シーキングザパール(ウマ娘 プリティーダービー)

登録日:2023/02/03 Fri 23:46:27
更新日:2025/04/10 Thu 23:31:20
所要時間:だいたい 23 分でリードできそうね!





世界は可能性に満ちている!そう、真珠のような私みたいに!


シーキングザパール(Seeking the Pearl)とは、『ウマ娘 プリティーダービー』の登場キャラクターである。
CV:福原綾香

モチーフ元である競走馬『シーキングザパール』は当該項目を参照。

+ 目次

◆プロフィール

キャッチコピー:挑めよ世界!不可能をパールにするお姉さん
誕生日:4月16日
身長:168cm
体重:世界的に完璧
スリーサイズ:B91・W57・H87
靴のサイズ:左右ともに24.5
学年:高等部
所属寮:栗東寮
得意なこと:パントマイム、プレゼン
苦手なこと:うがい
耳のこと:様々な言語の意味を感覚で理解できる
尻尾のこと:海外で披露できるよう尻尾習字を習得済み
家族のこと:家族でお揃いのサングラスを持っている
ヒミツ:①天気が悪いとちょっとだけ声が小さくなる / ②駅弁の中身を見ただけでどこのものか当てられる
自己紹介:ほーっほっほっほ!シーキングザパールよ!知ってる?世界は可能性に満ちているの。私がそれを証明してみせるわ!


「真珠のきらめき」

誰も見たことない
輝きを探し出して
胸に飾ろう

たとえば海の底に眠る
人魚の涙
あるいは潮に流された
月のしずく

その光のかけらは
私の胸でこそ
明るくきらめくはずだ

2019年URA 名ウマ娘の肖像「シーキングザパール」より


◆概要

画像出典:【ウマ娘 プリティーダービー】CM「Become a Legend 最速」篇
© Cygames・JRA

世界に名を知らしめるために

日本調教馬として初めてヨーロッパのGⅠ競走モーリス・ド・ゲスト賞を制した、97年NHKマイルカップ馬のシーキングザパールがモチーフのウマ娘

赤縁のサングラスを常に頭にかけており、ぶっちゃけ学生には見えない大人の色気あふれるアメリカからの帰国子女。
とにかく明るく自信に満ち溢れ、ポジティブかつアクティブで常に輝いている存在。
帰国子女キャラらしく英語が混じった日本語を話すが実はあまり英語は話せない*1。その代わり、ボディランゲージと所謂「出川イングリッシュ*2」でなんとかやり過ごしている。
生まれも育ちもアメリカなタイキシャトルとの会話ではそれが如実に出ている。
しかし、そんな彼女の言動や行動は全てがふざけているわけではなく、自身の周囲の意見を聞き、落ち込んでいる場合は関係者にもフォローを促すよう配慮するなど、面倒見がよく、優しい性格である。そのため幅広い層の後輩達から慕われており、パールもまた彼女達を深く広く愛する、よき先輩としての側面も持ち合わせている。

そんな彼女は「私は国内に留まる器じゃないの!」と豪語しており、海外進出を目標としている。というか、『デレマス』Pであれば「世界レベル」の一言で察して頂けるハズである(後述)
また弁当が趣味かつ好物であり、デパ地下などで全国の弁当が集まるフェアなどでは食べ比べをしている*3

上記のようにいつも愉快で優しい一見ネタキャラのパールさんだが、一方でウマ娘の辿る決められた運命、即ち我々の世界における「史実」を(明文化こそできないものの)かなり明確に認識しているフシがあり、「史実で出走していない桜花賞への出走に強い違和感を覚える」といった描写を始め、育成シナリオ全体でもその辺りが大きなキモとなっている。
先行実装組でもテイエムオペラオーのシナリオなどで示唆的に描かれる事はあったが、それよりもかなり直球で「運命」に踏み込んだ、作品世界観の考察的にもかなり重要な資質を持ったウマ娘でもあるのだ。

◆漫画での活躍

うまよん

出番は少なめだが、その中でもインパクトは強い。
中でも、バレンタインチョコ品評会(メジロマックイーンゴールドシップが審査員)では全身にチョコを塗ってきた(さすがに水着の上からだが)。
その他にもデンジャラスビューティーマスクと名乗ってエルコンドルパサープロレスを演じるなど、各所で存在感を放っていた。さすがパールである。

