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デビルメイクライ」を以下のとおり復元します。
*デビルメイクライ(Devil May Cry)
【でびるめいくらい】
|ジャンル|スタイリッシュハードアクション|CENTER:&amazon(B00005QBBZ)|&amazon(B00006903A)|&amazon(B000GADLKU)|
|対応機種|プレイステーション2|~|~|~|
|発売・開発元|カプコン|~|~|~|
|発売日|2001年8月23日|~|~|~|
|定価|6,800円(税抜)|~|~|~|
|廉価版|MEGA HITS!&br;2002年7月25日/4,179円&br;PlayStation 2 the Best&br;2006年8月24日/2,604円(共に税込)|~|~|~|
|レーティング|CERO:C(15才以上対象)((廉価版(PlayStation 2 the Best)で付与されたレーティング。))|~|~|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|~|
|>|>|>|>|CENTER:''[[デビルメイクライシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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#center(){{
 &big(){''悪魔が恐れる男がいた。''}
}}
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**概要
硬派な難易度と、派手に敵を倒す爽快感により人気を呼んだ『デビルメイクライ(DMC)』シリーズの第1作。~
ディレクターは『[[BIOHAZARD 2]]』や後に『[[大神]]』等を手がける神谷英樹氏。本作の時系列は『[[3>デビルメイクライ3]]』の後、『[[2>デビルメイクライ2]]』の前の物語となる。

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**ストーリー
>かつて、魔界の王が人間界に侵攻した際、一人の悪魔が正義に目覚め、人間達のために戦った。~
魔剣士スパーダは、剣の力をもって魔帝を魔界に封じ込めた後、その最期まで人間界に残り世界の平和を見守った。~
魔界封印から約2000年、伝説の魔剣士は人間の女性との間に双子をもうけていた。
>
>そして現代。~
母親と双子の兄を悪魔に殺されたダンテは、仇を探し出すために悪魔退治専門の便利屋を営んでいた。~
ある満月の夜、ダンテの構える便利屋「デビルメイクライ」に、突如、謎の美女トリッシュが訪れる。~
話によると、2000年の時を経て魔帝ムンドゥスが復活し、再び人間界への侵攻を企てているらしい。
>
>ダンテは彼女に導かれるまま、悪魔が巣食う島「マレット島」へと足を運ぶ。

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**ゲームシステム
***基本システム
-主人公ダンテを操り、様々な武器や重火器を使って敵(悪魔)を倒したり、仕掛けを解除しながら進んでいく。
-ゲーム全体は複数のミッション(ステージ)で構成されており、ミッション01から最終ミッションまでを順番に攻略していく。
--ミッションごとに、プレイ内容に応じたランク(最高はS)が記録される。高ランクを達成するほど、クリア時にボーナスとして多くのレッドオーブ(後述)が取得できる。
-難易度は「NORMAL、EASY AUTOMATIC、HARD、Dante Must Die!(DMD)」の4段階。
--NORMAL以外の難易度は一定条件で出現する。

***ダンテのアクション
-ダンテは近接武器と銃器を複数の中から1個ずつ選んで同時に装備でき、ゲーム中はワンボタンでそれらによる攻撃を行える。
--ボタンをタイミング良く連続入力したり、左スティック入力と組み合わせたりすることで様々な技を繰り出せる。
--銃器には弾数の制限は無く、無限に撃てる。チャージを行うことで威力を上げられる。
-移動アクション
--通常のジャンプや二段ジャンプの他に、壁を蹴って高くジャンプしたり、空中で敵を踏みつけてジャンプしたりと幅広いアクションが行える。
-デビルトリガー(魔人化)
--DTゲージを消費することで、一時的に魔人化してパワーアップするシステム。魔人化時専用のアクションもいくつか存在する。
---本作のみの特徴として、攻撃モーション中のみ魔人化の姿になる。
-水中の場所では主観視点の特殊な操作になり、使える武器は水中専用の銃のみとなる。

