大沼郡大谷組冑中村

陸奥国 大沼郡 大谷組 冑中(かぶちゆう)
大日本地誌大系第33巻 60コマ目

府城の西に当り行程7里21町余。
家数23軒、東西1町・南北1町50間。
山間に住す。
西は中川に傍ひ南北に菜圃(さいほ)あり。

東19町22間・西19町39間、共に黒沢村の山に界ふ。
南11町59間芋小屋村の界に至る。その村まで20町10間余。
北7町55間黒沢村の界に至る。その村まで11町50間余。

この村の名主弥総右衛門という者、慶長中(1596年~1615年)の證文1通を蔵む。その文如左(※略)

山川

九九美沢山(くくみさはやま)

村より申(西南西)の方13町10間余にあり。
頂まで7町。
雑木多し。

中川

村西30間余にあり。
芋小屋村の境内より来り、北に流るること30町黒沢村の界に入る。

村南9町計、中川にあり。
高5丈余。

沼3

一は村より未申(南西)の方26町20間余にあり。
東西100間・南北30間、長沼(ながぬま)という。
一は村南19町20間余にあり。
東西30間・南北10間。苧畑沼(おはたぬま)という。
一はその南2町計にあり。
東西70間・南北50間。丸沼(まるぬま)という。

関梁

村南2町、中川に架す。
長12間・幅8尺。
芋小屋村に往く道なり。

神社

三島神社

祭神 三島神?
相殿 鬼渡神
鎮座 不明
村中にあり。
石鳥居拝殿あり。
また鰐口1口あり。径5寸『大沼㽵神山村赤城大明神天文七戊戌卯月日平盛幸』と彫付けあり(天文7:1538年)。
砂子原村三浦大隅が司なり。

寺院

真光寺

村南40間余にあり。
曹洞宗長花山と號す。天寧村天寧寺の末山なり。
開基の僧を宗岑といい、天文16年に(じゃく)すという。
本尊十一面観音客殿に安ず。

古蹟

館跡

村西6町30間余、館山という山の八分目にあり。
東西70間・南北80間。
何人の住せしにか詳ならず。