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グラディウスIII -伝説から神話へ- - (2020/09/12 (土) 18:12:38) の編集履歴(バックアップ)


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グラディウスIII -伝説から神話へ-

【ぐらでぃうすすりー でんせつからしんわへ】

ジャンル 横スクロールシューティング
対応機種 アーケード
販売・開発元 コナミ
稼動開始日 1989年12月
判定 ゲームバランスが不安定
賛否両論
ポイント 1周クリアは横STGトップクラスの高難易度を誇る
地獄のキューブラッシュ
グラフィック・BGM・演出は高評価
肯定的なファンも否定的なファンも多い
グラディウスシリーズ関連作品リンク


概要

人気横スクロールシューティングゲーム『グラディウス』のシリーズ4作目*1
SFC版グラディウスIIIと区別するため、「ACG3」という略称が用いられている。

前作の『グラディウス』及び『グラディウスII -GOFERの野望-』のヒットから本作にも自然と大きな期待が寄せられていた。


特徴

  • 前作ACII同様、通常の4種類のパワーアップと2種類の防御パワーアップを選べる。
    • さらに、パワーアップを自由に決められる新要素の「EDITモード」が新たに登場。
+ 装備
  • タイプA
    • 初代グラディウス準拠。ミサイルは地を這うノーマルミサイル。ダブルは斜め上に弾が出るノーマルダブル、レーザーは上下移動が連動し薙ぎ払い攻撃(ワインダー)も出来るノーマルレーザー。
    • 直線レーザーは威力が前作よりもかなり強化された。レーザー2面の泡に強く、ダブルはモアイで威力を発揮するが、難所である7面の炎とレーザーとの相性が非常に悪いため、結局1周には遠い装備という評価。
    • レーザーの処理落ちがかなり強力にかかる上に一部の敵に対しては貫通性もある。
  • タイプB
    • ミサイルは地は這わないが爆風で追加ダメージを与えられるスプレッドボム。ダブルは真後ろに撃てるテイルガン、レーザーは上下広範囲にも攻撃できるリップルレーザー。
    • スプレッドは主に2面と5面で活躍。リップルも7面に強い為ゲームの難所に対し安定した性能を発揮する。ただし、上と真下のカバーが効かないので最終面、高次周1面においては常に天井や窪みのハッチに気を配る必要がある。 スプレッドが敵弾の上に表示され敵弾を隠してしまうため、弾が多く出る場面では気をつけなければならない。
    • 有利、不利な場面がハッキリしているものの、エディットと並び周回プレイヤーの標準装備といっても過言でないトップ性能。
  • タイプC
    • ミサイルは地は這わないが上下に同時に出せる2ウェイミサイル。ダブルは真上に撃てるヴァーティカル、レーザーはノーマルレーザーよりも連射能力に劣るサイクロンレーザー。
    • ハッキリ言ってミサイルの性能は劣悪と言わざるを得ず、最弱装備と評される。直線レーザーは性質上2面の泡にはそこそこ強いものの、ミサイルの軌道がモッサリなのが致命的でほぼ全面において不利。ランクの関係で レーザーよりノーマルショットのほうが強い とすら言われることも。下方向への攻撃力が非常に貧弱であり、下に配置された敵の多い10面では不利を強いられる。
    • 1面から弱さを痛感させられる上、難所である5面、7面、9面との相性が悉く最悪で、10面も下ハッチを処理できず(下ハッチの雑魚が出る前にハッチを破壊するだけのミサイルを当てるのはかなり難しく、下方向にオプションを伸ばせない構造になっている場所があるため)1周クリアには最も遠い。
  • タイプD
    • ミサイルは連射力が高く敵を貫通し地を這うフォトントーピドゥ。ダブルはレバーを入れた方向に追加ショットを撃つフリーウェイ、レーザーは貫通力が無い短い2連レーザーを連射できるツインレーザー。
    • フォトントーピドゥは連射が効くのと軌道が素直なので段差を超えないという欠点があるが通常ミサイルより攻撃力が高く使いやすい。ツインレーザーは進行速度が遅いが判定が大きくモアイや3面の掘削には威力を発揮する。存在判定がリップルと違い大きいので7面の炎に不利を強いられる。またフリーウェイは全方向に融通の効く万能なダブルであるが、使いこなせないと追い詰められ方向を合わせる余裕がない状況になりやすい。
    • 総じてバランスが良く1周しやすい。
  • タイプセレクトの場合「?」ゲージは『グラII』同様耐久力は高いが前方しか防がないシールドと、耐久力は低いが全方向対応のフォースフィールドのほか、シールドを上下左右任意で装着できる「フリーシールド」の3つから選べる。「!」ゲージは画面上の雑魚と敵弾を消滅させるメガクラッシュ固定である。
  • エディットモード
    • このほか、いくつかの装備を任意に組み合わせて挑むカスタム仕様も搭載されている。
    • エディットでは選べる装備がタイプセレクトとは異なる。
      • ミサイルは正面に飛ぶがレバー入力で上下に軌道を変えられる「コントロールミサイル」、上方向にミサイルが飛ぶ「アッパーミサイル」、スプレッドボムよりも小型の爆風で弾道も後ろ斜め下に飛ぶ「スモールスプレッド」がある。
      • ダブルはヴァーティカル・テイルガン・フリーウェイのほか、前方にV字状に弾が飛ぶ「スプレッドガン」を選べる。
      • レーザーではツインレーザー・リップルレーザー・サイクロンレーザーに加え、大型レーザー弾を溜め撃ちする「エナジーレーザー」がある。
      • オプションは慣性を持つ「スネークオプション」に変更可能。
      • 「?」はシールド・フォースフィールド・フリーシールドのほか、グラフィックと当たり判定が縮小する「リデュース」がある。
      • 「!」はショットを初期状態に戻す「ノーマルショット」、スピードを一段階遅くする「スピードダウン」、残機をオプションに変換する「リメインオプション」から選べる。
      • エディットではタイプB~Dのミサイルや、タイプAのダブルとレーザー、そして「メガクラッシュ」を選ぶことは出来ない。
  • ただしエディットモードは現実的な選択肢が限られ、「ノーマルミサイル,ヴァーティカル,リップルorツイン,オプション,フォースフィールド,リメインオプション」という組み合わせが俗に「タイプE」と呼ばれ、エディットモードにおける標準装備とされている。
    • この中でリメインオプションは基本的にはミスをしてしまった後、復活の為残機をオプションに変化させて丸腰からの起死回生を狙うというのが一般的な使用方法。 タイプA,B,Dに比べて火力不足の為2面泡や5面モアイには不利だが、逆に汎用性で右に出るものは無く最終面では最も相性の良い装備となる為、この装備もB装備と並んで最も1周に近い。
  • Bは中後半(モアイ、炎など)の難所には圧倒的に有利である反面、天井を打てる武器がないためオプションをハッチ等の縦座標に合わせるパターンを構築せざるを得ず、最終面に対してはDやEDIT装備の後塵を拝している。
  • Dは前半面を中心に有利な場面が多く、Bと違い上方向に撃てる武器があるため最終面でもかなり有利な装備になっているものの、7面の溶岩ステージでツインレーザーが火山弾に遮られるためA,C同様かなり辛い。
  • そのため1周目ならばB,D,EDIT装備は一長一短な差になっている。
    • 天井ハッチの数が多い2周目以降の3面、大抵の装備に於いて自爆まで居座り続ける左上のヴァイフを破壊できる、ダブルなしでどの面も攻略可能なアッパーミサイルが最強と唱える上級者もいたりする。
  • エディット装備のレーザー選択においてリップル選択では全体的な威力の低さで2面と5面で少々苦労するが7面は楽に進め、ツイン選択ではこれが逆になる。ダブル選択ではヴァーティカルに癖が無くて扱いやすいため、フリーウェイ操作が苦手な人はDではなくこちらを選んだ方が楽に進める。
  • 装備選択の前に「ビギナーモード」及び「テクニカルモード」を選ぶ難易度選択があり、「ビギナーモード」はパワーアップカプセルが多少増え、敵配置を簡略化、ミスしても装備が少しだけ残ったりする等「テクニカルモード」に比べてやや易しめであるが、3面をクリアすると終了になる。

