一報を受け、ロスサントスへ帰郷する。
 
帰着早々、トラブルに巻き込まれるCJ。因縁ある汚職警官フランク・テンペニー一味に見つかり、彼らに彼らが犯した警官殺しの罪を擦り付けられ、以降その汚れ仕事を請け負うことになってしまう。 CJを待ち構えていた難題はそれだけではなかった。彼が生家に帰ると、兄のスウィートが率い、かつて自身も所属していたギャング団「グローブストリート・ファミリーズ」は、ドラッグと抗争の末に弱体化の一途を辿っていたことが明らかになる。彼の不在を責めるスウィートと仲間たち。奮起したCJは、スウィートを始め、ギャング団の古参メンバーであるビッグ・スモークやライダーと協力し、他のギャング団との抗争を経て少しずつファミリーを立て直していく。
 
しかし、ファミリー再建に奮闘する最中、CJはテンペニーの企みによってロスサントスを追い出されてしまうことになる。ファミリーと切り離され、見知らぬ土地で孤立無援となった彼は、兄とグローブストリートを救うため、ラスベンチュラスやサンフィエロなど、サンアンドレアス州を転々としながら協力者を確保し、成り上がっていく。(Wikipedia参照) 

**特徴・評価点
-従来作品と比べ、フィールドが劇的に広がり、各マップの移動も読み込みが入らなくなった。
--従来の作品では別の街に移動する際にいちいち読み込みが入ったが、今作では読み込みがなくスムーズに移動できる。車で爆走している最中でもテンポを削がれることがなくなった。
--ただし、逆にピザ屋などの建造物内に入る際には読み込みが必要になった。

-キャラクターのモーションが従来に比べ格段に滑らかなものになっている。
--ぎこちなかった車への乗り降りやダッシュがかなり自然な動きになっている。

-従来は基本的に一つの大きな都市のみが舞台だったが、本作は都市が三つ存在する「サンアンドレアス州」が舞台で、従来のような都会以外にも山岳地帯や田舎、砂漠など多種多様な地域が用意されている。そのスケールは前作『バイスシティ』の約5倍である。
--サンアンドレアス自体は元々リバティーシティ、バイスシティと同様に、『[[初代>Grand Theft Auto]]』に登場したエリアの一つであり、当時は町の名前であった。前作、前々作で洋上の都市へと再構成された他の街とは異なり、サンアンドレアスは広大な州へと生まれ変わった。
---マップの広さこそ最新作『[[V>Grand Theft Auto V]]』に譲るが、様々な地域を用意して且つ複数の都市を収録しているのは、現在でもシリーズ中は本作のみである。
--都市は「ロスサントス」「サンフィエロ」「ラスベンチュラス」の三つで、最初はそれぞれへと渡る道路を封鎖されている。そこからストーリーを進めていくごとに行ける範囲が広がっていく。((ちなみに海を泳ぐなどして強引に行くことも可能だが、手配度が4も付くためまともに見て回るのは不可能に近い。))
---本当にごくわずかだが、リバティーシティに行くこともある。
--各都市はロサンゼルス、サンフランシスコ、ラスベガスをそれぞれモデルとしており、実物に似たものも多いのでモデルを探すのも面白い。
--90年代初頭のアメリカ西海岸が舞台であり、シナリオの大筋に関わる部分から街中の細かい部分まで当時を彷彿とさせる描写は非常に評価が高い。
---それ故にメインのストーリーも従来に比較してかなり長く濃い内容となっている。ギャングチームの抗争に始まり、仲間の裏切りによるゼロからのやり直し、協力者を得るために各地を奔走、麻薬シンジケートとの戦いやマフィアのカジノへの強盗、故郷への帰還、街中を巻き込んだ大暴動、そして宿敵との最終決戦など、ハリウッドの大作映画ばりの壮大な展開が幾つも詰め込まれている。
---ミッションも各地域の特色を活かしたバリエーションに富んだもの多く、プレイヤーを退屈させない。
--シリーズおなじみのカーラジオもツボを押さえた選曲。ギャングスタラップやオルタナティブロック、カントリーミュージックなど、当時の流行をしっかり網羅している((ちなみに当時のCM曲としてGuns N' RosesのWelcome to the Jungleが使われていた。本曲は勿論ラジオとして収録されている。))。

-自転車、飛行機、貨物列車など、新しい乗り物が増えた((貨物列車を自由に運転できるのは、本作が唯一である(『V』では特定ミッションのみ限定的に運転可能)。))。
//旅客列車は『初代』(PC版)でも運転可能
--それに伴い、各乗り物専用のミッションも追加されている。無論タクシー、消火、救命、処刑と言ったお馴染みのミッションも健在。

