シーキングザパール(ウマ娘 プリティーダービー)

登録日:2023/02/03 Fri 23:46:27
更新日:2023/03/22 Wed 01:31:11
所要時間:約 31 分で読めます





世界は可能性に満ちている!そう、真珠のような私みたいに!

シーキングザパールとは、『ウマ娘 プリティーダービー』の登場キャラクターである。
CV:福原綾香



◆プロフィール

キャッチコピー:挑めよ世界!不可能をパールにするお姉さん
誕生日:4月16日
身長:168cm
体重:世界的に完璧
スリーサイズ:B91・W57・H87
靴のサイズ:左右ともに24.5
学年:高等部
所属寮:栗東寮
得意なこと:パントマイム、プレゼン
苦手なこと:うがい
耳のこと:様々な言語の意味を感覚で理解できる
尻尾のこと:海外で披露できるよう尻尾習字を習得済み
家族のこと:家族でお揃いのサングラスを持っている
ヒミツ:①天気が悪いとちょっとだけ声が小さくなる / ②駅弁の中身を見ただけでどこのものか当てられる
自己紹介:ほーっほっほっほ!シーキングザパールよ!知ってる?世界は可能性に満ちているの。私がそれを証明してみせるわ!



真珠のきらめき

誰も見たことない
輝きを探し出して
胸に飾ろう

たとえば海の底に眠る
人魚の涙
あるいは潮に流された
月のしずく

その光のかけらは
私の胸でこそ
明るくきらめくはずだ

≪「名ウマ娘の肖像」2019年NHKマイルカップ≫


◆概要

日本調教馬として初めてヨーロッパのG1競走モーリス・ド・ゲスト賞を制した、97年NHKマイルカップ馬のシーキングザパールがモチーフのウマ娘
赤縁のサングラスを常に頭にかけており、ぶっちゃけ学生には見えない大人の色気あふれるアメリカからの帰国子女。とにかく明るく自信に満ち溢れ、ポジティブかつアクティブで常に輝いている存在。英語が混じった日本語を話すが実はあまり英語は話せない*1その代わり、ボディランゲージと所謂出川イングリッシュ*2でなんとかやり過ごしている。
生まれも育ちもアメリカなタイキシャトルとの会話ではそれが如実に出ている。
しかし、そんな彼女の言動や行動は全てがふざけているわけではなく、自身の周囲の意見を聞き、落ち込んでいる場合は関係者にもフォローを促すよう配慮するなど、面倒見がよく、優しい性格である。
そんな彼女は「私は国内に留まる器じゃないの!」と豪語しており、海外進出を目標としている。
また弁当が趣味かつ好物であり、デパ地下などで全国の弁当が集まるフェアなどでは食べ比べをしている。*3

上記のようにいつも愉快で優しい一見ネタキャラのパールさんだが、一方でウマ娘の辿る決められた運命、即ち我々の世界における「史実」を(明文化こそできないものの)かなり明確に認識しているフシがあり、「史実で出走していない桜花賞への出走に強い違和感を覚える」といった描写を始め、育成シナリオ全体でもその辺りが大きなキモとなっている。
先行実装組でもテイエムオペラオーのシナリオなどで示唆的に描かれる事はあったが、それよりもかなり直球で「運命」に踏み込んだ、作品世界観の考察的にもかなり重要な資質を持ったウマ娘でもあるのだ。


◆漫画での活躍

うまよん

出番は少なめだが、その中でもインパクトは強い。
中でも、バレンタインチョコ品評会(メジロマックイーンゴールドシップが審査員)では全身にチョコを塗ってきた(さすがに水着の上からだが)。
その他にもデンジャラスビューティーマスクと名乗ってエルコンドルパサーとプロレスを演じるなど、各所で存在感を放っていた。さすがパールである。

◆アプリ版での活躍

性能

バ場 芝:A ダート:F
距離 短距離:A マイル:A 中距離:E 長距離:G
脚質 逃げ:C 先行:A 差し:A 追込:B

2022年9月20日にピックアップガチャより☆3「Rocket☆Star」として実装。
NHKマイルカップを制したことを反映しマイルの適正がA、さらに海外G1であるモーリス・ド・ゲスト賞を制し、国内の短距離G1高松宮記念、スプリンターズステークスでも全て入着したことで短距離の適正もAとなっている。
反面、中距離はまだ補正できるE、長距離はGと完全にスプリンター、マイラーとして運用することを前提とした適正となっている。
全冠狙いでもない限りは無理して出す必要はないだろう。
脚質は逃げC、先行と差しがAに加え追込もBとなっており、マヤノトップガンほどではないがかなりの脚質適正の広さを持っている。
逃げ育成をしても安定感があっていいが、後述の固有スキルを考えると逃げ以外での育成が望ましい。

[Rocket☆Star]

スターまみれのパール…ソークール!

