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テイルズ オブ ザ テンペスト」を以下のとおり復元します。
**テイルズ オブ ザ テンペスト
【ているず おぶ ざ てんぺすと】
|ジャンル|ロールプレイングゲーム&br()(シリーズ内ジャンル名:魂を呼び覚ますRPG)|CENTER:&amazon(B000BQT72A)※特典付き&br;&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71v6Sok1RiL._SL160_.jpg,http://www.amazon.co.jp/dp/B000EGJ2VI/)※特典なし|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|メディア|1GbitDSカード|~|
|発売元|バンダイナムコゲームス|~|
|開発元|ディンプス|~|
|発売日|2006年10月26日|~|
|定価|5,040円|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|致命的なボリューム不足&br()グラフィック&スキットの手抜き&br()タッチペン操作の強要で一部操作性も劣悪&br()後発のオマケアプリでもネタにされる各種不具合の多さ&br()キャラ・音楽、小説版は好評|~|
|>|>|CENTER:''[[テイルズ オブ シリーズ関連作品リンク>テイルズ オブ シリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
テイルズ オブシリーズのDS参入一作目。主な略称は『TOT』『テンペスト』。~
その他『TOTT』(携帯アプリ『テイルズ オブ タクティクス』も略称がTOTなので、一部のファンが混同を避ける目的で使う)『(TOT)』(蔑称、''泣いている顔文字'')。開発は主にバンダイナムコゲームス発売のゲームを手掛けるディンプス。

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**問題点
***シナリオ関連
-致命的なボリューム不足。
--初見プレイでも10時間程度あればゲームクリアできてしまう。その中でイベントや描写を上手く突き詰めているなら評価も変わるだろうが、そのような部分は序盤のゲーム開始から首都ジャンナまで。以後急激に密度が低くなり、終盤までイベントがほとんど発生しない。
---イベントボイスも無い。イベントの時間がボイスがない分他作品に比べて短いため、余計にボリューム不足を感じる。

-登場人物関連
--パーティ5人と敵5人、主要な脇役数人程度で進んでいく。その分1人1人の描写がしっかりしているのかというとそうでもなく、肝心な部分の描写さえ充分ではない。
--ルキウスとアルバートは悪役にすら見えず、ロミーと教皇は被害者にしか見えない。
---特にロミーは元々子供らしい性格の少女であり、教皇同様にスポットによって残忍な性格となるが、教皇は後にスポットから解放されて元々の性格に戻るのに対し、彼女はスポットの解放すらなくルキウスとカイウスに留めを刺されて最期を向かえるというあまりにも救われない展開である。彼女も教皇みたいにスポットから解放する方法があれば救われたはずなのだが...。

-終始説明不足。
--前口上も何も無くムービーから物語が始まるが、字幕や音声に依る説明が無いため何が起こっているかわからない。
---説明すると、教皇・ルキウス・ロミーによって生命の法と呼ばれる魔法が使われた結果、辺りの熱が奪われ、時期外れの雪が降ったというような内容である。
--あるイベントを境にパーティキャラのアーリアが頭上で巻いていた髪の毛を下ろすのだが、何の説明も無いので気づきづらい。後述のようにグラフィックが微妙なので尚更。
--限りなくあっさりとした旅の結末とエンディング。
---「ラスボスが開いた異世界の扉をカイウスが閉める」という展開なのだが、特に派手な演出も無く地味で、その後は仲間達と「終わったな。」の一言を投げかけて締める。あっさりしすぎてて、味気がなさ過ぎる。

-唐突に登場するラスボス。
--本シリーズでは、ラスボスが物語の序盤から中盤という早い段階で登場し(作品によってはスタート時から身近に居る事も)、その目的を解き明かしたり現段階に至る境遇が明かされたりし、中盤以降はラスボスを巡るシナリオ構成となる事が多いが、本作では''登場後に即戦闘''のためシリーズらしくないし、ラスボスらしさも感じられない。
--過去作でもぽっと出のラスボスは『[[テイルズ オブ リバース]]』などごくわずか。
ただし、それらの作品でもきちんと伏線は貼られており、しっかりプレイしていれば存在に気付けるようになっている。
--容姿もこれといったカリスマや強大さを感じさせるようなモノでもなく、それらしさに悉く欠けている。
---戦闘においても、初見殺し的な技を用いてくるところもあるが、対処が分かればさほど脅威ではない。第二形態等といったサプライズも全く無い等、歴代作品でも難易度は非常に低い方であろう。人型であるにもかかわらず、''戦闘中一歩も動かない(ワープ移動のみ)''のもある意味画期的である。