評価点

グラフィック・演出

  • ドットの限界に挑戦したド迫力のグラフィックや演出。
  • 複雑な画像処理は一部の箇所における拡大縮小程度というシンプルな仕様ながら、その見栄えは屈指のもの。

サウンド・BGM

  • 全般的に音源を活かしきったハイクオリティで、特にコーラスも交えたBGMは芸術的。シリーズ中唯一「交響詩」が出た程。
    • 特に人気が高いのは流れるようなメロディーが素晴らしい1面『Sand Storm』、軽快なノリが心地よい3面前半『In The Wind』、ステージのアツさをより濃いものにしてくれる7面『Fire Scramble』、広大な宇宙とクリスタルの透明感を見事に表現した9面『Crystal Labylinth』、ラストステージを盛り上げプレイヤーに希望と勇気をあたえてくれる最終面『Mechanical Base』。
    • 8面のBGM『Cosmo Plant』は第14回「アメリカ横断ウルトラクイズ」の番組にも使用された。

システム

  • AC版EDIT専用装備は使い難い装備が多いものの、「EDITモード」によるパワーアップを自由に決めることができる幅広さはなかなか面白い。
  • オプションがそれまでの作品に比べて広がりやすく、オプションの操作性はシリーズ随一。

ファンサービス

  • 過去3作からの1曲ずつメドレーが流れるBGMやグラディウスI・沙羅曼蛇ステージをモチーフしたステージの存在等の隠し要素が存在し前作からのファンには嬉しい要素がある。
  • コナミはゲーメストを通じてアイデアを公募していた。これによるアイデア作品が、クリスタルステージやSFC版でも登場した「トーテムモアイ」等である。

