会津郡高野組針生村

陸奥国 会津郡 高野組 針生(はりふ)
大日本地誌大系第31巻 111コマ目

府城の南に当り行程12里1町余。
家数82軒、東西4町・南北2町。
深山の中に住す。
村中に官より令せらるる掟条目の制札あり。

東14町30間黒沢新田村の界に至る。その村まで26町。
西1里3町古町組入小屋村に界ひ駒戸峠を限りとす。その村まで3里4町。
南1里18町計河島組糸沢村の山に界ふ。
北28町計大沼郡野尻組大芦村の山に界ふ。

木地小屋

黒森(くろもり)

本村の南1里にあり。
家数4軒、東西2町・南北1町。
深山の間に住す。

山川

七森嶽(ななつがもりたけ)

一名荒倉山(あらくらやま)、俗に七嶽(ななつがたけ)という。
村より巳(南南東)の方1里18町余にあり。
七峯並び東西に連なる(ゆえ)にこの名あり。
西の第一峯最も高く一番嶽と称す。
頂まで20町余。
この山にまま大石を転じ大木を(たお)すがごとき奇異の音をきき、或はあやしきさまにて馬に乗り麓を過るものを見ることありという。山鬼の所為なりとて土人怖れあへり。
南の方糸沢村と峯と界ふ。

丸目山(まるめやま)

七森嶽の西にあり。
2峯相並ぶ。
土人大丸目・小丸目と称す。
雑木多し。

大平山(おほひらやま)

村の未申(南西)の方1里余にあり。
丸目山の西に続く。

黒森山(くろもりやま)

村南1里余にあり。
頂まで3町計。
雑樹多し。
この山に(はいたか)の巣を架する所あり。

駒戸峠(こまととおげ)

村西28町にあり。
古町組入小屋村にゆく路なり。
登ること10数町、峯を界ふ。

檜沢川

村より辰巳(南東)の方4町にあり。
源は丸目山の麓檜木立(ひのきたち)と云う所より出て、東に流るること2里余、黒沢新田村の境内に入る。
広6間。

赤穂原川(あかほはらかわ)

村より寅(東北東)の方8町にあり。
源は駒戸峠より出て辰(東南東)の方に流るること1里18町、檜沢川に注ぐ。
広2間余。

神社

熊野宮

祭神 熊野神?
鎮座 不明
村西1町計にあり。
鳥居あり。福米沢村常楽院司なり。

山神社

祭神 山神?
相殿 明神
鎮座 不明
村西にあり。
鳥居あり。金井沢村君島大和が司なり。