府城の西南に当り行程21里13町。
家数15軒、東西40間・南北1町10間。
山間に住し東に檜枝岐川あり。
東23町
熨斗戸組介木生村の山に界ふ。
西1里18町余
黒谷組黒谷村の山に界ふ。
南36間
大桃村の山界に入る。その村まで21町30間余。
北19町計
大原村の山界に至る。その村は寅卯(東北東~東の間)に当り7町30間余。
山川
駒嶽
村西3里にあり(本郡の条下に詳なり)。
檜枝岐川
俗に内川という。
村東1町50間余にあり。
大桃村の境内より来り、北に流るること19町余、
大原村の界に入る。
安久石股沢
村北1町にあり。
源は境内の山中より出て、寅卯(東北東~東の間)の方に流るること3里余、檜枝岐川に入る。
広7間。
関梁
橋
村東1町40間、府下の通路檜枝岐川に架す。
長9間。
丸木橋なり。
神社
鹿島神社
村西2町10間余にあり。
鳥居あり。落合村金剛院司る。
寺院
光明寺
村の未申(南西)の方2町30間にあり。
立岩山と號す。浄土真宗伊勢国高田山専修寺の末山なり。
開基詳ならず。
天文元年(1532年)中興せりと云う(僧の名を詳にせず)。
弥陀を本尊とし客殿に安ず
寶物
弥陀畵像 1幅。
竹布如来と云う。筆者を知らず。古物なり。
薬師堂
境内にあり。
墳墓
石塔
村西1町にあり。
野面石にて高3尺余。
表に『仲前納言大禪定門』裏に『平野筑前守□盛』と彫付あり。
来由を詳にせず。
後人の建てしものと見ゆ。
最終更新:2023年08月23日 23:54