賛否両論点

シリーズ最高難易度
このゲームを遊んだ人が最初に持つ感想は「難易度が極めて高い」。この難易度こそが、シリーズの中でも相当ハードルの高い作品と言われる理由。

+ 各ステージ内容

全10面の大ボリュームのうえ2面以降漸騰していく難易度のため、発売から1ヶ月以上も1周クリアの報告が出なかった

  • 1面:砂漠
    • 最初のステージであるが、起伏のある地形を動き回るヴァン・ダー(移動砲台。通称ダッカー)やサンドライオンの攻撃がなかなか手強い。
      砂漠の中から出てくるサンドドラゴンは難易度を上げると8方向の拡散弾を出してくるようになる。
      とはいえ、1面に関しては初心者でも充分にクリアは狙える難易度。
    • ボスの蟻地獄「ゴライアス」は、弱点を守る蜘蛛と分裂するWAY弾を撃つ。
      • ロケテスト時ではボスは「ゴライアス」ではなく、7面のボス「ワイバーン」こと「ダカーハ」だった。
  • 2面:泡
    • 撃つと細かく分裂していく泡が大量に発生するステージ。ギミックこそ単純だがこの時点で敵弾がかなりの高頻度となり、時折現れる背後からの敵やハッチの猛攻が既に難しく感じる。
    • ボスの「バブルアイ」は、泡を出しながら自機を押し潰そうとしてくる。自爆させると5000点ボーナス。
  • 3面:火山
    • ひたすら長い地形面。
    • 積みあがった地形の陰などに自機狙いを垂れ流しまくる敵を吐き出すハッチが大量に配置されていたり、何も無さそうなエリアでも執拗にジャンパーによるバックアタックが繰り返される。なにか撃ち漏らすほどに急速に死が近づくレベル。
      • 地形の陰に隠れているガッシーノというレア敵を倒すと、BGMが過去3作からの1曲ずつメドレーにした「A Long Time Ago」に変化する隠し要素がある。
    • 要衝を突破し、活火山地帯を越えれば斜面を降りていき、地下を進むことになる。最初は迷路のようなエリアと直前に引き続き活火山が多数配置されたエリアに分岐する。
      --さらに進むと画面中に埋まった土を掘りながら進んでいくエリアに。土の中には破壊不能な岩が隠れており、ダブルを使っているといきなり頭上から落ちてくることも。
    • ゴドレイ地帯を抜けると、ボス「ビッグコアMk-III」が出現。反射レーザーが脅威。コアを3つ持っているが、後ろのコアを破壊する前に前方の2つを破壊すると発狂してレーザーを乱射する攻撃パターンになる。こいつは処理落ちがないと避けられたものでなく、後ろのコアを先に破壊するパターンが重要。
      • ただし、掘削地帯リスタート~ボスの自爆待ちはこのゲームでは貴重かつ現実的な復活パターンとなっている。この場合ゲーメスト発祥の「ううまま~」パターンを使って反射レーザーなどを回避する。
  • 4面:3D
    • 火山面クリア後は唐突に『アフターバーナー』のような後方視点になる(技術的には『ギャラクシーフォース』に近い)。
    • 左右の壁に当たらないように旋回していくだけのステージ。上下にも移動できるが、高度を制限するような障害物はない。
      • カプセルが多く配置されており、復活する場合はこれを積極的に取っていく(このときに上下移動が必要)。
    • ボーナスステージ的な面だが、慣れない内だとこんな面でも死んでしまった経験をした人は多いはず。
  • 5面:モアイ
    • イオンリングを吐き出すモアイが大量に配備されたステージ。イオンリングは打ち消せるが物量が多く、またバリアに対しても強力。
      • 今回はイオンリング発射口であり弱点でもあるモアイの口が中々狙いにくい嫌らしい配置ばかり。
      • モアイに対しては、連射の効くレーザーもしくはダブル系、ミサイルの「スプレッドボム」が有利。
        したがって、A装備とC装備ではダブルで進んでいくことになる。
    • しかし、この面の本当の問題はボスの「ヴァイフ」。
      6体のモアイが順番に「グローム」というモアイを吐き出すというだけだが、この「グローム」は高い誘導性能で自機を狙って体当たりしてくる上、ショットを撃ち込むと膨れ上がり当たり判定が大きくなる。何も考えずにいるとすぐに押しつぶされてしまう。
  • 6面:細胞
    • 特に難しいポイントの無いステージ。強いて言えば復活細胞壁地帯が若干きついという程度。
    • ボスの脳みそ「グレゴール」は、3WAY弾やツメパンチを放ってくるが、激しい処理落ちによって攻撃は簡単に回避可能。
  • 7面:溶岩
    • 撃つと細かく分裂していくが、消せない溶岩弾が大量に飛んでくるという、熱い展開と背景に熱いBGM、そして熱い難易度を揃えた熱苦しいステージ。
