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更新日:2025/01/10 Fri 04:57:07
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画像出展:新ウルトラマン列伝(2013年7月3日~2016年6月25日) 第105話より
@円谷プロ
円谷プロ製作の特撮作品『
ウルトラマンX』に登場する
ウルトラマン。
この項目では作品ではなく登場キャラとしての
ウルトラマンエックスについて説明する。
なお、作品名こそ『
ウルトラマンX』だが、
キャラクターとしての名前は『
ウルトラマンエックス』が正しい表記なのでお間違えの無いよう。
(『
ウルトラマンA』や『
ウルトラマンT』と同じ感じと言えば分かり易いか。)
●目次
【プロフィール】
身長:45m
体重:4万5千t
飛行速度:マッハ9
脚力:マッハ2
水中速度:マッハ1.8
ジャンプ力:一跳び750m
腕力:8万t
握力:8万2000t
出身:不明
【概要】
ウルトラマンエックスと言う名前はXioのデータベースにも存在しない「
未知なる超人」であることから、
主人公の大空大地が命名したものである。ウルトラマンの名前を人間が命名したのは
ウルトラマンメビウス以来の事。
本人にほかの本名があるかは現在のところは不明だが、その後もエックスで通してるので、
あったとしても
M78星雲のような
地球と名前の概念が違うのかもしれない。
20話のカットシーンでは、「全てのウルトラマンを知っているわけではない(≒他のウルトラマンを何人か知っている)」
「地球は宇宙において要石のポイントに存在するため守ることが重要」と語る場面があったとのこと。
エネルギーが切れそうになると赤く点滅するのは先人達と同様だが、必殺技を発動する際は黄色く発光する。
なお、元々カラータイマーが黄色というウルトラマンなら
ウルトラマンシャドーなど前例がいるが、
ピンチ以外の特定の状況でカラータイマーの色が変化するウルトラマンはエックスが初めてである。(
カラータイマーの周囲が光るウルトラマンはいたが)
ちなみにエックスのカラータイマーは大地とエックスとのユナイトの限界を示すもので(地球での活動限界時間は今のところ不明)、
ユナイト解除がそのまま活動不能につながるため、こちらは現状はほぼ=活動限界時間を知らせるものとなっている。
耳の部分はヘッドホンのような形状になっている。
主人公の大地は父と母の形見としてボロボロのヘッドホンを大事に持っていたが、劇中では関係性は明らかにされないまま終わった。
だが、劇中で大地を父母がテレパシーで激励に現れるシーンもあり、もしかしたら亡くなった父母が姿を変えた姿なのかもしれない。
変身時や戦闘時には「イィーッサァーッ!」という掛け声を叫び、必殺技も大地と一緒に技名を叫んでから、もしくは叫びながら撃つ。
ちなみにオーブクロニクルでの字幕では「エ~イ ダァ~!!」と表記されていた。なんか違う
自意識を持ってはいるが基本的には変身者のヒカルの意思を尊重し、重要な場面以外では喋らなかったギンガとは異なり、
変身している・いないに関わらず、大地以外の誰かに自分の声が聞こえない状況では大地とよく話しており、真面目な話だけでなく砕けた話もしている。
その関係性は映画「
ウルトラマンサーガ」におけるゼロとタイガの関係に近い。
大地に的確な助言こそするが、性格はクール……
とは言い難く、どちらかというと
ポンコツ天然キャラ。
女性であるアスナの体重や体脂肪率を(本人の耳には聞こえなかったとはいえ)
目の前でベラベラ解析しだしたり、
同じく女性である橘副隊長の
年齢を問おうとするなど
デリカシーが恐ろしく欠けている。そのため彼が失言するたびに大地によって
エクスデバイザーを裏返されるという制裁を度々受けている。
デリカシーがない割に当人は案外繊細らしく、モンスアーマーのような自分にとって未知なる力は心の準備がいるらしい。
乙女か。
また、強制変身させた大地が自分が戦うことに戸惑っていた時に「他にすることがあったら言ってみろ」と言ったり、
心を一つにするためにまず深呼吸をさせる(怪獣は絶賛攻撃中)等、やはりその感性はどことなくズレている。
更に自分を差し置いて
ゼロに夢中になるルイルイに必死に自己主張したり、
地球のマスコミに
不愛想な宇宙人だと思われてしまうことを気にしたり、
挙句
最終回ではルイルイに「次は私とユナイトしよ♪」と言われて「ぜひともッ!」と即座に快諾したりと、結構残念な人。
逆に言えば歴代ウルトラマンの中でもかなり人間臭い一面が目立ち、ゼロとは違う意味で親しみやすいタイプと言えよう。
そのためヒットソングヒストリーやウルトラギャラクシーファイトなどでエックスが全く喋らないと視聴者から違和感を持たれることも。
なお、怪獣や
宇宙人などに立ち向かう際、癖なのか自分を奮い立たせるためなのか、片方の拳で地面を叩くような仕草をしてから突進することが多い。
【来歴】
一切合切が不明。
寡黙でも無愛想でもなく、むしろ俗っぽく人間味の溢れる性格にも拘らず、自分のことについて一切語らない上に大地たちも一切聞かないため、どこから来たのか、本編以前は何をしていたのかが2024年現在、全くわかっていない。
本編開始より15年前、太陽周辺で
謎の紫色の発光生命体と交戦、
これをなんとか太陽の
火の海の中に激突させ、倒すことは出来たが、その衝撃で太陽が強烈なフレアを発生させてしまう。
「ウルトラフレア」と呼ばれるこの現象は地球に紫色のオーロラを発生させ、
彼方此方に眠る怪獣や宇宙人のスパークドールズを強制的に実体化させるという影響を及ぼした。
無論、ほぼ零距離でウルトラフレアを浴びてしまったエックスが無事で済む筈が無く、
その影響で肉体は分解・
消滅し、データ生命体というデータだけの存在と化してしまった。
その後の経緯は未だ不明だが、大地のジオデバイザーに宿り、大地とユナイトすることにより実体化できるようになる。
初ユナイト時から既にエックスは大地の名前を知っていたようだが……?
