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ファイナルファンタジーXV - (2021/12/25 (土) 20:41:20) のソース

//色々と相談の上で作られた記事なので大規模修正をする際は一度相談してください。特に総評については意図を変える場合、スレで相談するようにしてください。
//FFスレ現行 https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/51440/1517055511

//かなり前のものに事前告知なしの差し戻しがあったため、直前のものに復元(10/27)。

//問題点・賛否点他いくつかの項目の正確性が指摘されているため該当箇所を一旦CO、詳しくはFFスレへ(11/3)。

//サラマンダーよりずっとはやーいやオイヨイヨがポイント欄にあるので、やっぱつれぇわがポイント欄に記されない理由もないかと。(11/28)
//↑それをしつこく書く事に苦言を呈する声がFFスレに出ているから、書きたいならそっちで決着つけてからにした方がいい。先月には事前告知なしの差し戻しも起こっててかなり警戒されてるから下手な動きはやめといた方がいいよ。何かと荒れやすい作品だしネタにされたくない声だってあるんだから。
//零式の重要な台詞もポイント欄にある事だし、良くも悪くも本作を代表する台詞なので、やはり記す事にしました。(12/2)
//ここまで警告されてもなお無視して書くようなら、流石に荒らしとして規制依頼を出さざるを得なくなる。俺も上の人が言ったことと同じことを言うが、「荒れやすいゲームだから慎重になれ」「FFスレで意見を仰いで決着を付けてからにしろ」。https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/51440/1517055511/

//(2021/02/08)再び事前告知なしの差し戻しがあったため、差し戻される直前のものに復元。

*ファイナルファンタジーXV
【ふぁいなるふぁんたじーふぃふてぃーん】
|ジャンル|アクションRPG|CENTER:&amazon(B01DN9WFB6)&amazon(B0791W7DGM)|CENTER:&amazon(B01DN9WFEI)&amazon(B079TLDG6H)|&amazon(B0791YQKJP)|
|対応機種|プレイステーション4&br;Xbox One&br;Windows (Windows10/Steam/Origin)|~|~|~|
|発売・開発元|スクウェア・エニックス |~|~|~|
|発売日|【PS4/One】2016年11月29日&br;【Win】2018年3月7日|~|~|~|
|定価|【PS4/One】9,680円(税込)&br;【Win】8,580円(税込)|~|~|~|
|廉価版|【PS4/One】ROYAL EDITION&br;2018年3月6日/8,580円(税込)|~|~|~|
|判定|なし|~|~|~|
|ポイント|オープンワールドで「旅」を表現&br;映画・アニメ等のマルチメディア展開&br;期間限定イベント等のアップデート&br;説明不足で分かりづらいシナリオ&br;|~|~|~|
|>|>|>|>|CENTER:''[[ファイナルファンタジーシリーズ]]''|
//ポイント欄にしては内容が膨らみすぎているので、DLC等の本作には含まれない追加コンテンツに関する記述を削除しました。余談等に記述する分には問題ないと思われますが
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#contents(fromhere)
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~
#center(){{
 &big(){''父と子。そして王の物語。''}
 }}
~
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**概要
『ファイナルファンタジー』シリーズのナンバリング第15作。略称は『FFXV』『FF15』となっている。~
元々は『[[XIII>ファイナルファンタジーXIII]]』の関連作である『ヴェルサスXIII』という名称で2006年に発表されたが、同時発表された『アギトXIII』(後の『[[零式>ファイナルファンタジー零式]]』)と違い、インタビュー、PV等が幾度か公開された後は音沙汰がないままであった。~

当初の発表から7年後の2013年に対応機種の変更、タイトルも改題され『XIII』シリーズから切り離された新規ナンバリングタイトルとして発売されることが発表された((実際には『ヴェルサスXIII』として発表されてから程なくして、新規ナンバリングタイトルに変更されることが決定していたようであるが。))。~
しかし、正式発表された発売日からさらなる延期を挟み、実際に発売されたのは最初の発表から実に10年以上が経過した2016年11月29日となった。~

また、マルチメディア展開として映画・アニメも存在し、どちらも本作の登場人物や世界観の補完・前日譚となっている。~
実在する様々な有名ブランドとのコラボや、ゲーム内ミニゲームを(現実の)スマホアプリとして配信するなど、現代のライフスタイルを反映した造りとなっている。

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**特徴

&bold(){オープンワールドと一本道}
-オープンワールドを本格的に採用。スタート直後からメインストーリーによる行動制限がシリーズ中でもゆるいため、昼夜や天候の変化もある大自然を駆け巡り、狩りや観光に勤しむのも乙なもの。
--フィールドマップはストーリーの進行に応じて、通路封鎖の解除という形で探索できる範囲が少しずつ拡張されていく。
--『[[ライトニングリターンズ>ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII]]』でもオープンワールドが採用されているが、戦闘がエンカウントによるセパレート式であり、本作ほど広いシームレスフィールドでもなかった。
-夜の間はレベルが高く脅威的なエネミー「シガイ」が現れることで危険な状態となり、ストーリーが進むにつれてオープンワールド上では、「星の病」の影響によって夜の時間がだんだん長くなっていく。
-ゲーム終盤に入ると、過去作のように専用マップを進むリニア(一本道)展開に突入することになる。専用マップにおいてはいくつか休憩拠点を兼ねたセーブポイントが設置されており、そこでいったん過去のオープンワールドマップへ戻ることはできる。

-今作は敵を倒す・クエストをクリアする事で経験値を得るレベル制を取ってはいるものの、一般的なRPGや殆どの過去作と違い、レベルアップは宿に泊まる・キャンプを行う・特定のストーリークエストを終了するまで保留される。
--キャンプはフィールドやダンジョン内にて無料で行うことができ、この際にイグニスが素材アイテムを消費して料理を作ることで、選んだ料理に応じて一定時間能力が上昇する。
--宿泊施設では有料で料理によるバフ効果もないが、蓄積された経験値が倍増して精算される。高額な宿なら経験値ボーナスも大きい。なお、特定のストーリークエストではGilを消費せずに宿に泊まることができる。
--無料DLCの形でアップデート追加された「レベルストッパー」を誰かに装備させておくと、全員の経験値の清算を保留することができる。低レベル縛りだけでなく、経験値をとっておいたままキャンプで料理を食べたい時に有効。
-もう一つの成長要素として「アビリティ」があり、これは随時取得するAPをほぼいつでもアビリティコールに消費して獲得できる。

&bold(){フィールド・戦闘}
-基本的にプレイヤーは主人公のノクティスを操作し、他のメンバーは状況に応じてAIで動く。
-戦闘はアクション形式で行われ、オープンワールド上に配置された敵の一定範囲から出ると逃走したことになる。
--方向キーに武器のスロットを割り当て、4つをいつでも切り替えることが可能。
--◯ボタン押しっぱなしで攻撃、□ボタン押しっぱなしでガード(都度MPを消費する自動回避)。アクションが苦手な人でも細かいボタンのタイミングは意識しないでよいつくりになっている。
---一部の敵の攻撃は画面に合図が表示され、MPを消費せずにガード可能。その直後に○ボタンでカウンター攻撃を繰り出せる。この流れの「パリィ」や、背後から一部の攻撃を当てる「バックアタック」で、大きなダメージを与えられる。
--△ボタンで、MPを消費して「シフト」が可能。短~中距離のワープ能力だが、敵に向かってワープした場合はシフトブレイク攻撃となり、距離に比例したダメージを与える。
--アップデートの最新版においては他のキャラを操作する事も可能。その場合はシフトが使えず、戦闘システムがそれぞれのDLCに準拠したものに変わる。
-HPのシステムもやや特殊。HPが0になってもすぐには死なず「ピンチ状態」になり、近くに寄って救助するか回復アイテムを使うことで復帰可能。~
代わりに、シガイ系など一部敵の攻撃を受ける、ピンチ状態で時間経過または攻撃を受けた時に最大HPが減少し、これらをすぐに取り戻すにはキャンプや宿での休憩か、「エリクサー」系の回復アイテムを使うことが必要。

-魔法
--本作においては、マップ上から回収した炎・氷・雷のエレメントを精製することで使えるようになる。エレメント消費数と修得したアビリティにより、威力が決まる。
--魔法精製には何らかの非装備アイテム1種を追加投入することもでき、これによって特殊効果の付与やストック回数の増加が可能。
---魔法に付与する効果はアイテムによって異なり、中には使うだけでHP回復やストック経験値を得られるものもある。
--武器と同様、方向キーのスロットや仲間のサブ装備に割り当てることで使用できる。~
MPは消費しないが、生成した魔法は回数だけでなく使用間隔やストック種類数にも制限がある。一部クエストでマジックボトルを入手することで、より多くの魔法をとっておくことができる。