◆アプリ版での活躍

性能

バ場 芝:A ダート:F
距離 短距離:A マイル:A 中距離:E 長距離:G
脚質 逃げ:C 先行:A 差し:A 追込:B
2022年9月20日にピックアップガチャより☆3「Rocket☆Star」として実装され、2024年9月30日には☆3「Be♪ Witched」が追加実装。
NHKマイルカップを制したことを反映しマイルの適性がA、さらに海外GⅠであるモーリス・ド・ゲスト賞を制し、国内の短距離GⅠ高松宮記念、スプリンターズステークスでも全て入着したことで短距離の適性もAとなっている。
反面、中距離はまだ補正できるE、長距離はGと完全にスプリンター、マイラーとして運用することを前提とした適性となっている。
全冠狙いでもない限りは無理して出す必要はないだろう。
脚質は逃げC、先行と差しがAに加え追込もBとなっており、マヤノトップガンほどではないがかなりの脚質適性の広さを持っている。
逃げ育成をしても安定感があっていいが、後述の固有スキルを考えると(よほどの逃げ環境以外では)逃げ以外での育成が望ましい。

[Rocket☆Star]

スターまみれのパール…ソークール!

画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[Rocket☆Star]シーキングザパール」勝負服
© Cygames・JRA

馬主であった植中昌子氏の「白星散赤袖」をベースとしたオフショルダーのドレス。赤を主体とし、へそ出しルック、白地に赤のラインが入ったスカート、そしてパール自身がこだわったという両胸に大きな星があしらわれている。これは決してふざけたデザインではなく、元の勝負服でも胸の位置に星が来るようになっている*4
そして彼女の名にもあるとおり、真珠のアクセサリーを各所に身に着けている。
左足には史実で着けていた赤のバンテージを意識してか、馬具をモチーフとした赤のベルトを巻き、ハイヒールのビーチサンダルを履いている、と、隠すべきところは隠しているが全体的に露出は大きめ。
直前に来たユキノビジンが大幅に変更されたため、シーキングザパールも変更が懸念されていたが、久々に原案そのままに採用されることになった。

ステータス成長率はスピード+10%、賢さ+20%。
初期値ではスピード、パワーがとても高く、根性と賢さもなかなか。
ただしスタミナが☆3で65、☆5にしても79ととても低く、補正もないため非常に不安が残る。ステータス成長が偏るシナリオでマイラーとして育成する場合は少しスタミナ因子を意識するのも良いかもしれない。

所持スキル
総じて短距離、マイルでの最終直線で捲って差しきることを目的としたスキル構成を自前で用意できる。
二つ名や全冠狙いでもなければ問題なく強くなる可能性を秘めているが、強いて言うならば加速スキルがないのがネックか。

当初は対人戦も見据えてスキルを特定の距離に絞れないのがネックとなっていたが、
後に進化スキルが導入されると「世界を貫く至高の輝き」と「パール流ダンスバトル」の双方が、
両方短距離・マイルどちらでも発動が可能になるという仕様を搭載しており、これも新たな強みとなった。
縛りが厳しいウマ娘も多い中、両方で全く問題なく活躍可能な上にスキルptがインフレし続けより多くのスキルを取得することが当然になってきているため、
スキルの無駄を減らすことができるのはそれだけでも武器となり得るのである。

通常スキル:
良バ場〇、短距離直線〇、負けん気、(覚醒Lv2)軽い足取り、(覚醒Lv4)真っ向勝負

レアスキル:
(覚醒Lv3)紫電一閃(直線で速度が上がる/短距離)
世界を貫く至高の輝き(直線で速度が上がりさらにわずかに前に出る/短距離・マイル)

(覚醒Lv5)姉御肌(追い抜こうとすると速度が上がる/マイル)
パール流ダンスバトル(追い抜こうとするとしばらくの間速度が上がる/短距離・マイル)




眠れる真珠が目を覚ます…うふん♪


この私が、世界中に見せてあげる──


ン~!ポッシブル!!


画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[Rocket☆Star]シーキングザパール」固有スキル発動
© Cygames・JRA

固有スキルは「I'm Possible」。
発動条件と効果は「残り200m地点で先頭ではないとき先頭から4バ身以内だと速度を上げる。2バ身以内にいる場合はすごく上げる」となっている。
スキル名は不可能を意味する"Impossible"と引っ掛けており、G1勝利時セリフからすると「私に不可能はない」と真逆の意味に変換させることが込められていると思われる。
先頭との距離によって発動効果が異なるが、後方からの追い上げ時に非常に頼りになるスキルとなっており、逃げ以外では問題なく発動可能。
オグリキャップサトノダイヤモンドの固有スキルと比較すると似てはいるが、発動条件が明確になっている。
史実でのNHKマイルカップで見せた中団からの追い抜きを再現したスキルとなっており、先行、もしくは差しだと特に大きな効果を得られるだろう。
パールの高い賢さもあって不発に終わる可能性も低く、継承でも逃げウマ以外では腐りにくい優秀な部類に入るスキルである。