      画面上には大量の弾がひしめき、かなりの割合を処理落ち状態で進むことになる。
      • なお、リップルレーザーは存在判定が小さく溶岩弾をすり抜けるように飛ぶ。また大量の弾が発生すると、キャラオーバーが起こり弾が消滅する。
      • 溶岩弾はパターンで発射されており毎回固定である。
    • ボスの「ワイバーン」はダメージを与えると第二形態「バルチャードドラゴン」に変わり8方向に拡散する小さな火炎弾等を吐き出すようになる。
      • 裏技として、「バルチャードドラゴン」は「!」装備の「メガクラッシュ」を使うと瞬殺可能。
  • 8面:植物
    • ところどころ地形が複雑でハッチの配置も嫌らしいが、後半のステージにしては難易度は控えめ。
      • 後半面にもかかわらず道中難易度が低い。
    • ボスの「ブロッティングウィード」は、自機を吸い寄せながら触手から弾を撃ってくる。
  • 9面:クリスタル
    • 本作を語る上で絶対に外せない凶悪ステージ。道中は6面・8面同様難しくないが、問題はボス前に待ち構える、通称「キューブラッシュ」にある。
      • キューブラッシュとは読んで字のごとく、破壊不可能の立方体(当たれば一発アウト)が前方から99個飛来するので、それを全て回避すればボス出現というもの。 このキューブは後方の地形や他のキューブにくっついて堆積するため、基本的に後半ほど回避が困難になっていく。
      • 問題はキューブの出現パターンにランダム要素が絡むということ。 特殊な動きをするキューブは出現する順番で決まっているものの、「キューブを誘導して壁を作らせる」というパターンをしようにも最終的にはどうしても運が絡んでしまう
      • 出現場所のランダム要素から「1周目におけるグラディウスIIIの最難関」とされているが、今では研究に研究が重ねられパターンはほぼ確立されている。ちなみに開発スタッフによれば安地は想定外だったらしい。
    • キューブラッシュを突破するとボス「リザードコア」が出現。正面と腕からレーザーを発射し、また画面右側に接近するとボス本体から上下のレーザーが発射され、まともにレーザーを避けるのが困難な強敵。
    • ここまで中間ポイントは一切なし、キューブラッシュだろうがボス戦だろうが死ぬと最初からやり直し。一見容赦のない仕打ちだが事実上最後の復活ポイントとなっており、次のステージの兼ね合いから中間ポイントがあったら逆にクリア不可能になっていたとも言われている。
  • 10面:ボスラッシュ&要塞
    • 最終面に相応しく、ギミックはてんこ盛り、そして難しく、超長い。
    • ステージが始まるとおなじみボスラッシュ。今回、前座に現れるのはデモスという赤く手強い雑魚が最初に9機だけで、復活に余裕が全くない。
      • ボスは6機現れるが、その大半は原作より弱体化調整されている。強化されている4番手のクリスタルコアと、大トリのデリンジャーコア戦が難関。
    • ボスを全機倒すと穴から降下していき、いよいよ要塞に突入。
      • 全体を通して地形は前作以上に複雑な上、ハッチはことごとく正面から撃てないくぼみの中に満載されている。それでも早々に始末しないと雑魚が弾を垂れ流して詰む。上側のくぼみへは「ヴァーティカル」「フリーウェイ」が有利になる。
      • 剥がれる壁、細い通路の中で陣取り破壊すると残骸となり地形を塞ぐガーメイド、迫り出して道を塞ぎまくる壁や小さくなったクラブ、回転レーザー地帯の順に進んでいく。 回転レーザー地帯は処理落ちさせるタイミングを誤ると突破不可能になる理不尽ポイント。
    • 中ボスの壁コア「ディスラプト」を倒すと、多足歩行して行く手を遮る「シャドーギア」と対峙することになる。基本的にこいつを倒すことは出来ず、上下にあるくぼみを使ってかわしていくのが本来の攻略なのだが、見た目より当たり判定がかなりズレているなど、バグの温床であることで有名。
    • 「シャドーギア」を抜けた後、肉団子「デプト」地帯に入って最後のチェックポイント。デプトは6面にも登場した復活細胞壁の間をセットで上下しており、破壊不能、ついでに当たり判定が見た目以上に拡大縮小を繰り返している。デプトの間を抜けつつ、細胞壁を撃ち先に進んでいく。
      • ここも大概の難所だが、たどり着けばエンディングまであと少し。
    • デプトを抜ければようやくラスボス「バクテリアン」が現れる。前の3作品のラスボスと違って攻撃してくるのだが、この中に触れると隠しステージである『グラディウス』または『沙羅曼蛇』の1面にワープする弾がある。