また15年前から大地の持つ周波数にずっとひきつけられていた気がするらしい。
ウルトラマンエックスとユナイトします!
エックスゥゥゥゥゥ―――――ッ!!
イィィーッサァァァァ―――ッッ!!
画像出展:ウルトラマンX(2015年7月14日~12月22日) 第2話「可能性のかたまり」より
@円谷プロ、「ウルトラマンX」製作委員会
エックス、ユナイテッド!
●エクスデバイザー
元々はXio隊員の共通装備デバイスである「ジオデバイザー」だったのだが、
エックスが大地のジオデバイザーに自らのデータを宿したことによりデザイン(主に金色の装飾が増えた)と機能が変わり、
変身(ユナイト)及びエックスとの意思疎通が可能になった「エクスデバイザー」となった。
このように「防衛チームが開発したアイテムが変身アイテムに変化する」という要素は歴代初となる。
地球製のアイテムにウルトラマンの力が宿ったと言う括りで言うなら
前例はあるが、
あちらは
世界レベルの頭脳と工学技術の持ち主が最初からウルトラマンに変身する用途で作った特製アイテムであるのに対し、
こちらは数ある量産品の一つにウルトラマンが
勝手に住み着いた結果変身できるように変質したと言う物であるため、その趣はだいぶ異なる。
案の定、グルマン博士には一発で普通のジオデバイザーとは違うと見抜かれており、
見た目だけではなく材質を変えたことまで言い当てられてしまっていた(色を塗っただけだと大地は誤魔化したが)。
勿論、ジオデバイザーとしての機能もしっかりと残されており、
スパークドールズとなった怪獣の感情や心情を分析する「ガオディクション」や
Xioの開発した「サイバーカード」のデータをリード(読み込む)する機能も使用できる。
ちなみに(喋る変身アイテム自体はギンガシリーズからだが)歴代初の女性ボイスの変身アイテムでもある。
普段は「デバイザーモード」と呼ばれる四角いスマートフォンのような形状だが、
ユナイト時やサイバーカードをリードする際はパカッと変形し、「Xモード」とよばれる形状になる。
ユナイト時にはディスプレイに映ったエックスがモザイク状の粒子となりスパークドールを形成。
その後、その左足の裏側に施されたライブサインをリードし、上空に掲げてエックスの名を叫ぶことでユナイトが完了する。
ちなみにジオデバイザーにエックスが宿った理由はエックス本人曰く、「このデバイス気に入った!」とのこと。
「ずっとここにいるの!? おい!」
また、エクスデバイザーに宿っている状態でのエックスの視覚は完全に液晶パネルに委ねられているようで、
第3話で大地がエクスデバイザーを地面に落としてひっくり返ってしまった際は、目の前が真っ暗になって大パニックになっていた。
「大地! 大地ー! こっちもヤバい! 何も見えない!!」
「裏返しになっているだけだ!」
「頼むよ、精密機械なんだから……!」
更にエクスデバイザーが破壊されるとエックスも危ない模様で、
現に劇場版では
ザイゴーグによってエクスデバイザーが腐食し、エックスも消滅の危機に陥っていた(直後に高圧電流を食らって復帰したが)。
なお、エックスの声が大地以外にも聞こえているかはいまいち不明(16話などはTV用のマイクに音を拾われているが、特にTVクルーの反応はなかった)。
最終話で正体を明かした後はXioとも会話している。また他のジオデバイザーにエックス自身の意思で通信を送ることも可能。
ザナディウム光線とモンスアーマーの必殺技は大地と同時に必殺技名を叫ぶ。
その他の技で技名を言う場合は基本的にはエックス単体で技名を言っている。
言い換えてしまえば
コイツと同じような能力が(ある種)良い方向で使用されているということになる。
エックス自身は当初スパークドールズ化については
「人形だぞ? 生きていると言えるのか?」と懐疑的に見ていたが、
大地の
「いつか元に戻す方法も、共存の方法も見つける」という前向きな答えに納得している。
なおスパークドールズ化させるには、他のウルトラマンでいう怪獣を「倒す」事が必須らしく、
装甲が頑丈だったりして防がれるとスパークドールズ化もしない。
強化形態エクシードX登場後も、スパークドールズ化効果のために締めの決め技として輝いており、
エクシードエクスラッシュ→通常エックスへ→ザナディウム光線の一連の流れは各話非常に凝った演出がなされている。
誰が呼んだかザナディウム大喜利。
◇アタッカーX
両手両足を広げて「X」字ポーズをとり、全身からX字型の巨大な火炎弾を放つ技。
火炎弾が対象に当たると、X字に広く焼かれる。
いくらなんでもポーズがダサいことでネタにされている。
