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*ロックマンX2 ソウルイレイザー 【ろっくまんえっくすつー そうるいれいざー】 |ジャンル|アクション|&amazon(B0000694RK)| |対応機種|ゲームボーイカラー(専用)|~| |発売・開発元|カプコン|~| |発売日|2001年7月19日|~| |定価|4,179円|~| |配信|バーチャルコンソール&br()【3DS】2013年12月25日/600円|~| |ポイント|''バグチェッカー1人は無理があった''&br()ダブルヒーロー制の先駆け|~| |>|>|CENTER:''[[ロックマンシリーズリンク>ロックマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『ロックマンX』シリーズの番外編的存在で、前作『[[サイバーミッション>ロックマンX サイバーミッション]]』に続く携帯機用作品。~ 『[[X5>ロックマンX5]]』と『[[X6>ロックマンX6]]』の間の時期に発売された。 **特徴 -ストーリーは『[[X3>ロックマンX3]]』と『[[X4>ロックマンX4]]』の間に起こった事件という設定で、『X4』に登場した「アイリス」がオペレーターとして登場している。 -敵からアイテム「DNAソウル」を入手する事で、強化パーツを開発(購入)できる。この購入システムは『[[X8>ロックマンX8]]』に逆輸入された。 -8大ボスは、『[[X1>ロックマンX]]』と『[[X2>ロックマンX2]]』から各2体、『[[X3>ロックマンX3]]』から4体が出演している。特殊武器の仕様が本家から変更されている者もいる。 --例:ファイヤーウェーブの効果が原作ではボタン押し続けで炎を出し続けるものだが、本作では原作で言うところのチャージ版を使う事ができる。 --前作とは違い、SFC版と構成が変化しているステージが多い。 -ゲームは、エックスとゼロのそれぞれを主人公としたミッションが用意されており、戦うボスもそれぞれ異なっている。 --ゲーム後半では、2人を切り替えながらプレイする事も可能となる。これは後の『[[X7>ロックマンX7]]』・『X8』における「ダブルヒーロー制」の原型と言える。 --両ミッションをクリアすると、2人で事件の黒幕(''というかいつもの人'')に挑む「エクストリームミッション」が出現する。 ---エクストリームではボスキャラが新たな攻撃をしてくるようになるので油断していると痛い目にあう。 ---またダブルヒーローシステムの仕様もあってかラスボスの第2形態は恐ろしいほど強い。シリーズでもトップクラスとの声も。 -本作で操作可能となったゼロは基本的に『X4』基準の性能となっているが、本作では以下の仕様が追加されている。 --エックス同様パーツカプセルのライト博士から性能アップを施してもらえる。 --ラーニング技の技名が本編とは違う名前の趣向となっている。 ---例:原作では「龍炎刃」というように漢字表記だった技名が「ライジング」というようなカナ表記の技名に変化している。 -本作オリジナルボスとして『ベルカナ』『ガレス』等が追加されている。 -ボスラッシュモードの追加。 --エクストリームクリア後に新たに出現するモードで、本編に登場した8体のボスの他に前作『サイバーミッション』に登場したボスと戦う事が出来る。 **評価点 -ボリューム --エックス編・ゼロ編・エクストリーム編と完全クリアに計3周必要なのはGBにしては結構なボリュームである。 -ファンサービス要素 --過去シリーズのボスは勿論、BGM、アイリスの登場などファンサービス要素はなかなか豊富である。 -新要素 --前述の通りダブルヒーローシステムを先行した功績は大きい。また購入システムの中毒性も中々の物。 **問題点 ***バグ・不具合面 -本作のバグチェッカーは1人しかいない(前作は2人)からか、バグが多い。 --バーニン・ナウマンダーとランチャー・オクトパルドのステージのBGMが逆になっている。 --ライフアップアイテムを入手した後ボスを倒せずに死ぬと、アップした筈のライフゲージが元に戻っており、更にアイテムも再入手できなくなる。 --ワイヤー・ヘチマールステージのある場所で特殊武器のファイヤーウェーブを使うとフリーズする。 --最終面における復活ボスとの戦闘中にエスケープユニットを使うと''いきなりエンディングに突入する''。 -このようにゲーム性に欠く致命的バグが多いのだが、これについてカプコンは''「仕様」''と主張した。でありながら、これらのバグは海外版で全て修正されている。 --初期のクソゲーWikiに本作の記事ができていたら「企業問題ゲー」に分類されてたかも知れない。 ***その他 -エクストリームでは、''各ボスに止めを刺した主人公しか特殊武器を入手できない''。 --エックス、ゼロミッションでは片方のシナリオをクリアするともう片方のシナリオで特殊武器の属性を引き継いでスタートするので問題ないのだが。 --止めを刺す主人公によって、特殊武器で壊せる壁が壊せない等の理由で入手できなくなるパワーアップパーツがある。 ---「ファイヤーウェーブ」は、エックスとゼロで同じ見た目・性能の物だが、この武器で壊せる壁もエックスでしか壊せない。 ---ただしパワーアップパーツを1つも所持していなければ、「アーマー」を開発し後で全て手に入れる事もできる。 --ちなみにボスラッシュモードでは両者とも全ての特殊武器を持った状態でスタートする。 -隠し武器の昇龍拳と波動拳は、入手してもあまり使い道が無い。 --エクストリームの8ボスラッシュ時には1発でボスの体力の半分を削る事ができるが、後述する開発パーツで元々ごり押す事ができるので、ネタ性以外に有り難みは無い。 --エクストリームでゼロルートをクリアすると2度と入手できなくなる。 ---最終面ではエックス・ゼロはセレクトボタンでいつでも交代できるが、ベルカナ・ガレスが登場する場所でゼロを操作していた場合、強制的にゼロルートになってしまう。 -ゼロのメニュー画面の強化パーツのグラフィックがエックスの流用。おまけに全て集めた状態のグラフィックも用意されていない。 --その上、壁蹴り・頭突きで特定のブロックを破壊できるようになるフットパーツとヘッドパーツは''ゼロミッションでは全く使い道がない''。 ---エクストリームでは、エックスミッションのステージでゼロと交代できるため、エックスがそれらのパーツを持っていない場合代用するという意味で使い道はある。 -ゼロの武器エネルギーがエックスとは違い、1つのゲージに統一されてしまっている。つまり武器エネルギーが尽きると消費0の技を除いて殆どのラーニング技が使えなくなる。 -最終面は『X1』・『X2』・『X4』のリメイク。本作にカウンターハンター等の悪役は出てこないのだが…。 --前作は「過去のデータの世界の中で戦っている」という、一応の言い分はあったのだが。 -『X3』からのBGMが4曲とも全てぶつ切りのアレンジとなっている。特にひどいのが「エレキテル・ナマズロス」ステージで、原曲のAメロ部分を繰り返しているだけになっている。 -開発できるパーツの中で「アルティメットバスター(エックス専用)」が群を抜いて強くなっている。 --チャージをせずに最大タメのショットが何発でも撃てるという物。 --攻撃力を上げる「バスタープラス1」と「バスタープラス2」と併用すると、バスター一発でボスの弱点武器よりも高いダメージを与えられてしまう。 --『X5』などでは連射できない為、小回りが利かない性能だったが本作では通常ショット並みに連射できるので、''このパーツを装備しているとどんなボスでもごり押しで倒せてしまい、結果ゲームバランスを崩してしまう''。 --ただし隠し武器の昇龍拳と波動拳が使えないというデメリットも一応はある。 --チャージ時間が半分になる「ハイパーチャージ」というパーツも存在するが、なぜかアルティメットバスターよりも出現ポイント・購入ポイント共に高い(設定ミス?)。こちらは昇龍拳と波動拳が使えるが、その点以外に買うメリットがない。 #region(closed,ボスの弱点に関するバグについて書かれているため、弱点ネタバレを含みます。) -SFC版「X2」では、ワイヤー・ヘチマールにソニックスライサーで止めを刺すと体が真っ二つになる描写があったが、本作ではソニックスライサーも登場するものの、なぜかファイヤーウェーブで止めを刺した時にこの描写が見られるようになっている。 --どちらも今作ではヘチマールの弱点武器だが、ソニックスライサーが取得できるソニック・オストリーグはヘチマールと同じSFC「X2」のボスであるのに対し、ファイヤーウェーブが取得できるバーニン・ナウマンダーはSFC「X1」のボス。つまりファイヤーウェーブは今作で追加された弱点武器であり、前述の効果が表れる武器を間違えて設定した可能性がある。 -ボスラッシュのサイバーコースで、スパーク・マンドリラーはダッシュしながらゼットセイバーで攻撃するとなぜか一定時間凍ってしまう。 --前作ではショットガンアイスで攻撃した際に表れる動作だったが、今作には氷系の武器が存在しなく、ゼロが新しく操作キャラとして登場した点から、属性設定の消し忘れと思われる。 #endregion -本作にしか登場しないベルカナとガレスは、イベントではエックス達と色々会話してくれるのだが、どちらも倒されると無言で爆死する。2人共キャラは立っていただけに勿体ない。 --前作のシャドウハンターには今際のセリフがあった。 -本作の事件について『X6』で軽く触れられる。 --それによって向こう側のシナリオに矛盾が発生してしまったが。…と思いきや、''その後カプコンは「別に関係無い」と言ってのけた''。 **総評 アクションゲームとしては十分良質な内容ではあるのだが、バグとそれに対する対応の悪さが目に付き胸を張って良作とは言い難い作品になってしまった。~ しかしストーリーは見るべき場面はあるしサービス要素も豊富なのでファンなら手にしてみる価値は大いにある。~ バグには細心の注意を払ってプレイして欲しい。