-仲間との連携
--ノクティスがパリィやバックアタックを仲間の近くで成功させると、仲間との連携攻撃(リンクアタック)が発動して無敵状態で高いダメージを与えることがある。
--ノクティスは基本的に時間経過でたまるコマンドゲージを消費することで、仲間に指示を出して固有技を使わせることも可能。一部コマンドはタイミングよく攻撃ボタンを押せば、ノクティスが対象の敵への追撃を行う。

-ファントムソード召喚
--物語中で王族の武器「ファントムソード」を手に入れると、ノクティスは一定時間戦闘力を強化する「ファントムソード召喚」が使えるようになる。
---HPが0にならない・空中を飛びながら攻撃することで、敵に反撃されづらく手数が増える・敵の射撃攻撃などを自動で弾く等の効果がある。
--ファントムソードは複数存在し、多く手に入れるほどファントムソード召喚そのものも強化されていく。
--ファントムソード自体もノクティス専用の武器アイテムとして扱われ、装備スロットにセットするだけで大幅なステータス強化を得られる。ただし、直接攻撃に使った場合は現在HPを消費してしまう。


&bold(){料理}
-キャンプとレストランでは料理を食べる事ができる。食材アイテムかGilを消費してHPを全快し、料理によって異なるバフ効果が一定時間付与される。
--各キャラにはそれぞれ好物が設定されており、対応する料理においてボーナス効果を得られる。
--キャンプではイグニスが料理を作っており、そのレシピは新しい食材を入手した時、イグニスのスキルレベルが上昇したとき、フィールドの何処かをチェックした時や一部のレストランのメニューを食べた時など、様々な場面で閃き増えていく。
--食材アイテムなしでも作れるメニューはあるが、効果は低い。

&bold(){写真}
-旅の途中、仲間のプロンプトが写真を撮ってくれると言う形でプレイ中の光景が記録されていく。
--プレイヤーは宿泊毎に必ず撮った写真をチェックすることになり、その際に気に入った写真を保存しておくことができる。
--撮ってくれる写真の傾向はイベント会話の選択肢や保存した写真の傾向など、プレイによってある程度変化する場合がある。

&bold(){ドライブ}
-ノクティスたちはレガリアと呼ばれる車を所有しており、広大なオープンワールドを巡るための主要な移動手段のひとつとしている。
--運転はオート・マニュアルを選択でき、車を通して各所へのファストトラベルも可能。ただし、ある程度ゲームが進むまで夜間ではマニュアル運転に限定される。
--カスタマイズにより、カラーの変更、ステッカーの貼り付け、性能を向上させるパーツを取り付けられる。

&bold(){他社とのコラボ}
-『ヴェルサスXIII』のキャッチコピーである"現実に基づいた幻想"を色濃く受け継いだ要素として、本作にはアメックスの店舗用ステッカーなどと言った小ネタだけでなく、主人公たちが所持するコールマンのキャンプ器具、そして食材アイテムとして登場する日清のカップヌードルなど、現実に存在するものとのタイアップ要素が多数登場している。
--据置機版では、過去に『[[ASSASSIN'S CREED ORIGINS]]』やスクウェアエニックスカフェとのコラボイベントを配信していたこともあった。
--PC版ではMODへの対応予定を公表しており、その一環でSteam版特典としてSteam Workshopに『[[Half-Life]]』のHEVスーツやバールを追加するMODを公式から配信している。

&bold(){DLC}
-アップデートとは別に、有料DLCも順次配信されている。DLCエピソードはすべてクリア後のプレイを推奨しているためか、ウェイトモードが存在しないなど総じてアクションゲーム色が色濃く、基本的に本編よりも難易度が高めとなっている。また、やりこみ要素のエクストラバトルがあり、将軍やノクティスら強敵と戦える。
--「エピソード グラディオラス」2017/3/28配信
---グラディオラスを操作し、将軍コルとともにルシスの遺跡に入り、剣聖ギルガメッシュに挑む試練の物語。
---グラディオの操作中はガードシステムが変更され、パリィする際のガードのタイミングを図る必要があるが、上手く利用することで与えるダメージを上昇させられる。
--「エピソード プロンプト」2017/6/27配信
---プロンプトを操作し、彼自身の謎を紐解きつつ、囚われた帝国基地から抜け出す宿業の物語。
---銃器を得意武器とするプロンプトらしく、彼の操作中はTPS戦闘となり、近接での戦いが主となる他キャラとは大きく異なり、難易度は非常に高い。
--オンライン拡張パックプレイ「戦友」2017/11/15配信
---プレイヤーは映画キングスグレイヴに登場した「王の剣」の生き残りとなり、王と陽光の消えた10年間を戦い抜く贖罪の物語。
---ジョブシステムのような形として、最大13の「王の加護」から一つを選び、プレイヤーの魔法アビリティなどを選択できる。
---簡単かつ奥深いキャラメイクシステムを実装しており、小太りのオッサンから絶世の美女まで、幅広く作る事ができる。~
戦闘システムも、映画の要素を逆輸入した上で本編とは違ったものに昇華させており、評判は上々。後にスタンドアロン版にもなった。
---NPCを同行させるという形でオフラインプレイに対応しているが、協力プレイが前提なので育成バランスは意外にもシビア。
--「エピソード イグニス」2017/12/13配信
---イグニスを操作し、オルティシエでの窮地のもと、ノクティスを救うべく帝国軍に立ち向かう運命の物語。
---ノクティスに似て俊敏な立ち回りが可能。また、彼の操作中は時間内の攻撃ヒット数に応じてダメージが上昇していく。
--「ロイヤルパック」2018/3/6配信
---フルパッケージ版『ファイナルファンタジーXV ロイヤルエディション』やWindows移植版『ファイナルファンタジーXV WINDOWS EDITION』と同様の大型アップグレード版。DLCとしての発売はそれまでの家庭用版の既存プレイヤー向けとなる。''完全版ではないので注意。''
---インソムニアのマップ/ストーリー拡張、および世界観情報アイテムやPC版の要素であるファーストパーソンモード、クルーザーの開放など。
---基本的には終盤ステージのリメイクが目玉。また、クルーザーをオープンワールドで操作できるようになり、ルシスとオルティシエがシームレスに接続された。
--「エピソード アーデン」2019/03/26配信
---アーデンを操作し、ノクティスの父レギスと初代王ソムヌスに復讐する。歴史から消され、運命に翻弄された悲しき男の物語。
---アーデンらしく、シャドウムーブで颯爽と屋根の上を移動し、連続攻撃を決めてシガイの力を叩き込む。ストーリー自体の難易度は低め。
---前半は帝国の研究所が舞台。アーデンがなぜ世界に闇を広げるに至ったか、『XV』の世界全体についてのアーカイブなど。
---本編で明らかになっていなかった世界観が発売から2年以上を経てようやくゲーム内で明かされた、ともいえる。
---今作らしく今回も[[映像作品>https://www.youtube.com/watch?v=LcaNgXq2zLg]]が展開された。しかし、フラットな視点から語られる映像作品と基本アーデンの視点から語られるDLCのムービーに齟齬があり、キングスグレイブ同様見ると余計わかりづらくなっている。アーデンが2000年の時を経て怒りに狂わされたことを示唆するが、DLC内でのフォローが少ない。
---後半は本編の時系列以前のインソムニアが舞台。綺麗な王都をゲーム中で初めて実際に観光できる。
---本編や他のDLCとも趣を異にするHIP-HOP調のBGMが特徴的。
---「未来への夜明け」シリーズとして4つのDLCが開発されていたが、この「エピソード アーデン」以外の3つは開発中止と[[発表>https://www.famitsu.com/news/201811/08167226.html]]された。
---後に、残りの3つ分は[[小説に形を変えて発売された>https://automaton-media.com/articles/newsjp/20190217-85469/]]。

----
**評価点
-シームレスに繋がる広大なマップ。
--イベントシーンやバトルはもちろん、ダンジョンに入る際にも基本的に強制的にロードを挟むことはない。
--章の変わり、ファストトラベルを行ったり、PC性能などによってはさすがに長いロードを挟むが(後述)、基本的には間を置かずプレイし続けることができ、没入感に一役買っている。
--BGMさえもシームレスに切り替わり、入店時などに見られる自然な切り替えはそれを意識すらさせないほど。

