かたやぶり(ポケモン)

登録日:2012/01/12 Thu 00:38:36
更新日:2025/11/19 Wed 02:38:48NEW!
所要時間:約 4 分で読めます





無理を通して道理を蹴っ飛ばす!

そんな道理、私の無理でこじ開ける!

道だとォ!?道なんてものはなぁ、俺様の通った後に出来るモンだッ!!


かたやぶりはポケットモンスターシリーズのポケモンが持つ特性
第四世代のズガイドス、ラムパルドの登場と共に追加された。


◆所持ポケモン



隠れ特性


メガシンカ


◆同様の特性を持つポケモン


◆同様の効果を持つ技

  • メテオドライブ/サンシャインスマッシャー
  • シャドーレイ/ムーンライトブラスター
  • フォトンゲイザー/てんこがすめつぼうのひかり
  • キョダイコランダ
  • キョダイカキュウ
  • キョダイソゲキ

効果は「相手の特性を無視して技を出せる」

字にするとこれだけであり、なんか大したことなさそうである。
実際、思うように働かないことも少なくない。
だが、特定の特性を持つポケモンにはその威力を見せる。


◆主に効果を発揮できる特性


『ふゆう』持ちポケモンには、ゲンガーマタドガスロトムドータクンシビルドンなど相性上じめんタイプが弱点のものが多い。
更に『かたやぶり』持ちの多くはじめんタイプの技を使える物が多い。
彼らに「じしん」を放てるのは大きい。
『かたやぶり』ポケモンの中で一致で「じしん」を放てるものは現時点ではモグリューとドリュウズのみ。


  • 『ふしぎなまもり』
というかヌケニン
ノーマルかくとう技でもなければ簡単に当てて倒せる。
…しかし『かたやぶり』ポケモンの多くはそれぞれいわ技を覚えるので、ありがたみは薄い。
また「ダイロック」の追加効果で砂嵐が発生したソード・シールドでも落ちやすかった。

第五世代以降、きあいのタスキ効果が追加されたがんじょう。しかし『かたやぶり』持ちならそれを無視して一撃KOに陥れることができる。

ココドラ「俺は頑丈の主人公!貴様なんぞに負ける気がしない!」

プチッ

オノノクス「今なんか踏んだか?」
ラムパルド「さあ?」

ココドラ「うわああああ!頑丈なのに一撃でやられたああ!!

さらにもともとの効果である一撃必殺技無効も無視できる。


  • 『シェルアーマー』『カブトアーマー』
絶対に急所に当たらないという効果を無視できるため、壁や積み技で防御を強化してくるポケモンに強い。
特に「やまあらし」を覚えるナゲキやゴロンダは相手の防御強化を確実に無視して攻撃を叩き込めた。
メガヤドランやキョダイラプラスなどが気になる時に刺さってくれる。

  • 『てんねん』
ヌオーピクシー等が所持。作品を追うごとにてんねん持ちの強豪は増えてきている。
相手の能力変化を無視する効果だが、『かたやぶり』は「能力変化を無視する」効果を無力化するため、積み技が無駄にならずに済む。

ドリュウズ「つるぎのまい!」

ピクシー「私の特性はてんねん。積み技は通用しませんよー」

ドリュウズ「それはどうかな?」

ドリュウズ の スマートホーン!(しっかりダメージ2倍)

ピクシー「そんな……!てんねんが通用しないなんて……!」 こうかはばつぐんだ!


  • 『マルチスケイル』
カイリュールギアが該当。
特に前者は第五世代で圧倒的なタイマン性能を得たことから猛威を振るったが、素早さでも勝るオノノクスの前ではカタなし。
ただし後者は禁止級だけあって素の耐久数値もぶっ壊れであり、『かたやぶり』勢ではホワイトキュレムくらいしかまともに相手にできそうにない。


  • 『じょおうのいげん』
  • 『ビビッドボディ』
  • 『テイルアーマー』
アマージョハギギシリリキキリンが所持。
先制技を無効化する特性だが、『かたやぶり』があればそれを無視して先制技を放てる。
あと少しのところで耐えられたところに特性を貫通して先制技を打てるのは大きいが、そもそも先制技を覚えないポケモンもそこそこいる上、覚えるポケモンも技スペースの関係で先制技を採用しないケースもあるため、対面時に恩恵を受ける機会が少ないのが難点。


  • 『ばけのかわ』
というかミミッキュ。本来なら一発目の攻撃は無効化されるが、『かたやぶり』なら一発目から攻撃を当てられる。ただしばれたすがたにできない。

  • 『おうごんのからだ』
というかサーフゴー。本来なら変化技は通らないが、『かたやぶり』なら変化技を通せる。ちなみにおうごんのからだは状態異常にならない特性ではないので「でんじは」でまひや「キノコのほうし」でねむりを入れることが可能。

