リククラゲ

登録日:2022/12/07 Wed 12:29:57
更新日:2025/01/25 Sat 13:28:52
所要時間:約 5 分で読めます





森の奥に 集団で 暮らす コロニーを 作る。 よそ者が 近寄ることを ひどく 嫌う。



10本の 触手で 絡みつき 養分を 吸い取って 苦しめる。 裾の ヒダは 珍味で 人気。



リククラゲは『ポケットモンスター』シリーズに登場するポケモンの一種である。



■データ


全国図鑑No.949
分類:きくらげポケモン
英語名:Toedscruel
高さ:1.9m
重さ:58.0kg
タマゴグループ:植物
性別比率:♂50%♀50%

タイプ:じめん/くさ

特性:きんしのちから(変化技を使用するとき、同じ優先度の行動の中で最後に行動するようになるが、相手の特性を無視する)

種族値
HP:80
攻撃:70
防御:65
特攻:80
特防:120
素早さ:100

合計:515

努力値:特防+2

進化:ノノクラゲ→リククラゲ(Lv30)


■概要

ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」にて初登場したポケモン。
名前にクラゲと名前についているが、彼等はクラゲではなく、キノコの一種である「キクラゲ」がモチーフのポケモン。

ノノクラゲ

進化前のノノクラゲは初代から登場しているくらげポケモンのメノクラゲに非常に似ているが、リージョンフォームとかではなく似ているだけの全く別のポケモン
ノノクラゲは体色が茶色で、メノクラゲでいう発光部分が黄色い模様になっている。
2本の触手は白くなっており、これで体を支えて時速50kmで走る。速ェ!*1
そんな身軽さ故か、メノクラゲと比較するとサイズは同じながら体重が10kg以上軽い。

ノノクラゲの身体から剥がれ落ちたヒラヒラな一部は歯応えがあって非常に美味であるという。
「来来来軒」という店では「ノノクラゲとキュウリの酢の物」というメニューがある。

リククラゲ

ノノクラゲが進化したリククラゲはドククラゲに酷似した姿をしており、頭部のカサが黒く、触手が黄色くなっている。また、ドククラゲの体にあった青い牙のような部分はタコ口になっており、まるで火星人のようなシルエットになっている。
その10本の触手で獲物を絡めとって養分を吸い取り、森の奥には一族が集団で暮らすコロニーを作り、よそ者が近づくことを嫌う。
ノノクラゲ同様、裾のヒダは珍味として人気があるとか。

ちなみにドククラゲときららが誇るJKベーシストよりも高さ・重さ共に増大している。
ただし、(恐らく)相似形で1.2倍も大型化している割に3kg程度しか変わらないので、比重で言えば同等か、むしろ進化前同様こちらの方が軽い可能性すらある。*2


■ゲームでのリククラゲ

進化前のノノクラゲは机の下とかではなく主に各地の木の周囲に野生で生息しているが、出現率は低く、こちらを見かけるとその2本の触手でスタコラサッサと逃げ出してしまう。その様子はなんともシュール。
また、リククラゲも一部の地域で野性として生息している。

トレーナーではアカデミーの先輩ペパーがレジェンドルートの「潜鋼のヌシ」戦で共闘する際にノノクラゲを繰り出す他、こちらとバトルする際にはリククラゲに進化した状態で使用してくる。
ラウドボーンのかえんほうしゃで焼き尽くそうとしたらその高い特防に耐えられ「だいちのちから」で返り討ちに遭うプレイヤーもいたりした模様。弱点以外のポケモンで挑んでも「キノコのほうし」を繰り出してくるので油断ならない。

ちなみにウミディグダディグダ一族とは違いメノクラゲ一族はパルデア地方には生息していない。


■対戦でのリククラゲ

タイプはドククラゲ一族とは対照的にドダイトス以来となるじめんとくさの複合タイプ
そしてステータスはドククラゲと全く同じ。やはりこの2種は何か関係があるのだろうか?

キノコもといキクラゲである為当然「キノコのほうし」を覚え、素早さはその中でもぶっちぎりの最速。
これにより、素早さ二桁種族値はまともに動けず環境の素早さラインがまたおかしい事に……
と、言う事になるのはさすがのゲーフリもわかっているのか、しっかりと強力な足枷をはめられている。

それがこの一族の専用特性「きんしのちから」。
なんと使用する変化技が全て後攻になってしまうという特性なのだ。
これにより最速のキノコのほうし使いどころか最遅のキノコのほうし使いと言う事になる。
ちなみにこの特性、優先度を変化させているわけではない為相手の優先度-1以下の技に対しては普通に先制できる。

当然ながら他の補助技も全てこの影響を受ける。
くさタイプである為かその種類は豊富で、「やどりぎのタネ」「ちょうはつ」「あやしいひかり」等の相手に干渉する技や両壁、積み技である「せいちょう」や「つぼをつく」と多彩。他の粉技も一通り揃っている。
意外な事に回復技は「ねむる」のみで「こうごうせい」等は覚えない。
キノコは光合成しないだろと言いたいところだがポケモンのキノコは揃いも揃って光合成できるので……