画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[Rocket☆Star]シーキングザパール」勝負服
© Cygames・JRA

馬主であった植中昌子氏の白星散赤袖をモチーフとしたオフショルダーのドレス。赤を主体とし、へそ出しルック、白地に赤のラインが入ったスカート、そしてパール自身がこだわったという両胸に大きな星があしらわれている。これは決してふざけたデザインではなく、元の勝負服でも胸の位置に星が来るようになっている。*4
そして彼女の名にもあるとおり、真珠のアクセサリーを各所に身に着けている。
左足には史実で着けていた赤のバンテージを意識してか、馬具をモチーフとした赤のベルトを巻き、ハイヒールのビーチサンダルを履いている、と、隠すべきところは隠しているが全体的に露出は大きめ。
直前に来たユキノビジンが大幅に変更されたため、シーキングザパールも変更が懸念されていたが、久々に原案そのままに採用されることになった。

ステータス成長率はスピード+10%、賢さ+20%。
初期値ではスピード、パワーがとても高く、根性と賢さもなかなか。
ただしスタミナが☆3で65、☆5にしても79ととても低く、補正もないため非常に不安が残る。マイラーとして育成する場合は初期スタミナアップのあるサポカが組めるなら優先して組みたいところである。
短距離、マイルで有効なスキルである「負けん気」や「短距離直線○」を所持しており、覚醒Lv3で「紫電一閃」(「短距離直線○」上位スキル) 、Lv5で「姉御肌」(「負けん気」上位スキル)を習得可能になる。
総じて短距離、マイルでの最終直線で捲って差しきることを目的としたスキル構成を自前で用意できる。
二つ名や全冠狙いでもなければ問題なく強くなる可能性を秘めているが、強いて言うならば加速スキルがないのがネックか。
2周年アップデートによって実装された進化スキルでは、一定の条件を満たせば「紫電一閃」が「世界を貫く至高の輝き*5」、「姉御肌」が「パール流ダンスバトル*6」となる。
進化するとそれぞれ速度が上昇するのもあるが、短距離、マイルどちらでも発動が可能になったのが一番の強み。条件さえ満たせばマイルで「紫電一閃」を短距離で「姉御肌」の上位互換を発動できると考えればその凄さがわかるだろう。
距離適性因子を気にすることなく育成することもできるため、その面でも優秀である。



眠れる真珠が目を覚ます…うふん♪


この私が、世界中に見せてあげる――


ン~!ポッシブル!!

画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[Rocket☆Star]シーキングザパール 固有スキル発動」
© Cygames・JRA


固有スキルは「I'm Possible」。
発動条件と効果は「残り200m地点で先頭ではないとき先頭から4バ身以内だと速度を上げる。2バ身以内にいる場合はすごく上げる」となっている。
スキル名は不可能を意味する"Impossible"と引っ掛けており、GI勝利時セリフからすると「私に不可能はない」と真逆の意味に変換させることが込められていると思われる。
先頭との距離によって発動効果が異なるが、後方からの追い上げ時に非常に頼りになるスキルとなっており、逃げ以外では問題なく発動可能。
オグリキャップサトノダイヤモンドの固有スキルと比較すると似てはいるが、発動条件が明確になっている。
史実でのNHKマイルカップで見せた中団からの追い抜きを再現したスキルとなっており、先行、もしくは差しだと特に大きな効果を得られるだろう。
パールの高い賢さもあって不発に終わる可能性も低く、継承でも逃げウマ以外では腐りにくい優秀な部類に入るスキルである。

だが話題を攫ったのは中身ではなく、そのスキル演出
発動開始からロケット噴射でぶっ飛ぶ真珠貝、そして貝の中から現れて絵画「ヴィーナスの誕生」を髣髴とさせるポーズを取るパール。
さらに手にしていた特大の真珠を上空に放り投げたかと思えばそれが銀河に変わり、銀河をバックに決めポーズをする。
パールのキャラをこれでもかと体現したかのような演出である。
意味がわからない?いや、ほんとにその通りなんだって。
正月オペラオー以来の超ギャグ演出である。
しかしこんなんでも真面目な元ネタがあり、パリの競馬専門紙"ParisTurf"で、モーリス・ド・ゲスト賞勝利を伝える一面見出しが「ロケット弾、その名はシーキングザパール」だったことがロケット噴射する真珠貝の元になっている。


ほら、証明できたでしょう?
世界は可能性に満ちているのよ!

固有二つ名は「真珠の煌めき」。
取得条件は「桜花賞・NHKマイルC・オークス・秋華賞・高松宮記念・スプリンターズS(シニア級)を勝利」。
外国産馬のため出られなかった牝馬三冠を含め、史実で出走した各G1で全て勝利することが求められる。短距離G1は育成目標な上にステータスが仕上がってきているころなのでそこまで苦労することはないはず。
最大の壁は中距離の初期適性Eでチャレンジしなければならないオークスと秋華賞。目標にもなっていないので出し忘れにも注意。まだ長距離ほど絶望的ではないため、しっかり因子継承でAに持ち込めれば可能性は高くなる。
ただし、その場合はある程度のスタミナも必要になるため、初期スタミナボーナスのあるサポカやスタミナ因子で補強することをお忘れなく。

サポートカード

サポートカードは2021年5月17日に汎用R・根性SR【世界の真珠、その名は】、2022年4月28日にスピードSSR【そのエールは世界を変えた】が実装されている。
持っているスキルは全体的に短距離・マイルに寄っている純スプリンター。