-プレイヤーの外見はシリーズで最も自由に変えられる。服装、髪型、タトゥーに加え、体型すら変更可能。ジムでトレーニングに勤しめば格闘の強化に繋がるだけではなく外見もマッチョになっていくし、運動もしないでピザやハンバーガーばかり食べていると腹が出てくるといった具合である。
--服装は上半身、下半身、靴、ネックレス、時計、メガネ、帽子を組み合わせることができる。服は各所にあるショップで購入でき、また試着もできる。ショップはカジュアルからスポーツ、ブランドなど数種類で、条件を満たさないと入れないところもある。また、ミッション等で手に入るスペシャル服もある。
--タトゥーと髪型は店ごとにメニューが違う。
--なお、変更した外見はミッション中のムービーにもそのまま反映される。

-アクションが大幅に強化された。
--従来ではジャンプで飛び越せる程度の段差しか越えられなかったが、本作ではぶら下がりとよじ登りが追加された。これによってより自由で幅広い探索が可能になった。
--素手攻撃についてもただ殴ったり蹴ったりするだけではなく、街にあるジムで習得すれば新たな格闘攻撃を繰り出すこともできる。
--ナイフを装備した状態では背後から相手に気付かれず首を掻き切る「ステルスキル」が可能となった。これを活用するステルスミッションも存在する。
--主人公が泳げる。揃ってカナヅチだったため、「水に入る=死亡」だった歴代主人公とは大違い。ただでさえ広大になったマップで更に行動範囲が広がっている。水中深く潜ることも可能で水中に隠されている隠しアイテムもある。

-主人公に明確なパラメーターが設定された。体力以外にスタミナや腕力、各種武器や乗り物のスキル、カッコ良さ、リスペクトと、主人公の強化と言う新たなやり込み要素が増えた。
--スタミナと筋力は主にジムでトレーニングを行う事で強化できる。筋力を上げれば近接攻撃全般の威力が上がり((チェーンソーの攻撃すらランダム性があるとはいえ有意に威力が上がる))、スタミナが上がればダッシュできる時間が伸びる。
--武器スキルを一定量上げるとギャングスター、さらに上げるとヒットマンとなり連射性能やロックオン範囲が拡大したり銃の精度が向上したりする。拳銃やサブマシンガンでは二丁拳銃も可能となる。初期状態のCJは『III』のクロードや『VC』のトミーに比べて銃の扱いが下手なため(今作からプレイヤーの銃にも精度の概念がより本格的に変化されたのもあるが)、ミッションを進めていく上でも強化は必要になる。
--水中に潜れる為、水中で行動可能な時間を示す肺活量も存在する。これは実際に水に潜って鍛えなければならない。
--リスペクトは仲間ギャングからの尊敬度であり、高ければ高いほど仲間を多く連れて歩ける。ミッションをクリアしたり敵ギャングやヤクの売人や警官を倒すと上昇する。また、髪型や服装も影響する。
--カッコ良さはガールフレンドを作れるか否か等に影響する。服装や乗っている車で上下するが、ガールフレンド以外には役に立たない。

-各種レース、教習所、隠しアイテム集め、物件ミッション、デートイベントと、旧作はもちろんその後のシリーズ作品すら比較にならないほどやり込み込要素が充実している。町に点在するバーなどでビリヤードができたり、自宅やコンビニのゲーム機でレトロゲーム風のミニゲームが出来たり、ダンスなど音ゲー要素があったりカジノで遊べたりと追加要素を挙げたらキリが無い。
--但し、殺戮ミッション(メッタ殺し)は無くなった。

-通行人からの言葉に返答ができるように。
--CJが視界に入っているNPCがたまに質問することがあり、一般の人からは見た目の評価の言葉(例:「(体を)鍛えてるね」)など、ギャングからは基本的にギャング関係の質問(例:「お前ギャングメンバーか?」)をしてくる。
---CJは肯定的もしくは否定的な返答ができるが、片方は相手がCJに攻撃し始める可能性がある返答になっている。無視した場合は相手から無視したことに対するボイスが流れる。なお、質問後にどちらか一方でもダメージを受けると返答できない。
---ギャング関係の質問はギャング関係のことに肯定的か否定的かを選ぶ点が、肯定的に受け取るか否定的に受け取るかを選ぶ一般の人からの質問と違う。
--返答できる質問がされたか音声以外にわかることは受付中はCJが相手の顔を追うことぐらいであり、英語に慣れていないとこの対話機能を楽しむどころか存在することに気づくのも難しいだろう。

