剛臆の試し

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『半妖の夜叉姫』 アニメオリジナル


【概要】

  • 剛臆(ごうおく)(ため)しとは、アニメオリジナル作品『半妖の夜叉姫』に登場する謎の用語である。『半妖の夜叉姫』という作品自体を示す重要なキーワードになるとの事。獅子が我が子を千尋の谷へ突き落とし、這い上がって来た強い子だけを育てるという言い伝えを指した言葉であると作中では説明されている。作品自体のキーワードとされながら作中では壱の章序盤に殺生丸に「剛臆の試し……」と言い残して以降、一度も触れられないまま殺生丸日暮 とわせつなの親子は和解を終える。次に剛臆の試しという言葉が出てくるのは最終話である。最終話においてやっと夜叉姫たちが殺生丸の剛臆の試しという考えを推測するのだが、結局明確な答えを出せないままの結末となった。作中でこの言葉に全く触れてこなかった結果、殺生丸との和解後に剛臆の試しについてようやく考え出す娘たちというどうにも珍妙な状況になり、しかも答えが出ないため、作中では不完全燃焼な設定の一つとなった。なお、現在は削除されているが弐の章の監督はTwitterにおいて「剛臆の試しがなんなのかよくわからない」と回答していた。

  • 本編終了後に公式SNSにおいて、剛臆の試しを説明する豆談義の文章が公開された。しかし、その内容はほとんどとわとせつなに送られた着物の説明となっており、着物の説明に加えて「剛臆の試しも娘たちを想っての親心だったのだろう」と締められている。着物の説明と剛臆の試しの説明が全く繋がっておらず、この文章では何が「剛臆の試しも」なのか全く不明である。豆談義においてすらこのように謎の説明に終始している事から、公式としても殺生丸が行った剛臆の試しが一体何だったのか、どのような意味があったのか、整理が付いていない様子が見て取れる。

  • アニメージュ2021年5月号において、殺生丸が子育てをしていない理由として、強い子だけを育てるために剛臆の試しを行ったと正式に明言されている。アニメスタッフによれば強い子供と弱い子供を選別する事は、妖怪である殺生丸にとって恨みや憎しみではなく、情を超えた本能であり当然の感覚であるのだという。

  • 高橋留美子は「殺生丸は妖怪ですから、人間のような子育てはしないのではないか。」とコメントしている。しかし、『犬夜叉』という作品においては妖怪も血縁者に対しては情を持つものが大半であり、例外中の例外が大獄丸とされている。12巻5話(113話)「襲撃」においては凶暴な妖怪ですら育児を行う事が確認されており、犬夜叉も狩りの仕方を教える事は親妖怪の本能と考えている。つまり、原作においては原作者の発言通り人間のような子育てではないものの、妖怪も育児は行うのが一般的という事である。その為、剛臆の試しを妖怪だから必然とするアニメスタッフの理解は原作とは大きく解離している。


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最終更新:2024年04月24日 17:54