犬夜叉の父

昨日 - 今日 - 合計 -
カテゴリ
あの世 元凶 冥道残月破 冥道石 半妖の親 大妖怪 天生牙 夫婦 妖怪 妖怪の墓場 火鼠の衣 無窮の生命力 犬夜叉の父の関係者 犬妖怪 登場人物 稀代の腕力 究極的強者 絶大な妖力 至高の知力 西国 過去の人物 鉄砕牙

兄には天生牙を、弟には鉄砕牙を与えよ。
登場 2巻4話(12話)「半妖」
退場 33巻8話(326話)「帰還」
所属 犬夜叉の父の関係者
種族 妖怪
性別
年齢 不明
種族 西国
血縁者 犬夜叉殺生丸
職業 君臨者
想い人 犬夜叉の母
装備 鉄砕牙
CV 大塚 明夫
分類 原作/アニメ

【概要】

  • 犬夜叉(いぬやしゃ)(ちち)は、かつて西国に君臨していた犬の妖怪である。大妖怪の一人に数えられる。東国大妖怪竜骨精と覇権を争っていた。犬夜叉殺生丸の父。犬夜叉の母殺生丸の母の夫。殺生丸の母は同種族と明言されており、直系血族なのは兄の殺生丸であるが、彼は異種族である犬夜叉の母との子・犬夜叉を自らの後継者に選択した。殺生丸の父でもあるが、「殺生丸の父」とは一度も呼称されていない。基本的には犬夜叉主体で語られる事が多く、殺生丸の従者である邪見すら「犬夜叉と殺生丸様の父君」と呼称している。殺生丸を兄、犬夜叉を弟と呼び分けているため、犬夜叉と殺生丸以外に子供はいない様子である。直属の従者として冥加がいる。

  • 数十年前、犬夜叉の母に護身用の武具として鉄砕牙火鼠の衣を贈ったが、犬夜叉の母の死後は自ら鉄砕牙を用い、死神鬼と対決して撃破した。その後、強者との戦いを望んだ犬夜叉の父は、宿敵・竜骨精に戦いを挑むべく武蔵の国へ足を運んだ。竜骨精の迎撃は犬夜叉の父の想像を絶しており、激しい戦いの末に命を賭して竜骨精を封印する事はできたが、竜骨精による脇腹への攻撃が致命傷となった事で犬夜叉の父は命を落とした。彼が亡くなったのは犬夜叉が幼少の頃であり、犬夜叉が父を「あんまり覚えてねえ」と発言しているが、面識はあった様子を見せている。なお、作者は生前の犬夜叉の父を見上げる幼少期の犬夜叉を描いている。

  • 本名は不明。正式なクレジットでは「犬夜叉の父」が用いられている。作者は設定を明かしていないのではなく、明かさないのが設定であるとしている。作中における犬夜叉の父の呼称は明確に設定されており、配下からは「お館様」、友人からは「犬の大将」、敵対者は「やつ」と呼称するよう定められている。作者は主に「お父さん」と呼ぶ事が多い。彼は、犬夜叉を「正統なる継承者」に選択した上、殺生丸に自らの本意を一切伝え残さなかった。結果的に犬夜叉と殺生丸の兄弟が相争う元凶となった人物である。原作者は彼が直系血族である殺生丸を順当に扱い鉄砕牙を与えていれば、犬夜叉と殺生丸が戦う事はなかっただろうとコメントしている。

【容姿】

  • 犬夜叉の父は三つの姿を持っていたとされており、「人間の姿」と「妖犬の姿」、そして変化を解いた「真の姿」が存在する。生前の姿は「妖犬の姿」のみ描かれており、「人間の姿」は未登場。また、「真の姿」も死後の遺骨のみの登場となっている。
    • 「人間の姿」は登場していないものの、目は赤く、顔には隈取があったとされる。犬夜叉が妖怪化した際の赤い目と隈取りは父親譲りと説明されている。
    • 「妖犬の姿」は十数メートルほどの体格であり、大妖怪としては比較的小さい。この姿で牛を咥える姿が目撃されている。殺生丸の本性である巨犬の姿に似ているが、耳や尻尾の形状が殺生丸とは全く異なっている。逆に、犬夜叉は父の耳の形状をそのまま受け継いでいる。作中では、生前の犬夜叉の父のほとんどがこの妖犬の姿で描かれている事から、犬夜叉の父の基本形態であったと考えられている。
    • 「真の姿」は、作者曰く「二足歩行の犬だったんじゃないかな」。実際、彼の骨格は二足歩行の人間の物だったが頭蓋骨は獣の物となっており、その本性は獣人に近いものであったと考えられる。その体格は天を衝くほどに巨大であり、変化した殺生丸はもちろん、竜骨精さえも比較にならないほどの圧倒的な巨体を誇る。なお、犬夜叉の父の骸はサーベルタイガーの頭蓋骨を参考にしたとされている。
   ||
   【犬夜叉の父は、妖犬の姿で活動する事が多かった】