-キャラクターも魅力十分。
--主人公であるCJがアクションを行うごとに叫んだり喋ったりする。悪口も多くギャングスタという雰囲気がよく出ている。単純に聞いていて面白い。放置しているとラップを歌い始めたりもする。
---犯罪を厭わないギャングながらも家族や仲間を大切にし、彼等の為なら無理難題を押し付けられようと(嫌味を言いながらも)引き受けるなど好感の持てる描写が多く、単なる犯罪者に留まらないキャラクター的な魅力を備えている。この性格は大なり小なり以降のシリーズの主人公達に受け継がれていく。
---本シリーズの主人公はその性質上、様々な分野に長けた多才である事が多いが、CJは本作のミッションの豊富さもあって、シリーズでも屈指のハイスペックを誇る主人公となっている。
--GTAらしいイカれた連中は勿論、地元を愛する熱い兄貴スウィート、頼れる相棒のシーザー、何度も無理難題を押し付けるが最後には粋な計らいを見せてくれるトレノなど、純粋に魅力的なキャラも多い。
--前作、前々作のキャラも多数登場する。時系列では『VC(86年)』→本作である『SA(92年)』→『III(01年)』となっているので、前作のキャラのその後が判ったり、前々作のキャラの過去が明らかになったりなどシリーズファンには嬉しい演出となっている。
---当時は不明だった『III』の主人公の名前がクロードと明らかとなったのも本作である。

**賛否両論点
-過激な描写も若干ながらヒートアップした事。
--従来作と同様に過激な描写が相変わらずあるが、なんと今作ではコンバインで人を''収穫''できる((あるミッションではコンバインを強奪することになるのだが、帰り道に収穫してくださいと言わんばかりに敵が出現するようになっている。))。~
「銃で頭を吹き飛ばす」「チェーンソーでバラバラにする」といったものとはまた違った意味でショッキング。

**問題点
-警察の挙動に難あり。
--主人公が敵ギャングを攻撃した場合、警察は主人公を犯罪者と見なして手配度が上がるのは当然のこととしても、敵ギャングが主人公を攻撃するのを目撃しても警察はスルーしている。これに対し主人公が警官の近くで反撃した場合、一方的に警察は主人公に攻撃してくる。しかし全くNPCに反応しないというわけではなく、警察が直接攻撃された場合は相手の武装に関係なくピストルで反撃してくる。乗っているパトカーに攻撃された場合もピストルを装備して応戦する。~
また、プレイヤーやNPCに銃で応戦していたなどで銃火器を装備しているときであれば銃声を聞くとすぐさま反応して攻撃する。一方で、スポーンしてまだ犯罪に対応していないなどで銃火器を装備していないときに他のNPCから銃火器で攻撃されると逃げてしまう。
---ただし、ギャングへの攻撃が一般市民への攻撃と同じだけ手配度が上がりやすいわけではない。『VC』と同様に、ギャングや犯罪者(いきなり車を奪う人)やヤクの売人などの悪い人に対して犯した犯罪は、そうでない人に対して行ったときより手配度の内部数値の上昇値が低いためである。
--『VC』では警察に追われている犯罪者に打撃攻撃を加えた場合、犯人逮捕に協力したとして報奨金が貰える上に手配度もつかなかったが、今作ではこれを行うと主人公に手配度がつく。無論警察は逮捕対象を主人公に変えてくる。

-消音ピストルやナイフでのステルスキルが手配度の上昇面で優位性がない。
--消音ピストルはNPCが発砲に反応して逃げたり銃を持ったNPCが攻撃してきたりするのを回避できたり、一部のミッションで例外的に発砲しても発覚扱いにならない措置がミッションスクリプト側で取られたりするなどの優位性はあるが、手配度面ではいかなる状況でも優位性はない。孤立した状態であっても変わらない。消音ピストルを当てることによる手配度の内部数値の上昇値は普通の銃弾や爆発と全く同じである。
--ナイフでのステルスキルは、一部のミッションで敵に一発でも発砲を許すと発覚扱いになるミッションで敵に反撃を許さず殺す手段としては有用だが、手配度の内部数値の上昇値ではむしろナイフを振って普通に攻撃するほうがどんな場面でも圧倒的に小さい((『VC』ではナイフやチェーンソーなどの刃物で攻撃すると銃弾や爆発以上に手配度の内部数値が上がっていたが、『SA』ではどの近接武器でも上昇値は同じで、1人に攻撃するだけならほとんど上がらない))。
--スナイパーライフルで狙撃した場合も手配度の上昇値は状況に関係なく同じだが、これはどのGTAシリーズでも存在する問題点である。