だが話題を攫ったのは中身ではなく、そのスキル演出
発動開始からロケット噴射でぶっ飛ぶ真珠貝、そして貝の中から現れて絵画「ヴィーナスの誕生」を髣髴とさせるポーズを取るパール。
さらに手にしていた特大の真珠を上空に放り投げたかと思えばそれが銀河に変わり、銀河をバックに決めポーズをする。
パールのキャラをこれでもかと体現したかのような演出である。
意味がわからない?いや、ほんとにその通りなんだって。
正月オペラオー以来の超ギャグ演出である。
しかしこんなんでも真面目な元ネタがあり、パリの競馬専門紙"ParisTurf"で、モーリス・ド・ゲスト賞勝利を伝える一面見出しが「ロケット弾、その名はシーキングザパール」だったことがロケット噴射する真珠貝の元になっている。

ほら、証明できたでしょう?
世界は可能性に満ちているのよ!

[Be(ビー)Witched(ウィッチド)]

ファビュラスマジ~ック、
ショータ~イム!

画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[Be♪ Witched]シーキングザパール」勝負服
© Cygames・JRA

ストーリーイベント「スラップスティック・クラッシュ!」にて初登場した新衣装。
青紫カラーをベースとしたハロウィンらしさ全開の魔女衣装。
マントの裏地にはコンパスと世界地図の模様が刻まれているなど、ここでも世界を股にかけるパールらしさをイメージしたデザインになっている。

成長率はスピード+10%、パワー+13%、賢さ+7%の配分。

所持スキル
マイル、先行、差しなどに寄り気味ではあるものの、覚醒レアスキル二つはそのままだと距離も脚質も問わない汎用タイプ。
が、進化スキルと後述の固有スキルの内容を考えると、通常衣装と同じく短距離かマイルでの運用が主となるだろう。
「ミストラルに乗って」の強化条件が東京レース場指定な所を見るに、史実勝ち鞍のNHKマイルCを意識したものだろうか。

通常スキル:
直線加速、負けん気、折れない心、(覚醒Lv2)食らいつき、(覚醒Lv4)心弾んで

レアスキル
(覚醒Lv3)一陣の風(直線で加速力が上がり、さらに速度がわずかに上がる)
ミストラルに乗って(終盤の直線で加速力が上がり速度がわずかに上がる、東京レース場なら終盤始めの方の直線で加速力が上がり速度がわずかに上がる/短距離・マイル)

(覚醒Lv5)ネバーギブアップ(レース中盤のコーナーでしばらくの間速度が少し上がる)
海の底からキラめいて…☆(レース中盤のコーナーでしばらくの間速度が少し上がる、スキル発動時最終コーナーにいるとしばらくの間すごく上がる/短距離・マイル)



星空の旅っ! 始めましょうっ!


フッフ~!


か・ら・の!


ベリーテイスティ♪

画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[Be♪ Witched]シーキングザパール」固有スキル発動」
© Cygames・JRA

固有スキルは「Oh!bento-magic☆」。
効果は「レース後半に前方で追い抜こうとすると少し前に出る、短距離かマイルレースならその後最終コーナーで追い抜くと速度がわずかに上がる」というもの。
前方での追い抜きで発生するという緩めの条件に対し、得られる効果は固有スキルとしては控えめ。
短距離かマイルのレースではこれに加えて最終コーナーでの速度アップも追加される。

発動演出で銀河鉄道をバックに星の海原を魔女の箒で颯爽と駆けていく……かと、思いきや
突如場面転換して鉄道内で駅弁に舌鼓を打つという、通常衣装に負けず劣らずのぶっとんだ内容となっている。
おそらくは新潟3歳ステークスでの逸走に対して武豊騎手が「弁当を買いに行ったんですよ」というのが元ネタだと思われる。

流れ星の軌跡…心に刻めたかしら?

