機動戦士ガンダム:銀灰の幻影

登録日:2024/10/11 Fri 00:02:17
更新日:2025/03/05 Wed 00:45:40
所要時間:約 9 分で読めます






THIS IS YOUR STORY



【概要】

機動戦士ガンダム:銀灰の幻影』(MOBILE SUIT GUNDAM Silver Phantom)とは、2024年10月4日に配信されたVR映画。

フェイスブックやインスタグラムを運営しているMeta社が販売しているVRヘッドセット「Meta Quest」向けに配信されたガンダムシリーズ初のVR映像作品である。
Meta Quest 2、Meta Quest 3、同年10月15日に発売予定のMeta Quest 3Sに対応している(ただし、一部コンテンツはMeta Quest 2では遊べない)。

お馴染みの宇宙世紀を舞台に、これまでの作品の裏側で起きたもうひとつの戦いを描く外伝作。
VRを活用して360度アニメを採用しており、映像が進む最中にも周囲を見回し、通常のアニメでは見られない部分を見ることができるようになっている。
なお、VRではあるが常時主人公の視点ではなく、視聴者を飽きさせないためにカットごとにカメラ位置が切り替わる従来のアニメ同様の演出を採用している。
一部シーンでは従来通りの2Dアニメと360度映像を融合しており、新時代の映像表現を感じることが可能。

また、一部場面はプレイアブルとなっており、艦内をリフトグリップ*1で移動したり、カタパルトからの発進などを体験できる(「○○行きまーす」ができる!)。
戦闘シーンはミニゲームとなっており、ヘッドトラッキングで照準を行い、右レバーを前方に押すと攻撃、左レバーでシールド防御といった形。

エンディングはマルチエンディングとなっており、ラストシーンの操作によってエンディングが変化する。

オープニングや記録映像のシーンに『逆シャア』の映像が一部使用されている他、あのクライマックスの名場面を追体験できるのも売り。
なお、宇宙世紀0096が舞台のため、『機動戦士ガンダムUC』の主人公バナージ・リンクス役の内山昂輝がOPナレーションを担当している。

主題歌は中川翔子の『ACROSS THE WORLD』。


【MRコンテンツ】


一度本編を最後まで見ると、MRコンテンツが解禁される。
本編には登場しないMRモード専用MSも登場する。


MRギャラリー

MSのフィギュアを自由に配置して遊べるモード。
残念ながらポーズは固定だが、サイズは自由に可変できるので、1/144以下の極小サイズにしたり、PGサイズにしたりもできる。
発売前(当時)のデルタザインやヤクト・ヴァイゼのガンプラが手元にあるような感覚で楽しめる。


MRシューティング

実質、本編視聴後のメインとなるモード。
ガンダムのフィギュアを手に持ち、次々と現れる敵機を撃墜していくゲームで、一言で言えば究極のブンドド遊びを楽しめるモード。

フィギュアを敵機に向けると自動的に攻撃を行う他、スティック押し込みで近接攻撃、A/Xボタンでセカンダリウェポン、B/Yボタンで必殺技が使用できる。
ウェーブ制で、規定のウェーブが終了した時点でゲージがボーダーラインを越えていればステージクリア。ステージによって使用できるガンダムが異なる。
おまけゲームではあるが、10ステージ以上が用意されているので結構遊べる。



【ストーリー】


宇宙世紀0096。
連邦にもネオ・ジオンにも属さない非公式の傭兵部隊が存在した。その名は「アージェント・キール」。
ある日、彼らにネオ・ジオンと通じている連邦軍高官アザミ・メギッネの暗殺が連邦軍から依頼される。

依頼を了承したアージェント・キールだったが、連邦軍のMSによる奇襲を受ける。
突然の裏切りに戸惑いながらも迎撃のため出撃する傭兵達。
その中には新たに配備されたばかりのガンダム「デルタザイン」の姿もあった……。


【登場人物】



  • 主人公
CV:(男)新祐樹/(女)種﨑敦美

本作の主人公で、本名、顔、年齢などは全て不明(作中では常にスモークのノーマルスーツで顔が見えない)。それと男性主人公は陰茎が苛立ったりしない。
周囲からは軍人だった時の階級で「少尉」と呼ばれている。
かつては連邦軍に所属し、あのアクシズ・ショックに立ち合い、アムロ・レイに協力してアクシズを押し返そうとした。
しかし、一緒にアクシズを押していた上官を助けようとした際、上官のジェガンの爆発に巻き込まれて宇宙に放り出されてしまい、
漂っていたところをバビア・レナに救助され、そのままアージェント・キールに入隊したという経歴を持つ。

