耶麻郡五目組五分一村

陸奥国 耶麻郡 五目組 五分一(こふいち)
大日本地誌大系第32巻 123コマ目

府城の西北に当り行程5里28町。
家数34軒、東西3町20間、南北1町40間。
西は山麓に連なり東南北は田畠なり。

東7町20間鷲田村の界に至る。その村は丑寅(北東)に当り17町。
西17町33間木曽組賢谷村の山に界ふ。
南1町55間譲屋村の界に至る。その村まで5町20間余。
北3町半在家村の界に至る。その村まで6町。
また
辰(東南東)の方9町上三宮村の界に至る。その村まで18町。

この村寛永の初(1624年~1645年)まで見えず。大用寺の山號によれば旧譲屋村と一村なるにや。

山川

濁川

村東9町にあり。
半在家村の界より来り、4町余辰巳(南東)の方に流れ譲屋村の境内に入る。

関梁

村東9町、濁川に架す。
長5間・幅4尺、隣村にゆく路なり。

水利

譲屋堰

半在家村の方より来り譲屋村の方に注ぐ。

神社

天神社

祭神 天神?
相殿 伊勢宮
   稲荷神
   伊豆神
   山神
   白山神
   若宮八幡
鎮座 不明
村西1町、山麓にあり。
鳥居幣殿拝殿あり。譲屋村山本遠江が司なり。

寺院

大用寺

村西2町、山麓にあり。
もと村より亥(北北西)の方3町を隔て山上にあり。寶暦中(1751年~1764年)山抜て境内崩れしかば今の地に移す。
山號を譲屋山という。曹洞宗熱塩村示現寺の末寺なり。
正長元年(1428年)撑月という僧開基せり。撑月は示現寺第2世天海に嗣法せしかば、展開を請て開山とす。
本尊釈迦客殿に安ず。



最終更新:2020年08月16日 20:55