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スコヴィラン

登録日:2022/12/05 Mon 12:46:27
更新日:2026/08/17 Mon 17:29:08
所要時間:約 4 分で読めます






レッドヘッドは 辛み成分を 炎エネルギーに 変え 激辛の 火炎放射を まき散らす。



グリーンヘッドは 辛み成分に 脳が 刺激されて 凶暴化。 暴れだすと 手がつけられない。




スコヴィランとは、『ポケットモンスター』シリーズに登場するポケモンの1体である。


■データ


全国図鑑№:952
分類:ハバネロポケモン
英語名:Scovillain
高さ:0.9m
重さ:15.0kg
タマゴグループ:植物
性別比率:♂50%♀50%

タイプ:くさ/ほのお

特性:ようりょくそ(天気がにほんばれ状態のとき、すばやさが2倍になる)
   ふみん(ねむり・ねむけ状態にならない)
隠れ特性:ムラっけ(ターン終了時、自分のこうげき・ぼうぎょ・とくこう・とくぼう・すばやさの内、いずれか1つが2段階上がり、別のいずれか1つが1段階下がる)

種族値
HP:65
攻撃:108
防御:65
特攻:108
特防:65
素早さ:75

合計:486

努力値:攻撃+2

進化:カプサイジ→スコヴィラン(ほのおのいしを使用)


■概要


ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で初登場したポケモン。
進化前のカプサイジは小さな河童のような姿をしているが、頭頂部にヘタがあるためれっきとした植物。太陽の光を浴びて体内の辛み成分を増やす。抜け落ちた前歯は食べることができパルデア地方の郷土料理でも使われているが非常に辛い

スコヴィランに進化すると怪獣のような緑の胴体から2本の首が生え、それぞれピーマントウガラシのような頭部となっている。
性格は獰猛で、右のレッドヘッドは辛味成分を炎に変えて放ち、左のグリーンヘッドは辛さで脳が刺激され、暴れ出したら止まらない。
作中ではスコヴィランから抽出した辛味成分を配合したチリソースが流通しており、サンドイッチの素材として使える。

■ゲームでのスコヴィラン


進化前のカプサイジ共々野生で出現する。
カプサイジから進化させる場合は「ほのおのいし」が必要となるが、店売りされているので進化は難しくない。
ただ、くさタイプのポケモンに対して使うというのはこれまでに無かったことなので、やや気づきにくいかもしれない。*1

トレーナーでは、アカデミーの先輩であるペパーが「土震のヌシ」戦で共闘する際に繰り出す他、こちらと戦う際にも使用してくる。
曰く「その辺で捕まえた」との事。だがその割には周りの野生ポケモンよりレベルが非常に高い。けいけんアメでもあげたのだろうか。あと、件のヌシとカプサイジはロースト砂漠に出現するが、スコヴィランはそのエリアにはおらず最も近い棲息地であってもナッペ山周辺なので「その辺」と言い表すのは若干無理があるような……距離感大雑把ちゃんか?

ちなみに「土震のヌシ」は『スカーレット』だとイダイナキバ、『バイオレット』だとテツノワダチになるが、どちらが相手でも弱点を付けるようになっている。


■対戦でのスコヴィラン


シリーズ初となる、くさとほのおの複合タイプで、これでくさタイプは全タイプとの複合を達成。
御三家で選ばれるタイプ同士の複合もルンパッパボルケニオンに続いて全達成した。
この組み合わせは両タイプの弱点を上手く打ち消し合い、4倍弱点なしで2倍弱点はいわどくひこうのみ。
粉や胞子技と一緒にやけども無効にでき、特性「ふみん」なら眠ることもない。
ついでにイルカマンエクスレッグの二匹のヒーローポケモンにも一致弱点が突ける。ヴィランだから。

ステータスは攻撃と特攻が高く素早さは並、耐久は低めと言う6世代くらい登場時期を間違えたかのような両刀アタッカー。
一応キノガッサよりは素早い。
特性「ようりょくそ」でこの点は補う事ができる上、ほのお技の火力を引き上げるなど晴れとの相性が良い。
隠れ特性はなんとあの「ムラっけ」……だが、後述の都合試行回数は稼ぎづらい方なので弱くはないが出し場所を選ぶ。

……と、この通りなかなか個性的な特徴を持っている。
のだが、さすがはヴィランと言う事で一筋縄ではいかないのがこのポケモン。

このスコヴィランと言うポケモン、習得技がものすごくひねくれているのである。

特殊一致技はくさ・ほのお共々大技が揃っている。
しかしその一方、物理技は使いどころがありそうなものは「くさわけ」「タネマシンガン」「タネばくだん」くらいでほのお技はなんと「ほのおのキバ」のみ
その為特殊型として育てたくなるだろうが、サブウェポンが「かみくだく」「しねんのずつき」「じだんだ」とこっちは物理技ばかり。
誰でも使える「テラバースト」を除くと特殊技はなんと「はかいこうせんのみ
……と、一致技ばかりの特殊型一致技が物足りない物理型の二択を迫られてしまう。最悪両刀にするしかない。
くさ・ほのお技のみではほのおやドラゴンヒードラン等への有効打がなく交代を余儀なくされることが多い。
特殊サブウェポンが欲しいのであればテラスタルの厳選は必須。
おすすめのテラスタイプはドラゴン対策のフェアリーあたりだろう。

