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F-1スピリット - (2017/02/24 (金) 17:01:41) の編集履歴(バックアップ)
F-1スピリット
【えふわんすぴりっと】
ジャンル
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レーシング
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対応機種
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MSX
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発売・開発元
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コナミ
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発売日
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1987年10月
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定価
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5,800円(税別)
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判定
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なし
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概要
ロードファイターのシステムを改良発展させた見下ろし型2Dレーシングゲーム。
上下以外に左右にも画面がスクロールするなど、制約の多いハードながらコースに広がりを持たせるといった工夫がなされている。
パーツをカスタマイズするシミュレーション要素もある。
システム
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各種レースに出場し、ライバル車を抜いてポイントを稼ぎ、ドライバーの夢であるF1・オーストラリアGPで優勝することが目的。
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ストックカー(競技用自動車)から始まり、一定以上ポイントを稼ぐ事でラリー・F3・F1の上位レースへと出場できる。
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各種レース毎に自社のパーツをカスタマイズする事ができる。コースに合ったカスタマイズをする事で、自車はカタログスペック以上の性能を発揮する。予めパーツの決められた3種類のセッティングに加え、各パーツを自由に設定してオリジナルマシンを組む事も可能。
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ENGINE
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燃費と最高速度を左右する車両の命。が、コース中のピットで補給することはできる。
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BODY
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重量と硬度を左右する外装。硬度があれば多少障害物にぶつかっても走行不可能になるようなことはない。
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BRAKE
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制動力を決定付けるパーツ。実際の車のブレーキ同様、使い続けると利きが悪くなる。
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SUSPENSION
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わかり易く言えばタイヤの軸。コーナリング性能とグリップに影響する。
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GEAR
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レースそのものは『ロードファイター』同様にライバル車をかわしながらゴールを目指すというもの。
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ガードレールや敵車両と接触すると一定の確率でパーツが破損し、走行が困難になる。走行やクラッシュにより燃料が無くなった場合はリタイアとなる。
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コース中に登場するピットに入る事で燃料補給や修理が行える。ただしその間にもライバル車両はプレイヤーを追い抜いていくため、安易なピットインは避けなくてはならない。
評価点
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シミュレーションゲームとしての側面もあった事
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当時のレースゲームと言えば、「F1」という単一のテーマのみを取り上げたものや、「カーレース」という抽象的な内容であるものが大半を占めていた。
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対してこの作品は、きちんと一ドライバーからの成り上がりを描いており、他のレースゲームとは一線を画する内容であった。単純にバリエーションも多い。
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「ストックカー」という明確な名称を用いていた事も大きい。他にもF3やF3000という、F1の影に隠れがちなクラスも扱っている。
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一応ではあるが、耐久レースの存在もある。ただしゲームのため周回制にはなっている。
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レース部分の設計も綿密
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「周回遅れ」の概念があり、基準タイムよりも早く走っていると確率で順位が上がらなくなっているなど、単純なゲーム性にありながらも忠実再現を試みている。
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パーツセッティングの自由度
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複数のレースが存在するが故に、それに合わせたパーツを組む楽しみがあった。
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グラフィック・サウンドの評価が非常に高い
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ピットイン時には自車が拡大され、コンマ単位で刻まれるタイムとピットから出て整備を行うメカニック達の様子までもが映し出される。この画面に限りスピードに合わせてスクロール速度が細かく変わるため、ピットから発進する様子もかなりの疾走感があった。
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タイトルからゲームスタートする際も、チェッカーフラッグとその合間に描かれるレースやドライバーの一枚絵がとても秀逸。
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コースも大きくうねるカーブが取り入れられており、それに合わせて大きくスクロールする事でコースの幅広さを見せている。
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コナミMSX作品に用いられる拡張音源「SCC」を採用しており、豪華な音源と曲自体の評価が合わさってユーザーの熱い支持を集めている。
問題点
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若干ハードルは高め。
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パーツのセッティングが存在するため、ある程度の知識が必要。
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プリセットがあるとはいえ、セッティングがレースの有利不利に直結してしまうため、知識があるに越したことはない。
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実際のレース同様、順位によるポイント制を採用しているため、完走だけでなく上位を狙わなくてはならない事も拍車をかけている。
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レース中の動作が重い。
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特にスクロールに弱いMSXであったために、スクロールが数ドットずつ飛んでおり、ガタガタとした重い挙動と体感しやすい。
総評
古くから続く見下ろし型レーシングゲームを順調に進化させ、自車カスタマイズシステムを搭載した2Dレーシングゲーム。
現代の3Dレーシングゲームでは標準搭載されることの多くなった自車カスタマイズシステムがこの頃に実装されていたのは特筆すべき事項だろう。
当時のMSXレーシングゲームとしては、グラフィックやサウンド、雰囲気が大人びており、大変評判のよろしい物だった。
余談
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続編として「F-1スピリット 3Dスペシャル」がリリースされている。
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タイトルの通りバックビューによる擬似3Dとなっている。
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パナソニックからMSX用の操縦桿コントローラー「ジョイハンドル」が発売された際、本作の内容を改変した「A-1スピリット」が同梱されていた。
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基本的なゲーム内容は同じだが、マシンが飛行機のような三角形のものになる、500km/hものスピードが出せるといった変更点がある。ある意味『F-ZERO』の先駆けである。
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ただし、スピードが速過ぎてゲームにならないといった問題もあり、あくまでもコントローラーのテスト用ソフトと見た方が良い。
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「A-1」とはパナソニックが販売していたMSX機種のシリーズ名から採られたもの。
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同社のMSX版『沙羅曼蛇』ではグッドエンドを見る条件として『グラディウス2』のカートリッジをスロット2に差し込む必要があるのだが、本作のカートリッジでも代用が可能。
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本作のBGMの一つは同社のアーケードゲーム『A-JAX』の没曲を流用している。
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2014年に本作と「3Dスペシャル」の2作品を収録したサウンドトラックがEGG MUSIC RECORDSより発売された。
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ライセンスの関係上、「MSX RACING SPIRIT」に改題の上で発売されている。
移植
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1991年にゲームボーイに移植されている。
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原作とは異なりF1・F3・F3000のみが舞台となった。
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サウンドを変更しており『Over Drive』の物を使用、ライバル車両との接触判定が消滅している等の差異がある。
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後にコナミGBコレクションVol.1に『コナミレーシング』とタイトルを変えて収録される。こちらは対戦機能が削除され、コース名が一部変更されている。