-フィールド画面(特にワールドマップ)が無駄に広い。
--かといって街などが多かったり地形に富んでいたりはせず、広大というよりだだっ広いという感じになっている。
--それでいて操作キャラの歩行速度は遅く、プレイ時間の大半はワールドマップの移動に費やされる。エンカウント率も高い為、作業感のみならずストレスまでついてくる。
--中盤以降は大陸を端から端へと移動する''マラソンゲーと''化す。
---前述のようにイベント密度が低くなり、大陸を移動しては少しイベントという展開が続く。
---シリーズの他作品のような空を飛べる移動手段は無く、移動方法は行ったことのある街の一部を結ぶ船だけである。
--ダンジョンは似たような地形が続くため、自分が何処にいるかわからなくなる。
---しかも、別画面でのダンジョンマップ表示という生ぬるい仕様すら無い有様。
---謎解きなどもなく(後述のミニゲームを除く)、基本的に奥に進むだけの迷路である。~
ただし、そこまで広くない分『[[テイルズ オブ イノセンス]]』よりはましだが。
---ダンジョンの半分は森であり、見た目の面白さにもかける。
--サブイベントはおつかいものが多く、そこでもワールドマップを歩き回るはめになる。少ないプレイ時間を水増しさせてボリュームを誤魔化している。

-街の数が多いわけでもないのに一度しか訪れることない街が多い。
--カイウスとルビアの故郷の街でさえ(あるサブイベント以外は)旅立った後に訪れる必要は無い。
--船しか移動手段がないため、内陸の町は再度訪れるのが非常に面倒。

***グラフィック関連
-OPからしてしょぼい。シリーズおなじみのアニメを用いたシーンは数秒しかなく、''ローポリのキャラが無表情に動き回るシーンが大部分を占める''。
--カメラワークのみでローポリのキャラが動いてすらいないシーンも多い。
--物語における重大なネタバレを示唆してしまっているシーンがある。
--おまけにダンジョン内の移動シーンもほぼそのまま使用しているシーンも存在する。どこの新作ゲーム用トレイラーだ。
--プロローグ、乗船時、ラスボス前後、エンディング時にも同様のゲーム内ローポリキャラによるプリレンダリングムービーが入る。

-上記にも少しあるが、3D機能が未発達なDSだという事を踏まえてもポリゴンの完成度が低い。そして戦闘のエフェクトがかなりしょっぱい(後述)。
--ティルキス等に至っては、''肘から指先までがひとつの六面体で出来ているという有様。''
--動きも非常に固く、ぎこちない。特にルビア。モーション自体も非常にカクカクで固く、動作自体もぎこちない。
---イベント中、キャラクターがほとんど動かない。歩く・立つ・座る程度で、手を動かす等の細かなモーションは殆ど無い。

-キャラたちの雑談が聞けるシリーズお馴染みのシステム「スキット」は、他作品のように''顔グラフィックもボイスもつかず''、字幕とキャラの動きだけで会話が進んでいくという味気ないもの。
--ステータス画面のキャラアイコン自体は一応本作にも存在するが、今作の物は''公式イラストの使い回し''でゲーム内から浮いている。
--ボイスは本作以降の大容量カートリッジを採用したDSテイルズ作品でもフルボイス化出来ていないため容量の問題上仕方ないにしても、顔グラの表示をする程度の余裕はあっただろうに。~
このため、『レディアント マイソロジー2』にカイウスとルビアが登場した際に、初めてこの2人、つまり『テンペスト』のキャラに顔グラが作られることとなった。
--そもそも、本作のスキットは『エターニア』と同様のキャンプ式になっている為か、基本的にフィールドでしか発生しない上、雑談とヒントが別々になっていた形式も一つに統合。あらすじ機能も搭載されてない為、長期間放置後に再開した際には現在のプレイヤーの目的を聞くために一々フィールドに出てキャンプを実行しなければならない為、手間が掛かる。~
キャンプに必要なテントも消費アイテムと扱われている為、複数持てるとはいえスキットの為にアイテムの補充が必要なのだが、テントの購入額自体も720ガルドと割高で装備や回復アイテムの補充で金欠になりがちな序盤戦ではスキットの複数発動すら難しい有様。
--とどめにスキットの発生タイミング自体も''ノーヒント''。おかげで近年のシリーズで消滅しつつあるスキット称号の取り逃し問題も再発してしまう事態に。

-その他の技術的問題。
--フィールド画面でカメラを回転させながら歩くことができず、カメラの回転は必ず立ち止まって行わなければならない。
--壁などをこすって歩くときの挙動がおかしく、キャラが細かく震えている。
--坂道ではキャラの影が欠ける。
--ホーリィボトル及びダークボトルを使用した際にキャラにエフェクトが掛からず、効果が続いているのか切れたのかがかなり分かりづらくなってしまった。
---本作では上述の通り無駄に広いフィールドや迷いやすいダンジョンをノロノロ速度で移動しなければならない点も相まってエンカウント率低下アイテムのホーリィボトルの需要も多いが、使用時のエフェクトが存在してない事から、かなり気になる問題になってしまった。
--インターフェイス面も色々ひどい。
---まず、戦闘メンバーの入れ替えを行うには、メニュー内の「ステータス」を選び、そこから更に「作戦」「隊列」「編成」の順で選ぶとようやく戦闘メンバーの入れ替えを行えるという物。実行までの手順が多過ぎて面倒臭い。~
おまけにステータス画面ではキャラの立ち絵すら用意されない有様。
---料理画面へもメニュー内の項目から直接移動する事ができず、「アイテム」項から「レシピブック」を選んでから作りたい料理を選択するという手順を踏まなければならない。もっとも、本作の料理は後述の通り失敗しやすいとの評判を得ている為か、この手順を行うのは少数なのが救いか。
---戦闘でもデュアルスクリーンを有効活用させる目的があったのか、下画面にキャラクター上画面にステータス等の戦闘情報が表示される仕組みなのだが、キャラクターのHP/TP表示がゲージ制では無く『エターニア』まで使用されていた数値表記が採用されている関係で視認性が良くなく、スマッシュ条件も上画面の情報メニューにまとめて表示される関係でかなり見づらくなってしまった。
--時折画面の一部が乱れる。