***スタイリッシュランク
-上手く敵を攻撃していくことで表示されるコメント。ダンテがどれだけスタイリッシュに戦っているかを表す。
-ランクは低い方からD、C、B、A、Sの5段階。より高いランクで敵を攻撃するほど、敵を倒したときに落とすレッドオーブが多く累積されていく。
 D...Dull / 鈍い、つまらない、退屈な
 C...Cool! / かっこいい、冷静な
 B...Bravo! / よくやった、うまいぞ!
 A...Absolute! / 絶対的な、完璧な
 S...Stylish! / かっこいい、流行の、粋な

***その他
-ダンテの強化
--「レッドオーブ」というアイテムを集めて一定量消費することで、攻略に役立つアイテムを入手したり、ダンテの能力を強化したり、新たな技を習得できる。
--レッドオーブは敵を倒すと入手できる他、ミッションの特定地点にも設置されている。
--ダンテの体力の最大値は「ブルーオーブ」というアイテムを集めることで増えていく。
---ブルーオーブはミッションの特定地点に隠されている他、ミッション中に挑戦できる「シークレットミッション」という特殊な小ミッションをクリアすることでも入手できる。
--DTゲージは「パープルオーブ」というアイテムを購入することで増えていく。
-ファイル
--各種アイテムや技、敵などの情報を参照できる図鑑。
--敵との戦闘中に特定条件を満たすと、その敵のエネミーファイル情報が新たに書き込まれていく。敵の行動の特性など、ヒントとなる情報が多い。

-ストーリーは良くも悪くもベッタベタのB級アクション映画そのものである。
//ただの特徴なので移動

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**評価点
***アクション
-剣で敵を打ち上げて空中の敵に銃を連射したり、連続突きの後に強力な一撃で吹き飛ばすなど、敵を手玉に取るような爽快なアクションが楽しめる。
--ヒットストップは殆ど使用されていないながら、ダンテの各攻撃には一定の力強さや重みがあり、効果音などの演出も相俟って、敵に攻撃を打ち込む感触を味わいやすい。
-魔人化の爽快感
--魔人化時は攻撃力が格段に強化されたり、派手で強力な専用技が使えるので、一気に悪魔を制圧する快感が味わえる。
--また、本作の魔人化はシリーズ中最も燃費が良く、ゲージ回収量も多い。逆にピンチを一発逆転するために使うのは不向きなため、積極的に使っていくことが求められる。
-戦い甲斐のある敵(悪魔)
--慣れないうちは苦戦しやすいが、その敵の特徴を覚えてコツを掴めば楽に戦えるようになるなど、アクションゲームのツボを押さえており、プレイヤー自身の上達を実感しやすい。
--敵の弱点となる武器を使用していくことで、戦いがグンと楽になるのも特徴。基本的にはリスクの高い接近攻撃の方が攻撃力が高く敵を早く倒せるうえにオーブも回収しやすいが、射撃攻撃の方が戦いやすい相手や、そもそも射撃攻撃でないと倒せない敵を出すことにより接近攻撃、射撃攻撃を両立させている。
--いくつかの敵には、特定の条件で攻撃すれば「クリティカルヒット」となり大ダメージを与えることができる。クリティカルを上手く狙えると、よりスタイリッシュに気持ち良く戦えるようになる。
--どの敵も行動パターンなどが凝っている。エネミーファイルの情報の多さからも作り込みの高さがうかがえる。

-この作り込まれた敵を、ダンテのスピーディーかつ重みのあるアクションで切り、時には避けるという行動のメリハリ、駆け引きは非常に歯応えがある。
--モッサリアクションの『[[2>デビルメイクライ2]]』や、敵への圧倒的コンボ構築による爽快感を重視した『3』以降の作品では味わえない、古き良き魅力である。