SR【世界の真珠、その名は】

得意トレーニングは根性。固有効果は「友情ボーナスと初期絆ゲージアップ」。
高い友情ボーナスと初期絆ゲージアップがあり、最大まで強化すると友情ボーナス35%、初期絆ゲージ30と早い段階から友情トレーニングを発動させやすくなる。
得意率も50%と十分に高く、根性育成をするならば視野に入る。
このカードの連続イベントは最終イベントまで進めば「ギアシフト」のスキルヒントを獲得できる。

しかしながらよく話題に挙がるのは編成外でイベントが発生した場合。SR連続イベントの1回目の効果量がとても大きく、野良で登場した場合の恩恵が大きいのである。
選択肢上ならばやる気が1段階上昇し「ラッキーセブン」のスキルヒント、真ん中はパワーと根性がそれぞれ+10、下の場合は体力+30(ただし編成している場合はこれを選ぶとイベント打ち切り)と、どれを選んでも腐らないようになっている。
もし編成外で発生したならば、そのときの状況に応じて選択肢を選ぼう。特に体力回復は育成時には非常にありがたい。
誰が呼んだかふしぎなおどりをするパール

SSR【そのエールは世界を変えた】

得意トレーニングはスピード。固有効果は「体力最大値が高いほど、トレーニング効果アップ(最大20%・最大値4ごとに4%)」。
金スキルは「大胆不敵(「恐れぬ心」の上位スキル)」のスキルヒントを確定で獲得できる。
最大値を伸ばすサポカで有名なのといえば、ライトハローや【召しませふぁーすとBite!】ヒシアケボノがあるが、ヒシアケボノの場合スプリンターなので相性がいいのも○。
友情ボーナス30%も同時に持っている上、得意率65%もあるためスピードの値がしっかり伸びていく出力を秘めている。
もちろん体力を120にするためにはパール以外にも体力UPイベント持ちをしっかり組みこむ必要があるが、その見返りは非常に大きく、上振れ時にはとんでもないステータスになっている可能性も秘めている。

個別ストーリー

多くの原石が集うトレセン学園の中でも一際輝くパール。
幼いころから世界を転々とし、その最中でいろいろなものに触れ、世界を舞台に羽ばたくことを目標としたパールは模擬レースでも他を圧倒。
最短でG1も狙えるような逸材には常にスカウトが止まなかった。
トレーナーも同じくスカウトするが、「可能性」を問い詰められると口ごもってしまい、契約することはできなかった。
しかし、同じくアメリカ生まれにして同期のタイキシャトルを含めた模擬レースでは雨、不良バ場に加え、1800mとあまり得意ではない距離、パール自身の気が乗らなかったことで大敗してしまう。
それまで評判がよかったはずだが、この気分屋…つまり気性難であるということはスカウトすることにおいて大きなマイナス点となり、スカウトはタイキシャトルのほうに殺到した。
しかし、レース後誰もいないレース場に立ち寄ったトレーナーがふと見つけたときのパールは、決して気性難という一言が当てはまるようには思えない表情で自身のレースを振り返っていた。

同室のカワカミプリンセスにも聞いてみたが、大きな進展は得られず。
パールのことが気にかかっていたトレーナーだったが、その道中で再びパールの模擬レースに遭遇。
そこでパールはなんとスタート早々に横っ跳びをしたのだ。
結果は3着。大外で不利な状況だったが、結果としていい方向に向かったようだ。
しかし、なぜ横っ跳びをしたかを本人に聞くと、弁当の広告を聞いたから、という想像もつかないものだった。
これには他のトレーナーたちも困惑。一体なにがパールの本性なのだろうか。

そしてそれを聞いていたトレーナーはパールのことも気になるが次第に弁当のことが気になりだしてしまい、気づけば休日のデパート地下の弁当売り場に足を運んでいた。
だが、偶然にも弁当を求めていたパールにも遭遇。図らずも夕食を共にすることになった。
そこで思い切って真実をパールから聞いてみることにした。


……レースで横っ跳びをしたのはなぜ?

横っ跳び? ああ、あの模擬レースのことね。
理由は話したでしょう?
お弁当屋さんの声に惹かれたからって。

――本当は?

……………………。
フフッ、ひと筋縄ではいかない子ね、貴方は。
でも……。

嫌いじゃないわ。そうね、じゃあ話してあげる。
――私の考え。食後のデザート代わりに少しだけ。

彼女の考えはこうだ。レースでは様々な悪条件が重なる場合がある。「大外枠」「出遅れ」「体当たり」などなど。
パールはそれらに遭遇した際に対処できるよう試していたのだ。横っ跳びもその一環だと。
パール自身は自分に才能があると自負してはいるが、それすなわち努力を怠るというわけではなく、自身の研鑽をし続けている。


なぜここまでするのか。それは――
この目で見てきた、世界中の夢を見られない人々の“絶望を取り払う”ことよ!

とある観光地のガイドのおばあさんに目玉となっている王宮を案内されたとき、「将来はこういう場所に住めるようなってほしい」と言われたが、反対にそのおばあさんは裏街の仮部屋住まい。夢を見ることさえ叶わない存在だと語った。
それ以外にも、生まれながらに才能を持ちながらも、産業のない国に生まれ、それを生かせずじまいな人もいたという。
この世界はハンデ戦。より多くのものをもってい人が勝つ。しかしそれでは到底納得できるものではない。
そんな世界であっても、チャレンジ精神を持っていけば追いつき、巻き返せる。
そしてパール自身がその希望となりたい、と。


世界は広いわ。励ましの言葉も通じないほどに。
その中で、たったひとつ、言葉の壁を越えて発信できるものがある。それは――

――レースよ。ただ走り、競い、勝利を目指す。この原初のスポーツを知らない国はどこにもない。
私があらゆる困難をはねのけて勝利する姿が中継されれば、それは世界共通のメッセージとなる。
私が走ることで、世界の大地はひとつにつながるの!六大陸が!全ての島々が!ポッシブルの虹がかかる!
これが――私が才能だけに頼らない理由。あえて不可能に挑む理由よ。
――アンダスタン?

