大沼郡滝谷組滝谷村

陸奥国 大沼郡 滝谷組 滝谷(たきや)村
大日本地誌大系第33巻 50コマ目

府城の西に当り行程8里。
家数34軒、東西30間・南北2町30間。山間に住し西は滝谷川に傍(そ)ふ。

村中に官より令せらるる掟条目の制札あり。

東19町5間河沼郡牛沢組郷戸村の山界に至る。その村は寅（東北東）に当り1里。
西5町20間檜原村の界に至る。その村は戌（西北西）に当り15町余。
南9町52間湯八木沢村の界に至る。その村まで28町。
北6町45間牛沢組中野村の界に至る。その村は丑（北北東）に当り16町。

山川

大舘(おほたて)山

村より申（西南西）の方2町滝谷川の西にあり。
高15、6丈計。巉岩(ざんがん)にして他山に続かず。
昔年鉛を産す。鉛壙(えんこう)今に遺れり。

この山の西に並峙て天狗岩(てんくいは)という厳山あり。
大舘に比すればやや小なり。

滝谷(たきや)川

村西にあり。
湯八木沢村の境内より来り、21町40間余北に流れ中野村の界に入る。
広25間。鱒(ます)・鰥(やまへ)・鮠(はえ)・年魚(あゆ)を産す。

関梁

橋

村より未（南南西）の方1町、隣村の通路にあり。
長6間。滝谷川に架す丸木橋なり。

倉廩

米倉

村中にあり。本組の米を納む。

神社

諏訪神社

祭神	諏訪神？
相殿	伊勢宮
鎮座	不明

村西1町30間、林中にあり。
鳥居拝殿あり。名入村二瓶大和が司なり。

寺院

金龍寺

村中にあり。
岸谷山と號す。
開山を久蔵主といい、元和元年（1615年）総州長柄より来て当寺を創建せしとぞ。
臨済宗京師妙心寺の末寺なり。
本尊弥陀客殿に安ず。

薬師堂

境内にあり。

古蹟

館跡

村北山上にあり。
岩石壁立(へきりゅう)し西の方滝谷川に臨めり。高1町計。
岩谷城と称す。
東西42間・南北31間。
中に老松両3株あり。
永正年中（1504年～1521年）横田の城主山内秀俊2男摂津守長俊（一名は俊正）という者住すという。

旧家

山内吉右衛門

この組の郷頭なり。
先祖は山内摂津長俊とて葦名氏の旗下となりこの村に住す。
その子を内匠俊基といい今の吉右衛門が9世の祖なりとぞ。

外部リンク等

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• 参考
  • 岩谷城跡 - 全国文化財総覧
  • 三島の民話　みそう台 - 三島町散歩
  • 三島町「第7回 沼田街道トレッキング」　2022年 紅葉
  • 駒啼瀬(こまなかせ)（地名） - Yahoo!地図
  • 駒啼瀬峠について - 会津の街道
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村名について

明治22年（1889年）、檜原村・滝谷村が合併し原谷村が発足。
昭和17年（1942年）、西川村・原谷村・三谷村が合併して宮下村が発足。
昭和30年（1955年）、宮下村・西方村が合併して三島村が発足。
昭和36年（1961年）、三島村が町制施行して三島町となる。
※三島の名は宮下にある三島神社が由来

寺社

（大沼郡誌より小社・佛寺）

社名	社格	祭神	祭日	所在地	備考
諏方神社	小社	建御名方命	九月四日	原谷村大字滝谷字和具

岩谷山金龍寺　原谷村大字滝谷にあり
本尊　彌陀
京都府葛野郡花園村妙心寺末なり
永禄八年（1565年）僧琢源の開基
境内に観音堂在り
会式日　三月十七日

法人番号公表サイトには下記の内容の登録がある

法人番号	商号又は名称	所在地
4380005009086	金龍寺	福島県大沼郡三島町大字滝谷字居平５７３番地
3380005008948	諏訪神社	福島県大沼郡三島町大字滝谷字上ノ山７１３番地の２