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*Kanon 【かのん】 |ジャンル|恋愛アドベンチャー|&amazon(B003D3MVRG)| |対応機種|Windows 95/98/XP/Vista/7&br()ドリームキャスト&br()プレイステーション2|~| |発売・開発元|【Win】Key&br()【DC/PS2】NECインターチャネル|~| |発売日((種類や再販が多いので代表的なバージョンのみに留める。))|【Win】1999年6月4日&br()【DC】2000年9月14日&br()【PS2】2002年2月28日|~| |定価|【Win】8,800円&br()【DC/PS2】6,800円|~| |レーティング|【Win(PC18禁版)】ソフ倫:18歳未満禁止&br()【PS2】CERO:B(12才以上対象)&br()※それ以外は全年齢対象|~| |コンテンツアイコン|【PS2】恋愛|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[Key作品リンク>Key作品]]''| #contents(fromhere) ---- #center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}} #center{&size(20){''本作は18歳以上のみ対象のアダルトゲームですが、全年齢版も販売されています。''}} ---- **概要 ADVのジャンルでは業界でも大手メーカーである株式会社ビジュアルアーツのブランド「Key」の第1作となる恋愛アドベンチャーゲーム。~ 「Key」は『[[MOON.]]』や『[[ONE ~輝く季節へ~]]』を作った株式会社ネクストンのブランドTacticsからプロデューサーのYET11氏を除く主要スタッフが参加している。~ 『ONE』と同様に当時としては珍しくアダルトゲームで有りながら18禁要素よりも感動させるストーリーやBGM(演出)等を重視していることが特徴。~ 本作の大ヒットと高評価によって感動を重視した「泣きゲー」と呼ばれるジャンルを確立させ、「Key」というブランドと『MOON.』や『ONE』が有名になるきっかけとなった。~ ---- **あらすじ 家庭の事情で主人公の相沢祐一((PSP版以外では名前の変更が可能。))は7年ぶりに北国の雪の街にある叔母である水瀬家に居候することになった。~ しかし、7年前まではよく訪れていたにも関わらず、彼はこの雪の街を訪れていた頃をあまり思い出せずにいる。~ そしてこの街で水瀬名雪と再開する所から物語は始まる。~ **キャラクター ***主人公とヒロイン(ネタバレ要素は避けています) #region(close,クリックで開閉) -相沢 祐一 --本作の主人公で面倒見が良いところや変なボケをよくかましたり独特な感性を除けば比較的普通の青年。学年は二年生。 --「ONE」の折原 浩平と比べるとエキセントリックではなく、一般人に近いのだが照れ隠しでいじわるする癖がある。~ その一方で初対面の人物にも物怖じせずに接したり超常現象を自然に受け入れたりするなど肝の据わった所もある。 --物語開始時に名雪の声が録音されている目覚まし時計を貸して貰ったのでそれを使っている。 -月宮 あゆ --いきなり祐一にぶつかってきて、そのままたいやきの食い逃げ共犯者にするという衝撃的な登場をしでかしたヒロイン。 --「うぐぅ」と言う口癖があり、困ったとき等かなりの頻度で言う。 --性格は明るく素直だが年齢以上に子供っぽい。 --羽根のついたリュックサックを愛用している。また、私服登校可能で色々と自由な学校に通っている。 --ずっと何かを探しているのだが本人もそれが何かは覚えていない。 -水瀬 名雪 --祐一の従姉妹で居候先の同居人。クラスメートになる。 --ずっと母親と二人で生活しており、父親のことは何も知らない((母子家庭ということが強調されており、父親の存在はそれほど重要ではない。))。 --性格は非常にマイペースでのんびり屋。祐一との同居にも特に抵抗がなく、早くに眠るが朝に非常に弱いので祐一に起こしてもらうことが多い。 --猫アレルギーだが無類の猫好きで強引に止めないと長時間触りたがる。陸上部部長で足が速く体力もあるなどの意外な一面もある。 -沢渡 真琴 --祐一を憎んでいることと自分の名前以外の一切を覚えていない少女。身元も不明だが成り行きで水瀬家に居候することになる。 ---ちなみに祐一は真琴のことは知らないので目の敵にされる覚えが無い。また、祐一も感情的に対応してしまうことが多い。 --「あうーっ」と言う口癖があり、祐一の悪戯などでよく聞くことになる。 --漫画や肉まんが好物。祐一の安眠妨害の為に周囲を巻き込んだり我慢することを知らなかったりなど、非常に子供じみている。 -美坂 栞 --病気で長期休学している一年生。休学しているので普段着で学校に忍び込んでくる。 --普段元気で明るく見えるものの祐一からすると寂しげ・儚げに見える。 --アイスクリームがかなり好きで寒い中でも平気で食べる。反面、辛い物が苦手でカレーは甘口でもまともに食べられない。 --趣味でスケッチをしているがお世辞にも上手いとは言い難い。反応速度も悪く、もぐら叩きで0点を取ってしまうほど。 --洞察力は優れており、祐一の考えていることをよく先読みする。 -川澄 舞 --夜の学校で「魔物」と対峙している三年生。自身のことを「魔物を討つもの」と称している。 --成績優秀で心優しいが、不器用で寡黙な上に「魔物」との戦いによって校舎の破壊や窓ガラスを割っている犯人と見なされている。~ その為、周囲からは不良や問題児と思われている。 ---倉田 佐祐理はひょんなことから彼女が優しいことを知り、そのことがきっかけでお互いに親友になっている。~ その為、自分自身については関心が薄い彼女も佐祐理に危害を加える者には怒る。 --あまり素直ではなく、好き嫌いは基本的に「好きじゃない」「嫌いじゃない」と口にする。 --運動神経は登場人物の中では随一で常人離れしている。また、若干食い意地が張っている所や不器用に有言実行したりと男前な一面がある。 #endregion ***サブキャラクター #region(close,クリックで開閉) -美坂 香里 --祐一と名雪のクラスメートで名雪とは数年来の親友。 --名雪とは性格が正反対でサバサバしてる印象だがお茶目な面もある。 --意外にも一年の頃からずっと学年一位の秀才。 --何らかのクラブに所属しているが、何のクラブかは明かされない。 --栞の姉だと思われるが妹は居ないと否定している。 -倉田 佐祐理 --「あははーっ」という口癖と笑顔が印象的な三年生。 --天然気味だが社交的で人当たりも良いので舞とは違って人気者。祐一ともすぐに仲良くなる。 --穏やかな物腰だが芯が強い。頭が良く料理も得意だったりとハイスペックだが運動神経は人並みか少し悪い。 --舞以外に対しては後輩であろうが丁寧語で話す。 --舞ルートのクリア後に彼女のルート(規模は短編)へ分岐可能になる。そこで彼女の生い立ちが語られる。 -天野 美汐 --いつも一人でいて他者を寄せ付けない一年生。 --言動が少しおばさんくさい((実際に祐一も言及している。))。 --立ち絵のある登場人物の中では珍しく、祐一とは中々打ち解けず辛辣なことを度々言う。~ ただ、悪意はないので必要に応じて助けてくれたりする。 -水瀬 秋子 --祐一の母側の叔母で名雪の母親。名雪を女手一つで育てていてどこかへ働きに出ているが職業は不明。 --名雪と同じく非常にマイペースでのんびりしている他、人並み外れて寛大で大抵のことは「了承」と1秒で承諾してくれる。~ これは名雪や祐一等、家族以外に対しても同様。 --寛大だがだだ甘や気が弱いと言う訳ではなく、叱るべき場面では叱る。理想的な母親と言える。 --料理の腕は抜群だが甘くないおかしなジャム((ファンの通称は「謎ジャム」。))を作りたがる上に強引に勧める癖がある。~ その味を知っている者は勧められる度に恐怖しているが秋子自身は普通に食べている。 -北川 潤 --祐一のクラスメートで作中数少ないツッコミ役。 --出番が少ないので親友や悪友ポジションとはあまり言えないが、祐一とすぐに仲良くなる。 --作中唯一の常人と言えるキャラだが付き合いは良く、祐一達と中々おかしなやりとりをすることもある。 #endregion **評価点 -シナリオ --ライター二名体制で主にあゆ・名雪・栞を久弥直樹氏、真琴・舞を麻枝准氏が担当している。 ---製作中に意思疎通が取れていなかった部分があるらしく、若干齟齬がある部分も見受けられるが基本的に矛盾なく仕上がっている。 --本作のシナリオを一文にまとめると楽しい日常から一転深刻な問題が起き、奇跡が起きて解決というもの。 ---展開・設定・日常シーン等が上手く練られているので没入感が凄く、それが高評価に繋がっている((本作以降似たようなゲームがたくさん出ているが、低評価のものはこれらの作り込みが甘いものが多い。))。 ---現実的な世界観だが癖が強いキャラクター達なので愉快な日常シーンを繰り広げられる。主人公の祐一もその一人でおかしな掛け合いが本作の魅力の一つと言える。 ---各ヒロインには特殊な事情が有り、更にそこに問題が発生したり解決したりと飽きさせない作りになっている。また、キャラがよく掘り下げられているので感情移入しやすい。 ---奇跡や「魔物」等のファンタジー的な要素もあるがポッと出の軽いものではなく、作中で言及されている。 ---これは「ONE」の永遠の世界同様に色々と考察できる奥深いものになっているが、難しい表現はあまり無いので深く考えなくても問題はない。 ---久弥氏担当と麻枝氏担当では奇跡が起きる(あるいは起きていた)要因が違う。矛盾はしていないがたまに議論が起きる。 --どのヒロインも人気が有り、不評なキャラは居ないのも評価点。 ---サブキャラも魅力的で特に佐祐理や秋子((作風を考えると攻略出来ない方が自然だが…。ただし佐祐理は彼女の過去を解明するシナリオはある。))