固有二つ名は「真珠の煌めき」。
取得条件は「桜花賞・NHKマイルC・オークス・秋華賞・高松宮記念・スプリンターズS(シニア級)を勝利」。
外国産馬のため出られなかった牝馬三冠を含め、史実で出走した各G1で全て勝利することが求められる。短距離G1は育成目標な上にステータスが仕上がってきているころなのでそこまで苦労することはないはず。
最大の壁は中距離の初期適性Eでチャレンジしなければならないオークスと秋華賞。目標にもなっていないので出し忘れにも注意。まだ長距離ほど絶望的ではないため、しっかり因子継承でAに持ち込めれば可能性は高くなる。
ただし、その場合はある程度のスタミナも必要になるため、初期スタミナボーナスのあるサポカやスタミナ因子で補強することをお忘れなく。

サポートカード

サポートカードは2021年5月17日に汎用R・根性SR【世界の真珠、その名は】、2022年4月28日にスピードSSR【そのエールは世界を変えた】、2025年1月10日にはスピードSSR【飛び立つヴィーナス】が実装されている。
持っているスキルは全体的に短距離・マイルに寄っている純スプリンター。

SR【世界の真珠、その名は】

得意トレーニングは根性。固有効果は「友情ボーナスと初期絆ゲージアップ」。
元々高い友情ボーナスと初期絆ゲージアップがあり、最大まで強化すると友情ボーナス30%、初期絆ゲージ25にそれぞれ固有ボーナスが乗る。
得意率も50と十分に高く、なんと登場時期からすると珍しいスキルPtボーナス1まで所持しており、SRとしてはトップクラス。
友情重視なら生半可な古い完凸SSRより強いと言えるほどで、登場時期は完全に根性斜陽の時代だったものの、根性育成ができるようになってきて地味に脚光を浴びている。
このカードの連続イベントは最終イベントまで進めば「ギアシフト」のスキルヒントを獲得できる。
ちなみに共通イベントでは調整が入って評価が上がった「ウマ好み」のヒントも取ることができ、これも評価点。

しかしながらよく話題に挙がるのは編成外でイベントが発生した場合。SR連続イベントの1回目の効果量がとても大きく、野良で登場した場合の恩恵が大きいのである。
選択肢上ならばやる気が1段階上昇し「ラッキーセブン」のスキルヒント、真ん中はパワーと根性がそれぞれ+10、下の場合は体力+30(ただしこれを選ぶとイベント打ち切りなので編成時は注意。逆に強みでもあるが)と、どれを選んでも腐らないようになっている。
もし編成外で発生したならば、そのときの状況に応じて選択肢を選ぼう。特に体力回復は非常にありがたい。
誰が呼んだかふしぎなおどりをするパール

SSR【そのエールは世界を変えた】

得意トレーニングはスピード。固有効果は「体力最大値が高いほど、トレーニング効果アップ(最大20%・最大値4ごとに4%)」。
金スキルは「大胆不敵(「恐れぬ心」上位スキル)」のスキルヒントを確定で獲得できる。
最大値を伸ばすサポカで有名なのといえば、ライトハローや【召しませふぁーすとBite!】ヒシアケボノがあるが、ヒシアケボノの場合スプリンターなので相性がいいのも〇。
友情ボーナス30%も同時に持っている上、得意率65%もあるためスピードの値がしっかり伸びていく出力を秘めている。
もちろん体力を120にするためにはパール以外にも体力UPイベント持ちをしっかり組みこむ必要があるが、その見返りは非常に大きく、上振れ時にはとんでもないステータスになっている可能性も秘めている。

SSR【飛び立つヴィーナス】

得意トレーニングはこちらもスピード。
トレーニング効果アップが+5%と低めなのだが、固有ボーナスも含めてスピードボーナス+3にスキルPtボーナス+2、パワーボーナス+1も付くというボーナス爆盛り状態になるため、結果的に非常に高い練習性能を得ることが可能。
特に実装時点のその他トップ級サポカと比較しても、重要視されるスキルPt稼ぎ能力に秀でているのは大きな武器となる。

瞬発力、スプリントギア、短距離直線○、短距離コーナー○といった短距離向けのスキルを豊富に備えている他、連続イベントの完走によって気骨稜稜も入手可能。
更にはイベントの過程で対人戦でも重要視されやすいウマ好みのスキルまで入手できるため、特にスプリンターの育成においては重宝するサポカとなるだろう。

サポカイラスト及びエピソードではアダルティな服装とサングラス、ワイングラス片手に空港のラウンジらしき場所でバッチリ決めながら「貴方たちのパッションもつれてフライアウェイよ!」などと高らかに宣言してるのにも拘わらず、
実はスーツケースも航空券も持っておらず、如何にもこれから世界に羽ばたきますみたいな雰囲気のくせにそんなことは全く無くてただそれっぽい空気で語りにきただけなんていう相変わらずのおもしれー女っぷりを披露している。