-一部ミッションに難易度の高いものがある。
--尤も、GTAシリーズは総じて難易度が高めのミッションが多いため、今作だけの問題ではないが。
--シリーズ中最もレース関連のミッションが多く、かつメインストーリーの進行上必須。
---本作以外のシリーズではレースは寄り道要素であり、メインストーリーではあったとしても簡単なものが1回程度。カーチェイスを乗り切るくらいの腕があればクリア可能だが、本作だけはメインストーリーでもガチでレースゲームのスキルが必須。公道レースのミッションだけでも3度あり、その全てで1位を取らなければならない。
--問題なのが教習所。飛行教習所はクリアしないとメインストーリーが進まず、自動車教習所も一部の大筋に絡まないメインミッションを進めるのにクリア必須。しかもそれなりのテクニックが要求される為、普段のような自由な操縦・運転ばかりしていると行き詰ってしまう可能性もある。
---『グランツーリスモ』のライセンスを簡単にしたものに近い。GTAらしい破天荒な内容もあったりはするが。
---ただし、後のミッションの過程で必要になるテクニックも含まれている。ある意味ストーリーの一環ではある。
---もっとも、試験内容には宙返りで所定の位置に着地するなどスタントマンレベルのテクニックを要求され、一般の教習免許を取る内容としては疑問符の付くものも。当然ながら難易度は徐々に上がっていき、最後の方はもはや運にすがらなければクリアできないような内容も存在している。
--救命ミッションも、「患者を搬送している時にぶつけると時間の減りが早くなる」等ただでさえ時間に厳しい上に、終盤になると「どれだけNPC車がぶつけずにいてくれるか」「患者がどれだけ近くにいるか」がクリア可否に繋がる運ゲーと化してくる。


-後半のミッションの移動が冗長。
--後半になると航空機を操縦するミッションが多くなるのだが、飛んだ後パラシュートで降下するといったものはともかく本当に飛び続けるだけといったものもあり、ムービーなどで省略できなかったのかという疑問はある。
--単純に飛行時間が長くなりがちで、それが連続することも拍車をかけている。

-ミッションによっては、回復の(隠しコマンドとしての)チートのせいで逆効果的に自滅してしまうものもある。
--車両に乗っている状態で回復チートを使うと耐久値がスポーン直後の値を超えていても戻ってしまい、さらに一部のミッションでその値以下になると強制的に爆発してミッション失敗させるため。

**総評
シリーズ屈指の完成度を誇る「''究極のGTA''」と呼ぶに相応しい作品である。最新作『V』が出た今なお、シリーズ最高傑作と名高い。~
更に広大となったマップ、それを活かす大規模なストーリー、そして自由度。それのみならず、やり込みや遊び要素の豊富さもシリーズ全体でトップクラス。~
『IV』以降から入ったユーザーにとっては古臭く見えるかも知れないが、その印象を吹き飛ばす程の魅力を確かに持っており、強くお勧めできる一作と言えるだろう。~

**余談
-今でも海外PC版、特に修正前バージョンの需要が高い。カーラジオのカスタマイズやMODの導入で様々な動画も作られている。
--修正版はMODが使用できないといった問題があったが、その後回避手段が発見された模様。
--海外PC版はWindowsXPまでのサポートであり、Vistaとは相性が悪く、正常にプレイ出来ない事例も多い。7は比較的プレイしやすい模様。
--現在ではSteamでも配信されており、入手やプレイは容易になった。ラジオの曲は一部削除されている。
---ただしv3.00という扱いらしく、修正版同様にMODの利用には対策が必要。ただこのバージョンに対応しているスクリプトMODも少数ながら存在する。
--非公式ながら有志の製作した日本語化MODの導入が可能。当初は字幕全てをひらがな化する形での日本語化しか出来なかったが、現在は漢字も含む通常の字幕表示が可能なMODが公開されている。

-後にスマホ(iOS・Android)に移植された。
--高解像度化しており、グラフィックは綺麗になった。UIもスマホ向けに調整し、バーチャルパッドによる操作となっているが、MFiコントローラーにも対応している。
--北米版に各言語字幕を収録しているだけなので、規制は一切無し。
---ただし日本語字幕に関しては、後述するPS2日本語版がベースになっており(一部訳の変更や修正あり)、ポン引きミッションが「人材派遣」へと名称変更、不自然な設定もそのまま残っている。また日本語に対応する為か、地名表示などを含めたほぼ全てのフォントが専用のものから一般的なゴシック体になっている。~
なお、ポン引きミッションが「人材派遣ミッション」という名前に変更されてあるのは、PS2日本語版のテキストの時点で変更されたテキストがそのまま残っているだけである(後述するPS2日本語版の規制まとめ動画の18:58あたりで取り上げられている)。
--ミッション失敗時にその場でリトライが可能となっていたり、死亡時に限り武器を失わないなど、後発のシリーズに合わせた仕様変更がなされている。
--返答できる質問をされたときに専用のUIが出るようになっている。タッチスクリーンでなくコントローラーで操作していてもこれは出る。

#region(OPとプレイ動画)
&youtube(http://youtu.be/16IqKNYdBaI)
&youtube(http://youtu.be/aSgGAvHY8qA)
#endregion

