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大沼郡大谷組冑中村

陸奥国 大沼郡 大谷組 冑中(かぶちゆう)村
大日本地誌大系第33巻 60コマ目

府城の西に当り行程7里21町余。
家数23軒、東西1町・南北1町50間、山間に住す。
西は中川に傍ひ南北に菜圃(さいほ)あり。

東19町22間・西19町39間、共に黒沢村の山に界ふ。
南11町59間芋小屋村の界に至る。その村まで20町10間余。
北7町55間黒沢村の界に至る。その村まで11町50間余。

この村の名主弥総右衛門という者、慶長中の證文1通を蔵む。
その文如左。
 大沼郡ノ内甲中村
高百四拾四石九斗七升八合
 慶長拾六年八月廿一日之ゟしんに付而は、たてつれ迷惑仕候間、めん一つ六分にゆふしや申候間、右の通未進なく相(す)まし可申候、仍如件、
 慶長拾六年九月廿三日  横平太 金時(花押)
  甲中村 きもいり百姓中 参
※慶長16年=1611年。「甲」の字で「かぶと」とも読む

山川

九九美沢(くくみさは)山

村より申(西南西)の方13町10間余にあり。
頂まで7町。
雑木多し。

中川

村西30間余にあり。
芋小屋村の境内より来り、北に流るること30町黒沢村の界に入る。

滝

村南9町計、中川にあり。
高5丈余。

沼3

一は村より未申(南西)の方26町20間余にあり。
東西100間・南北30間、長沼(ながぬま)という。

一は村南19町20間余にあり。
東西30間・南北10間。苧畑沼(おはたぬま)という。

一はその南2町計にあり。
東西70間・南北50間。丸沼(まるぬま)という。

関梁

橋

村南2町、中川に架す。
長12間・幅8尺。
芋小屋村に往く道なり。

神社

三島神社

祭神 三島神?
相殿 鬼渡神
鎮座 不明
村中にあり。
石鳥居拝殿あり。
また鰐口1口あり。径5寸『大沼㽵神山村赤城大明神天文七戊戌卯月日平盛幸』と彫付けあり(天文7:1538年)。
砂子原村三浦大隅が司なり。

寺院

真光寺

村南40間余にあり。
曹洞宗、長花山と號す。天寧村天寧寺の末山なり。
開基の僧を宗岑といい、天文16年に寂(じゃく)すという。
本尊十一面観音客殿に安ず。

古蹟

館跡

村西6町30間余、館山という山の八分目にあり。
東西70間・南北80間。
何人の住せしにか詳ならず。


外部リンク等



余談

2021年10月27日まで大字冑中字牧1608の地に鬼渡神社があったようですが、現在は(宮ノ上の)三島神社と合併され解散との事。

柳津町誌集落編

何故か「勝湛房」や「猿戻城主 安藤城四郎長茂」や「大道勝虎(善勝入道)」の名前が出てきたりと深堀りすれば面白そうな伝承が残っている様子。詳しくは本文を参照されたい。
最終更新:2026年05月16日 22:14