会津郡小出組小塩村

陸奥国 会津郡 小出組 小塩(こしお)
大日本地誌大系第31巻 83コマ目

府城の南に当り行程4里。
家数10軒、東西30間・南北27間。
宇都宮街道に住す。
東は山に依り三方田圃(たんぼ)にて西は鶴沼川に近し。
村中に官より令せらるる掟条目の制札を懸く。

東1里余本郡南青木組闇川村の山に界ふ。
西2町大沼郡南青木組小谷村に界ひ鶴沼川を限りとす。
南20町船子村の界に至る。その村は申(西南西)に当り1里。
北5町本郡南青木組大豆田村の界に至る。その村は丑(北北東)に当り17町。
また申(西南西)の方19町芦牧村の界に至る。その村まで18町。

村南に一里塚あり。

小名

中小塩(なかおしほ)

本村より2町辰巳(南東)の方にあり。
家数8軒、東西23間・南北25間。
東は山に依り三方田圃なり。

関屋(せきや)

本村の南3町50間にあり。
家数8軒、東西35間・南北25間。
四方田圃なり。

栃窪(とちくほ)

中小塩より辰巳(南東)の方2町余山麓にあり。
家数4軒、東西20間・南北40間。
四方菜圃(さいほ)なり。

端村

引下(ひきした)

小名関屋の南5町40間余にあり。
家数9軒、東西20間・南北27間。
四方田圃なり。

山川

鶴沼川

村西2町にあり。
芦牧村の境内より来り、北に流るること19町余、大豆田村の界に入る。

闇川(くらかわ)

村北5町いnあり。
闇川村の境内より来り、西に流るるころ8町余、鶴沼川に入る。

関梁

闇川橋

村北5町。
大豆田村の界宇都宮街道、闇川に架す。
長10間・幅2間。
大豆田村の条下を併せ見るべし)

神社

熊野宮

祭神 熊野宮?
相殿 稲荷神
鎮座 不明
村東にあり。
鳥居あり。小出村五十嵐越後が司なり。

八幡宮

祭神 八幡宮?
相殿 熊野宮
   御霊神
勧請 不明
端村引下にあり。
鳥居あり。五十嵐越後これを司る。

寺院

正覺寺

小名関屋にあり。
山號を大戸山という。
旧端村引下に地蔵堂あり、寛永5年(1628年)長織という僧住してより正覺寺と號せり。
同15年(1638年)今の地に移すという。
府下大和町金剛寺の末山真言宗なり。
本尊大日客殿に安ず。

地蔵堂

端村引下の東にあり。
開基詳ならず。
堂舎破壊せしを明暦中(1655年~1658年)再興すという。
村民の持なり。



※この地区に熊野八幡神社がマークしてあるのですが民家にしか見えないです…
最終更新:2020年03月23日 21:30