【性格】

  • 大妖怪特有の高い気位と、自らの強さへの自負に満ち溢れていたとされる。大妖怪の知人や友人を持ち、多くの妖怪から慕われていた。作者は「意外と人間を守るタイプだった」と評しており、人間を守る事が意外と言われる程度には、人間とは距離を置いていたと考えられる。実際のところ、犬夜叉の幼少期には生きていた彼が、犬夜叉や犬夜叉の母と家族らしい接触を行っていた様子は描かれていない。一方で、犬夜叉の母には鉄砕牙火鼠の衣といった護身用の装備を贈るなど、自分で身を守る術だけは潤沢に用意している。作者はワイド版17巻において犬夜叉の母に関しては「恋仲だったのは確か」とコメントしており、犬夜叉の母には明確に恋愛感情を抱いていた。一方で殺生丸の母に対する感情は全く明らかになっておらず、息子の生死にすら興味が無い殺生丸の母に対して、「冥道石によって殺生丸が危険な目に遭っても悲しんだり恐れたりしてはならない」と言い残しており、彼が殺生丸の母の性格を全く理解していなかった事が示されている。

  • 犬夜叉の父は、直系血族である殺生丸ではなく人間との子である犬夜叉を後継者に選んでいる。その最たる理由が殺生丸の冷酷な性格とされており、彼は単なる強さや種族よりも精神的な側面において自らの後継者足り得るかを重んじていた。単に殺生丸が後継者としてふさわしからざる者であった事を差し引いても、犬夜叉の半妖という弱い立場を強く憂慮していたのも事実である。作者は「お父さんは犬夜叉を甘やかした」と明言しており、彼は半妖である犬夜叉に対して極めて過保護な性格だった。一方で殺生丸に対しては弥勒や珊瑚も「残酷だ」と評するほどないがしろにしてしまっている。彼は自身の継承者の証である鉄砕牙を殺生丸に渡さなかったことにはじまり、鉄砕牙とは主従関係にある格下の刀・天生牙を殺生丸に与えた事も、殺生丸のプライドを傷つけた。天生牙を与えた理由は「大人になれよ、心を育てろよ。」という意味だったと作者は語っているが、殺生丸にそれは伝わらなかった。犬夜叉の父は、殺生丸への遺言として「敵に冥道残月破を使う心構え」を説いたにも関わらず、殺生丸冥道残月破すら与えるつもりがなかった。それどころか、犬夜叉では育てられないであろう冥道残月破を殺生丸に育てさせ、完成した冥道残月破をも犬夜叉に与える手はずまで整えていた。彼の犬夜叉殺生丸に対する扱いの差は、兄弟関係を大いにこじれさせた。

  • 血気盛んであり、強者との戦いを好む性質も明らかになっている。彼にとって最大の強敵が東国に君臨した竜の大妖怪・竜骨精である。結果的に竜骨精との戦いで彼は命を落とす事になった。作者は戦いを挑んだのが犬夜叉の父である事を明かしており、その理由として「強い奴がいるから戦いにいった」としている。竜骨精との具体的な関係は不明だが、犬夜叉の父が竜骨精に興味を抱いたと明言されているのに対し、竜骨精の方は犬夜叉の父にほとんど興味を示しておらず、犬夜叉の父が自身の攻撃で死亡していた事を知った際にも竜骨精は大した反応を示さなかった。

【来歴】

  • 犬夜叉の父は西国に君臨していた大妖怪の一人であり、東国に君臨する竜の大妖怪竜骨精に比肩する唯一の妖怪であった。ある時、犬夜叉の父は竜骨精との勢力争いの末に武蔵の国まで侵攻し、竜骨精に直接対決を挑んだ。さしもの犬夜叉の父も竜骨精を倒す事はできず、竜骨精の攻撃によって致命傷を受けた犬夜叉の父は、命を賭して竜骨精爪の封印によって谷へと封印し、撤退を余儀なくされた。作者は、犬夜叉の父が亡くなったのは犬夜叉封印の10年ほど前と想定しているという。原作においても、犬夜叉の父が亡くなった時期と犬夜叉桔梗に封印された時期は、かなり近い事が明らかになっている。殺生丸は過去に犬夜叉に父の墓の在処を訊ねようとしたが、犬夜叉は封印されていた。本編では犬夜叉の封印が解けた事で、父の墓の在処を犬夜叉に訊ねるために姿を現している。必然的に殺生丸が以前犬夜叉を訊ねようとしたのは、父の死後であり、同時に犬夜叉桔梗に封印されていた時期となる。
 ||
 『犬夜叉の父も竜骨精だけは倒せなかった。』