***BGM
-BGMも非常に好評
--ロック調でスタイリッシュな曲は単体でも聞きごたえがあり、戦闘の気分が高揚する名曲ばかりである。
--単純にカッコいい曲だけでなく、悪魔らしい不気味で恐ろしい雰囲気をイメージした曲もあり敵のインパクトをより際立たせている。

***やりこみ要素
-ステージ単位でも「デビルハンターランク」が判定されており、ダメージを受けず、かつアイテムを使わずに、短時間でクリアするほど高ランクになる。全ステージSランクで特典あり。
-NORMALでもそこそこの難易度となっている((敵の攻撃力が高めに設定されていて、きちんと回避をせずに攻撃のみで戦おうとすると確実に体力負けする。いわゆる「ゴリ押し」がほとんど通用しない。))が、序盤で苦戦しているとEASYモードへの選択肢が出現する為、アクションゲームが下手な初心者でもどうにか楽しめるように配慮されている。
-HARDではかなり手応えのある難度となり、最高難度のDMDの難度はとてつもないものとなる。
--NORMALと比べると、ダンテが与えられるダメージ減少、敵の攻撃力が2倍・''ボス敵の攻撃力5倍''、''敵がデビルトリガーを発動させてパワーアップすることがある''…等々、「Must Die (死すべし)」のモード名に恥じない超難易度。挑戦する前にアイテムは大量にストックしておこう。
--そんなモードをクリアした人に送られる特典はなんと''DTゲージ無限のスーパーダンテ''。最高級の爽快感が味わえる。

***ダンテの魅力
-クールに悪魔相手に軽口を叩いた上で、スタイリッシュに悪魔を討ち倒すスタイルは痛快で、今作の「スタイリッシュ」というキーワードをしっかり体現している。
--ダークヒーロー・アンチヒーロー的な魅力があり、男女問わず「カッコイイ」という声が相次ぎ、すぐに人気者となった。現在は外部作品でも数多く出演している。

***世界観
-禍々しくも魅力的な世界観
--本作の舞台は中世ヨーロッパを思わせるゴシックホラー調の世界観としてフル3D描画されており、廃墟のような古城や幽霊船などのダークな雰囲気に魅了されたプレイヤーも多い。
--漆黒の騎士「ネロ・アンジェロ」や、冷気の悪魔「フロスト」に加え、醜悪という言葉を体現したような「ノーバディ」等々、敵キャラクターのデザインもいい感じに邪悪で優れている。
--ゲーム中ではダンテの手助けとなる様々なアイテムが手に入るが、これらのデザインもやたらと禍々しく個性的。また、説明文も中々凝っている。
--「血塗られし呪い人形」「天空の蒼き霊石」といった詩的なミッション名も秀逸。

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**問題点
-初心者には厳しい仕様の数々
--高ランククリアによるオーブ取得量の割合が大きい。逆に言えば、それ以外で1周を普通にプレイするだけでは、強化が満足に出来ないほどオーブの取得量が少ない。
---難易度の高さと相まって回復アイテムにオーブを費やしてしまい、満足に強化できなくなるといった負のループが続いてしまう。
---高ランククリアのメリット、達成感が大きいとも見れるが、初心者には辛いのは否定できないだろう。
--コンティニューする際に、アイテムであるイエローオーブを消費する必要がある。しかも強制のため、あえて使用したくない場合はやり直しが煩わしい。おまけに時間を巻き戻すという設定ながら、アイテムを使っていた場合はすでに消費した状態になってしまう。
--回復アイテムである「バイタルスター」が1個(EASYのみ3個)しか持てない。
--しかもどこにも落ちていない(=所持数制限を超えて持てない((マップ上に落ちているアイテムを回収した場合、通常の所持上限を超えて最大999個までストックすることができる。しかし、バイタルスターに限っては前述の通りマップ上で拾うことができないため、この方法を取ることができない。)))為、初心者にとってはかなり厳しい制限になっている。
---コレに関しては、アイテムに頼ってゴリ押しできなくすることで、アクションゲームの楽しさを体感できるとも言える。
---アクションゲームのそれを「楽しい」と捉えるのは人それぞれ(プレイヤー側)なので、強制的、強要するのはまた別の話だと言える。
--シークレットミッション関連
---体力強化に必要なブルーオーブのかけらを入手できるのだが、ミッション中に通る道から逸れた場所で起きる事が多い。
---『3』と違って一定の条件を満たしていなければ発生せず、最初のSMに至ってはボス戦を終えてクリア直前という状況で海底に戻るという手順を踏まなければならない。
---ミッションセレクトはないので、一度スルーしてしまったら次の周回まで挑む事はできない。
--2周目は強制的にHARDモードにされてしまう。ダンテの強化が足りなかったり、アクションが苦手だったりする人にはちょっとつらい。
---3周目以降は「NORMAL」「HARD」「Dante Must Die!」の3種類から選べるようになる。強制DMDはないのでご安心を。
--これらの問題は、プレイヤーの上達や知識を深めることで解決するようにはなっている。しかし、そこまでの道のりが険しいのは否定できない。