-自由度の高めなアクションバトル。
--複雑な操作を要求されることは少ないものの、○ボタン押しっぱなしだけでなく、左スティック+○ボタン押し直しにもそれぞれ技が用意されている。技を出し分けるのは難しいが、魅せる要素はある。
--武器ごとにアクションが違い、コンボ中であっても切り替え可能で自由度が高い。
--回復アイテムの性能が平均して高いだけでなく、召喚獣による形勢逆転・魔法による特殊効果や、時間が止まるウェイトモードなど、アクションが苦手な人でも楽しめるように、戦闘での難易度を抑える要素がいくつも存在する。
---やろうと思えばシフトまたはパリィだけで勝つことも可能。この場合はほぼ「ブーストソード」頼りになるが。
---「効率・スマートさ」などを追及し、目押しで武器切り替えからのジャストガードなどテクニカルなプレイも可能。仲間との連携や装備なども加味すると、戦術の幅はさらに広がる。
---アクションにこだわる場合も様々なボタンを駆使しスタイリッシュに動かすことができる。他、リニア展開突入後にイベントの一環で突入する空中戦は、演出面においてもクライマックスであることをまざまざと感じさせる。

#region(中盤の空中戦動画 ※ネタバレ注意)
&youtube(https://www.youtube.com/watch?v=FMkDqCF6Z4k){425,350}
#endregion

-後のアップデートによって、ノクティス以外の仲間キャラクター3人を操作できるようになった。~
こちらは各DLCのバトルシステムを本編向けに改良したもので、各キャラで使い方こそ異なるものの、いずれも強力に仕上がっている。~
言わば全く別のバトルシステムが単純に3つ追加された事でもあるため、戦略性が大幅に増加、本作の優れた戦闘がより向上する事となった。~
仲間操作にはアビリティツリーで中程度のAPを消費する必要があるが、別のDLCでAPを稼ぎやすくなっているため大した問題はない((発売から約1か月後に無料配信された「ホリデイパック」に含まれるアクセサリー。リザルトでオフェンスがSだとAPボーナスを得られる。))。~
ちなみに仲間操作中、ノクティスは''好き勝手に暴れ回っている''。プレイヤー操作時の強さそのままでオートになるため、単なる操作キャラ変更以上にパーティの戦闘力の上昇が見込める。

-昨今の『FF』に劣らずグラフィックは高品質。
--特に料理のグラフィックは他の追随を許さないレベルであり、スタッフのこだわりが窺える。
--フィールド・モンスターに関しても高水準を満たしており、AAAタイトルとして肩を並べるに十分なものとなっている。
--ピンチのときに発動する召喚魔法もド派手でスケールがデカく、限界値を何度も叩き出す桁違いのダメージがその印象を引き立てる。 
---また、場所の違いや一部の敵に対しては演出も変化する。 
--ノクトなどの人間キャラは1人当たり10万ポリゴン前後というゲームとしては膨大なポリゴン数が使われており、それに合わせてテクスチャ解像度も高水準。
--また、人間キャラや雲、樹木などのセルフシャドウも綺麗である。
--町の看板などにはFFシリーズ由来のネタなども多数。
--一応、細かいところまで見るとミスが全くないわけではない((一例をあげると、終盤、ある町にナンバープレートが青い車がいる。おそらく白い車を作った後(これも同マップ内に存在)青のものを用意しようとして発生したミスだと思われる))が、プレイしていても特には気にならないだろう。

-グラフィックだけでなくモーションも極めて作り込まれている。
--戦闘時のモーションはスピード感溢れるスタイリッシュでカッコよく、それが自分で動かせられるのだから堪らないものがある。
--各モンスターのモーションに至っては、''現実世界における動物''を参考にして作られている。~
アナクであればキリン、キュウキであればオオカミ、コカトリスであればニワトリと、現実の動物を上手くゲームに落とし込んでおり、没入感を深めると共に、架空のモンスターと思わせないほどのリアリティを持たせる事に成功している。~

-クリア後要素となるが、レガリアが改装によって飛行機能を得る。『[[IX>ファイナルファンタジーIX]]』以来16年ぶりとなる、自由に飛びまわれる飛空艇の復活となった((ただし専用マップへの移動を挟む物も含めるなら2011年発売の『零式』以来5年ぶり。))。
--かなりの高度で飛ぶことができ、そこから見られる景色は一見の価値あり。
--こちらもシームレスに飛行可能で、専用マップへの切り替えやロードもない。

-仲間のプロンプトが撮影する写真の楽しさ。
--任意の撮影機能こそアップデートなどでの実装となったが、道中勝手に撮ってくれるおかげで意識せずとも堪能できる。プレイヤーの意志が介入しない第三者視点の写真は非常に新鮮。
--公式のスクショかと思うものから、思わず笑ってしまうネタ的な物まで様々な写真が撮られている。~
一例を挙げると、状態異常「カエル」に掛かった時に''バッチリ撮られる。''しかもやたらとリアルで可愛らしい。
--プロンプトのスキルレベルやコマンドに関わるものの、ゲーム上では有利不利といった実用性には全く関わらない。~
だがこの要素は今作のテーマである「旅」の表現を担う軸の一つとなっており、その思い出を振り返ることができる演出としては掛け値なしに重要な役目を持っていると言える。

-豊富なサブクエスト。
--本作は基本的に世界の探索や寄り道をしながら進めることを主軸としたゲームデザインになっているが、それに十分な物量のサイドクエストが用意されている。
--討伐クエストやイベント的なクエストなどその種類も多岐にわたっており、推奨レベルも細かく設定されているため、スピードクリアをしようとしない限りは途中で詰まりにくい。
--攻略していくことでスタンプラリーのようにマップ上のファストトラベルポイントが埋まっていくため、移動が便利になっていく実感が得られるようになっている。
---サブクエストとは別に用意されている討伐依頼「モブハント」もまた十分な数が用意されている。

-戦闘中やダンジョンの要所など随所で聴ける豊富なボイス。
--ただ歩いているだけでも様々なやり取りが行われ、キャラの関係や心情を知るのに一役買っている。
--サブクエストの数々にも専用の移動中会話が用意されていたりと、そのバリエーションは非常に多い。
--加えて、これらはイベントシーンではなくゲームプレイの最中に行われるものも多いため、操作や物語を妨げるような事が少ない。
--実はこの中に『ヴェルサスXIII』時代に収録したボイスも使われている。

-BGMの評価は非常に高い。
--『キングダムハーツ』シリーズなど、スクウェアソフト時代から知られる下村陽子氏が本作の作曲を担当。
--「Somnus」「APOCALYPSIS NOCTIS」「Valse di Fantastica」など多数の人気曲がある。
---中でも「Somnus」は『ヴェルサスXIII』時代で最初に作られたタイトル曲であり、今作を象徴するテーマ曲の一つとなっている。
--また、車での移動中は過去作の人気曲を流せる。ナンバリング以外の曲も収録されており、収録数は全300曲以上にも及ぶ。
---アップデートにより、車に乗っていない時でもこういったBGM曲を流せるようになった。

-本作の主なミニゲームといえる「釣り」のクオリティが高い。ドイツの釣り専門誌から取材を受けた他、これを抜粋したPS VR専用ゲームも後に作られた。
--ノクティスのスキルレベル、イグニスの料理に関わるだけでなく、専用のサイドクエストまで用意されており、釣り自体がやりこみ要素の一つとして成立している。
--釣った魚はギャラリーの図鑑にその体格記録が記録された上で、換金アイテムや食材アイテムとして手に入れられる。
--最高難易度に位置づけられる魚は「今作最強の敵」と評されるほどの集中力を要求される。

-リアルな料理描写
--キャンプで作る料理は非常にリアルに描写され、飯テロと言えるほど食欲をそそる。おにぎりに費やされた容量がリヴァイアサンと同程度((ただし、コレはゲーム中のおにぎりのモデルのポリゴン数=リヴァイアサンのポリゴン数ではなく、試作した複数のおにぎりのポリゴン数の累計がリヴァイアサンのポリゴン数とほぼ同数値という意味である。))という力の入れよう((ただし食事シーンは各々皿を持って談笑するのみで、口へ運ぶ描写が無いのがやや寂しい。))。

-チョコボのアクションが豊富
--シリーズお馴染みの乗り物「チョコボ」のアクションがシリーズ中最も豊富であり、従来のようにただ乗って移動するだけでなく、ダッシュ、ジャンプ、ホバリング、ドリフトと自由度が高いものとなっている。

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**賛否両論点
-男性キャラのみのPT。一時的な離脱こそあるものの、原則的に最初から最後まで固定の4人で旅をすることになる。
--独自の雰囲気やノリを表現できてはいるが、男性統一PTはファミコン版『[[III>ファイナルファンタジーIII]]』以来なので、必ず女性キャラクターが常駐するようになったそれ以降のシリーズ作品としては異例である。
--登場する女性キャラ達が軒並み好評のため、余計に「PTに女性が欲しい」と言う意見が多い(ゲスト参戦する場面があるのも尚更)。
//((ただし厳密には『I』『III』はプレイヤーキャラクターをメイキングする形式のため、見た目は全員男性的ではあるものの性別は明言されていない。))
//『III』はバックストーリー上で「4人の少年」と明記されている。

