府城の西に当り行程16里8町。
家数9軒、東西1町・南北2町。
また申(西南西)の方5町に1区あり。袖という。
家数5軒、東西30間・南北40間。
共に山間に住す。
辰(東南東)の方12町
小手茂村の界に至る。その村まで24町。
戌亥(北西)の方23町
八田蟹村の界に至る。その村まで27町。
南4里18町計陸奥国
大沼郡大石組宮崎村の山に界ふ。
北16町計
芹田村の山に界ふ。
小名
舘沢
本村より戌亥(北西)の方20町にあり。
家居1軒、山間に住す。
明和7年(1770年)耕作の便によりここに移る。
端村
蝉平新田
本村より申(西南西)の方1里にあり。
家数9軒、東西40間・南北2町。
深山の間に散居し、東は小合川に傍ふ。
寛文元年(1661年)に開く。
山川
薇峠
村より巳(南南東)の方10町にあり。
登ること2町。
ここを越て
小手茂村にゆく。
銅山
村より未(南南西)の方2里8町計にあり。
元禄中(1688年~1704年)初て坑を開き、寛政中(1789年~1801年)に至て多く銅を採る。
今は廃す。
松坂
小名舘沢より辰巳(南東)の方5町にあり。
頂上まで5町余。
老松1株あり。因て名く。
沼
村西30町計、山中にあり。
周6間。
旱歳に雨をここに祈る。
小合川
端村蝉平新田の東にあり。
源を御神楽・笠倉両山の間に発し、所々の渓流を得て西北に流るること4里余
八田蟹村の界に入る。
神社
八劍神社
祭神 |
天照大神尊霊・素戔嗚尊 |
相殿 |
白山神 |
|
山神 |
鎮座 |
不明 |
村西、山上にあり。
鳥居あり。九島村齋藤丹後これを司る。
古蹟
館跡
村より未申(南西)の方15町余にあり。
巓まで5町。
土人城山と称す。頂上に僅かなる平地あり。礎石なお遺れり。
昔いつの頃にか石田和泉某というもの、鎌倉より来りここに住すという。
ここより戌亥(北西)の方に旗子山という小山あり。石田が旗を建し所ゆえの名なりとぞ。
最終更新:2020年10月25日 20:31