***戦闘関連
-戦闘システムは『[[テイルズ オブ リバース]]』のシステムを簡素にした「3on3リニアモーションバトルシステム」。~
『リバース』と違い、他のシリーズのようなTP(いわゆるMP(マジックポイント))制を採用している。
--3on3は3D+3ラインを表している。3Dグラフィックスになったことで、『リバース』とは異なり、上下に向いて攻撃を出すことができるようになっている。
--魔術を通常防御できる点は『リバース』と同様。

-カイウスとフォレストは獣人に変化する種族であり、戦闘中にも一定条件をそろえれば変身するのだが、この変身が非常に地味。変身後は通常攻撃が変わり、「ビーストブロウ」という特技が使えるが、ほぼ''ただ殴り続けるのみ''で非常に地味。
--戦闘能力は大幅に強化されるものの、HPが50%以下かつTP80以上のときにしか使えず、変身中はかなりの勢いでTPが減っていく上に0になると元に戻ってしまう。また、4つしかセットできない(戦闘中変更不可)の術技枠を1つ使ってしまうため、非常に使い辛い。
--ただ逆に言えば、TPの問題さえ無ければ非常に強く、獣人化状態固定(TPの減少なし)でのイベント戦闘では誇張抜きで接近して連打していれば勝ててしまう。無制限に使用出来てもバランスブレイカーになってしまう為制限がつくのは仕方が無いが、その制限があまりに極端過ぎる。
---ちなみに発売前に雑誌で「マップ画面で獣人になり、最初から獣人で戦闘に入れる」という機能が紹介されたが、製品版では採用されなかった。

-戦闘中のメニューに、他のシリーズ作品では非常に重要なコマンドである術技(技の割り当て変更、及びCPUキャラへの術技使用指示)、装備が存在しない。
--装備コマンドがないことの影響は大きく、敵が耐性を持つ属性の装備で戦闘に突入してしまったとしても変更出来ない。
---今作では武器に属性をつけて強化するシステムが存在するため、武器が属性を持っていることが多い。~
ダメージ減少だけでなく、無効化してくる敵もいるため、下手をすればダメージを与える手段がなくなってしまう。

-「特技」以上の技「必殺技」と「奥義」は、指定のある特技の後にさらに指定の特技を使用することで発動できる。つまり必殺技と奥義は単体では発動不可。~
尚、カイウスの技候補は9つ(獣人化含む)、ティルキスにいたっては5つしかない。これに対して術師は候補が非常に多い。
--このため、従来作のようにコンボの組み合わせを考えて遊ぶことはできない。
--バランスも悪く、強すぎる技とTPの無駄なだけの技が極端に存在する。特に奥義は使用TPが多すぎて使い辛いものが多い。
---後述するCPUは必殺技や奥義を多用する傾向がある為、プレイヤー以外のキャラクターはすぐTP切れになる事が多く、奥義後のTP回復の為に激しくアイテムが消費されていってしまう。
--必殺技と奥義にはボイスがついていない。
---代わりに固有SEと奥義に暗転処理がついているのだが、固有SEは「カキーン」と変な音で、ゲームの雰囲気とミスマッチ。
--4つしか術技を装備できないので、この仕様によって技の選択肢が増えているといえなくもない。

-これらの特技仕様で戦術が狭まっている中、やたらと高性能な特技として「粋護陣」が存在。従来の作品では魔法バリアを張る技だったが、本作ではほぼ猶予無しで全方位(上下向き時のみ)に攻撃判定&自己無敵を持つ上に消費TP12と燃費も良いぶっ壊れ技。
--膨張抜きに''粋護陣連発だけでクリアできるゲーム''などと言われる。ただし習得LVは29とやや遅め。また、無敵時間も短めであるため、防御技というよりも攻撃後の隙を補うための効果と言った所。

-操作キャラもCPUも、あらかじめ十字ボタンに割り当てた4つの術技しか使用できない。
--『リバース』でも使える術技はセットした4つまでだったが、そちらにはちゃんとした理由があった。本作の場合はそういった理由付けも存在せず、単なる技術力不足からだと思われる。
--敵も4つまでしか術技を使用しない。