-AIについて。
--「世界に通用するレベルと言われる高度なAI」と称されている(浜村弘一氏談)。
---「この状況に対しては、この行動を取る」ではなく「AI自身が状況を判断し、行動を選択する」と言うAIが搭載されている。
---人工知能学会の論文誌にも、今作のAI論文が掲載された。また[[AIシステム詳細の講演>http://jp.gamesindustry.biz/article/1608/16082901/]]も行われた。
--気になる物があれば勝手に見に行く、敵に囲まれると背中を守りに来たりと、実際に生きているかのような動きは十分に表現できている。
--しかし、こと戦闘面では話が違ってくる。人間味を残す為にあえて完全でないものにしているらしいが、比較的仲間自身のガードが甘かったり、銃を使うプロンプトが近距離で戦い返り討ちに合うシーンも多く見られるなど、ゲームとしては爽快感を削ぐ要素となってしまっている。
---特にプロンプトは連携中に、ターゲットと自分の間に別のモンスターがいても気にせず射撃するので他のターゲットへ命中したりする。

-魔法の使い勝手
--今作の魔法は効果自体は非常に強力だが、「魔力を込めた玉を投げる」という手榴弾のような扱いで統一されている。~
敵を追尾する誘導弾、敵の接近で発動する設置魔法といったバリエーションはなく、使いやすい反面やや淡白な印象を受ける。~
可燃物バレルがあればファイアで爆発させられる等を行えるが、それができるのはごく一部のエリアのみに限られる。
--魔法にアイテムを合成し、連続魔・ケアル・カーズといった様々な効果を付与できるが、基本的な使い勝手は変わらない。~
ノクティスのみ使用可能な指輪魔法というものがあり、通常魔法とは大きな差異があるが、その使用は終盤~クリア後である。~
また、魔法は仲間にも当たりその際は文句を言われる。一応、仲間へのダメージはごく僅かで、放つ構えを取ると離れてはくれる。
--シンプルで使いやすいのは確かだが、映画では様々な魔法を使い分けていた分、それらが本編で使えないのは悔やまれる。~
ちなみにDLC「戦友」の魔法システムは、同名でも本編とは全く異なり、本編には登場しない魔法を使用でき、上手く差別化している。

//-ゲームオーバーになりにくい配慮が行き過ぎていると感じる場合がある。
//--戦闘スタイルの変化に対応できないプレイヤーへの配慮なのか、回復手段が非常に優秀。~
//特にアイテムは極めて強力な要素であり、選択中は時が止まり、使用中は完全無敵で、通常のポーションですら50%以上と体力回復率が大きめ。全快アイテムなども頻繁かつ容易に入手できるため、極論全ての敵に回復アイテムのごり押しで勝ててしまう。
//--プレイヤーのHPゲージが完全に尽きても復活アイテムを使う猶予時間があるので、アイテムを切らさない限り完全に死ぬことは実質無いに等しい。
//---また、難易度イージーではHPが0になると自動で復活してくれる(しかも回数無制限)という厚待遇。さすがに特定のバトルでは使えないが、緊張感は完全に失われる。
//--この他、本編ではDLC特典の「ブーストソード」があまりに強力。最初から最後までシフトブレイク一辺倒により拍車をかける一品で、ノーマルでもバランス崩壊を招いているきらいがある。
//--ただし、これはあくまでアイテム使用を前提においた場合のみ。本作は防御力を上げる手段が比較的少ないため、アイテムが禁止される一部クエストや縛りプレイでは難易度が急上昇することになる。
//---救済措置が手軽かつ手厚すぎるだけで、本来の難易度はむしろ高いともいえる。その点はDLCエピソードで強く実感させられるだろう。

-要所で挿入される短いカットシーン
--車の乗り降り、会話の発生時((例:夜間に車を使おうとした際のイグニスの忠告など))、クエスト受注といった様々な部分でキャラクターをズームアップした1、2秒程度のカットシーンが挟まれる。一つ一つはきわめて些細なモノであり、キャラ同士のやりとりを見られる演出上の意義はあるが、数が多いためサブクエスト攻略を続けてこなしていると気になってくるというプレイヤーも存在する。

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**問題点
''シナリオ・キャラクター''~
今作最大の批判点。概ね「説明不足・描写不足・纏まりがない」という評価であり、批判意見の殆どがここに集約されると言っても過言ではない。
#region(やや長いので折り畳み)

-マルチメディア展開にした事の弊害。
--『XV』の物語は、本作の他に「映画:キングスグレイヴ」「アニメ:ブラザーフッド」等を見て、初めて全体が繋がる構成になっている。~
本作の本編だけでなく、これらも含めての『XV』であり、本作はあくまでも「ノクティスを主人公とした物語」に過ぎない。~
しかし、このマルチメディア展開を採用した事が、物語の全体像の把握を困難にしており、意欲的な試みではあったものの、決して成功・好評とは言い難い結果になってしまった。
--例えば、本編開始前の事柄は「キングスグレイヴ」で、仲間の過去や関係性は「ブラザーフッド」で描かれ、本作では殆ど描写されない。~
ルナフレーナ関連も然り。彼女はノクティスに光耀の指輪を渡す事を目的の一つとしているが、何故渡そうとしているのか、そもそも光耀の指輪とは何なのかは、本作ではロード画面の僅かな文章でしか触れられず、「キングスグレイヴ」を観る以外に知る由がない。
--それらの完成度・評価自体は決して悪いものではなく、「キングスグレイヴ」に至ってはむしろ高い評価を得ている。~
しかしマルチメディア展開であるが故に、本作の物語への理解度が視聴したか否かで大きく変わり、やはり上手なやり方だったとは言い難い。~
未視聴者からは「本編前に何があったのか分からない」「感情移入し辛い」といった声が多数聞かれた。
--スタッフは映画については当初は視聴しなくとも問題ないと発言していたが、後に撤回し「やはり必ず観て欲しい」と発言している。

-オープンワールドにした事の弊害。
--ゲーム序盤で主人公達の祖国が敵対勢力に襲撃され、以降は安否不明・音信不通という、極めてシリアスかつ重大な展開になる。~
一方で本作のテーマは「旅」。メンバー4人の冒険は実にほのぼのとした雰囲気で、時には「ここで写真撮ろうぜ」等の会話すらも入る。~
祖国が襲撃されて家族や臣下も安否不明の状況下で、このような雰囲気で旅をするのは不自然であり、致命的に物語とマッチしていない。~
この声は「キングスグレイヴ」の視聴者から特に多く聞かれ、呑気に観光している場合なのかという批評が相次いだ((とは言え呑気にブラブラできるわけではなく、レスタルムに情報や知人らの安否を確認しに行くまでは、グラディオラスから「まだレスタルムに行かないのか」という旨の台詞を定期的に言われるようになっている。))。
--別の意見として、本作のオープンワールドマップを一言で表すなら「アメリカの田舎道」である。~
マップは主に大自然・舗装された車道・小規模の集落・まばらに点在する遺跡等で構成されており、正にアメリカの田舎の雰囲気である。~
ノリ的には「モンスターを狩って路銀を稼ぎながら大自然を観光している」という感覚で、イメージソングからして「Stand By Me」。~
無論それはそれで悪くないが、従来のような異世界を冒険するという感覚の旅とは大きく異なる他、やはり物語とミスマッチすぎる。
--本作はオープンワールドRPGであり、探索やサブクエスト等の寄り道をしながら少しずつ進める、というゲームデザインになっている。~
しかし、同ジャンルへの親しみが無く、従来通りの「メインストーリーを消化しながらクリアする」という進め方をしたプレイヤーからは、ストーリーが短いという評価をされる事もあった。~
尤も、メインストーリーだけ消化した場合はボリュームがない、というのは他オープンワールド作品でもよくある事だが。

-本編を「ノクティスの物語」に絞ったために、キャラクターの動向・心情や、イベントの繋がり等が把握し辛いものになっている。
--上記で若干触れた事だが、この構成にした結果、本作をプレイしただけでは「出番・描写が少なすぎる」という印象をほぼ確実に持たれる。~
例えばドラットーは「キングスグレイヴ」の主要キャラだが、本作ではオープニングにしか出番がなく、それも僅か一言の台詞のみ。~
同じくヴァーサタイルも「エピソード・プロンプト」で深く描写されるキャラだが、本編では序盤に登場した以降はそれっきり出番がない。~
レイヴスやルナフレーナも同様で、複数のエピソードを上手く繋いでいかないと、動向・心情等はまず把握できないだろう。
--これと併せた、あるいは別の問題として、「キャラクターの動向・心情の表現がそもそも上手くない」という印象を受ける。~
中盤の列車内でのノクティスに対するグラディオラスの態度はその筆頭であり、プレイヤーの心情を大きく損なわせているという不満の声が非常に多かった模様。~
メーカー公式の生放送でも「''グラディオラスの言動が不快''」という意見が取り上げられるほどであった。