が非攻略対象なのを嘆くファンは数多かった。 -グラフィック --原画担当の樋上いたる氏は昔から賛否両論の激しい絵師であることが知られており、下手・合わないと言う意見が多い一方で当時から熱烈なファンも多い。 --塗りは当時の水準としては悪くないものの特筆するほどでもない。 --印象的な背景がいくつかあるので、背景のファンやいわゆる聖地巡礼する人もいるが、塗りも含めて次回作『AIR』程の高評価は得られていない。 -演出 --BGMも自作しているだけあってこだわって作っている。(昨今のゲームに比べると流石に音が古臭い印象だが)今なお高評価。 ---『ONE』と同様にこの頃では珍しく各ヒロインにテーマ曲がある。 --業界初ではないが、当時としては珍しくOPとEDに歌が収録されておりこれも高評価。 ---OPムービーも歌ともども出来が良く、エロゲ―でも他分野と同じく音楽・歌・ムービーでも勝負出来ると評判になった。以後はLeaf作品などの影響もあるが、他社作品もOPやEDに歌を入れたりムービーを入れるケースが増えた。 **問題点 -EDは基本的に奇跡が起きている上に((一部ルートは最後に奇跡が起きたかは不明。))その要因はあゆと舞ルート以外では明言されていないので、人によっては安っぽく感じる場合がある。 --一応他ルートでも若干の言及はされているのだが、親切に説明してる訳ではない。 -18禁要素の存在意義の薄さ。 --この点は「Key」関連作の多くが指摘されるようになった点で、本作は特にその傾向が強い。 ---本来の用途としての実用性が薄い(あるいはストーリー上イマイチ)というのはやはり問題であると言える。 --それも影響して全年齢対象版が違和感無く受け入られたという声も多かった。 ---必要ないと言われるの同時に、これ以降、同社の作品に「18禁要素は不要」と言われるキッカケとなったと言えよう。 //わざわざ賛否両論に移行させる理由がわからないし、「賛否両論」とする意義を感じない。 -BGMの良さとは裏腹に、立ち絵などビジュアル面で魅せる演出は薄め。 --当時の恋愛アドベンチャーとして考えてもこれはやや味気なさを感じる部分である。OPの凝りようと比較すると差は否めない。 -舞ルートだけ他のルートと比べて設定や物語の顛末がかなり分かり辛くなっている。 --特にED付近はよく読むと色々と説明してあるのだが、超展開と言って良い展開が続くのでついていけない人が多い。 --その代わりと言うべきか、舞ルートは人によって解釈にかなり幅がある。分かり辛さは問題だが、この怒涛の展開に惹かれる人も多い。 -北川潤は公式サイトの解説などでは「恋愛は奥手」と書かれているのだが、作中でそれを感じさせる描写が一切ない。 --一応それ以外に関しては公式の解説文と実際の内容が著しく格差を感じるキャラクターはいない。何故か北川だけ設定が無視されている。 **総評 概要にも書いているが本作によって「泣きゲー」というジャンルが確立された他、泣きゲーに限らずシナリオを重視した作品も多く販売されることになった((ToHeart等の影響も多々あるので本作のみの影響ではないが。))。~ 本作のヒットによってKeyスタッフの関わった『MOON.』や『ONE』が広く注目され、これらもロングセラーとなった。~ 特に本作と同じ方向性の『ONE』はKey作品の要素を一通り揃えていて評価も良いので「泣きゲー」の元祖とも言われている。~ 『MOON.』より前の『同棲』という作品にもKeyスタッフの一部が関わっているが、こちらはシナリオはあってないようなもので、それ以外の評価も芳しくなく話題になることは少ない。 後の作品と違って演出が若干あっさり(挿入歌の類も無い)していたり、世界観に壮大な謎が無いせいか人によっては普通の作品(特に昨今の作品と比べて)と評することもある。~ しかし「泣きゲーの元祖」と呼ばれるだけあって、良作と言えるだけの肝自体は抑えており、時代を考えれば十分完成度は高い方だと言える。~ 初版から時間が経ち、ユーザーの世代は変わっているが、今でもプレイをお勧めできる作品である。~ 後の作品はテキスト量がより膨大になっていったため、同社の作品を気軽にプレイするうえは適した作品の一つと言える。 **余談 -原作が18禁要素に拘っていないのでコンシューマー移植に先駆けてCG等を若干追加した全年齢版が発売されている。 --当時はこの手の移植はまだ一般的では無かったので、VAの馬場社長によると若干冒険だったらしいが先の通り無事に成功した。 --古いゲームだが色々な媒体に移植されているので、プレイ環境はそこまで困らない。 --コンシューマー版は声がついているがPC版は後に発売されたバージョン含めて声がついていないので声が欲しい人は注意。 --ちなみに現在では声も基本的に受け入れられているが発売当時は声がつくことに拒否感がある人もそれなりにいた。 -久弥氏は『ONE』と本作で人気を博したのだが、次回作『AIR』の企画進行中にビジュアルアーツを退社、その後は長らくの間作品を発表することがなかった。 -二度TVアニメ化されている。 --一作目は東映アニメーションが制作。