本編では敵を倒したことは無く、一回しか使われなかったが、
劇場版オーブでは敵を撃破する(この時は、大地も一緒に技名を叫んだ)。
◇Xクロスチョップ
敵に向かってX字にチョップをする技。
敵の体にはチョップされた跡に光の筋が残り、そこから追加攻撃でX字の衝撃波を敵に叩き込むことができる。
◇Xクロスキック
敵に向かって「X」字ポーズのまま空中からキックをする技。
◇Xスラッシュ
エネルギーを矢じり型にして放つ牽制技。
正確さに長けており、敵の急所にピンポイントで当てられる程。
放送前から児童誌などでザナディウム光線と一緒に紹介されていたにもかかわらず、初使用されたのは第7話とちょっと遅め。
それ以降も出番はかなり少ない。
連続して放つXダブルスラッシュもあるが、こちらも初使用は劇場版とかなり遅い。
◇Xバリアドーム
自分とその周辺にドーム状の
バリアを発生させて密室空間を作る技。
ホオリンガの撒き散らす花粉を押さえるために展開し花粉の流れを遮断させることに成功した。
◇Xバリアウォール
壁状のバリアを発生させて攻撃を防ぐ技。
アスナを
EXゴモラのEX超振動波から守ったほか、ザイゴーグの攻撃も防いだ。
また、正面だけでなく自分の周り全体にバリアを張ることで、
ガッツ星人ドッペルの分身からの攻撃も防いだ。
「なんだ、これ……?」
「すごいなエックス、サイバー怪獣のデータも受信できるのか?」
「これを、どうしろって?」
「俺だけでは無理でも、エックスとなら…………やってみるぞ、エックス!」
「おいおい、だから何を!?」
【モンスアーマー】
「地球人のサイバー怪獣技術とエックスのコラボ」と大地が言うように、ウルトラマンエックスの最大の特徴・魅力となる能力。
「サイバー怪獣」のデータが記録されているサイバーカードが、エックス内部でユナイトしている大地のエクスデバイザーに受信。
それをリードする事でサイバー怪獣を「モンスアーマー」と呼ばれる鎧としてその身に纏い、
サイバー怪獣の能力を使用することが出来る。
通常の人間(大地)では65%しか具現化できないサイバー怪獣の力をデータ生命体であるエックスの力で最大限発揮し、実体化させた。
強力な力ではあるが、「ちょっと重いけどな」とエックス本人が言うように、
モンスアーマーを纏うと体重が1万トン増量し、機動力が低くなるのが弱点でもある。
またこの技術自体はXioのラボチームのものであり、エックス自身も未知なる力だと認識している。
二回目の使用であるエレキングアーマーの際も「私にだって、心の準備が……ッ!」と言ってたりする。
ザナディウム光線と同様、各アーマーの必殺技にも敵をスパークドールズへとデータ化・圧縮する能力がある。
なお、スパークドールズ化能力には差異があるのか、アーマーを解除してザナディウム光線を放つ場合も多い。
更なる強化形態であるエクシードエックスとエックスを弱体化させ敵を強化させる「ダークサンダーエナジー」が登場する12話以降は出番が徐々に減少し、
アーマーを破壊されたり封じられる事もあったが、最後の戦いでは非常に重要な役割を果たす。
◆ゴモラアーマー
画像出展:ウルトラマンX(2015年7月14日~12月22日) 第2話「可能性のかたまり」より
@円谷プロ、「ウルトラマンX」製作委員会
サイバーゴモラのデータをリードすることで身に纏う最初のモンスアーマー。
胸部をカラータイマーごと覆うアーマー中央部に施された巨大な
Xマークと、
Gのマークが施された巨大な両腕部アーマーに装備された四本の爪が特徴。ちなみに両肩の突起はゴモラの角である。
爪は攻撃に使われ、両腕部アーマーは火炎防御の際にも効果を発揮する。
…が、流石に
ゼットンの一兆度の火球は防ぎきれなかった。
初めて装着される際、ゴモラのように雄叫びをあげるかのような仕草にエックス自身も
「ちょっと、何だよこれ!?」と困惑していたが、
バードンの攻撃を防いだり牽制を取るのを見て気に入った模様。
必殺技はアーマーを発光させた後、両腕の爪から放たれる『ゴモラ振動波』。
ゴモラの超振動波の様にビームにして発射もできる他、敵を爪で押さえ込んで零距離で振動波を流し込む事もできる。
サイバーゴモラの実体化成功後は、基本的に使われていないが、劇場版オーブでは使用された。
また、劇場版ジードではサイバー空間に侵入するためにオーブトリニティが使用している。
なお、サイバーゴモラ使用中にこのアーマーを装着できるかは現状では不明。
◆エレキングアーマー
画像出展:ウルトラマンX(2015年7月14日~12月22日) 第3話「夜を呼ぶ歌」より
@円谷プロ、「ウルトラマンX」製作委員会