個別ストーリー

多くの原石が集うトレセン学園の中でも一際輝くパール。
幼いころから世界を転々とし、その最中でいろいろなものに触れ、世界を舞台に羽ばたくことを目標としたパールは模擬レースでも他を圧倒。
最短でG1も狙えるような逸材には常にスカウトが止まなかった。
トレーナーも同じくスカウトするが、「可能性」を問い詰められると口ごもってしまい、契約することはできなかった。
しかし、同じくアメリカ生まれにして同期のタイキシャトルを含めた模擬レースでは雨、不良バ場に加え、1800mとあまり得意ではない距離、パール自身の気が乗らなかったことで大敗してしまう。
それまで評判がよかったはずだが、この気分屋…つまり気性難であるということはスカウトすることにおいて大きなマイナス点となり、スカウトはタイキシャトルのほうに殺到した。
しかし、レース後誰もいないレース場に立ち寄ったトレーナーがふと見つけたときのパールは、決して気性難という一言が当てはまるようには思えない表情で自身のレースを振り返っていた。

同室のカワカミプリンセスにも聞いてみたが、大きな進展は得られず。
パールのことが気にかかっていたトレーナーだったが、その道中で再びパールの模擬レースに遭遇。
そこでパールはなんとスタート早々に横っ跳びをしたのだ。
結果は3着。大外で不利な状況だったが、結果としていい方向に向かったようだ。
しかし、なぜ横っ跳びをしたかを本人に聞くと、弁当の広告を聞いたから、という想像もつかないものだった。
これには他のトレーナーたちも困惑。一体なにがパールの本性なのだろうか。

そしてそれを聞いていたトレーナーはパールのことも気になるが次第に弁当のことが気になりだしてしまい、気づけば休日のデパート地下の弁当売り場に足を運んでいた。
だが、偶然にも弁当を求めていたパールにも遭遇。図らずも夕食を共にすることになった。
そこで思い切って真実をパールから聞いてみることにした。

……レースで横っ跳びをしたのはなぜ?

横っ跳び? ああ、あの模擬レースのことね。
理由は話したでしょう?
お弁当屋さんの声に惹かれたからって。

──本当は?

……………………。
フフッ、ひと筋縄ではいかない子ね、貴方は。
でも……。

嫌いじゃないわ。そうね、じゃあ話してあげる。
──私の考え。食後のデザート代わりに少しだけ。

彼女の考えはこうだ。レースでは様々な悪条件が重なる場合がある。「大外枠」「出遅れ」「体当たり」などなど。
パールはそれらに遭遇した際に対処できるよう試していたのだ。横っ跳びもその一環だと。
パール自身は自分に才能があると自負してはいるが、それすなわち努力を怠るというわけではなく、自身の研鑽をし続けている。

なぜここまでするのか。それは──
この目で見てきた、世界中の夢を見られない人々の“絶望を取り払う”ことよ!

とある観光地のガイドのおばあさんに目玉となっている王宮を案内されたとき、「将来はこういう場所に住めるようなってほしい」と言われたが、反対にそのおばあさんは裏街の仮部屋住まい。夢を見ることさえ叶わない存在だと語った。
それ以外にも、生まれながらに才能を持ちながらも、産業のない国に生まれ、それを生かせずじまいな人もいたという。
この世界はハンデ戦。より多くのものをもってい人が勝つ。しかしそれでは到底納得できるものではない。
そんな世界であっても、チャレンジ精神を持っていけば追いつき、巻き返せる。
そしてパール自身がその希望となりたい、と。

世界は広いわ。励ましの言葉も通じないほどに。
その中で、たったひとつ、言葉の壁を越えて発信できるものがある。それは──

──レースよ。ただ走り、競い、勝利を目指す。この原初のスポーツを知らない国はどこにもない。
私があらゆる困難をはねのけて勝利する姿が中継されれば、それは世界共通のメッセージとなる。
私が走ることで、世界の大地はひとつにつながるの!六大陸が!全ての島々が!ポッシブルの虹がかかる!
これが──私が才能だけに頼らない理由。あえて不可能に挑む理由よ。
──アンダスタン?

パールが見たいもの、それすなわち、パールが見せたいものだった。
自身の輝きで世界に希望を与える。才能だけではない、その全てを持って証明すること。
トレーナーは彼女のことをようやく理解できた。

君の可能性を──世界中に見せてあげたい!