顎が特徴的な絵柄で通称「顎アニメ」と呼ばれており、原作未プレイ・アニメ未視聴の人でも知っていたりする程有名な話。~ これは樋上氏の絵柄を意識しすぎてデザインした為であり作画崩壊ではない。 ---顎ばかり取り上げられて悪評が目立っているが、キャラデザ以外は別に悪くない。~ シナリオは1クールで5ヒロインの話をまとめたもので、不満を持つファンもいるが期間の短さと内容を考えるとむしろ上手くまとめてあると言える。~ 少なくとも外れアニメと評される出来ではない。 --二作目は京都アニメーション制作で、樋上氏の絵柄を意識しつつも違和感のないキャラデザになっている。 ---祐一の声優が他媒体と違うのは良いとしても声に違和感を覚える人が多い。~ また、2クールなので話はまとまっているが、最後の方まで各ヒロインに忙しなく会いに行って原作再現するというのが繰り返されるので違和感(忙しすぎる印象)が有り、フラグ立てに奔走してるという感想を持たれやすい。 ---シナリオが原作再現重視((舞のみKeyスタッフも同意の上で大きな変更が入っている。))なので無難なことと、作画や他媒体と比べて時間が経っているものの馴染みのある声優をなるべく使っているなど、力の入れ具合が好評を博している。 ---なお、京アニ版はOP・EDが原作ゲーム同様『Last regrets』『風の辿り着く場所』の短縮版となっている。これは同じ制作の『AIR』『CLANNAD』も同様。 -次回作『AIR』共々ファンの二次創作が活発だったのとネット環境が爆発的に整い始めた頃が影響し、かなりの数のSS・イラスト・音楽等が作成された。 --もちろん玉石混淆で出来の良いものも多い。 --SSに関してはファンの多さと『AIR』等に比べてかなり作りやすいのが相まってか、出来はともかく他作品のSSとは一線を画する勢いで作られていた。 -音楽クリエイターチームの「I've」は元々ゲームを作りたがっており、ビジュアルアーツの馬場社長によると「何ができるの?」と聞いたら「曲を作れる」と言うことで本作に関わったとのこと(ただし、本作がI'veのゲーム業界初作品ではない)。 -主人公の祐一の境遇は各ヒロインのルートで変わるが、基本は「年の割に達観している」「なんだかんだどの状況でも対応出来る」の二つ。 --本作のヒットののち、オリジナル小説等を投稿するサイトでこの祐一のキャラクターを極端にしたような「胆が据わっていてなんでも出来る万能主人公」のちぐはぐさ、出来の悪さを揶揄して「U-1(ゆういち、アルティメットワン等と読む)」という創作用語が生まれた。 ---無論これは祐一や本作を馬鹿にする意図はなく、「劣化した祐一の様な何か」という祐一への敬意の下の造語と言える。 ---- *Kanon(PSP) 【かのん】 |ジャンル|恋愛アドベンチャー|&amazon(B000FJ515A)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売・開発元|プロトタイプ|~| |発売日|2007年2月15日|~| |定価|5,040円|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~| |コンテンツアイコン|恋愛・言葉・その他|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化移植''|~| |ポイント|ボイス削減により大ガッカリ|~| -DC、PS2に続き、携帯機であるPSPにも移植された。 -変更点としては祐一にもボイス(声:杉田智和)が追加された他、栞の声優がドラマCD以降に担当している佐藤朱に変更されている。 **評価点(PSP) -ゲーム中のCGを取り込んでPSPの壁紙にすることができる。 **賛否両論点(PSP) -祐一の声は批判的な意見の多いアニメ二作目と同様の杉田智和氏を起用している((声優が悪いのではなく人選が悪い。他キャラ等の印象が拭えないのだが、そのキャラと祐一が似ても似つかないのと重要な場面が合わないと言う人も多い。))ので賛否両論。 **問題点(PSP) -''13日~終盤までボイスが入っていないパートボイス''である。 --その他はWin版を除きフルボイスであったのに、その後の移植で劣化した、雰囲気が台無しになってしまうことへの批判が多い。 --公式によるとパートボイスである理由は「UMDの速度アップと容量の都合上」とのこと。~ ただかなり時間がたってからの、しかも追加要素に乏しいベタ移植である為そこは何とかして欲しかったと言われる。 --一応事前のアナウンスはあったものの、バグと勘違いした人も多い。 --なお、後に販売されたPSP版『[[AIR]]』及び『[[CLANNAD]]』ではフルボイスになっているため、容量の問題が解決されたものと思われる。 **総評(PSP) -パートボイスを受け入れられる、あるいは脳内補完できるかどうかで評価は大きく変わる。