胸部のアーマー中央部に施された巨大なXマークはゴモラアーマーと共通。
Eのマークが施された巨大な電撃銃が右腕に装備され、武器として使用できる。
また、左肩にはサイバーエレキングの頭がそのまんまくっ付いており、装着プロセス時には明らかに意思を持って鳴いている。
Xio化学班の高田ルイは「そこがかわいいんじゃない!」と喜んでいる。
右腕の電撃銃から放つ電撃はエレキングの尻尾のように怪獣を拘束することが可能で、12万トンの
テレスドンを放り投げられる位の強さを誇る。
ちなみにサイバーエレキングが有し操る電力はルイによると「一晩中遊園地の電力を賄える」ほど。
参考までに
東京ディズニーリゾートの場合、1日の消費量は57万Kw。USJがその半分程度。一晩でも相当の電力だと推測できる。
余談だがベーターカプセルの仕事率は「100万W=1000kW」。……よくサングラスで防げたな。
必殺技はアーマーを発光させた後、右腕の電撃銃から放たれる強力な電撃『エレキング電撃波』。
エックス曰く「ゴモラアーマーよりスマート」とのこと。
番組終了後の『大地の研究ラボ』では「どうだ、かっこいいだろう!」と自慢しているので相当気に入ったようだ。
◆ウルトラマンゼロアーマー
画像出展:ウルトラマンX(2015年7月14日~12月22日) 第5話「イージス 光る時」より
@円谷プロ、「ウルトラマンX」製作委員会
「よくここまで来られたな。」
「2万年も待ってられないんでね。」
グルマン博士とXioのラボチームが
ウルトラマンゼロの
ウルティメイトイージスの能力を解析して開発した
「
ウルティメイトゼロカード」のデータをリードして身に纏う
サイバーアーマー。
データ元が怪獣ではないので
モンスアーマーではない。
ウルトラマンノアがゼロに授けたアナザースペースの秘宝・「バラージの盾」の力を、(グルマン博士がいるとはいえ)Xioが複製しちゃったのである。
これにはきっとノアさんもビックリだろう。
もちろん目の当たりにしたゼロは驚いており、戦闘中にもかかわらず
「それ俺のー…」と困惑したような呟きを洩らしていた。
見ての通りエックスにそのまんまウルティメイトイージスを装着させたような外見になる(大きさや細部が異なり、ベルトはサイバーアーマーのベルトになっている)。
さながら名前はウルティメイトエックスと言ったところか。
ウルティメイトゼロ同様に
時空の壁を越える空間移動が可能になるのがこのアーマーの最大の特徴。
一応右腕のウルティメイトゼロソードを用いた接近戦も可能だが、『X』本編では必殺技は未使用のまま。
設定ではXの字の衝撃波を振り放つ「
ソードレイ・クロス・ゼロ」という必殺技があり、こちらはフュージョンファイトで確認可能。
腰の部分に他のモンスアーマー同様のベルトがあるため、そもそもファイナルウルティメイトゼロの形態にはなれないと思われていた。
そもそも別宇宙に存在する惑星『ギレルモ』に連れ去られたルイを助け出す為に、
空間移動の為の移動手段用として急遽開発されたアーマーなので攻撃能力までは完全に複製されなかったのだろう
と思われていた。
ちなみに第14話で、モルドスペクターによって他次元に半ば強制的に連れてこられたアリサ・ギンガ・ビクトリー達を元のギンガの世界へ送り届けたことから、
ウルティメイトゼロ同様に他者もマルチバースを超えて送ることができる模様。時空間の移動能力はほぼ完全再現のようである。
「超決戦!ベリアル銀河帝国」で「光の国の全エネルギーを集めても別の宇宙に送り込めるのはたった一人」と語ったウルトラの父の言葉は一体何だったのだろうか。まあイージスの場合元が元なので深く考えるのもなんだが。
上述の描写からあくまでも次元の壁を超える移動手段として使われている……と思いきや、
ファイナルウルティメイトゼロを使用できることがライブステージで判明。
ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズでも映像作品にて初使用し、
エックスダークネスを撃破した。
つまり
時空間移動能力以外も完全再現していたことになる。
グルマン博士とXioの技術力どうなってんの……ただ原理はアーマーに全エネルギーを集中して射出、突撃させるという比較的単純なものなので意外とハードルは低かったのかも知れない。
使用するサイバーカードが「ウルティメイトゼロ」で、アーマーの名称が「ウルトラマンゼロ」のため、少々ややこしい事になってるのは内緒。
しかもエクスデバイザーのアナウンスは上記の通りに「ウルティメイトゼロアーマー」と言うし。
次元移動という活用場面が限定的すぎる能力なためか、出番はかなり少ない。
