会津郡小出組桑原村

陸奥国 会津郡 小出組 桑原(くわはら)
大日本地誌大系第31巻 83コマ目

府城の南に当り行程5里18町。
家数18軒、東西45間・南北45間。
山麓に住し西は鶴沼川に臨み南北は田圃(たんぼ)なり。

この村宇都宮街道駅所にて、本郡南青木組香塩村より2里8町ここ継ぎ、ここより13町52間小出村駅に継ぐ。

村中に官より令せらるる掟条目の制札あり。

東2里本郡南青木組闇川村の山に界ふ。
西3町沼尾村に界ひ鶴沼川を限りとす。その村まで8町。
南3町小出村に界ひ鶴沼川と限りとす。その村は未(南南西)に当り13町50間余。
北12町船子村の界に至る。その村まで18町。

山川

大戸嶽(おおとかたけ)

村東20町にあり(本郡の条下に詳なり)。

鶴沼川

村西3町計にあり。
田代村の境内より来り、東に流るること30町、西に折れ北に転じ25町計を経て船子村の界に入る。

関梁

船渡場

村南、宇都宮街道鶴沼川の渡しなり。
小出村の条下を併せ見るべし)

神社

伊勢宮

祭神 伊勢宮?
鎮座 不明
村北にあり。
鳥居あり。小出村五十嵐越後が司なり。


補足:宇都宮街道
南青木組香塩村←桑原村→小出組小出村


余談。
旧桑原地区は大川ダム完成後若郷湖となり、旧国鉄会津線の桑原駅も水の底に沈みました。
現在の芦ノ牧温泉南駅は移転後の桑原駅です。駅前に旧桑原駅を忍ばせる駅名板が設置されています。
なお、小出村に若郷湖水没前の地図を載せてありますので参考までに。
最終更新:2025年06月08日 22:16