  • 犬夜叉の父は生前から自分が死した際の手はずを整えており、妻と子にそれぞれ3つの品を遺品として残した。
    • 殺生丸の母には冥道石を残し、やがて殺生丸が慈悲の心が芽生えた時にその手助けになるようにした。
    • 殺生丸には天生牙を残し、慈悲の心を持つようにという教訓を与えた。
    • 犬夜叉には鉄砕牙を残し、妖怪の血を抑え、敵から身を守る武器とさせ、同時に自分の継承者である証とした。犬夜叉には鉄砕牙を与えるにあたって、墓の在処である黒真珠を託しており「右の黒真珠」と言い残していたが、幼かった犬夜叉は父の言葉を覚えておらず、無女が潜在意識を探るまでその言葉を忘れていた。
    • 犬夜叉の母は犬夜叉の父より先に逝去しているため、遺品は残されていない。

  • 彼は殺生丸鉄砕牙を狙う事を強く警戒し、友人である宝仙鬼から黒真珠を譲り受け、それを幼い頃の犬夜叉の右目に封じ込め、鉄砕牙殺生丸の手に渡らないようにした。さらに、万が一にも殺生丸が鉄砕牙を手にしたとしても、決して扱う事ができないように強力な結界を施した。彼の亡骸はあの世の一角にある妖怪の墓場に鎮座された。妖怪の墓場は常に雲と霧に包まれており全貌が把握しづらい。そのため、一見は直立しているようにも見えるが、手前に見えている山のような部分が足であり、犬夜叉の父は座っている状態である。
    犬夜叉の父の脇腹には竜骨精から受けた致命傷となった大穴が空いていた。遺体の内部には、かつて犬夜叉の母に贈った妖刀鉄砕牙が封印されており、真の継承者である犬夜叉の到来を待ちわびている。
 ||
 【手前に足が確認できる】

【アニメ】

  • 犬夜叉 劇場版
    • 第一作『時代を越える想い』では、敵キャラクターとして、かつて犬夜叉の父が倒した妖怪・飛妖蛾が登場する。
    • 第三作『天下覇道の剣』で初めて人間形態が登場した。キャラクター設定は全て脚本家の隅沢克之によるものであり、実質的にはアニメオリジナルキャラクターである。外見もアニメオリジナルのデザインであり、原作では妖怪化した犬夜叉のように目が赤いとされているため、原作における人間形態とは異なる姿である。この作品では竜骨精との戦いは200年前とされており、竜骨精との戦いで致命傷を負った状態で、犬夜叉の母を助ける為に人間の侍・刹那 猛丸と戦って死亡した。ただし、コミカライズ版において彼の死因はあくまで竜骨精の攻撃によるものであると冥加が明言しており、猛丸との戦いが彼の死因となったわけではない。本作の描写は原作における犬夜叉の父の設定とは矛盾しており、犬夜叉の母に与えたはずの鉄砕牙を自分で使っている。また、犬夜叉誕生と同時に死亡しているため、犬夜叉の幼少期に犬夜叉の父が生きていたという原作者の設定とも食い違っている。
    • 劇場版第四作『紅蓮の蓬莱島』では名前のみ登場。半妖を狙う四人の大妖怪四闘神を倒すべき敵としていたが、打ち取るには至らなかったとされる。
   ||
   【劇場版に登場する人間の姿】
  • 半妖の夜叉姫
    • アニメオリジナル作品『半妖の夜叉姫』は劇場版第三作と同じ、隅沢克之が原作と脚本を担当している。その為か、原作漫画『犬夜叉』ではなく劇場版第三作の設定が優先されている。劇場版第三作の設定が基準になっているため、実質的にはアニメオリジナルキャラクターと言える。
    • 本作では、「犬の大将」という名前になっている。原作のように友人から犬の大将と呼ばれているという事ではなく、「犬の大将という名」という設定である。そのため、友人だけでなく、敵も味方も第三者も、あらゆる人々が彼を犬の大将と呼んでいる。原作では「お館様」と呼んでいる冥加からは「御大将」と呼ばれるようになっている。
    • 麒麟丸と並び称される獣王の一人であり、戦闘力では麒麟丸をはるかに上回る。作中では竜骨精によって深手を負わされたと渾沌に語られている。
    • 『半妖の夜叉姫』では犬夜叉の母殺生丸の母がどちらも東国出身という設定になっており、彼が活動していた場所も基本的に東国という設定になっている。
    • 500年前に妖霊星を破壊するのに鉄砕牙による冥道残月破を使用している。アニメ版でも鉄砕牙犬夜叉の母のために作ったと冥加が発言している。よって、500年前から鉄砕牙を使用している犬夜叉の父の描写は、犬夜叉の母が200年前の人物としていた劇場版第三作の設定とも矛盾している。
    • コミカライズ版では麒麟丸西国の妖怪に変更されており、麒麟丸と西国の覇を競い勝利した犬夜叉の父が西国の王になったと語られている。アニメ版では麒麟丸に圧勝だったが、コミカライズ版では二人の力は完全に拮抗していたとされている。また、殺生丸が麒麟丸より格下になっているため、犬夜叉の父もまた殺生丸より格上の扱いである。是露に対してもある程度の愛情は持っており麒麟丸からも自分に気を使う事はないと言われていたが、自分はすでに妻に寂しい思いをさせているため是露にふさわしい男ではないと考えて断っている。