◆ベムスターアーマー
画像出展:ウルトラマンX(2015年7月14日~12月22日) 第7話「星を越えた誓い」より
@円谷プロ、「ウルトラマンX」製作委員会
サイバーベムスターのデータをリードすることで身に纏うモンスアーマー。
因みに初使用時の際、
何故か唐突にエクスデバイザーにカードが送られてきた。
大地曰く
「とっておきのアーマー」
例によって例のごとく胸部アーマーには巨大なXマークがあるのだが、ベムスターの嘴を意識した歪な形に尖っているのが特徴。
また、少々分かり辛いが両肩のアーマーにはしっかりとBのマークが施されている。
左腕にはベムスターの腹部の口(吸引アトラクタースパウト)を模した
シールドアーマーが武器として装備されており、
これを盾として活用することは勿論、ベムスターの様に敵からの光線技を吸収してしまう事も可能となる。
まさに防御に特化したモンスアーマーといえるだろう。
ただし光線技以外だと威力が高すぎる場合防ぎきれず、このシールドアーマーが破損する事もある。
なお、シールドアーマーは左腕で
持っている訳ではなく、
左腕の
甲になっているので防御する際は
いちいち左腕を曲げなければいけなかったりする。
ただし取り外しは可能であり、このシールドを
ブーメランのように投げつける攻撃も可能。
劇中では
ガーゴルゴンの石化光線を見事撃ち返し、逆に石化させることに成功した。(何故かこの時は技名の掛け声無し)
◆ゼットンアーマー
画像出展:ウルトラマンX(2015年7月14日~12月22日) 第8話「狙われたX」より
@円谷プロ、「ウルトラマンX」製作委員会
サイバーゼットンのデータをリードすることで身に纏うモンスアーマー。
Xioラボチームと技術提供のためにゼットンのスパークドールズを持って来訪した
当麻博士との共同開発で完成した。
胸部アーマー中央部の
Xマークの脇には
おっぱいゼットンの胸部の
黄色い発光体が、
そしてゼットンの腕を模した両腕部アーマーには
Zのマークが施されている。
他のモンスアーマーよりもスマートな見た目な分動きやすいようで、純粋に格闘能力が向上するのがこのアーマーの特徴。
また、バリアや反射光線、テレポートといったゼットンの特殊能力も使用可能で、いずれもオリジナルのような高い威力と効果を併せ持つ。
必殺技は2種類あり、
全身を覆うバリアを張って
ドリルのように回転しながら敵に突撃する
『ゼットントルネード』と
胸部にエネルギーを溜めて発射する
『ゼットン火炎弾』が使用できる。
そんなゼットンアーマーだが、その開発にはとある狙われた策略があるようで…
開発に協力してくれた当麻博士の正体は
スラン星人クワイラがトウマ・カイトの姿を元に擬態した偽りの人物で、
完成直後状態のゼットンアーマーにはクワイラの手によって
装着したエックスの意識を奪って操れるようになる悪性のプログラムが密かに仕組まれていた。
このプログラムは自分の意思ではアーマーを外すことも出来ず、
更にプロテクトがかかってプログラムの解除も出来ないという厄介極まりないもの。
操り人形となってしまったエックスはゼットン、クワイラと共にマックスをボコボコに打ちのめす事態になってしまったが、
サイバーエレキングカードの電力を使って無理矢理プロテクト及びアーマーの悪性プログラムを除去するという
大地の体を張った決死の機転と行動でエックスの意識は元に戻ることが出来た。
その後はエックスのコントロール下でゼットンを倒している。
ちなみに悪性プログラム発動の際のSEには
ウルトラマンがかつてゼットンに使用したキャッチリングのものが使用されている。
+
|
絆で一つになる世界 |
手と手重ねればきっと遠くない
「……ゴモラ!」
「応えているんだ、大地の声に!」
「怪獣達……私に力を貸してくれるのか!」
「みんな……一緒にユナイトだ!」
画像出展:ウルトラマンX(2015年7月14日~12月22日) 第22話「虹の大地」より
Xioに保管されていたスパークドールズ達を取り込み、禍々しい最終形態へと変貌した 虚空怪獣グリーザ。
アスナの決死の行動によって 復活した大地とエックスはエクシードXとなって立ち向かうが、その凄まじい強さの前に圧倒される。
だが、それでも諦めなかった大地の必死の呼びかけに応えた怪獣達が、突き立てられたエクスラッガーにより胸に開いた穴から飛び出し、エックスの元へ。
そうして具現化された全てのサイバーカードを読み取り、一体化して完成した 最強のモンスアーマー。
怪獣達とも絆を繋いでいた大地だからこそ起こせた、奇跡の力である。 ジオラマにソフビ飾って遊んでるようにしか見えなかった研究は無駄ではなかった。