パールが見たいもの、それすなわち、パールが見せたいものだった。
自身の輝きで世界に希望を与える。才能だけではない、その全てを持って証明すること。
トレーナーは彼女のことをようやく理解できた。


君の可能性を――世界中に見せてあげたい!

――可能性。今、可能性と言ったわね?
グーッド!いえ、パーフェクトよ、トレーナー!なら――
まずは現時点での可能性を見せてあげるわ。今の私がどこまでできるのかをね。

その後、タイキとの再戦の模擬レース。今度は打って変わって1200m、良バ場の晴れとなった。
今度はタイキを圧倒。まるで別人のようなスピードでぶっちぎる。


(条件はいつも同じじゃないわ。この世界では何が起きるかわからない。そして世界には――)
昨日の敗北すら新たな可能性に変えられる真珠がある!貴方のリズムはもう覚えたわ!
ハァァァァアアアアアア!!

パールはそのまま快勝すると、勢いそのままにトレーナーたちを振り切っていってしまった。
しばらく後、夏まつりの会場にて、アクセサリーの露店で呼び込みをするパールをようやく見つける。


さあ、オーダーを聞かせてちょうだい。貴方の人生を輝かせるのに必要なのは――
この“金のパール”と“銀のパール”どっち*7

パールの問いに対して、トレーナーの答えは決まっていた。


必要なのは、“シーキングザパール”だ

フフッ、グーッド!ナイスショッピング!
それじゃあ正式にコンビ結成といきましょう。
ねえ、貴方は今こう思ってるでしょ?『最高の真珠を見つけた』と。

ああ、もちろん。

その返事を聞いたパールは悪戯っぽく笑う。


フフ、でも残念ながら、それは違うわ。貴方が真珠を見つけたんじゃない。
見つけたのは――

私よ。私が貴方という真珠を見つけたの。
私自身を輝かせてくれるたったひとつの真珠を――
この広い世界の中で、ね。

育成シナリオ

こうしてトレーナーとパール、双方にとって運命の相手に巡り合ったところから彼女のトレセン学園でのストーリーが始まる。

育成シナリオではマイル、短距離G1を主軸に進行していく。
しっかりと鍛えていればパールの固有スキルの優秀さもあってそこまで苦労することはないだろう。
しかし、トレーナー諸君は気づいているだろう。元馬のシーキングザパールの代名詞ともいえる「モーリス・ド・ゲスト賞」をどうするか
海外G1は実装されておらず、メインシナリオ最終章においてエルコンドルパサーが凱旋門賞に挑んだことがあるのを描写された程度だと。
一体どうするのかと懸念されていたが……それはシニア級安田記念後に判明する。


ちなみに大きな話題には取り上げられてないが、ゴールドシップエイシンフラッシュゴールドシチーと同じくトレーニング制限イベントがある。
イベントが発生するとランダムでステータスが上昇するが、その上昇したステータス以外のトレーニングが行えなくなってしまう。フラッシュのようにやる気回復があるわけでもないし、体力が少ない場合で無理して挑むメリットもないので、状況に応じて行動しよう。

隠しイベントとして、芝マイルG1レース全て(マイルチャンピオンシップは連覇)勝利すると、パワーと根性が+20し、「マイル直線○」「マイルコーナー○」のスキルヒントを得られる。
パールを完全にマイラーとして育成する場合は狙って損はないだろう。


特殊実況はパールが唯一勝利した国内G1であるNHKマイルカップに設定されている。
代名詞ともいえるモーリス・ド・ゲスト賞は当時の映像にも実況がないため、国内G1であるこちらが優先されたのだろう。


関連キャラクター

同期にしてパール最大のライバル。人懐っこくいろいろとビッグサイズなアメリカンウマ娘。

史実でも共にフランスを制したが、当時はパールよりもタイキの方が注目されていた。
正直パールはおまけ扱い程度だったが、先にパールのほうがモーリス・ド・ゲスト賞を制したこともあって世間をどよめかせた。
その他にも安田記念やマイルチャンピオンシップなど、数多くの対戦経験があるが、タイキが出たレースで1着になることはなかった。

男性が苦手でクールながらも乙女なメジロ家のウマ娘。
キャラストーリー冒頭でも模擬レースで対戦をしたりと、かなり絡んでくる。
シナリオでも序盤のライバルとして立ちはだかる。

史実では新潟3歳ステークスで勝利しているが、阪神3歳牝馬ステークス*8にてリベンジをされている。

97年世代の同期。G1記念イラストなどで一緒に描かれることが多い。
二次創作などでも上記のタイキ、ドーベルと一緒に描かれることがある。

この中でメジロブライトはデイリー杯3歳ステークスにて対戦経験があり、パールが勝利している。

情熱溢れるラテン系ウマ娘。生まれはアメリカだがエルの育成シナリオでもたびたびパールが出てくるほか、うまよんでも上記の通りプロレスをしたり、ホーム画面でも「ラテンの素質がある」とパールと意気投合する場面も。
……ラテンの素質って何だ?