自分と入れ替わりに戦死したフィクジィ・フィクスの事を何度もバビアに聞かされており、自分を見てくれないバビアに複雑な気持ちを持っている。
パイロットとしては平凡で突出した能力は持たず、デルタザインのパイロットに抜擢されたことで重圧を感じている。
そのため敵機を撃墜しても味方が助けてくれたおかげと思いこむほど卑屈になっている。



  • バビア・レナ

アージェント・キール所属のパイロット。25歳。
戦災孤児で、養母のメイベルに育てられた影響で彼女に似た快活な性格に育った。
11年前にフィクジィと出会って以来、彼の持つ能力への憧れを持っており、フィクジィが死亡した今でも事あるごとに彼の名を口に出す。
いつかフィクジィの力を受け継ぎたいと考えているが…。


  • メイベル・レナ
CV:織部ゆかり

アージェント・キールのベテランパイロットでバビアの養母。41歳。
姉御肌の人物で、何よりもバビアを大切に想っており、主人公のことも気にかけている。
独自改修した銀色のリ・ガズィを駆る。


CV:広橋涼

おなじみのペットロボット。
主人公が連邦軍時代からMSに乗せている相棒。


  • アザミ・メギッネ

ジオンと内通していた元連邦軍高官。38歳。
冷徹で相手の言葉尻をとらえては全否定する能力に長けている。
現在は保身のためにジョフを伴って袖付きに身を寄せている。
今回の作戦のターゲットだが、彼女自身も個人的にアージェント・キールに強い憎しみを抱いている。



  • ジョフ・アイディ
CV:江頭宏哉

アザミ直属の部下。33歳。
アザミと共に袖付きに身を寄せるが、ネオ・ジオンのパイロットスーツに着替えるのを拒否するなど、不遜な性格。
パイロットとしても優秀だが、相手を殺す事に至上の喜びを感じている戦闘狂。



  • フィクジィ・フィクス
CV:梶裕貴

かつてアージェント・キールに所属していたパイロット。故人。
アクシズ・ショックと同時刻に発生した遭遇戦で戦死した。




【登場メカ】


  • デルタザイン
主人公機。AE社からアージェント・キールに提供されたデルタプラスの改修機。
ガンダムタイプのヘッドに交換されているなど、銀色の塗装以外はデルタガンダムに寄せた姿になっている。
専用シールドにはフィン・ファンネルを転用したと思しきユニットが装備されており、
このユニットが展開することでIフィールドを展開したり、ビームキャノンとして使用することが可能。



  • ヤクト・ヴァイゼ
バビア専用機。ネオ・ジオンに譲渡予定だった予備部品用のヤクト・ドーガをアージェント・キールが入手し、独自改修を施した機体。
両肩のシールドユニットが大型のブースターユニットになっているのが特徴で、センサー類も強化されている。
反面、最大の特徴だったサイコミュ関連の装備は全て排除されている。
肩に担ぐほど巨大なビーム・ショット・ランチャーが主武装。


メイベル専用機。
第二次ネオ・ジオン戦争後に技術検証用に生産された機体の一機をアージェント・キールが入手し、改修した。
リ・ガズィの特徴であるBWSを排除し、MS形態に特化する調整が行われている。


アージェント・キールが運用しているザクⅡ。
近代化改修を施しながら長く使用しているらしく、ギラ・ドーガに匹敵する性能とされている。
作中では11年前の回想でバビアが搭乗。ガンキャノン重装型と交戦して墜落するが、
偶然その場に居合わせたフィクジィが乗り込み、ガンキャノンを撃墜する活躍を見せた。

アージェント・キールが近代化改修を繰り返しながら使用しているジム。

RGTS仕様機をジョフ用にカスタムした機体。
ズサの特徴である大型ブースターは排除されているため、上半身が非常にスッキリしており、
左腕にギラ・ドーガのシールドを追加装備する。