特に初代の ラスボスとして登場し、それ以来ずっと絶対的な脅威として君臨してきたゼットンが、自らの意思で人間に力を貸している姿にはなんだか感慨深いものがある。
力を貸してくれた怪獣達には ガゾートとか ガルベロスとか、もっとヤバい奴も混じってはいたが。
特撮ではよくあるいわゆるてんこ盛り系のアーマーであり、右肩と胸部はゴモラアーマー、左肩はエレキングアーマー、
左腕にべムスターアーマーのシールド、そして右腕にはゼットンアーマーの装甲とエクスラッガーが装備される。
アーマーとして形になっているのは4体だけだが、他の怪獣達の力も得ている為にアーマーそのものの耐久力等も通常とは比較にならないほどパワーアップしており、
それまで手も足も出なかったグリーザの放った大量の光弾も物ともしなかった。
必殺技は、胸のX部分から放つ究極光線『ウルティメイト・ザナディウム』。発射時には一体になっている怪獣達も鳴き声を発する。
ウルトライザーによる弾幕やエクシードエクスラッシュさえも通用しなかったグリーザに大ダメージを与え、そのままエクスラッガーによる投擲で追い討ちをかけ止めを刺した。
この形態は、かつての ゼロダークネスと同じく放送まで一切の情報が伏せられており、多くの視聴者を驚かせた。
これはサプライズという事もそうだが、元々プロデューサーの岡崎氏が撮影用のサイバーアーマーの実物を見た時に「各アーマーのパーツが競合せず動かせる」事に気づいての思い付きから作られた形態で、当初から構想があった訳ではなかった、と言う理由もあったからだとか。
ちなみに当初の案が出た時はまだゼットンアーマーやエクスラッガーの構想が無かったため、
胸にゴモラアーマー、右腕にエレキングアーマー、左腕にベムスターアーマーのシールドアーマーといった感じだったらしい。
この場合、エレキングアーマーの肩アーマーが逆にあるため若干アンバランスだったとか。
|
◆デンパゴンアーマー
ライブステージで登場。
公募企画で採用された「操電怪獣デンパゴン」を元とした「サイバーデンパゴン」のデータをリードすることで装着されるモンスアーマー。
サイバーデンパゴンの胸部がブレストアーマーとして装着され、ドリル状の左腕は右腕に装備されている。
必殺技は右腕に装備されたドリルに電気エネルギーをチャージして突き刺す「デバゴンサンダークラッシュ」。
元のデンパゴンは
アストロモンスと昆虫の意匠を合わせたようなカラフルな二足歩行の怪獣で、背中の翅で飛行可能である他、右腕の大砲は隕石を一撃で破壊する威力を持つ。
電気を操ることができ、左腕のドリルから放電を行う「サンダークラッシュ」が必殺技。また、応募されたイラストでは口から
火炎放射を放つほか、体色が紫の子分を連れている。
サイバーデンパゴンの方はデンパゴンをそのままメカ化したような姿をしており、外見は完全に
ロボット。
◆スケドンアーマー
同じくライブステージで登場。
公募企画で採用された「悠然怪獣スケドン」を元とした「サイバースケドン」のデータをリードすることで装着されるモンスアーマー。
サイバースケドンの右腕のナックルがそのまま右腕に装備され、ブレストアーマーは背部の蒼いクリスタルをちりばめたようなデザインになっている。
必殺技は「スケドンスペシャルビーム」。
元のスケドンはオレンジ色の体に大きく円らな目、肩から背中にかけて青いクリスタル状の刃を大量に生やしたシンプルなデザインで、大人しい性質だが怒らせると怪力と背中のブレードを用いた「ブレードスペシャルアタック」で猛攻をかけて来る。
サイバースケドンはデンパゴンに比べてアレンジの度合いが大きく、腹の部分に大きく「S」のデザインが追加された他、腕は頭部を模したナックルになっている。
この二つのアーマーは応募された怪獣をまずイラストに起こし、その上でサイバー怪獣としてのデザインを作成し、それをベースにモンスアーマーを造形するというプロセスでスーツが作られている。
【サイバーカード】
画像出展:ウルトラマンX(2015年7月14日~12月22日) 第11話「未知なる友人」より
@円谷プロ、「ウルトラマンX」製作委員会
◆ウルトラマンマックスカード
ウルトラマンマックス本人から受け取ったサイバーカード。初めて登場したXio以外の力で作られたサイバーカードである。
マックスギャラクシーを上記のサイバーアーマーと同様の方法で実体化させ使用する。
必殺技は「
ギャラクシーカノン」など、使い方や威力はほぼ本物と同様。
更にこのカードを介してマックスから情報を受けとることができ、新列伝135話では警告のメッセージと