**HotCoffee問題
本作は確かに、日本を含めた全世界で多くの人に良作と言わしめる作品だった。しかし、PC版でのたった一つの問題が、本作品のその後を大きく動かしてしまった。

-そのPC版について全米で話題になった問題というのが、『HotCoffee問題(Hot Coffee minigame controversy)』である。詳しくはWikipediaなりで記述されているが、簡単にまとめると以下のようになる。
+PC版GTA:SAの制作中にガールフレンドとの''とある放送禁止行為''を模したミニゲームのプログラムを用意したのだが、アメリカにおけるゲームレイティングをMature(現在の日本のCERO:D~Zと同等。直接的な性描写は入れてはいけない)にするため封印、ゲームではそのプログラムを呼び出せないようにした(データは残っている)。
+発売後、パトリック・ウィルデンボルフというオランダ人が、このプログラムを呼び出せるようにした「HotCoffee」というMOD(いわゆる改造プログラム)を公開した。
+当初はウィンデンボルフ氏の責任が問われたが、自分は封印を解除しただけだと責任を否定。
--実際、問題になったバージョンでは規制を1つのグローバル変数(セーブデータに保存される変数)だけで行っており、現在はセーブデータの互換性を壊さずに解除できるMODもある。本当にロックスター側の責任だと言い切れるのである。
+この問題に対し米国議会が開発会社のロックスターに調査を行った。このことや様々な集団訴訟、世論のバッシングなどもあってロックスターは色々な意味で大損害を被った。&br;ちなみに、米国議会におけるこの批判の中心となったのが、当時上院議員だった''あのヒラリー・クリントン氏''(第42代大統領ビル・クリントン氏の妻で2008年の大統領選挙の民主党側候補者の一人)。
+結果、このデータを取り除いたv2.00の販売等を余儀なくされる。
--ちなみに、『IV』には自由の女神をモチーフにした「幸福の女神(Statue of Happiness)」が登場するのだが、松明の代わりにホットコーヒーを持っていたり(ご丁寧なことに湯気が出てる)、顔がヒラリー氏にそっくりであったりと本問題をネタにしている。
--また、欧州ではレイティングそのものが厳しく元からAdult only(≒18禁)になっていたのであまり問題にならず、またv2.00の修正版の販売をしなかった。

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*グランド・セフト・オート・サンアンドレアス(PS2日本語版)
|ジャンル|アクション|&amazon(B000L8O21Y)|
|対応機種|プレイステーション2&br;プレイステーション3|~|
|発売元|カプコン&br;Rockstar Games(ゲームアーカイブス・HD版)|~|
|開発元|Rockstar North|~|
|発売日|2007年1月25日(PS2)&br;2015年12月17日(PS3)|~|
|定価|PS2:7,329円(税込)&br;HD版:3,499円(税込)|~|
|廉価版|Best Price!&br;2007年7月12日/3,140円&br;2009年7月23日/2,080円&br;ROCKSTAR CLASSICS&br;2012年9月29日/1,800円|~|
|配信|ゲームアーカイブス:2015年8月26日 /1,800円&br;HDダウンロード版:2015年12月17日 /3,499円|~|
|レーティング|BGCOLOR(crimson):''&font(#ffffff){CERO:Z(18才以上対象)}''|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|
|ポイント|''考え無しの規制でゲームバランス崩壊''&br;規制により自由度も減った&br;表現の規制も多すぎ|~|
|>|>|CENTER:''[[Grand Theft Autoシリーズリンク>Grand Theft Autoシリーズ]]''|
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~
#center(){{
 &big(){''思いのままに生きろ。''}
}}
~
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**概要(PS2日本語版)
GTA SAの日本語ローカライズ版。発売は『III』や『VC』のローカライズを担当したカプコンにより行われた。
本作は世界的にも高い評価を得た作品であり、日本国内でも日本語に対応した上で発売を求める声は当然ながらとても高いものになっていた。
しかしその一方でHotCoffee問題により米国議会までも入ってくるなど全米で話題になってしまった作品でもあるうえに、この問題とほぼ同時に起きた神奈川県における『III』の有害図書指定をめぐる騒動((日本語版SAの発売にも影響を与えた可能性は否定できないので一応、以降にも記述))が起きたため、ローカライズによる規制については発売前からかなり危惧されていた。

2つの事件のあおりを受け、ソニー・コンピュータエンタテインメント(以下SCE)等が自主規制の強化を表明。2005年秋予定だった本作の日本語版発売は暗礁に乗り上げ、紆余曲折の末、2007年1月に遂に発売に至った。しかし、その過程の末に出たPS2日本語版は本来の放送禁止行為とは関係ない大部分さえも容赦なく規制が施された物だった...。

**問題点(PS2日本語版)

''醍醐味やゲームバランスを無視した規制により、新要素や本作独自要素を中心に悪影響が出ている。''