-タイム評価の仕様
--ムービー中や、メニュー画面、''ロード中''の間も''時間が進んでいる。''
---タイム評価で高い得点を得るためには、ムービーをカットし、メニュー画面を開く回数も極力抑えなければならないにもかかわらず、飛ばせないムービーがいくつか存在する。
--ミッション中にセーブしてゲームを中断した場合、次回始めるときはそのミッションの最初からになるが、それまでの経過時間が引き継がれてしまう。
---ミッション開始から5分経過した状態でセーブ→ゲーム中断した場合、次回は''5分経過した状態からのスタート''になる(しかもミッションの最初から)。
---中断前のオーブ所持数は引き継がれるが、ミッション中に入手したオーブの数はリセットされる模様。
--続編である『3』や『4』では改善されており、メニュー画面を開いている間は時間は止まり、セーブしてゲームを中断した場合も時間はリセットされる。

-カメラの問題
--本作のカメラシステムは、各マップの特定領域ごとに視点などのカメラワークが切り替わる方式を採用しているのだが、このカメラの調整具合と、動きの激しい3Dアクションのシステムが噛み合っていない部分が見られる。
--戦闘中に視点が切り替わると、移動や攻撃を行うべき方向が分かりにくくなったり、それまで見えていた敵が画面外や何らかのものに隠れて見えなくなってしまう場合がある。このために画面外の敵からの攻撃を食らうなど、余計なミスをしてしまう可能性もある。

-銃器のバランス
--銃器はグレネードガンが突出して強すぎる。
---本来、連射がきかず一撃が強いというコンセプトの武器なのだが、発射後の隙を横転でキャンセルしながらグレネードを連発すると連射速度を上げる事ができてしまう。誰が呼んだか、通称「''ゴロゴログレネード''」戦法とも。
---弾速が遅めで空中撃ちが出来ないという特徴があり、動きの早い相手だと当たりづらいと言っても、これだけで大半の敵を倒せてしまう。
--グレネードには劣るが、ショットガンも排莢モーションを移動でキャンセルでき簡単に連射可能。近接戦闘ではこちらも強力。
--逆に「ナイトメアβ」と呼ばれる銃は、1発の発射毎にDTゲージを1つ(チャージで3つ)消費し、ゲージがなくなると威力がガタ落ちしてしまうのでお世辞にも使いやすいとは言えない。
---ただしDT中であればゲージが続く限り撃ち放題になる。弾は壁を反射しまくるので大型の相手には絶大な威力を発揮する銃でもある。また、左腕による殴打の攻撃力を2倍に増加させる特性がある。

