---- *Nintendo Land 【にんてんどー らんど】 |ジャンル|テーマパークアトラクション|&amazon(B009AP2KPY)| |対応機種|Wii U|~| |発売・開発元|任天堂|~| |発売日|2012年12月8日|~| |定価|4,935円|~| |判定|なし|~| |ポイント|一応Wii U版はじめてのWii&br()半年後にリモコンプラス付き版も登場&br()Wii Uで後に乱発されるミニゲーム集の一番手&br()1P用モードは多く見えるが、基本は複数プレイ向け|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 Wii Uのローンチタイトル。[[ZombiU]]と本作のみ完全な新規タイトル作品である。~ はじめてのWiiのようなWiiU入門編のゲームらしく作られているが、マルチプレイ専用のゲームが3つもあるのでそれとはやや趣きが異なる。~ 他のゲームもマルチプレイに意識を置いて制作されている感がある。どちらかと言えば接待向けのパーティゲームとして作られている。 **特徴 -コンセプトは任天堂のテーマパーク。 --簡単に言うと任天堂版ディズニーランド、といった世界観の中で、プレイヤーがアトラクションという名のミニゲームを楽しむ内容。 --プレイヤーはマリオやリンクといった人気キャラ本人ではなく、それらに扮した来場客として各ゲームを遊んでいく。 -ゲーム一覧 --チームアトラクション:1P・2P問わず遊べるゲーム。 ---ゼルダの伝説 バトルクエスト:リンクに扮したプレイヤーが、ゲームパッド操作者=弓使い、Wiiリモコン操作者=剣士となって敵と戦いながらゴールを目指す。 ---ピクミン アドベンチャー:オリマーに扮したプレイヤーが、ピクミンの力を借りて惑星脱出を目指す。 ---メトロイド ブラスト:スターシップかサムスを操り敵を撃破する3Dシューティングゲーム。 --対戦アトラクション:2P以上のプレイヤーでなければプレイ不可なゲーム。 ---マリオチェイス:ゲームパッド操作者がマリオ、Wiiリモコン操作者がキノピオとなり、逃げるマリオを捕まえるゲーム。マリオ側はゲームパッドでキノピオの動きをマップで確認可。 ---ルイージのゴーストマンション:ゲームパッド操作者がお化け、Wiiリモコン操作者がルイージとなり、お化けから逃げるゲーム。人間側のTVモニターにお化けの動向は映らない。 ---どうぶつの森 キャンディーまつり:ゲームパッド操作者はモンバンさんを2人操り、キャンディを頬張る住民の動物達を捕まえるゲーム。3回捕まえるとモンバンの勝ち。 --ミニアトラクション:1Pでしか遊べないゲーム。 ---ヨッシーのフルーツカート:ゲームパッドにラインを描いて遊ぶゲーム。ヨッシーを模したカートにフルーツを食べさせつつ、ゲートまで導けばクリア。ゲームパッドに障害物やフルーツは表示されない。 ---オクトパスダンス:ゲーム&ウオッチのオクトパスが元ネタ。手本に合わせてゲームパッドを傾かせてたりスティックを倒したりしてその通りに踊るゲーム。 ---ドンキーコングのクラッシュコース:何かにぶつかると壊れるほど脆いトロッコを、ゲームパッドの傾きで操り、ゴールを目指すゲーム。 ---鷹丸の手裏剣道場:謎の村雨城の鷹丸となったプレイヤーを操り、縦向きにしたゲームパッドのタッチパネルを擦って手裏剣を発射して忍者を倒すゲーム。照準はゲームパッドを左右に動かして合わせる。 ---キャプテン・ファルコンのツイスターレース:ゲームパッドを縦持ちし、傾けながらマシンを操作してコースを走破するゲーム。 ---バルーントリップ ブリーズ:ゲームパッドをスライドさせ、プレイヤーに小さな風を起こして浮き上がらせ、本家のバルーントリップ同様に風船を割りながら先に進んでいくゲーム。 **評価点 -現実的に難しい任天堂のテーマパークをゲーム内という形で実現させたこと。 --テーマパークという世界観はよく出来ており、実際にテーマパークに来た感じにはなれる。 -当初、「活用されていない」と言われがちだったゲームパッドが主役である点。 --本作においてはそれぞれ役割を何らかの形で持たされており、新たなゲーム性の模索が行われている。 //今だとゼノクロやスプラトゥーン、♯FEなど、ゲームパットがかなり有効活用されているゲームも結構多くなってきていると思う。 -マルチプレイ可能なゲームは長年のノウハウもあってかなり盛り上がる。 --雨が降っていて外で鬼ごっこが出来ない、などといった時に遊べる追いかけっこゲームが3種類もあり、似てるようで違う別のゲームを楽しむことが出来る。 -ミニゲームとはいえ、往年の作品の続編的な内容が多いこと。 --特にゲーム&ウオッチや[[謎の村雨城]]など、今後続編がでなさそうな作品をピックアップしたり、未だに続編を望まれる[[F-ZERO]]シリーズやメトロイドなどを採用していることは、乾き気味のファンにはちょっとうれしいチョイスである。 **問題点・賛否両論点 -1人ではプレイ出来ない、あるいは複数人でプレイ出来ないゲームがある。 --どれも人数パターンを制限する必要がなく、別の形で出来たのではないかとよく言われる。 --このため、はじめてのWiiと異なり、リモコンがサービスで付いてくるわけでもないこのゲームは、ソロプレイヤーは購入を見送られた。 ---見ての通り1P専用ゲームは充実してはいるのだが…やはり2Pでしか楽しめないゲームがあるというのに抵抗を覚えるユーザーが出てくるのは必然であると言えよう。 -アトラクションテーマパークという不特定多数が集まる世界観ながら、オンラインプレイが出来ない。 --上記の問題点もそれで解決出来そうな部分が多く、せっかく良質なゲームをより広い範囲のプレイヤーと楽しめないのは勿体無いと言われることも。 -ゲームパッドの活用度合いにやや差がある。 --ドンキーやバルーントリップなどはゲームパッドしか見る必要がそれほどなく、むしろプレイ上では視点変更がミスにつながりやすくなる。せっかく綺麗なHD画質で構成される画面を見たくても、それが邪魔して煩わしい仕様になってしまっている。((ゲームパッド上のモニターの画質はやや落ちてしまう。)) -はじめてのWiiと違い、デフォルトでリモコンプラスが付いてこない仕様であること。 --はじめてのWiiが歴史的なミリオン越えを果たしたのに対し、本作はハーフにすら辿りつけていない。 --前述のとおり後にリモコンプラス付属版が発売されたが、その分の値段はあがってしまうのではじめてのWiiのようなお得感は薄い(単品で買うよりは明らかに得だが)。 **総評 Wii U発表時に掲げられた「1人でも、みんなでも」というコンセプトを体現した内容のゲーム。~ ただし「1人でも」の部分はやや半端な点が見られ、マルチ専用のゲームが3つもあることからソロプレイヤーに向かないのが、ファミリー向けのハードとはいえ難点となってしまった。~ はじめてのWiiのような入門編として作られている感はあるものの、チュートリアル的なゲームという感は薄く、「遊んで覚えてください」という感が強い。 本ゲームというより、これより後のWii Uの問題として、本作に似た接待用パーティゲームが次の年だけで3本以上出ているという点があげられる。~ そのため、本作の立ち位置はより微妙なものとなってしまい、例えば後発のWii Party Uにいたっては、あっさりその売り上げを抜かれてしまった。~ こちらは1人向けのゲームもたくさん用意しているという点があるため用途は異なるものの、本作も明らかに接待を意識したゲーム作りがなされており、住み分けとしてはやや力不足な感が否めなかった。 ----