史実では1年後輩に当たり、渡仏経験があるほか、パールが制した翌年のNHKマイルカップ覇者という繋がりがある。

アメリカ生まれにして大和魂を持つウマ娘。
エルと一緒に行動するため、自然とパールと一緒になることも多いが、それを差し引いてもグラス自体が意外とノリがいいこともあってそのまま3人になるのも珍しくはない。

史実においてはともにアメリカ生まれであること、シーキングザパールが国内レースで最後に出走した安田記念の2着にグラスワンダーがいた。

ルームメイト。あまりにもパワフルすぎるお姫様ウマ娘。
カワカミのキャラをご存知ならわかると思うが、トレセン学園でも特に濃すぎるキャラクター性にあふれる部屋である。
加えてパールがカワカミとも仲がいいため、一緒にプリファイ鑑賞会もしている。

カワカミの育成シナリオではクラシック級エリザベス女王杯での一件以降、何もかもがうまくいかず、精神的に不安定になるカワカミを案じ、関係者に対して配慮を頼む、カワカミのトレーナーを通じて応援メッセージを送るなどしており、彼女の懐の深さとカワカミとの仲の良さがこの頃から強調されていた。

史実ではどちらもアメリカの種牡馬シアトルスルーを母父に持つ牝馬という繋がりがある。

  • ビコーペガサス
正義感溢れるちびっこヒーローなウマ娘。
ホーム画面会話の一つで、彼女のお気に入りである栄養戦隊キャロットマンについてパールから言及があり、当初は暇つぶしのつもりで鑑賞していたのだが、その裏にあるヒーローの哀しき宿命や正義と正義のぶつかり合いなどに魅了され、すっかりハマってしまったらしい。


◆余談

モチーフ元「シーキングザパール号」について


1994年4月16日、父シーキングザゴールド、母ページプルーフ*9の間にアメリカ・ヴァージニア州のレイジーレーンステーブルズにて誕生。翌年のセリにて買い手がつかず主取となっていたが、植中昌子氏に18万5000ドルで落札され、所有権が移った*10

4ヶ月ほどストーンファーム(サンデーサイレンスの生産牧場としても有名)にて預託された後、日本のノーザンファームで育成調教、栗東トレーニングセンターの佐々木晶三厩舎に入厩することに。
父馬の名前から連想で「シーキングザパール」(Seeking the Parl、真珠探し)と名づけられた。よく間違われがちだが、海の王の真珠(Sea King the Parl)ではない。*11

96年の7月、栗東での走りが評判される中、新馬戦にてデビュー。鞍上は後に主戦騎手となる武豊。1番人気に見事応え、2着と7馬身差で勝利する。
ところが、新潟3歳ステークスではスタート直後に大外に逸走、その後追い込みをするも3着に終わる。この後のインタビューにて武が「(逸走したのは)弁当を買いに行きよったんですよ」と語ったのは有名だが、それ以上に怖がりであり、気性に問題があるかもしれないと感じ取ったらしい。
しかし、その後のG2デイリー杯3歳ステークスでは後に天皇賞馬となるメジロブライトを含め圧倒、3歳芝1400mのレコードタイムを更新しての重賞初勝利を飾る。
その勢いのままG1・阪神3歳牝馬ステークスでは「荒れた馬場に嫌気が差したのか」と植中氏のコメントがあったように第4コーナーまで先行していたのを失速し、新潟3歳ステークスにて先着したメジロドーベルにリベンジされ、4着に終わった。
この2敗目によってシーキングザパールは「気性難」のイメージが付いてしまったが、武曰く「普段は暴れないし、噛み付かない、人懐っこいいい馬なのに、載ったら変身していた」という。
ともあれ、光るレースはしっかりとあり、4戦2勝といい結果を残して3歳シーズンを終える。

4歳からはシンザン記念で勝利した後に植中氏と佐々木厩舎の間でいざこざが起こり、森秀行厩舎へと移されることになる。
これまでの成績や見せてきた能力なら、桜花賞やオークスを春の目標にすることも十分現実的だったが、生憎当時の外国産馬はクラシック路線に出走することが認められていなかった。
そこで陣営側は、前年に新設されたG1のNHKマイルカップへの出走を目標とし、G3フラワーカップ、G2ニュージーランドトロフィー4歳ステークスと重賞を連勝。その勢いのまま本命馬として本番に臨む。
前半35秒0というスローペースの中、シーキングザパールは中位を維持し力を温存、最終直線で一気に先頭に踊り出る。3歳朝日杯ステークス*12王者マイネルマックスらを抑えG1初制覇となる。
夏を休養後、秋華賞を目標としていた陣営はその前哨戦としてローズステークスへ出走。
このレースでのライバルは桜花賞馬キョウエイマーチ。オークス馬となったメジロドーベル、NHKマイルを制したシーキングザパールと並び当時4才牝馬の「三強」の一角として数えられていた馬である。
それでも、シーキングザパールは単勝1.4倍という圧倒的な1番人気に支持された。ところが、直線で延びきれずにキョウエイマーチの逃げ切りを許し、3着に終わってしまった。
実はこの時、喘鳴症、つまり喉鳴りが発生しており、同レース中も残り400mは無呼吸で走っていたと推測された。これには陣営も治療を優先。秋華賞を断念し、手術を行った後全休となった。
驚くべきはそれが出ていたにもかかわらず馬券入りしていたということ。下手をすれば命に関わる症状のためあまり喜ばしくはないが、それでも万全ならば十分に勝利していた可能性はあったのである。やはりこの馬、只者ではない。

