鬼太郎

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鬼太郎 - (2019/07/09 (火) 18:57:50) の編集履歴(バックアップ)



「自由を最も愛し、奴隷になることを最も卑しむのが妖怪なんだぞ」

水木しげるの漫画『ゲゲゲの鬼太郎』(旧題:『墓場の鬼太郎』)*1の主人公。「きたろう」。
妖怪と人間の共存できる世界を目指して戦う。父親は目玉おやじ
かつて地上を支配していた幽霊族の唯一の末裔であり、外見は少年。本名は「墓場鬼太郎(はかば きたろう)」。

長髪で左目を隠し、古めかしい学童服と縞模様のちゃんちゃんこを着て下駄を履いている
学童服の素材は仙人の髭で、百年経っても破れない。下着には天女の羽衣でできているといわれるシャツ、
目玉親父が桃太郎からもらったといわれるのパンツを着用している。
なお左目が無く隻眼であり、理由については「元々潰れていた」「生まれた時に墓石に目をぶつけて目が潰れてしまった」
とアニメや漫画などで様々な描写があるのでよく分かってはいない。

性格は基本的に温和、困っている人や妖怪を放っておけないお人よしな所がある。
また美人の女性、特に年上の女性には弱く、それにより危険な目に合う事も少なくない。
両親は鬼太郎の生まれる前に死亡。だが親父は死んだ後に鬼太郎が心配になって、
自らの遺体の眼球に魂を宿らせて生き返り、「目玉おやじ」となった。
なお、「鬼太郎の眼球に乗り移ったのが目玉の親父」と思われる事がしばしばあるが、これは誤り。
どの作品でも一貫して父親自身の眼球である。

原作漫画を参照すると、幽霊族の最後の末裔である両親は、血液銀行に血液を販売する事で生計を立てていた。
ところが、その血を輸血された人々が、死んでいるのに生きている状態になってしまい、調査員が送り込まれる。
彼は鬼太郎の両親と交流を重ね、その事実を隠匿する事を決心するも……やがて病によって両親が死亡。
哀れに思って墓場に埋めてやったところ、なんと死んだ母親の胎から鬼太郎が生まれ、自力で土を掘って外に出てきたのだ。
驚いた調査員は、思わず彼を放り投げてしまい、その際に墓石にぶつかって片目が潰れてしまう。
そして鬼太郎の為にと蘇ってきた目玉の親父と共に、再び自分の前に現れた鬼太郎をみた調査員は、
可哀そうな事をしたと反省し、彼を引き取る事を決意した、のだが……。
その末路は下記の『墓場鬼太郎』を参照の事。

作品毎に戦闘能力などは変化するものの、定番として上げられるのが、以下の三つ。
髪の毛を飛ばす「髪の毛針」、下駄を飛ばして攻撃する「リモコン下駄」、
自由自在に飛ばして相手を包み込んだりする「霊毛ちゃんちゃんこ」である。
このちゃんちゃんこは幽霊族の祖先が死に際に残す霊毛で編まれており、着用者が危機に陥った際には意思を持ち、自動で動く事が出来る。
また、アニメ3作目では筒状に丸めた先端から霊気を発射するバズーカとしても用いられた。
『続ゲゲゲの鬼太郎』では、鬼太郎の成長に合わせてなんと編みなおされてセーターになっていた
なに?その後の展開で普通にちゃんちゃんこが出てきたって?聞こえんなぁ~。

その他の能力として、体内で発電した電気を放出する体内電気という技を持つ。
原作漫画では電気ナマズと同じ原理によるものと説明されており、アニメ5作目では見た目の派手さから決め技として多用されていた。
逆に相手の電気を吸収する事も可能。
また、驚異的な生命力や再生能力を活かし、指を弾丸代わりに発射する「指鉄砲」(アニメ5作目だと指から空気を打ち出す技に変更)、
歯を弾丸代わりに撃ち出す「歯の機関銃」、更には「鼻毛ミサイル」なる下品な技も持つ。
これら再生能力の応用として、
意図的に自身の手首や髪の毛を切り離して遠隔操作し、諜報活動やかく乱を行う戦法を貸本漫画時代から得意とする。
肉体の変形も思いのままで、球状やトランク状に変形して防御や奇襲を行い、
紙のようにペラペラになったうえ周囲の景色と同化して敵から身を隠す事も出来る。
これ以外にも、凄まじい酸性を誇る自身の胃液で相手を溶かす、
体内に蓄積された毒素を加工して作った饅頭で相手を毒殺するなど、全身武器の塊である。
アニメ3作目と4作目では妖怪オカリナという鞭や剣に変形するアイテムを所持しており、
それが無くなったアニメ5作目では髪の毛を地獄の火炎や地獄の針と化して攻撃する「地獄の鍵」という物を手に入れたが、
当の鬼太郎自身にも制御が難しいため、みだりに使う事は閻魔大王から禁じられている。
戦闘能力のみならず、虫や動物の言語が理解できるためにそこからの情報収集や、
妖気に反応する頭頂部の髪の毛「妖怪アンテナ」による索敵能力もあるなど様々な面で隙が無い。
そうした多芸な能力に加え、前述の通り実質的に不死とも言える生命力を誇り、
液状に溶かされてもちゃんとした施設で時間をかければ蘇生する事すら可能。

