河沼郡牛沢組中野村

陸奥国 河沼郡 牛沢組 中野(なかの)
大日本地誌大系第33巻 148コマ目

この村旧今泉中崎という所に2区ありて凡て3区に住す。寶永中(1704年~1711年)今の地に聚む。

府城の西に当り行程7里33町。
家数9軒、東西1町21間・南北39間。
山間に住し西は小野川に()ふ。

東15町計郷戸村の山に界ふ。
西2町49間大沼郡滝谷組檜原村の界に至る。その村まで32町。
南8町滝谷組滝谷村の界に至る。その村まで16町。
北3町30間小野川村の界に至る。その村まで8町。

山川

小野川

村西にあり。
滝谷村の境内より来り、北に流るること16町小野川村の界に入る。

藤沢川

村の未申(南西)の方8町にあり。
滝谷村の界より来り、西に流るること8町計小野川に入る。
広1間計。

神社

稲荷神社

祭神 稲荷神?
相殿 明神
   八幡宮
   二渡神
   第六天神
鎮座 不明
村北8町にあり。
鳥居あり。出倉村舟木伊勢が司なり。

寺院

薬師堂

村より辰(東南東)の方山上にあり。
造立の年代を伝えず。
村民の持なり。

古蹟

館趾

村東2町計山上にあり。
東西25間・南北20間。
明徳の頃(1390年~1394年)田崎筑後某という者居る。
天正中(1573年~1593年)廃せりという。


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余談。
稲荷神社の相殿神に二渡神がいらっしゃいますが鬼渡神と同じ神様でしょう。別な神様の可能性もありますが判断できません。
また第六天神は他化自在天の事(第六天魔王)かと。神代七代のうち第六世代である面足命・惶根命を指します。織田信長が自分はこの神の化身だと言ったとか言わないとか。

最終更新:2020年05月15日 18:34