──可能性。今、可能性と言ったわね?
グーッド!いえ、パーフェクトよ、トレーナー!なら──
まずは現時点での可能性を見せてあげるわ。今の私がどこまでできるのかをね。

その後、タイキとの再戦の模擬レース。今度は打って変わって1200m、良バ場の晴れとなった。
今度はタイキを圧倒。まるで別人のようなスピードでぶっちぎる。

(条件はいつも同じじゃないわ。この世界では何が起きるかわからない。そして世界には──)
昨日の敗北すら新たな可能性に変えられる真珠がある!貴方のリズムはもう覚えたわ!
ハァァァァアアアアアア!!

パールはそのまま快勝すると、勢いそのままにトレーナーたちを振り切っていってしまった。
しばらく後、夏まつりの会場にて、アクセサリーの露店で呼び込みをするパールをようやく見つける。

さあ、オーダーを聞かせてちょうだい。貴方の人生を輝かせるのに必要なのは──
この“金のパール”と“銀のパール”どっち?*5

パールの問いに対して、トレーナーの答えは決まっていた。

必要なのは、“シーキングザパール”だ

フフッ、グーッド!ナイスショッピング!
それじゃあ正式にコンビ結成といきましょう。
ねえ、貴方は今こう思ってるでしょ?『最高の真珠を見つけた』と。

ああ、もちろん。

その返事を聞いたパールは悪戯っぽく笑う。

フフ、でも残念ながら、それは違うわ。貴方が真珠を見つけたんじゃない。
見つけたのは──

私よ。私が貴方という真珠を見つけたの。
私自身を輝かせてくれるたったひとつの真珠を──
この広い世界の中で、ね。

育成シナリオ

こうしてトレーナーとパール、双方にとって運命の相手に巡り合ったところから彼女のトレセン学園でのストーリーが始まる。

育成シナリオではマイル、短距離G1を主軸に進行していく。
しっかりと鍛えていればパールの固有スキルの優秀さもあってそこまで苦労することはないだろう。
しかし、トレーナー諸君は気づいているだろう。元馬のシーキングザパールの代名詞ともいえる「モーリス・ド・ゲスト賞」をどうするか
海外G1は実装されておらず、メインシナリオ最終章においてエルコンドルパサーが凱旋門賞に挑んだことがあるのを描写された程度だと。
一体どうするのかと懸念されていたが……それはシニア級安田記念後に判明する。


ちなみに大きな話題には取り上げられてないが、ゴールドシップエイシンフラッシュゴールドシチーと同じくトレーニング制限イベントがある。
イベントが発生するとランダムでステータスが上昇するが、その上昇したステータス以外のトレーニングが行えなくなってしまう。フラッシュのようにやる気回復があるわけでもないし、体力が少ない場合で無理して挑むメリットもないので、状況に応じて行動しよう。

隠しイベントとして、芝マイルG1レース全て(マイルチャンピオンシップは連覇)勝利すると、パワーと根性が+20し、「マイル直線〇」「マイルコーナー〇」のスキルヒントを得られる。
パールを完全にマイラーとして育成する場合は狙って損はないだろう。

さらに固有二つ名に関わるトリプルティアラを達成するとレースボーナス対象の全ステータスアップに加え、「中距離コーナー〇」のスキルヒントが+1、「前のめり」「テンポアップ」のスキルヒントが+2もらえ、中距離育成に舵を切ることが容易になる。その場合2つの固有進化スキルが死にスキルになってしまうが


特殊実況はパールが唯一勝利した国内G1であるNHKマイルカップに設定されている。
代名詞ともいえるモーリス・ド・ゲスト賞は当時の映像にも実況がないため、国内G1であるこちらが優先されたのだろう。

+ 特殊実況 ※ネタバレ注意
勝ったのはシーキングザパール!
文句なし名ウマ娘の道! 文句なし!

元ネタ:1997年NHKマイルカップ フジテレビ・青嶋達也アナ

◆関連キャラクター

同期にしてパール最大のライバル。人懐っこくいろいろとビッグサイズなアメリカンウマ娘。

史実でも共にフランスを制したが、短距離絶対王者として堂々と旅立ったタイキシャトルに対し、パールはGⅠ馬とはいえ完全に格下だった。
正直パールはおまけ扱い程度だったが、先にパールのほうがモーリス・ド・ゲスト賞を制したことで世間をどよめかせた。
その他にも安田記念やマイルチャンピオンシップなど、数多くの対戦経験があるが、タイキシャトルが出たレースで1着になることはなかった。

男性が苦手でクールながらも乙女なメジロ家のウマ娘。
キャラストーリー冒頭でも模擬レースで対戦をしたりと、かなり絡んでくる。
シナリオでも序盤のライバルとして立ちはだかる。