アントラーの映像資料が届いた。
◆ウルトラマンネクサスカード(ジュネッス)
ウルトラマンネクサスから受け取ったサイバーカード。
本編では発動しなかったため効果は不明だが、ステージではアームドネクサスを召喚・装着し、オーバーレイ・シュトロームを放った。
◆ウルトラマンカード
◆ウルトラマンティガカード
ザイゴーグとの死闘の最中、降臨した2体のウルトラ戦士のパワーをグルマン博士が解析して完成させたサイバーカード。
エックスの武器ではなく、両者の変身アイテムのパワーアップ版である「エクスベーターカプセル」と「エクスパークレンス」を大地の手元に実体化させ、これを合体させることで後述のベータスパークアーマーを起動させる。
◆ウルトラマンゼロカード
◆ウルトラマンギンガカード
◆ウルトラマンビクトリーカード
劇場版で登場したサイバーカード。
効果は不明だが、ベータスパークアーマーの発動に呼応する形で起動、別次元からゼロ達を呼び集めた。
【ウルトラマンエクシードX】
画像出展:ウルトラマンX(2015年7月14日~12月22日) 第12話「虹の行く先」より
@円谷プロ、「ウルトラマンX」製作委員会
エックスと大地が手にした虹の力。
それは二人が歩む新しいステージへの第一歩だった……。
最終回から半年後、Xioのメンバーともすっかり馴染んでおり、アスナに直接デリカシー皆無の発言をしてエクスデバイザーをひっくり返されたりしている。
「アスナ、その菓子に含まれる糖質は全体の約51%。君のやっているダイエットのためには……ってうわー!? 何も見えない! ひっくり返さないでくれー!!」
……相変わらず威厳がないなあこのウルトラマン。
出現した閻魔獣ザイゴーグとの初戦では敗北し、変身能力を奪われてしまう。
ルイルイに大地の下に運ばれる途中ナビトラマンと化す一幕も。
しかし人の光の力が
芭羅慈遺跡の碧石・石化したスパークレンスと共鳴したことで復活し、
降臨した初代ウルトラマン&
ウルトラマンティガとともにザイゴーグと戦う。
ウルトラマンとティガの力を合わせたベータスパークアーマーでザイゴーグを撃破し、
光の力で肉体を取り戻したことで本来の任務――宇宙のバランスを保つことへ戻るため、大地と分離し、Xioと別れの言葉を交わして地球を去っていった。
いつかまた地球に危機が迫るとき、また大地と、Xioとともに戦うことを誓って。
ありがとう、そしてさようなら。ウルトラマンエックス――。
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そして…… |
数日後、銀河の彼方から「宇宙怪獣デザストロ」が地球に飛来するのを追って再び大地のジオデバイザーに宿った。いくら何でも再会が早すぎる。
早速デザストロ迎撃に向かうXio。「地球の危機って意外と早く来るのね…」とぼやくアスナ。「意外と仲良くできる奴かもよ」と笑顔で語る大地。
これからもXioとエックスの戦いは続いていく姿で、ウルトラマンXの物語は幕を下ろした。
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その後のエックス
大地はムルナウに囚われの身となり、エックスはエクスデバイザーの状態で
SSPの皆さんに拾われて渋川一徹と共に救出に向かう。
大地と再会後は、オーブとともに
奇機械怪獣 デアボリックや
ガピヤ星人サデスと戦うが、デアボリックの宝石化光線・ジュエリックブレーズからオーブの身代わりとなり宝石化してしまった。
宝石化が解かれた後は、ムルナウの配下・ガッツ星人ドッペルと交戦。アタッカーXを繰り出し
市街地ごと爆破した。
映画本編では、シンにドライバーで弄られそうになった為、
「冷たい......!」と言って必死に抵抗したり、
ジャグジャグの手でマナーモードになったりカーナビモードになる等、今まで通りネタ要員としても活躍した。
「私からも一ついいだろうか? まもなく目的地周辺です」
◆ウルトラマン ニュージェネレーションスターズ
「
ウルトラギャラクシーファイト」シリーズではほぼ大地の声のみで
不愛想な宇宙人っぷりに磨きがかかっていたエックス本人だが、第9回「時空を超えた戦い~イージス光る時~」と第10回「紡がれた可能性」にて、久々に登場。単独でナビゲーターを務めた。
第9回では
一方的なゼロとの通信を経た後、彼との共闘を振り返る。
ゼロ――初めて会った時から、
これまで様々な戦いを共にしてきたが……。
戦う度に進化していく、とてつもない力を秘めたウルトラマンだ。
……ああ。私達も、負けてられないな。大地!