      • 「バクテリアン」を倒すと『沙羅曼蛇』の様にスクロールスピードが加速し、高速迷路を脱出する展開に。この高速迷路、2速だと突破ギリギリで3速ないとつらい。最後の難関であり死ぬと肉団子地帯から。
  • 脱出迷路を抜ければついにとエンディング。それまでの苦労もあって感慨深い。
    • なお、1周に必要とする時間は大体45分~1時間程度であり、無茶苦茶な長丁場である。
  • 高次周
    • スタッフロール後は2周目が始まる*2。シリーズでも珍しく装備は前の周からそのまま持ち越しなのだが… 高次周は復活が絶望的 なため、10面を隠しステージ送りにされることなくノーミスで突破できなければ2周目への参加権利は実質ないようなもの。
    • 2-1は1-1に比べて地形や敵配置が大幅に変わっており、かなり過激な攻勢をかけてくいる。
    • 高次周になると泡ステージの道中とモアイステージのボス「ヴァイフ」戦が最難関になる。
      • 2-2の泡ステージでは泡も打ち返ししてくるため、上級者すら運が悪いとミスしてしまうほど。
      • 2-5はボスの「ヴァイフ」が吐き出す「グローム」自体の速度が高速化、そして「グローム」を倒すとシリーズ伝統の打ち返し弾が出まくり状態とシリーズ最狂のボスになっている。
      • 2周目以降の9面の復活も雑魚の動きがかなり速くなり、カプセル回収が非常に厳しくなる。
  • 余談
    • 隠しステージの『グラディウス』もしくは『沙羅曼蛇』ステージが終了すると要塞ステージの肉団子地帯に戻されるので、これを利用すればステージ攻略→ラスボス前→グラ面or沙羅曼蛇面→再びステージ攻略→ラスボス前…という永久パターンが理論上は成立する。
    • この永久パターンで雑誌上でのスコア集計は最終進行面での募集に切り替えられていたが…。
      • 隠しステージに出入りすると装備が外されるのは永久パターンを防止するためではないかと考えられる。
  • 今は亡きゲーメストの特集記事によると、上記のようなあまりの鬼畜難易度故に、エンディングに到達した瞬間に感極まって号泣したプレイヤーまでいたとか。本作品はクリア自体がやり込みだと言われている。
  • 全体を通してパワーアップカプセルの出る個数が少なく、全ての装備が揃うのは最も早くて3面前半。特に一度やられた後の復活時は2個程度という少なさ。
    • そのため、エクステンド初期設定である「1回目2万、2回目以降7万」とエクステンドはし易いにもかかわらず、復活パターンの構築・実行が極めて困難で1機死んだらそこで実質ゲームオーバー確定という状態に。
      • 場所ごとに復活難易度の格差が激しいが、全ての場所で復活が困難という訳ではない。
  • 処理落ちの激しさもグラIIIの大きな特徴であり、大量の敵が現れたときはおろか、一部の場面ではフルパワーアップでショットを撃っただけで処理落ちが発生するほど。
    • ただし、この処理落ちのおかげで弾避けがしやすくなっており、一応弾避けの快感はある。
    • 処理落ちは本当に処理落ちしている訳ではなく、一定の物量が出るとスクロールと各キャラにスローを掛けるという疑似的な予防処理。要塞面の回転レーザー地帯で処理落ちさせるとタイミングが変わるのは、地形扱いの回転レーザーのみスローが働かない仕様のためである。後述のPS2版では処理落ちがかかり始めるタイミングをAC風、緩和、ノーウェイトと調整可能。緩和はともかくノーウェイトは溶岩面と要塞面が地獄絵図となる。
  • エディットモードで選べる武器に癖が強いものが多く、慣れない内は武器選択の幅が狭い。
    • 付け加えておくとあくまで癖が強いだけであり、スネークオプションは地形を無視してオプションを飛ばす事が出来るのでノーマルオプションでは不可能な陣形を組める等、単純な下位互換となりうる武器は実は殆どない。
    • ロケテストでは通常装備のミサイルが選べた等、発売されたバージョンとは差異がある。
  • 本作のオプションハンターは3種類存在する。動きが蛇行するものとしないもの、ショットで死ぬもの等で区別されている。
    • なお、本作ではオプションを1個でも装備していると出現する。そのため「オプションを3個以内に抑えて出現を阻止する」戦術はほぼ使えなくなっている。
  • 高い難易度はある種のカリスマ性を持ち、本作に魅入られた熟練シューターからの支持は非常に高い。
    • 本作のクリアを目標とするシューターもまた多く、本作をクリアできる事は腕前を示すステータスとなっている。
    • 初心者お断りな難易度であるが、1周ならプレイヤーにアドリブが求められる部分は少なくパターン性が強いため、やり込めばクリア自体は十分に可能な部類にまだとどまっている。