史実では新潟3歳ステークスで勝利しているが、阪神3歳牝馬ステークス(現阪神JF)にてリベンジされている。

97年世代の同期。GⅠ記念イラストなどで一緒に描かれることが多い。
二次創作などでも上記のタイキ、ドーベルと一緒に描かれることがある。

この中でメジロブライトはデイリー杯3歳ステークスにて対戦経験があり、パールが勝利している。

情熱溢れるラテン系ウマ娘。生まれはアメリカだがエルの育成シナリオでもたびたびパールが出てくるほか、うまよんでも上記の通りプロレスをしたり、ホーム画面でも「ラテンの素質がある」とパールと意気投合する場面も。
……ラテンの素質って何だ?

史実では1年後輩に当たり、渡仏経験があるほか、パールが制した翌年のNHKマイルカップ覇者という繋がりがある。

アメリカ生まれにして大和魂を持つウマ娘。
エルと一緒に行動するため、自然とパールと一緒になることも多いが、それを差し引いてもグラス自体が意外とノリがいいこともあってそのまま3人になるのも珍しくはない。

史実においてはともにアメリカ生まれであること、シーキングザパールが国内レースで最後に出走した安田記念の2着にグラスワンダーがいた。

ルームメイト。あまりにもパワフルすぎるお姫様ウマ娘。
カワカミのキャラをご存知ならわかると思うが、トレセン学園でも特に濃すぎるキャラクター性にあふれる部屋である。
加えてパールがカワカミとも仲がいいため、一緒にプリファイ鑑賞会もしている。

カワカミの育成シナリオではクラシック級エリザベス女王杯での一件以降、何もかもがうまくいかず、精神的に不安定になるカワカミを案じ、関係者に対して配慮を頼む、カワカミのトレーナーを通じて応援メッセージを送るなどしており、彼女の懐の深さとカワカミとの仲の良さがこの頃から強調されていた。

史実ではどちらもアメリカの名競走馬にして大種牡馬シアトルスルーを母父に持つ牝馬という繋がりがある。

「我ら、世界に輝くつむじ風!ワールドワイド・ウインディ!」
トレセン学園の極悪(いたずらっ子)ウマ娘。
何故かパールとウマが合うらしく、コンビで学園内の悩めるウマ娘たちに常識にとらわれない助言を送るなどの活動をしている。

史実では99年の安田記念で対戦経験あり。

正義感溢れるちびっこヒーローなウマ娘。
ホーム画面会話の一つで、彼女のお気に入りである栄養戦隊キャロットマンについてパールから言及があり、当初は暇つぶしのつもりで鑑賞していたのだが、その裏にあるヒーローの哀しき宿命や正義と正義のぶつかり合いなどに魅了され、すっかりハマってしまったらしい。

◆余談

世界レベルの一致

彼女は、アイドルマスター シンデレラガールズに登場するキャラ、ヘレンとの共通点がやたら多い。
  • スリーサイズは全て誤差5センチ以内(身長に限ってはパールのほうが10センチほど高い)
  • 大人びた容姿とエキゾチックな美貌の持ち主
  • 帰国子女と海の向こう*6出身
  • 常に謎にハイテンションかつ自信家
  • 「世界」に強いこだわりを持ち、やたらと口にする
  • その言動に恥じない実力を持っている
  • ついでにパールの中の人はデレマスの看板キャラの一人渋谷凛役・福原綾香
と、異世界の競走馬と一緒に異世界のアイドルの魂が入ってしまったのではないかと言いたくなるレベル。
まあ、他にもでかすぎるヒシアケボノ(CV松嵜麗)といった例もあるので……。

ただ、作中描写を比較してみると(キャラ性の固まってきて以降の)ヘレンがどこか超然としているのに対し、パールは英語力を始めまだまだ未熟な所も散見されるなど良く言えば人間味のある描写が多く、実のところキャラとしての方向性は微妙に異なる。
これに関しては年齢の差もさることながら、ヘレンが「既に『世界レベル』である者*7」なのに対し、パールは「『世界レベル』になろうとする者」である事も関係しているだろう。

ディス地球

パールを語る上で欠かせないものがもうひとつある。
それはキャラストーリー第一話にてパールが発した言葉とともに現れた…


画像出典:ウマ娘 プリティーダービー シーキングザパール ストーリー1話「世界はファビュラスでできている」
© Cygames・JRA


これよこれ……ディス地球!
この隅々まで見たことはあるかしら?