-敵味方問わず、AIの出来が悪い。戦闘中に仲間に術技の指示ができないため、尚更目に付く。
--剣士系の仲間はろくにコンボをしてくれないどころか、操作キャラがコンボを決めている敵を溜め攻撃で別ラインに弾き飛ばすという、もはや嫌がらせや妨害としか思えない行動をしてくる。
--術師の仲間は定期的に通常攻撃をしに前線に出てくる。''その後、前線で術詠唱を始める''。
---ピンチになってもなかなか回復技を唱えてくれない。その為、体力回復はメニューからアイテムを使用する事が最善策。
---無駄に多い奥義のTPといい、戦闘中にやたらとアイテムを使用する回数が多く、本作はある意味「[[グミゲー>テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョンX]]」の先駆者とも言えるだろう。
---属性耐性も全く考えてくれない。戦闘中に術技の変更はできないため、''戦闘前''に対策する必要がある。
--敵の術師は近づけば通常攻撃もしくは溜め攻撃しかしなくなるので、接近して攻撃していれば簡単に倒せてしまう。
---詠唱中の剛体も弱いため、詠唱開始されたところで簡単に妨害できる。
--CPUキャラと敵キャラがお互いを避けて通過しようとして同時にライン移動をひたすら繰り返す''反復横跳び合戦''などもまれにみられる。

-ボス戦が盛り上がらない。
--術師が多く、前述のように近づけばほぼ無力化できてしまう。
---その問題を補うためか、雑魚敵を引き連れて登場することが多い。
---術は通常防御可能なので、出されたとしても脅威ではない。
--近接攻撃型のボスもいるが、使用するのは''特技のみ''で必殺技・奥義は使用しないため地味。
---これを補うためか、アルバートの「ヘラクレスブロウ」はティルキスの同名技と全く異なった性能に強化されている。
---そもそも特技を使用せず、通常攻撃のみというボスがほとんど。
--ボス戦よりも雑魚戦で囲まれてタコ殴りにされるのが本作全体で脅威である。

-エフェクトも地味。特に魔術で顕著。
--魔術はエフェクトが粗いことに加えて持続時間が短く、上級術でも2秒程度で終わってしまい、''一体どういう魔術なのかという事すらよく分からない術もある。''
--こちらもDSのスペック上仕方が無い…と言いたいが、後の『[[テイルズ オブ イノセンス]]』では大幅に改善されている。

-動きも全体的におかしい。
--特に被弾時の挙動が不自然で、非常に軽い。
---魔術「テンペスト」や、オーガのアッパーなどを受けるととんでもないスピードでキャラが飛んで行ったりする。その後、''見えない天井にあたって落ちてくる。''
--軽い敵は同じ技の連発で無限コンボになったりし、重い敵は吹き飛ばないため連続ヒットするはずの術が連続ヒットしないなど明らかに調整不足。

-シリーズお馴染みの''秘奥義が存在しない''。
--外伝作品『レディアント マイソロジー2』以降は、カイウスには獣人化時の特技「ビーストブロウ」、ルビアにはシナリオイベントで習得する術「セイクリッドシャイン」が秘奥義として割り当てられた。

-1キャラにつきひとつしか戦闘中ダメージが表示されない。
--1キャラに連続で攻撃が入った場合は前の表示は消えてしまう。
--それなのにダメージは一度に表示されるのではなく、高いほうの桁から順に表示されていくため、攻撃間隔の短い技で3桁ダメージがでたりするとダメージの下位桁が表示されない。

-通常攻撃は十字ボタンの入力で変化しない。
--ジャンプもできないため、高い位置を飛んでいる敵に攻撃する際に問題になる。
--ルビア・アーリアは一部の飛んでいる敵に通常攻撃をあてることができない。

-上下方向への方向転換が遅い。
--十字ボタン+Bボタンという術技の出し方を考えて、上や下に割り当てた技を出す際に方向転換しないように遅めにしてあると思われる。

-アイテムは棒立ちのまま使う。アイテム用モーションなどない(エフェクトはあるが)。
--アイテム使用指定から使用まで少し間があり、この間に被弾するとキャンセルされてしまう。
--一方で他のシリーズ作品ではあるアイテム使用後の使用不能時間がないため、乱用が可能。

-敵撃破時に効果音・エフェクトが無い。
--シリーズ他作品のように倒された敵がすぐに消えるのではなく、倒れるモーションの後に消えるため、視覚的にも分かり辛く、何より爽快感が無い。
--ごく一部のボスのみ撃破時に悲鳴が入る。

-戦闘開始時のロードも地味に長い。DSにしてはというレベルではあるが。

-タッチ操作に対応しており、タッチした敵を通常攻撃できるが、術技は出せない。

-一部武器には強化によって別の武器に変化する覚醒システムがあるが、覚醒後の武器は強化できないためあまり使えない。
--強化によって武器の攻撃力は最大で元の2倍に出来る。