他にも無視できるのは『ふしぎなうろこ』や『ハードロック』や『ファーコート』などのダメージ緩和系効果、
さらに『もらいび』や『ちょすい』、『でんきエンジン』や『そうしょく』などの特定タイプを吸収・無効化するもの。
ダメージ緩和系は倒しきれる範囲が広がるので有用。特定タイプ無効化系は相性上そのタイプの技に強かったりなどするため、補助技込みでないと厳しいか。

さらに『クリアボディ』や『かいりきバサミ』などの能力変化対策効果、『マジックミラー』などの変化技に対するカウンター効果も対象になる。
『かたやぶり』持ちはもっぱらアタッカー役なのであまり意味がないが、奇をてらう時には役に立つ。

分かりやすく言えば、「浮いてようがバリアがあろうが相手の体質を突き破って本体にカチ込む」のが『かたやぶり』という特性である。

◆かたやぶりの欠点


良い点ばかりでもなく、かたぶりでも破れないものはある。
無効化できるのはあくまで特性のみ。『ふうせん』や『きあいのタスキ』など特性と同様の持ち物や『サイコフィールド』等、場に作用する系統の効果は無効化できない。

文字通り「相手の特性を無視する点」であり、相手が特性に依存しないポケモンであった場合は『かたやぶり』の寵愛を受けれず、かたなしになってしまうことである。
さらにソルガレオルナアーラネクロズマネッコアラ専用特性貫通できない
特性のない状態で戦うのと同じで非常に苦しい戦いを強いられてしまうことだろう。

特性ごとの話でも、例えばミミッキュの項で述べた『ばけのかわ』は倒しきれなくてもばれたすがたにならず、後続に負担が残る可能性がある。
『もふもふ』はほのお技が2倍ダメージになる効果も無効化してしまう
なので、ゴロンダ辺りで「ほのおのパンチ」をぶち込んでもダメージは倍化したりしない。

『じゅうなん』などの状態異常にならない特性の場合は、最初は通るものの直後に回復してしまう。

無効化できるのは「技を受ける時に発動する特性」だけで、「ふくつのこころ」「こんじょう」「攻撃する側に効果がある特製全般」など技を受けた後に効果が現れるものは無効化できない。
これらに接触技を出せば、ミイラになるので間違えないように。また能力強化も働く。
アニメではヒョウタのズガイドスがピカチュウの『せいでんき』を無効化していたが、アニメポケモンではよくある事。そもそも発動する確率は低いが…


ダブルバトルだと味方の『ふゆう』や『テレパシー』などを無視して巻き込んでしまうのと、フィールドが張られている間に特性『ふゆう』のポケモンにも地面に足を着けているポケモンに及ぶ効果が発動してしまう。
(例として「ミストフィールド」が張られている時に特性『ふゆう』のポケモンに「どくどく」を放った場合、『かたやぶり』の効果で『ふゆう』を無視してしまいミストフィールドに守られてしまう)
このように自軍にとって有利な特性を貫いてしまう点も『かたやぶり』の欠点ともいえる。

また場に出た瞬間に『かたやぶり』のアナウンスが表示されるため、一瞬で特性がバレる。
特性表示を利用して素早さ順が分かるメリットもあるのだが、逆にこちらが『こだわりスカーフ』を持っている場合も特性の表示順でスカーフの有無が見破られてしまうため場合によっては枷になることもある。

この他、禁止級を除けばほぼ物理アタッカー寄りで、特殊はイダイドウ(♀)かメガデンリュウ程度なのも欠点。
上述したように出したらバレてしまうことも相まって、やけどや『いかく』などの典型的な物理対策がそのまま9割の『かたやぶり』持ちに対する対策になり、対処されやすい。

第9世代で登場したアイテム「とくせいガード」は明確なメタとなる。このアイテムは特性を変える技・特性だけでなく、『かたやぶり』による特性無視も許さないのだ。
実際に持ち出されるケースは少ないものの、『かたやぶり』持ちに明確な仮想敵がいるなら話は変わるだろう。運用例として、特性もらいびを保護することで対オーガポン(かまどのめん)戦を優位に回すヒードランなどがある。



オノノクス「こいよヌケニン、ふしぎなまもりなんか捨ててかかって来い!!」


ヌケニン「特性なんて必要ねー。へへへへふしぎなまもりにはもう用はねー!誰がてめーなんか、てめーなんか恐かねぇ!!野郎、ぶっ殺してやらぁ!!」 


ドリュウズ「喰らえ、じしん! 相棒はテレパシーとふゆうだから当たらないはずだぜ!」


ディアルガ、シビルドン「当たってる当たってる!」 効果は抜群だ!


ドリュウズ「あれっ」





追記・修正は相手の特性を貫通しながらお願いします。

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最終更新:2025年11月19日 02:38

*1 ただし適用されるのは変化技のみ