しかし最大の武器は、日本中の妖怪達との間に存在する、幅広い交流関係であろう。
まあ、基本的に妖怪はのんびりしてるし、戦闘能力ってものを持ってさえいない奴らが多いのだけど。
というか、鬼太郎自身も結構のんびりしており、かなり危機感が薄い。
上記の通り、チートの塊とも言える能力を持ちながら、敵妖怪にあっさり負けてしまう事もザラ。*2
その上、ねずみ男以外の相手の嘘を割とあっさり信じてしまい酷い目にあう事も多い。
ねずみ男の言う事に関しても疑いながらもホイホイ関わっていく辺り、相当なお人好しである。

何度もアニメ化されている人気作品であり、声優も1・2作目及び『墓場鬼太郎』では後の6作目で目玉おやじを演じる事になった野沢雅子氏、3作目は戸田恵子氏、
4作目は松岡洋子、5作目は高山みなみ氏、6作目は沢城みゆき氏、水木しげる生誕80周年記念作品であるテレビゲーム版では松本梨香氏と毎回変わっている。
実写ドラマ版では六浦誠氏、実写ビデオ映画では和田求由氏、実写映画ではウエンツ瑛士氏がそれぞれ演じている。

「人間世界で生きていくのも、楽じゃねえな」

こうして妖怪退治をするヒーローとしての知名度が高いが、最初の『墓場鬼太郎』等では、
むしろ世話になった人間を生きたまま地獄流しにする等の悪行を多く行っていた。
風刺作品としての性格が強い『その後のゲゲゲの鬼太郎』では成長したものの、
子泣き爺や砂かけ婆等が嘆くほどに堕落した生活を送っているなど、割とヒーローらしからぬ面も多く持っている
アニメではそういった面が薄まっていった辺り、日本一有名な幼稚園児はだしでドラ猫を追いかける主婦怪盗と通じる部分がある。
ただし同じアニメでも深夜アニメ枠「ノイタミナ」で放送された『墓場鬼太郎』はこの原作のダークさを前面に押し出し、
従来のアニメ版とは一線を画している。

「…ぼくは人間じゃありません……」

さらに現在放送されてる6作目においても、悪人に対しては一切容赦しない一面を見せており
同作屈指のトラウマ回である「幽霊電車」のエピソードにおいては、
自分の立場を鼻にかけ、社員達に対して理不尽なパワハラを行い死に追いやったブラック会社の社長を、
社員の亡霊達や妖怪達と共に協力して精神的に苦しめ、そのまま地獄送りにした事も
(なお、↑のセリフは地獄行きを拒み助けを求めた社長を見捨てる際に放ったものだが
 その際の表情はゴミを見るような目で社長を睨みつけており、非常に恐ろしい)。
余談だがこの回で社長を演じた声優も以前別の作品でもパワハラ上司を演じていた。