-武器の性能は攻撃力、防具は防御力しか確認できない。
--ルビアやアーリアの装備する杖には術攻撃力を上げる効果があるが、武器屋や装備画面では確認できないため、武器の変更が無意味(術師の攻撃力が上がっても利点がほぼ無いため)に見えてしまう。
---装備前後にステータス画面を開いて見比べれば上昇しているのが確認できるが、まず気づかないだろう。

-武器強化システムのためか、武器のみ合計の保有個数に制限がある。
--古い武器を処分していかないと新しい武器が入手できなくなる。
--他のアイテムは1種類につき15個までである。

-上記の属性強化システムは中盤以降のほぼ全ての敵が光属性に弱いため、属性を使い分ける意味がほとんどなく雑に光だけ付ければ良い。

-状態異常強化システムも存在する。本作では状態異常付加を使って攻撃するとレベルの分だけ敵の状態異常の抗体が累積して削れて行き、100になると状態異常にかかるというシステムが採用されている。
--武器の石化レベルを5にするとほとんどの敵が一瞬で石化してしまうのでこれまたバランスが壊れる。

-発売当時のシリーズ作品群の多くの例に漏れず、本作でも図鑑が片方((モンスター図鑑。本作ではバトルブック表記。))しかなく、やり込み要素に欠ける。
--コレクター図鑑が存在しないのなら、プレイヤーが自身でアイテムコレクターを目指す事になる…と言いたい所だが、前述の武器の保有制限の関係で武器のみ全種類集める事が出来ず、結局アイテムコンプリートすら出来ない始末。

***タッチ操作関連
-タッチスクリーンを無理矢理活用しようとしたのか、あるダンジョンにはスライドパズル(手数制限つき)がある。
--しかしタッチの認識が悪い上、ピースを動かせていないのに残り手数だけ減るというというバグまであるためタッチで解くのは辛く、結局ボタンでやることになる。
--中には34手必要な高難易度のものがある。ストーリー上で解く必要のあるものは簡単なのが救い。

-同じくタッチ操作を無理矢理導入した為か、調理にはミニゲームのクリアが必要。
--「制限時間内にタッチペンでx回上下にこすれ」「x回円を描くようにこすれ」といった内容。
--これも認識が悪くなかなか成功しないが、こちらはボタンではできない。
--スライドさせるだけの「包丁」や「フライパン」等はまだ簡単な方。円を描くようにタッチペンを動かす「鍋」等では上位の料理ともなるとほぼ不可能と言って良いほどの難易度である。
--上記の点が合わさった結果、タダでさえ認識が悪く成功判定を得られないのに、手数だけが膨大な回数要求されるという理不尽なシステムとなっている。~
おかげでミニゲームを避ける為に全く料理をしないという結果になってしまい、本末転倒としか言いようの無い状況に。~
そもそも他作品では片手間で出来た料理システムにこんなハードルを作る程にタッチ操作が重要だったのだろうか。
--ちなみに料理の際にパーティー先頭のキャラがボイス付きセリフをしゃべってくれるのだが、失敗時の台詞が非常に面白く、その為か本作の料理システムは''失敗時のボイスを聞く為''という皮肉な目的のシステムになっているのも否めない。

***その他
-本編中にあるアイテムを入手すると通信モードがプレイできるようになる。
--レベルは強制的に1にされるもアイテムや装備は持ち込める状態で、専用のダンジョンを潜ることとなる。
---ストーリー進行と共に入手できるアイテムに応じて潜れる階層は増加し、最深部にはボスが存在する(本編の使い回しだが)。
--珍しいアイテムが入手可能だが、やはり高いエンカウント率により協力もままならないことが多い。

-クリア前後の隠し要素としてエクストラダンジョンが用意されているが、高いエンカウント率と敵のHPに泣かされるだけである。
--全30階で5階ごとにセーブ・脱出ポイント及びボス戦があるが…。
---出てくるボスはHPの異常に高い(他のパラメータも高くなってはいる)本編中の敵であり、使い回しである。
---浅い階層のボスはボスキャラですらなく、本編中に普通に出てくる雑魚(ただし本当にHPだけは高くなっている)である。
---極めつけとして、ダンジョン自体も通信プレイ用ダンジョンの使い回しである。

-シリーズおなじみの2周目が存在しない。
--ゲームをクリアしてもクリアデータをセーブする事ができず、再開地点は最終セーブポイントのまま。
--当然、恒例のサウンドテストも無く、BGMを自由に聞くにはサントラを購入するなりして外部に頼るしかない。