*Kanon 【かのん】 |ジャンル|恋愛アドベンチャー|&amazon(B003D3MVRG)| |対応機種|Windows 95/98/XP/Vista/7&br()ドリームキャスト&br()プレイステーション2|~| |発売・開発元|【Win】Key&br()【DC/PS2】NECインターチャネル|~| |発売日((種類や再販が多いので代表的なバージョンのみに留める。))|【Win】1999年6月4日&br()【DC】2000年9月14日&br()【PS2】2002年2月28日|~| |定価|【Win】8,800円&br()【DC/PS2】6,800円|~| |レーティング|【Win(PC18禁版)】ソフ倫:18歳未満禁止&br()【PS2】CERO:B(12才以上対象)&br()※それ以外は全年齢対象|~| |コンテンツアイコン|【PS2】恋愛|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[Key作品リンク>Key作品]]''| #contents(fromhere) ---- #center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}} #center{&size(20){''本作は18歳以上のみ対象のアダルトゲームですが、全年齢版も販売されています。''}} ---- **概要 ADVのジャンルでは業界でも大手メーカーである株式会社ビジュアルアーツのブランド「Key」の第1作となる恋愛アドベンチャーゲーム。~ 「Key」は『[[MOON.]]』や『[[ONE ~輝く季節へ~]]』を作った株式会社ネクストンのブランドTacticsからプロデューサーのYET11氏を除く主要スタッフが参加している。~ 『ONE』と同様に当時としては珍しくアダルトゲームで有りながら18禁要素よりも感動させるストーリーやBGM(演出)等を重視していることが特徴。~ 本作の大ヒットと高評価によって感動を重視した「泣きゲー」と呼ばれるジャンルを確立させ、「Key」というブランドと『MOON.』や『ONE』が有名になるきっかけとなった。~ ---- **あらすじ 家庭の事情で主人公の相沢祐一((PSP版以外では名前の変更が可能。))は7年ぶりに北国の雪の街にある叔母である水瀬家に居候することになった。~ しかし、7年前まではよく訪れていたにも関わらず、彼はこの雪の街を訪れていた頃をあまり思い出せずにいる。~ そしてこの街で水瀬名雪と再開する所から物語は始まる。~ **キャラクター ***主人公とヒロイン(ネタバレ要素は避けています) #region(close,クリックで開閉) -相沢 祐一 --本作の主人公で面倒見が良いところや変なボケをよくかましたり独特な感性を除けば比較的普通の青年。学年は二年生。 --「ONE」の折原 浩平と比べるとエキセントリックではなく、一般人に近いのだが照れ隠しでいじわるする癖がある。~ その一方で初対面の人物にも物怖じせずに接したり超常現象を自然に受け入れたりするなど肝の据わった所もある。 --物語開始時に名雪の声が録音されている目覚まし時計を貸して貰ったのでそれを使っている。 -月宮 あゆ --いきなり祐一にぶつかってきて、そのままたいやきの食い逃げ共犯者にするという衝撃的な登場をしでかしたヒロイン。 --「うぐぅ」と言う口癖があり、困ったとき等かなりの頻度で言う。 --性格は明るく素直だが年齢以上に子供っぽい。 --羽根のついたリュックサックを愛用している。また、私服登校可能で色々と自由な学校に通っている。 --ずっと何かを探しているのだが本人もそれが何かは覚えていない。 -水瀬 名雪 --祐一の従姉妹で居候先の同居人。クラスメートになる。 --ずっと母親と二人で生活しており、父親のことは何も知らない((母子家庭ということが強調されており、父親の存在はそれほど重要ではない。))。 --性格は非常にマイペースでのんびり屋。祐一との同居にも特に抵抗がなく、早くに眠るが朝に非常に弱いので祐一に起こしてもらうことが多い。 --猫アレルギーだが無類の猫好きで強引に止めないと長時間触りたがる。陸上部部長で足が速く体力もあるなどの意外な一面もある。 -沢渡 真琴 --祐一を憎んでいることと自分の名前以外の一切を覚えていない少女。身元も不明だが成り行きで水瀬家に居候することになる。 ---ちなみに祐一は真琴のことは知らないので目の敵にされる覚えが無い。また、祐一も感情的に対応してしまうことが多い。 --「あうーっ」と言う口癖があり、祐一の悪戯などでよく聞くことになる。 --漫画や肉まんが好物。祐一の安眠妨害の為に周囲を巻き込んだり我慢することを知らなかったりなど、非常に子供じみている。 -美坂 栞 --病気で長期休学している一年生。休学しているので普段着で学校に忍び込んでくる。 --普段元気で明るく見えるものの祐一からすると寂しげ・儚げに見える。 --アイスクリームがかなり好きで寒い中でも平気で食べる。反面、辛い物が苦手でカレーは甘口でもまともに食べられない。 --趣味でスケッチをしているがお世辞にも上手いとは言い難い。反応速度も悪く、もぐら叩きで0点を取ってしまうほど。 --洞察力は優れており、祐一の考えていることをよく先読みする。 -川澄 舞 --夜の学校で「魔物」と対峙している三年生。自身のことを「魔物を討つもの」と称している。 --成績優秀で心優しいが、不器用で寡黙な上に「魔物」との戦いによって校舎の破壊や窓ガラスを割っている犯人と見なされている。~ その為、周囲からは不良や問題児と思われている。 ---倉田 佐祐理はひょんなことから彼女が優しいことを知り、そのことがきっかけでお互いに親友になっている。~ その為、自分自身については関心が薄い彼女も佐祐理に危害を加える者には怒る。 --あまり素直ではなく、好き嫌いは基本的に「好きじゃない」「嫌いじゃない」と口にする。 --運動神経は登場人物の中では随一で常人離れしている。また、若干食い意地が張っている所や不器用に有言実行したりと男前な一面がある。 #endregion ***サブキャラクター #region(close,クリックで開閉) -美坂 香里 --祐一と名雪のクラスメートで名雪とは数年来の親友。 --名雪とは性格が正反対でサバサバしてる印象だがお茶目な面もある。 --意外にも一年の頃からずっと学年一位の秀才。 --何らかのクラブに所属しているが、何のクラブかは明かされない。 --栞の姉だと思われるが妹は居ないと否定している。 -倉田 佐祐理 --「あははーっ」という口癖と笑顔が印象的な三年生。 --天然気味だが社交的で人当たりも良いので舞とは違って人気者。祐一ともすぐに仲良くなる。 --穏やかな物腰だが芯が強い。頭が良く料理も得意だったりとハイスペックだが運動神経は人並みか少し悪い。 --舞以外に対しては後輩であろうが丁寧語で話す。 --舞ルートのクリア後に彼女のルート(規模は短編)へ分岐可能になる。そこで彼女の生い立ちが語られる。 -天野 美汐 --いつも一人でいて他者を寄せ付けない一年生。 --言動が少しおばさんくさい((実際に祐一も言及している。))。 --立ち絵のある登場人物の中では珍しく、祐一とは中々打ち解けず辛辣なことを度々言う。~ ただ、悪意はないので必要に応じて助けてくれたりする。 -水瀬 秋子 --祐一の母側の叔母で名雪の母親。名雪を女手一つで育てていてどこかへ働きに出ているが職業は不明。 --名雪と同じく非常にマイペースでのんびりしている他、人並み外れて寛大で大抵のことは「了承」と1秒で承諾してくれる。~ これは名雪や祐一等、家族以外に対しても同様。 --寛大だがだだ甘や気が弱いと言う訳ではなく、叱るべき場面では叱る。理想的な母親と言える。 --料理の腕は抜群だが甘くないおかしなジャム((ファンの通称は「謎ジャム」。))を作りたがる上に強引に勧める癖がある。~ その味を知っている者は勧められる度に恐怖しているが秋子自身は普通に食べている。 -北川 潤 --祐一のクラスメートで作中数少ないツッコミ役。 --出番が少ないので親友や悪友ポジションとはあまり言えないが、祐一とすぐに仲良くなる。 --作中唯一の常人と言えるキャラだが付き合いは良く、祐一達と中々おかしなやりとりをすることもある。 #endregion **評価点 -シナリオ --ライター二名体制で主にあゆ・名雪・栞を久弥直樹氏、真琴・舞を麻枝准氏が担当している。 ---製作中に意思疎通が取れていなかった部分があるらしく、若干齟齬がある部分も見受けられるが基本的に矛盾なく仕上がっている。 --本作のシナリオを一文にまとめると楽しい日常から一転深刻な問題が起き、奇跡が起きて解決というもの。 ---展開・設定・日常シーン等が上手く練られているので没入感が凄く、それが高評価に繋がっている((本作以降似たようなゲームがたくさん出ているが、低評価のものはこれらの作り込みが甘いものが多い。))。 ---現実的な世界観だが癖が強いキャラクター達なので愉快な日常シーンを繰り広げられる。主人公の祐一もその一人でおかしな掛け合いが本作の魅力の一つと言える。 ---各ヒロインには特殊な事情が有り、更にそこに問題が発生したり解決したりと飽きさせない作りになっている。また、キャラがよく掘り下げられているので感情移入しやすい。 ---奇跡や「魔物」等のファンタジー的な要素もあるがポッと出の軽いものではなく、作中で言及されている。 ---これは「ONE」の永遠の世界同様に色々と考察できる奥深いものになっているが、難しい表現はあまり無いので深く考えなくても問題はない。 ---久弥氏担当と麻枝氏担当では奇跡が起きる(あるいは起きていた)要因が違う。矛盾はしていないがたまに議論が起きる。 --どのヒロインも人気が有り、不評なキャラは居ないのも評価点。 ---サブキャラも魅力的で特に佐祐理や秋子((作風を考えると攻略出来ない方が自然だが…。ただし佐祐理は彼女の過去を解明するシナリオはある。))が非攻略対象なのを嘆くファンは数多かった。 -グラフィック --原画担当の樋上いたる氏は昔から賛否両論の激しい絵師であることが知られており、下手・合わないと言う意見が多い一方で当時から熱烈なファンも多い。 --塗りは当時の水準としては悪くないものの特筆するほどでもない。 --印象的な背景がいくつかあるので、背景のファンやいわゆる聖地巡礼する人もいるが、塗りも含めて次回作『AIR』程の高評価は得られていない。 -演出 --BGMも自作しているだけあってこだわって作っている。(昨今のゲームに比べると流石に音が古臭い印象だが)今なお高評価。 ---『ONE』と同様にこの頃では珍しく各ヒロインにテーマ曲がある。 --業界初ではないが、当時としては珍しくOPとEDに歌が収録されておりこれも高評価。 ---OPムービーも歌ともども出来が良く、エロゲ―でも他分野と同じく音楽・歌・ムービーでも勝負出来ると評判になった。以後はLeaf作品などの影響もあるが、他社作品もOPやEDに歌を入れたりムービーを入れるケースが増えた。 **問題点 -EDは基本的に奇跡が起きている上に((一部ルートは最後に奇跡が起きたかは不明。))その要因はあゆと舞ルート以外では明言されていないので、人によっては安っぽく感じる場合がある。 --一応他ルートでも若干の言及はされているのだが、親切に説明してる訳ではない。 -18禁要素の存在意義の薄さ。 --この点は「Key」関連作の多くが指摘されるようになった点で、本作は特にその傾向が強い。 ---本来の用途としての実用性が薄い(あるいはストーリー上イマイチ)というのはやはり問題であると言える。 --それも影響して全年齢対象版が違和感無く受け入られたという声も多かった。 ---必要ないと言われるの同時に、これ以降、同社の作品に「18禁要素は不要」と言われるキッカケとなったと言えよう。 //わざわざ賛否両論に移行させる理由がわからないし、「賛否両論」とする意義を感じない。 -BGMの良さとは裏腹に、立ち絵などビジュアル面で魅せる演出は薄め。 --当時の恋愛アドベンチャーとして考えてもこれはやや味気なさを感じる部分である。OPの凝りようと比較すると差は否めない。 -舞ルートだけ他のルートと比べて設定や物語の顛末がかなり分かり辛くなっている。 --特にED付近はよく読むと色々と説明してあるのだが、超展開と言って良い展開が続くのでついていけない人が多い。 --その代わりと言うべきか、舞ルートは人によって解釈にかなり幅がある。分かり辛さは問題だが、この怒涛の展開に惹かれる人も多い。 -北川潤は公式サイトの解説などでは「恋愛は奥手」と書かれているのだが、作中でそれを感じさせる描写が一切ない。 --一応それ以外に関しては公式の解説文と実際の内容が著しく格差を感じるキャラクターはいない。何故か北川だけ設定が無視されている。 **総評 概要にも書いているが本作によって「泣きゲー」というジャンルが確立された他、泣きゲーに限らずシナリオを重視した作品も多く販売されることになった((ToHeart等の影響も多々あるので本作のみの影響ではないが。))。~ 本作のヒットによってKeyスタッフの関わった『MOON.』や『ONE』が広く注目され、これらもロングセラーとなった。~ 特に本作と同じ方向性の『ONE』はKey作品の要素を一通り揃えていて評価も良いので「泣きゲー」の元祖とも言われている。~ 『MOON.』より前の『同棲』という作品にもKeyスタッフの一部が関わっているが、こちらはシナリオはあってないようなもので、それ以外の評価も芳しくなく話題になることは少ない。 後の作品と違って演出が若干あっさり(挿入歌の類も無い)していたり、世界観に壮大な謎が無いせいか人によっては普通の作品(特に昨今の作品と比べて)と評することもある。~ しかし「泣きゲーの元祖」と呼ばれるだけあって、良作と言えるだけの肝自体は抑えており、時代を考えれば十分完成度は高い方だと言える。~ 初版から時間が経ち、ユーザーの世代は変わっているが、今でもプレイをお勧めできる作品である。~ 後の作品はテキスト量がより膨大になっていったため、同社の作品を気軽にプレイするうえは適した作品の一つと言える。 **余談 -原作が18禁要素に拘っていないのでコンシューマー移植に先駆けてCG等を若干追加した全年齢版が発売されている。 --当時はこの手の移植はまだ一般的では無かったので、VAの馬場社長によると若干冒険だったらしいが先の通り無事に成功した。 --古いゲームだが色々な媒体に移植されているので、プレイ環境はそこまで困らない。 --コンシューマー版は声がついているがPC版は後に発売されたバージョン含めて声がついていないので声が欲しい人は注意。 --ちなみに現在では声も基本的に受け入れられているが発売当時は声がつくことに拒否感がある人もそれなりにいた。 -本作は基本的に誰かを助けると、それ以外のほぼ全員が救われない状態で終わる事になるという意見もある(ネタバレを防ぐため詳細は割愛)。冬の街を舞台としているのは「世界のどこかに春がきていれば、世界のどこかは冬のまま」という揶揄ともとれる。 -久弥氏は『ONE』と本作で人気を博したのだが、次回作『AIR』の企画進行中にビジュアルアーツを退社、その後は長らくの間作品を発表することがなかった。 -二度TVアニメ化されている。 --一作目は東映アニメーションが制作。