問題点

詐欺判定

本作の当たり判定は普通のシューティングゲーム同様全て四角形・長方形での設定とそれの組み合わせで構成されているが、設定の仕方が大雑把で見た目より当たり判定が大きくなっていたりする事が多い。

  • 当たり判定を四角形で構成するのは別に珍しい事ではなく、これは今も昔も変わらない。
    • 通常は複数の四角形で見た目通りの当たり判定を構築するのに対し、本作の多くの敵の当たり判定は単一の四角形のみで構築されているのである。それもかなりテキトーであり、「見た目通り」どころか明らかに空白地帯にはみ出している。STGとしては致命的と言わざるを得ない。
  • 2面の中サイズの泡、10面に出てくるザブ等は見た目よりも当たり判定が大きく設定されており、これらは接触判定が厳しい敵として知られ、攻略サイトでも「それらの敵にはなるべく近づかないこと」と言われている。
    • ビッグコアMk-III、リザードコア、デリンジャーコアの放ってくるパルスレーザーも、(特に前後に対し)見た目よりかなり判定が大きい。見た目より軽く倍近く~それ以上あると見られる。
  • また、上記の様な当たり判定が大きい敵とは別に、泡面ボスのバブルコアにショットを当てて凹ました後の何も無いくぼみ、モアイステージ中ボス「ドガス」の後ろ(最後のトーテムモアイが右向きかつ口が3体開いている状態で弾を撃ち続けているのが条件)、クリスタルコアの触手から放たれる弾、要塞ステージの剥がれる壁地帯の上方向、「沙羅曼蛇」ステージのシャープクロッサー等、見た目と違って当たり判定がズレている敵も存在する。それらは某サイトでは「詐欺判定」と称されていた。
  • その最たる例が10面の後半に出てくる「シャドーギア」。シャドーギアには当たってないはずなのに何もない空間で自機が潰されたり、退避空間の窪みにまで当たり判定が伸びてくる等、見た目の動きと実際の当たり判定がかなりズレている。
    • 逆に、地面に突き刺さっている脚部分が時にすり抜けられたりする。
      • 極稀にではあるが、ギアの歩行タイミングが若干ずれて足が斜めになっているときに出現したり、最悪グラフィックがボキボキに崩壊した状態で滑るように出現し、自機がどこにいようが強制的にミスになってしまう致命的なバグが存在する。
        有志の検証により、この時シャドーギアの当たり判定がほぼ画面全体に広がる異常な崩れ方をしていることが判明している。
  • それ以外にも砂漠ステージで特定の地形に当たってもミスにならなかったり*3、ボス撃破後に画面の中央部分で「何もない画面で突然死ぬ」*4といった謎の当たり判定、8面ボス直前に画面下に妙なちらつきが起こるり当たり判定が存在、10面ガーメイド地帯で一番地形下にいてもレーザーに当たった事になったり当たらなかった事になったりといったわけのわからない事象が多々ある。
    + 詳しくはこちら
  • PS2版の当たり判定表示モード。スプライトのみで地形判定は表示されないので注意。
  • トラップ等の要素や当たり判定の特殊さと並び、本作の難易度をむやみに高めてしまっている一因である。