袖付きの3機編成のMSチーム「RGTS」仕様のズサ。
赤い派手なカラーリングが特徴。
3機チームおなじみの連携攻撃は今回はナシ。


ネオ・ジオンの主力MS。一般機と袖付き仕様が登場。


アザミが合流した袖付きの部隊の艦艇。


連邦軍の主力量産機。なんと今回最初に戦うのはコイツ。


UC0079時点での連邦軍の主力量産機。回想シーンにて登場。
こちらもORIGIN版デザイン。


ガンキャノンの量産過程で生まれた機体。
武器・装甲の強化が図られており、少数が生産された。回想シーンにて登場。
暗めのカラーリングなので分かりにくいが、よく見たらデザインがMSVと違っており、ORIGIN版…でもなくククルス・ドアンの島版に近くなっている。
おそらくCGモデルを流用・改修したのだろう。


回想シーンで登場。デザインはガンプラのRG版準拠。


【MRモード限定】




【用語】


  • アージェント・キール
連邦とジオンの脱走兵達によって設立された非公式傭兵組織で、同じような境遇の人々の受け皿ともなっている。
連邦・ジオンの別なく依頼を受けるが、本拠地は秘匿されている。
全身銀色に塗装されたMSを運用することから、「メッキがけ」と呼ばれる。
+ ...
本作のジムとザクはムーバブルフレームが搭載されていない第一世代MSにもかかわらず「外観上はUC0079年頃の通常機とカラーリング以外に差異はない旧式だが、近代化改修によって性能はUC0096年代の最新鋭機であるジェガンやギラ・ドーガに匹敵する」と書かれており旧来のファンに混乱を巻き起こした。現実の兵器で言えば複葉機で現代のジェット戦闘機と戦っているようなものである。複葉機でジェット機どころかMS相手に戦った前例はあるっちゃあるのだが......
ガワだけ旧式機で中身のパーツは丸々最新機種のものに入れ替えるという「近代化改修」という可能性もあるのだが、部品の規格も全く違うため合うはずの無いものを無理矢理合わせるのに近いためこれも少し無理のある話だったりする。
ザクII(アージェント・キール仕様)
装甲:超硬スチール合金 ジェネレーター出力: 976kW
…とスペックが原型機のものと同一であると 作中で表記されている ため
外見は旧式機のまま、自動車のエンジンに相当する出力も装甲材も同様なのにそれ以外の改造で
チタン合金セラミック複合材の装甲と出力 2,160kW のギラ・ドーガと同等に持っていったことになり、もはや“改修”というより魔改造と言うべきレベルである。
???「それに近い事は既に現実にやったけどな」
一応、宇宙世紀100年代には、一年戦争時代の旧公国軍MSに酷似した外見ながら、ギラ・ドーガ級を上回る性能を持つオールズモビルという例はある。ただしオールズモビルは 見た目が似ているだけで中身は全くの別物のMS であり、アージェントキールの「既存MSの近代化改修」とは全く異なる。
宇宙世紀130年代以降の高性能MS互角以上に戦った奴という例もあるにはあるが…。
一方で、このあまりにも設定や道理を無視して”とりあえず盛った”内容を当てはめることで茶化す大喜利を開催するエンジョイ勢も現れとりあえずどんな旧型でもジェガンやギラ・ドーガ並みどころか軽く凌駕させる「アージェント・キール仕様構文」なるものも誕生。
しまいにはとりあえず銀色に塗ればアージェント・キール仕様にできると極論を言うものも現れ良くも悪くも耳目を集める結果となった。こいつのボディは銀色に塗らねぇのか?


第二次ネオ・ジオン戦争の際、シャア・アズナブルが地球へ堕とそうとした小惑星。
現在も地球近海を漂っており、ロンド・ベル隊によって砕かれた岩塊がアステロイド帯と化している。


一年戦争の決戦の地となった宇宙要塞。
かつてハマーン・カーンがアクシズを衝突させて崩壊したため、現在は人の気配はない。
アザミはこの宙域に潜んでいるため、今回の目標地点となっている。


  • アザミの暗殺任務
連邦軍からアージェント・キールに出された依頼。
実は3年前にも同様の依頼が行われていたが、アクシズ・ショックやフィクジィの死で有耶無耶になっていた。




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最終更新:2025年03月05日 00:45

*1 壁に付いているレールに沿ってレバーのような物を掴んで移動するアレ