その代わり、自分の変化技を相手の特性を無視して当てる事ができるメリットがある。
例として「マジックミラー」「ミラクルスキン」「ぼうじん」「そうしょく」「おうごんのからだ」等。
但しあくまで無視できるのは技を当てる時に発揮する特性のみであり、状態異常にならない特性持ちに対しては技は通るものの即座に回復されてしまう。
当たり前だがくさタイプや「ぼうじんゴーグル」持ちに粉技が通る事もない。

ちなみにリククラゲの特性は隠れ特性含めてこれのみ。
その為、フルアタにでもしない限り嫌でもこの特性と向き合う必要がある。

現在はガスをまき散らすマタドガスと非常に相性がいい。特性が消えるので遠慮なく先制「キノコのほうし」をまき散らしてあっという間に場を制圧できる。ただし、やることがバレバレなのでそこだけが注意点。あと、出禁組が存在する環境ならまだしも、出禁組も揃った素早さインフレ環境では上から押さえつけられることもしばしば。

攻撃面で見てみると、特殊技は一致であるくさ・じめん技には困らない。
サブウェポンも「たたりめ」「ヘドロばくだん」「マジカルシャイン」「ラスターカノン」等幅が広い。
いざという時の「ミラーコート」も備えている。
一方で物理技のレパートリーは少々厳しく、くさ技はいいのだがじめん技が何もない。
サブウェポンも「はたきおとす」「こうそくスピン」「イカサマ」程度とはっきり言って狭く、物理アタッカーにはあまり向いていない。素直に特殊型として運用すべきであろう。

欠点は4倍弱点のこおりを始め、弱点4耐性3とはっきり言って全体的な耐性は良くない事。
ドククラゲの特徴を引き継いだ結果防御は脆く、あちらが覚える「とける(バリヤー)」も無い事から物理技が直撃すると割とあっさり落ちてしまう。先制技の「こおりのつぶて」でも割とガッツリ持っていかれる。
また、攻撃範囲がかなり偏りがちで一致技だとくさ・ひこう・むし相手で止められやすい。
いわ技を覚えるドダイトスと違い、こちらはどく技で対抗できるくさ相手はともかく対ひこう・むしは有効打に欠ける。

テラスタイプは一致技が通りにくい相手に対抗するいわか、ほのお以外の耐性を持たせるはがねがお勧め。

ちなみにドククラゲが剣盾で覚えられなかった「どくどく」「アシッドボム」「どくびし」も覚えられる。
パルデアの皆さんの胃が心配である

そんな後輩の活躍をすっごい目で見ていたドククラゲだったが、その後DLC後編で復帰した際に、晴れてこの3点セットを再習得している。よかったねドククラゲ。

また、なぜかLv15にもなって「たいあたり」を覚えると言うコイキングみたいな妙な特徴も持つ。

■余談

  • 名前の由来はノノクラゲが「野のクラゲ」リククラゲが「陸クラゲ」だと思われる。…更に元ネタを辿ると、メノクラゲ共々『ねじ式』の「メメクラゲ」であるが。

  • モチーフのキクラゲ(木耳)はクラゲとは全く関係ないキノコの一種で、とんこつラーメンや中華料理によく入っているのでお馴染み。キノコは嫌いだがキクラゲだけは平気という人も多いことだろう。
    • 英語名は「Toadstool(毒キノコ)」に「cruel(残酷)」をかけたものと思われるが、一般的にToadstoolはベニテングタケのようなテンプレなキノコを指すので、コイツにToadstoolの要素はあまりない。…よくよく考えると、キクラゲは英語で「Wood ear」「Jelly ear」「Judas's ear」、フランス語で「Oreille-de-Judas」、ドイツ語で「Judasohr」、スペイン語で「Oreja de Judas」でありどの名前にもクラゲ要素はカケラもない全部ユダの耳じゃねーかよ なので国によってはなんでコイツがクラゲの姿をしているのだろう?とかなり謎に受け止められていると思われる。翻訳班も苦労しただろう

  • 同世代にディグダの姿に収斂進化したと思われるウミディグダが登場している。
    ノノクラゲ・リククラゲはこの2種以上に生態や生息する環境が全く異なるので、本当に偶然の他人の空似であると思われる。
    ただ、現実のクラゲもポリプと呼ばれる植物のように何かに固着する時期が存在するなどキノコっぽい生態を持っていたりする。



追記・修正は触手で走り回ってからお願いします。

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最終更新:2025年01月25日 13:28

*1 参考までに、ウサイン・ボルトが100m走で世界記録を樹立した時のタイム9.58秒は時速換算で37.5km/h程度。瞬間最高速度に絞っても44.7km/hと、どう足掻いても50km台には届かない。ノノクラゲの加速度やトップスピードを維持できる距離は不明だが、生身の人間が追い付く事はまず無理だろう。

*2 仮に高さだけでなく横幅なども完全に相似形になっていると仮定した場合、体積は1.2倍の3乗で約1.7倍。比重が同じだとすると90kg以上の重さになるはずなのである。そのため、リククラゲは比重が著しく軽いか、体内に空洞があるなど構造的に軽量化されている可能性が高い。