-設定等を全て把握したところで、物語そのものが全体的にややトリッキーな展開であるため、万人には受け入れられにくい。
--神話体系を使っていた『XIII』シリーズとは逆に、「与えられた運命に殉じる」ためにノクト達が滅びへと向かっていくという流れが肌に合うかどうかが、本作の物語を好めるかどうかの分かれ目であろう。
--今作には『XIII』シリーズのオートクリップ、『零式』のクリスタリウムのようなゲーム内辞典や、世界観を示唆する類のテキストアイテム等が、1年間以上長らく存在していなかった点も、『XV』の物語をより難解にしている。
--なお、本作の描写不足などの点は同ライターが手掛けた『ディシディア ファイナルファンタジーNT』にも指摘されている。

-本作の物語を総括すれば、概ね以下の通りとなる。
--1:''各物語を特定の人物や事柄に絞り過ぎた事、また小分けにし過ぎた事''
---「ブラザーフッド」「キングスグレイヴ」はそれぞれ本編の数年前・直前を描いた物語であり、その本編もあくまでノクティスの物語、各エピソードも3人のキャラに焦点を当てたものである。しかし特定の人物や事柄に絞った割には、それぞれを組み合わせないと全体像を把握できない物語構成になっており、プレイヤーの理解を得にくくしてしまっている。
--2:''オープンワールドRPGというジャンルと本作の物語があまりに噛み合っていない''
---極めてシリアスかつ重大な物語である一方で、ゲームのノリは「広い世界を観光する」かのようであり、ミスマッチと言える。
--3:''物語自体が難解かつトリッキーな内容であり、理解できたとしても決して万人受けはしない''
---興味深く、考えさせられる内容であるものの、ハッピーエンドや余韻の残る終わり方ではなく、好みが分かれやすい。
--4:''そもそもキャラクターの描写や表現が拙く、開発側の想定とは異なった印象をプレイヤーに与えている''
---厳しく言えば単純に見せ方・描き方が下手であり、プレイヤーからの心象悪化を招くと共に、物語をより伝わりにくくしている。
--繰り返すが、これらの一つ一つは決して悪いものではない。~
(グラディオラス以外の)キャラ自体に批判の声は殆どなく、「旅」もいい雰囲気が出ているとして好評を得ている。~
細部まで作り込まれたオープンワールドは実に美しく、世界観も魅力的、物語も賛否が分かれやすいが悪いものではない。~
問題なのは、''これらが悪い意味で完璧に絡み合ってしまい、様々な悪印象をプレイヤーに与えてしまった''事である。~
要は「''素材はいいが調理に失敗している''」の典型なのである。
#endregion


''ゲームシステム・バランス''
-自由度の足りない行動範囲。
--遠景まで見渡せる素晴らしい描画範囲ではあるものの、マップを隔てる障害物や見えない壁が多く、川を泳いで向こう岸へ、山を越えて反対側へといった行動は不可能になっている。
---一例としてリード地方の平原から、ガーディナへと向かう道は小さな崖に囲まれたジグザグの道路を通り雄大な海へと続く作りだが、道路に極近い範囲以外は高い崖と見えない壁に囲まれており、単なる細い一本道と見て差し支えない。
--ガーディナも周囲を崖に囲まれており砂浜から極近い距離までしか登れる場所は無い。こういった「ワールドマップや視認範囲」と「実際に行動可能な範囲」との大きなギャップが程度の差こそあれフィールド全域に存在している。
---アップデートによりダスカアーチを登る事ができるようになったものの、焼け石に水と言わざるを得ないだろう。
---ちなみにゲーム内に実際泳ぐ場面はリヴァイアサン戦のみ。
--フィールドの広さに反してキャラクターの足は遅い。レガリアの置けるポイントから目的地までが長いとストレスが溜まりやすい。~
なお、このゲームの爽快感の源の一つであるシフトによる高速長距離移動は基本的に戦闘やイベント以外で使えないため、移動の不自由さは単純な不便さ以上に強く感じられてしまう。
---一応、発売当日のアップデートにより、非戦闘時でもフィールド移動中に前方へのシフトを行うことが可能となったが、それでもマップシフト等と比較すると距離がかなり短い為、多少はマシになったという程度である。
//---発売日当日のアップデートにより、非戦闘時でもシフトによる移動が使えるようになったため、これに関してはある程度は改善された。
//↑これはシフトが使えるかどうかじゃなくて、マップシフトとかの長距離の移動手段や高所とかの移動範囲が戦闘中限定なのを指しての「移動の不自由」って意味だと思うんだけど。あんな単距離をチマチマシフトするので改善ってのも無理があるし。
//非戦闘時でのシフトの表記を、マイナス面を強調した物に変更しました。
--作中で町と呼べる箇所はレスタルムとオルティシエだけで、残りは郊外のガソリンスタンドのみ。
---その内オルティシエも別エリア扱いとして独立しており、歩き回れる場所もそこまで自由度はない(ここが水の都であり、船での移動が中心なため必然性はある)。
---ロイヤルパックを導入すればオルティシエまでクルーザーでシームレスに移動できるようになった。
--舞台が一地方であるためか地形やオブジェクトの種類や数も少ない。また全体的に平原のような地形が多いため、平坦で起伏に乏しく、立体的な移動がほぼ無いのでオープンワールドの特徴である探索の楽しみが非常に薄い。
--見えない壁の場所はまちまちだが、基本的にこのゲームで歩ける地域は車道周辺+α。
---これらの例として最も顕著なのがレスタルム周辺、目前に山や谷の様な起伏に富んだ景色を望む事が出来るが、実際は街中と街に入るための二本の車道しか踏破できる場所は存在しない。
---アップデートにより一部の見えない壁は撤去されたものの、依然として多くの箇所は通れなくなっている。

-発売してからしばらくの間、レガリアでは道路等の整備された車道しか走れず、窮屈な状態となっていた。~
マニュアルドライブでの移動もできるものの、自動車と言うよりは列車のようなハンドル補正が掛かるため評価は芳しくなかった。
//--道路上に敵が湧くと強制的に降車する。これが非常に厄介で、敵を倒さないと車に乗れない≒そもそも敵に近づかない「逃げるが勝ち」となる
//---発生する状況としては主に昼間に帝国軍が襲撃してきたり、夜間にシガイが路上に沸くのだが…/---前者はさほど強くないものの、10~20体ほど湧くので、戦っている間に次々と増援が駆け付けいつまでも進めない。
//---後者はより凶悪で、無理やり降車させられた挙句、遠くで様子を見ようものならば鉄巨人等にレガリアがまるで台風の日に転がるポリバケツのように蹴っ飛ばされて大ダメージを受け、朝になってシガイが消えてもファストトラベルができないという状況になる上に、修理費の2000Gilは序盤にはかなり高額。しかもクエストに手間取ってダンジョンから帰るのが遅くなった場合など、序盤から普通に発生する。
//↑少なくとも私は修理費を稼ぐために数時間使いました。サイドクエストを「何回も楽しんだ」ら解決したけど…。
//--また、雑魚モンスターのトウテツ((数匹の群れで現れる、トカゲっぽい野犬のような生物と思うとイメージしやすいかと))が非常によく発生するため、車の近辺でスポーン→戦闘中うっかり遠ざかる→戻るとまたスポーン、という事態も割と発生する。
//↑トウテツであってたと思うんですが違ってたら修正してください。
//---Type-Dと違い、通常状態ではいわゆる「ひき逃げアタック」もできない(つまり強制的に降車戦闘になる)。
//188時間遊んだうえでの指摘。「道路上に敵が湧くと強制的に降車する」と言うが、そもそも道路を運転中に敵が沸く事はない。道路上にトウテツは出現しないし、道路を運転中に帝国軍が降ってきて下車させられる事もない。夜間だとシガイの出現によって強制下車させられるが、この点についてはゲーム中で口酸っぱく「夜間の運転は危ない」と言われている。正直何を言っているのか、何を問題視しているのか理解できん。
//少なくともチョコボカーニバル以前のバージョンでは道路に湧いたり道路に帝国軍が降ってきて勝手に車を下りることはありましたよ。また、鉄巨人などがレガリアを蹴とばして(進路上にある場合)ダメージが入ることもありました。
//仮にそうだったとしてもアプデで修正されてるのだから問題はなかろう。モグチョコ以前って事は発売からそこまで時間が経ってるわけでもないし
--2017年6月のアップデートによって、オフロード仕様(Type-D)が追加された事でこの問題は解消される。~
ただし見えない壁のあるエリアや水場にはこちらでも侵入できず、また一部イベントはオフロード仕様のままでの進行はできない。
--条件を満たせば変形によって飛行可能になるものの、離着陸に失敗すると即ゲームオーバーなので、正直使い勝手がかなり悪い。~
ただし、飛行形態にするメリットは後述するプティウォス遺跡に行けるのみで、それ以外のメリットは景色を楽しむ程度である。~
トロフィーも換装した時点で獲得できるため、無理に使う必要ははない(飛行形態の存在意義が疑われるという別の問題があるが)。
--また、レガリアのカスタムは充実しているものの、そもそもレガリアしか((ストーリー上で乗るものを除けば))操作や改造できないのを不満に感じる人もいる。
---例えばFF8ではレンタカーだけでも種類が多数存在したし、飛空艇など乗り物が過去作では大抵は数種類あった。
---ロイヤルパックでクルーザーが開放されたため、チョコボ以外の操作できる乗り物が増えた。ただ改造はできず、基本海の上でしか使えないため陸地ではやっぱりレガリア1つだけ。

