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*ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間 【どらごんぼーるぜっとすりー れっせんじんぞうにんげん】 |ジャンル|RPG|&amazon(B000068GX6)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|4MbitROMカートリッジ|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|トーセ (プログラム、サウンド)&br()D&D (デザイン等)|~| |発売日|1992年8月7日|~| |定価|7,800円|~| |判定|なし|~| |ポイント|タイトル詐欺?&br()内容短すぎ&br()中途半端におしまい|~| |>|>|CENTER:''[[ドラゴンボールゲームリンク>ドラゴンボールシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere=true) ---- **概要 人気アニメ『ドラゴンボールZ』のゲーム第3作([[SFCソフト>ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説]]を含めると第4作)。 **プロローグ 失われたドラゴンボールを復活させる為にナメック星へ訪れたZ戦士達。~ しかしそこにはナメック星のドラゴンボールを狙うベジータ、そして彼らのボスである宇宙の帝王・フリーザも来ていた。~ ドラゴンボール争奪戦の中でパワーアップするZ戦士達。~ そしてフリーザとの決戦の中で悟空はとうとう伝説の超戦士・超サイヤ人となった!~ 圧倒的なパワーでフリーザを倒すも、滅びゆくナメック星にただ一人残った悟空は、星の爆発へと消えていった。~ そして地球に新たな危機が迫る・・・~ **特徴 -悟空が超サイヤ人化せずに終わった前作のラストを引き継ぐ形で、ナメック星での超サイヤ人悟空VSフリーザからスタートするが…(後述)。 -今回もカード形式のバトルだが、前作までとは使用が大きく変更された。 --防御の漢数字が廃止され、星に攻撃・防御が統合された。 ---漢数字があった場所には代わりに「イベントマーク」が付いた。絵柄によってランダムで様々な効果が起きる。 ---イベントマークは「回復」「バトル」「カード」「修業」「移動」「ハプニング」の6種類。 ---それに伴いお助けカードが廃止された。替わりに仙豆やイベントアイテムは「アイテム」として専用の枠に入る事になった。 --「必殺技」カードが廃止され、戦士それぞれの流派を合わせる事により必殺技が使えるようになった。最弱の技である「エネルギー派」は消費無しで撃てる。 ---例えば亀仙人・神様・界王様の修行を受けてる悟空は「亀」「神」「界」の流派をもち、それらのどれかを選ぶ事で必殺技が使える((流派は原作準拠。前作ではピッコロ以外は死んでいないので、ヤムチャ達は界王の修業を受けていないのだが、気にしてはいけない。))。 ---それに伴い前作までの「流派を合わせると出せる強い通常攻撃・全体通常攻撃」が廃止された。 ---各自の最強必殺技はKIを練らなければ使用できないという設定になり使用には1ターンロスのデメリットが発生した。またスーパーサイヤ人に変身するのも必殺技扱いである。 --新流派「造」「ZIII」の追加。 ---しかし「造」は人造人間の流派、「ZIII」は誰の流派でもないハズレ扱いと、プレイヤーにはあまり関係ない。 ---一応、前作までの「惑」流派も基本的にハズレ扱いだった((仲間になるベジータやナメック星の若者がNPC扱いだったために使用カードを選択できなかった。))のであまり気にすることでもないが。 -メイン戦闘は前衛の3人のみになった。 --カードを選択・敵の攻撃対象になるのは前衛のみ。それ以上仲間がいる場合は追加、支援攻撃を行う後衛となる。餃子は超能力の金縛り攻撃を、天津飯とクリリンは全体攻撃をランダムで行ってくれる。ヤムチャは味方が攻撃をミスすると繰気弾で攻撃してくれる。 **評価点 -戦闘システムがグッと親切になった。 --戦闘アニメのスピードが格段に上がり、前作までの最大の問題点だった戦闘のタルさがかなり解消された。 ---効果音もバシバシ入り、アニメのスピーディなバトルを再現できている。 --必殺技が出しやすくなった。 ---本作は1人につき流派が複数用意されている事が多く、弱い必殺技程度ならバシバシ使っていける。 --前衛・後衛システムで仲間が複数いる場合はゲームオーバーしにくくなった。 ---特に後衛に入れると積極的に超能力を使ってくれる餃子は助かる存在。 -前作よりもBGMの種類が増え、クオリティも上がった。 -クリリンに鼻が無いことや、天津飯の3つの目など、原作に因んだ細かいネタが満載。 --因みに本作に登場するザコ敵は「コルド大王が連れてきた部下(2種類)」「惑星フリーザNo.79でベジータを出迎えた兵士」の顔を元にしている。 -クウラとの決戦マップではドラゴンボール集めが可能。 --サブイベント扱いだがボールを全部集めるとゲームを有利にする願いを叶えてもらえる。 -クウラ(変身後)を3ターン以内に倒すと悟空が最後まで使用できる((原作と違い、既に心臓病を治療済みという設定。))。 --また原作ではZ戦士達と直接対決がなかった人造人間16号とも戦え、悟空が使用可能の場合一騎打ちとなる。