まさかの地球……の模型である。どこから取り出したんだソレ
実はこれも元ネタがあり、芸人にしてトレーナーのゴー☆ジャス氏の持ちネタである。
サポートカードのイベントで「レボリューション!」と発する場面があるなど前からささやかれてはいたが、今回のこのディス地球によってほぼ間違いないだろうとトレーナー間でも言われていた。
ちなみに氏もこの事に即座にツイッターにて反応している。

なおディス地球はこの瞬間だけの一発ネタでおしまい……と思いきや、後の期間限定イベント『スイートメモリーティータイム』のイベントストーリーで再登場。
マーベラスサンデーが持ってきた地球チョコとして日の目を見た。
しかし、このディス地球チョコによって悩みを抱えたビコーペガサスが一歩踏み出すきっかけを作り、
芋づる式にヒシアケボノメジロライアンアイネスフウジンの持っていたモヤモヤも一気に解消へ持ち込む本イベント屈指の立役者となった。まぁ一番のMVPはソレを持ってきてビコーを説得したマーベラスなんだけど。
さらにはネオユニヴァースの育成イベントでも登場。こちらではなんとボーリング球として使用された。そんな雑に扱っていいのか

しかもディス地球の出番はまだまだ続く。
タニノギムレットの保健室イベントでも夢の中でどこからともなく持ち出したり、シンボリクリスエスは商店街の雑貨店でディス地球を買い、
ホッコータルマエの誕生日ボイスではコパノリッキープレゼントとして贈る予定だった帽子と間違えてディス地球を持ってきてしまう。
サイレンススズカはサポートカードイベントでパールから渡された本家ディス地球で謎の儀式をやらされ、マチカネタンホイザは同様にサポカイベントで占い屋の備品としてディス地球を持ち出す。
ゴールドシップもサポカで突然持ち出して手にしている。
スペシャルウィークはマーベラスサンデーの育成イベントで(選択肢次第で)ダンスの小道具としてディスを渡される。
カワカミプリンセスとハルウララはイベント『秋さびて、想ひ綴る』で握力強化のボール代わりにディス地球。
サトノクラウンの育成イベントでマジックショーの小道具としてディス地球が使われた。
ビコーペガサスの育成イベントではヒーローショーに出演したドクター・タキオンとジャスティスビコーがディス地球を手にしている。
ジェンティルドンナのキャラクターストーリーではとうとうビー玉サイズに圧縮されてしまった。

ちなみに、ビコーペガサスのイベントによりディス地球勢が15人に到達。つまり2024年2月をもってチムレ15人を埋めきることが可能になった
ただし15人到達時点では多少の改造が必要*8ではあるが……。

その後ディス地球はアプリを飛び出しリアルにも登場
2024年9月27日放送のぱかライブTVvol.45にて中の人の福原綾香氏が出演した際、その手には見事なディス地球の姿が。
リアルでの正体は地球儀デザインのビーチボールで、放送後氏のXアカウントにてセルフで膨らませる映像(撮影:新田ひより)が投稿されていた。

世界に誇れる追記・修正を探しに…
さぁ、レッツゴーよ!

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最終更新:2025年04月10日 23:31

*1 展開初期のキャラクター紹介ではハッキリ「バイリンガル」と書かれていたが、2023年現在の公式サイトでの説明は「英語は話せない」と変更されている。

*2 フィーリングが強すぎて1周回ってなぜか相手に伝わってしまうような英語。お笑いタレントの出川哲朗がテレビ番組の海外ロケで用いていたことが由来。

*3 元ウマの主戦騎手であった武豊が新潟3歳ステークスにてスタート直後に大外に逸走したのを「弁当を買いにいったんですよ」と答えたのが元ネタと思われる。

*4 ちなみに元ネタのタイキシャトルの勝負服もこれに近い。

*5 元ネタは衣類用洗剤「ブルーダイヤ」のCMのキャンペーンから

*6 正確な出身地は不明

*7 詳細はヘレンの項目に譲るが、そもそも彼女が「ヘレン」を名乗っている事自体、既に彼女が(一分野において)世界に名だたる者である証明である。

*8 ダートAはリッキー・ウララの2人なのでダートEのビコーを送り込む。隙間ができた短距離にはパールの他に短距離Dのスズカとカワカミを動員。空いたマイルにはAのギムレットの他Bのネオユニ・クラウンを投入。マベとタキオンが長Bなので中確定。残りのスペ・ボリクリ・ゴルシ・マチタンが中長AAなので残りを埋められる。