-''敵を含む誰かに対して特定の攻撃を1発でも当てただけで強制的に指名手配が付く。''((海外版でも前述の通り手配されやすい方なのだが))これのせいで先述の海外版にもあるCJが敵と警察の双方に狙われる問題がより深刻化するなどの弊害も発生している。
--強制的に指名手配がつく攻撃の種類は銃弾と爆発と火炎。近接攻撃(人に密着して銃で殴る、ガールフレンドへのプレゼントによるものも含む)と車両などでの衝突による攻撃(ヘリのローター含む)と消火器やスプレーでの攻撃は対象外。((海外版では銃を持って人に密着して殴る行為は人に銃弾や爆発物で攻撃するのと(手配度の上がりやすさの面で)同等の犯罪行為であった。))
//銃や爆発物を使った攻撃(銃で密着して殴る行為も含む)と、素手や近接武器で攻撃するのは手配度の上がりやすさの面で「明らかに」違います。
--海外版と比較して、指名手配によりミッションの難度が上がってしまう確率も高まっている。中には不可避の戦闘により確実に難度が上がってしまう場面も。
//その代表例はラスベンチュラスのミッション「Don Peyote」。追っ手を早い段階で撃退しないと送迎対象がひき殺される危険性があり、素早く殲滅すると★2で手配されてしまう。(経験談)
--縄張りを奪うギャング抗争にまで影響が及んでおり、抗争が終わる度に警察から逃げてはまた縄張り争いをしなければならない。((抗争中は警官を攻撃する等をしても手配レベルが1から2に上がることはない。))
---手配レベルが1でも2と同然の状態になる、ストーリー終盤のとある状況下では特に顕著である。
--手配されていない状態で死体を撃っても即手配されてしまう。

-倒れている相手(厳密には攻撃者側よりある程度低い位置にいる相手)に踏み付けなどの追い打ち攻撃をすることはできなくなった。(NPCも使えない。銃の手動照準による追い撃ちは可能)
--銃を持っていない、銃が使えない状況での戦闘が発生するミッションもあるため、倒れた敵を踏みつけられないが為にテンポが悪化している。
---さらに、追い打ち攻撃ができないせいで、CJが倒れている間に、海外版であれば追い打ち攻撃が出るような場面で、くらうと行動不能になる時間が他の近接攻撃より長めの三段目の攻撃を受け、海外版よりひどく一方的な攻撃状態になることもある。
--ジムで習える技の中には追い打ち攻撃もあるが、これも削除されている。
--のに、あるミッション中にCJが倒した敵の死体を踏みつけるモブ女性のアクションだけは(実際の攻撃ではないが)そのまま。不公平である。
--これに関連して、ロックオン対象が死亡した時にロックオンが強制的に解除される(自由照準になる)ようになった。

-金を得る手段も減った。
--人を殺害しても金が出なくなった。((ただし「アイテムとしての金」自体はあるメインミッションで回収するものとストリップクラブで投じた金として見ることは出来る。))
--サブミッションの一つの「ポン引き(人材派遣)」と、採石場のあるミッションも削除された。
--マップ上に落ちてる武器、アーマーの拾得が海外版と比べて重要になる。
--オフィシャルガイドブックの内容も規制に合わせて削られているはずだが、「序盤はヤクの売人を倒して金を稼ごう」とあったり、削除されたはずの採石場ミッションの攻略法が掲載されていたりと齟齬が生じている。

-飛んでる鳥を撃ち落せなくなった。

-これだけ規制しておきながら、ミッションの報酬額が増えている、手配度を減らす「賄賂」の場所が増えている等の代替措置は''一切無い。''

''ゲームバランスのみならず、描画、表現、設定も規制されている。''

-ゲーム性にも響く表現の規制が施されている。
--人を轢殺したときの効果音が削除された。
---一定以上の速度をもつ車両との衝突によって(車両による突き上げなしで)上に飛ぶか一瞬で倒れた場合は必ず即死になっているが、このときの骨が折れたような効果音が日本語版では出なくなっている。先述の金を落とさなくなった規制も相まって、敵(人)を轢き殺せたかが少し判り辛くなった。
--CJも含め、人が火炎ダメージを受けている際のボイスが流れなくなった。
---このせいでCJが火炎ダメージを受けているか確認するには、燃えていてかつHUDでライフが継続的に減っているかをチェックする以外に方法がない。
---火はついているが火炎ダメージを受けていない人(例:消火ミッションで消火する対象の燃えている人)がボイスを出さないのは規制によるものではなく元からなので注意。

-残酷描写も削除された。
--あるミッションで警官が異常接近したヘリに巻き込まれるシーンでは、巻き込まれ''る''瞬間に次のカメラアングルに切り替わる。
--コンバインで人を轢いた際、バラバラ死体が排出されなくなった。ただし''血の色の煙と同じエフェクトは出る''。
---上述の警官のシーンもそうだが、『人の形を保ったまま』等ではなく、ただ『消滅』するだけである。もっとも、海外版でも人を消してから血まみれの分離した人体のオブジェクトがスポーンするので、どちらにせよゲーム上での『人』は『消滅』させているのだが。
--ヘッドショットを決めた際の頭部が欠損する描画は『日本語版III』や『日本語版VC』と同様になくなってるが、『III』と違いアンロック(規制解除)する手段が存在しない。
---頭部が欠損に関わるフラグも変わらないせいで、どう殺しても殺したあとのシーンの演出が変わらないミッションがあったり、死体をカメラを取る必要があるミッションで頭部を欠損させて失敗するパターンを見れなかったりする。大きな不利益はなく、ささいな違いと言えることだが。