-近接武器の存在
--「アラストル」を手に入れると、初期武器の「フォースエッジ」が用済みになる((「アラストル」はDT発動可能、攻撃力がフォースエッジの1.5倍、雷属性付加、2段ジャンプなどのアクションを覚えられる、といったフォースエッジの上位互換武器となっている。))。
---しかし上級者はフォースエッジのみの縛りなどをしてプレイする者もいるので、そういう選択肢の一つと思えばまだ救いはある。
--また、「スパーダ」を手に入れても特定のステージでしかDTを発動させられない(DTゲージが表示されず貯められない)ため、通常はあまり使われない((とはいえ、技の威力(アラストルの2倍)やリーチは最高レベルになるため、使い道が全く無いわけではない。))。
--あるモードでの追加武器「閻魔刀(やまと)」もアラストルのリーチが短くなったバージョンという感じでやや蛇足気味。
---ただしDT発動中はスパーダに変化するので、これを生かした戦い方も出来る。

-アクションゲームとして別ゲーになる場面がある
--水中戦は主観視点でひたすら銃を連射するだけの地味な戦闘。
--ラスボス第一形態戦は、画面奥に向かっての3Dシューティングゲームになる。しかも水中戦とは違って説明が無い。
---ボルテックスや、高速移動などの存在を知らずに最高難易度に挑んでいた人もいるらしい((最高難易度ではラスボスの攻撃が苛烈になるため、これらのアクションを使わないと回避が非常に難しくなる。そして前述の通り被ダメが凄まじい))。

-スタイリッシュランク
--一瞬でA~Sランクまで上がることもあれば、敵や状況によっては上手く戦っていてもランクがなかなか上がらないなど、調整がやや極端。
--一部を除く銃攻撃では何故かランクを上げる事ができず、近距離武器による戦闘に偏ってしまっている。
--『2』以降と違い、敵から得られるオーブ数の増減に関わるのが倒した瞬間のランクではないらしく、ランクSで倒しても大した量のオーブが出ないという事が多々ある。

-システム周り
--走りモーションがやたらとギクシャクしていて不自然且つカッコ悪い。『2』で改善された数少ない点である。
--手すりのような立つ事が出来ない場所に落下すると緩慢な速度で小さく跳ねるように移動するので非常にカッコ悪い。
---『2』以降は飛び降りモーション、よじ登りモーションと共に削除された。
--攻撃を行なう際、ダンテの最も近くにいる敵に対して自動で照準を合わせるようになっているのだが、本作ではロックオンする敵を任意に選択したりロックオンを1体の敵に対して維持し続けることができない。これにより複数の敵と乱戦している最中にロックオンの対象がいきなり変わる事があり思わぬ所で攻撃が外れる事がある。特に顕著なのが中ボスのグリフォン、ナイトメアとラスボス第二形態である。
---これらのボスは戦闘中にボスとは別に複数の攻撃対象が存在していたり、ボス本体に攻撃を当てられる部位が複数存在するにもかかわらず特定の部位のみ優先的にロックオンしてしまい、思うように攻撃を当てることができないという問題がある。
---この点も『2』で改善されており、標的をロックオンする対象を任意に選べるようになった。攻撃部位が分かれている敵も部位ごとにロックオンができるようになっている。
--好きなミッションだけを選んで遊ぶといったことはできず、全ミッションの通しプレイしかできない。
---逆に、次回作以降と異なり落ちているアイテムが復活するため、周回することでアイテムを最大購入数より多く所持することができる((あくまでも予想だが、ミッションセレクト制だった場合、落ちているアイテムは復活しなかったと思われる。))。
--一部の敵は倒してからレッドオーブが出現するまでの時間が長い為、レッドオーブを回収する為には敵が完全に消滅するまで少し待たなければいけない。
--メニュー画面で銃器の装備を変更する際、毎回その銃が発射されるCGムービー(ロード時間込みで3~4秒程度)が流れる。ただしムービーは一応スキップ可能。
---接近武器に関しても、R3を押すことで変更が可能(アラストルとイフリートの切り替えのみ)だが、結構な硬直時間が入り戦闘中に切り替えるには不便なため、結局メニューを開いて切り替える事が多い。
--一々敵の攻撃を受けたりしないと完成しないエネミーファイル。流石に不評だったのか次回作以降簡略化された。

