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*ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間
【どらごんぼーるぜっとすりー れっせんじんぞうにんげん】
|ジャンル|RPG|&amazon(B000068GX6)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|バンダイ|~|
|開発元|トーセ|~|
|発売日|1992年8月7日|~|
|定価|7,800円|~|
//|分類|&bold(){ガッカリゲー判定}|~|
|ポイント|タイトル詐欺?&br()内容短すぎ&br()中途半端におしまい|~|
|>|>|CENTER:''[[ドラゴンボールゲームリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/951.html]]''|
**プロローグ
失われたドラゴンボールを復活させる為にナメック星へ訪れたZ戦士達。~
しかしそこにはナメック星のドラゴンボールを狙うベジータ、そして彼らのボスである宇宙の帝王・フリーザも来ていた。~
ドラゴンボール争奪戦の中でパワーアップするZ戦士達。~
そしてフリーザとの決戦の中で悟空はとうとう伝説の超戦士・超サイヤ人となった!~
圧倒的なパワーでフリーザを倒すも、滅びゆくナメック星にただ一人残った悟空は、星の爆発へと消えていった。~
そして地球に新たな危機が迫る・・・~
**概要
-当時、バンダイのキャラゲーとしては比較的完成度の高かった、「ドラゴンボールZ」のゲーム第3作([[SFCソフト>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/777.html]]を含めると第4作)。
-ナメック星での超サイヤ人悟空VSフリーザからスタートするが…(後述)
-今回もカード形式のバトルだが、前作までとは使用が大きく変更された。
--防御の漢数字が廃止され、星に攻撃・防御が統合された。
---漢数字があった場所には代わりに「イベントカード」が付いた。絵柄によってランダムで様々な効果が起きる。
---イベントカードの絵柄は「回復」「バトル」「カード」「修業」「移動」「ハプニング」の六つ。
---それに伴いお助けカードが廃止。
--「必」カードが廃止され、戦士それぞれの流派を合わせる事により必殺技が使えるようになった。
---例えば亀仙人・神様・界王様の修行を受けてる悟空は「亀」「神」「界」の流派をもち、それらのどれかを選ぶ事で必殺技が使える。
---それに伴い前作までの「流派を合わせて強い通常攻撃・全体通常攻撃」が廃止された。
--新流派「造」「ZIII」の追加。
---しかし「造」は人造人間の流派、「ZIII」は誰の流派でもないハズレ扱いと、プレイヤーにはあまり関係ない。
-メイン戦闘は前衛の3人のみになった。
--カードを選択・敵の攻撃対象になるのは前衛のみ。それ以上仲間がいる場合は追加、支援攻撃を行う後衛となる。
-レベルがある程度上がると敵を追い払えるようになった。
-「アイテム」の登場。
**長所
-戦闘システムがグッと親切になった。
--戦闘アニメのスピードが格段に上がり、前作までの最大の問題点だった戦闘のタルさがかなり解消された。
---効果音もバシバシ入り、DBZのスピーディなバトルを再現できている。
--必殺技が出しやすくなった。
---本作は一人につき流派が複数用意されている事が多く、弱い必殺技程度ならバシバシ使っていける。
--前衛・後衛システムで仲間が複数いる場合はゲームオーバーしにくくなった。
---特に後衛に入れると積極的に超能力を使ってくれるチャオズは助かる存在。
-前作よりもBGMの種類が増え、クオリティも上がった(但しループは短め)。
-クリリンに鼻が無いことや、天津飯の3つの目など、原作に因んだ細かいネタが満載。
-クリリンよりHPが高かったり、仲間が攻撃をミスした時に追撃をしてくれたりと、ヤムチャの扱いが良い。
**短所
-お助けカード廃止とイベントカードで、博打性がさらに高まった。
--回復したさに星の弱い回復カードを選ばざるを得なかったり、意図せず全カードシャッフルといった事例がザラに起こる。
--マイナス効果のイベントもある。
-必殺技は出しやすくなったが、強力な技は「KIをねる」というコマンドで1ターン気を練らないと出せない。
--気を練っているターンは攻撃できず、無防備状態。
-アニメーションは早くはなったものの、早すぎてイマイチ何をしているのか分かり辛く慌ただしい。
--ダメージ表記が頭の上に出るだけなので戦況を把握しづらい。
-3Dバトルと2Dバトルの2種類の戦闘があるが、後者の存在意義がわからない。
-前2作に存在した戦闘力(バトルポイント)の数値が失われたため、各キャラの具体的な強さが分かりづらい。
-戦闘時、デフォルトで「マニュアル」ではなく何故か「オート」にカーソルが合わさっているため、そちらを選びやすい。
-天下一武道会モードが失われた。つまり1P専用。
-ベジータ一人を操作しなければならない章が二つあるが、どちらも難易度が高い。
--ベジータ自体の強さはプレイヤーキャラの中でもトップクラスだが、雑魚は殆ど複数で出てくる上にベジータがやられれば即ゲームオーバー。~
レベルが低い序盤は雑魚に袋だたきにされて即ゲームオーバーの危険あり。またどちらの章でもスーパーサイヤ人にはなれない。
-トランクスは17号戦にしか参加しないが、コマンド入力ができない。また、ベジータも他のメンバーと一緒に戦うバトルではコマンド入力ができなくなる。
--この影響で、スーパーサイヤ人化したベジータはクウラ戦でしか見る事はできない。
-そして本作一番の問題点、''壮大なタイトル詐欺''。
--「烈戦人造人間」という本作だが、ストーリーはフリーザ軍残党&クウラ軍とのドラゴンボール争奪戦がメインとなっており、ほぼゲームオリジナルの展開である。
--最初の2章はクウラ軍先発隊との戦いで、その次に原作にもあるメカフリーザの襲来が起こるのだが、これはオートイベントですぐに終わるため、「章」にすらなっていない。
--その後、クウラ軍本隊との戦いが3章(修行のミニゲームも2種類挟まる)続き、そして最終章でようやく人造人間との対決となるのだが…
---まず人造人間19号を倒す。すると20号(ドクターゲロ)はイベントで自動的に17号に殺害される。&br()次に16・17・18号と戦闘になるが、勝っても負けてもメッセージが少し変るだけで、彼らには逃げられてしまう。&br()ピッコロが神と融合し、セル(第1形態)と戦うが、こちらも数ターンで自動的に逃げられる(倒すこともできるが、やはり逃げられる)。&br()そして「果たして彼らはセルを倒せるだろうか!? おわり」と表示され、スタッフロールも何もなく突然ゲームは終わってしまう。''なんだそれ''。
--要するにタイトルの人造人間(ラスボス)戦はイベントバトルであり、実質的なラスボスは人造人間と何にも関係無いクウラである。
-原作の人造人間編の展開中に作られたソフトであるため、最後まで描けなかったわけだが、だったらそもそもこの編を無理してゲーム化せず、クウラ軍と戦うオリジナルストーリーとして出しても良かったはず。
-エンディング(?)で、悟空の「今度はオラがやる!」というメッセージが出るが、これを葉書に書いて送ると「クリア認定証」が貰えるというキャンペーンがあった。&br()しかしこんなエンディングを見た上で応募する気になった人が何人いたかは不明である。
**総評
まだ粗削りなものの、システムの大きな変更で前作までの不満点・ストレスはかなり消化できていた。~
それ故にあまりに中途半端&チグハグすぎるストーリー展開は惜しい。~
本作の後にオリジナルストーリー「サイヤ人絶滅計画」が発売後、カードバトルRPGのDBゲーは終焉を迎える。~
結局「オラがやる」事は永遠に無くなってしまった。