-戦闘難易度もハードまでしかなく、上級プレイヤーにとっても手応えを感じさせることすら出来ない。

-公式ページには連動ウェブサイト(現在は閉鎖)があり、ミニゲームを遊ぶとその成績に応じてゲームで使えるパスワードがもらえたり、ゲーム進行に応じて壁紙がもらえたりした。
--マゴノテ(カイウス)、ホウキ(ルビア・アーリア)など実用性は無いが見た目の変わる面白武器や称号「めんきょかいでん」といったものがあり、この連動でしか手に入らなかった。
--DSソフト内の固有IDを入れないとパスワードが生成できないようになっており、攻略サイトでパスワードを見て…ということはできない。
---このため、ウェブサイト自体が閉鎖された今となっては、上記の面白武器および称号を手に入れるのは不可能となっている。

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**評価点
-misonoによる主題歌「VS」は高評価。それだけに本当にもったいない。
--発売延期やOPムービーの出来など、余計なとばっちりさえなければデビューシングルとしてもっと花を咲かせることができただろうに。

-描写やエピソード自体は希薄だが、近年の作品にありがちな棘のある性格付けや極端な描写等がなく、キャラ自体は好評。これでボリュームがあれば立派な魅力となっただろうに、非常に惜しい。
--敵キャラのロミーも可愛らしい容姿に悪逆無道な振る舞いというギャップからよい評価を得ている。

-ストーリーはスタッフが度々言及しているようにシンプルな王道で、破綻などもなくまとまっている。これでボリュームがあれば(ry

-BGMの評価は高い。
--特に中ボス戦BGMは高評価。
--通常時とバックアタック時でBGMが変化するというギミックも存在し、これは『デスティニー(PS版)』以来の復活だった。

-微妙な戦闘システムだが、3Dのために仲間とぶつかったり、敵を目の前に飛ばされたりしてピンチに陥ったり、側面攻撃や背面攻撃で威力が上昇するなど、作り込みでは妥協していない。
--実際、本作で実装された「溜め攻撃」は後に同じくDSで発売された『ハーツ』にてより洗練されたシステムとして復活を遂げる事になる。

-フィールドの時間経過の概念が『エターニア』以来の復活を遂げているが、殆どの町やダンジョンで時間経過が反映されたり、テントでのキャンプも任意で夜に出来る機能が追加されていたりと、何かと中途半端だった『エターニア』の物と比較して洗練されている。
--問題点で述べていたテントの購入額も、「スキット料」ではなく某国民的RPGのような「昼夜逆転の魔法」と割り切れば悪く無い。

-登場モンスターの大半は前年に発売された『アビス』からの流用だが、同作で廃止されていたモンスター図鑑が本作で復活し、ボリュームの関係で総数こそ少ないものの『アビス』産のモンスターモデル一覧が初めてゲーム内でも見られる様になった。
--加えて、モンスターのうちプチプリ系の待機モーションが変更され浮遊系モンスターになっていたり、ゴイル系とキャスター系が独立して登場する等、一部のモンスターに本作独自の特性が用意されていて敵モンスターのマンネリ化を防いでいるのは見事。

-システム面など様々な点が初期シリーズに先祖返りしていたり、過去作のシステムも復活採用されたりしている所から「原点回帰」とも捉えられ、個々の出来はともかく主に初期シリーズのファンから「むしろ懐かしい」と評される事もある。

-オープニングムービー、アクションゲームのような戦闘、異種族との対立の物語など、シリーズの基本は一応抑えられており、ニュースサイトのレビューでは「「テイルズ オブ」シリーズの魅力がギュッと詰まっている」と評された。

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**総評
2度の延期の末出来上がったのは、キャラクターやBGMなど少なからず光る点こそあるが10時間程度で終わるボリュームの無さと大味な戦闘システムのやっつけゲー。~
作りこみ不足から不親切な仕様も多く、非常に遊びづらい作品となってしまった。~
作品の作り込みを向上させ、プレイヤーの評価があればもっといい扱いになっていた可能性もあると思うと、非常に残念ではある。~


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**余談
-あまりの評判の悪さに発売直後に「クソゲー」という評価が一気に広まった。
--2度も延期しておいてこの出来な為、シリーズ内ジャンル名を皮肉って&bold(){「延期した意味を問うRPG」}と揶揄された。
--発売直後からの値下がりも非常に早く、今では980円前後で買えてしまう。

-前述したウェブサイトは簡単に解析され、全てのミニゲーム公開前にパスワード生成用フォームが作られたり、壁紙へのリンクがばれたりしていた。
--3つのミニゲームを遊ぶことができたが、いずれもゲーム本編を超越したクソゲーであった。
--サイト公開から閉鎖までは約半年というスピード閉鎖が行われた(開設時の予定は1年とされていた)。
---同時期に発売された『[[テイルズ オブ デスティニー (PS2)]]』も同様のウェブサイトがあり、同様に半年でスピード閉鎖された。

-テイルズ オブ シリーズ全世界累計販売本数1,000万本突破時のナムコの公表によると、このゲームの出荷本数は301,000本である。それに対し実売は6割程度の205,541本とかなり低い結果となっている。