-その他
--PS2初期の作品なだけあって仕方ないのだが少々ポリゴンモデルが粗く、「謎の美女トリッシュ」が''あまり美女に見えない。''
---事等は当時から日本のユーザーからはちょくちょく突っ込まれていた。本作はCGムービーがほぼ起用されていないのも一因である。
--バグなのかは不明だがラスボス第三形態は一定時間が経過すると、『ダンテの体力を徐々に減らしていく触手』が体から生えてくるが、何故かこの触手には攻撃能力がない。
--伝説の魔剣士の衣装でプレイすると、一部の敵の攻撃パターンが変化しており、ダンテやスーパーダンテでのプレイ時より若干難しくなっている。

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**総評
「スタイリッシュ」という単語をゲーム業界ひいてはネット界隈に定着させた名作3Dアクション。~
かつ現在のスタイリッシュアクションゲームのエポックメイキングなゲームと言っても過言ではない。~
現在の目で見ればゲームバランスや技術面でまだ粗削りかつシビアなところが見られるが、発売から10年以上たった現在でもそのゲーム性は十分に第一線で通用するものである。~
骨太なアクションと高い難易度を求めるプレイヤーにはおすすめである。~
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#center(){{
&big(){''『let's rock baby!』''}
}}
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**余談
-本作は元々『[[biohazard 4]]』として開発されていたが、アクション性などの面で「ヤリすぎた」と判断された為、オリジナルのタイトルとして開発されたという経緯がある。
--ちなみに、『biohazard 4』として開発されていた頃の主人公は警察官の「トニー・レッドグレイブ」であり、この名前は後にダンテの偽名として『DMC』本編にも登場している。
--また、当初本作のタイトルは英語で「楽天的」を意味する「Devil May Care」だったが、同名の映画が既に存在した為に現在のタイトルとなった。
---シリーズ20周年を迎える2021年8月23日には、ディレクターだった神谷氏が[[自身のTwitter>https://automaton-media.com/articles/newsjp/20210823-173268/]]でこの辺りの経緯について改めて振り返っている他、同年10月22日には[[公式インタビュー動画>https://www.youtube.com/watch?v=BsDr41HE0sc&t=1s]]でより詳しいことが語られている。

-TVCMはイベントシーンダイジェスト版・水野晴郎版・乙葉版・スイカ版・花束版の5種類が存在する。かつては本作の公式サイトで視聴できた。
--このうちソニー制作の後者2つは「前奏曲 第1番 ハ長調:アヴェ・マリア」をBGMに、それぞれゲーム中での剣と銃の連携をバットやスイカの種速射でのスイカ割りで表現している。
--女性が花束で不甲斐ない恋人を連続攻撃 ⇒ ハイタイム ⇒ トドメにジャンパンのコルク栓(銃撃での追撃に相当)というコンボでボコボコにする内容の、当時のソニーらしいシュールなCMであった。

-特定の敵の攻撃を受けて力尽きると特別なやられ演出が発生する。
--例を挙げると、敵の自爆攻撃の道連れにされ''剣だけ落ちてくる''、カメラ外に投げ飛ばされた後''無数の鎌を投げつけられる((しかも投げつけられる度にダメージボイスが響き、それが画面が完全に暗転するまで続く。))''、果ては地面に叩き付けられた後に''食べられてしまう''といった具合。
--いずれもグロテスクで痛々しく、加えて演出中は''背景が真っ赤に染まる''ので怖さもかなりのもの。ショッキングな演出だったこともあってか、以降の作品には受け継がれていない。

-エンターブレインから発売された今作の攻略本は、大丈夫?とネタにされている同社の攻略本の中でも充実の完成度を誇る。
--純粋な攻略内容やエネミーデータ((しかも、全エネミーにダンテ視点による解説が載っている。))のみならず、高難度やタイムアタックの攻略といった上級者プレイヤーも唸るコーナー、さらにはベニー松山氏が執筆したダンテの語りによるエピローグ等も収録されており、ちょっとした読み物としての価値もある。

