河沼郡野沢組青坂村

陸奥国 大沼郡 野沢組 青坂(あおさか)
大日本地誌大系第33巻 160コマ目

府城の西に当り行程6里18町。
家数15軒、東西1町30間・南北1町30間。山間に住し四方少く田圃(たんぼ)あり。

東6町藤村に界ひ鶴峯山を限りとす。その村まで1里23町50間。
西15町53間縄沢村の界に至る。その村は戌(西北西)に当り23町50間。
南16町程窪村の界に至る。その村は未(南南西)に当り23町10間。
北10町縄沢村の山に界ふ。

山川

滝沢(たきのさは)

村より巳(南南東)の方10町にあり。
源は境内の山中より出、北に流るること20町計縄沢村の界に入り不動川となる。
広5尺計。

滝3

一は村より丑寅の方12町滝沢川にあり。
高2間。水底の巌に不動に似たる形見ゆる(ゆえ)不動滝と名くという。
一派その下流にあり。
高1間、機織滝という。水の流るるさま織機を延たるに似たる故名くという。或いは伝う、往古何の頃にか縄沢村の境内女房沢という沢より化生の女この滝壺に来り機を織りし故名くと(女房沢と名くるもまたこの故なりとぞ)。
一はその下流にあり。
高2間、雨降滝という。
渓流沫散して雨の如し故に名くという。

水利

村より寅卯(東北東~東の間)の方5町10間にあり。
周3町20間、沼田堤(ぬまたつつみ)という。
享保19年(1734年)に築く。

神社

諏訪神社

祭神 諏訪神?
相殿 山神
総社
勧請 不明
村西1町山足にあり。
鳥居あり。上野尻村清野飛騨が司なり。




外部リンク等


村名について

明治8年(1875年)、縄沢村・青坂村・程窪村・泥浮山村・長桜村・二栗村が合併し睦合村が発足。
昭和29年(1954年)、野沢町・尾野本村・登世島村・睦合村・下谷村・群岡村・上野尻村・宝坂村が耶麻郡新郷村・奥川村と合併して耶麻郡西会津町となり、郡より離脱。

余談

3つある滝ですが、近くまで車で行ける所は無いようです。
登山道があるかもしれませんが確認できず。
現地の方に聞いてみたいところです。

青坂峠・藤峠

青坂村は山の中だけあって峠道があります。特に青坂峠は旧越後街道だったと思うのですが、識者の方々からのツッコミをお待ちしたいところです。
また、村の北東部ぶ藤峠があります。現在の国道49号線の藤トンネルがある所ですが、トンネルが開通する前の旧道は残っているようですが残念ながら車での通行はできないようです。
※地理院地図(大正2年測図/昭和6年修正)

青坂峠
最終更新:2025年09月18日 20:31
添付ファイル