7ヶ月という長い休養の後、シーキングザパールは復帰戦としてG3シルクロードステークス(当時は4月開催)に出走。大きな負荷のかからないプール調教が主体だったということもあり、4番人気にとどまる。が、得意の末脚が炸裂しクビ差での勝利となる。
この勝利によってヨーロッパ遠征が決まった。
次に出走したのが高松宮記念(当時5月開催)。距離適正も申し分なく、可能性は十分にあったが、シーキングザパールが苦手とする稍重馬場で伸びきれず、4着。
続く安田記念も記録的な重馬場によって完全にペースを乱されてしまい、同じくヨーロッパ遠征が決まっていたタイキシャトルが勝利した影で10着に終わった。

シーキングザパールとタイキシャトルは偶然にもマイル距離を得意としていたが、陣営は今のままでは同じ距離ではタイキシャトルには勝てないと判断し、シーキングザパールに合う欧州G1はないかと探していた。そんな中で見つけたのが「モーリス・ド・ゲスト賞」である。
日本での知名度が低いこのG1への出走に至ったのにはいくつか理由があり、「森は前年のフランス遠征時に、ドージマムテキ*13をここで走らせようとして調べていたので知っていた。」「当初はジャック・ル・マロワ賞に出る予定だったがそこにタイキシャトルが出走表明をしたため回避した」「それなら1週早いこのG1で初の欧州G1制覇を狙おう」と、森調教師の狙いも含めたものだった。
そして現地調教でも徹底してシーキングザパールに気を使い、日本のウッドチップコースに近い状況のコースがあったニューマーケットのジェフ・ラグ厩舎で調教を行った。
森調教師曰く、「タイキシャトルやエルコンドルパサーのようなダートに強い馬なら距離が近いシャンティーを選んだが、ダートではシーキングザパールには合わない。その上そこまで強くないから完璧に仕上げなくては」とのこと。

そして迎えた「モーリス・ド・ゲスト賞」本番。シーキングザパールは5番人気に支持される。陣営はフランスの雨季での開催に馬場状態を懸念していたが、当日は幸運にも十数年振りの良馬場に恵まれた。
スタート早々に外へと逸れようとしたが武が抑え、内側をキープする。
全体がスローペースだったため、本来差し馬だったが押し出されるような形で今回は逃げ、先行とも取れる先団に位置する格好となった。ジムアンドトニック*14らを抑えたまま残り300mからラストスパート。そのまま見事に逃げ切った。
馬体の状態や適正、タイキシャトルとの対戦の回避、調教に至るまで全てに細心の注意を払ったことによって、シーキングザパールは日本競馬界の悲願である日本調教馬で初の欧州G1制覇を成し遂げた*15
この勝利は地元紙でも大きく取り上げられ、地元紙「パリチュルフ(ParisTurf)」では「ロケット弾、その名はシーキングザパール」、イギリスの「レーシング・ポスト」でも「日本の牝馬、歴史を作る」とその衝撃の大きさを世界に知らしめた。
このとき記録したシーキングザパールのレコードタイム1:14.70は2013年にムーンライトクラウドに破られるまで15年間にわたり保持された。
翌週のジャック・ル・マロワ賞では圧倒的1番人気に推されたタイキシャトルも優勝し、日本調教馬が揃って、しかも2週連続でのG1勝利はフランス中を驚かせ、「日本馬がノルマンディーに歴史的な上陸*16を果たした」という表現で報じた。
タイキシャトルは日本に帰国したが、シーキングザパールはそのまま残り、次走をムーラン・ド・ロンシャン賞に決めた。
しかし、前回とは打って変わって他の海外G1勝利馬が多数出走している、不良馬場、ペースを大きく乱されたなど、「全てが悪条件だった」と武を持ってして言わせたほどに不利が重なり、7頭中5着に終わった。

帰国後はマイルチャンピオンシップに出走。武が騎乗停止だったこともあり、このレースのみ河内洋が騎乗することに。
ところが、先行策が合わなかったのか直線で伸びきらず、タイキシャトルが2着に5馬身差という圧勝を見せ付けた影で8着に終わった。陣営はこのままでは終われないと思ったのか、当時は年末開催だったスプリンターズステークスにも出走することを決めた。このレースを持って引退するタイキシャトルの2番人気になったが、前走での影響も大きく、そのオッズはタイキシャトルが1.3倍、シーキングザパールが10.3倍となった。
今までタイキシャトルと比較されて常に下に見られてきたシーキングザパールだが、何とか一矢報いろうと追込策で勝負、先行していたタイキシャトルをゴール直前でかわした。
しかし、思わぬ伏兵マイネルラヴを捉えることはできず、2着に終わった。
タイキシャトルには勝つことはできたものの、ついぞ勝利をすることはできなかった。相撲に勝って勝負に負けるとはこのことか。
武自身も「力は出し切れたが、まさかもう1頭いるとは」「一番悔しかったレース」と振り返っている。