顎が特徴的な絵柄で通称「顎アニメ」と呼ばれており、原作未プレイ・アニメ未視聴の人でも知っていたりする程有名な話。~ これは樋上氏の絵柄を意識しすぎてデザインした為であり作画崩壊ではない。 ---顎ばかり取り上げられて悪評が目立っているが、キャラデザ以外は別に悪くない。~ シナリオは1クールで5ヒロインの話をまとめたもので、不満を持つファンもいるが期間の短さと内容を考えるとむしろ上手くまとめてあると言える。~ 少なくとも外れアニメと評される出来ではない。 --二作目は京都アニメーション制作で、樋上氏の絵柄を意識しつつも違和感のないキャラデザになっている。 ---祐一の声優が他媒体と違うのは良いとしても声に違和感を覚える人が多い。~ また、2クールなので話はまとまっているが、最後の方まで各ヒロインに忙しなく会いに行って原作再現するというのが繰り返されるので違和感(忙しすぎる印象)が有り、フラグ立てに奔走してるという感想を持たれやすい。 ---シナリオが原作再現重視((舞のみKeyスタッフも同意の上で大きな変更が入っている。))なので無難なことと、作画や他媒体と比べて時間が経っているものの馴染みのある声優をなるべく使っているなど、力の入れ具合が好評を博している。 ---なお、京アニ版はOP・EDが原作ゲーム同様『Last regrets』『風の辿り着く場所』の短縮版となっている。これは同じ制作の『AIR』『CLANNAD』も同様。 -次回作『AIR』共々ファンの二次創作が活発だったのとネット環境が爆発的に整い始めた頃が影響し、かなりの数のSS・イラスト・音楽等が作成された。 --もちろん玉石混淆で出来の良いものも多い。 --SSに関してはファンの多さと『AIR』等に比べてかなり作りやすいのが相まってか、出来はともかく他作品のSSとは一線を画する勢いで作られていた。 -音楽クリエイターチームの「I've」は元々ゲームを作りたがっており、ビジュアルアーツの馬場社長によると「何ができるの?」と聞いたら「曲を作れる」と言うことで本作に関わったとのこと(ただし、本作がI'veのゲーム業界初作品ではない)。 -主人公の祐一の境遇は各ヒロインのルートで変わるが、基本は「年の割に達観している」「なんだかんだどの状況でも対応出来る」の二つ。 --本作のヒットののち、オリジナル小説等を投稿するサイトでこの祐一のキャラクターを極端にしたような「胆が据わっていてなんでも出来る万能主人公」のちぐはぐさ、出来の悪さを揶揄して「U-1(ゆういち、アルティメットワン等と読む)」という創作用語が生まれた。 ---無論これは祐一や本作を馬鹿にする意図はなく、「劣化した祐一の様な何か」という祐一への敬意の下の造語と言える。 ---- *Kanon(PSP) 【かのん】 |ジャンル|恋愛アドベンチャー|&amazon(B000FJ515A)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売・開発元|プロトタイプ|~| |発売日|2007年2月15日|~| |定価|5,040円|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~| |コンテンツアイコン|恋愛・言葉・その他|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化移植''|~| |ポイント|ボイス削減により大ガッカリ|~| -DC、PS2に続き、携帯機であるPSPにも移植された。 -変更点としては祐一にもボイス(声:杉田智和)が追加された他、栞の声優がドラマCD以降に担当している佐藤朱に変更されている。 **評価点(PSP) -ゲーム中のCGを取り込んでPSPの壁紙にすることができる。 **賛否両論点(PSP) -祐一の声は批判的な意見の多いアニメ二作目と同様の杉田智和氏を起用している((声優が悪いのではなく人選が悪い。他キャラ等の印象が拭えないのだが、そのキャラと祐一が似ても似つかないのと重要な場面が合わないと言う人も多い。))ので賛否両論。 **問題点(PSP) -''13日~終盤までボイスが入っていないパートボイス''である。 --その他はWin版を除きフルボイスであったのに、その後の移植で劣化した、雰囲気が台無しになってしまうことへの批判が多い。 --公式によるとパートボイスである理由は「UMDの速度アップと容量の都合上」とのこと。~ ただかなり時間がたってからの、しかも追加要素に乏しいベタ移植である為そこは何とかして欲しかったと言われる。 --一応事前のアナウンスはあったものの、バグと勘違いした人も多い。 --なお、後に販売されたPSP版『[[AIR]]』及び『[[CLANNAD]]』ではフルボイスになっているため、容量の問題が解決されたものと思われる。 **総評(PSP) -パートボイスを受け入れられる、あるいは脳内補完できるかどうかで評価は大きく変わる。

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