-他のテイルズ作品同様に小説版(全2巻)が出ているが、ストーリーの描写がゲーム内でのものよりもはるかに深い。
--ゲームで足りなかった登場人物の心理描写が多数盛り込まれているほか、ゲームでは名称のみ出てくる過去の大きな事件について詳細に描かれている(小説版オリジナルの人物も出てくる)。
---小説版の約半分はこの過去の話で占められており、主人公のカイウス及びヒロインのルビアは過去編には出てこないため、出番は小説の約半分しかない。主人公・ヒロインなのに…。
--ゲーム中盤が話から大分抜けているが、このゲームの中盤はマラソン以外のなんでもないので問題はない。

-本作のリメイクについて
--基盤そのものは決して悪くなく、上手くリメイクすれば化けると期待する声もある。
--『イノセンス』が2012年にリメイクされた『[[テイルズ オブ イノセンス R]]』の特典アプリでは、カイウスと『ハーツ』の主人公・シングの二人が「リ・イマジネーションされる権利をかけて戦う」というエピソードがある。ゲストキャラ(『[[テイルズ オブ ジ アビス]]』のジェイド)が「視聴者に決めてもらいましょう」と提案し、そこでカイウスを選ぶと、リ・イマジネーションされた際の願望を口に出すのだが…
--
>テンペストがリ・イマジネーションされたら、きっと……~
海を渡る船や、空を飛ぶ船で世界中を冒険できるようになって、ティルキスの国にも行けたりするんだぜ!~
もう、広い砂漠や平原を夜中に歩くのはコリゴリだ。~
そうそう、キャンプだって、もっと話題に満ち溢れて楽しいものになるんだろうな。~
ルビアとキャンプしてもいつも話題が続かなくて、結局、いつも同じ話ばかりしてたからさ。~
たまに面白いことを言ってみたりしたんだけど、全部カットされたんだよな……~
料理だって、簡単に作れるようになるよな。前に10秒以内に作れって言われた時にはどうしたもんかと思ったぜ。~
戦闘だって自由に走り回ったり、バンバンカッコいい技出したり、仲間とサポートしあったりしてさ、手に汗握る白熱した展開になるんだろうなあ。~
それで戦闘終了時には、『負けられないんだ!』とか『勝ったぜ!』なんて言えるんだろうなぁ。

--''哀しすぎてコメントのしようがない。''
//このスキットの間中、『イノセンスR』の主人公ルカは、悲痛な表情でうつむいたままであった。
//悲痛な表情になったのは途中からだし別に願望全体に対しての表情じゃないと思う
---ただ、このゲームでも戦闘終了ボイスは存在する、何故引き合いに出されたのだろうか?((各キャラ5つだけだったり、上記のカイウスの発言と同じセリフはゲームには存在しなかったりはするが ))
--『ハーツ』は実際に2013年に『[[テイルズ オブ ハーツ R]]』としてリメイクされたが、『テンペスト』のリメイクは2014年公開のシリーズのプロデューサー・馬場英雄へのインタビューにおいて、議論はされたが現時点では予定がないことが語られている((https://jpgames.de/2014/08/animagic-2014-our-interview-with-hideo-baba/))。

***容量関連
-これほどのボリュームしか実現しえなかった程容量がカツカツだったのかと思いきや、''解析によりROMの半分ほども余っている事が判明''。そのうえ没ボイスも大量に収録されている…というか没ボイスの方が多い。
--術の使えるキャラは没魔術も含めて本編で使えない魔術のボイスが大量に入っている(敵であっても)。
--一方で、術の使えないキャラの没ボイスはほとんどない。~
このため、主人公のカイウスよりも敵であるルキウスやロミーの、それどころかほとんど出番のないラスボスの方がボイス数が多い。
--アルバートは必殺技、奥義、術のいずれも使用しないが、彼のものと思われるボイスが入っている。
--「死は存在しない…生きる世界が変わるだけだ。ドゥワミッシュ族の格言。」~
「神はこの世の終わりを決めている。だが、我々はその声を聞いてそれを避けることができる。キャサリン・ノリス。」~
「一粒の麦は地に落ちて死ななければ一粒のままである…だが、死ねば多くの実を結ぶ。ヨハネによる福音集。」~
という使い道の分からない長い没ボイスが教皇とラスボスの声で2度も入っている。本編中にこのような台詞は一切無い。
---『[[テイルズ オブ ファンタジア]]』の「この世に悪があるとすれば、それは人の心だ」のオマージュでもしようとしていたのだろうか?