そしてマックス、ギンガとビクトリー、Xioとサイバーゴモラ、ティガとの共闘がエックスに限りない可能性を生み出し、様々な困難を乗り越えたことを思い出させた。
そして……
DIMMENSION ROAD!
ULTRAMAN X!!
エックスの思念がディメンションカードとなり、未来へと転送されていった。これでエックスのデータも復元できるであろう。
……ああ、そうだな大地。
私達が仲間たちからもらった絆……
無限の可能性を、後の世代にも伝えていこう!
ちなみに大地は第9回&10回のOPタイトルコールで「エックス、ユナイトだ!」と言うにとどまっている。
ここ数年は出ずっぱりだったから仕方がないとはいえ、彼との掛け合いが見たかったファンは残念がったに違いない……。
【余談】
雑誌「小学二年生」1973年3月号掲載のみやぞえ郁雄の漫画『
ウルトラ6ばんめの弟はだれか?』で、
エースの次に地球に送る人を決める会議の中「ウルトラマンXだっていいぞ」と推薦する声があるのが彼と同一人物かは不明。
ちなみに他に挙がっているのはウルトラキングとウルトラジャック。
一応、Aの次なのでKとJということになるのだろうか……。
3人とも議長の
ゾフィーからは「あまりいいのはいないようだ」と言われ、ゾフィー自ら候補を探しに出ている。
- 推薦されたウルトラマンX
- にせウルトラマンジョーニアス
- ウルトラマンエックス
と、
約三人も「ウルトラマンX」の名を持つウルトラマン(一人ニセモノ)の存在があることに……。さすが「未知なる超人」である。
ただし、普通「ウルトラマンX」と表記した場合は番組名になるので、キャラクターとしてのエックスを表記する場合はカタカナにすること。
中村氏のTwitterによると掛け声はアドリブらしい。
過去作の掛け声集を聞いてバリエーションの多さに驚いたとの事。
また、作中では割と苦戦する場面も多かったのだが……
- 4話でベムスターに丸呑みされ、消化されかかる。
- 7話でガーゴルゴンに石化される。
- 12話でツルギデマーガに敗れ、大地を残し一度消滅する。
- 21話でグリーザに敗れ、大地諸共消滅する。
- 劇場版でザイゴーグに敗れ、大地を残し消滅しかける。
- 劇場版オーブでデアボリックのジュエリックブレーズを受けて大地諸共宝石化される。
全22話中 実に4回・劇場版、客演も含めて6回も死にかけるという、ウルトラマンの中でも屈指の密度での臨死経験をしている。
バードンに命を奪われたりムルロアに敗れたりしたタロウや、幾度か敗北・敗走をしては修業を重ねてリベンジしてきたレオをはじめ、
作中何度も苦戦を強いられ命をも失ったウルトラマンも決して少なくはないのだが、
この短い期間の間にここまで死の危機に瀕し実際に消滅までしたウルトラマンはエックスがはじめてである。
累計でいえば、ヒッポリト星人に石化される・エースキラーに張り付けにされ力を奪われる・バードンに殺される・タイラントにズタボロにされる・ベリアルに倒され凍結させられたりしたゾフィーの方が上ではあるが。
闘った相手が強豪ばかりである為、寧ろそこから幾度と奇跡の復活を遂げたエックスや、その為に尽力したXioメンバーの底力は本当に凄まじいものだ。
追記・修正する!? 俺が!? 何で!?
他にすることがあったら言ってみろ!!
最終更新:2025年01月10日 04:57