大沼郡高田組米沢村

陸奥国 大沼郡 高田組 米沢(よねさは)
大日本地誌大系第33巻 22コマ目

府城の西に当り行程2里18町。
家数57軒、東西2町4間・南北2町11間。
四方田圃(たんぼ)にて西は山に近し。

東4町24間檜目村の界に至る。その村まで5町10間余。
西12間計逆瀬川村の山界に至る。その村は戌亥(北西)に当り12町40間。
南1町18間雀林村の界に至る。その村は未(南南西)に当り5町10間余。
北4町14間根岸中田村の界に至る。その村まで6町。

水利

牛沢堰

檜目村の方より来り根岸中田村の方に注ぐ。

村より6町戌亥(北西)の方にあり。
東西1町20間・南北55間。
慶安3年(1650年)に築く。

神社

伊佐須美神社

祭神 伊弉諾尊・伊弉冉尊?
相殿 伊勢宮 2座
   熊野宮 2座
   諏訪神
   白山神
   天王神
   稲荷神 3座
   伊豆神 2座
   山神
   羽黒神
   箱形神
創立 不明
村より40間戌亥(北西)の方にあり。
鳥居あり。高田村渡邊伊予これを司る。

寺院

寶幢寺

村中にあり。
天台宗雀林村法用寺の門徒なり。
開基の僧を蓮蔵という。
縁起に、弘仁元年(810年)山下に道場を創め不動を安置し、渓流の名に因り米沢山と號し、仁王般若の寶幢を建、村民の繁栄を祈りし(ゆえ)寶幢寺と號すという。
應永25年(1418年)栄観という僧村中に造営し不動の像を移せり。
寛正2年(1461年)回禄に罹て後智栄という僧修造せしとぞ。
本尊地蔵客殿に安ず。


最終更新:2020年04月09日 21:15