-ファストトラベルは、マップに記録されたスタンドとレガリアのある地点のみにしか行えない。~
レガリアは言わば「移動可能な簡易拠点」という扱いであり、ファストトラベルと車道の走行という、大まかな移動しか行えない。~
逆に細かな移動はチョコボが担当しており、こちらは移動速度・操作性共に上々で使い勝手が良く、レンタル料も非常に安い。~
要はレガリアとチョコボを使い分けるというゲームデザインなのだが、これに気付かないと移動でかなり不便を感じる事となる。
--逆を言えば、小回りの利く移動という役割上、「レンタルしない時間」はプレイする上で殆どなく、この仕様にすた意味が薄いとも。~
僅かな手間だが定期的にレンタルし直す必要があるため、何らかのイベントでこの手間が不要になる等の配慮は欲しかったところ。

-上記のような仕様からダンジョン攻略や特定のミニゲームに集中する場合を除いて、ゲームプレイ時間の大半が探索にも該当しない純粋な「移動のみ」で時間が消費されやすい。
--だが、討伐クエストや写真撮影など昼夜で制限のあるクエストの攻略に支障を来たす場合が多い。特に一旦シナリオクリアするまでは夜の時間がドンドン伸びるため頻繁に遭遇する事になる。
---ただし、夜間限定の討伐クエストはその受注時のみすぐに夜に移行する事は出来る。
--しかし「夜の設定」はシナリオにおいて非常に重要な要素であり必然性自体はあるため、この点もまた「テーマ・設定」と「ゲームシステム」との齟齬から生じた問題と言える。
//流石に難癖が過ぎる。オープンワールドというジャンル上、移動に時間を食うのは当然。ホライゾンもツシマもデイズゴーンもこれくらいの時間は普通に掛かるし、FF15が飛び抜けて悪いってわけじゃない。
//これは移動時間が多過ぎる点が主体ではなく移動時間の長さと夜の概念との噛み合わなさの指摘、例えばクエスト地点で時間を経過させる選択肢があれば何の問題も無かったし、時間の任意経過が可能な標にすぐ行けるくらい移動速度が速くてもやっぱり問題無かった。
//この項目ですが「ただし書き」が多過ぎて何を言いたいか分かりづらくなっています。議論の余地がまだあるようですし、一旦確定した問題点として記載するのは保留にして、後世のプレイヤーに委ねてはいかがでしょうか?

-クエストに関して
--長らく討伐依頼は一つずつしか受注できず、受注・完了は依頼所でしか行えないため、数をこなすには大きな手間が掛かっていた。~
序盤の金策はこれに頼る部分も大きく、達成後にファストトラベルで戻ろうにも、後述のロード時間の関係で不便な仕様となっていた。~
17年11月のアップデートで複数を受注可能になり改善されたが、発売から約一年後の対応だったため、もっと早く改善を…との声も。
//こちらに「ストーリーに関わるサブクエが少ない」という類の記述がありましたが「こうだったら良かったのに」という個人の要求が叶えられなかったというのはゲーム性を損なっているとまでは言えないので削除しました。

-QTEの存在。
--数こそ多くはないが、批判的意見の多いQTEが一部登場する。即ゲームオーバーにはならないが逆に''ボタンを押しても押さなくても演出は変わらない''と言う、意味の無いQTEが多々存在するため。

-ロードが長い。
--オープンワールドゲームの宿命ではあるが、ゲーム開始、新章開始時には長めのロードを挟む。~
ファストトラベル時は、距離が離れているほどロードも長くなり、長い時には1分程かかる。

#region(シナリオ終盤について。(ネタバレ注意))
-13章の完成度の低さ。
--端的に言えば、長いダンジョンで縛りプレイを強要される仕様となっている。
---武器を使用できず、特殊な魔法のみを使い、1人で攻略する必要があると言う中々厳しいもの。
---ある程度進めると武器も仲間も戻ってくるが、道中はホラーゲームのような演出も多く、ストレスが溜まりやすい要因となっている。
--勿論、「主人公の危機的状況」「仲間が少しずつ合流してくる」といった演出・要素は、他RPGにも散見されるものであり、一概には問題点とは言えない。最大の批判点はやはり「''長すぎる''」事である。
--ステージそのものもバイオハザードと評される程無駄にホラー要素が強く、FFの作風に全くそぐわないと批判が多かった
--また、敵国のトップがこれと言った説明もなしに死亡(シガイ化)している等、シナリオ面でも相変わらずの説明不足である。
---アップデートにより調整・シナリオ演出の強化がされたものの、PS4版プレイヤーの多くがアップデート前の物を遊び済みであることが、この悪評の最大要因になっている。
---アップデートによりルート選択が追加。新ルートでは12章以前とほぼ同じ操作性でプレイが可能。
---パーティーを分断されノクティス1人で攻略するわけだが、2017/3/27のアップデートにより残されたほうのグラディオラスルートを選べるようになった。普段と近い感覚でプレイできシナリオの描写が増え緩和された。とはいえプレイヤーの多くは実装以前の物を遊んでいるし、またストーリー全体を回収するにはノクティスルートのプレイもなお必要である。

-シナリオのラストも色々謎が残る展開となっており、歯切れの悪さを感じたプレーヤーは多い。
--このような部分は過去作ではアルティマニアでの補足があったりしたのだが、本作のアルティマニアでのインタビューにはラストの展開について「ご想像に任せる」と表記されていた。
その後、本作は追加エピソードでの補完などを予定することになった。
#endregion

#region(クリア後の隠しダンジョン)
-プティウォス遺跡
--通常のRPGにおける隠しダンジョンに期待するものと言えば、通常の個体を遥かに凌駕する雑魚モンスターや強い隠しボスなのだが、本作の隠しダンジョンはそんな常識とはかけ離れたものになっている。
---そういったものは全て、既存ダンジョンの隠しフロアに関連するサブクエストなどの要素として用意されている。
--本作でクリア後・かつ飛行艇で行けるようになる隠しダンジョンは、一切の敵が出現せず、ノクト一人でジャンプを駆使して道を進むアクションステージとなっている。落下や罠によるゲームオーバーはないが、特定ポイントに戻される他、途中2Dスクロールアクションのようになる箇所もあるため非常に難易度が高い。
--ダンジョンは暗い上に長く、謎解きもあるのでクリアまで初見で3~4時間はかかる。しかもセーブポイントはダンジョン外にしかない(シビアな飛行の後にセーブできるのが救い)上、ダンジョン内ではシフト移動も使えない。そして何より、決して精度の高くない『XV』のジャンプでアスレチックアクションをやるのは結構なストレスになる。
--ダンジョン内は何の説明もなしにノクト一人で進むことになり、ノクトも「何なんだよ!?」「意味わかんねえ!」等と独り言を言う。そう言いたいのもこちらの方だ。
--ちなみにこのダンジョンをクリアせずとも、トロフィー/実績のコンプリートには一切影響しない。~
終点では強力なアクセサリが拾える他、道中で大量の記念硬貨も獲得できる。正に苦行とも言えるダンジョンだが、その分クリアした際の見返りは大きい。
#endregion


''バグ''
-当初の家庭版では視覚的に面白いバグが多発しており、各所でネタにされる事になった(チョコボに直立騎乗する、増殖する仲間など)。~
勿論そればかりではなく、地形にハマり動けなくなる、光源の異常発光やフリーズなど、ゲームプレイに支障が出る有害なバグも存在した。
--なお、かつては「修正するもアップデート追加イベントで別のバグが発生」等という事もあったが、アップデートを重ねた現在では、普通にプレイする分には何ら問題のない範疇に落ち着いている。