-薬物に関する表現も強引かつ不自然に削除され、単語も挿し変わっている。
--「water(薬物の水溶液?)」「drug」とちゃんと発音しているのに、堂々と「酒」「ボケ」の字幕が入り込んできている。
--いわゆる水タバコを吸う、ストローで薬物を吸引する、煙管(キセル)での喫煙を勧められるシーンが省略され、これらに関するモデルもカットシーンから消去された((規制は、cuts.img内の登場させるモデルなどに関わるアニメーションファイルから一部モデルを登場させないように変更したり、音声ファイル内のカットシーン用音声を一部カットしたりすることで行われている。なお、カットシーン用モデルを格納しているcutscene.imgからは何も削除されていない))。
--「○○(ある人物)'s Crack Palace」という薬物用語(Crack)が入った建物の名称も「○○'s fortress」と変わっている。((英語版にも「○○'s Crack Fortress」という表記あり。))

-性的な表現も差し替えてはただ丸々削除しているだけの場合もある。
--クラブで働く女性の露出度が高いモデルがカットシーンから削除され、クラブの女性のバリエーションが減った。
---秘部を隠すようにテクスチャ(3Dモデルに貼り付ける画像)も雑に加工されている。
--拷問を伴う性的なやり取りが行われるシーンは音声と字幕のみと間接的なものであったが、シーン自体が根こそぎ排除されており、急にスキップしたかのように見える。ぶつ切りなカットシーンのせいで、カットシーン終了直後の会話がさらに不自然になっている。
--買える一部の隠れ家の中に飾ってあるヌードポスターがヤシの写真に差し替わっている。((これ自体は『日本語版VC』も同様。))
--アダルトグッズショップの店名も、ただの「SHOP」に統一されている。
--ガールフレンドとのデート成功後にガールフレンドの家に帰ったときに一定以上の親密度だと発生するお誘いで、字幕からコーヒー以外の何か(性的なこと)を匂わせる表現が削除された。お誘いを受け入れたあとのシーンでもカメラが揺れない。

-不自然かつ無理矢理な設定が追加された。
--ボーイ→バラスの息のかかったボーイ等、ミッションの攻撃目標となる一般人はバラス(敵対ギャング)の息がかかっているという設定が追加。
---バラスの縄張りがあるロスサントスでのミッションならまだしも、規制があるのはどれもサンフィエロとラスベンチュラスでのミッションで、バラスはどちらにも縄張りを持っていないので非常に不自然。
--採石場ミッションで遺棄する事になる警官の死体がマネキン扱いされている。
--終盤のミッションで殲滅する敵ギャングが「暴徒」扱いされた。
//--薬物表現に対する規制に伴い、ある人物の「ヤク中」設定が「アル中」に置き換えられている。
//これは規制による変更とは言えず、むしろ「アル中」のほうが正確な訳である。断言できる理由は3つあり、原文で使われている"drunk"が「アルコール中毒」の意味があるが「薬物中毒」の意味はないこと、該当の人物がドラッグを摂取する場面が全くないこと、日本語版でも個別のドラッグの名前(例:マイクロドット)こそ字幕で出ていないものの「ヤク」という表現はあることの3つである。

-手配時の警察無線が一切使われなくなった。
//PS2日本語版でも聞こえなくはなかった

**評価点(?)(PS2日本語版)
-ゲーム進行、ゲームバランスに関する一部仕様が規制されていない。
--削除された要素は多いが、達成度は問題なく100%にできる。
--店を利用して(金を消費して)進行する序盤のミッションにて、金欠状態では最低限の金が支給されるという詰み対策も規制されていない((強引にラスベンチュラスに行ってカジノで借金をした状態で当該のミッションを進めると詰んでしまい、ライダーを殺す等で一旦ミッションを失敗させなければならなくなる))。
--一部ミッションで適用されている、敵(人)をいくら攻撃しても指名手配が免除される仕様が規制されていない((ミッションスクリプトにより倒せないRPG射手等、攻撃すると一瞬だけ手配マークが付いては消える敵もいる))。
-かろうじて規制されていない表現もある。
--序盤のミッションで敵のアジトに殴りこむシーンに端役として映っていた商売女が削除されていない。
--ストーリー後半で出会うことになる、ある人物の〇〇〇ー癖は規制されていない(これに関する台詞が規制により遠回し的に翻訳されているが)。
--規制抜けか、規制を受けていないアダルトグッズショップが一部存在する。
-規制の関わっている部分を除けば翻訳の質は全体的に高い。
--日本語で情報がほとんど載ってないようなスラングや言い回しが使われている文でさえ、多くは文意が伝わるような訳がされている。
---初期に出回った翻訳MODではスラングなどの訳で致命的な誤訳が少なくなかったので、尚更評価できる点である。
--細かい部分等、訳されていない箇所もあり「非難(避難)」等の誤字もある。
-指名手配されなくなる事もできる、手配レベルを固定するチートは規制されていない。
--このチートを使えば前述の理不尽なバランスが改善されるため、それなりに楽しめるようになる。
-カジノで遊ぶギャンブル要素は削除されていない。