積み技は晴れパで嬉しい「せいちょう」を覚える。
他、ほのおタイプらしく「にほんばれ」「おにび」、くさタイプらしく「やどりぎのタネ」「なやみのタネ」「グラスフィールド」と最低限は揃っているが、あまり補助技を活用して立ち回るには向いていない。

そして専用技の「ハバネロエキス」。
これは相手の攻撃を2段階上げる代わりに防御を2段階下げる変化技。
相手の防御を半減させる効果は強力なのだが、いかんせん攻撃力上昇効果まで付いているのが悩みのタネ。
そのままでは特殊型相手にしか投げる事ができず、そもそも物理技がこの通りなのでこちらの恩恵も小さく、狙いすましたかのようにスコヴィランは「イカサマ」を覚えない。
ただ、無効特性や「しろいきり」によって防御低下だけ無効にできると言う特徴がある為、基本的にはダブルに味方に使うのがメインになる。

「ムラっけ」を活かす場合、素の耐久はあまり優秀ではないものの、「やどりぎのタネ」を使えることが差別化要素になる。
「まもる」と「たべのこし」を併用すれば「みがわり」分のHPを回復できることも少なくなく、それを嫌った相手が交代してくれば試行回数を稼げるので、ハマったときは手が付けられない。まさに害悪である。
しかしこの技構成にすると攻撃技は一つしか持てず、一致技は無効タイプこそ無いものの「そうしょく」「もらいび」には無力と、やはりクセの強い性能になってしまう。

とにかくヴィランらしく癖の強いひねくれた性能をしている為、どこまで振り回されずに扱うかがカギとなるポケモン。

■メガスコヴィラン




メガシンカで辛みが強まった。
ネクタイのようになった部分を振りまわして相手をぶん殴る。


分類:ハバネロポケモン
高さ:1.2m
重さ:22.0kg

タイプ:くさ/ほのお

特性:とびだすハバネロ(攻撃技を受けると相手をやけど状態にする)
  • 種族値
HP:65
攻撃:138
防御:85
特攻:138
特防:85
素早さ:75
合計:586


SV初出のポケモンながら『Pokémon LEGENDS Z-A』にて新たにメガシンカが実装された。

ふたつの頭の上と顎の下に白いひだが生えており、また尻尾もさらに長くなったことで双頭の怪獣のような姿となった。
上半身は緑から黒に代わり、背中にはマントのように二股に長く伸びた。
メガシンカによって辛みがパワーアップし、またネクタイのようについている唐辛子のような部分を戦闘ではそれを振り回してぶん殴るというシュールな攻撃手段を取るようになった。

種族値は攻撃と特攻に+30・防御と特防に+20。
良くも悪くもスコヴィランの両刀アタッカーとしての個性を残したまま、種族値が引き上げられている。

なお、『Z-A』では「フレアドライブ」「げきりん」「かみなりのキバ」などを新規習得している一方、特殊技は相も変わらず一致技全振り仕様。


Pokémon Champions』で与えられた特性は新規の専用特性「とびだすハバネロ」。
効果は攻撃してきた相手をやけど状態にするもの。
いかにも「ほのおのからだ」のような特性に見えるがなんとこの特性、相手の攻撃全てに反応すると言う類を見ない効果となっている。
連続攻撃技に対しても1発目の時点で反応するため、2発目からの攻撃はやけどで威力半減である。
自分が相手の攻撃でひんしになったとしても、置き土産として相手を火傷させることができ、圧をかけられるのは大きな強みだろう。

なお、「攻撃全てに判定する」以外の仕様は他の接触判定系特性と同様であり
相手がみがわり状態でも発動し、自身が「まもる」を使ったりみがわり状態の時は発動しない。

くさタイプと言う事もあり「ギガドレイン」「やどりぎのタネ」など耐久戦向けの技は一通り覚えるため
ある程度やけどを撒く試行回数は稼げるのがありがたい。
少しコンセプトこそ変わるものの、物理受けのような立ち回りもそれなりに可能。


