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ドラゴンブリード - (2013/07/25 (木) 16:13:25) のソース

*ドラゴンブリード
【どらごんぶりーど】
|ジャンル|シューティング|
|対応機種|アーケード|
|発売・開発元|アイレム|
|稼働開始日|1989年|
|ポイント|良くも悪くもインパクト極大のドラゴン&br()情報規制のあおりをモロに受けたが…|

**概要
-「若くして王となったカイアス王子が、光の巨竜バハムートと共に魔王ザンバギオスを倒す」という、ファンタジーな世界観の横STG。
--何はともあれ巨大なドラゴンが非常に目立つ。このドラゴンは無敵のオプション的な存在であり、敵弾を防ぐ防御・体当たりによる攻撃・溜め撃ちを行なってくれる。
--自機はボウガンを装備したカイアスで、彼が敵の攻撃に触れるかタイムオーバーでミス。カイアスは任意のタイミングでドラゴンに騎乗したり降りたりでき、降りている時は画面スクロールが止まり、横視点アクションの要領で単独行動ができる。
-アイテムを取ることでドラゴンが変色。ドラゴンと(ドラゴンから降りている時の)自機の攻撃が強化されて行く。

**評価点
-見る者を引き付けるドラゴンの存在。
--見た目のインパクトだけでなく、その長い胴体でカイアスを守ったり、敵を押し潰したり…と使いこなす事で攻略に有利に働き、何より「強力なドラゴンを意のままに操っている感」を存分に楽しむことができる。
-グラフィックの書き込みは細かく、奇妙でグロテスクな敵群はダークファンタジー的な世界観を醸し出すのに一役買っている。

**問題点

***情報規制
-この頃、アイレムは大手アーケード攻略雑誌「ゲーメスト」に謎の情報規制を設けていた。この情報規制はどんな目的があったのかは不明だが、これにより『[[Xマルチプライ>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/362.html]]』や『[[R-TYPE II]]』等の攻略情報が雑誌に乗らなかった。
--どんな目的があったにせよ、これによりこの時期に登場したアイレムのゲームは知名度が大変低くなってしまった。
---更にSTGが高難易度化の道を歩み始めたばかりの頃であり、アイレムはその先陣を切っていたため、本作を含めた3作は全て難易度が高い。
--そんなわけで高難易度であるにもかかわらず攻略情報が満足に無い三作は草葉の影に隠れる事となった。

***ゲームバランス
-隠れた名作! と言いたい所だが、あまり練りこまれていない。
--ドラゴンは赤・青・銀・金の4色に分かれ、金は他の色の上位互換。
---だが、赤・銀になる意味はあまり無い。青と金は一定の操作をする事でドラゴンで自機を覆い隠す事ができる。攻防一体のフォーメーションであり、それ以外の色を使う意味があまり無い。
--騎乗状態での当り判定はカイアスにあり、通常弾の発射位置もカイアスが持つボウガンからだが、溜め撃ちの方は当り判定の下部であるドラゴンの口から発射される。
---そのため、ドラゴンが非常に大きい事もありプレイヤーがドラゴンに注目しやすく(サブショットがドラゴンの口から出る赤は特に)、その分カイアスの方に注意が行かず「いつの間にかやられてしまった」の原因に。シューティングに慣れているプレイヤーほどミスしやすいが、難易度が高いため慣れていなければクリアは難しい。
--前述のとおり自由にドラゴンに乗り降りできるのだが、降りて戦った方が有利な場所はそれほどなく、そもそもカイアスが立てる地面が少ないのであまり生かせているとはいえない。

**総評
 アイデアは斬新で、独特のゲーム性があり触っている分には中々に楽しい。だが、攻略しようとするとやたら難しく癖が強い。更に情報規制の影響で知名度も低く、インターネットの普及によりプレイヤーが多様化したにも関わらず、今だ出回りが悪い事を考えると、アイレムがこのゲームに対して行なった処置は全て裏目に出てしまったと言えるだろう。