6歳になると突如としてアメリカ遠征に行くことに。
そこでサンタモニカハンデキャップ(現サンタモニカステークス、当時はG1)に出走するも、終始ペースを乱されてしまい4着に。
そのまま帰国し、次に出るのは前年にも出走した高松宮記念。好位置をキープし続け、パールにとって最高の状態でことが運び、最終直線で抜け出す。しかし、それ以上の勢いを持っていたのが98年シルクロードステークスで2着につけたマサラッキ*17。後方から一気にまくってきたマサラッキには及ばず、3頭による2番手争いをクビ差で制するに終わった。
なんとかもう1勝を、と陣営は安田記念にも出走。しかし、パールの得意な後方からまくってくる展開をもってしてもエアジハード、グラスワンダーを捉えることができず3着に入るのが精一杯だった。
この安田記念をもって日本での競争は最後となり、7月に中央競馬の登録を抹消、アメリカ・ニュージャージー州のジェイエフビーステーブルズにトレードされ、アメリカの競走馬として登録することになった。
同州アラン・ゴールドバーグ厩舎に入厩後、G3競走のノーブルダムセルハンデキャップに出走したが、騎手との相性がよくなかったのか1番人気に選ばれたにもかかわらず直線で失速、4着に。
続いてもG3ローレルダッシュステークスでも7着といい成績を残すことができず、このレース後に引退を発表。世界を駆けに駆けたシーキングザパールの旅路はここに終結した。
通算成績は21戦8勝(8-5-5-3)、「牡馬牝馬混合重賞で6勝した牝馬」という(当時の)JRA最多タイ記録を作っての引退となった。
通産獲得賞金は、中央競馬で4億7,414万4000円、フランスで500,000フラン、アメリカで18,774ドルとなった。

引退後はケンタッキー州のクレイボーンファームで繋養、繁殖牝馬となる。
初年度に生まれたストームキャット*18との仔シーキングザダイヤは日本の競走馬となり、ダート方面での活躍が目立った。G1勝利こそできなかったが、G1未勝利馬においてのG1競争2着9回は日本競走馬の中で最多である。また重賞5勝もしており、決して弱いわけではないが、「大勝負に弱いシルバーコレクター」という評価も。ちなみに生涯獲得賞金では中央競馬においてはシーキングザパールを超えているほか、日本のストームキャット産駒では最も稼いでいる。また、種牡馬入りもしたので少数ながら現在は産駒が走っている。
その後ダイヴ、シークンファインドとアメリカで活躍する競走馬を生み出していたが、更なる期待がなされていた矢先、2005年6月10日、当時繋養されていたレーンズエンドファームの放牧地で亡くなっているのが発見された。11歳だった。
詳しい死因は不明だが関係者によると、馬体の傷や暴れたような痕跡が見当たらず、落雷によるものだと推測されている。


モーリス・ド・ゲスト賞の扱いの元ネタとシナリオ構造


世界レベルの一致

彼女は、アイドルマスター シンデレラガールズに登場するキャラ、ヘレンとの共通点がやたら多い。
  • スリーサイズは全て誤差5センチ以内(身長に限ってはパールのほうが10センチほど高い)
  • 大人びた容姿とエキゾチックな美貌の持ち主
  • 帰国子女と海の向こう*26出身
  • 常に謎にハイテンションかつ自信家
  • 「世界」に強いこだわりを持ち、やたらと口にする
  • その言動に恥じない実力を持っている
  • ついでにパールの中の人はデレマスの看板キャラの一人渋谷凛役・福原綾香
と、異世界の競走馬と一緒に異世界のアイドルの魂が入ってしまったのではないかと言いたくなるレベル。
まあ、他にもでかすぎるヒシアケボノ(CV松嵜麗)といった例もあるので……。

ディス地球

パールを語る上で欠かせないものがもうひとつある。
それはキャラストーリー第一話にてパールが発した言葉とともに現れた…


画像出典:ウマ娘 プリティーダービー シーキングザパール ストーリー1話「世界はファビュラスでできている」
© Cygames・JRA


これよこれ……ディス地球!
この隅々まで見たことはあるかしら?

まさかの地球……の模型である。どこから取り出したんだソレ
実はこれも元ネタがあり、芸人にしてトレーナーのゴー☆ジャス氏の持ちネタである。
サポートカードのイベントで「レボリューション!」と発する場面があるなど前からささやかれてはいたが、今回のこのディス地球によってほぼ間違いないだろうとトレーナー間でも言われていた。
ちなみに氏もこの事に即座にツイッターにて反応している。

なおディス地球はこの瞬間だけの一発ネタでおしまい……と思いきや、後の期間限定イベント『スイートメモリーティータイム』のイベントストーリーで再登場。
マーベラスサンデーが持ってきた地球チョコとして日の目を見た。
しかし、このディス地球チョコによって悩みを抱えたビコーペガサスが一歩踏み出すきっかけを作り、
芋づる式にヒシアケボノメジロライアンアイネスフウジンの持っていたモヤモヤも一気に解消へ持ち込む本イベント屈指の立役者となった。まぁ一番のMVPはソレを持ってきてビコーを説得したマーベラスなんだけど。



世界に誇れる追記・修正を探しに…
さぁ、レッツゴーよ!