''キャラクターのモーション''
-特にメインキャラクター4人のモーションが戦闘では派手さ・スタイリッシュさを感じさせる一方で、平時はやたらとオーバーに感じられる。~
安全地域以外では常に警戒姿勢を続けたり、歩行・ダッシュなどでミュージカルの様に大袈裟な印象を受ける。
-会話シーンにおけるモーションもメイン4人だけが、妙に身体をフラフラと揺らし続けたり、目線が安定しないなど違和感が強い。
//他の表記と矛盾する記載の削除、一部冗長に感じられる表現を簡潔にまとめました。7/16
//会話中に首も身体もずっとゆらゆらしてるのは明らかにおかしいと思われるので一部再記載。
//↑ゲーム的なただの立ちポーズの範疇でそんなに気になると言う声も聞きませんが、このWikiはネット上で広く話されている総評的な意見を記載する場所なので、あまりに個人的な感想を書きこむのはいかがなものかと思います。過去にあった記載が削除されていたのであればそれがなぜ削除さてたのか考えましょう。
//その言だとこの記事の各所にある、ニュース記事の文を流用しただけで、広く話されているとは当て嵌まらない項目も該当してしまいます。客観性のある意見であれば反対意見との齟齬が無い限りは採用して問題無いと考えます。ただネット上の広い意見との事ですので参考までにモーションに関してネットで検索したところ、女性アクター云々という差別意見を除いても、東海オンエアの再現動画などにおいてゲーム内のモーションは低評価で統一されている様に感じました。
//いつの間にか表現が変わってましたが、ミュージカルは蔑称ではないし、実際ダッシュのモーションなど「そっくり」と言って差し支えないレベルでミュージカルと似通っているので問題無いと考え差し戻し。

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**総評

「旅」というテーマを掲げているだけあり、火山の天辺から地下坑道の奥深くまでシームレスに移動出来る秀麗なフィールド、車での移動、料理に宿泊・キャンプ、写真や釣りといった様々な要素が旅情を感じさせる。~
グラフィック・BGM・アクション・モーション等、シナリオ面以外はいずれも高水準でありリッチなゲーム体験を得ることができるだろう。

しかしながら難産な作品ゆえに欠点も多く、特にシナリオが本作のテーマと噛み合っていない点に批判が集中。
後半のリニアパートのテコ入れを始めとするアップデート配信も多数実施され、様々な機能の実装・イベントの追加等が行われたが、当初の評価を大きく覆すには至らなかった。~
特に日本国内ではバグシーンがネットで拡散されたことで未プレイユーザーへも悪い印象を与えてしまったが、それでも累計出荷本数は『VII』『VIII』に次ぎシリーズ3番目に多い890万本を記録し、平均ユーザースコアは7.6と一定の評価を得ている。

シリーズ中でもかなり尖った作風のために万人にオススメできるとは言えないが、シリーズ初の試みが多い意欲作であり、オープンワールドゲームを始めたい、一風変わったゲームがやりたいという人にとっては一度プレイする価値はあるだろう。~
//総評としてはやや本文が長くなっている様なので内容がほぼ変わらない範囲で短くなるように調整しました。とくにDLCについての記述はあくまで追加コンテンツであり、本作には含まれない内容なので削除しております。
//正直、ストーリーの全体像を把握するためには、前日談のアニメ・映画、各種追加コンテンツが「必須」なことは記述する必要があるとは思う。

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**余談
-ここまで読んでわかる通り、本作は最初の構想発表から10年後、CS版発売から実に1年強たった今までDLCを含むアップデートにより全面的な要素とシーン追加や改善を図る方針をとることになったなど、想像を絶する難産だったことは明白である((実際、先行体験版の「エピソードダスカ」と「プラチナデモ」の間でも、インターフェイスが大きく差し替わっているのがわかる。))。
//-しかし、アップデートという概念が浸透しきっているとは言い難く、オフライン専のプレイヤーもいまだ存在するコンシューマーゲームでこのアップデート前提とも取れる手法を取ったことへの反発があり、「発売日には未完成品を売ったのか」などの批判が返されており、下記のスタッフたちの発言と相まって本作は厳しい評価を下される傾向にある。
--『ヴェルサスXIII』時代に発表されたPVは元より、『XV』に改題した後から発表されたPVであっても場面が製品版になったら劣化したといった些細なものから、PVに登場したシーンやセリフがまるごと登場しないといったことが指摘され、PV詐欺であると批判された。
--かつて『XIII』でも同様の指摘を受けており、スクエニの悪い面であると認識されている。

#region(『ヴェルサスXIII』時代の映像)
&youtube(https://www.youtube.com/watch?v=YiIx9VJWSl8)
#endregion

//-発売時にも、「Day1パッチ(発売日と同日に配信される追加データ)で配信予定のデータをディスクに入れる」という理由で一度の延期を挟んでいる。[[弁明の動画>https://www.youtube.com/watch?v=Wepgwx_9kto]]も公開されている。
//--「''Day1パッチを適用しないと提供したい水準に達しない''」「''オンラインの人には更なるパッチやDLCを配信予定''」との発言通り、更なるパッチも配信されたのだが、結局インターネット上では前者のみが拡散されており「結局パッチがあるのか」と炎上は止まらなかった。
//--9月に発売だったのが11月まで延期した理由の中に「''オンラインに接続せずに遊んでいるユーザーにも僕らの考える最高品質の『XV』をお届けします''」と言っていたのだが…。
//--この他にも、田畑氏を始めとしたスタッフにまつわるエピソードは数多く存在し、公式Twitterも良く言えば活発な、悪く言えば率先して悪ノリをしているなどの点で、必要以上に心証を悪くしてしまった面もある。
//--また「''必要なことはやり尽くした''」「''ここまでやるのがFFだ''」といったキャッチコピーを大々的に載せたポスターを発売前に出したことも、後にアップデートで補完することを発表したときに「やり尽くせてない」という批判を生んだ。
//PS360時代の初期ならともかく、PS4/one時代にもなって「アップデートという概念が浸透しきっているとは言い難い」は流石に的外れすぎる。本作が発売された2016年の時点でDL販売は大きく普及していたし、どんなゲームでも大なり小なりアプデによる追加・修正はされるし、そもそもPS4/oneはオンライン接続が大前提のハード。アプデによる追加を否定するかのような記述ではなく、「アプデによる追加要素が大きい」的な記述に描き直すべき。

#region(エンディングに関するネタバレ)
-エンディングにおけるノクトの「とある台詞」は、本作を代表する台詞の1つとして様々な意味で話題となった。
--ただし、否定派からは作品を馬鹿にする意図で多用されていた台詞であり、本作のファンからはかなりの反感を買うので、ネタとして安易に使用する事は控えて欲しい。
#endregion
//これに関しては記事に書かなくていいと既に何度もFFスレで言われている
//書く必要がないのは飽くまでポイント欄であって、記事に書く必要が無いという結論ではなかった様な?

#region(その後の展開)
-2018年11月、本作の特別番組の中で、本作の開発を担当した田畑Dがスクエニ及び開発会社のルミナスプロダクションの退社を発表。~
この発表と併せて、新ダウンロードコンテンツ「未来への夜明け」の4本の内、3本が凍結された事が明かされた。
--DLCの内訳は「エピソードI アーデン」「外伝 アラネア」「エピソードII ルナフレーナ」「エピソードIII ノクティス」の四本立てで、この内、アーデンのエピソード以外の全てが凍結された事になる。
---お蔵入りとなった3つのエピソードについては、前述の通り小説として発売され、いくらか溜飲が下がる結果となった。もっとも、その内容自体は賛否が分かれるものではあるが。

-ちなみに、この開発中止は後述する『XV』の開発チームの独立の影響である。また、当時体調不良を押して仕事をしていたアーデンの担当声優である故・藤原啓治氏の影響も少なからずあったものと思われる。
#endregion

-発売日の1週間前にドバイのプレイヤーがフラゲ配信をした((実際にはこれより早くスペインのフラゲ配信先駆者がいたのだが、こちらのほうが有名になってしまった。))ことが大きな話題になった。
--流通事情で早めに手に入る事自体は珍しくないが、ネットで全世界へ発信できる現代の問題として非常に考えさせられる1件であった。
--その後発売3日ほど前になり何故か日本のみ発売日まで配信が制限されたが、海外はそのままだった模様。

-『零式』のHD版に、今作の特別体験版「エピソードダスカ」をDLできるプロダクトコードが同梱されていた。現在は配信を終了している。
--後にVer2.0へとアップデートされたのだが、''体験版のアップデート''はSIE((ソニー・インタラクティブエンタテインメント。PlayStationにおけるサービスの統括を行っている企業。))にとっても初の事例であったという。


