【かのん】
ジャンル | 恋愛アドベンチャー | ![]() |
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対応機種 |
Windows 95/98/XP/Vista/7 ドリームキャスト プレイステーション2 |
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発売・開発元 |
【Win】Key 【DC/PS2】NECインターチャネル |
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発売日(*1) |
【Win】1999年6月4日 【DC】2000年9月14日 【PS2】2002年2月28日 |
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定価 |
【Win】8,800円 【DC/PS2】6,800円 |
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レーティング | Win | アダルトゲーム | |
CS機 | CERO:12歳以上対象(*2) | ||
判定 | 良作 | ||
Key作品 |
ADVのジャンルでは業界でも大手メーカーである株式会社ビジュアルアーツのブランド「Key」の第1作となる恋愛アドベンチャーゲーム。
「Key」は『MOON.』や『ONE ~輝く季節へ~』を作った株式会社ネクストンのブランドTacticsからプロデューサーのYET11氏を除く主要スタッフが参加している。
『ONE』と同様に当時としては珍しくアダルトゲームで有りながら18禁要素よりも感動させるストーリーやBGM(演出)等を重視していることが特徴。
本作の大ヒットと高評価によって感動を重視した「泣きゲー」と呼ばれるジャンルを確立させ、「Key」というブランドと『MOON.』や『ONE』が有名になるきっかけとなった。
家庭の事情で主人公の相沢祐一(*3)は7年ぶりに北国の雪の街にある叔母である水瀬家に居候することになった。
しかし、7年前まではよく訪れていたにもかかわらず、彼はこの雪の街を訪れていた頃をあまり思い出せずにいる。
そしてこの街で水瀬名雪と再会する所から物語は始まる。
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概要にも書いているが本作によって「泣きゲー」というジャンルが確立された他、泣きゲーに限らずシナリオを重視した作品も多く販売されることになった(*10)。
本作のヒットによってKeyスタッフの関わった『MOON.』や『ONE』が広く注目され、これらもロングセラーとなった。
特に本作と同じ方向性の『ONE』はKey作品の要素を一通り揃えていて評価も良いので「泣きゲー」の元祖とも言われている。
『MOON.』より前の『同棲』という作品にもKeyスタッフの一部が関わっているが、こちらはシナリオはあってないようなもので、それ以外の評価も芳しくなく話題になることは少ない。
後の作品と違って演出が若干あっさり(挿入歌の類も無い)していたり、世界観に壮大な謎が無いせいか人によっては普通の作品(特に昨今の作品と比べて)と評することもある。
しかし「泣きゲーの元祖」と呼ばれるだけあって、良作と言えるだけの肝自体は押さえており、時代を考えれば十分完成度は高い方だと言える。
初版から時間が経ち、ユーザーの世代は変わっているが、今でもプレイをお勧めできる作品である。
後の作品はテキスト量がより膨大になっていったため、同社の作品を気軽にプレイするうえは適した作品の一つと言える。
*1 種類や再販が多いため代表的なバージョンのみ記載。
*2 PS2廉価版で付与されたレーティングを記載。
*3 PSP版以外では名前の変更が可能。
*4 母子家庭ということが強調されており、父親の存在はそれほど重要ではない。
*5 実際に祐一も言及している。
*6 ファンの通称は「謎ジャム」となっている。
*7 本作以降似たようなゲームがたくさん出ているが、低評価のものはこれらの作り込みが甘いものが多い。
*8 作風を考えると攻略出来ない方が自然だが…。ただし、佐祐理は彼女の過去を解明するシナリオはある。
*9 一部ルートは最後に奇跡が起きたかは不明。
*10 [『ToHeart』等の影響も多々あるので本作のみの影響ではないが。
*11 ただし、本作がI'veのゲーム業界初作品ではない。
*12 ゆういち、アルティメットワン等と読む。