事実上最後の戦闘ということもあってかなり強く、LVMAXで超サイヤ人となった悟空でも回復手段なしだと通常攻撃3発で撃破してしまう程。 **問題点 ''打ち切りのようなED'' -本作1番の問題点、''壮大なタイトル詐欺''。 --「烈戦人造人間」と銘打たれた本作だが、ストーリーはクウラ軍とのドラゴンボール争奪戦がメインとなっており、ほぼゲームオリジナルの展開である。 --最初の2章はクウラ軍先発隊との戦いで、その次に原作にもあるメカフリーザの襲来が起こるのだが、これはオートイベントですぐに終わるため「章」にすらなっていない。 --その後クウラ軍本隊との戦いが3章((修行のミニゲームも2種類挟まる。))続き、そして最終章でようやく人造人間との対決となるのだが… --最終マップでは''人造人間はKIが無いから感知できない''という原作を再現しているためにイベントも碌にないかつ無駄に広いマップを延々と彷徨いて人造人間を探すだけの作業感丸だしのマップとなっている。 ---そして発見した人造人間19号を倒す。すると20号(ドクターゲロ)はイベントで自動的に17号に殺害される。 --次に16・17・18号と戦闘になるが、勝っても負けてもメッセージが少し変るだけで、彼らには逃げられてしまう。 ---そしてピッコロが神と融合し、セル(第1形態)と戦うが、こちらも数ターンで自動的に逃げられる((倒すこともできるが、やはり逃げられる。))。その直後「果たして彼らはセルを倒せるだろうか!? おわり」と表示され、スタッフロールも何もなく突然ゲームは終わってしまう。''なんだそれ''。 --要するにタイトルの人造人間(ラスボス)戦は大半がイベントバトルであり、実質的なラスボスは''原作で超ベジータにあっさり倒された人造人間19号である''。 ---クウラ戦で特定の条件を満たすと、通常は心臓病で離脱する悟空を最終マップで使えるという裏技はあるが、すこしメッセージが変わるだけでやはりイベント戦闘には変わりない。 -原作の人造人間編の展開中に作られたソフトであるため、最後まで描けなかったわけだが、だったらそもそもこの編を無理してゲーム化せず、クウラ軍と戦うオリジナルストーリーとして出しても良かったはず。 --ゲームの内容自体も短く、シリーズに慣れた人なら1日でクリアする事も可能だろう。 --この薄さでは攻略本も書く内容に困ったらしく、これまでのドラゴンボールゲームを振り返るページを載せたり、章ごとに使えるキャラクターの紹介ページを用意したりしており、露骨に水増し感が漂っていた。 -エンディング(?)で、悟空の''「こんどは オラが やる!」''というメッセージが出るが、これを葉書に書いて送ると「クリア認定証」が貰えるというキャンペーンがあった。 --しかしこんなエンディングを見た上で応募する気になった人が何人いたかは不明である。 --あまりのエンディングだったためか、この台詞だけが有名になってしまったりもしている。 ''戦闘システム面'' -お助けカード廃止とイベントカードで、博打性がさらに高まった。 --回復目当てに星の弱い回復カードを選ばざるを得なかったり、意図せず全カードシャッフルといった事例がザラに起こる。 ---特に戦闘不能回復手段が回復ポイントまでたどり着く、「神様」をランダムで引き当てる、仙豆を使うしかなくなったので戦闘不能から復帰するまでの期間が不安定でその間、成長が遅れやすくなった。 --さらにマイナス効果のイベントや状況によってはデメリットにしかならない、意味がない効果もある。 ---移動中に「ハプニング」を選ぶと結構な確率で「フリーザ(全員に少しダメージ)」が出て地味に厄介。また全種のイベントに、何も起きない「カメハウス」という八ズレが存在する。 -必殺技は出しやすくなったが、強力な技は「KIをねる」というコマンドで1ターン消費しないと出せない。 --気を練っているターンは攻撃できず、無防備状態。 --超サイヤ人に変身するのも必殺技扱いのために悟空が最強必殺技を使用する場合は「超サイヤ人変身(消費KI400)」→「KIをねる」→「スーパーかめはめ波(消費KI400)」と使用するために2ターン戦闘に参加せず必殺流派カード3枚も使い、更にKIを合計で800も消費してしまう。 ---必殺技使用時の星の数で威力が決まる仕様の為に数が少ない場合は普通に攻撃したほうが結果的にダメージが大きかったり、条件を満たす前に戦闘不能に陥ることも多い。今作では弱い必殺技は跳ね返されることもあり優位性がイマイチなので通常攻撃でゴリ押しした方がかえって効率が良くなるケースも多くなっている。 -アニメーションは早くはなったものの、早すぎてイマイチ何をしているのか分かり辛く慌ただしい。 --ダメージ表記が顔グラフィックの頭の上に一瞬出るだけなので戦況を把握しづらい。 -通常の3Dバトルの他に2Dバトルというものも用意されているが、はっきり言って邪魔な存在。 --この2Dバトル、戦闘に入ると戦闘画面に移行せずマップ上のグラフィックのままアニメ戦闘するというもの。カード選択も攻撃する相手の指定もできない完全ランダム戦闘なので、始まったら見ている事しかできない。 --こちらが敵より強くなってくると2Dバトルに切り替わるが、余計なお世話である。 ---一応、弱い敵にも3Dバトルができるようになる隠しコマンドは存在するが、変更してもセーブ→リセットで初期化される。 -前2作に存在した戦闘力(BP=バトルポイント)の数値が失われたため、各キャラの具体的な強さが分かりづらい。 -最初の面からザコとして大量に出現する敵キャラが、なぜか中ボスを務めているという例が度々ある。強さは変わっていない為、当然楽勝である。 --また、通常エンカウント時に出現する敵の種類は最大2種類(種類A×1体+種類B×0~3体という組み合わせのみ)までしか出ない。 -戦闘時、デフォルトで「マニュアル」ではなく何故か「オート」にカーソルが合わさっているため、そちらを選びやすい。 -切り替えの度に最初から流れるBGM --戦闘BGM自体の出来はいいものの、画面が切り替わる度に最初からBGMを流しなおす。 ---その為、せっかくの良曲がまともに最後まで流れる事がなくなってしまっている。 ''その他'' -天下一武道会モードが失われた。つまり1P専用。 --当然ながら「コンティニューZ」も無い。 -ベジータ1人を操作しなければならない章が2つあるが、どちらも難易度が高い。 --ベジータ自体の強さはプレイヤーキャラの中でもトップクラスだが、雑魚は殆ど複数で出てくる上にベジータがやられれば即ゲームオーバー。 ---レベルが低い序盤は雑魚に袋だたきにされて即ゲームオーバーの危険あり。またどちらの章でも超サイヤ人にはなれない。 ---更に初期には設定こそあるもののKI値が足らないためにビッグバンアタックが使用できないのも辛いところ。 -トランクスは17号戦にしか参加しないが、コマンド入力ができない。また、ベジータも他のメンバーと一緒に戦うバトルではコマンド入力ができなくなる。 --この影響で、超サイヤ人化したベジータは、変身前のクウラ戦でしか見る事はできない。 **総評 まだ粗削りなものの、システムの大きな変更で前作までの不満点・ストレスはかなり消化できていた。~ それ故にあまりに中途半端&チグハグすぎるストーリー展開は惜しい。 本作の後にオリジナルストーリー『[[サイヤ人絶滅計画>ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画]]』が発売されるが、それを持ってDBのカードバトルRPGは終焉を迎える。~ 結局''「オラがやる」事は永遠になくなってしまった''。 **その他 -天津飯は必殺技の気功砲を使うとカットインが表示されるが、なぜか「片手の手首を上に向ける」という謎のポーズになっている。 --恐らく原作のナッパ戦での、片手をもぎ取られた後で使用したポーズを参考にしたのだろうが、本ソフトのカットインではちゃんと両腕が揃っている為、''単なる謎のポーズになってしまっている''。 ---ヤムチャの繰気弾のカットインは、ちゃんと人造人間編での髪型のグラフィックを描き起こしているというのに、なぜ? -没データとして「ピラール」「クラズ」「カイズ」という名前の3体の雑魚キャラクターが存在する。 --また、本作では未使用の赤ん坊トランクスの顔グラフィックデータも存在するが、こちらは[[続編>ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画]]で日の目を浴びる事となった。
*ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間 【どらごんぼーるぜっとすりー れっせんじんぞうにんげん】 |ジャンル|RPG|&image2(ressen.jpg,height=240)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|4MbitROMカートリッジ|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|トーセ (プログラム、サウンド)&br()D&D (デザイン等)|~| |発売日|1992年8月7日|~| |定価|7,800円|~| |判定|なし|~| |ポイント|''烈戦フリーザ一家''&br()内容短すぎかつ中途半端におしまい&br()問題点が多い2D戦&br()またまた餃子&クリリン大活躍&br()ヤジロベー強すぎ&br()''『KI』を練れベジータ親子''&br()地球に移住した界王様&br()''「こんどは オラが やる!」''→''やらずじまい''|~| |>|>|CENTER:''[[ドラゴンボールシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere=true) ---- **概要 人気アニメ『ドラゴンボールZ』のゲーム第3作([[SFCソフト>ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説]]を含めると第4作)。 **プロローグ >失われたドラゴンボールを復活させる為にナメック星へ訪れたZ戦士達。~ しかしそこにはナメック星のドラゴンボールを狙うベジータ、そして彼らのボスである宇宙の帝王・フリーザも来ていた。~ ドラゴンボール争奪戦の中でパワーアップするZ戦士達。~ そしてフリーザとの決戦の中で悟空はとうとう伝説の超戦士・超サイヤ人となった!~ 圧倒的なパワーでフリーザを倒すも、滅びゆくナメック星にただ一人残った悟空は、星の爆発へと消えていった。~ ~ そして地球に新たな危機が迫る…~ ---- **特徴 -悟空が超サイヤ人化せずに終わった前作のラスト((正確にはEDのラストで超サイヤ人化した悟空とフリーザが対峙する一枚絵が表示される))を引き継ぐ形で、ナメック星での超サイヤ人悟空VSフリーザからスタートするが…(後述)。 -今回もカード形式のバトルだが、前作までとは仕様が大きく変更された。 --防御の漢数字が廃止され、攻撃・防御は「星」に統合された。 ---漢数字があった場所には代わりに「イベントマーク」が付いた。絵柄によってランダムで様々な効果が起きる。 ---イベントマークは「回復」「バトル」「カード」「修業」「移動」「ハプニング」の6種類。 ---それに伴いお助けカードが廃止された。替わりに仙豆やイベントアイテムは「アイテム」として専用の枠に入る事になった。 --「必殺技」カードが廃止され、戦士それぞれの流派を合わせる事により必殺技が使えるようになった。最弱の技である「エネルギー波」は消費無しで撃てる。 ---例えば亀仙人・神様・界王様の修行を受けている悟空は「亀」「神」「界」の流派をもち、それらのどれかを選ぶ事で必殺技が使える((流派は原作準拠。前作ではピッコロ以外は死んでいないので、ヤムチャ達は界王の修業を受けていないのだが、気にしてはいけない。))。 ---それに伴い前作までの「流派を合わせると出せる強い通常攻撃・全体通常攻撃」が廃止された。 ---各自の最強必殺技はKIを練らなければ使用できないという設定になり使用には1ターンロスのデメリットが発生した。また超サイヤ人に変身するのも必殺技扱いである。 --新流派「造」「ZIII」の追加。 ---しかし「造」は人造人間の流派、「ZIII」は誰の流派でもないハズレ扱いと、プレイヤーにはあまり関係ない。 ---一応、前作までの「惑」と超サイヤ伝説の「ギニュー特戦隊」流派も基本的にハズレ扱いだった((激神フリーザではネイルや若者の流派が魔だった&仲間になるベジータがNPC扱いだったために使用カードを選択できなかった。『超サイヤ伝説』では仲間になるナメック星人たちの流派が惑になった&最長老に会って力を引き出してもらうと流派が惑になるので惑自体ハズレではなく、ベジータもカードを選択できるが、ギニュー特戦隊はバグ技を駆使しなければ全く無意味。))のであまり気にすることでもないが。 -メイン戦闘は前衛の3人のみになった。 --カードを選択・敵の攻撃対象になるのは前衛のみ。それ以上仲間がいる場合は追加、支援攻撃を行う後衛となる。餃子は超能力の金縛り攻撃を、天津飯とクリリンは全体攻撃をランダムで行ってくれる。ヤムチャは味方が攻撃をミスすると繰気弾で攻撃してくれる。 -RPGには珍しく初期メンバーの初期レベルが全員「31」である((一応前年7月発売の『ファイナルファンタジーIV』でスタメンのセシルとカインがレベル10スタートだったという過去例がある。))。 --おそらく「何で既に歴戦の戦士達がレベル1から開始なんだ?」というよくあるツッコミに対してなのだろうが、実際は「実レベル+30」の数字で表記されているだけで特に意味はない。 ---『強襲』は悟空とピッコロが初期レベル1、他のZ戦士が初期レベル3で最高レベル20。『激神』は初期レベル11で最高レベル40。このシリーズは前作のクリアレベル((『激神』の定石はレベル上げが簡単な最終マップでレベルをカンストさせてからラスボスに挑むというものなので、大多数のプレイヤーにとってのクリアレベルに近いかは微妙だが。))を意識した初期レベル設定が定番なのである。 ---- **評価点 -戦闘システムがグッと親切になった。 --戦闘アニメのスピードが格段に上がり、前作までの最大の問題点だった戦闘のタルさがかなり解消された。 ---効果音もバシバシ入り、アニメのスピーディなバトルを再現できている。 --必殺技が出しやすくなった。 ---本作は1人につき流派が複数用意されている事が多く、弱い必殺技程度ならバシバシ使っていける。 --各自の最強必殺技の際、専用のカットインが入り、これもクオリティが高い。 ---但し本作ではカットインで表示されたキャラが動作しないため、クリリンの気円斬やヤムチャの繰気弾は構えたまま、弾が画面↑に飛んでいくというシュールな演出になってしまっている(次回作ではカットインキャラが動作するようになった)。 --前衛・後衛システムで仲間が複数いる場合はゲームオーバーしにくくなった。 -これまでの作品だと悟空やピッコロ、ベジータ等が揃ってくると地球人キャラの活躍の場がなくなっていったが今作では後衛からの支援攻撃システムのおかげて地球人キャラが最後まで活躍できる。 --後衛からの支援はKI無消費、「KIを練る」を必要としない、星Zのカードで攻撃、''必ず先制''という特徴を持っている。 --特に後衛に入れると積極的に超能力を使ってくれる餃子は助かる存在。今作では効果は1ターン、必中ではなくなるなど弱体化された部分があるが、その代わりにどんなボスにでも効くうえに''効果が全体''になった。上記の支援の特性とも噛み合いまくるためザコ戦でもボス戦でも大活躍できる。欠点はバトルマークのじいちゃんと効果が被ることくらいか。 --そのほかではKIを練らずに発動させるクリリンの拡散エネルギー波が威力も高く便利。 -前作よりもBGMの種類が増え、クオリティも上がった。 --ほかゲームオーバー時に表示される超サイヤ人悟空の絵も血が流れる&眉毛が動くアニメーションがあるという妙な作り込みも見られる。 -クリリンに鼻が無いことや、天津飯の3つの目など、原作に因んだ細かいネタが満載。 --因みに本作に登場するザコ敵は「コルド大王が連れてきた部下(2種類)」「惑星フリーザNo.79でベジータを出迎えた兵士」の顔を元にしている。 --名前は魚介類から取られているが、フリーザ軍自体冷蔵庫に入れるものがモチーフなので違和感はない。 ---「メーイ」という少し厳しい名前のキャラも存在するが…。 --クウラ機甲戦隊の色変えのザコ敵も存在。こちらの名前は調味料から取られている。 ---例を挙げると「カーマス」は魳ではなく辛子+マスタード。本作の一般雑魚は名前が魚介類からとられているものばかりなので混同しやすい。 -クウラとの決戦マップではドラゴンボール集めが可能。 --サブイベント扱いだがボールを全部集めるとゲームを有利にする願いを(地球の神龍なので)1つだけ叶えてもらえる。 -クウラ(変身後)を3ターン以内か7ターン以上で倒すと悟空が最後まで使用できる((原作と違い、既に心臓病を治療済みという設定。))。 --また原作ではZ戦士達と直接対決がなかった人造人間16号とも戦え、悟空が使用可能の場合一騎打ちとなる。事実上最後の戦闘ということもあってかなり強く、LVMAXで超サイヤ人となった悟空でも回復手段なしだと通常攻撃3発で撃破してしまう程。 ---- **問題点 ''打ち切りのようなED'' -本作1番の問題点、''壮大なタイトル詐欺''。 --「烈戦人造人間」と銘打たれた本作だが、ストーリーはクウラ軍とのドラゴンボール争奪戦がメインとなっており、ほぼゲームオリジナルの展開である。 --最初の2章はクウラ軍先発隊との戦いで、その次に原作にもあるメカフリーザの襲来が起こるのだが、これはオートイベントですぐに終わるため「章」にすらなっていない。 --その後クウラ軍本隊との戦いが3章続き(修行のミニゲームも2種類挟まる)、そして最終章でようやく人造人間との対決となるのだが… --最終マップでは''人造人間はKIが無いから感知できない''という原作を再現しているためにイベントも碌にないかつ無駄に広いマップを延々と彷徨いて人造人間を探すだけの作業感丸だしのマップとなっている。 ---挙句の果てにそのマップではどういうわけか一般人4人が''同行するというまったく意味不明''な現象が起こっている ---そして発見した人造人間19号を倒す。すると20号(ドクターゲロ)はイベントで自動的に17号に殺害される。 --次に16・17・18号と戦闘になるが、勝っても負けてもメッセージが少し変るだけで、彼らには逃げられてしまう。 ---そしてピッコロが神と融合し、セル(第1形態)と戦うが、こちらも数ターンで自動的に逃げられる((倒すこともできるが、やはり逃げられる。))。その直後セル(第2形態)のイラストともに「果たして彼らはセルを倒せるだろうか!? おわり」と表示され、スタッフロールも何もなく突然ゲームは終わってしまう。''なんだそれ''。 --要するにタイトルの人造人間(ラスボス)戦は大半がイベントバトルであり、実質的なラスボスは''原作で超ベジータにあっさり倒された人造人間19号である''。 ---クウラ戦で特定の条件を満たすと、通常は心臓病で離脱する悟空を最終マップで使えるという裏技はあるが、すこしメッセージが変わるだけでやはりイベント戦闘には変わりない。 ---原作の当初の構想では19号と20号がラスボスとなる予定だったが担当編集の意向により却下され、その後17号・18号→16号→セルと変遷している。19号にとっては、思わぬ形での「復権」となった。 //---原作でトランクスが悟空に対して、未来の地球を壊滅させたのが「19号と20号である」と語っておきながら、実際に19号の残骸を見て「皆一体何と戦っているんだ!?」と驚愕するという矛盾したシーンがあるのだが、これは本来のラスボスが変更になった名残である。 //未来世界では作中世界の17・18号が19号・20号って呼ばれてるって作中でも説明が入ってるから矛盾はないぞ -実際に内容が薄い --ゲームの内容は上述の通り前作の続き→クウラ軍と戦う→フリーザ親子と戦う→クウラ機甲戦隊と戦う→人造人間と戦う→セルと戦って終わりと前2作に比べて%%戦闘時間が短くなったのか%%あっさりと終わってしまう。 -- --原作の人造人間編の展開中((発売当時のジャンプではセルの完全体が登場する前後であった。))に作られたソフトであるため、最後まで描けなかったわけだが、だったらそもそもこの編を無理してゲーム化せず、クウラ軍と戦うオリジナルストーリーとして出しても良かったはず。 ---と言うより、実質クウラ軍との戦いがゲームのメインで人造人間編は完全にオマケ扱いである。 ---ゲームの内容自体も短く、シリーズに慣れた人なら1日でクリアする事も可能だろう。 ---この薄さでは攻略本も書く内容に困ったらしく、これまでのドラゴンボールゲームを振り返るページを載せたり、章ごとに使えるキャラクターの紹介ページを用意したりしており、露骨に水増し感が漂っていた。 --ここまで内容が薄いのであればポルンガとメカフリーザの間にアニメオリジナルエピソードの魔凶星編も入れてよかったはず。 -エンディング(?)で、悟空の''「こんどは オラが やる!」''というメッセージが出るが、これをパッケージ及び当時のジャンプに付いていた応募券と共に葉書に書いて送ると、抽選で1000名に「クリア認定証」が貰えるというキャンペーンがあった。正確には認定証にはパッケージの応募券のみで応募でき、ジャンプの応募券も併せて送ると認定証の抽選に外れても10名に「悟空オリジナルモデル(特製フィギュア人形)」が当たるというもの。 //--しかしこんなエンディングを見た上で応募する気になった人が何人いたかは不明である。 //DBゲーは子供にも良く売れたし、時代が時代だから気にせず送った人も多かったと思うよ //--なお認定証には「あなたはファミコンソフト『烈戦人造人間』を優秀な成績でクリアーしたことをここに認定いたします」と書かれている。先着順でもなければゲーム中に成績を判定するようなシステムもなく、意味の通らない記述である。 //認定証があった時代はクリアしたこと自体が凄いって時代でもあったから、このゲームがそこまで難しいかはともかく認定証の文言としては良くある文面だと思う。 --あまりのエンディングだったためか、この台詞だけが有名になってしまったりもしている。 ---説明書がない中古の状態で購入し、キャンペーンの存在自体を知らなかった場合まさしく謎のメッセージである。 ''戦闘システム面'' -お助けカード廃止とイベントカードで、博打性がさらに高まった。 --回復目当てに星の弱い回復カードを選ばざるを得なかったり、意図せず全カードシャッフルといった事例がザラに起こる。 ---特に戦闘不能回復手段が回復ポイントまでたどり着く、「神様」をランダムで引き当てる、仙豆を使うしかなくなったので戦闘不能から復帰するまでの期間が不安定でその間、成長が遅れやすくなった。 --さらにマイナス効果のイベントや状況によってはデメリットにしかならない、意味がない効果もある。 ---移動中に「ハプニング」を選ぶと結構な確率で「フリーザ(全員に少しダメージ)」が出て地味に厄介。またハートを除く全種のイベントに、何も起きない「カメハウス」というハズレが存在する。 -ひたすら修行をするが、実際のところレベル上昇による恩恵はほとんどない。悟空の初期レベル43がMAXの50になった場合、Z超元気玉のダメージが227から234に上がるだけ。 --事実上のラスボスの19号は単体攻撃のみなので集団でかかれば初期レベルのままボコボコにできる。そのあとの16,17,18号は負けでも進み、セルはターン耐久で進む。 --ただしHPとKI(所謂MP)の上昇はそれなりにあるので、レベル上げが全く無駄かと言えばそんな事はない。下記にもあるが、ベジータの章は単独行動な上に最強必殺技の「ビッグバンアタック」は初期KI値では使えない為、ある程度のレベル上げは推奨される。~ 逆に地球のZ戦士を操作する章は複数人でボコボコに出来るのでレベル上げにいそしむ必要はあまり無いバランスとなっている。 -必殺技は出しやすくなったが、強力な技は「KIをねる」(ノーマル悟空のみ界王拳)というコマンドで1ターン消費しないと出せない。 --気を練っているターンは攻撃できず、無防備状態。 --超サイヤ人に変身するのも必殺技扱いのために悟空が最強必殺技を使用する場合は「超サイヤ人変身(消費KI400)」→「KIをねる」→「スーパーかめはめ波(消費KI400)」と使用するために2ターン戦闘に参加せず必殺流派カード3枚も使い、更にKIを合計で800も消費してしまう。 ---必殺技使用時の星の数で威力が決まる仕様の為に数が少ない場合は普通に攻撃したほうが結果的にダメージが大きかったり、条件を満たす前に戦闘不能に陥ることも多い。今作では弱い必殺技は跳ね返されることもあり優位性がイマイチなので通常攻撃でゴリ押しした方がかえって効率が良くなるケースも多くなっている。 --なお、悟空に至っては通常形態でや元気玉が撃てない。撃つためには界王拳の使用が必須となる。 -上記の通り必殺技を出すにはキャラの得意な流派のカードを選ぶ方式に変更されたが、これは「原作のフリーザ編終了まででそのキャラが修行を受けた流派」となる。しかし一部違和感を覚えるキャラも。 --悟空・ヤムチャ・天津飯・チャオズの「亀」「神」「界」、クリリンの「亀」「神」は原作通りだが、ピッコロの「魔」「神」「界」、悟飯の「魔」「神」は原作通りとは言い難い((ピッコロは地球の神様と同一の存在だが反目しあう存在でもあり、本作のラストでもある神様との同化前に「神」流派を使えるのは細かいかもしれないが違和感が強い。また、悟飯は神様の修行を受けた事は無い。また、前作ではヤムチャ、天津飯、餃子は死んでいないので界王様による修行を受けてないので流派が「界」でも一致するのはおかしい))。 --また、ベジータの流派は「惑」しかなく、必殺技の出しやすさが前作以前と変わらなく、やや不公平。 -アニメーションは早くはなったものの、早すぎてイマイチ何をしているのか分かり辛く慌ただしい。 --ダメージ表記が顔グラフィックの頭の上に一瞬出るだけなので戦況を把握しづらい。 -通常の3Dバトルの他に2Dバトルというものも用意されているが、はっきり言って邪魔な存在。 --この2Dバトル、戦闘に入ると戦闘画面に移行せずマップ上のグラフィックのままアニメ戦闘するというもの。カード選択も攻撃する相手の指定もできない完全ランダム戦闘なので、始まったら見ている事しかできない。専用曲はなかなかかっこいいのだが…。 --そのアニメ戦闘も冗長で、高速化した通常の3Dバトルより時間がかかることも。 --こちらが敵より強くなってくると2Dバトルに切り替わるが、余計なお世話である。 ---一応、弱い敵にも3Dバトルができるようになる隠しコマンドは存在するが、変更してもセーブ→リセットで初期化される。 --更にバトルカードのお助けも無効になるので、マニュアルを選択する理由が思い浮かばない。 -前2作に存在した戦闘力(BP=バトルポイント)の数値が失われたため、各キャラの具体的な強さが分かりづらい(この頃にはすでに原作で「戦闘力」が数値化されることはなくなっている)。 -最初の面からザコとして大量に出現する敵キャラが、なぜか中ボスを務めているという例が度々ある。強さは変わっていない為、当然楽勝である。 --また、通常エンカウント時に出現する敵の種類は最大2種類(種類A×1体+種類B×0~3体という組み合わせのみ)までしか出ない。 -戦闘時、デフォルトで「マニュアル」ではなく何故か「オート」にカーソルが合わさっているため、そちらを選びやすい。 -切り替えの度に最初から流れるBGM //わざわざつなげる内容でないリンクを削除 --戦闘BGM自体の出来はいいものの、画面が切り替わる度に最初からBGMを流しなおす。戦闘開始で流れ始める(→おたすけカード使用終了で最初から)→カード選択して戦闘演出に入る際に最初から→演出終了しコマンド選択画面に入る際に最初から…と、何度も流れ直す。特にベジータ編での単独行動時の単独ボス戦等、1対1の状況ではカード選択が短く戦闘演出も必殺技を使わなければ人数が少なくてすぐ終わる為、秒単位で何度も最初からBGMが流れる事態も当たり前に発生する。 ---その為、せっかくの良曲をのんびり聞けない事も多く、不自然に最初から流れ直し続けるBGMが嫌でも耳に残る事になる。 ''その他'' -悟空を操作出来るパートが少なすぎる。 --これ自体は前2作や「超サイヤ伝説」にも共通する要素なのだが、それらでは悟空単独の修行パートが挿入され、ナッパ・ベジータ戦やフリーザ戦等要所で参戦して主人公らしい強さを発揮してくれる為さほど問題でもなかった。~ 対して本作では「悟空がナメック星の爆発で死んでしまったのでドラゴンボールを集めて生き返らせる」のが目的のストーリーが半分近くを占める為、その間は操作はおろか顔見せすらしない。 ---ちなみに原作通り悟空は死んでおらず無事にナメック星を脱出したことがドラゴンボールを集めきった時に判明する。 ---その為悟空を操作できるのは最初のフリーザ戦・地球に帰還した時のトランクスとの手合わせのイベント戦闘と短い修行パート、クウラ本隊マップ、条件を満たした時の人造人間マップのみ。~ 条件を満たせなかった場合は心臓病でリタイアする為、まともに操作できるのはクウラ本隊との対決マップのみ。 -天下一武道会モードが失われた。つまり1P専用。 --当然ながら「コンティニューZ」も無い。 -ベジータ1人を操作しなければならない章が2つあるが、どちらも難易度が高い。 --ベジータ自体の強さはプレイヤーキャラの中でもトップクラスだが、雑魚は殆ど複数で出てくる上にベジータがやられれば即ゲームオーバー。 ---レベルが低い序盤は雑魚に袋だたきにされて即ゲームオーバーの危険あり。またどちらの章でも超サイヤ人にはなれない。 ---悟空の複数エネルギー弾やクリリンの拡散エネルギー弾、天津飯の四身の拳のように全体を攻撃出来る技を持っておらず、序盤は大技であるビッグバンアタックを使おうにもKI値が足りないため、レベル上げが必須となるのも辛いところ。 ---2回目の方では、ボスとして登場するクウラ機甲戦隊のネイズがかなり手ごわく、レベルを上げていてもつらい戦いになる。ここでゲームオーバーとなり''「いさんで でかけた ベジータだったが かえりうちにあって せんとうふのうに なってしまった!!」''という何ともいえないメッセージを何度も見る羽目になった人も多いだろう…。 ---原作のベジータのファイトスタイルから複数エネルギー弾はあってもよかったのだが…。 --なお原作のベジータはフリーザとの戦いで戦死した時点での戦闘力は250万である。戦闘力が16万3000しかないネイズ如きに何故苦戦させられるのだろうか…。 -トランクスは17号・18号戦から参加するが、レベルが最低よりたった10上がった40だけと低すぎる上にコマンド入力ができない。また、ベジータも他のメンバーと一緒に戦うバトルではコマンド入力ができなくなる。なお両者以外の味方メンバーを全滅させると、バトルはオート操作しかできなくなる。 --オートバトル時のベジータの行動に超サイヤ人変身が設定されていないせいで、超サイヤ人化したベジータは変身前のクウラ戦でしか見る事はできない。つまり、''タイトル画面やパッケージの再現は不可能とされている''。 --トランクスは必殺技「剣攻撃」「バーニングアタック」を習得しているが、剣攻撃はフリーザとのイベントバトルでの一度しか使用せず、バーニングアタックに至ってはベジータ同様AIが「KIをねる」の使用を設定していないので絶対に使用してくれない。 -常時飛んでるせいなのかエンカウントが非常に多い --本作では前作まであった歩行が廃止され、なおかつ飛行で移動できる回数も星の数と同じと減ったため前作の短所と短所を合わせた感じとなっている。 --また、エンカウントすると下の効果が完全に受けられなくなるため、修行することすら困難を極めている。 //-カリン様がいる小屋が最終エリアしかいないため完全に意味がない //--最終エリアではHP・KIが全員満タンの状態でリセットされており、なおかつ敵が一切出ないのでもはやあること自体が謎となっている。 //--ちなみに同じ効果を持つのは最初のエリアの町で少年に話しかけることと収容所から人質を救い出した後の拠点で手当てをしてもらえる。 //2マップ目(ベジータ単独行動)の初期位置の下方向に同じものがある -最大HPが999止まりになってしまった癖に最低攻撃ダメージ保証があるため、レベルの低い地球人組でもクウラ等に2桁ダメージを与えられる。 --そのため地球人組にも活躍させることは可能なので、クリリンやヤムチャ等のファンにはお勧めできるかもしれない。 -最初のあらすじで「死んだ仲間たちを生き返らせるためナメック星へとやってきたZ戦士たち」とか書かれているが実際に前作で死んだのはピッコロだけである。 --(ゲーム的に仕方のないことなのだが)特にクリリンに関しては2回以上死んでいるはずなのに生き返っていて(またはフリーザが殺害していない可能性あり)、悟空が超サイヤ人に覚醒するきっかけは原作とは全く経緯が異なっており、真相が不明のままとなっている。 --ただし原作ではヤムチャ、天津飯、餃子が死んでいるため今作を原作基準と考えれば説明自体は間違っていない。 ---- **総評 まだ粗削りなものの、システムの大きな変更で前作までの不満点・ストレスはかなり消化できていた。~ それ故にあまりに中途半端&チグハグすぎるストーリー展開は惜しい。「セルゲーム」の開始まで悠長に待っていられないのは仕方ないにせよ、せめてセル完全体の登場ぐらいまでは待っても遅くはなかったかもしれない。 ---- **その後の展開 -本作のほぼ1年後となる1993年8月6日にオリジナルストーリー『[[ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画]]』が発売されるが、それをもって1988年の『[[ドラゴンボール 大魔王復活]]』から5年間続いたドラゴンボールのカードバトルRPGは終焉を迎える。 --結局''「オラがやる」事は永遠になくなってしまった''。同時に原作準拠のドラゴンボールのファミコンソフトは本作が最後の作品となった。 --その少し前にあたる1993年3月20日にスーパーファミコンでドラゴンボール初の対戦格闘ゲーム『[[ドラゴンボールZ 超武闘伝]]』が発売され以後当面はこの路線での展開が主体となる。 ---- **その他 -天津飯は必殺技の気功砲を使うとカットインが表示されるが、なぜか「片手の手首を上に向ける」という謎のポーズになっている。 --恐らく原作のナッパ戦での、片手をもぎ取られた後で使用したポーズを参考にしたのだろうが、本ソフトのカットインではちゃんと両腕が揃っている為、''単なる謎のポーズになってしまっている''。 ---ヤムチャの繰気弾のカットインは、ちゃんと人造人間編での髪型のグラフィックを描き起こしているというのに、なぜ? --原作でも強力な技を見せなかった餃子はカットインが用意されていない。 -2回目のベジータエリアと地球人エリアでは界王様がなんの説明もなしにある小屋で%%親父ギャグ%%修行をカードの種類問わずに受けることができるが、理由付けもないのでどう見ても地球に移住したようにしか見えない。 -データックの『ドラゴンボールZ 激闘天下一武道会』では完全体になったセル((完全体のセルがファミコンのドット絵で描かれてる唯一の作品))と戦うことができるため、そこでなら「オラ が やる!!」ことはできる…が、超化した悟空等はゲームに最初から付いてるカードセットに居ないので自分で探す必要がある。 --超サイヤ人にこだわらなければ、完全体セルはバーコードを使わなくても天下一武道会の優勝時のエキシビジョン((初期状態ではフリーザ最終形態が相手になるが、このフリーザを倒せば、再び天下一武道会で優勝した時のエキシビジョンの相手が完全体セルに変わる))で戦えるので、付属のノーマル悟空のバーコードで天下一武道会を優勝すれば実現できなくはない。ノーマル悟空のステータスでは完全体セルのステータスに対抗するのは難しいので、そこはアクションを頑張ろう。 -没データが意外と豊富 --没データとして「ピラール(紫色のフィッシ)」「クラズ(水色のエイル)」「カイズ(緑色のメーイ)」という名前の3体の雑魚キャラクターが存在する(名前の由来はそれぞれピラルク、クラブ(蟹)、貝、だと思われる)。 --また、本作では未使用の赤ん坊トランクスの顔グラフィックデータも存在するが、こちらは[[続編>ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画]]で日の目を見る事となった。 --超サイヤ人ベジータの必殺技のビッグバンアタック、トランクスのバーニングアタックも専用のカットインが用意されているが、オート操作でKIをねることがない関係上こちらも没データである。 ---特にビッグバンアタックは通常時と異なるグラフィックであり、何のために描き下ろしたのか? ---トランクスは一応イベントで専用の剣攻撃を2回見せてくれる。 --本作には天下一武道会モードは無いが、ゲームの内部データにモード自体は存在し改造コード等を用いてプレーする事が可能([[情報元サイト>https://tcrf.net/Dragon_Ball_Z_III:_Ressen_Jinzou_Ningen]])。 ---ただし開発段階で放置されたものなのかバグやフリーズを引き起こす事がある。実行の際は自己責任で。 ---なお、『サイヤ人絶滅計画』の天下一武道会モードで使用されている曲の殆どは本作の没BGMからの流用である。 -最終エリアではパーティの一つが悟空3人になるバグが存在する。 --とはいえ全員合流するとバグが解消されるので合流時の文面がおかしいこと以外は意味はないが。

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