バグ

  • 筐体に影響する様なバグ自体はないものの、当たり判定の問題以外にもゲームバランスを崩しかねないバグが存在する。
  • バランスを崩しかねないバグとは、「自機がプレイ中ずっと無敵になる」というもの。
    • 一応、無敵バグは地形に当たるとミスになるのだが、本作は地形に対しての衝突ミス自体は起きにくいため、事実上、地形に対しての弱点も問題ない状態になってしまっている。
      • 隠しステージに入ると無敵は解除されてしまう。そのためやはり鬼畜難易度になる。
    • この無敵技によって雑誌上で行われたスコア集計・面数集計は全て打ち切りとなった。一応ビギナーモードのスコア集計は続行されたが、やはり3面までは短すぎたのかさほど申請が無かった模様。
  • その他のバグ
    • 「残機が9機以上あるとき(9機から10機くらい?)にリメインオプション(残機を消費してオプションを一気に装備するパワーアップ)を使うと、逆に残機が増加する」
    • 「植物ステージのデモ画面であるタイミングでスタートすると1ステージの砂漠ステージの背景が植物ステージのものになる」
    • 「4ステージの3D移動面でステージ抜ける瞬間やステージの特定のタイミングでメガクラッシュを使用することで画面が白くなる」
    • 「スネークオプションを1個以上装備した状態で1周目をクリアすると装備していた個数分が2周目開始時に消滅して使えなくなる(実際は「画面外にいるため見えないだけで装備はしている」という状態)。*5
    • 「スネークオプション装備中にオプションハンターがオプションを盗んだ後、新たにオプションを装備すると何故か普通のオプションになってしまう。」
    • 「スネークオプションは2周目だと普通のオプションになる」
    • 「10ステージ後半の回転レーザーは処理落ちされるとズレて進行不可能になる」
  • 修正版や海外版では、無敵等のバグは修正された模様。
    • また、これらのバグとは他に 高次周1面で突然リセットがかかる現象 も幾つか報告されている。
    • 海外版でも同じ方法で無敵技確認。
  • ゲームオーバー直後、タイトル画面からハイスコア画面に切り替わる際とあるタイミングでコインを投入すると、ハイスコア画面にクレジットが増えた段階で固まり、直後にRAM ROM CHECKへのリセットがかかる。
  • 稼働から20年経って発覚したシャドーギア破壊バグ
    • こちらは進行が不可能になるとかゲーム性に著しい影響があるとかではなく、そもそもの前提が難関中の難関であり、その過程でマニアックな下準備をせねばならないため、お遊び要素の範疇として扱われている。
    • 発現条件は2つあり、「ステージ開始時のゲート直前でオプションハンターを出すこと」「ゲートを破壊せず進むこと」の両方を満たすと確認される。
      • 1つ目はオプハンの周期調整が必要であるため、この時点で仕様の理解度が一定以上要求される。そして理解しても「キューブラッシュの1発抜けが必須」という壁がそびえ立つ。
      • 2つ目は無敵バグを使うかフォースフィールドの無敵かリミット抜けを使うかのどちらか。現行機で行うのであれば座標を合わせたリミット抜けが簡単である。
    • なぜ破壊できるのか?
      • 破壊可能のオブジェクトはそれぞれのメモリ領域で管理されているのだが、破壊できるオブジェクト直前でオプハンが出現することにより破壊できるオブジェクトのアドレスはそのままに、メモリ番号のみがズレてしまいゲート→シャドーギア(ただし中身はゲート)になることで起きてしまう現象。
      • ゲートの破壊判定は「下判定が8ダメージを受けることで自身もダメージを負い、上判定も同時に破壊される」という性質で、メモリズレが起きたことによりシャドーギアにゲートの破壊性質が適用され後方部分(ゲートの下判定)に8ダメージ与えることでシャドーギア前半部分(ゲートの上判定)も同時に壊れ、結果オブジェクトが破壊されたと見なされあたかもシャドーギアを破壊できたようにみえたというわけだ。
      • また以降もこのズレが適用されるため、シャドーギアを破壊可能にするとその次の細胞の塊や砲台も消滅させる。ただしステージクリア、SPステージなど一度アドレスがリセットされる区間を跨ぐと正常な値に戻る。
      • 上述したシャドーギアの見た目がバグり当たり判定が全画面になるという不具合も、原理的にはこのバグの延長線上で起こっている模様。

その他の問題点

  • 使用基板側の容量の都合なのか、使用されているボイスの量は前作と比較して減少傾向になっている。
    • 前作は自機の全ての装備にボイスが割り当てられていたが、本作では基本装備であるA装備とバリア類の計7種類しか無くなり、ミサイル未装備時にボタンを押すと発する隠しボイスも削除。
      • オプションをパワーアップした際、画面上の表記がオプションであるにもかかわらず、何故かマルチプル*6と発音する。
    • 一方、ステージ関連ではボス出現時の「Destroy the ◯◯!」シリーズこそ豊富になったものの、何故か9面以降は隠しステージを除いてこのボイスが一切流れなくなり、ボスの出現が唐突に感じる事もある。シリーズのお約束であるゲームスタート時の「Destroy them All!」は残留しているのは救いか。
    • 極めつけに敵側もラスボスのバクテリアンの辞世の句及び断末魔を除いて一切喋らない仕様に変更された。

