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【概要】
- 妖怪とは人間、神族と並ぶこの世の三種族の一つ。三種族の中では人間と同格で、神族よりも一階級下の位階となる。例外なく全ての妖怪は妖気と呼ばれる特有のエネルギーを体内に秘めており、実力は妖気と比例する。太古から存在しているが、爆発的に数が増えたのは戦や飢饉を原因とする人間の大量死が起こった平安時代からとされている。戦国時代にその繁栄は頂点を極めたが、人間の力が増した現代においてはほとんどが滅びている。妖怪にとっては最盛期とされる戦国時代も、数で勝るのはあくまで人間であり、大妖怪である宝仙鬼もこの世を「人の世」と表現している。城下町などの栄えた町や、寺や神社などの聖なる土地には足を踏み入れず、山や川などの自然領域を住処としている。
- 妖怪として生まれつく生粋の妖怪と後天的に妖怪化した者の二種類に分けられる。大半は生粋の妖怪だが、通常あり得ない程に齢を重ねた動物や、人間の枠を超えた邪悪さから妖気を獲得してしまった人間など、後天的に妖怪化する者も存在する。妖怪の多くは妖力を帯びた虫や爬虫類で、ある程度の知能を持つ巨大な動物がほとんどである。齢を重ねるほど強く大きくなる傾向が強い他、人間の姿に近いほど格が高く危険とされるのが通説。法力や霊力、神族の神通力といった浄化の力に弱い。多くは人間に害を成し、凶暴で傲慢な性質を持つが、中には穏やかで優しい妖怪もいる。人間の姿を取る高位の妖怪は人間と子を成す事も可能だが、妖怪の血は人間の血よりも肉体への影響が強く、子供は半妖と呼ばれる妖怪の特徴が発現した子が生まれる可能性が高い。容姿は千差万別だが、人型の妖怪はとがったエルフ耳を持っている。また、顔に線を持つ者は強大である傾向がある。これは「隈取りは強さの証」という作者の考えによるもの。
- 基本的には凶暴な性質である。破壊や殺戮といった本能を持っており、それを抑えるには高い精神力が必要となる。特に、人型を取らないいわゆる「雑魚妖怪」と呼ばれる妖怪は精神が未発達である事が多く、人間と共存する可能性は少ない。同族に対しては寛容で相応の情を持ち、子供の育児を行う例も確認されているが、中には大獄丸や殺生丸の母のように我が子にすら特別な情を抱かない妖怪も存在する。総じて人間に比べると寿命は長いが成長は遅く、数十年を生きる妖怪が人間換算では十数歳という例も存在する。寿命は長いもので数百年。狐妖怪が最高位に至る期間が100年とされている他、九十九の蝦蟇や尼寺の化け猫など、齢300年の妖怪が長寿の妖怪として一目置かれている。例外として2000歳を超える朴仙翁が存在するが、彼はそもそも「最高齢の妖怪」としてデザインされており、樹木という観点で見れば樹齢2000年以上の樹木は現実でも珍しい存在ではない。
- 半妖との兼ね合いから、「純粋な妖怪」や「完全な妖怪」と表現する場面もある。特に強く有名な妖怪は大妖怪と呼ばれている。彼らは並の妖怪を凌駕する強さに加え、齢を重ねていたり、並外れた巨体を持つ事が多い。タタリモッケや冥界の主、牛頭馬頭のようなこの世の理を司る役目を担う特別な妖怪も存在する。彼らは神に匹敵する権能を持つ本当の意味で格の高い妖怪とされており、他の妖怪の栄枯盛衰に影響なく存在し続ける事が多いという。
最終更新:2025年03月16日 21:37