この項目が面白かったなら……\ポッシブル!/

最終更新:2023年03月22日 01:31

*1 原案ではバイリンガルでペラペラだった

*2 フィーリングが強すぎて1周回ってなぜか相手に伝わってしまうような英語。お笑いタレントの出川哲朗がテレビ番組の海外ロケで用いていたことが由来

*3 元ウマの主戦騎手であった武豊が新潟3歳ステークスにてスタート直後に大外に逸走したのを「弁当を買いにいったんですよ」と答えたのが元ネタと思われる

*4 ちなみに元ネタのタイキシャトルの勝負服がこれに近い

*5 短距離、もしくはマイルのG1レースを2勝以上、さらに加速力が上がるスキルを2つ以上獲得

*6 トレーニング制限イベントで制限されたトレーニングを行う、もしくは賢さ800以上、さらに短距離かマイルのスキルを2つ以上獲得する

*7 元ネタは衣類用洗剤「ブルーダイヤ」のCMのキャンペーンから

*8 現阪神ジュベナイルフィリーズ

*9 母父シアトルスルー、史上初の無敗アメリカ三冠馬として有名な種牡馬

*10 氏曰く、若馬の中でも非常に落ち着いており、運命的なものを感じたそうな

*11 先述した植中氏の誕生石が真珠であること、さらに母・倫子氏が「馬があなたを探してくれた」と語っていた

*12 現G1朝日杯フューチュリティステークス

*13 森厩舎の短距離馬。シーキングザパールのフランス遠征時には帯同馬を務めた。

*14 後に香港カップ、ドバイデューティフリーなどの海外G1を制する

*15 ちなみにシーキングザパールの陣営はこの夜ホテルで祝勝会をしたのだが、当時のフランスの異常熱波のせいか傷んだ牡蠣にあたってしまい、森調教師・武騎手など大半が腹痛に悩まされたという(なお、シーキングザパールを担当していた富菜勇二厩務員だけ何ともなかったらしい)。

*16 ノルマンディー上陸作戦。第二次世界大戦後期の1944年6月6日、ナチス・ドイツ占領下だったフランス・ノルマンディーに連合国軍が実施した史上最大規模の上陸作戦「ネプチューン作戦」の別名で、ドイツ側にとって想定外の奇襲となったことで予想を大幅に下回る損害で成功し、第二次大戦におけるヨーロッパ戦線の転換点となった。

*17 父父ミルリーフ。14戦12勝のイギリスのリーディングサイアーとなった大種牡馬

*18 1999.2000年のアメリカのリーディングサイアーとなった種牡馬。日本にも同馬直系のサラブレットが多く輸入されており、現在では国内競走馬の血統表で名前を見ることも多くなっている。

*19 代表馬にリスグラシュー、ラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌ、コントレイル等。厩舎のスローガンの一つ(ちなみにもう一つは「遊びが充実していないと仕事も充実しない」という持論に基づく『よく稼ぎ、よく遊べ』)として「一銭でも多くぶんどる」を掲げ、出走レースは少しでも上位入線が見込まれるものを優先し、他にも賞金が高額な上輸送費やスタッフの渡航費を主催者側が持つ海外の国際招待競走にも積極的に管理馬を出走させている。ちなみに矢作調教師は調教師について、自身の著書で「『中小企業の経営者』と捉えればコストカットは当然」「調教師は『調教師にしかできない仕事(競走馬の仕入れや管理馬の入れ替え・出走レースの選択やローテーションとの馬主の調整など)』に専念すべきで、現場は必要以上に介入はせずスタッフに任せるべき」と語っている。

*20 なおミホノブルボン号はスイープトウショウで有名な鶴留明雄厩舎へ、さらにビリーヴやユウフヨウホウを管理した松元茂樹厩舎に移籍し1年3ヶ月に渡って療養を続けたが、森が危惧した通りで結局復帰はかなわず1994年1月に引退となった。

*21 ただし、戸山調教師は生前に病床で森調教師に「オレの悪い所は真似するな」と言い遺しており、森調教師の方針は戸山調教師の遺言を忠実に守った結果だとする擁護意見もある。

*22 当時のジャパンカップは日本国内で唯一「国際グレード1」に指定されていたレースであり、全重賞が国際グレードとなっている現在からすると想像しづらいが「海外に向けてGIと記録できるレース」という言外の格があった重要レースである。

*23 森は前年のフランス遠征時に、帯同馬のドージマムテキをここで走らせようとして調べていたので知っていた。

*24 森厩舎は海外挑戦に積極的な厩舎ではあるが、その理由は「日本の中央競馬はJRAが用意した賞金の山を分け合っているだけに過ぎないが、海外に行けば別の主催者が用意した賞金の山から新たな取り分を見つけることができる。」という極めてビジネスライクなもの。そのため、仮に快挙自体が評価されなくとも、そこで得た賞金をアピールできれば厩舎の宣伝になるという目論見があった可能性も高い。

*25 フランス競馬短距離界の最高峰レースなのだが、日本ではパールの勝利まで欧州競馬ファン以外には知られていなかった。

*26 正確な出身地は不明