総評

魅力のある作品なのは確かなのだが、非常に高い難易度でシリーズの中でも好き嫌いが分かれやすい作品になった。
90年代以降に多くなってきた2周エンドのSTG作品の難易度は1周目は控え目、2周目はかなりの高難度と言う内容が多いのだが、本作はそれらの作品と比べても1周目の時点で群を抜いており、その難易度は現在でも最高クラスと言われるほどのものとなっている。
とはいえ、「難しいほど挑戦したくなる」というコアゲーマーの性分を刺激し、本作はその高難度にめげず何度も挑戦する挑戦者が後を立たず、結果として魅入られたファンも多い。

良くも悪くも、著名シリーズの中の1作として、その難易度の高さによって大きな印象を残した作品といえよう。


その後の展開

  • 翌年にSFCで『グラディウスIII』が発売された。サブタイトルは付かない。
    • AC筺体とSFCでは構造そのものが違うため、ゲームバランスの問題もあってほぼ全てを新規に作り直された。よって移植ではなくアレンジ移植となる。
    • 開発ノウハウが揃ってないSFCロンチタイトルという事もあり、処理落ちやちらつきが目立つ。しかしゲームバランスに関しては大幅に見直されて遊びやすくなっており初心者でも遊べるようにした点は大きな評価点と言え、確固たる良作に仕上がっている。
  • その後、発売から10年以上の時を経た2000年になって、PS2で『グラディウスIII&IV -復活の神話-』として家庭版にほぼ移植されている。
    • こちらはAC版のEASYやNORMALに加え、SFCより少し高めくらいのEASIESTやVERY EASYなどの手軽にプレイできるようにした低難易度が新設され、また入門モードを選ばなければEASIESTでも最終面までプレイ可能となっている(2周目以降はEASY以上のみ)。また本作で登場した装備が全て選べる『エクストラエディット』*7ではSFC版に登場した独自装備も条件付きで*8選べ、サウンドモードではアーケード版開発当時にボツになった曲が聴けるようになり、ポーズを掛けると敵の当たり判定部分が表示できるモードも用意されている*9
    • 本編では上記の通処理落ちのレベルが3段階に可変出来るようになった、さらに各種仕様も一部バグを除いてほぼ移植されており、難易度NORMAL以上で上記の詐欺判定が再現できる等、こちらは初心者からマニアまで楽しめる内容となっている。
    • 細かい所ではステージセレクトが(到達した範囲までの)復活ポイント単位で可能な他、アナログスティックでの操作時は自機の移動をAC版の8方向以上に細かく行える。
    • 一方でAC・SFCに存在しなかった操作遅延の面では評価が分かれている。
  • また、『グラディウス ポータブル』としてPSPに再移植されている。
    • 移植度はPS2版より劣っている。
      + 最高難度で全クリした動画。ただしノーミスプレイではなく後半はミスしまくっている点に注意。

余談

  • 当時はシリーズ完結編として製作されていた。ストーリー上に「最後の攻撃」の記述があったり、シリーズ作で度々名前が挙げられていたバクテリアンがラスボスとして登場するのはそのためである。
    • バグを抜きにしても熾烈な難易度や1周全10面の大ボリュームになったのはこの辺の事情もあると思われる。
  • 第4回ゲーメスト大賞では大賞3位やベストシューティング賞3位を受賞し、今日でもYouTubeやニコニコ動画には1周クリアを目指すプレイ動画や上級者による高次周プレイ動画等が投稿されている。
    • 無敵技が発見される前に行われていたスコア集計の最終進行面の最高は、3周目の5ステージである。
  • 本作はシリーズタイトルが全世界で『グラディウス』に統一された作品でもある。
    • ちなみに本作以前に海外で『グラディウス』のタイトルが使用されていた作品は、ファミコン版初代のアーケード逆移植作品の『VSグラディウス』。
    • なお『グラディウスII』の海外版タイトルは『VULCAN VENTURE』に変更されており、その事もあってか海外では『II』だけナンバリングの抜けた妙なシリーズになってしまっている。
    • 本作の海外版は国内版にあったモード選択が廃止されているが、ミス後のパワーダウンが国内版のビギナーモード準拠になっていたり、1面、2面の難易度が再調整されたりと国内版よりも若干遊びやすくなっている。
      • 国内版にあったサブタイトルは海外版ではなくなっている。