-ファミ通アワード2016で主人公であるノクト役の鈴木氏が「男性キャラクターボイス賞」を受賞。

-プレイステーションアワード2017において、アジア地域(日本含む)で100万本以上売れたソフトとして、本作は「Platinum Prize」賞を取った。

-2020年2月29日にNHKにて放送された「全ファイナルファンタジー大投票」では、事前に投票を受け付けていたシリーズ57作品中で10位であった。
--得票数の女性率が7割にのぼり、これは6割ほどの女性票を獲得した『IX』を抑えてもっとも女性票を獲得したシリーズとなる。

-本作の開発チームは、レガリアの飛行機能を実装するに当たって『[[Just Cause 3]]』の開発元で、スクウェアエニックス傘下であるアバランチスタジオとの技術コラボを行なっている。

-2021年6月22日にスクエニのテクノロジー推進部リードAIリサーチャーである三宅陽一郎氏が、本作のにおけるAIの実例を基にした論文で「2020年度人工知能学会論文賞(JSAI Best Paper Award 2020)」を受賞した。
--また同発表によると、「本論文により接点を与えられた読者がゲーム開発に貢献する可能性が高い」等といった点が高く評価され、「ゲームAIに関する記念碑的論文になり得る内容」として受賞に至ったとのこと。

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**移植・関連作品
-2018年3月7日にWin版『ファイナルファンタジーXV WINDOWS EDITION』が発売。販売ストアはMicrosoftStore、Steam、Originの3か所。
--『ロイヤルエディション』の高画質対応版といった内容で、環境さえ揃えば最大8K+HDR10による高画質でプレイできるほか、MOD/ユーザークリエイト要素への対応を予定していたが、上述したDLC展開中止に伴い、こちらの拡張も取りやめになった。
//Steam専売に受け取られかねないので修正しました。

-2018年2月9日には各種スマートフォン向け移植版『[[FINAL FANTASY XV POCKET EDITION>ファイナルファンタジーXV ポケットエディション HD]]』が配信。独自にデフォルメされたキャラデザインや簡略化されたサイドクエストなど、スマートフォンの領分内で本編ストーリーに重点を置いたアレンジ移植となっている。
--2018年9月7日にはPS4/Oneで、9月14日にSwitchにてHD版がDL専売で配信された。ナンバリングでは『VI』以来となる任天堂ハードでの発売となる。

-『DISSIDIA』や『シアトリズム』といった『FF』シリーズを集めたオールスターゲーム等にも順次参戦している他、『XV』のみを題材にしたスマホゲームも配信されている。
--本作自体も、世界観内(FFXV UNIVERSE)での作中作として他のゲームを取り込む試みをしている。~
スマホ用ゲームである『JUSTICE MONSTERS FIVE』をミニゲームとして収録する他、ノクティスとプロンプトが『[[キングスナイト]] -Wrath of the Dark Dragon-』について言及する点がそれに当たる。


-他社からのタイアップ要素を多く取り込んでいる本作だが、逆に他社作品へのコラボ参加も数少ないながら行われている。
--2017年8月2日、One版の『XV』もしくは『Forza Horizon 3』を所持するユーザーには無料DLCとしてレガリアを『Forza Horizon 3』でも乗り回すことができると言う特典がある。
---『Forza Horizon 3』の既存プレイヤーでは「何の告知もなしにガレージに追加されていた」なんて報告も。~
一方、『Forza Horizon 3』未プレイの『XV』プレイヤーにはDLコードが配布された模様である。
---ForzaVistaモードでも、ボンネットやドア、屋根の開閉など独特なギミックが再現されている。
---後に『Forza Horizon 4』でも期間限定のチャレンジにおける賞品として登場し、さらに別形態となる「Type-D」も登場している。
--バンダイナムコの『鉄拳』シリーズにて、家庭用版『鉄拳7』の3人目のDLCキャラクターとしてノクティスが参戦。2018年3月20日より配信開始((他のDLC要素との一括販売であるシーズンパス1にも含まれている。))。
---ハンマーヘッドステージが同梱されており、イグニス・グラディオ・プロンプトの三人や、チョコボ、シドニー、シドはこのステージの背景に登場。~
DLCのミニゲーム「Ultimate TEKKEN BOWL」をノクティスでプレイする際も、イグニス・グラディオ・プロンプトの三人がギャラリーとして賑やかしてくれる。
---『XV』での各衣装も別コスチュームとして使用可能。
---その後、2019年2月13日に稼働開始した『鉄拳7 FATED RETRIBUTION ROUND 2』にて、アーケード版でもノクティスが使用可能となった。
--レベルファイブのアプリゲーム『妖怪ウォッチぷにぷに』でもノクティスが実装されている((ただし出展の方は『DISSIDIA FF』である。))。期限内のログインボーナスで無料で入手。最初はSランクだが、ガチャの低確率で入手できる父王の剣と合成すればZランクのPS(ファントムソード)ノクティスへ進化出来る。現在は入手不可。
--NHN×ドワンゴの共同開発したリアルタイムオンライン対戦ゲーム『#コンパス 戦闘摂理解析システム』にノクティスが参戦。初のスクウェア・エニックス枠で『鉄拳7』から一年ぶりの他作品コラボとなる。『XV』についての話題とゲームが再燃した(%%バグも含めて%%)。

-ゲーム関連のグッズとしてはおそらく[[最高額と言えるであろう製品>https://www.google.co.jp/search?source=hp&ei=io8YXJzEI4H_8QXOxJ-ACQ&q=audi+r8+star+of+lucis&oq=audi+r8+sta&gs_l=psy-ab.1.0.0j0i30l7.816.5478..6405...0.0..1.221.1115.8j2j1....2..0....1..gws-wiz.....0..0i131i4j0i131j0i4.Q6XTkLz_SQE]]
がある。
--コンセプトブック(カタログのような物)の配布キャンペーン(twitter上で30名限定)などがあった(製作費は1冊あたり約10万円だそう)。
--この車両は、2019年1月11日~13日に幕張メッセで開催された“東京オートサロン2019”で展示された他、特設サイトで1月11日~20日12:00~20日10:00に[[オークションが開催された>http://dengekionline.com/elem/000/001/862/1862295/]](落札済み)。
---少なくとも6000万円以上で落札されたのは確実(終了1日前の時点で突破していた為)らしいが、詳細な金額は不明。

-発売当初は、最近の他のゲームのように、流通形態ごとに付属する特典があったり、豪華版パッケージなどがあった。
--この内、セブンイレブンのものは主人公の父親たちが若いころをモチーフにしたミニゲームと、ノクトのラバーストラップが付くなど他よりやや豪華なものであった((現物のおまけがついたのは豪華版パッケージ以外ではこのストラップのみ))。

-日清食品のカップヌードルでは、本作のPVにMODを使用した映像を使ったCM、および15種類のカップヌードルと専用のおまけ等をプレゼントする企画などがあった。
--このころ、様々なコラボをやっていたカップヌードルだが、他のものでは配布ではなく特装版パッケージの販売であったのに対し、こちらは抽選で無料配布という差があった。
--後に、このときに使用された(と思われるファイルを使用したアイテム)が、実際にゲーム内で使用できる形で追加された。

-2018年放送のアニメ『ポプテピピック』にて、ノクティスと思わしき本作のキャラクターが出演している。
--これを受けてか、2019年放送のテレビスペシャルでは''公式に映像を提供する''という斜め上なコラボが行われた。

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**その後の展開
-2018年3月27日に『XV』を手掛けたスタッフが主導となる開発スタジオ「Luminous Productions」が発足、COO兼スタジオヘッドには本作のディレクターである田畑端氏が就任した。
--が、その田畑氏は同年10月31日にLuminous Productions及びスクウェア・エニックスから退職。独立後の同年12月3日には株式会社「JP GAMES」を設立し代表取締役に就任する。
---一方、2020年6月12日にはLuminous Productionsが開発する完全新規IP「PROJECT ATHIA」が発表、2021年3月19日には正式タイトルが『[[FORSPOKEN>https://www.youtube.com/watch?v=bgAWVC5xm7E]]』であると同時にジャンルがアクションRPGであることが発表された。対応機種はPS5/Winで、2022年5月24日の発売が予定されている。

-2020年9月17日にシリーズナンバリング最新作『ファイナルファンタジーXVI』が発表された。『VII』以降のシリーズ作品で主流だった「''現代文明を基軸にしたスチームパンク風のファンタジー世界''」とは異なり、シリーズ初期作や『IX』『XII』のような中世ヨーロッパのファンタジーをモチーフにした「''シリーズの原点回帰''」と言える世界観となっており、本作の流れを汲んだアクションRPGであるとのこと。
--対応機種は次世代機であるPS5。プロデューサーは『XIV』の吉田直樹氏が、ディレクターも『XIV』の髙井浩氏が担当していると明かされた。