「これは、人間が人間をいじめ殺し、その恨みがさらに人間を殺した。それだけのことなんです」

「妖怪なんかより…よっぽど恐ろしい」


なお、鬼太郎のルーツは戦前からある紙芝居『ハカバキタロー』で、当時は「奇」太郎だったらしい。


MUGENにおける鬼太郎

+ 某スレ民共同製作
  • 某スレ民共同製作
某スレにおいて射命丸文博麗霊夢のドットを改変した鬼太郎が、Passer-by氏(或いは339氏ことSchmidt Hans氏)ら複数の製作者の手により作られている。
おそらくMUGEN動画で一番登場頻度の高い鬼太郎。
技は「ちゃんちゃんこ」や「リモコン下駄」など原作通りの技、さらに何故か運送技ジェノサイドカッターを使い、
ストライカーとして猫娘やぬりかべなどを呼ぶ。
髪の毛針のヒット数が異常に多い(軽く100ヒットを越える)が、連射しても原作の様に禿げたりはしないので安心である。
またアニメ1~5作目+ゲーム版を合わせた6種のボイスが搭載されており、
1作目ボイスだとストライカーは一反木綿しか呼べない変わりに攻撃力と防御力が1.5倍など、ボイス毎に若干の差異がある。
そのために音声データだけでも容量が凄く重い
また、ろうそくのような専用のゲージがあり、このろうそくの火が全部消える即死技が使えるようになる。
ただしこの即死技、味方にも当たる。まあ、技名が「トラウマ行進曲」だし。
AIはデフォルトで搭載済み。「簡易的なもの」との事だがかなり強力なAIである。

さらに、別バージョンとして、ヴァンパイア風の鬼太郎も存在。
上記の通常版とは異なり長袖なのが特徴で、ニュートラルポーズや髪型など、ドットも大幅に描き換えられている。
性能面ではストライカーも一撃技も無い代わりに、ヴァンパイア特有のシステムが組み込まれている。
やはり強力なAIがデフォルトで搭載済み。

現在は双方共にPasser-by氏のOneDriveで公開されている。
前半がVP鬼太郎。ラストのタッグの片方が通常の鬼太郎。

+ 神凪いくみ氏製作
  • 神凪いくみ氏製作
教材用のカンフーマンの画像を入れ替えたキャラである。
同じようにねずみ男が作成されていたが、いずれもヤフブリのサービス変更に伴い公開停止している。

+ 柳神鋭治氏三十三氏製作
ファミコンのアクションゲーム『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境』のネタを多く取り入れており、
様々な攻撃方法やぬりかべ等の仲間妖怪のアシストを再現している他、
劣悪な操作性、後ろから雑魚敵がやってきて鬼太郎に当たると即死、子泣き爺が敵を捕まえると自動で鬼太郎に向けて攻撃が放たれる
など自分が不利な方向にまで原作再現ネタを盛り込んでいる。
また、専用ステージとして妖怪大魔境ステージも公開中。
妖怪地獄に登場した巨大ボス達が次々現れるという、往年のファンにはたまらない演出がある。しれっと第5期デザインになってる奴もいたりするが。

出場大会



*1
実は鬼太郎は全く同じ『ゲゲゲの鬼太郎』というタイトルで少年マガジン、少年サンデーの2誌で連載されており、
しかも両作品は設定が根本から異なるため
(マガジン版は基本的に鬼太郎、目玉おやじ、ねずみ男のみで各地を放浪している。サンデー版は仲間達と共に一ヶ所に定住している)、
そういった経緯に詳しくないファンは、
ファン同士で鬼太郎の話をしているはずなのに微妙に話がずれているという事態に陥りかねないので要注意。
更にアニメ3作目に合わせてマガジンで『新編ゲゲゲの鬼太郎』が連載されている最中、
コミックボンボンでも『最新版ゲゲゲの鬼太郎』が連載されている上、
紛らわしい事に『新ゲゲゲの鬼太郎』という作品もそれ以前に発表されている(これらは全て設定が異なる)ため初心者は注意が必要。
これ以外にも設定の異なる鬼太郎作品が大量に発表されており、
どれを最初に読んだかによって読者が抱く鬼太郎のイメージは大きく変わってしまうだろう。
伊達に半世紀以上も続いているわけではないのだ。

*2
一見無敵に見える鬼太郎にも弱点は存在し、そこを突かれて窮地に追い込まれる事が多い。
中でも、霊力の源である毛髪と霊毛ちゃんちゃんこを敵に奪われるという展開が多く、
この二つを失っただけで鬼太郎はほぼ全ての超能力を失い、ただの子供になってしまう。
逆にこれらを手に入れた者は鬼太郎の能力を継承し、原作漫画でもちゃんちゃんこを着たねずみ男が毛針を使用していた。
また、『鬼太郎の世界お化け旅行』では魔女にベラドンナ草のジュースを飲まされて超能力を一時的に封じられたり、
化け猫に体内に寄生されて衰弱死しかけるなど、全体的にピンチの描写が多い。