欠点はスコヴィラン特有の弱み自体はほとんど解決されていないこと。
『Z-A』で入手した技こそほとんど残ったなぜか「げきりん」は没収されたとは言え
物理技はほとんど一致技が「フレアドライブ」に依存するため居座りに向かず特性と嚙み合いが悪く、
特殊技は相も変わらず一致全振りのままと言う困った仕様のまま。
ほのおやドラゴンに弱いと言う欠点も全く解決されていない。本当になんで「げきりん」没収したんだ
特にほのおタイプはやけどしないため、特性も機能しないなど散々な相手。「じだんだ」で頑張るのはさすがにきつい*2

また、あまり耐久向けとは言えない種族値と特性のバッティングも悩ましい。
物理に関しては「とびだすハバネロ」のやけどで強引に誤魔化す事は可能だが、特殊は干渉できる技すらないためかなりしんどい。
一応、メガシンカ前の特性「ムラっけ」でどうにかする方法はあるが、それはそれで交代が許されなくなるため、ほのおタイプが目の前に出てくると頑張ってお茶を濁すか、積みは諦めて逃げるしかなくなる。


総評すると、独自のタイプと専用特性によって、他のポケモンにはない独特な立ち位置を確保しているポケモン。
相性差が非常に激しくピーキーな性能ではあるものの、確定やけどという強烈な個性を持つため、
単純な上位互換・下位互換には収まらない独自性を持っている。
むしろ、この性能だからこそこの特性が許されたと言うべきか。


「Champions」リリース当初から主にダブルバトルで活躍。
というのも、元々スコヴィランが覚える攻撃誘導技「いかりのこな」と「とびだすハバネロ」の相性が抜群に良く、スコヴィランを殴る気が無くても火傷をまき散らされる為やけど覚悟で突っ込むかスコヴィランを倒すまで動けないか、の厄介な二択を強いてくるのである。
本来「いかりのこな」の対策であるはずの範囲技に巻き込んでも「ねこだまし」で止めようとしても結局火傷する為対処が非常に難しく、かといって殴らなければ「やどりぎのタネ」を撒き散らして延々と場に居座り続ける為下手すると一匹で複数匹を足止めしてしまうような凶悪な圧力を有する。
環境最強格のメガリザードンYには火傷も効かず炎技で押し切られる為流石に苦手としているが、特性が分かっていても刺さらない相手は非常に少ないため使用率に囚われない強さを有しているといえる。

生来の数値の低さからシングルバトルでの評価は遅れたもののメガメタグロスが解禁されたシーズンM-Bでは、独特なタイプのおかげでメタグロスやその取り巻きのカバルドンアシレーヌに強いことから少し注目された。

■余談

  • モチーフ
モチーフは辛い唐辛子として有名な「ハバネロ」だろう。また、「ウルトラセブン」の双頭怪獣パンドンがモデルという説もある。
ほのおタイプが入っているのは、辛い物を食べた時の漫画的表現で火を吹く描写が多いからだと思われる。
ちなみに、カプサイジの方は成熟前のハバネロがモチーフ。名前の由来から察するに通園帽子をかぶり、スモックを着た幼稚園児もモチーフだと思われる。

  • 由来
名前の由来は、カプサイジが辛味成分の「カプサイシン」と幼児の年齢を数える際の「○歳児」、スコヴィランが辛さの指標を示す「スコヴィル値」と凶悪な面構えから悪役を意味する「ヴィラン」を合わせたものだと思われる。なお、名前に「ヴィ」が入る初のポケモンである

  • 地中海とトウガラシ
パルデア地方のモデルである地中海でもトウガラシはメジャーな食品である。
トウガラシを用いた料理文化は多様に発達しているし、軒先にこれらやニンニクをぶら下げて保管しておくというのは地中海の片田舎でよく見かける風物詩的光景になっている。
特に文化が多様なのはスペイン料理。これは、ヨーロッパで初めてトウガラシが持ち込まれたのが同国であることに由来している。(探検家クリストファー・コロンブスが原産地のアメリカ大陸から持ち帰ったのがはじまり)

ところで、ペパーがスコヴィランを繰り出す際に「このへんで捕まえたスコヴィラン!ピリッとホットに活躍してくれ!」と述べているが、
上述の経歴のとおり、トウガラシはアメリカ大陸発見後に広まった食材であるため、地中海料理の食材の中では比較的歴史の浅い、言わば新参の部類である。
そういったところに「捕まえたて」という話がかかっている……のかもしれない。

  • 外部作品で容姿が似たモンスター
その2色の野菜が連なったような容姿から、『ドラゴンクエストシリーズ』のモンスターである「くしざしツインズ*3」を連想したプレイヤーも多かった模様。



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最終更新:2026年08月17日 17:29

*1 似たような事例に「みずのいし」を使うルンパッパがいるが、あちらは進化前からみずタイプが入っているのでまだわかりやすいか。

*2 しかも、よりにもよってスコヴィランの命中不安物理技はどれも使いにくく、追加効果も狙いづらい

*3 顔の付いた2色のピーマンが串で貫かれているモンスター。