-テーマソングはL'Arc~en~Cielのドラマー・yukihiroによる「ring the noise」であり、後に『4』でもL'Arc~en~Cielとして主題歌を担当したが、その際も「DRINK IT DOWN」の作曲を務めた。

-本作と開発スタッフが共通している同じカプコンのスタイリッシュ英雄(HERO)アクション『[[戦国BASARA>戦国BASARAシリーズ]]』及びその続編『[[戦国BASARA2]]』には、一部武将の最強装備として本作の武器が登場している。

-本作に登場した悪魔達は次回作以降で一部再登場したり、新たに関連する悪魔が登場したりしている。
--『2』に「サルガッソー」「ブレイド」「ファントム」が再登場、『4』に「フロスト」が再登場した他ブレイドの派生種である「アサルト」「ブリッツ」が登場している。
---『3』では再登場したものはいないが((エンディング後のエピローグにムンドゥスが登場してはいる。))、中ボスクラス悪魔の「ヘル=バンガード」に本作のシン系の特徴的な鳴き声が流用されている他、中盤ミッションの舞台兼ボスとなる巨大悪魔「リバイアサン」がムンドゥスによって創られた兵器という設定となっている。
--そして『5』では、「シャドウ」「グリフォン」「ナイトメア」が主人公の一人V(ブイ)が使役する3体の魔獣として登場。まさかのプレイアブル化である。
---グリフォンはサイズが一般的な鷲程度になり飄々としたお調子者な性格に、ナイトメアは黒泥で形作られた巨人といった風貌にデザイン変更されており、本作の彼らそのものなのか別個体なのかは不明。しかし繰り出せる攻撃には本作で使ってきたものが幾つかあり、かつて苦しめられた攻撃で逆に悪魔達を蹂躙できるのは感慨深いものがあるだろう((この3体の魔獣は『5』の終盤で「ネロ・アンジェロ(すなわちダンテの双子の兄バージル)」の負の記憶が具現化したものと判明。最終的には3体同時にボスとしてダンテと本作以来の再戦することになる。))。
--他にも『5』には「デス・シザーズ」「ノーバディ」が敵として再登場しており、次世代機相応のより禍々しく醜悪な姿へと生まれ変わっている。また、やや強めの雑魚敵として「ネロ・アンジェロ」に酷似した騎士姿の悪魔「プロトアンジェロ」が登場している((この「プロトアンジェロ」はネロ・アンジェロを雛形に「素体を必要としない黒騎士」として製作された試作機であり、ネロ・アンジェロの兄弟機、後継機とも呼べる純粋な鎧の悪魔だとされている。))。

-本作はディレクターの神谷氏にとって思い入れが深い作品らしく、「''自身の手がけた『1』以外は『DMC』だと思っていない''」と発言するほどである。実際、本作で完結させる形の幕引きをEDで演出しており、以降のシリーズや前述した開発スタッフが共通する『戦国BASARA』にも一切関わっていない。
--ただ、プライベートなコメントで「『DMC』と『[[BAYONETTA]]』のコラボも機会があれば良いかもしれない」といった言葉も残しており、言葉通りの完全否定というわけではないようである。
---また、神谷氏がとあるテレビ番組に取り上げられた際に、自身の手掛けた作品として真っ先に本作を挙げている。

#region(神谷氏へのインタビュー)
&youtube(https://www.youtube.com/watch?v=ZflAXinkPxQ)
#endregion

-2021年5月にデザイナーのジュディ・A・ユラチェク氏が、本作のとあるシーンに出て来る床のテクスチャの一部が自身の著書にある写真を無断使用したものであるとして、カプコンに対し最大1,200万ドルの損害賠償に加え、使用した写真1枚につき2,500ドルから25,000ドルの支払いを求める[[訴えを起こした。>https://www.gamespark.jp/article/2021/06/05/109252.html]]
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