**総評(PS2日本語版)
無事に2005年内に発売されていれば、せめて規制さえ無ければ、日本でも歓迎されたはずである。……が、全ては永すぎた延期と異常な規制によって台無しになってしまった。~
海外のゲームが日本で規制を受けるのはよくある話だが、これ程の規制を受けた洋ゲーは今までに無く、CEROを改定した上でZ指定にする必要性があったのかも疑わしい。~
しかも他のプラットフォームでは日本語ローカライズがされておらず、日本語版は2013年にスマホ版がリリースされるまでは、問題だらけのPS2版しか存在しない有様だった。~
このため、発売以前と変わらず海外PC版に日本語パッチを導入してプレイするプレイヤーが後を絶たず、日本のPS2版GTASAは「有償体験版」「コピーガードに引っかかった海賊版」と揶揄され、「いらない子」扱いされるに至った。 

一応、クソゲーと化した訳でもなく、PS2日本語版でもある程度は本作の魅力を味わう事が出来る。シリーズ未経験で且つPC版の仕様を知らない人であれば、幸か不幸か劣化点に気付かず普通に遊ぶ事も出来るだろう。しかしシリーズファンを始めとする大多数のプレイヤーからすれば許容できない物である事も間違いない。

元がシリーズ最高クラスの出来と称される程の飛躍的な進化を遂げた良作であっただけに、2つの騒動、1年以上の延期、そしてこれ程の規制と発売前後に渡って悲劇に遭わなければならなかった事が非常に悔やまれる結果となった。

**余談(PS2日本語版)
-その後も規制が解除されないまま、たった6ヵ月で廉価版が発売され、PS3でもアーカイブス配信もされ、『IV』以降準拠の操作と720pとトロフィーに対応した先述のスマホ版ベースのPS3版も発売された。
--PS3版は武器の使用による手配は緩和され、カットシーンの表現が(あるミッションの音声が一部無音になっているのを除き)海外版同様になるなど、規制がある程度緩和された。

-[[他社作品>GOD OF WAR]]を手がけた頃からカプコンによる日本語版ローカライズの問題は噴出しており、本作はその極めつきとも言える。(『初代』はシスコンエンタテイメント、『2』ではズーがローカライズを担当していた)
//前は「『III』の頃からカプコンによる日本語版ローカライズの問題は噴出しており」とあったが、『III』のどこに不満要素となりえる規制があったのか判らない
--ただし、告知もしなかったカプコンにも非があるが、国内のゲームではこのゲームで削除された要素が普通に出てきたり、その他の海外のゲームでは削除しなくてもいい表現を削除させたりと線引きがおかしな規制をするCEROや、''60ヶ所以上''にも及ぶ修正要求を出したSCEにも明らかに非がある。
---そもそも、SCEが他社販売のゲームにCEROなどの外部のレーティング機関以上に厳しい表現規制を独自にしていなければ、本作のように激しく劣化したバージョンは生まれなかっただろう((カプコンが発売した『killer7』のPS2版でも先に発売されたGC版以上に表現の規制がされている))。

-ゲームラボは海外版に関して大々的に特集を組んだこともあってか、日本のPS2版に関しては常軌を逸した規制に対する怒りからわざわざ攻略記事を掲載しながら、''「世界で一番つまらない仕様」と明記し、海外PC版の購入を推奨する''煽り文句で記事を〆ていた。

-このような規制は『[[LCS>Grand Theft Auto: Liberty City Stories]]』『VCS』にまで及び((『IV』や『CTW』(サイバーフロントより)では目に余るような規制は無い))、[[模>Call of Duty: Modern Warfare 2 (日本語版)]][[倣犯>Saints Row 2]]も現れては、ロックスターの親会社Take-Twoの日本法人がローカライズを担当する事になってからも、『EFLC』でもある『IV』のDLCでの規制((一部描写の演出方法やカメラワークが変更されている))を経て、『V』でも(ゲームバランス面ではなくほとんどが表現に関するものであるが)本作日本語版を彷彿させる規制が施されてしまった。
--ソニーによる規制という面でも、[[8.5年後>Until Dawn -惨劇の山荘-]]にも発揮してしまった。

#region(PS2日本語版における規制についてのまとめ動画)
&youtube(https://www.youtube.com/watch?v=dcaXPaHvKu0)
#endregion