***その後の展開
-本作の反省を生かし、後のDS作品『[[テイルズ オブ イノセンス]]』や『[[テイルズ オブ ハーツ>テイルズ オブ ハーツ アニメムービーエディション/CGムービーエディション]]』は世界観やシナリオも増大し、OP全編にアニメを使用し、シナリオ中のボイスが追加され、スキットも従来通り顔グラフィックを搭載する等ボリュームが飛躍的に増大し、システム面でも緻密かつ造詣の深い進化を遂げる事となる。

***エスコートタイトル問題について
-本作は2007年から2020年まで、シリーズの外伝作品「エスコートタイトル」として扱われていた。これについてはネット上で色々と話題になった。
--まず時系列に沿って説明すると、「TOT発売時点では明確に区分けされておらず、''本編であるとも外伝であるとも公式には言われていない''。」「発売後の2007年にシリーズの分類として『マザーシップタイトル(メインタイトル)/エスコートタイトル』が制定された際に本作はエスコートタイトルだった。」である。''ニュースサイトも、[[ここ>http://gamez.itmedia.co.jp/games/articles/0512/16/news028.html]]が「外伝ではない」としていただけで、他では本編・外伝という区別には触れていない。
---公式による区分けの前は「内容がオリジナルのものは本編、携帯機で発売された続編作品やシリーズキャラ共演作品は外伝」と、なんとなくユーザー間で区別されていただけである。
---エスコートタイトルとされている「なりきりダンジョン」シリーズなどと違い、一本で完結する正統派のRPGとして作られていることや、メディア等でも「テイルズ オブ シリーズ最新作」と銘打たれていた事から、正当なシリーズ最新作として見るのが自然だろう。
---しかしこういった経緯や発売延期を繰り返した末のゲームの出来から、「当初は本編作品として作られたが、あまりの不出来のためエスコートタイトルに格下げとなった。」「この作品の為にエスコートタイトルなんて区分けが作られた。」等と推測されている。実際、そういった説明が事前になかった為に本編を期待して落胆した声も多く、最初から外伝として作っていたのならそう告知していれば、もう少し本作への評価も変わっていたのかもしれない。
---スマートフォン向けRPG『テイルズ オブ ザ レイズ』では、カイウスが起動画面で他のマザーシップタイトル主人公と並んで表示されている、シナリオでも活躍するなど、マザーシップタイトルと何ら遜色ない扱いを受けている。この点から「マザーシップ」「エスコート」という区分け自体が、バンナムにとってどんな都合で作ったものなのか、今のシリーズに関わるスタッフが本作を本当はどう扱いたいかを窺い知れるだろう。本作ぶっ壊れ技の「粋護陣」もある程度の調整をしつつも再現している辺りリスペクト要素も強い。
--そして2020年になり、シリーズ25周年という節目を機にマザーシップタイトル/エスコートタイトルの分類が廃止され、新規内容の「オリジナル」とシリーズキャラクターが共演する「クロスオーバー」の分類が新たに制定された。これにより、本作は13年越しで外伝扱いから脱することとなった。

***発売延期について
-2度の発売延期を行っている。
--当初の発売日は4月13日だったが、6月8日に発売を延期した。その理由を以下のように発言している。
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 「制作スタッフ一同、ユーザー様にご満足いただけるソフト開発に努めて参りましたが更なるクオリティアップを図る為、今しばらくの時間が必要と判断致しました」(GAME Watch 2006年3月1日記事より引用)
--そして今度は発売を2006年内に延期すると表明した。月日を明言しないところがすでに逃げ腰である。
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 「制作スタッフ一同、お客様に喜んで頂くべくソフトの開発に努めて参りましたが、6月8日の発売日までには満足の行くクオリティーに達することができないとの判断に至りました。」
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 「従来の"テイルズ オブ"シリーズにない、ニンテンドーDSならではの新しい手法も盛り込み、"テイルズ オブ"シリーズファンの皆様はもとより、新たなお客様にもご満足いただけるソフトの開発を目指す所存」(ファミ通.com 2006年4月5日記事より引用)
-その後10月26日に発売することが発表され、それ以上の延期は無く当日発売されたが、散々待たされたあげくにこの出来ではプレイヤーが落胆するのも無理はない。
--どのあたりをクオリティアップしたのかを説明してほしかったものである。せめてROMの容量の使い方をもうちょっとマシにできなかったのだろうか。
--「新しい手法」についても、強引にそれをプレイヤーに押し付ける形で提供した為、逆にプレイヤーの顰蹙と負担を買う結果に終わってしまったのも残念である。

-本作の主題歌であるmisonoの「VS」がシングルリリースされたのが2006年3月26日であるが、肝心の本作の発売が4月から遅れに遅れてしまったため、楽曲の旬を過ぎてしまった感じは否めない。楽曲に問題があったわけでもないのに、本作のオープニング映像の出来も手伝って余計な悪い印象がついてしまった。
--その影響からかCMでも本楽曲が起用されないという不遇な運命を辿ることになってしまった。実際のCMソングはイメージソングと称して同じくmisonoの「ラブリー♡キャッツアイ」(2006年11月1日リリース)が起用されている。この曲の評価が低いわけではないのだが、作品内で流れるわけでもなく過去作品のCMで主題歌が使われるのが当たり前であったことからどうしても見劣りしてしまう。

-また、翌11月発売の『[[テイルズ オブ デスティニー (PS2)]]』、翌々12月発売の『[[テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー]]』と発売日が非常に近くなってしまい、「月刊テイルズ オブ」状態と化してしまった。

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