【能力】

  • 彼は齢を重ねた大妖怪であり、あらゆる能力に秀でた強大な妖怪だった。彼に比肩する妖怪は当時、竜骨精以外には存在しなかった。彼はある時死神鬼と戦い、鉄砕牙によって冥道残月破を奪い取り、冥道残月破によって死神鬼に勝利している。死神鬼を相手に勝利している事、天生牙がまだ存在せず鉄砕牙が完全体であった事から、彼の冥道は最初から円を描いていたと考えられている。死神鬼竜骨精と戦った時点では、すでに犬夜叉の母が亡くなっており、鉄砕牙は彼が使用していた。鉄砕牙では天生牙を誕生させるまでは冥道残月破を使う事はできたようだが、風の傷爆流破については不明である。また、真の姿では爪の封印を用いた事が確認されている。

  • 犬夜叉の父は死神鬼に完全な勝利を収めたが、そんな彼も竜骨精に勝利するまでには及ばず命を落とした。冥加は竜骨精との戦いを「封印するのがやっとだった」と述懐している。作者の高橋留美子は基本的に竜骨精と同等の実力者として彼を評価しており、同時にコミカライズ版天下覇道の剣には「精神、実力ともに殺生丸よりも一回り大きい」とコメントを寄せている。

【技】

爪の封印
冥道残月破
風の傷※アニメ版のみ
牙の封印※アニメ版のみ
死者蘇生※アニメ版のみ
獄龍破※アニメ版のみ

【戦闘録】

描写 相手 勝敗 決まり手
50巻1話(言及のみ) 死神鬼 ○勝利 犬夜叉の父冥道残月破
19巻10話(言及のみ) 竜骨精 -引き分け 犬夜叉の父爪の封印竜骨精が封印、竜骨精の攻撃で犬夜叉の父が死亡する
---- ---- ---- ----
犬夜叉 TVアニメ』77話「豹猫族とふたつの牙の剣」(200年前) お館様 ○勝利 不明
犬夜叉 劇場版』第一作「時代を越える想い」(200年前) 飛妖蛾 ○勝利 犬夜叉の父牙の封印
犬夜叉 劇場版』第三作「天下覇道の剣」(200年前) 刹那 猛丸 -引き分け なし(決着前に館が崩壊し双方死亡する)
---- ---- ---- ----
半妖の夜叉姫』(600年前) 麒麟丸 ○勝利 犬夜叉の父鉄砕牙
半妖の夜叉姫』(500年以上前) 死神鬼 ○勝利 犬夜叉の父冥道残月破
半妖の夜叉姫』(500年前・麒麟丸と共闘) 妖霊星の欠片 ○勝利 犬夜叉の父冥道残月破麒麟丸爆砕槍破
半妖の夜叉姫』(200年前) 死神鬼 ○勝利 不明

+ タグ編集
  • タグ:
  • 登場人物
  • 犬夜叉の父の関係者
  • 鉄砕牙
  • 妖怪
  • 火鼠の衣
  • 大妖怪
  • 西国
  • 冥道石
  • あの世
  • 妖怪の墓場
  • 冥道残月破
  • 過去の人物
  • 元凶
  • 半妖の親
  • 絶大な妖力
  • 稀代の腕力
  • 究極的強者
  • 無窮の生命力
  • 至高の知力
  • 犬妖怪
  • 天生牙
  • 夫婦

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年12月25日 00:35